エナドリの力 (21)

雪歩「はい、どうぞプロデューサー。お茶です」

P「ちんこ茹でるんじゃねぇ!!」

雪歩「…え?」

P「発射角度は72度しかないなんてイヤなの!」ジタバタ

春香「こんにちは~、ただいま戻りました」

雪歩「は、春香ちゃん。大変です!」スタタ

春香「どうしたの、雪歩」

雪歩「プロデューサーが…おかしくなっちゃって」

春香「プロデューサーさんが?」

P「ブラジャーが?」ヌッ

春香「ふぇ…。セクハラです!!」

雪歩「そうじゃないよ~」

P「ファイトだよ、マレーシア!!」ガッツポーズ


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春香「プロデューサー働きすぎで、おかしくなったのかも。この間100連勤記念だーって騒いでたもん」

雪歩「ど、どうしよう」

春香「とりあえず、話をきいてみようか」

雪歩「あの…プロデューサー疲れてますか?」

P「そうなの、エナドリを飲んじゃったの」ニコォ

春香「ああー!一日20本までって言われてたのに、こんなに飲んでる!」

Pの机の下からは100本以上全てからになったエナドリが見つかった。

P「これを飲めば、海の面積がすこしでも減るかなって思って…」ポリポリ

春香「バカですか?」

雪歩「と、とにかく病院に!」

P「やめてくれぇ!!これ以上直腸検査されたら、公園に出歩けなくなっちまううぅ!!」ドゲザァ

春香「だれも直腸検査なんて言ってないじゃないですか!なんで公園限定なんですか!」

雪歩「プ、プロデューサー、本当にイヤなら言ってくださいぃ…無理強いはしませんから。」

春香「…雪歩」

P「…大根」

雪歩「…」

P「間違えちゃった、ごめんねハニィー♡」

ドカッ、バキッ、グシャア… 

雪歩「本当はからかっているんじゃないんですか」

春香「あり得るかも」

q「前が見えねぇ…」

春香「とにかく、わたしが救急車を呼ぶ間、見張っといて」

雪歩「…わたし、ですか」

春香「ファイトだよ、雪歩!!」ガッツポーズ

雪歩「…」イラァ

q(大根から闘気を感じる…奴の力がこれほどものとはな。油断できん相手だ)

雪歩「そのまま、動かないでくださいね」ジロォ

q「フロフキ大根の命じるままに」ジロォ

ドカッ、バキっ(以下略)

P「だが、元に戻れたよ。ありがとう雪歩」

雪歩「分かればいいんです!」キッ

P「ところであいつはどこ行った?」

雪歩「そういえば遅いですね」

春香「到着したよーっ」

救急隊員「やぁ、これはひどい傷だ」

P「そうなんです、天海春香とぶり大根にやられて」イテテ

春香「…」

雪歩「…」

救急隊員「…」




それから、一週間、Pは入院することになった。
おしまい
ぶり大根はうまい

小鳥「プロデューサーさん、これで仕事終わりなんですからお酒飲みましょうよ」グイグイ

P「そうですね、少しくらいなら付き合いますよ」

小鳥(ピヘヘヘwwお酒に弱いことはリサーチ済みwあとは既成事実を作るだけwww)

小鳥「はい、どうぞどうぞ。ぐいっと逝っちゃってくださいw」

P(あ!まいったなぁ、医者にエナドリと合わせて飲むなって忠告されてたの忘れてた…

でも少しくらいならいいっか)

小鳥「うふふふふ、プロデューサーさん顔真っ赤ですよwww」

P「……どーせ、おれはちんこに負けたんですよ…」ボソッ

小鳥「ピヨォォォオオオオオオオオオオオオ!!!」ガタガタアッッ

P「サバンナ、ちょっとうるさい」

小鳥「はっ…ごめんなさい。どうか、後生ですから詳しい話をば…」

P「はふぅ、ここから先は経験者しか教えられないの。許してほしいの」ゴメンネ

小鳥「」

P「土星呼んでくるか、エロそうだし」ピポピポパー

真美「何ぃ?兄ちゃん」ガチャ

P「サバンナって、まだ未経験だろ?」シンケン

真美「?うん、まだ、イったことないよ」

P「さようか…。土星はイったことがあるか?」

真美「っつwwwないよーww。なになに、連れて行ってくれるのー???パスポートとかないけど大丈夫ww?」

P「真美は合法……合法!!」

真美「本当?!お兄ちゃん大好き!!」

P「 や っ た ぜ 」ガッツポーズ

小鳥「サバンナと土星の話で、なんでそんなに嬉しそうなんですか」




そして、数年後彼らはイってしまったのだが、それはまた別のお話

おしまい


雪歩「えぇ!プロデューサーまた入院したんですか」

小鳥「はい…エナドリのない生活にしないとダメみたいです。わたしは妄想が滞っt、いえ残念なんですけどね~」

雪歩「でも、もとのプロデューサーに戻ってくれるなら…いいのですけれど」

P in ソファ(ふっふっふ、まさかおれが既に抜け出しているとは夢にも思うまい。早く、みんなのしょんぼりとした声をききたい!)


春香「あーあ、どうしてこうなっちゃったんだろ…」ガチャ

雪歩「春香ちゃん、どうしたの?」

P(おおっ、春香じゃないか。これは絶対心配してくれてr)




春香「エロ本、お母さんにみつかっちゃった」

P「」ごっ←頭をぶつける音

小鳥「ちゃんと隠しておかないとダメよ」

春香「本当ですね。夜、そのまま寝ちゃって、朝起きたら…はぁ」ガックリ

P(春香ァ!人が入院してるってのにナニしてるんだよ!)

小鳥「賢者モードになってもちゃんと後始末はしないとね。私もよく失敗したわ」ウデクミ

P(もう、いいよ!生々しいわ!)

雪歩「私、信じてます。プロデューサーのことを」

P(だれも聞いてないよ、雪歩…)

真美「はるるん~、毎日やってると髪が傷んじゃうらしいよ」

春香「えっ、そうなの!?…気をつけよーっと」

雪歩「わっわたしも初めて知りました!」

P(さっきから下ネタしか言ってない。春香達って本当は下ネタが好きなの…?)

あずさ「こんにちは~」

P(あずささんキターッ!)

あずさ「あら、春香ちゃん。頭を抱えてどうしたの?」

春香「…どうしよ、どうしよ、ぁぁああ帰りたくないぃ…」

雪歩「今はなにを話しても無駄なのです。理由は聞かないであげてください」

あずさ「まぁ、そんなにプロデューサーさんのこと…。

ごめんなさい、思い出させるようなことをして」

P(その調子、さすが、あずささん)

あずさ「プロデューサーさんが入院したときいたものですから、今日はこれを持ってきたんです」ゴソゴソ


エナドリ どんっ!!!



あずさ「これを飲んで忘れましょ!」

小鳥「うわッ、これ高いですよ!」

春香・雪歩・真美「「「やったっー!」」」

P(なっなんだ! あずささんが持ってくる高い飲み物って…あっ)

P「待てっ、お酒は大人になってからだ!」ガバッ

P「あっ…」

その他全員「…」



そして、彼はエナ中毒で、また入院することになった。

だが、それに至るまでの記憶が消えたことは彼にとっても、救いになっただろう。

おしまい

元ネタ銀たま

P「ふーっ、緊張するなぁ」

美希「どうしたの?」 

P「今度、346プロと合同してイベントをすることになったんだ。その打ち合わせがこれからあるんだよ。

美希も346プロの名前は聞いたことがあるだろう?」

美希「うん、雑誌によくのってるの。とっても大きいプロダクションらしいね」

P「そうなんだよ。もしミスでもしたら、どんなことになるか…」

美希「プロデューサーさん、大丈夫なの!」

P「…美希は本当に優しいな。よし、頑張るぞ!」エナごくごく

美希「…それ何本目なの」

P「…今はそんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」

美希(…噂に聞いてたけど、性格変わってるの。このままだと…)




P「よろしくお願いします」アクシュ

346P「よろしくお願いしますね」アクシュ

P「さて、指相撲を始めましょうか」

346P「」



美希(なんてことになりかねないの! プロデューサーさんが落ち込む姿は見たくないの…)

P「じゃ、そろそろ逢魔が時だから」

美希「まっ、待ってほしいの!私も連れていってほしいの!」

P「危険な夜の街に女の子は連れて行けないよ…」

美希「お願い…迷惑、かけないから」

P「美希、マジ天使」(…いいだろう、おれの足を引っ張るんじゃねーぞ!)



そして美希はPと一緒に346プロだくしょんへ向かうのでした。胸中に一抹の不安を抱えながら…

卯月「あれ? 新しいアイドルの方でしょうか」

凛「会社の玄関でなにしてるんだろ…」

未央「話しかけてみようか!」




P「ここが鬼ヶ島か、えらいところに来ちまったな」五体投地

美希(やっぱり今日は一緒に来てよかったの)


未央「あのー、どうかなさt…ひっっ!へ…へんたい」ドンビキ

美希(やっぱり一緒に来ないほうがよかったの)

卯月「そんなこと言っちゃだめだよ! すいません、宗教についてあまり知らなくて…」

P「構わんよ。間違いはだれにでもある、ドリフターズも言っておられた」

凛(ドリフターズ…?)

卯月「えと、なにか手伝えることってありますか?」

P「ここに住むという鬼を退…」

美希「このプロダクションのプロデューサーに会いたいの!」

凛「!!?」

卯月「それなら、12階のプロデューサーさんの部屋にいると思います」

P「雉、おまえのことは死んでも、忘れない!!」スタタ

卯月「」

美希「ごめんなさいなの~!」スタタ






卯月(私、あの人の一生の思い出になっちゃったの…?)キュン

未央(あっ、しまむー落ちた)

凛「…忘れ物したから、一旦戻るね」ダッシュ

未央「ええー!」

凛「先に帰ってて」キッ

卯月「」

未央「」

プロデューサーの部屋

346P「もう、エナドリを売るのは止めにしましょう、ちひろさん。我々は過ちを犯しました、あんなものは売るべきではなかった」

ちひろ「…。」

346P「精力増進に、脳の活性化…確かにそれを求めている人間は沢山いるでしょう。ですが、強い中毒性と躁をもたらすとなれば

346P「話は別だ…。大事にならないうちに回収すべきです…ちひろさん?」

目の前に佇む彼女は、口端を吊り上げ、静かに嗤っていた。

ちひろ「ふふっ…プロデューサーさんて、意味もなく優しいですよね。

前から分かっていたこと、ですけれど」

346P「…」

ちひろ「あーあ、失敗しちゃいました。エナドリのことは、プロデューサーさんだけには隠し通そうって決めてたのに。

どうやって知ったんです?書類は全部処分しましたけど」

346P「三日前、765プロのPと会ったんですよ」

ちひろ「?」

346P「そのとき、彼の様子が明らかにおかしかったんです。うちのアイドルとチャンバラしたり、鬼ごっこをしたりとね。

まあ、なんだかんだ楽しそうにやっていました。清良さんのことは妙に恐れていたようですが」

346Pはじっと目を細めた。そうやって懐かしい過去を瞼の裏で見ているようだった。

346P「彼と一緒に来たアイドルに聞いてみたんですよ、『彼はいつもこういうキャラクターなのかい?』ってね。

すると彼女はえらく真剣な表情で言うんです『プロデューサーさんはいつも真面目でちゃんと仕事をしているの、今日は特別おかしいの』

それから事情を聴いて、エナドリのことを知ったというわけです。

試しに調べてみると、ネット販売のみ、記載されている会社の住所には空っぽのオフィスがあるだけ。いや、苦労しました」

ちひろ「…。」

346P「もういいでしょう、探偵もなにも使っていませんから大丈夫です。すべてを白紙に戻しましょう、症状が出た方には和談を提示します。

いいですね、ちひろさん」


『パパ、私は決心したの。どうしてもお金を手に入れなくっちゃ、ってね。


お金を乞うことはできないし、借りることも盗むこともできない。だから、お金と結婚しようって決めたの』


『ちひろ、そんなことを言ってお父さんをいじめないでくれ。おまえはそんなことを気にしなくていいんだ』


『違うよ、私はパパをいじめてなんかないよ。私はただ…』


『ごめんな、ごめんな』


『パパ、泣かないで。私ね、がんばるから。友達に聞いたんだけど、痛いの我慢すればいっぱいお金がもらえるんだって


そしたらね、お母さんももどってくるよ。だからね、パパ、泣かないで』



『パパ、お酒をそんなに飲んだら体に悪いよ。』


『うっせーな!おまえこそ夜中どこにほっつき歩いてやがんだ!!』


『仕事…』


『馬鹿がっ!だから、やめろってんだろうが!』


『…』


『今度、どっか行ってみろ!足の骨折ってやる!』


『…』


私はこのやり取りを何度も体験した。でも、パパは私に一度だって手を上げたことがない。


パパはお父さんとしての仕事をしているだけ。


だから、私も仕事をする。


まだまだ、お金は足りないみたいだから

『お父さん、起きた? 今日ね、とっても良いことがあったの』


『…』


『346プロダクションってところで働かせてもらうことになったの! 事務員としてだけど、学んでいければ給料も上げてくれるって!』


『…なんでおまえが?』


『えっと、その社長さんと知り合って、意気投合したというか…』


『おまえの仕事で、会ったのか?』


『うん…』


『そんな奴のところで働くな!!おれが断ってきてやる!』


『や、やめてよ!お父さん!』


『そんな奴、ろくでもないやつに決まっているだろうが!どけっ!』


『違う!私が頼んだの!』


『おまえが…?』


『…』


『おまえは…おまえは…何を考えてるんだ』


『…私はそっちの方が給料が…』


『もういい!出て行け!おまえの顔なんぞ見たくもない!』



パパは顔を紅潮させて、怒鳴った。


私はいつもの事だと思って、部屋を出た。


そして、346プロダクションへ就職を決めた日が、生きたパパと過ごした最後の日になった。

パパは台所で、首を吊った。


顔は赤黒く変色し、口から舌をだらりと覗かせている、そして生ごみの腐ったような強烈な臭いが鼻腔を刺激する。


私はすぐに口を覆ったが、すでにその腐臭は肺の中に入り込んでいたので、それは文字通り臭いものにふたをするようなものだった。


こらえきれずふたを開けると、もう止まらなかった。


それから何度呼吸をしたかはしれないが、その臭いは確かにわたしの中に溜まりこんでいる。


ときどき溢れて、どうにか吐くことでその密度を薄めるのだが、いつまでも底で漂っている。


あぁ、今この瞬間もソウダ。


私は346プロダクションの為に頑張った


生産から、交渉まで、私はがんばったのに


お金のためにわたしはがんばったのに


わたしはがんばったのに


パパも


プロデューサーも


なんで


よろこんでくれないの?


わたしがわるいの?


がんばるからわるいの?


わかんないよ


なんにもわかんない


わたし、おかあさんいないから


おとうさんもいないから


すきなひともいないから





社長の家

346社長「…ちひろくん、今回の件は本当に助かったよ。もし、君の迅速な対応がなければどうなっていたことか」

ちひろ「いえ、それで彼は?」

346社長「すでに、わたしの手中にある。エナドリで、じっくり忘れてもらうことになるだろうな。それからどうなるかは彼次第だ」

ちひろ「アイドル達には彼が長期に出張に行ったと伝えてあります。…わたしは彼を始末すべきだとおもいます、余計な悔恨を残さないために」

346社長「大丈夫だよ、エナドリの力は絶対だ。プロデューサーのことは君が心配することじゃない」

ちひろ「失礼しました。」

346社長「それより、久しぶりに二人になったんだ。昔みたいにやってみようじゃないか」

ちひろ「えっ!?…社長、今日は彼の分の業務も残っていまして…それに私はこの年でそんな恥ずかしいことは」

346社長「いいから、いいから」

彼はおもむろに彼女を座らせると、扉を開けて出ていった。

残された彼女は茫然としてその扉を見つめていたが、やがてのろのろと台所へ移動した。

朝食の跡と思われる二枚しかない皿の片方を手に取り、水でゆすぐ。

そして、スポンジにマジックリ○を2滴ほど垂らして、泡が出るまでもむ。

慣れているはずの動作なのに、彼女のそれは手際が悪く、それでいて楽しそうであった。

数分後、扉の奥からノックする音が聞こえた。同時に

「ぴんぽーん」とチャイムがなる。

彼女はそれを聞くと勢いよく駆け出し、泡だらけの手にも関わらず、ドアノブを開けた。

「ただいま、ちひろ」

「おかえりなさい、パパ!」

『娘』は勢いよく、少し腹の出てきた『父』に抱き付いた。

『父』は自分を待ってくれた『娘』の頭をゆっくりと撫でる。

『父』と『娘』の顔には自然と笑顔が浮かんでいる。

それは紛れもなく、彼女らが求めて得られなかった、幻の家族であった。








シリアル終わり

小ネタを後に投下します

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