幽霊「うわぁ!マジすっげえ!俺死んでる!!」(12)

病院にて

医者「残念ですが……」

母「うわあぁぁん……たかしぃ……」

幽霊「いや俺たかしじゃねえよ」

幽霊「てか勝手に殺すなクソババア」

幽霊「俺はここにいるぞ!おら!」

スカッ

母「あああああああぁぁ……」




幽霊「え?」

幽霊「え?なんで触れないの?」

母「たかし……あんたって奴は」

母「親より先に死ぬなんて……」

幽霊「いやここにいるから」

医者「お母さん……たかしくんはきっと天国であなたを見守っていますよ」

幽霊「あぁ、確かに今ここで見守ってるな」

幽霊「……俺死んじゃったの?」

幽霊「何故だ……何故俺は死んだんだ」

幽霊「そして何故ここにいるんだ?」

母「あぁ!確かにたかしはここにいます!」

母「きっと私を見守ってくれています!」

医者「確かにたかし…………ブホッwwww」

幽霊「おい誰かこの医者殺してくれ」

看護師「先生……」プルプル

看護師「たかしくんじゃなくて光宙(ピカチュウ)くんですよwwww」

幽霊「クソおおおおどいつもこいつも!!」

母「たかし……あんたいつも美味しそうにご飯食べてくれてたわね」

幽霊「あ、そういう感じ?そのまま流してく?」

母「いつもあなたが食べていたハンバーグ……」

母「実はミミズを固めて作ってたのよ……ごめんね」

幽霊「てめえクソババアあああああああ」

医者「懐かしいですな」

看護師「昔マク●ドナルドのお肉はミミズで出来ていると言われてましたね」

母「意外と普通に作るよりも手間暇掛かるんですよ……」

幽霊「そりゃそうだよな!ミミズをミンチにするのは疲れるよな!!」

母「あなたいっつも部屋から出て来ないから……」

母「お母さん一生懸命精のつくもの作ってたのよ」

母「ハローワークに行ってくれるように……」

幽霊「食べた結果が地獄へ永久就職だわ」

医者「ニートでミミズを食べる生活……ブホッwwww」

医者「失礼……」

幽霊「微塵にも思ってないだろこのやぶ医者!?」

看護師「先生」

医者「おーそうだった」

医者「お母さん」

母「はい?」

医者「ごしゅっ……ごちゅーしょ…………」

母「…………御愁傷様です」

医者「それそれ」

幽霊「てめえが言えよ!」



こうして俺は死んだのだった

たかしの家

母「はぁ……ただいま」ガラッ

幽霊「おーおかえり」

母「……帰ってもひとりぼっち」

幽霊「先に風呂入ってるわ」

母「…………」

幽霊「なんだよ辛気臭い顔しやがって」

母「たかし……」




幽霊「いや俺光宙(ピカチュウ)なんだけど」

母「……ごめんね」ガサゴソ

幽霊「いや謝りながらタンス漁る?普通」

母「あなたに掛けた生命保険……満額一億円よ」

幽霊「おぉいおいおい!!」

幽霊「このババア金欲しさに自分の子供殺したっていうのか!」




母「これで妹の病気も治せるわ……」




幽霊「……そりゃそうだよな」

幽霊「妹の野郎……ムカつくやつだったけど俺なんかと違ってちゃんと働いてたもんな」

幽霊「女手一つで育ててくれたアンタに、恩返ししたいってずっと言ってたし」

幽霊妹「あ、お兄ちゃーん部屋から出てきたの?」フワフワ~

幽霊「人を引きこもりみたいに言うな」

幽霊妹「実際そうじゃん」

幽霊「部屋から出てるし!」

幽霊妹「家からは出てないけどね」



母「えええっ!?い、妹も死んだんですか!!?」

幽霊妹「ええええ!?私死んだの!!?」

幽霊「おぉいおいおい!!」

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