きらり「みっしんぐきらりんぱわー」 (13)

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某県某所 ドラマ撮影ロケ地


監督「はーい、カットー!このシーン終了ー!」

きらり「おっつおっ……お疲れ様でーっす!」

監督「きらりちゃん良かったよー。じゃ、最終シーンまで2時間きゅうけーい!」

\ハーイ/

モバP「きらり、お疲れ」

きらり「おっつおっつ!うぇへへ、きらり褒められちゃったー、うきゃー☆」

モバP「あの監督さん、あんまり褒めないことで有名なんだぞ。凄いな」ナデナデ

きらり「うぇへへへへ」

モバP「で、休憩だけどどうする?衣装汚しちゃまずいから食事は後回しになるけど……」

きらり「えっとね、きらり、皆にお土産を買いに行きたいにぃ。行きにすっごーくきゃわいいお店があったんだよぉ」

モバP「あー、あったなぁ……。そんなに遠くないからいいぞ。携帯忘れるなよ」

きらり「りょーかい!きらりんだーっしゅ☆」ドドドドド

モバP「ホントあいつ元気だな。若いなあ……。っていかんいかん、おっさんくさいこと言ってないで俺も空き時間でスカウトなんぞを……」





道端

藍「ふふふ~んふふふふ~んふふふふふふふふふふ~ん♪」(少女幻葬 ~ Necro-Fantasy)

藍「ふふふふんふふ……これで修復は最後っと……あら?」

ドドドドドドドドドド

きらり「にょわ~~~~~っ!」バビューン

パリーン

藍「結界が!?ゆ、紫様、紫様、応答して下さい」アタフタ

モバP「そこの貴女!アイドルに興味はありませんか?」

藍「え、ちょっと!?」

モバP「ああ、怪しい者ではありません。自分、こういう者でして」(名刺取り出し)

藍「すみません、その、今は……」

モバP「貴女の楚々とした佇まいの中に一瞬見せる色気に惹かれました!まるで傾国の美女のようだ、なんて。はは、言いすぎですか?」

藍(ゲフンゲフンゲフン)

モバP「せめて名刺だけでも!せめて名刺だけでも!」

藍(なんとかしてください紫さまー!?)


きらり「あれあれぇ?ここ、どこだろぉ?」

きらり「きらり、まっすぐ行ったつもりだったんだけどにぃ……」

きらり「こーゆー時はぁ、Pちゃんにてるてるぅ!」

携帯[圏外]

きらり「…………えっと、えっと、GPSで……」

GPS[圏外だってば]

きらり「ど、どうしよぉ……Pちゃん、杏ちゃん……誰かぁ……」トボトボ

きらり「それに……おかしいにぃ……休憩、お昼前だったのに、なんでこんなに暗いんだろお……」

きらり「でもでも、時計はお昼だにぃ……なんでぇ……誰かぁ、いませんか~!」

???「うるさいねぇ。ゆっくり呑めないじゃあないか」

きらり「だ、誰っ!?」ビクン

萃香「(グビグビグビ、プハァ)私は萃香。伊吹の萃香さ。童(わっぱ)よ。迷子にでもなったのかい」

きらり「う、うん……。あうぅ、くちゃい!お酒くちゃーい!」

萃香「そりゃまぁ、呑んでるんだからそうだろうよ」グビグビ

きらり「むぇ~、ちっちゃい子がお酒呑んじゃ、めーなのぉ!」

萃香「あ~、なるほどなるほど。そうか、あんた、外来人だったか」

きらり「?」

萃香「ちっちゃいのが酒呑んじゃ駄目って言うなら……」ミッシングパワー

巨大萃香「これなら大丈夫かねぇ?」ズゴゴゴゴゴ

きらり「な、なにこれぇ……」ペタン

巨大萃香「(ヒョイ)お嬢ちゃん随分と小ちゃいねぇ。私が丸呑みにしてやろうか?」

きらり「やだやだやだやだぁ!Pちゃん、Pちゃん助けてぇ!びぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

巨大萃香「ありゃ、ちと脅かしすぎたか」(縮小)

萃香「ほれ、泣き止みな、童。食ったりしないから。落ち着きなよ」

きらり「う、うん……」グスン

萃香「ん~、どう説明したもんだかねぇ。えーと、アレだ。ざっくり言っちゃうとここは御伽の国だ」

きらり「ええっ!?」

萃香「普段は外からは入れない、だけどたまーにあんたみたいな迷子がやってくる」

きらり「きらりね……皆のところに帰らないといけないんだにぃ……どうやったら帰れるか、教えて?」

萃香「(グビグビグビ)さぁてね」

きらり「お願いだにぃ……」

萃香「教えてやっても良いが……条件があるよ」

きらり「きらりに出来ることなら何だってやるから!」

萃香「ここ幻想郷……御伽の国じゃあ子供だから酒を呑んじゃいけないなんて法はない。子供だって自分の責任でもって酒を呑むしそもそも嗜好品を楽しめない奴にする話なんてな

い。帰る方法を教えて欲しけりゃ……わかるね?」コトン、トプトプトプ

きらり「えーっと……お酒を、呑めば、良いにぃ?」

萃香「そういうこと。さ、ぐっとやりな。ちょっときついかも知れないが最高級の酒虫を使ってるし借り物の百薬枡に入れてるんだ。味は保証するよ」

きらり(お、お酒呑んだことなんてないしきらり、未成年だし……でも、でもでもでもPちゃんのところに帰るためだから仕方ないにぃ)「南無三!」コクコク

萃香「ぐっと行くね。いいじゃないか」

きらり「お、美味しい……」ホワア

萃香「そうかいそうかい、嬉しいじゃない。もう一杯行きな」トプトプトプ

きらり「あーい、いただきまーす」ゴクゴクゴク



~十五分後~

きらり「ま~しゅま~ろ~ほっぺ~ ゆびさき~でぷぅ~にぷにぃ♪」

萃香「いやぁ、なかなか上手いじゃないか。夜雀とヤマビコの叫んでるようなのよりよっぽど聞けるよ」グビグビ

きらり「ふふ~ん、きらり、アイドルなんだもーん!すいかちゃん、きゃわわ☆」ダキー

萃香「ちょ、こら、いきなり抱きつくんじゃない!」

きらり「杏ちゃんよりもちっちゃいにぃ。ねぇねぇ、すいかちゃんもきらりと一緒に来るぅ?Pちゃんなら絶対スカウトしちゃうと思うんだ~」

萃香「うぐぐ、離せ……人間の癖になんて力だよ……あ」

茨木の百薬枡:この枡に酒を入れて呑むと一時的に怪力が備わるようになるが副作用として性格が鬼のようになる

萃香「しまった……こいつで飲ませるんじゃなかったね。だああ、はーなーせー!」ミッシングパワー

きらり「あれあれぇ?」

巨大萃香「全く、あんまり人を童扱いするもんじゃないよ」

きらり「すいかちゃん、すっごーい!きらりもきらりもー。せーの、きらりんぱわー!」

巨大萃香「いやいや、人間がそんな……」

(ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)

巨大きらり「おっすおっすばっちし☆」

巨大萃香「」

巨大きらり「これで問題なくすいかちゃん、はぐはぐぅ。このままお持ち帰り、すぅー」

巨大萃香「いかん、鬼の発想になってきてるじゃないの。だけど……!」ミッシングパープルパワー

超巨大萃香「私はまだまだ行けるっての」

きらり「みっしんぐきらりんぱわー☆」ズゴゴゴゴゴゴ

超巨大きらり(にっこり)

超巨大萃香「あ、あはははは」

超巨大きらり「さ、一緒にアイドルやろー☆」

超巨大萃香「や、無理。無理だから!」

超巨大きらり「だーいじょうぶー。きらりみたいなおっきい娘だってPちゃんはアイドルにしてくれたんだからぁ~」ハグハグ

超巨大萃香「誰かぁ、このめんどくさいのなんとかして~」

???「全く、結界が綻びたと聞いて起きてきたら藍はアイドルにスカウトされてるし、当の迷子は酔っ払って酷いことになっている始末。困ったものねぇ」

超巨大萃香「げ、紫」

紫「アイドル頑張ってね。CDデビューしたら買ってさしあげますわ」

超巨大萃香「いやいや、やらないから!」

紫「あら残念。仕方ないからそろそろ巻きにかかりましょうか」

超巨大きらり「うゅ~?あれ、なんだか、きらり、ねむたく――――」







―――り

――らり

きらり「うぇへへ、きゃわきゃわ~……」

モバP「きらり!起きろ!路上で寝るんじゃない」

きらり「えっ、えっ?あれ?Pちゃん?」

モバP「帰ってこないと思ったら道端に座って寝てるもんだから何事かと思ったぞ。あー髪とかこんな汚して……ん?なんか甘い匂いするぞ」

きらり「うゆ?」

モバP「これ、酒か?きらり、お前まさか……いや、きらりに限ってそりゃないか」

きらり「Pちゃん、きらりね、とってもたのすぃ夢を見てた気がしたの。どんな夢かは忘れちゃったけど……」

モバP「そうか。俺も変な夢見たぞ。超綺麗なお姉さんをスカウトする夢だったな。お互いちょっと疲れてるな。明日は撮影終わって一日オフだし目一杯朝寝坊してから皆のお土産

選ぼう、な」

きらり「あ、そっか。きらり、お土産屋さん行く途中だったんだにぃ。ねえ、Pちゃん」

モバP「駄目だ。すぐに帰って髪を整えて貰わないと。ほら、明日付き合ってやるから」

きらり「うん、りょーかいでありますっ!うぇへへ、明日のためにがんばるにぃ!」



スタイリスト「へえ、道端で……大丈夫だったんですか?」

きらり「うん!へーきだったにぃ。面白い夢を見てたんだぁ」

スタイリスト「どんな夢です?」

きらり「えーっと、その……あ、思い出したにぃ。きらりがぁ、こう、きらりんぱわー、ってやったら……」

(ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)

スタイリスト「」

巨大きらり「ゆ、夢だけど、夢じゃなかたにぃ!?」

モバP「」

監督「」


結局、皆疲れてたってことで撮影は延期になっちゃったから、お土産をゆーっくり選べたんだぁ☆


おしまい

おまけ

紫「はぁ、藍ばっかりスカウトされてずるいわぁ。ゆかりんも17歳だしスカウトされたかったですわ~」

藍「うわキツ」

橙「みくにゃんとユニット組みたいなぁ」

説明すると話が長くなるので敢えて省略したどうでもいい設定として、きらりと萃香がいた場所は幻想郷ではありません。
アニメ店長が迷い込んだ「狭間の世界」と同じようなところです。昼間なのに暗くなっていたのはそのため。
問題はこの設定を知ってる人がどれぐらいいるかと言うことですが……

ということでHTML化依頼出してきます

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