堀裕子「ぜんぶサイキックのせい」 (17)

書き溜めがございます。

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モバP「ユッコが修行の旅に出て1ヶ月…」


モバP「あいつは一体どこをさ迷っているんだ」


ちひろ「プロデューサーさん、心配ですか?」


モバP「そりゃ心配ですよ。連絡もよこさないんですから、あのバカ」


ちひろ「ふふっ。裕子ちゃんなら元気ですよ」


モバP「なんで言い切れるんです?」


ちひろ「だって、元気じゃない裕子ちゃんなんて、裕子ちゃんじゃないでしょう?」


モバP「まあ、不思議と上手くやっていそうな気はしますけどね…」


ちひろ「きっと連絡だって、定期的にテレパシーを送っているんじゃないかしら。届かないだけで」


モバP「うわぁ、あり得る。耳に聞こえてくるほど容易に想像出来る」


裕子『プロデューサー!テレパシーフロムカナーダー!アイムエスパーユッコーぅ!』


モバP「ホントに聞こえる気がするんだけど」


裕子『プロデューサー聞こえますかー?』


モバP「何か妙にリアルだぞ…」


裕子『プロデューサープロデューサー!ぷーろーでゅーうーさーーあ!』


モバP「うるせえええ!」

ちひろ「!?どうしたんですか?」

モバP「あっすいません。なんか頭の中のユッコが大はしゃぎしてまして」


ちひろ「頭の中のって…プロデューサーさんは本当に裕子ちゃんの事が好きなんですね」ウフ

モバP「いやぁそれにしてもこの明瞭さはどうだ!?大丈夫か俺!?」


裕子『私今から帰りますからねー!』


モバP「か、帰るっていつ着くの?ていうか今どこ?…ええい俺は一体誰と話してるんだ!」


ちひろ「プロ、デューサーさん…?」


モバP「あっ違うんです!大丈夫です!これは幻聴ですから…幻聴だと大丈夫じゃねーよ!」


ちひろ「ごめんなさい…私がもっと、気を付けていたら良かったんですよね…っ」


モバP「誤解ですって!いや誤解じゃないかも知れないなあ!
えぇ~ヤバいのか俺!?」


裕子『いま海の上ですよー!きれー!あっ、イルカが跳ねましたよ!』

モバP「うっせー幻聴バカヤロー!ひっこんでろ!」

ちひろ「えーーーーん!」

モバP「あっ今のはユッコに言ったんですよ!…でもユッコいねえじゃねーか!誰に言ったんだよ!」


裕子『おお?日本が見えましたよ!あと5秒くらいで着くかなー!よーん、さーん』

モバP「もしもし。はい、救急です。妙な声が聞こえて来て…」

裕子『にーい!』

ゴオオォォ

モバP「頭の中のユッコが話しかけて来まして…ん?」

ゴオオォォオオオオオ

裕子『いいぃぃち!』

モバP「ユッ…!」

ズドドドガッシャーアアゴロンゴロン

ちひろ「きゃー!?」

モバP「ちひろさーん!?」


裕子「へーいじゃぱにーずぴーぽー!エスパーユッコイズかんばーっく!」


モバP「ぱくぱくぱく」


裕子「おまたせしましたプロデューサー!受け止めてくれるなんて嬉しいです!さすがですね!……あれ」


ちひろ「 」


裕子「ちひろさんしっかりしてくださいい!」


モバP「ユッコ…なのか?」


裕子「プロデューサーぁ!ただいま帰りました!」


モバP「どこから来たんだ、どうやって来たんだ、さっきのは何だ!?」


裕子「え?カナダからテレポートで来たって言いましたよ?」


モバP「だめだまったく分からん!働け俺の理解力!」


裕子「もー!だめなプロデューサーですねー。エスパーユッコ、修行の結果大覚醒したんですよ!」


モバP「ほ、本当に、ユッコなのか…?」


裕子「イエス・さいきっく!」ポーズ


モバP「信じられん…。顔、顔をちゃんと見せてくれ」


裕子「いいですともー!」


モバP「顔は…うん、ユッコだな。いやしかし…」


裕子「……」


モバP「あ、髪伸びたなー。少し筋肉も付いたみたいだ」


裕子(んー?)


モバP「へーこの衣装どこで買ったんだ?ラスベガスっぽいな…」


裕子(何だろう)


モバP「ちゃんと食べてたのか?寝るところは?」


裕子(久しぶりにプロデューサーを見たら何だろうこれ)


モバP「うん…本当にユッコだ。良く無事に帰って来たな。

おかえり、ユッコ」ニコ


裕子「……!」

ぐるん!


モバP「どうした、そっぽ向いて」


裕子「……」ばっくんばっくん


モバP「久しぶりの再会に感極まったのか?」


裕子「お、お風呂!」


モバP「風呂?」


裕子「お風呂入ってきます!」


モバP「あぁ、うん行っといで。
いやぁ、それにしても、こりゃすごい」


シャアアァァ

裕子「……」


裕子「プロデューサーって、あんなにかっこ良かったっけ」


裕子「もしかして、あれはにせ物ではあるまいか」


裕子「あんなに可愛い笑顔だったかな?にこって…」


裕子「……!」ピョンピョン



裕子「ちゃんと顔見たいな…」



モバP「ちひろさんは…気絶してるだけだな、良かった。
でもこの壁は…どうしようかなあ」


モバP「ん?おっ!?足が!?」グググ


モバP「足が勝手に動くぞ!?おおおい!おい俺の足!?」


モバP「あっ、そっちはヤバい!そっちはヤバいってえ!」



裕子「はあ。プロデュ」

バターン!

裕子「ーサーーー!?何入って来てるんですかあ!」

モバP「俺は悪くねえ!俺は悪くねえ!足が勝手に動くんだよ!」

裕子「見ないでください!」シャー

モバP「アッッッヅァ!あっっつうあああ!」

裕子「サイキック・エクスプロージョン!」バチーン!

モバP「痛ッ!ただのビンタじゃねーか!サイキック使えよ!」


裕子「足が勝手に動いた?」


モバP「本当なんだって…」


裕子「21世紀にそんな言い訳ありますかね?」


モバP「そりゃ俺もそう思う。やっぱり疲れてんのかな…。ん、でも待てよ?いまのユッコならそのくらいの事は

って、だとしてもシャワー中に呼ぶわけが無いよなー…」




裕子「あっ」


裕子「ある、かも」

モバP「えっ?」



裕子「ちょっと実験してみます」

モバP「え?え?」



裕子(プロデューサー)


裕子(プロデューサーの顔がみたい)


モバP「あっ、ま、また」グググ


裕子(もっと近くで見たい。プロデューサーの近くで)


モバP「あわわ、分かった、ユッコ分かったから」グググ


裕子(もっと近く、もっと近く、ちか、ち…

近いよおぉぉ!」ブワッ


モバP「へっ?」ビュウウン

裕子「しまった!飛ばしちゃった!?」


ちひろ「う、うーん…私はいったい?何かひどい目に遭ったような。
おかしいわ。ちひろ史上稀に見るほど人格者の設定なのにこんな目に遭うなんて」


モバP「わああああ」ヒューン


ちひろ「あれっ、プロデューサーさんが飛んで…」

モバP「ごめんなさい!」ドォン

ちひろ「きゃあああ!?捨てネコにご飯とかあげてるのに!がくっ!」


裕子「ごめんなさいプロデューサー!ケガしませんでしたか!?」


モバP「いや、俺は大丈夫だけど、ちひろさんがまた」


裕子「あっ…血!血が出てます!どうしよう、救急箱…」


モバP「このぐらい、心配いらないよ。
そんな事より!やっぱりユッコの力だったんだな!」


裕子「へ!?そそそ、そう、みたい、ですね…」


モバP「これからは胸を張って言えるぞ、俺のアイドルは本物のサイキッカーだってな」


裕子「あ…えへへ」


モバP「ん!?今度は腕が!?」グググ

裕子「え」


モバP「いやちょっ、これは」ギュ


裕子「ーーー」


モバP「違う、違うぞ!腕が勝手に動いたんだ!」


裕子(わー、わーー)


モバP「ごめん!っていうかユッコの力だろ!解けないのか?これ?」


裕子「だめ、もうちょっと」


モバP「え!?」


裕子「あー、あのー、その、ですね。あっ、そうだ、この覚醒状態は、長く続かないんです」


モバP「時間制限があるのか?」


裕子「10日間みっちり修行して、1時間しか持たないんです」


モバP「燃費悪いな!」


裕子「えへへ、だから貴重なんですよ?ひとに見せるのはプロデューサーが初めてです」


モバP「そんな貴重な時間を、その…こんな事に使ってしまっていいのか?」


裕子「むー。プロデューサーは離れたいんですね。じゃあ離れちゃいますね」


モバP「そういう事言ってるんじゃなくて…んっ?」ギュッ


裕子「えっ、どうして強くするっン…!」




モバP(あああああ…これはまずい。すごくまずい)



裕子(ひゃー…)



モバP「あー、あー!そー、そんな短い時間しか使えないんじゃー、仕事に使っていくのは難しいなー!?」


裕子「うー、うんー、そー、ですねー」


モバP「でーでも年に何回かー、特番を組んで貰う事は出来るかもなー!?」


裕子「んー、んー」


モバP「ユッコチャレンジとか言って――」






裕子「……。はぁ、はぁ」




モバP(黙るなよバカ!)




裕子(プロデューサー。プロデューサー。強いの気持ちいいよお)



モバP(ああ、すげーいい匂いだ。うわっ、背中を手でさすってきた)




裕子(あーこれ、プロデューサーの体温、あと心臓の音だ。速くなってる?そんで)



モバP(落ち着けモバP。相手は担当アイドル。相手は担当アイドル。未成年、未成年)



裕子(これぇ、プロデューサーの匂いだぁ)すりすり



モバP(!?!?ほっぺたも…!)


裕子「プロデューサあ…」


モバP(ああ、上目遣いになっちゃった。もう限界。また身体が勝手に)







裕子「」







モバP「」









ちひろ「……」





裕子・モバP「☆▲※@&ゑβ¶Ю!?」



ちひろ「何をなさっているのでしょう?」



裕子・モバP「 」



ちひろ「あの、どうして事務所の壁が壊れてるんでしょうか」


裕子「いやあ、そのぉ」


ちひろ「どうして二人は抱き合ってキスをしようとしていたんでしょうか…」


モバP「あは、あはは」


ちひろ「良かったら、最初から説明していただけますか…?」


裕子「これは」


モバP「つまり」



裕子・モバP「ぜんぶサイキックのせいです」



おわり



モバP「お前なあ、覚醒中にサイキックで壁直しとけよ…すっごい高く付くぞこれ…」


裕子「ごめんなさい!今日からまたバリバリ働きますね!そのためにまた修行に行ってきます!」

モバP「待たんかい」


裕子「ところでプロデューサー。さっき最後、サイキックの効果切れてましたよね?」


モバP「えっ!切れてたの!?」


裕子「じゃあー、サイキックのせいじゃないですよねえ?」


モバP「……」


裕子「にやにや」


モバP「分かった、修行に行ってくる」


おわりです。選挙期間中に間に合って良かった。間に合って無い気もするけど。
お目汚し失礼しました。依頼を出して来ます。

ユッコはかわいいなあ!
乙!


ちょっとつかまえて親愛度MAXにしてくる

>>14
>>15
わー読んでくださって、ありがとうございます。
なお、総選挙の投票締め切りまではまだ若干の時間があるんですよ。もちろん他意はありませんよ。

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