レ級「ところでこれ何の死体だろ」


タ級「駆逐艦級かしらね。何かあんまり装備がごつくないし」


レ級「はーん……こうまじまじと艦娘を見るのは初めてだ」


タ級「意外と柔らかい肌してんのね」ﾂﾝﾂﾝ


レ級「まぁベースは人間だし」


タ級「だって砲撃とか余裕で耐えるじゃない。私たちはシールドがあるけど」


レ級「脱がして調べる？」


タ級「いいわね」


レ級「あんまり弄ってると南方に怒られるしさっさとやろう」

タ級「はぁ～きれいな肌ね」


レ級「彫像みたいだ。染みひとつない」


タ級「かっるいわねぇ。普段何食ってんのかしら」


レ級「そりゃ燃料とかでしょ」


タ級「いや人間が食べるものもイケるらしいわ」


レ級「例えば？」


タ級「かれー？とかあいすくりん？とか」


レ級「なにそれ。美味しいの？」


タ級「私が食べたことあるわけないじゃない」


レ級「まぁそうだよね」

タ級「しかし腕の辺りの筋肉凄いわ。ヒョロそうに見えて鍛えてるのかしらね」


レ級「軽いのかどっちなんだよ」


タ級「不思議生物じゃん？」


レ級「私達がそれ言う？」


タ級「ごもっともで」


レ級「あっ」


タ級「どうしたの……あっ」


レ級「腕取れちゃった」

タ級「うわ血がドバドバ出てる」


レ級「ばっちいなぁ……」


タ級「ちょっと振り回さないでよ」


レ級「んー……やっぱりくっつかない」


タ級「もう、そんなの捨てちゃいなさい」


レ級「えーなんか勿体なくない？」


タ級「持ってても腐るだけよ」


レ級「それもそうか」ﾎﾟｲｯ

タ級「残りの部分はどうすんのよ」


レ級「逆にこういう時人間はどうすんのさ」


タ級「埋める」


レ級「ここ海じゃん」


タ級「だから無理だって話」


レ級「後味悪くない？」


タ級「まぁ確かに」

レ級「うー……あっ」


タ級「今度は何？」


レ級「何か背中がボキってなっちゃった」


タ級「あらあら見事なくの字」


レ級「意外と脆いのな」


タ級「接近戦で戦うってのも今後アリかも」


レ級「近づく前に蜂の巣」


タ級「超装甲の水姫様辺りなら」


レ級「ちまちま削られるのも馬鹿にできないし」


タ級「結局砲撃になるのね」

レ級「一応他の部分もちぎったり折ってみようか」


タ級「いいわよ」


レ級「ふんっ」ﾎﾞｷﾎﾞｷﾎﾞｷﾎﾞｷ


タ級「いい音がするわねぇ」


レ級「見てこれ、胸の辺りがぺしゃんこ」


タ級「コンパクトね」

レ級「さっきの腕とか握りつぶしたらどうなるかな」


タ級「えいっ」ｸﾞﾁｬ


レ級「あんまりいい音しないからつまんない」


タ級「でも潰すときの感触は結構悪くないわ」


レ級「マジで？マジだ」ｸﾞﾁｬ


タ級「ちょっとそっちの腕潰しちゃったらもう足しか残ってないじゃない」


レ級「てへぺろ」

タ級「全く……足はどうする？」


レ級「二本あるんだし二人で分けよ」


タ級「じゃあ私は右足で」


レ級「えぇずるい。そっちの方が少し太くて楽しそう」


タ級「早い者勝ちよ」ﾌﾞﾁｯ


レ級「ちぇー」ﾌﾞﾁｯ

タ級「この足についてる艤装で浮いてんのかしら」


レ級「取り外してみようか」


タ級「結構ガッチリ固定されてるけど」


レ級「ぐぎぎ、取れない……」


タ級「ちょっと、そんな強く引っ張ったら……」


レ級「あっ、足首取れた」


タ級「言わんこっちゃない」


レ級「そっちの頂戴よー」


タ級「だーめ」

レ級「いいもん、指一本一本千切るから」ﾌﾞﾁﾌﾞﾁ


タ級「花占いみたいね」


レ級「五本しかないから絶対結果わかるじゃん」


タ級「ねぇ、その指おいしそうじゃない？」


レ級「確かに」


タ級「食べてみなさいよ」


レ級「ばっちいからやだ」


タ級「だったら……イ級」


イ級「…………」

レ級「うわ、いつから居たのさ」


タ級「ずっと周辺を見回りしてたわよ」


レ級「抜け目ないねぇ」


タ級「イ級、これ食べてみて」


イ級「…………」ガツガツ


タ級「どう？」


イ級「…………」ガツガツ


レ級「無心に食ってるね」

イ級「……！！」ﾄﾞｸﾝ


タ級「あら、イ級がなんだか大きく」


レ級「てか変形してね？」


イ級「…………」ﾒｷﾒｷ


レ級「うわお、人型になった」


駆逐棲姫「……美味しかった」


タ級「ねぇ、もしかして艦娘の死体って食べると……」


レ級「強くなれるっぽいね」

タ級「…………」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ


レ級「…………」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ


タ級「！！おおっ？」ﾄﾞｸﾝ


レ級「これはっ」ﾄﾞｸﾝ


タ級「……何も変わらないじゃない」


レ級「いやでも強くなった感ある」

タ級「そうね、火力が上がった気がするわ」


レ級「こっちも。雷装も上がった感」


タ級「そうかな」


レ級「雷撃できないから気付かないんじゃない？」


タ級「なるほど」


レ級「しかし味も悪くなかったね」


タ級「これ全部食べたらもっと強くなれる……？」


レ級「ゴクリ……」

駆逐棲姫「美味しい、美味しい」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ


タ級「あっ、ちょっとその足は私のよ！」


駆逐棲姫「早い者勝ち……」


レ級「頭の部分は……割っちゃおう」ｸﾞﾁｭｸﾞｼｬ


タ級「髪の毛は美味しくないわ」


レ級「抜いちゃえ」ﾌﾞﾁﾌﾞﾁ


駆逐棲姫「お目目、ぷちぷち」ﾌﾞﾁｬ

レ級「さっきの腕も食べとこ」


タ級「あっはははは！！ちょっと丸呑みしてるから腕が口からはみ出てるわ！！」


レ級「むぐむぐふごっ！？」


駆逐棲姫「角みたい」


タ級「ぎゃはは！！歯に、歯に詰まらせてやんの！！」


レ級「ふぁふけふぇ～」


タ級「あはははははははは！！！！」


駆逐棲姫「体の部分も、美味しい」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ

レ級ＦＳ「あ～食った食った」


戦艦棲姫「なんかめっちゃ強くなった気がするわ」


レ級ＦＳ「艦娘一体で凄い変わるもんだ」


駆逐棲姫「また食べたい」


レ級ＦＳ「じゃあ探しに行く？」


戦艦棲姫「いいわね。もう南方なんか怖くもないし」


駆逐棲姫「いこ？」


レ級ＦＳ「よっしゃー！グルメの旅だ―！」


「「「おー！！」」

レ級ＦＳ「でもどうすれば沈ませるんじゃなくて殺せるんだろ」


戦艦棲姫「あー言われてみれば」


駆逐棲姫「生きたままがぶり」


レ級ＦＳ「それだ」


戦艦棲姫「手加減しなきゃいけないわねぇ」


レ級ＦＳ「まぁ何とかなるっしょ」


駆逐棲姫「お腹、空いた」ｸﾞｩ


レ級「今度こそ出発だ―」

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イムヤ「あれ？こんなところに艤装が……誰のかしら」


しおい「誰かが落としたのかもね。ここ戦闘激しいし」


イク「なんでもいいの。持ち帰って資源にしちゃうなのね」


イムヤ「うーん、ここに資源とれる場所なんてなかった筈だけど、勝手にやって大丈夫かしら」


しおい「備蓄好きなウチの提督なら喜んでくれるって」


イク「でも駆逐艦の艤装みたいだから大した資源にならないと思うのね」


イムヤ「無いよりはマシよ。じゃあいったん帰りましょう？」


しおい「そうだね。ここなんか血なまぐさいし気持ち悪いよ」


イク「それじゃあいっちゃうなのね！」

終わり
深海式近代化改修＋艦娘資源回収＝後には何も残らない

？？？「タ級食べると戦艦になれるの？」

タ級「エ？」