モバP「ギャンブルしましょう!」楓&早苗&レナ「ふふふ…!」 (58)

※注意※
・アイドルが様々な賭博を行います。コアなネタもあります。
・なので、苦手な方は推奨できません。ご了承ください。
・今回は○○麻雀です。
・今回はゆるゆるトーク中心です
・キャラ崩壊注意


・一応前作↓
モバP「ギャンブルですか?」兵藤レナ「ええ」
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兵藤レナ (27)
高垣楓 (25)
片桐早苗  (28)

‐‐‐
(午後6時 346プロダクション 休憩室)

モバP「レナさん、お疲れ様です。今日夜時間あいてます?」(以下P表記)

レナ「あら、またギャンブルかしら? それともデートのお誘い? 明日は休みだし喜んでお受けするけど」

P「ええ、美味しいオーガニックの美味しいお店見つけたんですよ」

レナ「あ、ホント? 私オーガニック好きなのよ、ちょうど良かった♪」

P「まあそれは全然嘘ですけど、今日は前回の借りを今日こそ返そうと思って」

レナ「えっ…嘘なの?」

P「はい、ギャンブルしましょう、是非!」

レナ「…いいわよ、私が勝ったら、いっぱい奢ってもらうからね」ムスッ


P「(前回のブラックジャックは、情けをかけて貰って、ほとんど負けに近い引き分けだったからな。今日はその借りを清算する!)」

P「(今回の麻雀だ! 彼女の専門はトランプ。この麻雀なら勝つ自信がある!)」

P「今日は麻雀をしようと思ってたんですけど、前に少し話したことあるから、多分大丈夫ですよね?」

レナ「うん、いいわ。麻雀かー、久々だからちょっと鈍ってるかも」

レナ「で、場所とメンツは?」

P「俺の家なんてどうでしょう? ちゃんと周囲には気をつけますから」

レナ「プロデューサーさんの家? うわー、私初めてだから楽しみだわ!」

レナ「ふふふ…ドキドキしてきちゃうわね、なんなら二人っきりでもいいのよ?」

P「変なこと言わんで下さい! ってか二人打ち麻雀ってなんですか、17歩?」


P「メンツの方は心配ありません、他事務所ですが、知り合いのプロデューサーとそこの事務員さんを誘っておきました」

P「レナさんも、仲良くなって損はない人達だと思います」

P「二人とも気さくで面白い人達ですし、大丈夫…ん…?」ブルブルブル

P「メールか、差出人は……」

P「…」

P「……」

P「(あちゃー、キャンセルか。まあ向こうは人手が足りなくて忙しそうだったしな…)」

P「(無理にお願いしちゃったかな。今度謝っておくか)」


レナ「どうしたの?」

P「…すみません、先程の二人なのですが、仕事が長引きそうでキャンセルとのことです…」

レナ「うーん、困ったわね、今日は見送りかしら?」

P「すみません…どうしましょう……うん…?」ブーッブーッ

P「今度は電話が…誰からだろう?」


〈 着信 〉
〈 080-****-****  高垣楓 〉


***【4時間前】***
(午後2時 346プロダクション 1階ロビー)

楓『プロデューサー、お疲れ様です』

P『あ、楓さん、お疲れ様です。今日はCM撮影と聞いてましたけど、終わったんですか?』

楓『はい、○○ビールの宣伝だったんだけど、一発OKでした』

楓『見て下さい、優待券をこんなに貰っちゃいました♪』ヒラヒラ

楓『ビール会社に媚びーることしてないんですけど、まさかの収穫です』

P『株主優待券ですか、良かったですね。金券ショップに売るんですか?』

楓『まさかー、今日早速早苗さんと飲みに行くんです、明日はオフですし…ふふふ♪』

P『まあ、そうですよね(機嫌いいなあ)』

楓『ビールを浴びーるほど飲みます、ふふっ。プロデューサもどうです?』

P『今日は仕事が片付きそうにないので、今度また誘って下さい』

楓『残念…頑張ってくださいね。では、お疲れさまでした』

早苗『楓ちゃん、早く行くわよーっ!』

楓『はーい♪』

P『って、今から行くんですか!?』

******



P「(うわぁ……)」


レナ「? どうぞ?」

P「あ、はい…………」ピッ

P「はい、俺です」

楓『プロデューサー、お疲れ様ですー♪ いまお時間大丈夫ですか♪』

P「はい、構いませんよ。楓さん、いい感じに酔ってますね」

楓『まだまだヨユーですよー♪』フフン

早苗『もしもし、プロデューサー君? お疲れさま、お仕事の方はどう?』

P「あ、早苗さん。仕事は終わりましたよ。なんとか定時で帰れそうです」

早苗『そうなのぉ? だったらさー…』

早苗『あ! 楓ちゃん?』

楓『プロデューサー、ラムとマトンの違いって何だか知ってますー?』モグモグ

P「(この人達、すげー楽しそうだな…)」


P「ラム肉と…マトン? 部位の違いですか?」

楓『フフフ…それはですねー…』

P「はい」

楓『……ふふっ』

楓『……』

楓『……』フゥー

早苗『もしもしー、プロデューサーくーん?』

P「フリーダムだなアンタら!」


早苗『え、スーパーフリー?』

P「言ってねえ! てかそれ冗談でも言ったらダメです!」

早苗『ごめんごめん♪ で、仕事が終わったなら合流して飲まないかなーって思ったのよ』

P「うーん、どうしようかな…、実はこれからレナさんとうちで麻雀しようと思ってたんですけどね…」

早苗『!!』

‐‐‐
(同時刻 某店)
早苗「…楓ちゃん、プロデューサー君、これからレナさんと遊ぶんだって」

楓「レナさんとですか?」

早苗「うん。二人でプロデューサーの家に行くそうよ?」

楓「!!」

楓「もしもし…プロデューサーですか?」

P『はい』

楓「…私との仲は…遊びだったんですね…?」ウルウル

P『はい?』

早苗「www」

ちなみにラムとマトンの違いは羊の成育年数の違い

臭みと味の深み


楓「銭湯の帰りに同じマフラーを巻いて帰ったり、二十四色のクレパスで似顔絵を描きあったりした時もありましたね…」

早苗「チョイスが古いww」

P『もしもーし』

楓「6畳一間の狭いアパートだったけど…給料日にはすき焼き奮発したり……、いっぱい、いっぱい貴方との思い出が作れて…」

P『おーい、楓さーん?』

楓「とても幸せで…お金なんて無くても……貴方がいれば、それでいいと、思ってました…」

早苗「(何だっけ、そのネタ)www」

P『レナさんと麻雀する予定が、メンツが二人足りなくて困ってたから今日はどうしようかって丁度悩んでたんですよ』

楓「それなのに…貴方は、私が必死になって仕事をしている間に…他の女と、お酒飲んで…遊んで…それで…うぅ」グスッ

P『楓さーん? 耳におしぼりでも詰めてるんですか?』

早苗「逆逆、楓ちゃん、それPさんの台詞wwそれ私達のことwww」

楓「……」

楓「……」

楓「…私達も行きます」キリッ


‐‐‐
(午後7時 プロデューサー宅)

P「少し片付けておきました。特段変ったものは置いてませんけど、どうぞ」ガチャ

レナ「変ったものって? 前に衣紋掛としてC-3POを置いてる友人なら居たわね」

P「あったらビビりますってそんなの! 置いてませんから」

レナ「おじゃましまーす♪」

レナ「はー、一人暮らしじゃもったいない部屋ね、2LDKかー。あ、対面キッチンって良いわね。男の人の部屋って初めてだから、感慨深いなあ」

P「へえ、意外ですね。あ、今お茶出すんで、適当に座ってて下さい」

レナ「あれ、私結構遊んでるとか思われてる?」

P「いや思ってませんけど、以前の仕事柄、交友関係は広いから経験はあるのかと思いました」

レナ「ケイケン…やだ、プロデューサーさん、そんな直球に…///」

P「異性の友達って意味ですよ!!」

P「…ってか、さっきの話のC-3POって女性の方ですか!?」

レナ「うん、あっちは男女問わずマニアが結構いるのよ。R2-D2の目覚まし時計とか、デロリアンとか」


P「あーデロリアンっすか。いいですね。ホバーボードは実現して欲しいなー、なんて」カチャカチャ

レナ「自動乾燥服とかも魅力的よね。機能的な上、オシャレであれば猶のこと」

P「ユニクロですか?」スッ

レナ「違うわよ。あら、どーも」ゴクッ

P「でも、レナさんならアレを言うと思ったんですけど。あの競馬とかのレース結果が載ってるやつ」

レナ「ああ、スポーツ年鑑? それはちょっと違うじゃない。まあ確かにある意味あれが一番魅力的ではあるけど、でも私はギャンブルで味わう『本番のスリル』が好きなの」

P「はー、スリルですか。確かにあの感覚は麻薬的ですよね」

レナ「そう、『狂気の沙汰ほど面白い』ってね。あれ結構的を得ていると思うわ。この前ブラックジャックをやった時に、夏樹ちゃんも李衣菜ちゃんもアナタがポンポンお金を賭ける姿をみて驚いてたでしょ?」

レナ「あれが普通の人間の感性なのよ。一見狂ってるとしか思えない。けどそれを尻目に本人達は嬉々としてギャンブルに耽る」

レナ「先が見えない不安と、高いリスクを乗り越え獲る興奮。両者を天秤にかけて、興奮が勝る。だからギャンブルは止められない。楽しくて楽しくて、あの蜜の様な甘美が忘れられない。カジノで興じるギャンブルも、洒落たバーで飲むお酒も、似たようなものなのよ」

>>11>>12
正解です。ラムとマトンの違いは生後一年未満の仔羊かそうじゃないかだそうです。
大人になるにつれ臭みや味のくせが増すそうです。


P「確かに…。パチンコで賭ける時は五千円一万円をほいほい出すのに、スーパーで買い物をする時は十円単位で商品を比べてる時は、流石に『なんか違うな』って思いましたね」

レナ「要するに何事も程度や加減が大事なの。何も娯楽行為そのものを否定したい訳じゃないしね。賭け事だって悪いことじゃないわ。オトナの遊びなんだから、ね?」

レナ「ストレスを溜めっぱなしでカラダを壊したら本末転倒。お酒だって、適量ならむしろ不健康どころか健康にいいし、長生きの秘訣とも言われているわ」

レナ「でも、あんまり派手にやり過ぎると、周りから変な目で見られても仕方ないから気をつけましょ?」

P「肝に銘じておきます…。この仕事で周囲から侮蔑を受けるのは厳しいですからね」

レナ「でも、私ならいくらでも付き合うわよ、プロデューサーさん♪ 退屈な人生も嫌だし、少しくらいはっちゃけてもアリだと思うわ。なんなら二人が来るまで……ちょっと遊んであげてもいいわよ♪」ズイッ

P「な、何を言ってるんですか! ちょっと、近いですよ!」

レナ「さっき言ったでしょ、ストレス、溜めっぱなしじゃ、カラダに良くないって…?」グイッ


P「そ、そんなフっ、フシダラな…!」アセアセ

レナ「ふふ…いったい何を想像してるのかしら? するんでしょ、17歩だっけ?」

P「…へっ!?」

レナ「事務所で言ってたじゃない。二人打ち麻雀、二人が来る前に肩慣らしでもしときましょ?」

P「…ああ……そうっすね…」

レナ「もう、プロデューサーさんったら、そんなに期待してたのかしら?」クスクス

P「くそ! そんなこと言っても絶対今日は振り込んだりしませんからね!」


※17歩…漫画『賭博黙示録カイジ』で登場する二人用の変則麻雀


ピンポーン
ピンポーン
ピンポピンポピンポーン

P「あ、ちゃんと二人が着ましたね、肩慣らしも出来ず残念」ピンポーン

P「あの二人って結構刹那的に生きてるから、どっかで飲みにいって結局来ないかと思ってました」

レナ「…二人ともマンション知ってたのね」ピンポーン

P「楓さんは一度だけ。資料をここに忘れた際、送迎の際一緒にふらっと寄ったことが」ピンポピンポーン

レナ「モニターに黒霧島と久保田映ってるけどww」ピンポーン

P「(飲みながらやるのか…)今開けますから連打しないで楓さん」ピッビービー

早苗『どーもー、通い妻でーす☆』

楓『あ、開きましたよ、オートロックなんてホント今時ですね』

P「……(不安だ)」ハァー


※黒霧島と久保田…どちらも酒の名前

早苗さん「お邪魔しマース!」

楓「こんばんは。二人ともお疲れ様です」

レナ「お疲れ様。今日は急にごめんね?」

早苗「いやー、こちらこそ急に押しかけちゃって。ちょっと臭いかもしれないけど、まあこれから皆で飲むんだから許して?」

レナ「ふふ、私は全然構いませんよ。私もお酒頂いてもいいですか?」

P「なんか滅茶苦茶美味しそうな匂いもしますけど」

楓「美味しいジンギスカン食べてきました♪ ハイこれ、お土産です」

P「ジンギスカンキャラメル? 美味しいんですかこれ?」

楓「麻雀なんて久々です。今日は頑張りますよ♪」フフン

P「お酒も飲んでいいですけど、あくまで真面目にやりますからね。手加減しませんよ?」

楓「プロデューサーこそ、女のコばかりだからって…表情緩んでますよ?」

早苗「えー、プロデューサー君、淑女を自宅に連れ込んで何するつもりかしら?」

P「一升瓶担いでくる淑女なんて聞いたことありません」

楓「www」



※ジンギスカンキャラメル…知る人ぞ知る「銘菓」


‐‐‐

P「さて、レートはどうしま…ぁ……?」

楓「テンピン……というのは……ジョークです。もちろん」

早苗「お姉さん、今の台詞聞こえなかったなー。二人とももう一回いってくれる?」

P&楓「……すみません」

レナ「(早苗さんは敵に回せないわね…)」

レナ「でも何か戦利品が無いと燃えないのよね」

早苗「まあそうね。物とかならOKよ」

楓「んー…」

楓「じゃあ…服でも賭けます? ふふっ♪」

レナ「!」

早苗「!」

P「いやいや。じゃあ最下位は今度ご飯でもおご」

早苗「いいわよ、服で」

P「え?」

レナ「異議なーし♪」ゴクゴク

楓「wwww」

P「」


P「え…冗談でしょう? 脱衣麻雀!?」

P「あなた達をプロデュースする身としても、男としても、それはちょっと…」

楓「まあまあ、固いことは無しで」

P「楓さん!? 貴方こんなノリしないでしょう!?」

楓「♪」グビグビ

P「(ダメだこの人!)」

レナ「あら、この状況で男ならYES以外の選択肢は有り得ないと思うけど」

P「いや、本気ですか? 脱ぐんですかあなた達!?」

早苗「プロデューサー君、大丈夫よ、何も心配しないで…?」

P「…?」

早苗「脱ぐのは君だから♪」ニコッ

P「」

レナ「ふふ…! 燃えてきたわー♪」グビグビ

P「(狩る側だ、コイツら…!)」

P「(餌だ…“ナメられる”というのは一つの権利…)」

P「(…彼女らは俺をナメていない…だがそれは、人間が魚や肉をナメてないのと同じ)」

P「(否、そーゆーのをナメてるって言うんだよ…!)」


早苗「さーて、テンションあげてこー!」ゴクゴク

レナ「プロデューサーさん、牌はどこ?」

P「あ、はい今出します」

楓「はいだけに…ふふっ」グビッ

P「(上等だ……やってやる…見てろ…)」

P「(不条理こそ博打…それに身を委ねてこそのギャンブル…!)」

P「(2半荘で丸裸にしてやる……後悔させてやる…ククク…!)」

P「(この必勝の牌を使ってな!)」


‐‐‐

P「じゃあ、早速やりましょうか!」ドサッ

楓「わ、スゴイ綺麗な牌ですね、金ぴかです」

P「お、気に入りました? 点棒分けお願いします。ルールはアリアリのウマはワンツー、三万点返しでいいですよね? 焼き鳥アリでいいですか?」

楓「あ…、私、符計算出来ないんですけど、お任せしていいですか?」カチャ

gP「任せてください! あ、赤ドラ入れますね」

レナ「…」

早苗「…」グビッ

楓「プロデューサー、コンタクト外しました?」カチャ

P「あーはい。今外してきました。この眼鏡、最近買ったんですけど、どうですか?」クイッ

楓「とてもお似合いですよ」カチャカチャ

P「楓さんに褒めて貰えると、ちょっと嬉しいですね、ハッハッハ」カチャカチャ

楓「ふふっ、眼鏡のプロデューサーも知的で素敵です」カチャカチャ

P「ハハハハハ…」

レナ「…」

早苗「…」

P「……あの、レナさん、早苗さん?」

楓「…?」カチャカチャ

早苗「プロデューサー君」

P「は、はい?」

早苗「シメる♪」グイッ

P「!!、、ィ、ギう、ぎぶ、、、!!!」バタバタ

楓「え…?」

レナ「楓ちゃん、これ掛けてみて」

楓「プロデューサーの眼鏡?」スチャ

楓「…! 牌の背に字が浮かんで…」

レナ「これ、特殊な偏光フィルターで出来ててね、まあご覧の通りあからさまなイカサマなんだけど」

早苗「むしろ何でこんなのが通用すると思ったのか、不思議でならないわ☆」ギュウギュウ

P「…!…!」バタバタ

レナ「千葉の麻雀博物館に展示されてて、マニアの間では結構有名なんだけど……お目にかかるのは私も初めて。どっからこんな代物を持ってくるのかしら」

楓「プロデューサー…!」プイッ

P「」

‐‐‐

P「誠に、誠に申し訳ありませんでした!」

早苗「プロデューサー君……誠意なんて…誰が考えたって一つしかないのよ…!」

早苗「本当にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら…!」

レナ「どこであれ土下座ができる…!」

楓「例えそれが…全裸で…美女に囲まれていようとも…!」

P「す、すみませんでしたーっ!!」ドゲザ‐



※プロデューサー、ジャケット脱衣

‐‐‐

【346プロダクション 脱衣麻雀ルール「弱者は脱ぐのみ」】
・倍満以上直撃で脱衣、上がりで着衣
・各半荘毎ラスで脱衣、トップで着衣
・罰符は衣類払い
・役満直撃はキャストオフ

(一試合目●東一局●親:片桐早苗)

P「(さて、ようやく始まったな…)」

楓「よろしくお願いしますね」

レナ「8、親は早苗さんで」

早苗「はいはーい、11、と」カチャ

楓「そういえば私達が来る間、何かしてたんですか?」

P「いえ、ちょっと予行練習でもしようとしてたんですけど、思いのほか到着が早くて何も」カチャ

レナ「強いて言えば映画…の話くらいかな?」

楓「映画ですか…プロデューサー、映画好きでしたよね?」カチャ

P「まあ忙しくなければ月に5本は最低でも見ますね」

早苗「へー、何でそんなに好きなの?」カチャ

P「理由といわれても、特にないですかね。特に洋画が好きです。色々刺激になります」

レナ「洋画ね……じゃあお勧めは?」カチャ

P「んー…最近色々観ましたけど、個人的に一番好きなのは『ゴースト』ですかね」

レナ「ブッ!」

早苗「ゴwーwスwトwww」ゲラゲラ

P「いいじゃないですか! 泣ける映画好きなんですよ!」

早苗「ゴーストってwwあれでしょ?ww 二人で、ろくろww回すやつwww」

レナ「意外過ぎてwwwもっとなんか『ダイ・ハード』とか言うと思ってたわww」

P「カチン…! チー!」カチャ

レナ「鳴かれたww泣ける映画の最中に鳴かれたwww」

早苗「愚仕掛けwwwあははは!!」

楓「プロデューサって結構ロマンチストですか?」

P「ええそうですよ! この年でタイタニックとか観て泣く男ですよ!!」カチャ!

P「他にも、アルマゲドンとか…」

レナ「アwルwマwゲwドwンww」バンバン

レナ「(っと、ドラ込で鳴いたのね…。白アンコ…東かな?)」

早苗「ドンワナwwクローマイアーイwwwww」ゲラゲラ

P「…」プルプル

早苗「ごめんごめんw あたしも好きよ、世代だもの」カチャ

楓「でもそういう映画って良いですよね。ヒューマンドラマってやつ、私も好きです」カチャ

楓「特に、洋画の何とも言いよーが無い雰囲気や溢れる感性が好きです」フフッ

P「……」

早苗「あはは…リーチ」ポイッ

P「ロン! 白ドラ2、3900!」パタッ

P「ふっふっふ、幸先良し!(ザマーみろ!ばーかばーか!)」

早苗「ありゃ、もー、すっかりゴーストに意識持ってかれたわ…」

レナ「ふふふ…!」

P「くっそー! 今に見てろ!」

(一試合目●東4局●親:高垣楓●
トップ:兵藤レナ●ラス:片桐早苗)

P「で、お二人は今日どこに飲みに行かれたんですか?」

楓「ジンギスカンのお店です。ビールが色々な種類があって、思わず全種飲み比べしちゃいそうになりました」カチャ

楓「ペールエール美味しかったです、あと麦飯も♪」

レナ「ジンギスカンとビールと言ったら……やっぱ札幌かしら?」

早苗「北海道のジンギスカンって、もう絶品らしいわ。一回行ってみたいわね」カチャ

P「でもジンギスカンかあ…俺はちょっと苦手です。何なんですかね、あの臭味」カチャ

早苗「そーかな、まあ苦手な人は苦手なんでしょうね。ホヤやホルモンと同じじゃない?」

楓「ホルモンの天麩羅、美味しいですよ、大阪で食べたんですけど絶品でした♪」

レナ「ホヤは…なんか形容し難い味よね…苦いというかなんというか…」

楓「そんなことないです、ホヤ食べたらエビの頭1個貰えるんですよ?」カチャ

レナ「…???」

P「お酒の肴には持って来いですね。あ、一杯貰っていいですか?」

楓「はい、お注ぎしますね」

早苗「お酒にもよるかな……あたしはビールならカツオのタタキが一番だと思うわ」

レナ「そこは刺身でしょー。芋焼酎のロックに限ります」カチャ

P「カツオならカルパッチョによーく冷やした吟醸酒、これが合うんですよ」カチャ

早苗「うえー、聞いたことないとり合わせね…ホントに美味しいの?」

楓「プロデューサー、それ赤ワインなんかもお勧めですよ! 白は絶対ダメですけど」

レナ「えー! 楓ちゃんもー!? 嘘でしょ?」

楓「本当ですよ、本当に合うんです。私も志乃に教えて貰いました。是非試してみてください」カチャ

早苗「ツモ、七対子ドラ1、3200、1600」パタッ

早苗「これで南入りね。まだこっからよー!」


(一試合目●南3局●親:P●
トップ:兵藤レナ●ラス:片桐早苗)

楓「リーチ」ポイッ

P「……マジッすか(良い手だ、ここは引きたくねー…)」ハァー

早苗「(うーん…厳しいなあ…)」

楓「気合いの一万点棒です!」

楓「10倍プッシュです!」ムフー

レナ「はい、両替するわね」ヒョイ

早苗「楓ちゃん、ちなみに麻雀経験は?」カチャ

楓「家族がやってるのでたまに参加するくらいで…なので役を知ってるくらいですけど」

P「家族麻雀ですか、いいですね。麻雀は基本ボードゲームですから、一種のコミュニケーションですよ。ただ一人で神経をすり減らすギャンブルと比べて健全だと思います」カチャ

早苗「楓ちゃんって、趣味といい、ホントに25歳の女性とは思えないくらいオッサン嗜好よね」

レナ「でも楓ちゃんのキャラ、ギャップで人気だものね。ちょっと羨ましいわ」

楓「ふふっ…確かに昔は自分でも迷いがありましたけど、今は皆さんと同じように、自分の個性に胸を張れます」カチャ

楓「人気が伸び悩むとか、そんな次元の問題以前に、どうやって人前に出たらいいかも分からない新人時代に、ある人がアドバイスをくれたんです」

楓「……」



※※※( ■年前? 346プロダクション)※※※

『…不安、ですか?』

楓『は、はい…。3日後のライブもそうですけど、アイドルとしても……正直、自身が無いんです』

楓『元々、私は人前で振る舞うのが苦手で…何を話したらいいのかも分からないんです…』

楓『年だって若くはないし、どうしたらいいのか……若い子のように出来るかも不安で…』

『………高垣さん、趣味は、温泉巡めぐりにお酒に…あとギャグでしたよね?』

『なら、それを前面に出しましょう』

楓『え…えぇ!?』

『こちらも少し配慮が欠けていました…あなたに合うような仕事を取ってこれず、申し訳ありません』

楓『いえ…そんな…』

『高垣さん、若い子達のように出来なくてもいいんです、踊れなくてもいい、貴方は貴方です。偽らず、嘘をつかないで、自分を出すんです。それが大事だと、俺は思います。お客さんが、ファンが見たいのは高垣楓という人間なんですから』

楓『……』

『あなたは、まだ新人です。初めからいきなり上手くやるというのは、難しいかもしれません。失敗してもいいんです。獲るものはまだまだ多い。試行錯誤して、一歩ずつ確実に進んでいきましょう』

『誰しも、大きな可能性を秘めているものです。高垣さん、まずは一歩、自分の殻を破って、踏み出してみましょう。高垣楓というトップアイドルはその日から始まるのだと、自分は信じています』

『……偉そうに言ってますが、俺もまだまだ分からないことが多いです。これからも一緒に頑張りましょう』

楓『……!』

『自分は、いつでも高垣さんの味方のつもりです。何でも相談に乗ります』

楓『…プロデューサー……』

『もしライブで失敗してしまったら…そうですね…終わった後に居酒屋で反省会でもしますか、二人で。奢りますよ』

楓『……ふふっ、ありがとうございます』

楓『約束ですよ? いいお店知ってるんです。もし本番、失敗しそうになったら、舞台袖からコールして下さいね?』

『ええ、勿論です!』

楓『最初のトークに、親父ギャグとか、最近飲んだお酒とか、ぶっちゃけるのもいいかもしれませんね。緊張が和らぐかも』

楓『ふふふ…♪』


******


P「……」

楓「迷いも焦りも消え、ハッキリと自分を持つことができました。先の見えない道に、少しずつ光が射したんです」

楓「今なら自信を持って言えます。その人のおかげで、今の私がいる。その人となら、私はいくらでも輝ける」

楓「……本当に、感謝しています」

P「……楓さん」カチャ

楓「ロンです」パタッ

P「……」

楓「リーチホンイツ、ダブ南中、ドラ4。三倍満です」

楓「……感謝しています、プロデューサー」

P「………そうですか」



※プロデューサー、Yシャツ脱衣

(二試合目●東4局●親:高垣楓●
トップ:P●ラス:高垣楓)

【5八九①②⑥東白白白中発発】

P「(…手配が事故った、大チャンス。鳴くか面前か…)」

P「(ここで上がれば、この半荘トップは堅い……が…)」

P「(ええい! 既に上半身ネクタイのみなんだ、迷うな! 目指すは役満!)」

P:ツモ→東

P「(…!!!)」

P「(これは倍満なら余裕で…!)」

レナ「…」カチャ

P「(レナさん全然鳴かせてくれないんだよチクショー!)」カチャ

楓「ちー」カチャ

早苗「お酒無くなっちゃったわね、この半荘終わったら買い出しいこっか?」カチャ

レナ「やっぱりお二人とも強いですね…」カチャ

楓「レナさんも十分お強い方ですよ、また温泉で収録行きたいですね」

レナ「ううう…あの時私酷かったからなあ…」

P「ポン!」カチャ


早苗「あたしも行きたいなー、プロデューサー、そんな話ないのかなー?」

P「…え?」

早苗「おーんーせーん!草津でも湯布院でも行きたいー!」

P「ああ、じゃあ、幸子と長野でも行きます?」

レナ「長野……といえば?」カチャ

楓「信州渋温泉! 私も行きたいです!」カチャ

楓「お猿の温泉、是非見てみたいです!」

P「ええ、幸子のですね、『世界の秘湯めぐりっていう企画』、まずそこから始まって」

P「最後はギアナ高地まで行くっていうものだったんですけどね」

レナ「秘湯どころか、それ秘境じゃないの!?」

早苗「そ、それはちょっと遠慮したいかなー…」

P「幸子なら、俺は出来ると信じてますよ」カチャ

レナ「ロン、平和タンヤオ、ドラ2」パタッ

P「ッぐ……」

レナ「(プロデューサーさん、染めてるの見え見え)」

レナ「(そんなに手が良かったのかな?)」ジャラジャラ

(二試合目●南3局3本場●親:P●
トップ:P●ラス:高垣楓)

早苗「(…マズい、このままだと楓ちゃんが危ない…)」カチャ

レナ「(どうしよう…プロデューサーさんが着るのも癪ね…)」

レナ「…チー」カチャ

楓「プロデューサーって、結構締まってますよね」マジマジ

P「そうですか? これでも昔は太ってて、結構ダイエット頑張ったんですよ?」

P「って、そんな見ないで下さい! 恥ずかしい!」バッ

楓「それは無理です」カチャ

P「ですよねー」

早苗「上半身裸でネクタイだけで乳首隠すって凄い図ね。ホント」

レナ「チー」カチャ

P「(3フーロ? レナさんにしては鳴くのも珍しい…)」カチャ

P「(見え見えの三色チャンタ…えー…警官するか…?)」

P「(今俺トップだし、服着たいしなあ…)」


楓「でも、全然そう見えなかったですけど」

P「まあダイエットというか、働き始めて自然と痩せる食生活にシフトしこうなったというか…」

早苗「痩せてると言えば、レナちゃんも細いわよね。おっぱい大きいし」

楓「バストからウエストを引いたら、雫ちゃん並みでしたっけ?」

レナ「いやだ、恥ずかしいですよ」カチャ

レナ「でも食生活には気を使ってますね、炭水化物や果物はあまり摂らないようにしています」

早苗「糖質抜きダイエットってやつ?」

楓「ベテトレさんが言ってましたね。肉や根菜や大豆製品を食べて、夜ご飯を極端に減らしたりとか」

レナ「あとは運動ですね。ま、これは私達は心配する必要はないかもだけど」

P「俺はあんまり運動してないけど、なんでかなー…?」カチャ

早苗「(それ、多分…)」

レナ「(あれ飲んでるせいじゃ…)」

楓「ツモ、メンホン、ドラ1」パタッ

P「あれ、テンパってたんですか?」

レナ「(3フーロノーテンとか正気の沙汰じゃないわね、ホント…)」

早苗「(レナちゃんナイス!)」グッ

レナ「(アシストどうも♪)」

(二試合目●南4局●親:高垣楓●
トップ:P●ラス:片桐早苗)

早苗「これ終わったら買い出しね!」カチャ

P「行く時は服着ていいですか?」

楓「えー、着ちゃうんですか?」

P「流石に捕まりますって!」カチャ

早苗「今回は最下位は買い出しだけでもいいのよ?」

P「最下位が何言ってんですか! ……早苗さん、分かってますね?」

早苗「もう、仕方ないわね!」

P「(やっと俺以外が脱ぐのか…ふふふ…)」

P「(そして俺はこのトップを守りきって終わりだ!)」

楓「……」

楓「ククク…きたぜ。ぬるりと……」コトッ

レナ「楓ちゃん、テンパイする時は本当に早いわね」カチャ

楓「フッ……私、麻雀する時は、マジじゃん…?」

P「(…4順目リーチ…多分そんな高くは無い、リーのみ、良くて平和ドラ)」

P「(親だから強気で来たか…まあ分からなくもないけど…)」

P「(楓さんの捨て牌…④(四筒)か…)」

P「(……)」


【678七八九②③④⑤⑥西西東】

P「(実は俺もテンパイだ。これなら①④⑦は絶対出る…!)」

P「(楓さん…そして早苗さん…ありがとうございますっ!)」カチャ



楓「東…ありがトン…」

P「!?」

楓「フ」

楓「ァ」

楓「イ

楓「ナ」

楓「ル」

楓「ラ」

楓「イ」

楓「ジ」

楓「ン」

楓「グ」

楓「サ」

楓「ン」

楓「!」ドヤッ!

【19一九①⑨東南西北白発中】


P「」




P「」

早苗「うっわー…!」

レナ「国士無双十三面待ち…見事ね」

P「……」

P「…えと…最下位は買い出しでしたっけ…?」

P「じゃあ俺行ってきますね! 何が欲しいか、あとで電話しますね!」ダッ

早苗「…」

レナ「…」

楓「…」


‐‐‐
(午後10時 コンビニ)

比奈「…ン?」

早苗「あれ、比奈ちゃん? こんな遅くにどうしたの?」

比奈「お疲れさまッス。ちょっと夜食を買いに来たんでス。早苗さんこそ…」

比奈「…あ、楓さんとレナさんもいるんスね。お疲れさまッス。皆さんお揃いで珍しいですね?」

楓「お疲れ様。今プロデューサーの家で麻雀やってるの。ちょっと小腹が空いたから、お酒の買い出しをしにきたの」

比奈「はー…宅マーってやつっスか」

レナ「ふふふ…『楽しい』わよ? 比奈ちゃんもこれからどうかしら?」

比奈「まあ出来ますけど…でも今日はエンリョしておくっス。夏コミの〆切りが近いんで」

早苗「そう、わかったわ。頑張ってね。あ、折角だし送ってってあげよっか?」

比奈「ありがとうございます。でも大丈夫っス。プロデューサーさんは留守番で?」

レナ「そうね。まあ留守番しか出来ないんだけどね…」

比奈「…?」

楓「早く戻らないと寒そうですね。じゃあ、比奈ちゃん、気をつけて」ペコリ

比奈「あ、ハイ。それじゃあ…」

比奈「…」

比奈「……?」




おわり。

以上です。ありがとうございました。
今回はコアなネタを結構入れようと思って書いたため、かなりグダグダでした。
全然麻雀やってなくてすみません。

因みに次回は未定。
いま思いついてるネタはレナさんとパチスロか周子とロシアンルーレットかTPで人狼ゲームか晴とスマブラでもやろうと思ってます
気力があったらですけど

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