坂本「海上を駆けるネウロイか……」 (127)


執務室

坂本「どう見るミーナ」

ミーナ「前代未聞ね。聞いたことがないわ」

坂本「そうか…今朝方宮藤の医療所から書が届いてな…宮藤博士から宮藤宛だ」

ミーナ「宮藤博士?宮藤博士は……」

坂本「現在行方不明。だがこうして書は届いてある」

ミーナ「内容は?」

坂本「宮藤に悪いが勝手に読ませてもらう」

坂本『海上ヲ駆ケル異形ニ警戒セヨ
敵ハ多数。味方モ多数
暁ノ水平線ニ勝利ヲ刻メ』

坂本「以上だ」

ミーナ「宮藤博士の文とは到底思えないわ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428577441

手紙の内容かっこ良く空白開けたのに詰められちゃった……

スト魔女と艦これです。
寝てました投下します


坂本「だがこれともうひとつ同封されているものがある」

ミーナ「見せてもらえるかしら」

坂本「これだ」ファサッ

ミーナ「これは…設計図?」

坂本「あぁ。だが私にわかるのは扶桑の大弓の矢としか思えん」

ミーナ「そうね…私達だけじゃ案が纏まらないわ」

坂本「…シャーリーでも呼んでみよう。なにかわかるといいんだが……」マキマキ


コンコン ワタシデス。ハイリマスヨー

ミーナ「どうぞ」

シャーリー「おじゃましますっと。それでルッキーニがなにかやらかしましたか?」

ミーナ「ルッキーニさんはなにもしてないわよ?」

ハルトマン「はい私の勝ちぃ~♪」スルッ

ミーナ「どういうこと?シャーリーさん」ギロッ

シャーリー「ハンガーでユニットの調整をしていたらアナウンスが流れてきて、ここに来る途中でハルトマンが背中にくっついてきたんですよ」ポリポリ

坂本「続けろ」

シャーリー「離せって言ったんですけど
ハルトマン『振りほどいたらここで漏らすから』
      って脅してきたんですよ」

バルクホルン「そうか」

シャーリー「それで私が呼び出され理由を当てたら開放してくれるって約束で今に至るってわけです」

バルクホルン「そうか。戻るぞハルトマン」ニコニコ

ハルトマン「ねぇ助けてよシャーリー!私達家族だよね?いまトゥルーデすっごい笑顔なんだ」オドオド

シャーリー「ご愁傷様」

ハルトマン「あぁぁぁぁ」


坂本「いいかげんにしろお前達!!」バンッ

シャーリー「ッ」ビクッ

ハルトマン「ッ」チョビ

バルクホルン「ッ」ビクッ

ミーナ「ッ」ビクッ


坂本「まずシャーリー。呼び出しからの行動は素早かった。だがそのあとが悪い。反省しろ」

シャーリー「はい」

坂本「ハルトマン。明日早朝訓練に付き合うこと」

ハルトマン「はい」

坂本「バルクホルン。入室の際にはしっかり声をかけろ」

バルクホルン「了解した」

坂本「ん?どうしたミーナ。震えているぞ?」

ミーナ「武者震いよ。大丈夫」


シャーリー「結局私はなんで呼ばれたんですか?」

坂本「そうだったな。これを見てくれ。ここに居る全員の意見を聞きたい」ファサッ

シャーリー「設計…回路図ですか?…魔法陣が複数書かれていますがユニット関係じゃないことは確実ですね」

ハルトマン「扶桑にこんなのなかったっけ?グググッ…パシュってやつ」

バルクホルン「弓芸の矢だな。これがどうかしたのか少佐」


坂本「これが今朝この基地に届いた」

シャーリー「聞くのは不自然ですが誰宛ですか?」

坂本「宮藤宛だ…宮藤博士からな」

バルクホルン「宮藤博士だと…博士は無事なのか?」

ハルトマン「偽物じゃない?」

坂本「わからん。検閲による遅れがどの程度なのか、わからない限り考えようはない」

バルクホルン「そうか…失礼した」


ハルトマン「ねぇそれ重要?」ペラッ

坂本「宮藤博士からだ。最重要にあたるだろう」マキマキ

ハルトマン「そっか。重要じゃなければもらおっかなーって思っていたところ」

坂本「お前がもらってもなにもないだろう」

ミーナ「…ウルスラさん?」

坂本「たしか、この前のジェットの……」

ハルトマン「ご名答。我が優秀なる妹がその謎を解いてみせましょう」フフン

ミーナ「なるほどね…ノイエ・カールスラントの技術省なら、なにかわかるかもしれないわ」

シャーリー「本人の許可なくやっていいんですかねぇ。こういうのって」

ミーナ「許可は後で取るわ」

ハルトマン「それじゃこの設計図郵送準備にとりかかるねー」

ミーナ「頼んだわフラウ。坂本少佐は宮藤さんの元へ。では解散」


食堂

宮藤「ふんふんふ~ん♪」グツグツ

坂本「宮藤」

宮藤「あ!坂本さん!お昼はもう少ししたらできます」トントン

坂本「重要な話がある」

宮藤「なんでしょう?」カチッ

坂本「宮藤博士から今朝書が届いた」

宮藤「見せてください。いますぐに」

坂本「勝手で悪いが中を見させてもらった」


宮藤「内容は…お父さんは!」

坂本「気持ちはわかるが落ち着け宮藤。中には2枚書が入っていた。1つは設計図で、設計図は勝手だが私とミーナの独断でノイエ・カールスラントの技術省へ送らせてもらった」

宮藤「設計図ですか…もうひとつは?」

坂本「見たほうが早い」スッ

宮藤「これは…お父さんの字に似ています。でも!」

坂本「内容が…だろ。私とミーナも最初は疑った」

宮藤「わかりました…この手紙はどうすれば?」

坂本「宮藤さえよければ執務室に置いておきたい」

宮藤「…どうぞ!でも時々見に行っていいですか?」

坂本「それくらい構わん」

宮藤「さぁって!頑張ってお昼ご飯つくるぞぉおお!」

坂本「すまない宮藤」クルッ


執務室

カチャ

坂本「私だ。入るぞ」

ミーナ「さっきトゥルーデになんて言ったかしら?」

坂本「ん?入室の声掛けはしたじゃないか。〝入るぞ〟と」

ミーナ「はぁ…あなたって人は……」

坂本「まぁ許せ」

ミーナ「変わらない…か……。それで宮藤さんと話はついたの?」

坂本「あぁ。宮藤に確認してもらったがどうも本物らしい。だが本人も内容だけ疑っていたな」

ミーナ「内容だけ…ね」


坂本「とりあえずなくさないように壁に貼っておくぞ。それと宮藤がちょくちょく見に来るらしい」ペタペタ

ミーナ「宮藤さんのことは了解するわ。待って美緒。あなたなにしているの?」

坂本「壁に貼るための糊付けだが?」ペター

ミーナ「直貼りは壁の汚れの原因になるし剥せなくなるのよ?」

坂本「そのくらいわかっている。厚紙に貼るための糊付けだ。乾いたら壁に立てかける」ヌリヌル

ミーナ「それならいいのだけど……」

坂本「宮藤のためだ。ミニ掛け軸にしてやろう…よし!」ペッタン!


廊下

バルクホルン「いいのかハルトマン。あんな見栄を張って」

ハルトマン「どういうこと?」パシャ

バルクホルン「このタイミングで宮藤博士から宮藤に手紙が届いたんだぞ!一刻も早くウルスラの元へ届けなければならないのに!」

ハルトマン「お!ルッキーニが寝てる。もーらいっ」パシャ

バルクホルン「悠長に写真を撮ってる場合か!ここロマーニャから技術省まで検問がいくつもあり、それを迅速に突破し、早急に届けるという任務を放棄するのか!」


ハルトマン「うるさいなー。トゥルーデ撮っちゃお」パシャ

バルクホルン「うわっ!…まさかユニットで飛んで届けるつもりか?」

ハルトマン「そんなことしたらミーナの皺が増えるしどう考えてもウィッチが飛べる距離じゃない。最短でここからローマ、ヒスパニア、海を越えてリベリオン、また海を越えてアマゾナス、そしてやっとノイエ・カールスラントだよ」パシャパシャ

バルクホルン「郵送で最短で1週間…いや2週間。検問があるからもっと遅くなるぞ」


ハルトマン「だからカモフラージュ用に写真撮ってるの。内容にそのまま〝宮藤博士の秘匿設計図〟なんて書いたら検閲ストップ間違いなしだよ」

バルクホルン「なるほど」

ハルトマン「妹思いの可愛い姉が研究所に引き篭っている妹にロマーニャの景色を届けるって感じにすれば検閲もよほどのことじゃ止まらないよ」

バルクホルン「肖像権とかはいいのか?」

ハルトマン「そんなこと言ったら世の中おしまいだね」パシャ

バルクホルン「そういうものなのか」

ハルトマン「とりあえずこんな感じでいいかな。トゥルーデはミーナに明日私がローマに行くって伝えといて。写真の現像と一緒に配送手続きしておくから」

バルクホルン「了解した。急いで伝えてくる」タッタッタッ

ハルトマン「頼んだよー」パシャ



ハルトマン「やった!明日はおやすみだ!」


ハンガー

シャーリー「ふむふむ…ここをこうしてっと」カチャカチャ

ルッキーニ「おはよシャーリー」コスコス

シャーリー「おはようルッキーニ。目はこすらないほうがいいぞ」キュキュ

ルッキーニ「ぁぃ。なにしてんの?」

シャーリー「暇つぶしにバイクの点検。後で乗せてやろう」

ルッキーニ「うん。できたら起こして」スヤァ

シャーリー「寝ちまいやがった…まぁいっか」グリグリ


エイラ・サーニャの部屋

エイラ「暇だナ」ペラッペラッ

エイラ「スターの正位置とムーンの正位置か……」マゼマゼ

サーニャ「ん…おはようエイラ。なにしているの?」

エイラ「タロットで神経衰弱。それよりもサーニャはまだ6時間しか寝てないからもっと寝なきゃだゾ」


サーニャ「もう目が覚めたわ。それよりも私もめくっていい?」

エイラ「誰のことを占うんダ?」

サーニャ「ガリアを開放した501の未来。ジェットのことや33333Mのネウロイとか最近忙しいから……」

エイラ「なるほどナ。隣でめくってクレ」

サーニャ「2枚…1枚目……」ペラッ

エイラ「ハーミットの正位置ダナ」

サーニャ「2枚目……」ペラッ

エイラ「ホイールの正位置……」


サーニャ「どう?」

エイラ「直訳で難しい仕事がどんどんくる。って感じダナ」

サーニャ「それって悪いの?」

エイラ「ホイールの正位置は良い意味も含まれてるから大丈夫さ」カタシカタシ…スルッ

サーニャ「落ちたわエイラ。はい」スッ

エイラ「アリガトナ」

エイラ(タワー。正位置でも逆位置でも嫌なカード……)


~~1週間後~~

ノイエ・カールスラント

---技術省---

コンコン

ドウゾ

カチャ

職員「ハルトマン中尉。お荷物です」

ウルスラ「そう。誰から?」ペラッ

職員「えっと…エーリカ・ハルトマン中尉からです」

ウルスラ「姉様?」パタン

職員「写真とお手紙だそうです。どうなされますか?」

ウルスラ「そこに置いといて。後で見る」

職員「了解。では私は業務があるのでこれで」パタン

ウルスラ「御苦労さまです」


ウルスラ「姉様から手紙…なんでしょう」チョキチョキ


ウルスラ「写真…バルクホルン大尉やほかの皆さんも……」フフッ


ウルスラ「この回路図は…ッ!急いで知らせないと」カチャパタン…タッタッタッ


同時刻

ロマーニャ基地

お風呂

ハルトマン「いやっふーい!」ドッポーン

ミーナ「フラウ?」ダラダラ

坂本「静かに入れ」

ハルトマン「ごめんなさい」

バルクホルン「いいぞミーナ!もっと言ってやれ」

ミーナ「謝ったからいいじゃない。それとフラウ。例の物は届きそう?」

ハルトマン「どうだろ。順調に行けばあと1週間以内で届くと思うよ」

ミーナ「そぅ。こればっかりは待つしかないわ」


バルクホルン「海上を駆けるネウロイとやらの情報はないのか?」

坂本「現在確認されている情報は扶桑南部東シナ海で未確認の多数目撃情報。それと扶桑横須賀海沖で砲弾のような実弾を撃たれたという情報だ」

ミーナ「もっと細かな情報はないの?」

坂本「目撃時は海面に白い靄が掛かっており、詳細は不明だとさ。横須賀の件は今扶桑で第一に調査をしているらしい。なんせ基地側から砲撃が来たらしいからな」

バルクホルン「その砲弾はどうしたんだ?」

坂本「狙われたウィッチが所持していた懐刀で斬ったらしい。本人曰く〝駆逐艦の誤射程度で墜ちてたまるか〟だそうだ」

バルクホルン「駆逐艦だと?」

坂本「詳しくはわからん。明日から扶桑へ調査と会議の為、輸送機で飛ぶ。本人から詳しく聞いてこよう」

ミーナ「無茶だけはしないでね」

坂本「わかっている。軽く済ませてくるさ」


~~数日後~~

ノイエ・カールスラント

---技術省---

ウルスラ「できました」

ウルスラ(扶桑皇国の大弓の矢をベースにし、中心にレシプロ魔導機の小型化を細長く組み込み重量が増した分風の抵抗を受けにくくしました)

ウルスラ(魔導機は通常3~4枚の呪符を生成し、それを回転させて空を飛ぶのですがこれは大弓の力で飛ぶので余計な生成はせず、1枚という魔力貯蔵目的で埋め込みました)

ウルスラ(そもそも魔導機は貯蔵する機能はなく、先日501が使用したロケットブースターを改良し、科学燃料ではなく予め用意した新開発の魔力貯蔵タンクを用意する必要がありました)

ウルスラ(魔力貯蔵タンクをエンピツサイズの小型化に成功し、今回用意した小型魔導機と同調させた結果、貯蔵時間は約168時間。約1週間の貯蔵が計算上可能になりました)

ウルスラ(貯蔵だけして残りは自然消滅させるだけ…宮藤博士はなにを御考えになったのでしょうか)

ウルスラ(数の指定はされていなかったのでとりあえず試作品として5つ現物を完成させました)

ウルスラ(魔力貯蔵タンクの開発。それに貴重な実験費を出してくれたミーナ中佐とカールスラントの皆様に感謝します)


職員「早朝からお疲れ様です」

ウルスラ「この試作品を501へ持っていきます」

職員「了解しました。手続きの方は」

ウルスラ「有給が溜まっていたと思うので1週間ほどロマーニャへ」

職員「了解しました。手続きは私がしておきますので先に車へ」


ウルスラ(ここのところ寝ていなかった…車で仮眠を……)テトテト


同時刻

ロマーニャ基地

執務室

ミーナ「サーニャさん。もう少し詳しくお願い」

エイラ「中佐!サーニャは4時間しか寝てないんダ。もう少しゆっくりさせてあげてクレ」

サーニャ「いいのよエイラ。アドリア海を哨戒中にイオニア海方面からこちらに速度30knotで海上を滑るように移動していた影を感知しました」

ミーナ「船にしては早すぎるわね…続けて」カキカキ

サーニャ「はい……」

10時になっちゃった。
お仕事始めてきます


~~回想~~

『』インカム通信

高度1500M

深夜

アドリア海

サーニャ「き~み~とな~ら~」

サーニャ「で~き~…ネウロイ?」ジジッ

サーニャ「こちらサーニャ。通信室。応答願います」

シャーリー『こちらイェーガー。どうしたサーニャ』

サーニャ「イオニア海上にネウロイと思われる正体不明の低速移動体を確認」

シャーリー『見えるか?』

サーニャ「海上に濃霧が広がっていて視認は不可能です。ですが位置は特定しました」

シャーリー『いまルッキーニがハンガーに向かっていった。応援は必要か?』

サーニャ「いえ。ッ!ネウロイがなにかを射出…こちらに向かってきます!」

シャーリー『武器を構えて適度な距離を保て。できれば射出された物を視認。記憶しろ』

サーニャ「了解です」

シャーリー『今すぐそっちに行く。危険だと感知したら武器を捨て、最短距離で帰投しろ』

サーニャ「了解」


サーニャ「ハマー…セーフティ解除。飛行体数は1。今は見ることに専念しなきゃ」

サーニャ「距離1000…900…800…あれは!」

妖精(烈風)「………」

サーニャ「ネウロイじゃない?」

妖精(烈風)「………」フリフリ

サーニャ「こちらサーニャ。シャーリーさん。ルッキーニちゃん。応答願います」フリフリ

シャーリー『どうしたサーニャ。いま向かってる途中だ』

サーニャ「ネウロイではありません。繰り返しますネウロイではありません」

シャーリー『ネウロイじゃない?正体がわかったのか!?』

サーニャ「わかりません。でもネウロイではありません」


妖精(烈風)「………」クルクル

シャーリー『とりあえずさっき言ってた射出された奴はいまなにをしてる?』

サーニャ「私の周りを旋回しています」

シャーリー『旋回!?大丈夫なのか?』

サーニャ「大丈夫です。ところでシャーリーさん」

シャーリー『なんだ?』

サーニャ「扶桑の戦闘機をご存知ですか?」

~~回想終了~~


坂本「扶桑の戦闘機だと?」

サーニャ「はい。両翼の翼に大きくシンボルが描かれてありました」

坂本「その戦闘機の特徴はあったか?」

サーニャ「とても小さかったです。両手を広げたくらいの大きさで…まるで玩具のようでした」

坂本「ふざけているのか?」

サーニャ「真面目です」

ミーナ「なるほどね。インカムを通じて通信室に録音された通信内容はサーニャさんの報告通りよ」


坂本「なんだと…ではもう一度聞こう。大きさ以外に特徴はあったか?」

サーニャ「尾翼に〝A7M〟と」

坂本「扶桑の艦上戦闘機〝烈風〟に間違いない。大きさ以外は」

ミーナ「その後烈風はなんらかの理由で離れていったのね」

サーニャ「はい。後をつけてみたのですが海上に近づき、濃霧に隠れた瞬間に反応が消えました」

ミーナ「その後、シャーリーさんたちと合流。周辺を捜索したのち帰投。であってるわね?」

サーニャ「はい」


ミーナ「わかりました。サーニャさんは結構です。寝てるとこ起こしちゃってごめんね」

サーニャ「任務ですから。おやすみなさい」カチャパタン

ミーナ「おやすみサーニャさん」

エイラ「私も戻っていいカ?」

坂本「エイラはこのままだ」

エイラ「なんでだよー」


ミーナ「ところで…ちゃんと聞いてた?フラウ。トゥルーデ」

ハルトマン「興味深いね。私だったら鹵獲してたよ」ヒョコッ

バルクホルン「同感だハルトマン」ヒョコッ

エイラ「中尉と大尉は盗み聞きカ?」

坂本「お前達を呼び出す前からそこにいたぞ」

エイラ「はぁ…んでサーニャに秘密でなにすんダ?」

ミーナ「本日の夜間哨戒は私とサーニャさんとエイラさんで行こうと思うの」

坂本「私も行こうかと思ったが夜間視野は狭くてな」

エイラ「そんなにあの烈風って飛行機がなんかあるのか…?サーニャが危ないのカ!」

ミーナ「正直まだわからないわ。ですが万が一のことも考えて…ね?」

エイラ「わかった。サーニャには伝えるのか?」

ミーナ「十分に睡眠を取ったあとに伝えて頂戴。さっきのサーニャさんは眠気眼だったから」

エイラ「了解。サウナ入ったらすぐ寝る。起床は夕食に合わせるつもりダ」

ミーナ「わかりました」

カチャパタン


ハルトマン「ところでシャーリーに聞かなくていいの?」

ミーナ「シャーリーさんからは今朝方十分聞いたわ。通信室の録音とイオニア海周辺の捜索報告書を書いて提出していったわ」

バルクホルン「リベリアンがか…後で見せてくれ」

ミーナ「3人の探索ルートや気づいたことなど詳細に書いてあったわ」


坂本「濃霧…か……」

ミーナ「ところで扶桑での報告はまだ聞いてなかったわね」

坂本「ふむ。少し長くなるが聞いてくれ」


~~回想~~

扶桑皇国

---横須賀基地---

ガラッ

坂本「私だ。輸送機から通信を入れた通り情報をもらいに来た」

土方「お久しぶりです坂本少佐。彼女はいま基地から離れて埠頭にいます」

坂本「埠頭?」

土方「今日は釣り日和だと出かけていきました」

坂本「釣り…黒江か?」

土方「はい。埠頭で待っていると」

坂本「了解した」

土方「送りましょうか?」

坂本「いや自分で歩く。輸送機だとまともな運動が取れん」

土方「わかりました」


埠頭

坂本「腕は落ちていないようだな。黒江綾香大尉」

黒江「そうか。坂本美緒少佐の密令で取材が来るとは聞いていたがまさか依頼者本人が来るとはな」

坂本「例の砲弾事件について知りたい」

黒江「知ってどうする」

坂本「知るだけさ。なにもできん」

黒江「………」ジッ

坂本「………」ジッ

黒江「はぁ…少女だ」

坂本「少女?」


黒江「私は当日P-51C(改良型)を履いてダイブの性能測定をしていた」

黒江「その時に海上に濃霧が発生。絶好の釣り日和だったのにだ」

黒江「性能測定は中止、諦めて基地へ帰投しようと振り向いたその刹那」

黒江「正面から鋭い殺気と共に艦の主砲の音が響いた」

黒江「私は咄嗟に腰刀を抜き、発射された砲弾を〝雲耀〟で叩き斬った」


黒江「その時発射の爆風で周囲の濃霧が一瞬晴れて、私は相手を視認した」

坂本「それが少女だと?」

黒江「あぁ。年齢は10~12。子供だ」

坂本「だが情報には駆逐艦と……」

黒江「子供が駆逐艦の主砲クラスの砲撃を私に仕掛けたと記事にするつもりか?馬鹿にされて終わりだ」

坂本「私達は航空機の機銃を持ってネウロイと戦っている。駆逐艦の主砲くらい持てたって不思議ではない」


黒江「なぁ坂本。あそこに見える横須賀に着艦している秋月型駆逐艦が見えるか?」

坂本「見えるな」

黒江「私はあの100mm砲がウィッチに持てるとは思えん」

坂本「航空ウィッチが持てなくても陸上ウィッチなら持てるだろう」

黒江「私が撃たれたのは海上だ。どう頑張ってもあいつらはこれん」

坂本「そうか。欲しい情報は手に入った。答えてくれてありがとう」

黒江「まさか坂本に礼をいわれるとはな」

坂本「その情報は極秘だろう?私だって礼はするさ」

黒江「おかしなやつだ。…そうだ!最近甘味処が新しくできたんだ。寄っていこう」

~~回想終了~~


坂本「こんなかんじだ」

ミーナ「駆逐艦の主砲クラスの砲撃力を持つ少女…わけがわからなくなってきたわ」

ハルトマン「扶桑の駆逐艦の主砲って100mmなの?」

坂本「扶桑海軍の駆逐艦の主砲は127mmが基準だ」

バルクホルン「カールスラントには150mmがあったんだがな……」

ミーナ「坂本少佐とサーニャさんの話をつなげると…昨夜の未確認も……」

坂本「艦載機を搭載できる空母のような役割を持った少女がいるということか?」

ミーナ「そういうことになるわね」


ハルトマン「ねぇねぇトゥルーデ」

バルクホルン「なんだハルトマン」

ハルトマン「私たちって戦闘機のような役割を持った少女だよね?」

バルクホルン「そう言われればそうだな…って茶化すなハルトマン!」


坂本「とりあえずその少女達は敵なのかどうかだ」

ミーナ「黒江大尉に砲撃を仕掛け、サーニャさんには艦載機を飛ばして様子を見た」

坂本「サイズは小さいが烈風は艦上戦闘機だ。攻撃行動と受け止めよう」

ハルトマン「まだ決め付けるのは早くない?砲撃の件はどうであれ烈風を飛ばしたのはただの偵察かもしれないよ?」

坂本「そうだな…我々もロマーニャ基地という空母からサーニャという偵察機を出したからな……」

ハルトマン「そういうこと。敵意はなくてもしなきゃいけないことだってあるんだから」

バルクホルン「ウルスラよ…おまえの姉は立派に成長しているぞ」ジーン


ハルトマン「というわけで万全を期すためにミーナは早めに寝てね。今夜の宿直は私とトゥルーデがやるから」

ミーナ「それは許可できないわ。夜間に戦力を注いだら昼は宮藤さん、リーネさん、ペリーヌさん、シャーリーさん、ルッキーニさん……」

バルクホルン「多少傾くがここに居る全員は各国から収集されたエースだ。それにそのメンツでもリベリアンが指揮をすれば問題はない」

ミーナ「そうなのね…?」

ハルトマン「そうだって。さぁみんな寝るよー」


深夜

ハンガー


サーニャ「それではいってきます」

ハルトマン「いってらっしゃい!烈風捕まえてきてね!」

サーニャ「頑張ってみます」

ミーナ「それではいってきます」

坂本「行ってくる」

エイラ「少佐も来るのカ。視界はばっちりダナ」

バルクホルン「視覚に頼るのもいいが最も重要視されるのはお前の超直感だ。期待しているぞ」

エイラ「おう!」


アドリア海

高度1500M


エイラ「なぁサーニャ。昨日はどこら辺で烈風を見たんだ?」ソワソワ

サーニャ「ここからイオニア海方面よ」

エイラ「だったら早く!」

ミーナ「エイラさん落ち着いて。哨戒ルートが最優先よ」

エイラ「それじゃダメダ!間に合わない!」

坂本「サーニャ…ポイントを教えてくれ。私とエイラが急行する。ミーナとサーニャは予定どうり哨戒ルートを通過してくれ」

サーニャ「イオニア海D-5地点です」

坂本「了解した。以降通信は最低限に。聞いてるかハルトマン。バルクホルン」

ハルトマン『ユニットはあったまってるからいつでも出れるよ』

バルクホルン『全員のインカムはこれより録音モードにしておく。我々はユニット付近で待機、スクランブルに対応する』

坂本「頼んだぞ」

エイラ「少佐急いでクレ!」

坂本「散開!」


イオニア海

高度1000M



エイラ「光ってるゾ…ぁ…ぁぁあ」ガタガタ

坂本「なにも…いや正面に戦火確認!誰か来てくれ!」

バルクホルン『了解。発進!』

ハルトマン『イオニア海方面に戦火は見えないけど了解!いくよ!』

サーニャ『今行きます』

ミーナ『状況を繊細に伝えて』


坂本「現在イオニアD-2地点一定距離ではないと戦火は確認できないと思われる。照明弾を撃つぞ!」パパシュ

パッ…パッ……

バルクホルン『光源確認。急行する』

ハルトマン『こっちもみえたよ。って速いってトゥルーデ!』

サーニャ『待っててエイラ』

ミーナ『位置把握。引き続き状況を』


坂本「人数は6対多数」

坂本「魔眼で確認したところどちらもネウロイのコアを持っていない」

エイラ「助けなきゃ……」ヨロヨロ

坂本「エイラ!」

エイラ「少佐。6人の方を助けてクレ。もう持たない……」

坂本「…信じるぞ」

ミーナ『待って美緒!揃うまで待って』

坂本「扶桑海軍坂本美緒!押して参る!」


イオニア海上



艦娘A「くっ、こんな所で、私は、沈みません!」中破

艦娘B「一航戦の誇り…こんなところで失うわけには……」大破

艦娘C「やだ、大切な飛行甲板が…もう……」中破

艦娘D「ちょっと、やりすぎじゃないかしら?」大破

艦娘E「たかが上部兵装を少し失っただけよ。機関部はまだ大丈夫!」中破

艦娘F「はわわ!?恥ずかしいよお……」中破



空母ヲ級A「………」88/88

空母ヲ級B「………」88/88

戦艦ル級A「………」78/90

重巡リ級A「………」08/60大破

重巡リ級B「………」60/60

雷巡チ級A「………」23/50中破

  ┌┐         / //
 [二  ] __     〔/ / 
   | |/,ー-、ヽ      / 
  / /  _,,| |     ./      
 レ1 |  / o └、  ∠/     ∧_∧    
   .|__|  ヽ_/^     ,/     (`・ω・)       ))
      __       /      /つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ
   [二二_  ]    /     ノ   )        \ ))
       //    {..    (__丿\ヽ ::    ノ:::: )

     / ∠__    ̄フ..      丿        ,:'  ))  
    ∠___  /  /    (( (___,,.;:--''"´``'‐'    
     _   / /  \      
    / o ヽ/  /   /      
    ヽ__ /    \


 ギャハッハッ
  ズレてる!ズレてる!

∧_∧      ミ
   o/⌒(;´∀`)つ
   と_)_つノ ☆
       バンバン

∧_∧
   o/⌒(゚Д゚ )つ
   と_)_つノ


∧_∧
   o/⌒( ゚д゚ )つ
   と_)_つノ

>>61可愛い和んだ

微調整のため明日の昼頃投下予定よ

>>64専ブラとかじゃない?
iPadから見るとズレてたりするかも


坂本「この一太刀に賭ける!!」ズバッ

空母ヲ級B「   」00/88轟沈

坂本「奇襲成功!皆続け!」


サーニャ「ロック…発射!」シュゥシュシュシュゥ

重巡リ級B「   」00/60轟沈

サーニャ「次は……」


バルクホルン「どぉぉっせぇぇぇい!」バキッ

戦艦ル級A「   」00/90轟沈

バルクホルン「装備を狙ったつもりだったんだが…すまない」


エイラ「なんだこいつ。動きがトロいゾ」タタタタッ

重巡リ級A「   」00/60轟沈

エイラ「やったゼ」


ミーナ「悪い子さんはどこかしら?」ニコ タタタッ

雷巡チ級A「   」00/50轟沈

ミーナ「これでいいのかしら」


ハルトマン「シュトゥルム!」ゴゥ

空母ヲ級A「………」36/88中破

ハルトマン「外した!?」


空母ヲ級A「………」ブクブクブク

ハルトマン「あぁ…逃げちゃった……」


坂本「ミーナ」

ミーナ「えぇ。貴女達。所属と階級を教えてくれないかしら?」

艦娘s「………」オドオド

ミーナ「どういうこと?」

ハルトマン「さぁ?自分達が苦戦していた時にいきなり上空から未確認が現れて自分達の攻撃目標が壊滅したら驚くんじゃない?」

サーニャ「私達は貴女方に敵意はありません。できればお名前を……」


艦娘C「その声…。私は千歳型1番艦。千歳です」

艦娘A「千歳さん…。大和型1番艦。大和です。先程の無礼を…いえ。この場は援護を感謝いたします」

艦娘B「赤城型1番艦。赤城です。ありがとうございました」

艦娘E「長良型2番艦。五十鈴よ。感謝するわ」

艦娘D「高雄型2番艦。愛宕です。うふっ。皆さんお強いですね」

艦娘F「暁型4番艦。電なのです。さっきはありがとなのです!」


ミーナ「いきなりどうして……」

千歳「その女性…昨日私とこの海域で会いましたよね?」

サーニャ「…烈風?」

赤城「烈風?いえ、知らない子ですね」

千歳「赤城先輩!私が偵察で飛ばした烈風を撃ち墜とすのではなく受け入れてくれました。それだけであなたは信頼するに値します」

エイラ「そうなのかサーニャ?」

サーニャ「わからないけどそうかも」

電「ヘプシッ…なのですぅ」チーン

ミーナ「とりあえず今はここに留まるのは危険よ。私達の基地に帰還しましょう。お話はそこで聞きます」

大和「基地…恐縮ですが貴女方の基地で入渠をさせて頂けませんか?」

坂本「入渠だと?」

ミーナ「とりあえず移動しましょう」


ロマーニャ基地

早朝

ミーティングルーム


ミーナ「サーニャさん。ピアノを弾いてもらえるかしら?」

サーニャ「はい」♫~~♪~


ミーナ「それで貴女達は……」

大和「大日本帝國海軍横須賀鎮守府所属の艦娘です」

ミーナ「大日本帝國…艦娘…かんむす…ごめんなさい。聞いたことがないわ」

坂本「大日本帝國とは扶桑皇国のことだとおもうが……」

大和「私達もウィッチという存在を初めて知りました」

坂本「海上を駆ける…まさか!」


坂本「先日横須賀で濃霧が発生。私の仲間が駆逐艦クラスの主砲による襲撃を受けたことについてなにか知っていたら教えてくれ」

電「それは多分電たちなのです……」

坂本「詳しく教えてくれないか」

電「はいなのです」

~~回想~~

横須賀 海上

電「今日の第六駆逐隊のクエストは…警備任務遠征なのです!」

雷「警備って言ってもいつものお散歩でしょ?」

暁「立派なレディになるには毎日の積み重ねが大事なのよ!」

響「ハラショー」

雷「今日は濃霧が酷いわね」

暁「さっきから電探に反応ない?」

電「きっとかもめさんたちなのです!」

響「ん…全員戦闘準備」


雷「響…見つけた?」

響「正面52°上空に未確認飛行体」

暁「…こちらからも確認」

電「相手はこちらに気づいてないのです」


響「私が先制射撃するから着弾後畳み掛けて」

響「いけ!」ドゥン

黒江「はぁぁあ!」ガキィィン

黒江「誰だ!」ギロッ

電「はわわわわ」

雷「私達じゃ勝てない!電!逃げるよ!」

黒江「待て!」

暁「全速後退!捕まったら沈められると思いなさい!」

響「クールだね。ハラショー」

~~回想終了~~


電「ごめんなさいなのです」シュン

坂本「なるほど…わからないことだらけだ」

ミーナ「とりあえず簡単な書類に記入をお願いするわね」

坂本「所属は…もう聞いたからいいとして名前だけ書いてくれ。ふりがなも頼むぞ」

大和「わかりました。ほらみんなも書いて」カキカキ

ミーナ「ちょっと美緒!」コソコソ

坂本「このことを司令部に直言する気か?」コソコソ

ミーナ「…どうする気?」コソコソ

坂本「幸いまだこの基地にいる人間しか知ってない。このまま通す」コソコソ

ミーナ「…もう勝手にして頂戴」


ミーナ「この書類は預かります。私は執務室にいますのでなにかあったら坂本少佐を通して呼び出してください」

大和「わかりました」

ミーナ「では」


パタン

仮眠ぉ


坂本「サーニャ。もういいぞ」

サーニャ「はい」ピタッ



坂本「いまエイラが全員分の寝床を作っている。終わるまで親睦を深めるために少し喋ろう」

大和「はい」

坂本「まず…あの黒い奴らはなんだ?喧嘩には見えなかったが」

大和「あれは深海棲艦といって現状、私達艦娘の敵です」

坂本「敵…か……」

大和「移動中にも言いましたが今回は奇襲の恩恵があったからこそたやすく撃破できたのです。ですが感謝します」

坂本「もし奇襲が失敗していたら?」

大和「私達は沈められていたでしょう」

坂本「………」

大和「………」


ガチャ

シャーリー「少佐います?」ヒョコ

シャーリー「っていっぱいいる」

坂本「なんだシャーリー。いま談話中だ」

シャーリー「おっとすみません。ユニットの収納スペースの近くに知らない武装が放り出されてて」

坂本「ふむ」

シャーリー「あまりにも重いんで堅物に退かしてもらおうかと思ったんですけど本人曰く重すぎると……」

大和「私達の艤装ですね。すぐに移動させます」


執務室

ミーナ「はぁ…始末書の数だけ涙が流れるわ……」

ミーナ「あら輸送機?今日は補給はないはず」

ミーナ「急いで行かなきゃ」


滑走路

ウルスラ「ミーナ中佐。お久しぶりです」

ミーナ「ジェット以来ね。いらっしゃい」

ウルスラ「今日は姉様から送られてきた設計図をもとに作ったものを持ってきました。それと余った研究費で食料を」

ミーナ「4本も…?設計図の到着予定日からそんなに離れてないわ」

ウルスラ「カモフラージュのおかげでしょう。1週間以上前に届きました」

ミーナ「では受け取ります。フラウはまだ寝ていると思うから起こしてあげて」

ウルスラ「了解しました」

ミーナ(設計図の完成品。そして海上を駆ける異形…役者は揃ったわ。なにが起こるというの……)


廊下

大和「あなたたちも喋ったら?」

五十鈴「とりあえず服装をどうにかしたいわ。この格好じゃ見世物よ」

電「まわりを見るのです。みんな下着だけなのです」

五十鈴「はぁ…意識してる私がバカみたいじゃない」

赤城「お腹がすきました」グゥ~

大和「携帯食料は?」サッ

赤城「海の底です」モグモグ

千歳「愛宕さん。いつもより静かですね」

愛宕「私もちょっと恥ずかしいです」

千歳「はぁ…千代田はなにしているんだろう」


ハンガー

バルクホルン「ふっ!…あぁ持てん!」ゼーゼー

宮藤「頑張ってください!バルクホルンさん!」

ウルスラ「バルクホルン大尉…なにを?」

バルクホルン「ハルト…いやウルスラか。いまユニットを履いてコレを移動させようとしているんだが動かなくてな」

宮藤「お久しぶりです!ウルスラさん」

ウルスラ「お久しぶりです宮藤さん。宮藤さんに魔除けの破魔矢を。それとバルクホルン大尉でも動かせないとなると相当な重さですね」

バルクホルン「誰がここに置いたんだ!これでは出撃できんぞ!ふぬぉぉお!」ゼーゼー


坂本「すまない。私が指示したんだ」

バルクホルン「少佐!」

電「はわわわ。いまいどうさせるのです!」ヒョイ

バルクホルン「なんだと!?」

大和「少佐。私達の艤装はどこに置けばいいのですか?」ズッシリ

ウルスラ「ほぉ」

坂本「そうだな…この出撃ラインに入らないところに置いておいてくれ」

大和「了解です」



ウルスラ「坂本少佐。彼女達は?」

坂本「彼女達は……」


宮藤「待ってください!」

大和「あら。はじめまして。大和型の大和です」

宮藤「えぇっと…宮藤型の芳佳です!」

バルクホルン「宮藤。おまえは普通でいいんだぞ」

宮藤「え!?って違う違う。皆さん怪我してるじゃないですか!」

大和「えぇ。でもドックがなければ私たちは……」

宮藤「そんなの関係ありません!動かないでくださいね!」モミ パァァ

大和「え…ちょっと。これは……」

宮藤「ん~。はい!これで大丈夫だと思います」パッ

大和「傷が…艤装が直った?」

宮藤「次!」

五十鈴「長良型五十鈴よ。よろしくね」

宮藤「はい!こちらこそありがとうございます」モミ パァァ


宮藤「これで全員ですか?ほかにいませんか?」パァァ

電「ありがとうなのです。私が最後なのです」

愛宕「ぱんぱかぱーん!愛宕、ふっかつでーす!」パンパカパーン

バルクホルン「やけに元気になったな」

電「あれが愛宕さんなのです」


ウルスラ「………」ヒュィーン ピコ

ウルスラ「電さん…この機銃を持っていただけますか?」スッ

電「はいなのです…くッ…重いのですぅ」グググ

バルクホルン「MG42が重いだと?」

ウルスラ「ありがとうございます。もういいですよ」


大和「私にも持たせてくれませんか?」

ウルスラ「どうぞ」スッ

大和「これは…確かに重いですが持てなくはありません」グッ

ウルスラ「そうですか……」


ウルスラ「千歳さん。その艦上機を借りてもよろしいですか?」

千歳「烈風ですね。翼が折れやすいので気をつけてください」スッ

ウルスラ(飛行模型にしては重い…10Kg…いやもっと……)

ウルスラ「電さん。どうぞ」スッ

電「烈風さん…カッコいいのです」チョン

パシッ

電「なんかビリってきたのです!」ビクッ

ウルスラ「なるほど…烈風をお返しします」

千歳「はい」


ウルスラ「では私はミーナ中佐の元へいきますので」

電「私も中佐の場所へ行くのです。今後のことを話す予定なのです!」


宮藤「私は朝食の準備をしてきます!」

大和「では私も手伝いましょう。行きますよ赤城さん」

赤城「はい」


バルクホルン「…ハルトマンでも起こしに行くとするか」

五十鈴「私も行っていいかしら?」

バルクホルン「ありがたい。ひとりでも多い方が起こしやすい」


愛宕「えぇ~っとぉ」

千歳「どうしましょう」

シャーリー「暇なら遊び相手をしてもらえないか?もう少しで起きてくるから」

愛宕「パンパカパーン!りょうかいで~す」

シャーリー「それとこの烈風いじっていいか?」

千歳「壊さないでくださいね?」


執務室

コンコン ウルスラデス イナズマナノデス

ミーナ「どうぞ」

カチャ

ウルスラ「おじゃまします」

電「なのです」

ウルスラ「先どうぞ」

電「はいなのです」

電「ここに居る艦娘に代わって入渠終了の報告と共に感謝の言葉を言いに来たのです」

ミーナ「貴女達のリーダーは大和さんでは?」

電「横須賀鎮守府の特例で戦艦型艦娘は他の艦娘より位が上ですが旗艦は電なのです」

ミーナ「そう」

電「ではあらためて。ありがとうございました!」

ミーナ「よくいえました」ナデナデ

電「はわわわぁ」カァァ

ミーナ「ふふっ」


電「それと…いまの時間は……」

ミーナ「扶桑時計で13:30。ローマ基準で06:30よ」

電「それではローマ基準で14時間後、フタマルサンマルにここを出航、横須賀に戻ろうと思うのです」

ミーナ「急ね」

電「長居すると迷惑になるのです」

ミーナ「具体的には?」

電「食料庫がカラになるのです」

ミーナ「…とりあえず出航の時は護衛としてこちらからウィッチを出します」

電「感謝なのです」

ミーナ「もう少しで朝食ができますのでそのあと休養をしっかりとってください」

ミーナ「それと日没はローマ時計で21:10だから憶えておいて頂戴」

電「はいなのです」


コンコン チューサ

ミーナ「どうぞ」

カチャ

エイラ「全員分のベッドの準備が終わったゾ」

ミーナ「ごくろうさま。エイラさん。電さんを案内してあげて」

エイラ「了解ナンダナ」

電「よろしくお願いいたします」ペコッ

パタン


ウルスラ「ミーナ中佐」

ミーナ「この弓矢のこと?」

ウルスラ「はい。それと彼女達についてです」

ミーナ「いいわ。話してちょうだい」

ウルスラ「では最初に艦娘の装備。艤装で気になったことを」

ウルスラ「駆逐艦型の電さんの動きを観察したところ、最初電さんの艤装の上に戦艦型の大和さんの艤装が重なっていたとき、電さんは大和さんの艤装をどかして取ろうとせず、大和さんの艤装の隙間を抜かして取っていました」


ミーナ「大和さんの艤装が重くて電さんが持てなかっただけでは?」

ウルスラ「私もただ単純に腕力の問題かと思いましたがバルクホルン大尉がユニットを装着した状態で、電さんの艤装を移動させようと試みたら動かせなかった…。という結果があるのでその考えは私の中では否定されました」

ミーナ「両手で持ってたあの小さな砲台ってそんなに重いのね」

ウルスラ「それを踏まえて実験をしてみました」

ミーナ「どんな実験?」

ウルスラ「姉様の機銃。MG42を持ってもらい、反応を見ました」

ミーナ「結果は?」

ウルスラ「電さんは両手を目一杯使って重そうに持っていました」

ウルスラ「大和さんは片手で基本通りの持ち方をしていましたが重いと発言しました」


ミーナ「トゥルーデが持てない物を平然と持ち、私達が持つものを重そうに持つ……」

ウルスラ「はい」

ミーナ「全くわからないわ」

ウルスラ「はい。私も同感です」

ミーナ「え?」

ウルスラ「艦娘とは一体なんなのか。興味がわいてきました」

ミーナ「そう……」


ウルスラ「遅くなりましたがその弓矢の使用方法です」

ミーナ「これね」スッ

ウルスラ「弓矢を持って魔法力を使うだけです」

ミーナ「それだけ?」

ウルスラ「はい。自動で魔法力を吸いますのでそれだけです」

ミーナ「具体的な使用方法は?」

ウルスラ「わかりません。魔法力を蓄積させる前後のデータを取りましたがなにも変わらず。通常の弓矢と比べて総重量が重いだけの矢になってしまいました」

ミーナ「そぅ…わかったわ」

ウルスラ「私からは以上です」


ミーナ「そぅ…少し仮眠を取らせてちょうだい……」

ウルスラ「わかりました。寝るときはしっかりとした場所で寝たほうがいいですよ」

ミーナ「………」Zzz

ウルスラ「おやすみなさい。ミーナ中佐」


ロマーニャ基地

20:30

船着場

大和「みなさんお世話になりました」

ミーナ「こちらこそ。有意義だったわ」

赤城「美味しいご飯。ありがとうございました」

宮藤「お口にあってよかったです。また来てくださいね!」

千歳「携帯食料もこんなに……」

シャーリー「リベリオンフードでよければ食ってくれ」

愛護「ルッキーニちゃんばいばーい」フリフリ

ルッキーニ「エー。おっぱい帰っちゃうの?」

五十鈴「ハルトマン中尉。けじめはしっかりつけなさいよね!」

ハルトマン「はいはい。わかってるよーだ」

電「では横須賀鎮守府に帰投するのです」

坂本「気を抜くなよ?まだ敵は残っているのだからな」

電「はいなのです」


ミーナ「では……」

ミーナ「私とハルトマン中尉、エイラ中尉はイオニア海境界まで護衛、その後帰投します」

ハルトマン「はーい」

エイラ「了解ダナ」

ルッキーニ「私も行く!」

ミーナ「ダメです」

ルッキーニ「行きたい行きたい!いーきーたーいー!」ジタバタ

坂本「行かせてやれ」

ミーナ「でも……」

坂本「またあいつらが出てくるかもしれん。護衛は多いいほうがいい」

ミーナ「はぁ…始末書を書くのは私なのよ?」

坂本「私が書く。内容を誤魔化す手立ては考えてある」


ミーナ「わかりました。ルッキーニさんは念のため100lb爆弾を装備。あとこれを」スッ

ルッキーニ「なにこれ?かっちょいい」

ミーナ「持っていて頂戴。では艦娘のみなさんは先に、すぐ追いつきます」



大和「はい。ではみなさん出撃!」パシュゥゥゥゥ


坂本「いったか……」

ミーナ「えぇ。ハルトマン中尉。エイラ中尉。これを」スッ

ハルトマン「完成したんだ。使い方は?」

ミーナ「持ってるだけで良いそうよ」

エイラ「飛行中はどうすればいいんダ?」

ハルトマン「さぁね。ズボンの中にしまっとけば?」

エイラ「ムリダナ」

宮藤「ミーナ中佐。私もウルスラさんから魔除けにと……」

ミーナ「あら。預かってもいいかしら?」

宮藤「はい!朝のことは聞きました!無事に送ってあげてください!」

ミーナ「了解したわ。宮藤さん」


イオニア海域

~~30分後~~

エイラ「そろそろダナ」

電「送迎感謝なのです」

ルッキーニ「あーん。もうちょっと触るの!」モミモニ

愛宕「おいたはだめよ~」ナデナデ

大和「…!索敵班!!」



赤城「艦載機のみなさん、用意はいい?」パシュ

妖精(彩雲)「………」グッb


千歳「艦載機!飛ばします!」カチャ

妖精(二式艦上偵察機)「………」グッb

ブゥゥン


赤城「彩雲から入電…!敵艦発見!」

ミーナ「警戒を厳に!」


千歳「敵深海棲艦識別完了!空母3!戦艦2!雷巡1!」


空母ヲ級A「………」88/88

空母ヲ級B「………」88/88

空母ヲ級C「………」88/88

戦艦ル級A「………」90/90

戦艦ル級B「………」90/90

雷巡チ級A「………」50/50


赤城「彩雲より入電です!敵空母から艦載機が発艦した模様」

大和「把握しました。では赤城さん。千歳さん。引き続きお願いします」


赤城「では…第一次攻撃隊!発艦してください!」パシュッパシュッパシュ!

妖精(震電改)「………」グッb

妖精(彗星十二型甲)「………」グッb

妖精(流星改) 「………」グッb



千歳「第一次攻撃隊、発艦!」シュッシュッシュッ

妖精(烈風)「………」グッb

妖精(彗星)「………」グッb

妖精(天山) 「………」グッb


ミーナ「エイラ中尉は現空域で待機、ハルトマン中尉は烈風と、ルッキーニ少尉は震電に。私は漏れたのを墜とします」


ミーナ「持ってる弓矢は全てエイラさんに!日没が近いので迅速に!それではミッション開始!」

エイラ「マカセロ!」

ハルトマン「了解。全機撃墜したら明日休暇ね」ブゥン

ルッキーニ「休暇♪休暇♪」ブゥン


ハルトマン「うわキモっ!こいつ優先的に落とそっと」ババババッ

ルッキーニ「これいつ使えばいいのかな」

ハルトマン「1、3、6!なんだ。結構余裕じゃん…いただき!」ババババッ

ルッキーニ「これ重ーい。それっ!」ポィッ ドーン

空母ヲ級B「………」67/88 ジッ

ルッキーニ「ウジュワァ…こっち見たぁ」

ハルトマン「ルッキーニ!後ろ!」バババッ

ルッキーニ「よっと!ハルトマンも後ろ!」バババッ

ハルトマン「ふぅ…あらかた片付いたかな」

ルッキーニ「全部落とせば休暇じゃなかたけ?」

ハルトマン「なんかだるくなっちゃった」



ミーナ「ルッキーニさんとフラウがうまく敵艦載機を誘導してるけど少し漏れてるわね」タタタタッ

ミーナ「意外とあのコンビも悪くないのかしら」タタッ


赤城「彩雲より入電です!制空権確保!…敵艦隊損傷大!こちらの艦載機の損傷は軽微!非撃墜0です!」

千歳「二式艦上より入電!こちらも目立った損傷は無し!追加電文〝大空ノ魔女。獅子奮迅ノ活躍〟とのことです!」

大和「見る限り圧倒的空戦力ね……」

電「これがウィッチ。ううん!ストライクウィッチーズなのです!」

五十鈴「さぁ空戦が終わるわ……」

愛宕「あとは私達艦娘の出番ね!」


エイラ「この弓矢だっけカ。邪魔だな~…ん?弓矢のネェチャンの背中に入れ物発見。ここに置いとこ」スッスッスッ

エイラ「案外バレないナ。暇だなー。ん?ンン!?」

エイラ「なんか来てるゾ!ちっこいのと弓矢のネェチャン逃げろ!」バババババッ ドカーン ドカーン


赤城「私は大丈夫です!水飛沫を浴びただけです」回避

電「はわわわ。教えてもらったのに直撃ちゃったのです」大破

五十鈴「魚雷を機銃で爆破?もうなんでもありね」

電「痛いのです…寒いのですぅ」

愛宕「それよりも電ちゃんが危ないわ!」

大和「陣形を単縦陣から輪形陣へと変更!電ちゃんを守るのよ!」


赤城「彩雲より入電!敵艦の損傷情報が判明。読み上げます!」


空母ヲ級A「………」88/88

空母ヲ級B「   」00/88轟沈

空母ヲ級C「   」00/88轟沈

戦艦ル級A「………」07/90大破

戦艦ル級B「………」37/90中破

雷巡チ級A「   」00/50轟沈


赤城「敵艦残り空母1、戦艦2!」

赤城「交戦形態は反航戦です」

大和「了解です!」



大和「敵艦捕捉!全主砲装填確認!全主砲発射!敵戦艦を薙ぎ払え!」ドドドーン

戦艦ル級B「   」00/90轟沈

大和「次弾装填急いで!」


戦艦ル級A「………」カタカタカタカタ ドーン


エイラ「狙いは誰だ…誰…!!トドメをさしにきたか!させないゾ!はぁぁあ!」

ミーナ「戦艦の主砲をシールドで!?フラウ!ルッキーニさん!」

ハルトマン「まったく無茶するよなぁ」

ルッキーニ「まもるぞー!おー!」


エイラ「私だってシールドは張れるんだァァァああああ!」ガキィィィン

ヒュゥゥゥゥウ…ドボーン

エイラ「やった…止めたゾ!」


愛宕「主砲構え!撃てぇー」ドドンッ

戦艦ル級A「   」00/90轟沈

愛宕「のこりは空母一隻です!」


千歳「敵空母。艦載機の発艦の様子無し。畳み掛けます!」

千歳「千代田…力を貸して!艦載機の皆さん、やっちゃってください!」

妖精(彗星)「………」グッb ドーン

空母ヲ級A「………」26/88中破

千歳「着弾確認!上出来です!」


五十鈴「遅いわ!撃ってくれってこと?」タタタン

空母ヲ級A「………」15/88大破

五十鈴「電探姫とは呼ばせないわ!」


赤城「見たことがない暖かな矢…これで決めます!」ググッ

赤城「艦載機!発艦!」パシュッ

妖精(宮藤)「………」パァァ

赤城「これは……?」


電「痛いのです……」大破

電「でも……」小破

電「行けるのです!」キラキラ


大和「電ちゃん!」

赤城「電さん!」

千歳「電さん!」

愛宕「電ちゃん!」

五十鈴「電!」


電「力が湧いてくるのです…!」


日没ニヨリ、我、夜戦ニ突入ス!

電「命中させちゃいます!」

  12.7cm連装砲
      12.7cm連装砲
          12.7cm連装砲


電「電の本気を見るのです!」ドドドン!

空母ヲ級A「   」00/88轟沈


大和「よくできました」

電「やったのです!でも……」

エイラ「ナンダヨー。ハッキリしろよナ」

電「轟沈させた相手を助けたいって思ってしまったのです」

ルッキーニ「別にいいんじゃないの?こっちなんて呼ばれてる気がするってだけで敵の本拠地まで行って仲良くなろうとした強者がいるんだから」ウジュワー

ハルトマン「そうそう。考えるだけ無駄だって」

ミーナ「それと敵を敵と決め付けて相手を殺すことになれちゃダメよ?きっと違う未来もあるはずだから」

電「はいなのです!」


大和「他に敵深海棲艦はいそう?」

赤城「反応なし、いないと思います」

千歳「同じく」

ミーナ「私も反応はないわ」

電「ではここでお別れなのです」

ミーナ「ええ。元気でね」


ミーナ「ストライクウィッチーズ!帰投!」ブゥゥン

ハルトマン「じゃーねー」ブゥン

ルッキーニ「またきてねー」ブゥン

エイラ「もう魚雷にあたるなよナー」ブゥン


電「いっちゃったのです」

大和「私達も帰りましょう。弾薬が残り僅かです」

赤城「はい。お腹もすきましたし」

千歳「索敵は任せてください!」

愛宕「鎮守府でみんな待ってます!」

五十鈴「燃料はあるから全速前進!」

艦娘s「おー!」


艦!


次回予告

電「ただいまなのです!それと赤城さんからお届け物です!」

提督「この弓矢は…長門。陸奥と電を連れて第3艦隊と同じ航路をとってくれ」

長門「了解した。秘書艦としての任を果たしてこよう」

提督「頼んだぞ…作戦名は〝クロスオーバー〟」

長門「暁の水平線に、我が手で勝利を!」


ふぅ…wiki提督ですから多少のミスは許してくださるとうれしいです。


『海上ヲ駆ケル異形ニ警戒セヨ
       敵ハ多数。味方モ多数
          暁ノ水平線ニ勝利ヲ刻メ』
ズレてなきゃいいんだけど……ではまた天使の聖誕祭で。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom