卯月「誕生日のサプライズ」 (46)


遅れてしまいましたが、デレマスの島村卯月さんの誕生日SSです






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―――346プロにて―――



凛「ねえ未央。卯月の誕生日プレゼント、どうする?」


未央「もうすぐだもんね、誕生日。んーどうしよ……」


凛「今日、卯月は仕事で、私たちはもう予定ないでしょ? 買いにいくなら今日いっしょに、と思ったんだけど」


未央「いっしょに行くのはいいんだけど……プレゼントかー。どうせならありきたりなものじゃなくて、しまむーがビックリするようなものがいいよね? サプライズ的な」


凛「……ビックリさせる必要、ある?」



未央「ん~……」





未央「あ! そういえばしまむー、犬ほしいって言ってた!」


凛「え? 犬?」


未央「この前いっしょに、動物でてくる番組観てたらさ。私も犬飼いたいー! って言ってたよ! それにしまむー、しぶりん家のハナコちゃんも好きだったよね? うん! 決定! 犬にしようっ! 買ってこよう犬!」


凛「いや、犬はちょっと……」


未央「えー? だってハナコちゃんをあげるわけにはいかないでしょ?」


凛「そういうことじゃなくて。もし買ったとしても、卯月の家で飼えるかどうかわからないし。飼えるんだったら、もうとっくに飼ってるんじゃないかな」


未央「あー、そっかー……」


凛「うん」




未央「じゃあ変わりに、しぶりんに犬耳つけて、一日しまむーのペットになってもらおう!」


凛「もっとおかしいよねそれ」



未央「おかしくないよ? たぶんしまむーもよろこんでくれるし……あっ、でもしぶりんが犬耳つけてても、あんまり驚かないか~。サプライズって感じじゃないよね」


凛「いやそれもおかしいよね。なんで私に犬耳が当たり前みたいなことになってるの?」


未央「だって私じゃ犬耳のイメージないし」


凛「だからなんで私が犬耳キャラみたいな流れなの?」



未央「……?」キョトン


凛「キョトンじゃなくて」




未央「まー冗談はこのくらいにして」


凛「よかった。未央のなかの私のイメージを問いただすことにならなくて」



未央「やっぱり犬は無理だよねー。他のにしよっか」


凛「そうだね。あきらめて別のプレゼントを考えよう。あんまりサプライズにこだわりすぎないで、卯月が喜びそうなものを」


未央「うん、そうだね! しまむーに喜んでもらえるのが一番だもんね!」


凛「じゃあ、今日行く店は―――」


未央「うんうん―――」






―――数日後 誕生日当日 346プロにて―――




ガチャ




卯月「おはようございますっ!」





卯月「……? だれもいない。凛ちゃんと未央ちゃんも、まだ来てないみたい」



卯月「めずらしいなー。事務所にだれもいないなんて。ちひろさんもいないし」キョロキョロ




卯月「プロデューサーさんは、奥にいるのかな?」



スタスタ



卯月「おはようございまーす」





「ワンッ!」


「ワンッ!」





卯月「あっ、おはようございますっ! よかったー、だれもいないかと思って……」



「ワンッ!」


「ワンッ!」




卯月「…………」



「…………」


「…………」




卯月「……?」



「…………」


「…………」




卯月「―――ええっ!? 犬っ!?」ガタッ!



犬1「ッ!?」ビクッ!


犬2「ッ!?」ビクッ!




卯月「な、なんで事務所のなかに犬が? しかも二匹も……」





卯月「誰かが連れてきたんのかな……」



犬2「ワンッ! ワンッ!」



卯月「!?」ビクッ



犬2「ワンッ!」ピョンッ


ガシッ


卯月「ひゃっ!」


犬2「ワンッ! ワンワンッ!」ピョンピョン


卯月「と、跳びついてきた……な、なんでしょう?」


犬2「ワン!」ピョンピョン



卯月「……もしかして、じゃれてるのかな? 人懐っこい子なのかも」



卯月「……よしっ」



ヒョイ



犬2「!?」ビクッ


卯月「だ、抱っこしても怒らないかな?」


犬2「―――ッ」




卯月「……? あ、おとなしくなっちゃいました」


犬2「…………」


卯月「ということは、嫌がってるわけじゃない、ってことですよね。よかったー♪」ギュー


犬2「ッ!?」ビクッ


卯月「かわいいー♪」スリスリ


犬2「―――ッ!///」アタフタ



卯月「ふふっ……あ」




犬1「…………」ジー



卯月「あっちの子は……」チラ



犬1「ッ!」ピクッ



卯月「な、なんだか警戒されてるような……こっちの子より少し大きいし、噛みつかれたら……」



犬1「…………」



卯月「うう……」ビクビク




犬1「…………」トコトコ



卯月「ひっ! こ、こっちにきた」



犬1「…………」トコトコ



スッ



犬1「…………」


卯月「…………」ビクビク


犬1「…………」ジー


卯月「…………」




卯月「……? あれ? おすわりしたまま、じっとしてる」


犬1「…………」



卯月「も、もしかして、撫でてもいいってことですか?」スッ


犬1「…………」


卯月「……っ」ナデナデ


犬1「…………」


卯月「あっ……大人しい子、みたい? よかった。ふふっ」ナデナデ


犬1「…………」ホッ



卯月「きれいな毛並み……ずっと撫でていたいくらい!」ナデナデ


犬1「…………」




犬2「…………」ジー


犬1「ッ!?」ガタッ


犬2「…………」ニヤニヤ


犬1「ワンッ! ワンッ!///」



卯月「ひっ!? ご、ごめんなさいっ、撫で過ぎですよねっ!」パッ


犬1「ッ!?」


卯月「すみません。気をつけますね……」


犬1「ッ!?」アタフタ



スリスリ


卯月「……?」


犬1「…………」スリスリ



卯月「……体、こすりつけてますね」


犬1「クゥーン」スリスリ


卯月「……怒ってない、ってことですか?」


犬1「…………」コクコク


卯月「! じゃ、じゃあ、また撫でさせてくださいっ!」


犬1「…………」コク


卯月「こんどは全身!」


犬1「!?」





卯月「うわぁー! ほんとにきれいな毛並みですっ!」ナデナデ


犬1「…………///」



犬2「…………」ジー


犬1「ッ!!」ギロッ!


犬2「ワン♪」ニヤニヤ





――――――




卯月「ふー、堪能しましたー!」



犬1「///」グッタリ



犬2「♪」ニヤニヤ


卯月「さて……それじゃあ」チラ



犬2「……?」



卯月「次はこっちの子も!」ガシッ!


犬2「!?」ビクッ



卯月「そーれ、こちょこちょー♪」


犬2「ッ!? ッ! ―――ッ!!///」ジタバタ




犬1「…………」ニヤ




卯月「えへへー♪ ……あ」ピタ



犬1「?」



犬2「……?」キョトン





卯月「この子、女の子だ」




犬2「?……ッ!!///」ガバッ




卯月「じゃあ……あっちの子もメスかな?」チラ



犬1「!!」ダッ!!



卯月「あ! なんで逃げるんですか!」ダッ!






――――――




卯月「ふふっ♪ 両方捕まえましたー! どっちもほんとにかわいいー」ギュー



犬1「///」


犬2「///」



卯月「このまま連れて帰れたらなー、なんて……」






卯月「……そういえば、凛ちゃんと未央ちゃんまだかな? そろそろ事務所に来る時間のはずなのに」


犬1「!」


犬2「!」



卯月「凛ちゃんは犬飼ってるから、この子たち見たら喜ぶと思うんですけど……あ、未央ちゃんだったら、事務所で飼おう! って言うかも。ふふ」



犬1「…………」


犬2「…………」



卯月「二人とも、すごくかわいがってくれますよ! とっても優しくて、いい子たちですから!」



犬1「……///」フイッ


犬2「……///」モジモジ





卯月「凛ちゃんはかっこいいんですけど、かわいいところもあって、私より年下だけどしっかりしてる子で」


犬1「…………」





卯月「未央ちゃんは明るくて、すごく元気いっぱいで、私たちを引っ張ってくれるリーダーで」


犬2「…………」





卯月「二人とも……とっても素敵なお友達なんですよっ! きっと、これからもずっと!」




犬1「…………」


犬2「…………」




卯月「ふふっ♪」






卯月「……ん? あれ? よく見たらこの子たち……なんとなく、二人に似てるかも?」



「「ッ!?」」ビクッ





卯月「この子の黒い毛並み……きれいで、凛ちゃんの髪みたい。それにこの首輪、蒼いね」


犬1「ッ!?」ビクッ




卯月「こっちの子は、ふわっと毛がはねてて、首輪に……ミツボシ?」


犬2「…………」ビクビク






卯月「うん。やっぱり似てる。似てると思ったら、ますます二人に見えて―――あれ……」




卯月「なんだろ……急に……ねむく……」





犬1「…………」



犬2「…………」




卯月(……? 私のこと、みてる)




卯月(あ……もう……目が、開かない……)





「「…………」」







卯月(……だめ……眠たくて……ねむ……くて)




(卯月)



(しまむー)





卯月(…………)







((―――ありがとう))





卯月(……私、も―――)





卯月(――――――)






――――――




「……んんっ」モゾッ



ムクッ



卯月「…………」キョロキョロ



卯月「……あれ? 私、いつのまに寝て―――」






未央「あ。しまむーやっと起きた」


凛「おはよう。卯月」




卯月「あ、おはようございます……」






卯月「―――って、ええっ!?」ガタッ!



卯月「えっ、ええ!? 二人ともいつの間にっ!? ていうか私、なんで寝ちゃってたんだろう!? あっ! あとワンちゃん!! ワンちゃんたちはっ!?」



凛「落ちついて卯月。どうしたの? なにか夢でもみてたの?」


未央「もー、寝ぼけちゃだめだぞーしまむー!」



卯月「い、いえっ、夢じゃなくて確かにっ……」キョロキョロ




卯月「……いない……やっぱり、夢?」





凛「犬が出てくる夢?」



卯月「あ、はい……蒼い首輪の子と、ミツボシの首輪の子で……とってもかわいい子たちで……そっか。夢だったんですね……」



凛「…………」


未央「…………」





卯月「…………」








未央「―――しまむーっ! はいっ、これ!」




卯月「……え?」



未央「え? じゃないよ! 今日、誕生日でしょ? 誕生日プレゼント!」



卯月「あ―――」



凛「私からも。はい」




卯月「未央ちゃん……凛ちゃんも……」





未央「ハッピーバースデー! しまむーっ!」


凛「ハッピーバースデー」



卯月「…………」



未央「誕生会は、今日の仕事が終わってから! ね!」


凛「他の子たちも、それまでには来られるって言ってたよ。だから―――」



卯月「―――う」



凛「?」


未央「う?」





卯月「ううっ―――!!」グスッ



凛「!?」


未央「ちょっ、しまむー!? どうしたの!?」




卯月「すみません……ううっ……ちょっと、さっきみてた夢が……さびしい終わり方でっ……なんだか一人ぼっちになったみたいで……」グスッ


卯月「でも、二人とも、ここにいてくれたので……安心して……うう~!!」




凛「……卯月」


未央「……も~、泣き虫なお姉さんだな~」






凛「鼻かんで。ほら」スッ


卯月「はい……」チーン



未央「大丈夫っ! 私たちはどこにもいかないよっ! これからもずっと友達! ね!」


凛「そういうこと。ずっといっしょだよ。卯月」




卯月「―――っ! はい! はいっ! ずっといっしょですっ!!」






未央「それじゃあ、あらためて―――」



「「ハッピーバースデー!!」」



未央「しまむー!」


凛「卯月!」




卯月「はい! ありがとうございますっ!」





――――――





コソッ





ちひろ「……ふふ♪」







おわり


おわりです


島村さん、二日遅れですが誕生日おめでとうございます

渋谷凛(15)
http://i.imgur.com/wDEmmrz.jpg
http://i.imgur.com/C1K8Ln9.jpg

本田未央(15)
http://i.imgur.com/NeF8xrI.jpg
http://i.imgur.com/cbbtwrg.jpg

島村卯月(17)
http://i.imgur.com/EjYsPji.jpg
http://i.imgur.com/ARSHhZE.jpg

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