南条光「改造手術なんかに絶対負けない!」キリッ (29)



……
-鴻上撮影所


ブロロロロロロロロ……

キキィイーッ



P「さ、着いたぞ光」スタッ

光「あぁ!」シュタッ

光「けど急にこんなとこに連れてきて、いったいなんなんだ? アタシはレッスンの途中だったんだけど」

P「スマン。だがどうしてもお前に見て欲しいものがあったんだ」

光「アタシに……?」

P「そう…………それはこれだ!」

ガチャッ


ドアバァーン!!


光「こ、これはっ!!」



光「ショッカー本部!!!」

P「の、セットな」



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P「ハッピバースディッ!! おめでとう!!」

光「ありがとう!! って、いやアタシ誕生日じゃないぞ」

P「分かってる」

光「じゃあなんでここに……」

P「実はな、お前の新曲」

光「ま、まさかっ」

P「そう、そのまさかだよ。……ここでPVを撮るんだ!」

光「うぉおおおおおおお!!」

P「をぉおおおおおお!!」

光「ハッピバーースデイッ!!」

P「俺も誕生日ではないけどな」

光「ありがとう! 本当にありがとう!!」ダキッ

P「なんの。俺はお前のプロデューサーだからな」

光「え……?」

P「こういうのがやりたくて、アイドルになったんだろ? ならそれを叶えるために、可能な限り背中を押すのが俺の役目だ。」

光「P……」

P「どうしてもこれを直で見せて、伝えたくってな」

光「ありがとう……」グスッ



光「けど、それだけじゃないんだ」

P「? どういうことだ?」

光「確かに、ヒーローに憧れて、ヒーローになりたくて、アイドルになった。……けど、」

光「強くてカッコいいヒーローが好きだった。でもヒーローの魅力はそれだけじゃない。どんなに傷ついても、どんなに不安や恐怖にさいなまれても、必ず立ち上がって、愛と正義を守る」

光「そうやって……夢や希望を届けるんだ!! それがヒーロー。そして」


光「それがアイドル」

P「……光」

光「だから、アタシもそうなりたい。アタシを見たみんなが、ほんの少しでも夢や希望を胸に灯し、明日と戦う勇気を持つことができるように」

光「このセットに立つに相応しい……本物の、アイドルになりたい」

P「素晴らしいっっ!!!」

光「!」ビクッ

P「自身の欲望のためにアイドルを目指そうとするのも良い。だが! あらゆる人々のために偶像たろうとする光は……もっっっと最高だ!!」

光「お、おう!」

P「ハッピバースディッ!! 新しい光の誕生だァッ!!」

光「そ、そんな大げさなもんじゃないけど……。ところで、このセット見て回っていいか?」ウズウズ

P「あぁもちろん。気が済むまで堪能しろ」


光「なるほど、1000回記念で会長が映画を作らせたときの」

P「あぁ、オーズのときのな」

光「ここにアンクが立ってたのかぁ」

P「ぅ我々ショッカーがっ世界を支配するのどぁ!!」


……



光「しゅじゅちゅ台まであるぞ!」

P「あぁ、言えてないぞ」

光「なぁ! 乗ってみてもいいか!?」ウズウズ

P「もちろんだ。本番も使うしな。PVverではあのナレーションも入れる予定だから」

光「本当にっ!?」ギシッギシッ

P「台の上で暴れて壊すなよ?」

光「ちょっと拘束してみてくれよ!」

P「……おう」

カチャッ……カチャン

光「くっ……」グッグッ

光「本当に動けない!」

P「そりゃそうだ。あんま無理に力込めて壊すなよ」

光「うわぁあ……ここで火野映司が……」

P「……フフフ」

光「? どうしたんだ、P」

P「これからお前を、ショッカー怪人に改造する」

光「な、なにぃ!」

P「ショッカー世界征服の為に、尽してもらうぞ」

光「ぐっ……アタシは、私の正義の心はっ」


光「改造しゅじゅちゅなんかに絶対負けない!」キリッ

P「言えてないぞ」


光「くっそぉおお!」ガタガタ

P「フッフッフ、無駄だ……」ワキワキ

光「!? ま、待って、何を」

P「何を? 決まっているだろう?」ワッキワキワキ


P「こうするのさ!!」コチョコチョコチョコチョ

光「うわぁああああ!! やめっあはははははははははは!!」ジタジタ

P「まずはこの大きく開かれたワキだ」コチョコチョコチョ

光「あぁあああ! ぅあああ!! やめっやめろっぁああ」ガッタンガッタン

P「元気に半袖など着てくるからこうなる……」

光「ひぃーっひー……」

P「続いて脇腹」

光「やめろぉおおお! もうやめてくれぇ!!」

P「ククク……全身を改造するまで終わらんぞ」コチョコチョコチョ

光「あははははは!! あはっ!! あひぃいいいははははは!!」クネクネ


光「はぁ……はぁ……」

P「次は……」ペロン

光「ひっ! なんで服をめくっ」

P「おへそだ」ツツゥー……

光「あぅうっ!?」

P「フフ、どうだ?」ツツツ……ツツゥー

光「ぁあっ! ぅあっ!! だめっだ……こんなっ」ガクガク

P「では仕上げといこう」ズリッ

光「!! ぁああ……よせ、靴下を……脱が」

P「こちょこちょこちょ」コチョコチョ

光「ひぁああああああ!! ぁああああああ!!」ガックガックガック

P「さらに上へと上がっていくぞ……膝小僧だ」コチョコチョコチョ

光「ぅあああっああああっあふっ! あひぃっ!」ガッガク……ガク

P「そして内モモ……」ススススゥー

光「ぁっ……んひぃっ!」ビックン

P「……」

光「はっ……はぁ…………はぁ……」

P「……」ツン

光「んぁあっ!」ビクッ

P「…………」


P「…………」

光「はぁ……はぁ…………P?」

P「……」

光「…………」

P「…………」

光「……もしかして」

P「……?」

光「…………えっちなことするのか?」


P「!!??」ガタガタッ



光「そっか、そうなのか」

P「い、いや」

光「いいよ」

P「」


光「アタシ…………負けないからっ」ニッ


P「……い、いいわけないだろ」

光「でもP」

P「そうだよ!! 俺は今すぐにでもお前にズバットアタックをかけたい! お前とズンボガンボしたい!!」

光「なら……」


P「できるわけ……ないだろ。お前はアイドルなんだ。それに……」

P(そんな笑顔向けられて……お前にひどいことなんて、できるわけっ)

光「大丈夫だ……」


光「明日のパンツはあるから」

P「」


P「ひ、光?」

光「……着替えはあるから」

P「……」ゴクッ

光「いいよ……P」

P「光……」ギシッ



「ちょっとまったぁあああーーー!!」ドアバァーン!!



P「だ、誰だっ!」

麗奈「アタシよ」

光「レイナ!」

「まったく。己がプロデュースするアイドルに手を出そうとするとは…………」

アPロガイスト「大迷惑な存在なのだ」



P「お前はっアPロガイスト!!」

アPロ「これ以上の狼藉はさせないのだ」ガシッ

P「くっ……貴様っ」ググッ


麗奈「……」カチャカチャ、パチンッ

麗奈「ほら、外れたわよ」

光「レイナ……」

麗奈「なにボサッとしてんの! 今の内に逃げる!!」ガッ

光「あっ……ぉ、おう!!」

ダッ



P「ま、待てっ! 光!!」

アPロ「お前の相手はこの吾輩なのだ!」バッ

P「くっそ……なんて迷惑な存在っ」

アPロ「アイドルを穢そうとしたお前には、言われたくはないのだ!」ドガッ

P「ぐぁっ……こいつっ!」バキィッ

アPロ「ぬぐぅっ! なかなかやるのだ……だが!」

P「うおおおおお!」


……



麗奈「はっ……はっ……」ゼェゼェ

光「……大丈夫か?」

パシッ

麗奈「余計なお世話よっ。……それにピンチだったのはアンタの方なんだからね!」

光「あぁ……うん」

麗奈「ほんとに分かってんの!?」

光「……ありがとう」

麗奈「ふ、ふんっ……別にアンタのためじゃないわ。こんなことでアンタがやめたりしたら、ライバルとして張り合いがないからよ。」

光「アタシはやめたりなんかっ」

麗奈「アンタがそう思ってても、周りがどう思うかは別よ」

光「……そう、だよな」

麗奈「とにかく、アンタを倒すのはこのアタシなんだから、つまんないことでつまづくんじゃないわよ!」

光「ごめん……」

麗奈「チッ……ったく」

光「……」

麗奈「……そもそもアンタ」

光「?」

麗奈「何されそうだったか、分かってんの?」


光「なにって……そりゃ…………えっちなこと、だろ」

麗奈「……そ、その、具体的な中身が、分かってるのかって」

光「わ……分かるよ」

麗奈「ほんとに?」

光「ほんとに」

麗奈「ふぅん……どうかしらねぇ」

光「……ぅ、」

麗奈「?」

光「うぉおおおおおお!!」

麗奈「!?」



光「セックス!!」

麗奈「!!??!?!?」///


光「セックス!!! セッ」

麗奈「やめなさい!!!!」ダンッ


光「……レイナが疑うから」///

麗奈「……あ、アタシは謝らないわよ……」


……


……


P「それで、せっかくだから次はデュエットを」

アPロ「なるほど。ダブルアクションのように」

P「どちらかと言えばタイムジャッジドオールかな」

アPロ「タジャドルか……ふむ、セリフパートはレイナサマに貰えるのであろうな?」

P「そこは半々でいいんじゃないのか?」

アPロ「歌パートのメインは、ヒーローポジションのそちらに譲るのだ」

P「代わりにセリフパートを、か。うーん、まぁセリフなしverもあるわけだし……それでもいいか」

アPロ「交渉成立なのだ」

P「助かるよ」

アPロ「ふん……次はないぞ。覚えておくのだ」

P「あぁ、肝に銘じるよ……しかし、さっきのように突然衝動に負けそうになったら……」

アPロ「情けないやつなのだ」

P「お前は平気なのか?」

アPロ「……確かに、レイナサマに踏まれたりすると、かなり興奮するのだ」

P「やはり……」

アPロ「あと理不尽に叩かれて、しかし盾を叩いてしまい逆に痛がって涙目になるレイナサマは最高だったのだ」

P「あぁ……」


アPロ「一番危なかったのは、足をなめさせられたとき……」

P「どんな状況だ!?」

アPロ「あれは危険だったのだ」フシュー

P「Pーフェクターがエネルギー漏れしてるぞ」

アPロ「おっと失礼」カポッ

P「幸子じゃダメなのか?」

アPロ「幸子じゃダメなのだ」

P「蘭子は?」

アPロ「蘭子は違うのだ」

P「そうか……」

アPロ「吾輩にとって、彼女は唯一無二の存在。トップアイドルとなり、いずれ大ショッカーの大首領となる彼女を吾輩の手で穢すなど、どんなに欲望が昂ろうと決してできないのだ」

P「……俺にとっての、光もそうだ。唯一無二。世の中にどんなにヒーローがいようと、他にどんなに魅力的なアイドルがいようと、俺にとってのヒーローは……」

アPロ「……ならば簡単なことなのだ」

P「なに?」

アPロ「己に誓うのだ。どんなに苦しくとも、どんなに辛くとも、必ず真のヒーローに……トップアイドルにすると。……たった一つのその命を、はるかなる愛にかけて戦う。それだけでいいのだ」

P「アPロガイスト……」

アPロ「さぁ行け! 己が信じるヒーローの下へ!」

P「あぁ! ……俺はもう迷わない!! 必ず光をっ」

……


……


ブロロロロロロロロ……

P「お疲れさん。今日はなんか……バタバタしてすまなかったな」

光「ぃ、いや、いいって。嬉しかったしさ」

P「そうか。……なぁ光」

光「え?」

P「俺は、お前を守るよ」

光「な、なんだよ急に」

P「お前の背中を」

光「背中……?」

P「あぁ……だから前だけ見てろ」

光「P……」

P「お前と一緒に戦えること。それが、俺の誇りだ……」

光「……うん。分かった。振り向かず走り続けるよ」

P「……」

光「けど……全ての戦いが終わったら」

P「あぁ、誓おう。隣で、共に笑いあえることを」

光「…………うん!」



光「ところで……さ、P」

P「ん、なんだ?」

光「……せ、セックスって、どうやるんだ?」

P「」

光「レイナにこれ渡されたんだけど……セッ……で使うって。いったいどう……」

P「ゴム!!??」

光「うわっ!」

P(はぁああ!!?? なんでそんなものを!? っていうか、いや、頬をうっすら染めた光が、ゴムを不思議そうにつまんで……)

プチッ


P「……これはゴルゴムのしわざなんだ」

光「えっ、なに言って」

P「そのとき! 不思議なことが起こった!! 俺の身体が何者かに操られ突然南条光へと襲い掛かったのであるスマン光ゥ!!」

光「うわぁああああああ!?」



ドガッ

P「」バタリ

光「!? P! な、なんだ!? 大丈夫か!?」

「心配しなくても大丈夫よ」

光「わっ!! ちひろさん!?」

ちひろ「プロデューサーさんはちょーっと改造手術を受けてきますからねー。あ、光ちゃんは今日はもう帰っていいですよ。お疲れ様です」ニコッ

ズリズリズリ……

光「……」


光「……オツカーレ」






END



読んで下さった方は本当に有難うございます。


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コメント有難うございます。

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落書、アPロガイスト

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月11日 (土) 21:30:56   ID: 6GdOC6zx

ズンボガンボしたいでワロタ。

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