提督「もしも願いが叶うなら」 (28)

艦隊コレクションのSSとなります
オリジナルの設定が数多くあります(ご注意ください)
不定期更新となります ご了承ください

1はSSの投稿が初めてです
何か気になる点がございましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします
では、どうぞよろしくお願いします


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429370395

―海軍大学校 特別校舎―

元帥「特別将校訓練課程の修了、おめでとう」

元帥「これより諸君の階級は中将となる。日本海軍の一員として戦えることを誇るといい」

提督s「「「「はっ!」」」」ビシッ

元帥「ふむ……では本題の話へ移ろうか」

元帥「早速だが明日から諸君は各鎮守府への配属となる。そして艦隊司令長官及び鎮守府長官に補職する」

提督s「「「「!?」」」」

提督A「……失礼ですが、質問よろしいですか?」

元帥「なんだ?」

提督A「なぜ私たちをそのような役職に?他にも適任であろう人は大勢いるはずです。それに……私たちは実戦経験もないのですよ!?」

元帥「ふん……そんなことは百も承知のこと。それを踏まえての判断だ」

元帥「ふむ、遠まわしに言うのは面倒だから素直に話をしよう」

元帥「実は、君たちの配属に合わせて新兵器の運用も始まる」

提督B「し、新兵器ですか?」

元帥「ああ、そうだ。今まで劣勢であった人類が、深海棲艦に反撃するための大きな希望となるもの………らしい」

提督C「それはすごいですね」

元帥「…………だがな、私はあまり期待していない」

提督D「?……それは何故ですか?」

元帥「どうしてだって?…………見ればわかるさ」

提督B(質問の答えになってない……)

元帥「とにかくだ。私はあんなものには期待しないし、信用もしない。実戦経験のある貴重な兵員を割く気にもなれん」

元帥「そこで諸君の出番という訳だ」

提督A「……なるほど。では私たちは実験台という訳ですね?」

元帥「その言い方は誤りがあるぞ。……いや、あながち間違えてもいないか」

提督D(間違いじゃないのですね……)

元帥「今回のこの決断は、新兵器の運用テスト及び諸君の指揮能力の評価、などなどが目的である」

元帥「まぁ、詳しいことは鎮守府に着いてから説明があるだろう」

元帥「最後に諸君の移動先についてだが………」


―――――――――――――――――――――――――


佐世保提督「なんだか大変そうだよな……」

舞鶴提督「いきなりですものね……私たちどうなるのでしょうか」

呉提督「…どうにかなるだろ。それにどんなことにも対応できるように訓練してきただろ?」

横須賀提督「ああ、そうだな。それに初めから落胆していても仕方がないだろう。新兵器の運用を任せられるくらいには期待されていると考えるんだ……」

佐世保提督「無理あるだろ、それ」

呉提督「……どちらかと言えば押しつけられた?」

横須賀提督「…………」

舞鶴提督「元帥はあまりいい評価をしていませんでしたね……それに話しているとき、とても不機嫌でしたし……」

呉提督「……いったいどんな兵器なんだろうな?とても気になる」

横須賀提督「明日には分かるさ。……妙なものでないことを祈ろう」


佐世保提督「……不安だな」


舞鶴提督「皆さんとはしばらくお別れとなりそうですね……少し寂しいです」

呉提督「ははは、確かにそうだな。でも―――」

佐世保提督「会えなくなるわけじゃない。またいつか会えるさ!」

呉提督「その通り」

横須賀提督「ふっ……ではまたいつか必ず会おう。これは4人の約束だ」


これでプロローグ?的のものは短いですが終了です
これより本編が進行することになります
本編では4つの鎮守府それぞれにスポットを当てての進行となります

このSSでは基本的に対話方式で進行します
世界観に関しても登場人物の会話から分かるようにしたいと考えています
しかし、どうしても分かりにくい・表現しにくい時には文章で書くかもしれません
また、登場人物の仕草や表情を細かく表現したい時にも書くと思われます


最後に
私は1で説明した通りですので、気になることがあったらどんどん話して下さい
「ここはこうしたほうがいい」など助言していただけたらうれしいです

※ただし、私以外の人の迷惑または不快になる発言は控えるようにお願いします



では、改めてよろしくお願いします

期待

けど正直4つの鎮守府全部で話を進めるってのはかなり難しいと思う
どこか1ヵ所をメインにするのかそれとも群像劇的に話を作るのか

楽しみにしてるよ

腕の見せ所やで

四人だと初期艦一人余っちゃうな

艦これシステムに合わせるなら少佐、軍務とか提督の名前にこだわるなら少将が良かったんじゃね?
新任で中将は違和感有る気がするけど。

どうも1です

トリップ機能をつけてみました

>>7
まだどちらの方向性で書くかは決まっていません
これから書きながら決めていきたいと考えています

>>8
>>9
ご期待に添えるよう頑張ってみます

>>10
初期艦の5人は登場する?予定です

>>11
確かに違和感はあると思います
しかし、一応設定としては意味があるようにしたつもりです


少し遅れましたが艦これ祝二周年ですね
おめでとうございます

春イベント攻略頑張らないとですね

と、独り言はここまでにして

更新します

―翌日―

―呉鎮守府―


呉提督「………おぉぉ、ここが呉鎮守府………」

呉提督(……やはり実際来てみると圧倒されるな)

呉提督(流石と言ったところか)

呉提督「ここを私が指揮するのか」

呉提督「……………」

呉提督(………くそ、今更緊張してきた)


呉提督「………いかんいかん。怖気づいてどうする」

呉提督「」パンパン

呉提督「………うん………よしっ!!」グッ

呉提督「頑張ろう」


呉提督「………」キョロキョロ

呉提督「……そろそろ来る時刻だな」





???「あなたが司令官ですね!」

???「すみません、お待たせしましたか?」

呉提督「…………」

呉提督「………いや大丈夫だ。私も今着いたばかりだ」

???「そうでしたか!お待たせしていたら、どうしようと思っていました」ホッ

呉提督「…………」ジー

???「………?」

呉提督「…………」ジー

???「………あ、あの………どうかしましたか?」

呉提督「……あぁいや………なんでもない」

呉提督「それより自己紹介をしよう」

呉提督「私は本日付でこの鎮守府に着任することになった呉提督だ」

???「わたしは司令官より少し早くここに着任しました。名は吹雪です!」

吹雪「これからよろしくお願いしますね」ビシッ

呉提督「ああ、こちらこそよろしく」ビシッ


吹雪「……では早速ですが、呉鎮守府内を案内します」

吹雪「付いて来て下さい」

呉提督「ああ、頼む」



―数時間後―


吹雪「だいたい見て回りましたね」

吹雪「ここは広いですが、各施設の場所は覚えましたか?」

呉提督「大丈夫だ。覚えたよ」

呉提督「それより吹雪、質問してもいいか?」

吹雪「はい、何でしょうか」

呉提督「この鎮守府には君以外の兵員はいないのか?」

呉提督「今まで人一人として見ていないのだが………」

呉提督「これはおかしいだろう」



吹雪「……えーと、皆さんなら食堂にいます」

呉提督「食堂………なぜ?」

吹雪「実はですね、宴会の準備をしてもらっています」

呉提督「宴会?」

吹雪「はい。司令官の着任祝いをしようと思いまして………」

吹雪「………ご迷惑でしたか?」

呉提督「…………」

呉提督「そうだったのか」

呉提督「迷惑なんてことあるわけない………嬉しいよ」

呉提督「ありがとう」ニコッ

吹雪「!……えへへ、司令官が喜んでくれるなら、わたしも嬉しいです」



呉提督「それと、もうひとつ聞きたいことがある」

吹雪「はい」

呉提督「この鎮守府には軍艦が何隻かあるようだが」

呉提督「元帥が言っていた肝心の新兵器とやらをまだ見ていない。どこにある?」

吹雪「………新兵器ですか?」

呉提督「ああ、そうだ。いったいどんな兵器なのか気になっていた」


吹雪「…………」

吹雪「………そういうことでしたら、司令官はもう新兵器を見ていますよ」


呉提督「む、本当か?……それらしいものは見かけなかったが……」キョロキョロ

吹雪「ふふ、……ついでに言うと今司令官の目の前にいます」

呉提督「……ん?目の前には君しかいないのだが」

吹雪「はい、そうです!」



吹雪「私が新兵器です!!」ドーン



呉提督「…………」

呉提督「…………は?」



吹雪「いえ、ですから私自身が新兵器です!」フフン

呉提督「…………」

呉提督「信じられんな」

吹雪「えぇ!?どうしてですか!」

呉提督「いや、急にそんなこと言われても信じる奴なんていないと思うぞ」

吹雪「…………」

呉提督「…………」

吹雪「………そうですか、分かりました」

吹雪「ならお見せします。『艦娘』としての私を!」


呉提督「艦娘?」

吹雪「はい!艦娘というのは私たちの総称です」

吹雪「軍『艦』と同等、またはそれ以上の戦力を持つ『娘』」

吹雪「だから艦娘と呼びます」

吹雪「見た目はただの小娘ですが、立派な対深海棲艦用兵器です」フンス!


呉提督「へぇ、ははは………あり得ない………軍艦と同じ戦力?……君が?」

呉提督「…………いやいや」

呉提督「だいたいにして歩いたり話したりする兵器があるわけないだろ」

呉提督「それに君はどう見ても―――」



???「吹雪ちゃん!」



呉提督「ん?」

吹雪「……あ、妖精さん!どうしましたか?」

妖精「宴会の準備ができたよ!だからはやくきてね」

吹雪「そうですか!わかりました。すぐに行きます!」


吹雪「と、いうことなので早速行きましょう!司令官!」

吹雪「さっきまでの話はまた今度にでもゆっくり…………」

呉提督「……………」ボーゼン

吹雪「ど、どうしました?そんなに驚いた顔をして」

呉提督「………吹雪、さっきのは何だ?」

吹雪「?……妖精さんですが」

呉提督「よ、妖精?」

吹雪「…………」

吹雪「ああ!そういえば言っていませんでしたね」ポン

吹雪「鎮守府には妖精さんが配属されていて、各施設の整備や運営をしているんです」

吹雪「ちなみにさっき会ったのは工廠妖精さんですね」

呉提督「………あれが妖精?………初めて見た………」

吹雪「食堂に行けば他の子にも会えますよ!なので早く行きましょう!」クイクイ

呉提督「……あ、ああ」





呉提督(…………もう訳わからん)




―食堂―


吹雪「えー、コホン。では司令官着任を祝しまして、乾杯!!」



「「「「「カンパ~~~イ」」」」」

呉提督「………乾杯」


ワイワイ   ガヤガヤ


呉提督(ほ、本当に妖精がたくさんいる……)


妖精A「提督さん!」

呉提督「うおぉ!?………は、はい……なんでしょう?」

妖精B「お話しましょう!」

呉提督「あ、ああ」

妖精C「まずは自己紹介しようよ」

妖精D「そうだねー」

妖精B「私たち、いつもは工廠にいます!なので工廠妖精とでも呼んでください!」

妖精A「私たちのお仕事は軍需品の開発・製造・修理・貯蔵・支給とか色々やっています!」

妖精C「あと、新しい艦娘を建造したいときとかは声を掛けてね!」

妖精D「材料さえ揃えばなんでも作ります!………ナニガデキルカワカラナイケド」



妖精B「提督さん!これからよろしくお願いしますね」

妖精「「「お願いします」」」

呉提督「こ、こちらこそよろしく」



妖精E「ああ、工廠の子たちだけズルイ!私たちとも話そうよ提督さん」

呉提督「君たちは?」

妖精F「私たちはこの鎮守府の食糧の管理などをしています」

妖精G「あとは携帯口糧の研究とか開発とかしているよー」

妖精E「ちなみに、この宴会のお食事は私たちが主となってつくったんです」

妖精E「………お口に合いましたか?」

呉提督「ああ、この料理はとてもおいしいよ」

妖精F「本当ですか!やった!」

妖精G「えへへ、まぁご飯のことは任せてくれよな!」

呉提督「ふふ、ああ。よろしく頼む」


妖精H「はいはい!提督さん、こんばんは!どうも、船渠妖精です」

妖精I「私たちは資材と時間があれば何でも治しちゃうよ!」

妖精J「だいたいは艦娘用のお風呂の管理をしています。もちろん艦船全般の修理もちゃんとできますけどね」

妖精I「大事な艦たちが傷ついたらいつでも言ってね!」

呉提督「そうするよ」


妖精K「なになに!私も提督さんとおしゃべりしたい!」

妖精L「アタイもー」


ワイワイ  ガヤガヤ





吹雪(ふふ、司令官、妖精さんたちと仲良くやれそうですね)

吹雪(私もちゃんとお話したいですけど……)

吹雪「明日からですね」




―――――――――――――――――――――――――

吹雪「今日はお疲れ様でした」

吹雪「ここが司令官のお部屋になります」

吹雪「明日に備えてゆっくり休んでくださいね」

呉提督「ああ、ありがとう。吹雪」

吹雪「あとこれをどうぞ」

呉提督「これは?」

吹雪「鎮守府についての資料や軍令部からの指令書ですね」

呉提督「分かった。明日までに読んでおくよ」

吹雪「はい。よろしくお願いします」

吹雪「では、お休みなさい司令官」

呉提督「ああ、お休み」




ボフッ

呉提督「…………ふぅ、少し疲れたな」

呉提督(それにしても今日は色々ありすぎた……)



呉提督(自分のことを兵器だという少女、今まで存在すら知らなかった妖精………)



呉提督「私には知らないことが多すぎる」

呉提督「………資料でも読みながら、頭の中を整理しないとな」スッ

呉提督「………………」ペラペラ

呉提督「…………ふむ」ペラペラ

呉提督「明日からも大変そうだ」


呉提督(それにしても皆いい子だ、吹雪も妖精たちも……)

呉提督(彼女たちが部下になるのか……私は恵まれているのかもな……)


呉提督「…………」

呉提督「………ふぁぁ」



呉提督「………まぁ、明日から頑張るか」ウトウト


―――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――


ねぇ、兄さん


「ん、どうした?」


もっと一緒に居ることはできないの?


「それは無理だよ」

「私は海軍にスカウトされたから。まずは軍学校に行かなくてはならない」


………。兄さんは軍人なんかにならなくてもいいと思うけれど


「どうして?」


だって逢えなくなるのは寂しいから


「…………」

「すまない。でも軍人になるのは ―――― のためなんだよ」


私のため?


「そう。あの海にいる悪魔どもを倒すことができたら海外へ行ける」

「そうしたら、ここよりもっといい施設がある!」


………私の病気も治るかもしれない?


「ああ!………だからもう少し待っていてくれ」


………うん。そこまで兄さんが言うなら、私も頑張ってみるね


――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――




呉提督「」パチッ

呉提督「……………朝か」



―執務室―



吹雪「あ、おはようございます!司令官」

呉提督「ああ、おはよう吹雪」

吹雪「今日から本格的にお仕事をすることになりますね」

呉提督「そうだな。まず、早速だがやらなくてはならないことがある」

吹雪「なんですか?」

呉提督「一言でいえば戦力の増強だ」

呉提督「今現在の戦力として、艦娘が一人しかいない」

呉提督「だから海軍本部から支給された資源・資材を使って新たな艦娘を建造する」

吹雪「はい!司令官!…………って」



吹雪「いったいどうしたんですか!?」

呉提督「………ん、なにが?」

吹雪「……え?……いや、だって……」

吹雪「昨日まで『艦娘なんてありえない』とか『妖精何それ?』みたいな事を言っていたじゃないですか!」

呉提督「ああ、それは私が無知だっただけだ」

呉提督「昨日の妖精たちの話や、吹雪が渡してくれた資料の情報を整理したらなんとなく納得してしまった」

呉提督「まぁなにより、自分の目で見たことを信じない訳にもいかないからな」

吹雪「…………そうですか」


吹雪(ものすごい順応力ですね………なんだか感心してしまいました)

今日の更新はここまでです

次の更新には、また一週間程かかると思います

皆さん春イベント頑張りましょうね

ふむ

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