貴音「ひとくちちょうだい?」 (104)

ー貴音 自宅ー

貴音「………はぁ」グゥ

貴音「お腹が空いて…力が出ません…」ググゥ

貴音「らぁめんが…らぁめんが食べとうございます…」グググゥ

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貴音「……しかし」

貴音「つい1週間ほど前に頂いたはずのお給料は…面妖な事に…早くも食費だけで底をついてしまい…」サイフフリフリ

貴音「冷蔵庫の中も、戸棚もすべてからっぽ…」ガラ-ン

貴音「今日は、事務所に買い置きしておいた最後のかっぷめんと、ぷろでゅうさぁに無理を言って、お昼にご馳走になった二十郎のらぁめんでなんとかやりすごせましたが…」

貴音「次の給料日まで一体どうしたものでしょうか…」グウゥゥ

貴音「…765ぷろの方々や実家の者に援助を乞うのは容易い事かもしれません…」

貴音「ですが、もしもその事がぷろでゅうさぁの耳に入りでもしたらっ…」

貴音「わたくしは、とうとうあの方に愛想を尽かされてしまうことでしょう…」シュン…

貴音「……嗚呼…あなた様」グスッ

貴音「あなた様に嫌われてしまうくらいならばっ、わたくしはっ、いっそこのまま惨めたらしく飢え死にをっ…!」ペタン…

貴音「………」

貴音「…………」グゥ

貴音「…とりあえず、てれびでも見て気を紛らわしましょう…」ピッ

『人間洞察バラエティー!モニターリング!』デレ-ン

貴音「おや、これは…」

『始まりました〜モニターリング!司会のバッキーでーす☆ホワイトマヨネーズでーす!この番組は…』

貴音「ふむ…一般の方に軽いどっきりを仕掛け、その反応を…もにたーりんぐ?するというものですか…はて、なんとも面妖な番組ですね」

『それじゃあ最初の一本目はこちら!』

デデ-ン

『ラーメン屋で隣に座った女の子に「一口ちょうだい」と頼まれたら、あげる?断る?』

貴音「!!!」ガタッ

貴音「………」プルプル

貴音「こっ…」ワナワナ

貴音「こ れ で す!!!」ドン!

ーラーメン屋ー

ドア「ウィ--ン」

店員「いらっしゃーせー!お一人様で?」

貴音「はい」

店員「カウンター席どうぞー。ご注文はお決まりですかー?」

貴音「では…お冷を」

店員「はい、お冷…と」

貴音「…………」

店員「…………」

貴音「以上で」

店員「……はい?」

貴音「わたくしは、以上で結構です」

店員「?……はい、またお決まりでしたらお呼びくだらさーい」

貴音「……さて」



店員「おまっせしましたー醤油ラーメンでーす」

男「うぃっす」

貴音「……」チラッ

貴音(さっそく隣の男性の方にラーメンが来たようですね…)お冷チビチビ

男「いたっきやーす」割り箸パチッ

貴音「ジ〜…」

男「………」ズルズル

貴音「ジ〜〜…」

男「………」ズル

男(なんかメッチャ見られてるぅー!?)

貴音「ジ〜〜…」

貴音「……ジュルッ」

男(今ヨダレすする音したけど気のせいだよな…)

男「あのー…なにか…?」チラッ

貴音「……ジ〜」

男(うおぉっ!なんだこの超絶美人!?)ビクッ

貴音「…はっ!これは失礼致しました。あまりに良き香りがしていたものですから…」

男「そ、そっすか…ハハ…」

貴音「…ときに、あなたが頼まれたのは、こちらの醤油らぁめん、でございますね?」

男「そ、そそっすね…」

貴音「醤油とにぼしダシが織りなす、香り豊かな特製すぅぷ…」スッ

貴音「そして、あくまで太ちぢれ麺にこだわり、鍛え抜かれた自家製麺…」ススッ

貴音「それこそが、こちらのお店の醤油ラーメンの魅力…!」ススススッ

貴音「…で、ございますね?」ジッ…

男「そ、そそそそっすね!?(いつの間にかメッチャ近いぃー!?そして超良い匂いするぅー!///)」

貴音「………」

貴音「たいへん不躾なお願いではございますが…」ススッ

貴音「もしも、もしもあなた様さえよろしければ…」ススススッ

男「ひゃっ、ひゃいっ!?」

貴音「そのらぁめん…」

貴音「ひとくち、いただけませんか…?」ウルルンッ

男「」ズキューン

男「ど、どどどどうぞぉ!!!」ズイッ

貴音「まことですか!ありがとうございます♪」パアァ

男(かっ…かわいい…///)

貴音「それでは、こちらのお箸も失礼して…」サッ

男「あっ…それ間接キッ…///」

貴音「ズゾゾゾゾゾゾゾゾッ!!!」

男「」

貴音「もくもく…」ゴクリ

貴音「…ふぅ。大変美味なひとくちでございました。ありがとうございます♪ 」ニコッ

男「あっ…いや…ハハッ///」

貴音「それでは、わたくしはこれにて…」スクッ

男「あっ…ハイ…じゃあ… /// 」ノシ

ドア「ウィーン」

\アザッシター/

男「ポケー…///」

男「…………はっ!」 チラッ

男「半分以上持っていかれたっ……!! 」ダムッ!!

ーーーーー

貴音「………」テクテク

貴音「…ふぅ。まさか、本当にあの番組の通りにうまくいってしまうとは 」

貴音「しかしながら」 ググゥ…

貴音「やはり、一口だけとなると…あまりの物足りなさに身体がうずいてしまって仕方がありませんね…」ウズウズ

貴音「…………こうなれば」

貴音「あなた様…。わたくしは…わたくしは覚悟を決めました…!」キリッ!

ーーーーーー
事務所

貴音「本日もお疲れ様でした、あなた様。ニコッ それでは失礼いたします」ソソクサー

P「おう、お疲れ〜…ってなんだ、もう行っちゃったのか」

響「うーん、最近の貴音はなんかちょっと様子が変だぞ…」

春香「そういえば、レッスンが終わったらものすごいスピードで帰っちゃうよね。何か用事でもあるのかな、貴音さん」

美希「用事というより、どこか鬼気迫る感じ?なの。まるで狩りに赴くハンターのごとくなの介護」

P「それになによりも、一番不可解な事があるぞ…」

響「なに…?プロデューサー…?

P「…貴音がここ最近…」

P「ラーメンを食ってる所を見た事がない…」

春香「えっ…」

美希「それは……」

響「なんというか……」

春香響美希(((やばい予感しかしない)ぞ)なの)

訂正
× 美希「用事というより、どこか鬼気迫る感じ?なの。まるで狩りに赴くハンターのごとくなの介護」

○ 美希「用事というより、どこか鬼気迫る感じ?なの。まるで狩りに赴くハンターのごとくなの」

ーーーーー
イラッシャ-セ-

貴音「お隣、よろしいですか?」ニコッ

男2「はっ…はひっ…(うわやべぇ可愛過ぎる…///)」

貴音「それと…」スススッ

貴音「こちら…ひとくち、よろしいですか?」ジッ

男2「はいぃ!どうぞぉおお! 」スッ

貴音「ありがとうございます♪」ニッコリ

男2「い、いえぇ!どういたしまs」

貴音「ズルルルルルッズルルルッ!!」

男2「」

ーーーーー
別のラーメン屋

貴音「ごきげんよう 」ニコリ

男3「おっ!?おぉぅwww(謎の銀髪美女降臨キタコレ///)」

貴音「ひとくち、かまいませんか?」キャルンッ

男3「おっ…おぉう…/// 」スッ

貴音「ありがとうございまズルルルルッズゾッズゾゾゾーッ!!」

男3「オゥフ………」

ーーーー
また別のラーメン屋

貴音「お隣、かまいまへんか?」ニコ

男4「おぅ、ええで姉ちゃん…(なんやこのパイオツたまらん///)」

貴音「…ひとくち、よろしおす?」ウィンクッ

男4「ほれ、なんぼでもいっとき」スッ

貴音「おおきに♪」パチッ

男4「その代わりにやな…あとでその立派なパイオツをやな…///」

貴音「ズルルルルルルゥウウウウッ!!」

男4「」

貴音「…こっちのちゃあしゅうも、かまへん?ズルッ

男4「…ええ食いっぷりや、姉ちゃん」

ーーーーー
またまた別のラーメン屋

貴音「お隣、失礼いたします」

男5「…ええ、かまいませんが」

貴音「それと…」

貴音「らぁめんひとくち、よろしいですか…?」

男5「……ええ、どうぞ」スッ

貴音「ズゾゾゾゾ!ゾゾゾゾッ!」

男5「!」

貴音「もくもくゴクン。はや〜…たいへん美味でございました…♪」ツヤツヤ

貴音「まことにありがとうございます♪」ニコニコッ

男5「……………………」

男5(…いい笑顔です)

ーーーーー
またまたまた別のラーメン屋

貴音「どうも…」スッ

男?「ん…っ?(すっげぇケツだなおい…///ん?でもこのケツどっかで…)」

男?「…ってアンタは!765プロのしじょっ」

貴音「それでは遠慮なくズゾゾゾゾゾオオオッ!!」

男?「んぁああっ!?俺のラーメンがぁあああっ!?」

貴音「美味っ…!美味っ…!ハムッハフハフッハフッ!!」

男?「セットのヤキメシと餃子までぇえええええっ!?」

貴音「お粗末っ!(完食)」ビシイッ

男?「」チーン

ーーーーー
事務所

テレビ『さくじつ、人気アイドルユニット・ジュピターの天ヶ瀬冬馬さんが、飲食店で盗み食いの被害に遭っていた事が分かりました。目撃証言によります
と…』

亜美「うっわーwwwあまとうだっさwww盗み食いてwww」

真美「クロエ式確実www」

千早「それを言うなら黒歴史でしょ」

P「…………」

ーーーー
数日後

アザッシター

ガララッ

貴音「…ふぅ。やはり、仕事後のひとくちらぁめんは格別ですね」

貴音「……今になって思えば」

貴音「はじめの頃こそ、仕事終わりまでほとんどらぁめんを口にできないという空腹感と恐怖に、胃が張り裂けそうな気持ちでいっぱいでしたが」

貴音「その苦しみの向こう側に辿り着いて、初めて『空腹こそが最高のすぱいす』の言葉の意味を知ることができました」

貴音「これぞまさに僥倖と言えるでしょう」

貴音「…しかし、このような生活をいつまでも続けるわけには参りません」

貴音「次の給料日まであとわずか…なんとかそれまでの辛抱です」グッ

貴音「そして再び、あの方と肩を並べて二十郎ラーメンを…はぅぅ…///」ジュルリ

貴音「…おっと、いけません。ではそろそろ次のお店に参りまs」

?「ちょっと、そこのお姉さん」

貴音「何奴っ!!」バッ

警察「こっちで少し話聞かせてもらえるかな?」

貴音「………はい」

P「………」

貴音「………ぐすっ」

P「……貴音、分かってるな?」

貴音「ヒクッ……はい……」

P「危うく765プロから、食い逃げ、もしくは窃盗の容疑者が出るところだったんだぞ…」

貴音「…はい……グズッ……」

P「まぁ…何故だか分からんが、店員さんや一方的に食われたはずのお客さんが間に入ってとりなしてくれたおかげで、なんとか事なきを得たが…」

貴音「…たいへん…申し訳ありませんでした……」グスッ

P「というか貴音…お前…」

P「最後の方なんて、ラーメンだけに飽き足らず、セットのチャーハンや餃子まで平らげてたそうじゃないか」

貴音「うっ……」

貴音「……まこと、美味でございました」

P「おいコラ四条」

貴音「反省しております…」グスン

P「はぁ…そもそもそんだけ食えるんだったら、なぜ大食いチャレンジとかやってる店に行かなかったんだ?」

貴音「はやっ?…大食い…ちゃれんじ…?まさか、そのような甘美なしすてむがこの世に存在するとはっ…」

P「あぁ…普通に知らなかったのね…」

貴音「面目もございません…」シュン

ひょっとしてチョロQとか書いてた人か?

P「あー…それでだな貴音。お前が影響されたっていうテレビ番組の事は俺も知ってるが」

P「あぁいうドッキリ企画は、番組側が店の許可を貰ってるのが大前提で、トラブル回避のために一般の方へのアフターフォローも必須なんだよ」

貴音「なんとっ…!」

P「それも知らなかったかー…」ズ-ン

貴音「あぅ……」ウルウル

終わり?

>>49
違うよーゴリゴリの新参者だよー

P「ま、まぁそれはいいとして、お前はその番組のコーナーの前半しか見てなかったようだが」

P「後半には、仕掛け人の可愛い女性が男性にチェンジして、全く同じことをやってたんだ。結果はどうなったと思う?

貴音「ズズッ…はて…一体…?」

P「相手が男だろうが女だろうが、もれなく拒否されてたよ…残念なことにな」

貴音「め、めんような…!」

>>51 もうちっとだけ続くんじゃ

P「だから恐らく、今回の事がそれほどトラブルにならずに済んだのは、幸いにも貴音が奇跡的な美少女だったからだ。そのあたりもうちょっと自覚を持ってだな…」

貴音「そっそんなっ…あなた様っ…びしょっ…美少女などとっ…//////」クネクネ

P「……四条?」

貴音「はい…」グスッ

P「ふぅ…まぁ結果的に、この件はスキャンダルにならずに済んで良かったものの、多くの方々に多大な迷惑と心配をかけた事に変わりはないからな」

P「貴音、お前にはそれ相応のケジメをつけてもらわなくちゃならん」

貴音「っ…!」

貴音「……分かりました。わたくし、いつでもその覚悟はできていますっ…!」キッ!

貴音「あなた様専用めいど兼奴隷として、毎日求められるがままにあぁんなことやこぉんな事を…//////」ポワ-

P「違 う か ら な?」

貴音「……そうですか」シュン

P「なんでちょっと残念そうなんだ…」

P「で、お前の処遇についてだが…」

貴音「はい…」

P「…………」

貴音「………ゴクリ」

P「……貴音、お前にはテレビ番組で1つコーナーを持ってもらう」

貴音「はっ…!?」

P「実はな、お世話になってる某番組プロデューサーが、巷で噂になっていた『ラーメン屋に出没する謎の食い逃げ美女』の話を聞いて」

P「これは絶対ウケるって事で、昼帯の番組のコーナーの一つで、それにちなんだ企画を考えてるらしい」

P「まぁ内容的には、ラーメンの食べ歩きで間違いないそうだ」

貴音「!!!」

P「で、ちょうどその配役を決めかねていたみたいだったから、これ以上の適役はいないだろう、と貴音を推薦してみたら」

P「これがまたイメージにピッタリだって事で、なんとその場で即決。打ち合わせもさっそく来週からだ」

貴音「なっ…なっ…!」

P「もちろん、やってくれるな?貴音」ポン

貴音「あ…あなた…さまぁ…」ジワァ

P「それと、困った事があったら、ちゃんと事務所の誰かや俺に相談するように」

P「貴音が食物に困ってるなんて聞いたら、響なんか収録中だろうが何だろうが全部ほっぽり出して、泣きながら飛んでくるぞ」

貴音「はいっ……はいっ……」グシュグシュ

P「あぁ、ほら、そんな顔するな…」ナデ

P「お前は美味しそうにラーメン食ってる時の顔が…まぁ、そのなんだ、1番可愛いんだから」ナデナデ

貴音「あっ…あぁっ…」ポロポロ

貴音「あなたしゃまぁああっ!!」ガバッ

P「むぎゅぅっっ!?」

貴音「あなたしゃまぁ!だいしゅきですあなたしゃまぁあっ!」スリスリスリ


タッタカネッ イキガッ タニマニウモレテイキガッ モゴッ

アナタサマッ アァアナタサマッ アナタサマァァアッ!!

真「」

雪歩「」

真「…み、見なかった事にしよう」

雪歩「う、うん…(プロデューサーいいなぁ)」

小鳥REC(ところがどっこい、これが録画中ですっ…!)ピヨヨヨヨヨ

小鳥REC(ところがどっこい、これが録画中ですっ…!)ピヨヨヨヨヨ
より
小鳥ところがどっこい、これが録画中ですっ!ピヨピヨ)●REC
の方が…いや、なんでもないや

>>70
実はそんな感じにしたかったんだが、前何かで書いたときにREC前の丸を打ち間違えて変換されなかった事があって使うのめんどくなったんだ…
ちょっと訂正するためにテスト
●・・・・●・・

おk やっぱこれ●2種類あっていやだな…●RECでまとめて登録するか

>>69 訂正
小鳥REC(ところがどっこい、これが録画中ですっ…!)ピヨヨヨヨヨ

小鳥(ところがどっこい、これが録画中ですっ…!ピヨピヨ)●REC

ーーーーー

事務所

やよい「あっ、プロデューサー!そろそろ始まりますよー!」

P「おっもうそんな時間か」

亜美「ほらほら、兄ちゃんも一緒に見よ→」グイッ

真美「仕事なんかあとでいいっしょ→」グイグイッ

P「分かった分かったから引っぱるなー」

律子「ったくもう、アンタ達はー……」

テレビ『それでは次のコーナー参りましょう!どうぞ!』

貴音『みなさん、御機嫌よう。本日も始まりました《四条貴音のひとくちちょうだい?》』

貴音『今回はこちらのお店にお邪魔致しております。それではさっそく、入店入店…』

亜美真美「入店入店!!」

\ラッシャーセー/

貴音『くんくん。店内は大変良き香りで満たされておりますね。早くもわたくしの胃が期待に打ち震えて参りました』

貴音『……おや、かうんたぁの方に男性のお客が。あちらの隣に失礼いたしましょう』

『お隣、失礼いたします』

『あぁいいぜ……ってアンタ!?なんでまたっ……』

『まことに美味しそうですね、それではお鉢を拝借』

『ちょっ……まっ……』

『ズゾォオオオオオ!!』

『んああああぁぁぁっ……』

真美「あははははっ!相変わらずお姫ちん、容赦なさすぎぃ!!」

やよい「はわぁ……ほんとにひとくちでいっちゃいましたぁ……」

亜美「あれ?てか隣のお客さん、なんっかどっかで見たような……?」


P(あれからスタートした貴音のコーナーは、彼女の優雅で気品溢れる立ち振る舞いと)

P(いっそ清々しいまでの豪快なつまみ食いっぷりとのギャップがウケて、たちまち大人気コーナーとなった)

P(また、ラーメン関連のCMやグルメ番組、グルメ雑誌のコラムなど仕事のオファーも増えてゆき、ラーメン女王の名を世に知らしめていった……)


そして──

ーーーーー

?「……な……さま……」ユサユサ

P「ん……うーん……」

貴音「あなたさま……あなた様っ……」ユサユサ

P「うう……ん?……おぉ、貴音……おはよう」ムクッ

貴音「ふふっ、もうお昼でございますよ」

P「あれ、俺そんなに寝ちゃってたのか、悪いな……ふあぁ……」

貴音「かまいませんよ、本日は久しぶりの休日でございますから」

貴音「それよりも、昼食の準備ができましたので、一緒に頂きましょう♪」

P「あぁ、そうしようか」

度々更新遅くなってスマソ…

P「──って」

P「貴音……いちおう聞くが、この見るからに凶悪なもやしのタワーは一体なんなんだ……?」

貴音「よくぞ聞いてくださいました!」

貴音「こちらは、わたくし渾身の一品『やよい家のもやしぱぁてぃー風らぁめん(めんかたあぶらましまし)』でございます!」フンス!

P「……いや、このもやしの量とアブラって、どっからどう見てもラーメン二十ろ」

貴音「もやしぱぁてぃー風、でございます」

P「えぇ〜……」

貴音「もやしぱぁてぃー風って言ったらもやしぱぁてぃー風なのですっ」プク-

P「あぁ分かった分かった…」ナデナデ

貴音「あっ……分かればよろしいのです♪」

P「よし、じゃあ頂くか」

貴音「はい、いただきます」パチッ

P「ズルル……ところで貴音、俺達ここんとこ毎日、ラーメンしか食ってないような気がするんだが……」

貴音「ズルルルッ……えっ?もしやあなた様、ラーメンがお嫌いだったのですかっ?」ウルッ

P「い、いや嫌いじゃない。むしろ大好きだが……その、さすがにこう毎日だと、な?」

貴音「うむむ……ですが、それも致し方ないではありませんか」ズルッ

貴音「毎日少しずつでも消化していきませんと、ただただ増える一方、でございますよ?ふふっ」ズルル

P「いやまぁ、確かにそうなんだがな……」

P(あれから数年、貴音による『ひとくちちょうだい?』のコーナーの人気はまるで衰えず)

P(それどころか『いつか四条貴音につまみ食いされてみたい』という特殊なファン層により、1人あたりのラーメン店利用率が全国的に3割もアップしたとの噂もあり、日本のラーメン業界を大いに盛り上げている)

P(そして今や765プロ事務所には、現在CM契約を交わしている食品メーカーからは『お礼』として、全国のラーメン店からは『ご挨拶』として、またファンの方々からは『貢ぎ物』として、毎日大量の即席ラーメンや店舗で使える優待券などが、貴音宛に送られてきている)

P(おかげさまで事務所の倉庫はラーメンだけで完全に容量オーバー状態、もはやいつでも店が開けそうなレベルだ)

貴音「……ふぅ。ご馳走様でした」パチッ

P「貴音、一瞬の回想の間に一体どんだけ食ってたんだ…」ズルッ

貴音「はて?回想中とは……?」フキフキ

P「いや、何でもない……ちなみに俺の方は、ようやくまともに麺が見えてきたところだぞ」ズルルッ

貴音「おや、まだそんなに……どうぞごゆっくりお召し上がりくださいませ」チラッ

P「おぅ。ズルルッ……あ、そいや貴音さ、ひとくちちょうだいのロケで、これまで色んなラーメン屋を回ってきたと思うけど」

貴音「ええ。北は北海道から南は沖縄まで。さらにすぺしゃる企画では、海外で営業されているらぁめん屋まで、ひとくち頂きに参りましたね」チラッチラッ

P「あぁ……外国人のリアクションなんか特に新鮮で、 視聴者にかなりウケてたよな」

P「んで、ちなみになんだが、その中でも貴音的に1番美味しかったラーメンって、どこの店のなんていうラーメンなんだ?」

貴音「1番、ですか……?」

貴音「そうですね、どこのお店のらぁめんも大変魅力的で、わたくし如きが順位をつけるなど、まことにおこがましい限りではございますが」

貴音「それでも、わたくしが真に1番と思うらぁめんには、残念ながら未だ出会えておりません……」

P「へぇ、そうなのか」

貴音「えぇ、なぜなら」ススッ

貴音「あなた様とこうやって肩を並べ、共に食すらぁめんに勝るものなど、この世にはありませんから///」ピトッ

P「貴音……///」

貴音「あなた…さま……///」

P「……///」スッ

貴音「……」スッ




貴音「……ズルルルルルッ!!」

P「んなぁああああっ!?やられたっっ!!?」

貴音「ふふふっ♪」チュルンッ

貴音「隙あり、でございますよ。あ な た♪」

以上でおしまいでございます
拙文失礼いたしました
だいぶ前にモニタリングでやってたのを思い出したので書いてみました
綺麗なお姉さんにひとくちちょうだい?なんて言われてみたいものですね


済みません……ageちまった……orz

>>101
ええんやで(ニッコリ)

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