女「ある日、私は」(6)

女「蝶として生きていた」

女「蝶としての私を疑いようもなく」

女「ひらひらと、まるで酔っているかのように舞っていた」

女「覚めると、私はこの通り人であった」


女「ある日、私は」

女「虎として生きていた」

女「山を駆け、白く縁取られた枝の隙間から月を見て吠え」

女「正気を戻しては詩を嗜み、自らを呪い、妻子を案じた」

女「覚めると、私はこの通り人であった」


女「ある日、私は」

女「私だった」

女「夢を見て疑わず、覚めては人として生きるような」

女「どちらが私で、どちらが本当なのだろうと」

女「何が違うのだろうかと、何が同じなのかと」

女「私には何も出来ないのだから」

女「私だけの現のまにまに」

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