鬼「化物バトルロワイヤル」(4)



生きるか死ぬか
殺すか殺されるか
信じられるか裏切られるか

そんな事は"好きか嫌いか"くらい些末な事だ。


◆◆



━━━━目覚めると俺は、見知らぬ部屋にいた。

沢山並んでいる、子供用の机。
"鬼"と大きく白い字で書いてある、黒板。
学級文庫が仕舞われた本棚。
ランドセルが置いてあるロッカー。
床には"楽しい算数"と書かれた教科書や文房具が散乱している。


まるで廃墟のように荒れ果ててはいるが、どうやらここは小学校の教室のようだ。


男「俺はどうしてこんな場所にいるんだ……?」


そもそもどうしてこんな場所で寝ていたのか。
記憶を探ってみるが、検討もつかない。


男「くそッ」


むしゃくしゃして、いらいらして、苛立ちに任せて床を蹴った。

あぁ、本当についてない。災難ばかりの人生だ。
あんなことがあったばかりだというのに、今度は意味不明事に巻き込まれちまった、ぁぁ!全くついてない!

と、そこであることに気付いた。

━━━地面が抉れている。

確かに力任せに蹴りはしたが、人間の力でこんな風に床が抉れるのか?


男「……どうなってやがる」



男「取り敢えずここから出ねぇことには話にならねぇ」


と、教室の扉に手をかけた瞬間。

キーンコーンカーンコーン

チャイムが教室中に鳴り響いた。

どうやら、教室に取り付けられているスピーカーから流れているようだ。


男「何だ……?」


混乱したままの頭で、その音に耳を傾ける。

暫くそうしているとチャイムが鳴り終わり、教室に静寂が訪れる。

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