【安価進行】モノクマ「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】5 (520)

・このスレはオリキャラによるダンガンロンパ風の安価スレです。
ダンガンロンパ1・2のネタバレがあります。

・安価や選択肢、コンマによってクロや被害者が変動しますが、特定のチャプターや人物によっては役割が固定されています。

・いろんな作品やスレから影響を受けています。

1スレ目(プロローグ ~ CHAPTER 02(非)日常編)
【安価進行】ダンガンロンパ・オリジナル【オリキャラ】
【安価進行】ダンガンロンパ・オリジナル【オリキャラ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399376159/)

2スレ目(CHAPTER 02 非日常編 ~ CHAPTER 03(非)日常編)
【安価進行】安藤「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】2
【安価進行】安藤「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404315229/)

3スレ目(CHAPTER 03 非日常編 ~ CHAPTER 04 非日常編)
【安価進行】国定「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】3
【安価進行】国定「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410358386/)

4スレ目(CHAPTER 05)
【安価進行】御々崎「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】4
【安価進行】御々崎「ダンガンロンパ・オリジナル」【オリキャラ】4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423406177/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428330594

[ステータス説明]

【コミュ力】
他人への影響の与えやすさです。
この値が高い生徒ほど他人からの好感度を得やすく、交流時に精神値を大きく回復させやすくなります。
主人公もコミュ力が高い生徒と交流することで精神値が回復しやすいです。
また学級裁判時には、この値がそのまま発言力となります。発言力が0になるとゲームオーバーです。

【精神力】
他人からの影響の受けにくさです。
この値が高い生徒ほど動機発表などで精神値が下がりにくいですが、交流しても好感度が上がりにくいです。
逆にこの値が低い生徒は精神値が下がりやすいですが、好感度は上がりやすいです。
また裁判時には、この値がそのまま集中力となります。裁判中に集中力を使用して各種スキルを使うことができます。

【精神値】
生徒の精神状態をあらわす値で、非公開情報です。
クロ、被害者の判定に関わります。低いほどクロ、または被害者になりやすいです。
主に動機発表や学級裁判後に減少し、他の生徒と交流をすることで回復します。

【好感度】
他の生徒との交流で上がります。プレゼントを渡すことでさらに好感度が上がります。
好感度が上がると、特別なイベントが発生など様々な良い事があります。

[主人公データ]

【超高校級の幸運】  安藤 進(あんどう すすむ)
コミュ力 5
精神力 5
料理の上手さ 60(平均以上、上手ではないが下手でもない)

【要素】
・超高校級の幸運……窮地に陥るほど幸運を発揮する…かもしれない。
・主人公補正……クロ、裏切り者、黒幕、被害者にならない。
・平々凡々……コミュ力と精神力が5になる。


【獲得スキル】
『注目の発言力』……裁判時の発言力が+2される。
『抜群の集中力』……裁判時の集中力が+2される。
『お調子ストライカー』……論破に成功したり、正解の選択肢を選ぶと発言力が少し回復する。
『右脳解放』……論破に成功したり、正解の選択肢を選ぶと集中力が少し回復する。
『心眼』……集中力を1消費して、論破、同意、キャプチャー、助太刀のどれが最適かを特定する(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『一閃』……集中力を1消費して、最初の文字を解放する。(閃きアナグラムで有効)
『一筆描き』……集中力を3消費して、不要な文字を全て消し去る。(閃きアナグラムで有効)
『クラフトワーク』……裁判中に集中力を2消費して、発言力を回復する。
『クールスナイプ』……裁判中に集中力を2消費して、不要なウィークポイントを消す。(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『正拳突き』……裁判中に集中力を2消費して、不必要なコトダマを消す(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『唯我独尊』……問題を間違えた後に使用可能。集中力を3消費してその問題を正解扱いにして裁判を進行する。
『ド根性』……裁判中にゲームオーバーになってしまっても、集中力を全て消費して復活することができる。
『カリスマ』……自由行動時の会話によって好感度が上がりやすくなる。
『ハイセンス』……プレゼントによって上がる好感度が上昇しやすくなる。
『イリュージョン』……モノクマメダルを見つけたとき通常より多く手に入る。

【現在のモノクマメダル】……51枚

【特殊なアイテム】
『怒りのプラカード』……CHAPTER 01をクリアした証。大きく『反対!』とだけ書かれたプラカード。学生運動やデモでの必需品。
『使いこまれた絵筆』……CHAPTER 02をクリアした証。絵筆についたカラフルな染みが年季を感じさせる。
『忍の極意』……CHAPTER 03をクリアした証。忍者としての心構えが書いてある。
『自己犠牲の睡眠薬』……CHAPTER 04をクリアした証。真理木が持っていた睡眠薬。残量は少なく、使える分は残っていない。
『マスターキー』……CHAPTER 05をクリアした証。学園内の鍵のかかった扉を開ける事が出来る。

『永遠のミサンガ』……鳥羽 満と仲良くなった証。すでに願いは込められているらしい。
『専用シューズ』……稲本 詩紋と仲良くなった証。派手な真っ赤なシューズ。履くと理論上は通常の三倍速く走れるとか。
『ゲーム&ホープ』……本多 夕一郎と仲良くなった証。本多仕様の携帯ゲーム機。モノクマをひたすら量産するゲームなどが入っている。
『ブルべリの香水・成分調整版』……真理木 優莉と仲良くなった証。元のものより効果がマイルドになっている。
『マジカルシルクハット』……ミリア・カッパーフィールドと仲良くなった証。中になんでも隠せるが、気づかれないように自然に取り出すには巧みな技術が必要。
『本格的ゴーグル』……不動 霜平と仲良くなった証。目を完全に防御でき、目線が悟られにくい造り。
『まんじゅう文鎮』 ……原井 古止羽と仲良くなった証。ほどよい重さで、すべらず持ちやすいように工夫されている。実は最高級品。

[生徒名簿]

【超高校級の革命家】  伊田 狩亜(いだ かるあ)[DEAD]
コミュ力 6
精神力 4
料理の上手さ 10(包丁を持たせてはいけない)

【要素】
・超高校級の革命家……相手やシチュエーションに関わらず自分の意見を主張できる。
・協調精神……他人と足並みを揃えることを心がける。【コミュ力+2】
・短気……カルシウム不足でキレやすい。【コミュ力-1、精神力-1】


【超高校級のサッカー選手】  稲本 詩紋(いなもと しもん)[DEAD]
コミュ力 7
精神力 4
料理の上手さ 68(そこそこ得意、大体の料理は作れる)

【要素】
・超高校級のサッカー選手……ボールの扱いが上手く、足がとても速い。
・軽いノリ……常におちゃらけた態度をとる。【コミュ力+2、精神力-2】
・自信家……自分に絶対の信頼をもつ。【精神力+1】


【超高校級の栽培委員】  大田原 大地(おおたわら だいち)[DEAD]
コミュ力 7
精神力 7
料理の上手さ 65(料理上手だが、苦くてまずい味付けを好む)

【要素】
・超高校級の栽培委員…野菜や花などの植物関係の知識が豊富。
・豪放磊落……度量が広く小さいことは気にしない。【精神力+2】
・頼れる背中……頼りになる器のデカさ。【コミュ力+2】


【超高校級の勝負師】  国定 獏兎(くにさだ ばくと)[DEAD]
コミュ力 5
精神力 9
料理の上手さ 98(ほぼ完成された腕前)

【要素】
・超高校級の勝負師……ボードゲーム全般に強く、勝つための仕組みを見抜きやすい。
・ポーカーフェイス……感情が顔に出にくい。【精神力+2】
・鉄の心臓……多少のことでは動じない。【精神力+2】
・ジャンキー……命を賭けた勝負に悦びを感じる。


【超高校級のガンマン】  不動 霜平(ふどう そうへい)
コミュ力 4
精神力 7
料理の上手さ 22(ド下手糞)

【要素】
・超高校級のガンマン……銃があれば狙った所に当てられる。視力全般がすぐれている。
・むっつり……あまり多くを語らない。頭の中では……。【コミュ力-1、精神力+1】
・冷静……感情に流されず物事を考えられる。【精神力+1】

【超高校級のエンジニア】 本多 夕一郎(ほんだ ゆういちろう)
コミュ力 6
精神力 5
料理の上手さ 66(安定した腕前)

【要素】
・超高校級のエンジニア……機械系全般の知識、技術をもつ。
・温厚……やさしく穏やかな心を持つ。【コミュ力+1、精神力+1】
・ピュアー……純粋で、汚い話や恐ろしい話に免疫がない。【精神力-1】


【超高校級の忍者】 目賀 蔵丸(めが くらまる)[DEAD]
コミュ力 5
精神力 6
料理の上手さ 04(食べられるかすら怪しい)

【要素】
・超高校級の忍者……運動能力が高く、身軽。身を隠すすべを熟知している。
・事なかれ主義……人との衝突をさける傾向にある。【コミュ力+1、精神力-1】
・天然……自分が普通じゃないことに気づいていない。【コミュ力-1、精神力+2】


【超高校級の画家】 桐子 未玲(きりこ みれい)[DEAD]
コミュ力 5
精神力 7
料理の上手さ 78(料理上手)

【要素】
・超高校級の画家……絵の描写が上手く、頭の中のものを絵にして表せる。
・歯に衣着せぬ……思ったことはズバズバ言う。【コミュ力-1、精神力+1】
・男勝り……相手が誰でも気後れない。【コミュ力+1、精神力+1】


【超高校級のスタイリスト】 鳥羽 満 (とば みちる)
コミュ力 4
精神力 6
料理の上手さ 31(低女子力)

【要素】
・超高校級のスタイリスト……その人に合った最適なファッションを選べる。
・しっかり者……気づかいなどがちゃんとできる。【精神力+1】
・控え目……自信のなさの表れ。【コミュ力-1】


【超高校級のモデル】 鳥羽 瑠散(とば るちる)[DEAD]
コミュ力 7
精神力 4
料理の上手さ 0(絶望的)

【要素】
・超高校級のモデル……魅力的な立ち振る舞いで人を惹きつける。
・うっかりさん……不注意でミスしがち。【精神力-1】
・アピール上手……魅力を伝えるコツを知っている。【コミュ力+2】

【超高校級の書道家】 原井 古止羽(はらい ことは)
コミュ力 6
精神力 6
料理の上手さ 10(メシマズ)

【要素】
・超高校級の書道家……一度人の書いた字を見れば筆跡鑑定することができる。
・真面目……物事に対してまっすぐに取り組む。【精神力+1】
・礼儀第一……礼儀を非常に重んじる。【コミュ力+1】


【超高校級の化学者】 真理木 優莉(まりき ゆうり)[DEAD]
コミュ力 9
精神力 5
料理の上手さ 29(料理下手)

【要素】
・超高校級の化学者……化学に関する知識は専門家レベル。
・リーダーシップ……人をまとめる指揮能力に長けている。【コミュ力+2】
・おせっかい……他人の事情をほっとけない。【コミュ力+2】


【超高校級の絶望】 御々崎 純(みみさき じゅん)
コミュ力 2
精神力 6
料理の上手さ 97(希望あふれる腕前)

【要素】
・超高校級の絶望……絶望の才能を移植されており、絶望的な衝動に駆られてしまう。
・KY……空気を読まない、読めない、読む気ない。【コミュ力-2】
・マイペース……自分のペース第一。【コミュ力-1、精神力+1】
・情緒不安定……ときどき高いテンションに豹変する。


【超高校級のマジシャン】 ミリア・カッパーフィールド
コミュ力 8
精神力 4
料理の上手さ 48(平均的な腕前)

【要素】
・超高校級のマジシャン……手先が器用。手品のトリックを見抜くことができる。
・懐きやすい……誰にでも心を開き懐きやすい。【コミュ力+1、精神力-1】
・積極性の塊……好感度を気にせず他人に絡んでいく。【コミュ力+2】


【超高校級の拳法家】 椰和原 宗海(やわら むねみ)[DEAD]
コミュ力 1
精神力 4
料理の上手さ 59(並以上の上手さ)

【要素】
・超高校級の拳法家……すさまじい格闘能力をもつ。
・噛み症……言葉をよくかみ、会話することが難しい。【コミュ力-2】
・あがり症……人と話すとき緊張してテンパってしまう。【コミュ力-2、精神力-1】

[校則]

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1.生徒達はこの学園内だけで共同生活を行いましょう。期限はありません。

2.夜10時から朝7時までを”夜時間”とします。夜時間は食堂など、立ち入り禁止区域があるので注意しましょう。

3.就寝は寄宿舎エリアの個室でのみ可能です。他の場所での故意の就寝は居眠りとみなし罰します。

4.希望ヶ峰学園について調べるのは自由です。特に行動に制限はありません。

5.学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。監視カメラの破壊も同様です。

6.コロシアイを目的としない、学校の備品の意図的な破壊、廃棄を禁止します。

7.仲間の誰かを殺したクロは”卒業”となりますが、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません。

8.同一のクロが殺害できるのは二人までです。

9.生徒内で殺人が起きた場合は、その一定時間後に、生徒全員参加が義務付けられる学級裁判が行われます。

10.学級裁判で正しいクロを指摘した場合は、クロだけが処刑されます。

11.学級裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は、クロだけが卒業となり、残りの生徒は全員処刑です。

12.生徒の不適切な性別の更衣室への進入を禁止します。

13.特製銃の所持の放棄を禁止します。

14.特製銃の弾丸を殺し合い目的以外で意図的に使い切った場合、罰則があります。

15.なお、校則は順次増えていく場合があります。

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[校舎マップ]


寄宿舎マップ
http://imgur.com/Evf8DfO.jpg
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1.食堂 2.厨房 3.倉庫 4.大浴場 5.脱衣所

6.ランドリー 7.女子トイレ 8.男子トイレ 9.サウナ
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校舎マップ1F
http://imgur.com/dZQoD7o.jpg
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1.体育館 2.体育館前 3.女子トイレ 4.男子トイレ 5.保健室

6.購買部 7.玄関ホール 8.多目的ホール 

9.教室1-A 10.教室1-B 11.ラウンジ 12.焼却室
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校舎マップ2F (※マップは原作の3Fを改変したものです)
http://imgur.com/41b72tk.jpg
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21.教室3-A 22.教室3-B 23.娯楽室 24 視聴覚室

25.トラッシュルーム 26.化学室 27.化学準備室
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校舎マップ3F (※マップは原作の2Fを改変したものです)
http://imgur.com/BXTRV1R.jpg
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11.プール 12.女子更衣室 13.男子更衣室 14.プール前ホール

15.女子トイレ 16 男子トイレ 17.教室3-A 18.書庫

19.図書室 20.教室3-B
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校舎マップ4F
http://imgur.com/c2bauil.jpg
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27.第二倉庫 28.女子トイレ 29.男子トイレ 30.音楽室

31.学園長室 32.職員室 33.武道場 34.教室4-B 35.教室4-A

36.研究室 37.実験室
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校舎マップ5F
http://imgur.com/XRj8a44.jpg
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40.武器庫 41.資料室 42.第二玄関ホール 43.死体保管庫

44.セキュリティールーム 45.トイレ
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【学級裁判 説明】


【ノンストップ議論】
 最初にコトダマが提示され、そこから選んで証言中のウィークポイントを論破or同意します。

 【  】……論破する証言
 《  》……同意する証言

・論破、同意、キャプチャー論破、キャプチャー同意、スキル使用が行えます。


【反論ショーダウン】
 まずコトノハが表示され、そこから選んで証言中のウィークポイントを論破します。
 同意とキャプチャーがない以外はノンストップ議論と同じです。

・論破、助太刀、スキル使用が行えます。

[助太刀システム]
 反論ショーダウン中には、ウィークポイントがない証言、または正解のコトノハが無い時もあります。
 そんな時はその証言を論破できそうな生徒を選んで提示することができます。

※助太刀を安価する場合はウィークポイントを選ぶ必要はありません。
 例: 『助太刀 (生徒名)』のように安価でOKです。


【閃きアナグラム】
 まず問題が表示されます。羅列された文字群の中から問題に対する答えをならべてください。
 答えの文字数は表示されます。


【人物指定、コトダマ提示、選択肢問題】
 問題が提示されますので正解をそれぞれ人物、コトダマリスト、選択肢から選んでください。


【ロジカルダイブ】
 事件に関する質問が選択肢形式で数問連続で出題されます。
 全ての問題に正解することで1問正解の扱いとなります。

安価の取り方は選択肢問題と同じです。


【パニックトークアクション】
 犯人の主張を論破するキーワードが順不同で出てきます。
 文字を並び替えてキーワードを導いて下さい。

安価の取り方はキーワードをそのままか記号を書いてください。

例:
              それ
              △

        は□        ○よ!

              ×
              違う

解答: それは違うよ!、△→□→×→○、など


【クライマックス推理】
 このスレでは自動進行となります。

テンプレここまで
明日の21時頃からチャプター6を開始します。


 ― 校舎1階 体育館 ― 


モノクマ「………………」


安藤「どうなんだよ、モノクマ!」

満「ボク達は国定くんのオシオキを見せられたんだ。全員が証人だよ。言い逃れなんてさせない!」

モノクマ「……うぷぷぷぷ、なるほどなるほど」

モノクマ「確かに御々崎さんが生きている以上、国定クンはクロでない」

モノクマ「オシオキする正当な理由が無く処刑された事になるねえ」

御々崎「アンタは国定に嵌められた。殺人を犯した以上、校則には従ってもらうわ」

モノクマ「……うぷぷ。やってくれるんだから」

モノクマ「いいでしょう! 学級裁判を開催します!」

満「!」

安藤「! 認めた……?」

モノクマ「さあ、まずは全員を集めないとね」




ピーンポーン、パーンポーン……!

 『オシオキルームで死体が発見されてました! 一定時間の捜査のあと学級裁判を行います!』

 『全員、体育館に集合!』

                :
                :




ミリア「ミ、ミミちゃん……」

御々崎「……ん」

原井「私は夢でも見ているのでしょうか……?」

不動「なぜここに85cmが……いや。生きていた、のか」

ミリア「う、うわあぁん!」ダキッ

御々崎「ちょっと抱き着かないでよ! ……鼻水つくでしょーが」

ジョージ「……ユ。ユ、ユユユ……!」

ジョージ「ユーレイだァッ! いやはっきり見えるしゾンビか? せめて潔く成仏しろよォ……」

御々崎「……はあ。ちゃんと生きてるから」

ミリア「グスン……。エヘヘ、よかった!」

不動「安藤、これは一体……」

安藤「御々崎は生きてたんだ。殺人事件は起こってなかったんだよ!」

原井「では先程のアナウンスは?」

満「それは……」

モノクマ「感動の再開、おめ! っつー訳でオマエラにはこれからとある事件のクロを当ててもらいやす」

モノクマ「実は無実だった国定クンをオシオキしたクロを!」

不動「……!」

ジョージ「なっ! つーことはァ?」

ミリア「それってモノクマじゃないですか! クロはモノクマです!」

安藤「そう。裁判でモノクマに投票すれば俺達の勝ちだ!」

モノクマ「チッチッチ、甘いよ安藤クン。東南アジアの変なお菓子より甘いよ」

原井「しかし実際にオシオキを下したのは貴方のはずでしょう?」

その言葉を受けモノクマはふっと笑った……ように見えた。
そして突然飛び上がり、くるくると回転しながらステージの壇上に華麗に着地し、言い放った。



モノクマ「ボクはモノクマ。この学園の学園長なのだーっ!」



モノクマ「……そう、ボクはあくまで学園長。黒幕は黒幕なんだよ」

安藤「……どういう事だ?」

モノクマ「モノクマとしてのボクの存在は分けて考えろって話だよ」

モノクマ「国定クンをオシオキしたのはこのボクモノクマではなく、黒幕。オマエラがやる事は黒幕を探す事、そこは変わらない」

ミリア「つまりナカのヒトを当てろって事ですか?」

モノクマ「中の人って言うな!」

ジョージ「うだうだ言ってんじゃねェ。テメーがやったんだからテメーに投票する、それで良いだろォ!」

モノクマ「それに前の裁判の時も言ったけど、投票のスイッチにはボクを選択する項目は無いしね」

ジョージ「卑怯だぞコラァ! オシオキの時、ハンマーで思いっきりなんかのボタン押してただろ!」

モノクマ「あれは演出なんで! ボクはわるいモノクマじゃないよ」

そういう事か。一筋縄にはいかないみたいだ……。

御々崎「……待ちなさい。だとしたら私達は黒幕を投票出来ないんじゃないの」

御々崎「黒幕の名前を突き止めて指名でもすればいい訳?」

モノクマ「ご安心を。黒幕はちゃんと投票スイッチで選べる人物ですから」

満「えっ。それって……」

モノクマ「うぷぷ。さあ、それじゃ捜査をしてもらうよ」

モノクマ「無実の国定クンをオシオキで殺した殺人犯であり……」

モノクマ「オマエラをこのコロシアイ学園生活に巻き込んだ黒幕とは、一体誰なのか?」

モノクマ「そしてオマエラの状況、この場所、ここにいる理由……そのすべての謎をね!」

御々崎「……絶対に暴いてやる」

モノクマ「あっ、捜査の間はこの施設のロックされた扉や物はすべて解除しておくからね」

モノクマ「オマエラが今まで行けた場所だけじゃあボクに辿りつくなんて到底無理だし」

モノクマ「ロックしたままでもいいんだけど……。絶対に勝てる勝負なんてツマンナイしねえ」

不動「……とことん余裕ぶった態度だな」

満「でも全部の場所を調べられるなら、モノクマの正体に辿りつけるはず……!」

モノクマ「正真正銘、最後の学級裁判! しっかり捜査してちょうだいな!」

モノクマ「……全ての真実を知った時のオマエラの顔が楽しみだよ」

安藤「……ああ。望むところだ!」


俺達が苦しめ、いくつもの犠牲を出したコロシアイ学園生活……。

今、その全てに決着をつける!




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              CHAPTER 06

       希望と絶望と、嘘と真実と、偶然と必然と、
        超高校級の幸運と超高校級の絶望


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モノクマ「それじゃあいつもの……といきたい所だけど」

モノクマ「実は展開が急過ぎてモノクマファイルは用意してないんだよねえ」

モノクマ「ていうか国定クンの死因については分かりきってるし必要ないでしょ?」

安藤「まあ……そうかもしれないな」

モノクマ「つー訳で今回はナシで……え? 最後なのにファイルが無くてツマンナイって?」

満「誰もそんな事言ってないけど……」

モノクマ「そんなアナタもダイジョービ! まずは捜査を進める事さ」

なにやら意味深な事を残してモノクマは去って行った。

安藤「とにかくまずは5階を捜査するか。皆で協力して捜査を……」

不動「……待て。それはやめた方がいい」

安藤「え?」

ミリア「どーしてですか? ミンナで一緒に調べたほうがいいですよ!」

不動「モノクマはこう言っていた……『黒幕はちゃんと投票スイッチで選べる人物』だと」

満「……うん。そうだったね」

不動「投票スイッチには俺達16人を指定する為のボタンしかなかった」

不動「……つまり黒幕はその中にいる事になる。そしてその内の9人は既に死亡している……」

原井「! そういう事ですか……」

御々崎「……私達の誰かが黒幕って訳?」

ジョージ「んだよソレ!?」


この中に……黒幕が?

ミリア「で、でも……おかしいですよ! だってモノクマが喋ってる時もミンナいたじゃないですか!」

ミリア「ダレかがモノクマを操作してたらゼッタイ気づきます!」

満「協力者がいるのかも。皆の前に現れる時は代わりに操作してもらうとか……」

不動「……ともかくだ。このままでは疑念を残したままだ」

不動「俺は一度お前達と距離をとって考えたい。……何が本当に信頼できるのかを」

安藤「不動……。もう行ったか」

ジョージ「マジか、こん中に黒幕がよォ……」

ジョージ「こんな所いられッかよ! オレは一人で捜査させてもらうぜェ!」

安藤「ジョージ! ……はいいか」

というかアイツはいつ本多に戻るんだ?

御々崎「……私も一人で調べる」

ミリア「エッ、ミミちゃんまで?」

御々崎「黒幕の件もそうだけど、私には知りたい事、調べたい事が沢山ある」

御々崎「悠長に全員で調べてる場合じゃないから。……けど」

御々崎「……聞きたい事があるなら聞きにくればいい」

満「!」

御々崎「……じゃ、もう行くから」

ミリア「あっ、待ってください!」

満「え、ミリアちゃんも? 行っちゃった……」

原井「……私も。捜査は一人でする事にします」

原井「皆さんへの信頼が曖昧なままでは答えが出せません」

原井「心を落ち着けて自分なりの答えを出します。その後にまた……お会いしましょう」

安藤「……ああ、分かった」

原井「では失礼します」

皆、体育館から次々と出て行った。
そして残ったのは……


満「……また二人になっちゃったね」

安藤「満はどうするんだ?」

満「ボクも一人で調べようかな。モノクマの話はやっぱり気になるから……」

安藤「そうか……」

満「……でも別々で調べると言ってもきっと協力は出来るよ」

安藤「協力?」

満「御々崎さんも言ってたじゃない。聞きたい事があるなら来ればいいって」

満「正直御々崎さんがそんな事を言うなんて驚いたけど……。でもボクもそう思う」

満「それにボクは安藤クンを、皆を信じてない訳じゃないから」

満「皆を疑いたいんじゃない。信じたいからこそ一度離れるんだよ。ね?」

安藤「信じたいから、か……そうだな」

まだ黒幕がこの中にいるって決まった訳じゃない。
それに別々に行動してるんじゃなくて手分けして捜査してるって思えばいいんだ。

ようし……。やってやるか!

[捜査 開始]


今回俺達がやらなきゃいけないのは事件の解明じゃなくて黒幕の正体を突き止める事だ。

けど国定がどうやってモノクマの目をごまかして事件を偽装したのかも気になる……
少しだけ調べてみよう。


安藤「そうだ。満、行く前にちょっと聞きたいんだけど」

安藤「御々崎を隠し部屋で見つけた時の服装、いつもの服じゃなかったよな」

御々崎はなぜか別の服を着ていた。
本人も覚えが無いようで、体育館に来る前に一度部屋で着替えている。

安藤「あの服装どこかで見た気もするんだけど、満なら何か分からないか?」

満「…………。あの服は」

満「ボクの……お姉ちゃんが着てた服、だよ」

安藤「え、瑠散の服?」

満「うん、間違えないよ……。御々崎さんが着てたのはお姉ちゃんの服だった」

安藤「……そうか。なるほどな」

という事はおそらく、あの死体は……。

 ― 校舎5階 隠し部屋 ―


もう一度隠し部屋に戻ってきた。
御々崎が入っていた収納スペース、何か残ってないだろうか。

……うーん。何も無さそうだ。

モノクマの言った通り、配電盤も収納スペースの扉にも鍵はかかっていなかった。
この分なら電磁ロックがかかっていた場所も開いてるだろう。


裁判の時の推理だと……
国定は御々崎をここまで運んでシートで包んでから第二玄関ホールまで運んだ、と考えてたんだ。

けど実際には御々崎はこの収納スペースの中にいた。
そしてこの部屋には監視カメラが無い……

……国定の『犯行』、見えてきたぞ。
あとは確かめるだけだ。

 ― 校舎5階 第二玄関ホール ―


死体を確かめるべく、第二玄関ホールにやってきた。
の、だが……

安藤「死体が無いな……。掃除されてる」

死体があった部屋の中央には血痕すら残っておらず、それどころか大量にあった薬莢も一つも落ちていない。
変わってない事といえばカメラの一台が壊されたままだった。

俺達が裁判をしてる間に片づけたのか?
とにかくここに証拠は残ってないみたいだ。

死体はきっとあそこに移されたはず。
行ってみよう。

 ― 校舎5階 死体保管庫 ―


安藤「原井。来てたのか」

死体保管庫には原井が先に来ていた。

原井「ええ。まずは皆さんの死体を確認するべきだと思いまして」

壁の死体安置用冷蔵庫に目をやる。
ランプが点灯している装置の数は10個だ。

安藤「10個?」

原井「今までに亡くなった人数より多い……?」

安藤「うーん……。とにかく電磁ロックは解除されているはずだ。二人で手分けして中も確認しよう」

装置のスイッチを押すと、扉が開き……。

中の物が手前にゆっくりと出てきた。

安藤「……! 椰和原……」

原井「…………。やはりここには、皆さんが……」

脇腹に残った傷、そして眠っているような表情……
椰和原の死体はあの事件の時と全く変わらない姿だった。

原井「……っ」

安藤「分かってたけど、キツイな……」

原井「ええ……。ですが続けましょう。調べなくては……」

半ば自分に言い聞かせるようにして二人で死体を確認していった。
中には損傷の激しい死体もあったが、死んだ時の状況と比べて考えると本人とみて間違いなさそうだ。

そして調べていくと……

原井「あら? これは……」

安藤「この装置に入ってるのは死体じゃない……。ダンベル、なのか?」

原井「更衣室にあった物でしょうか。なぜここに?」

安藤「待てよ。死体じゃなくてこれが入ってたのにランプは点いてたよな」

他の装置の扉を開け、ダンベルを入れて戻してみる。
するとランプが点灯した。

安藤「やっぱりそういう事か……」


コトダマゲット!
【ダンベル】
死体安置冷蔵庫の一つに入っていた。
このダンベルを入れても装置のランプは点灯する。

安藤「これで全部点灯している装置は全部調べたよな? 確認しよう」

原井「ええ。調べた結果ですが、点灯していた装置は10個。まずダンベルが入っていたのが1個……」

原井「国定君の事件の時に第二玄関ホールにあったと思われる、謎の死体が入っていたのが1個」

原井「そしてある一人を除いて、今まで亡くなった方の死体が入っていたのが8個。間違いなくどれも本人だと思います」

原井「伊田君、大田原君、桐子さん、稲本君、椰和原さん、目賀君、真理木さん、国定君の8人……」

原井「つまり……毒死したはずの瑠散さんの死体がありませんでした」

原井「……これが調べた結果の全て、です」

安藤「……そうか」

国定のやった事はこれで分かった。
けどこれじゃ……

……いや、まだだ。
今度こそ黒幕の正体を探ろう。

今日はここまで。
次回は金曜日の夜に更新する予定です

諸事情で今日は更新出来ないです、すみません
明日更新します

始めます。
スローペースでの更新になると思います

 ― 校舎5階 資料室 ―


資料室にかかっていた電磁ロックは解除されていた。
中に入ると分厚い本やファイルの詰まった棚が並んでいる。

安藤「資料以外に特別変わった物は無さそうだな……」

不動「だがモノクマはここをわざわざ施錠していた。それには理由があるはずだ」

安藤「ああ。一冊ずつ中身を調べよう」

とはいっても二人で調べるにしても資料が多い。
目に付く物から調べていこう。

安藤「これは……。生徒名簿って書いてある!」

中を開くと生徒の名前や才能、備考、身体情報などが載っていた。
入学期ごとに名前の順に並んでいる。
やはり生徒名簿に載っているデータは78期生の物までのようだ。

不動「……以前PCで確認した情報と違って手は加えられていないようだな」

不動「超高校級の再生医、セラピストの生徒情報がある。モノクマが意図的に改竄していたのは本当らしい」

安藤「国定が探してた才能か……。俺達の情報が載っているページも見てみよう」

76期生の欄を開く。と、聞き馴染みのある名前が出た。

安藤「『安藤 進』、って俺のページか」

不動「PCのデータと違って備考が書かれてるな。何々……」

不動「『学力、運動能力共に平均的。入学以前の活動に特別なものは見られない』」

不動「『性格は協調性を重んじる傾向にある。』……なるほど」

安藤「なんか恥ずかしいしやめろよ……。次のページ開いていくぞ」

安藤「うーん……。とりあえず皆の分のページはあった」

安藤「けど『御々崎 純』や『国定 リコ』で調べてみても、御々崎の分は無い」

不動「……85㎝は希望ヶ峰学園に入学した訳ではない、という事じゃないのか」


理屈で考えればそうなる。なら御々崎がここに来た理由は?

モノクマは御々崎の事を招かれざる16人目の高校生と言っていた。
それはどういう意味なんだ……?


不動「……しかし身体データまで載っているとはな」

安藤「ああ。備考も細かい所まで書かれてるというかよく生徒の事を……」

不動「89、82、82、80、78、65、76……やはり俺の眼に狂いはない」

安藤「………………」

そういえばコイツの備考欄には『女性に関する考え方に非常に問題あり』って書かれてたな……。


コトダマゲット!
【16人目の高校生】
モノクマは御々崎の事を16人目の高校生と表現していた。

安藤「……あれ、待てよ。狂いは無いってそれ本当か?」

不動「……なんだ。お前もバストが気になるのか」

安藤「そうじゃなくて! 気になるのは大きさというかサイズというか」

不動「……結局気になってるじゃないか」

安藤「違うんだよ! なんて言えば……。そうだ」

名簿の自分のページを開いて見せる。

安藤「このページの俺の身体情報と、今の俺の身長が同じか分かるか?」

不動「……バストよりは精度は落ちるが不可能ではない」

不動「そこに記載されている171㎝……。お前の身長はその数値と大体一緒だと思うが」

安藤「同じ? そうか……うーん」

とにかくこの生徒名簿の事は覚えておこう。


コトダマゲット!
【生徒名簿】
生徒の才能や備考、身体情報が載っている。
不動の見立てだと身体情報のデータは正しいようだ。

不動「む。……安藤、ちょっとこれを見てみろ」

安藤「なんだ? これは……見取り図か?」

不動「希望ヶ峰学園校舎の見取り図だ。……何か気づかないか?」

安藤「……微妙に間取りが違う? いや、明らかに違うな」

電子生徒手帳の地図と比べると一目瞭然だ。
見取り図にはここに無い部屋もある。逆にここにあったが見取り図には書いていない部屋もあった。
そもそも希望ヶ峰学園には玄関ホールなんて二つもない。

不動「今度はこっちの見取り図を見てくれ」

安藤「……! この図の1階、ここの5階と一緒じゃないか!」

不動「みたいだな。見取り図は地下4階まで続いている」

不動「この見取り図は本校とは別の場所にある、希望ヶ峰学園が有する研究施設の一つ……らしい」

安藤「研究施設? 俺達が今いるここは、その施設って事なのか?」

不動「かもしれない。……が、ここにあるのは見取り図と簡単な説明だけだな」

不動「これ以上の事は分からない」

安藤「その資料、俺にも見せてくれ」

安藤「……下の階は部屋の名前が違うのもあるけど、間取りはほぼ同じだな」

安藤「うん? 4階にあった研究室と実験室の所、何か違和感がある……」

電子生徒手帳の表示と見比べてみると、見取り図の方には実験室の横に知らない空間があった。

不動「……隠し部屋か?」

安藤「だろうな……」

ここが研究施設だと仮定するなら、4階の研究室・実験室を調べる価値はあるはずだ。
5階を調べ終わったら行ってみよう。

安藤「これで関係ありそうな資料は大体調べ終わったか」

不動「……そのようだな。ここの捜査だけに時間をかけるべきではない」

不動「そろそろ他の場所も調べるぞ」

安藤「ああ。資料を戻したら出よう」



安藤「……これはここか。おっと」

戻す途中で棚の中の物を落としてしまった。
落とした拍子に中が開いてしまっている。どうやらスケッチブックのようだ。

安藤「……上手いけど何の絵だこれ? 機械? アトラクション?……」

安藤「! これは……!」

不動「どうした?」

安藤「……不動。この絵に見覚えは無いか?」

不動「! これは伊田の処刑の……!」

スケッチブックにはあの伊田が受けていたオシオキ……その時に映っていた飛行機と塔が描かれていた。
他のページにも、分かる物だと桐子や目賀、国定のオシオキの時の物が描かれている。

不動「見覚えのないものもあるが、おそらくこれは他の奴らのオシオキ装置の設計図、いやデザイン画という事なのか……」

不動「描かれている絵は全部で15個か……」

安藤「……ん? 15個しかないっておかしくないか? 俺達は最初16人いたはず」

安藤「オシオキのデザイン画の数も16個じゃないと数が合わないぞ……?」

不動「……謎だ」

安藤「確かモノクマはアナウンスで、オシオキルームで死体が発見されてましたって言ってたよな」

安藤「そこを調べた方がいいかもしれない。あ、でも場所が分からないか」

不動「……交渉すればいい。今回の事件の殺害現場だ、調べる権利はある」

不動「俺はモノクマを探して来る。お前はどうする」

安藤「俺は……まず5階を調べるよ。オシオキルームに行ける事が分かったら教えてくれ」

不動「……ああ。分かったら他の奴にも伝える」

オシオキ装置の絵の数の矛盾……
オシオキルームに行けば何か分かるかもしれない。


けどスケッチブックに描かれたオシオキの絵、この写真のように精巧な絵は……
いや、まさかな……。

短いですがここまで。
今日の夜にまた更新します

 ― 校舎5階 セキュリティルーム ―


5階の捜査の最後にセキュリティルームを調べる事にした。
部屋の中は多くのモニターやPCが並んでいる。

満「何かの数値とかグラフが表示されてるけど、一体どういう意味なんだろう?」

安藤「……正直見てもよく分からないな。それ自体に意味があるとも思えないし」

満「PCも置いてある。ボク達が前に見つけたノートパソコンと違ってかなり高性能みたい」

安藤「何かデータが残ってないか?」

満「……うーん無さそう。メールボックスも見てみようか」

満「あ、受信メールが残ってる!」

安藤「送ってきた相手は……未来機関? 見てみよう!」


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未来機関の来栖(くるす)という者だ。
君達が希望ヶ峰の研究施設に隠れているという情報を得て、
なんとかコンタクトを取れないかとこのメールを送らせてもらった。

施設から出て投降する気はないだろうか。
これは君達を処罰ではなく保護する目的で伝えている事を強調しておく。

知っての通り未来機関は超高校級の絶望に対抗する為に作られた組織だ。
だがそれと同時に才能の保護も目的としている。

君達、超高校級の絶望が犯した罪は消えない。
だが逃亡後に目立った行動をしていないのも確かだ。
江ノ島盾子が死亡した時、各地で絶望の残党による報復行動が活発化したが
君達が活動した報告はなかった。
つまり未来機関は君達に更生の余地ありと判断したんだ。
君達の罪が軽くなるよう未来機関は最大限取り計らう。

良い返事を期待している。


 未来機関第六支部所属   来栖 護

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>>52を少し修正します

【誤】
君達が希望ヶ峰の研究施設に隠れているという情報を得て、

【正】
君達が希望ヶ峰の研究施設跡に隠れているという情報を得て、

安藤「超高校級の、絶望……」

満「それに研究施設って……。ここはやっぱり希望ヶ峰学園じゃない?」


この研究施設に超高校級の絶望が隠れていた……
じゃあやっぱり黒幕は……
俺達をここに閉じ込めたのは……!


満「えっとこのメールに対する返信は……あった。本文は……」

満「……『投降する気はない』。それだけ……」

安藤「そうか……」

満「……あ、でも続きがあるよ。未来機関の人がこの後またメールを送ったんだ」


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返信感謝する。
そして返事の内容も当然だと思う。
突然のメールでこちらの言う事を全て信じろというのも無理な話だ。

だが一度交渉する機会をくれないだろうか。
こちらが少人数で施設に向かい、君達と話し合いたい。
そこで俺の言っている事を信じてもらえると思う。

更に今回の件に君達のご家族が協力してくれる事になった。
未来機関が救出し保護した生存者の中に君達の関係者が数人居たんだ。
交渉の席にはその内の一人と、交渉役兼護衛として
俺を含む未来機関の局員二名の計三名で向かう予定だ。
ご家族は皆、君達の身を案じ再会を願っている。

良い返事を期待している。


 未来機関第六支部所属   来栖 護

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安藤「交渉……。この来栖って人は諦めなかったのか」

満「このメールにも返信してる。内容は……」

満「『○月×日、学園長室にて待つ』……だって!」

安藤「承諾したのか! じゃあ交渉は行われた……?」

でも……。
ならどうして今こんな事態になってるんだ。
結局、超高校級の絶望は俺達を監禁している。
交渉は失敗したのか……?

満「メールはこれだけだね。○月×日……」

満「……待って。安藤くん、このメールの日付。西暦の所を見て」

安藤「…………。ちょっと待て、これって今から数年後……!」

いや、この感覚のズレ……。前にもあったはずだ。

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モノクマ『お前らさぁ、入学してからもう何日経ってると思ってるの? お前らは第何期生としてここに入学したの?』

不動「……どういう意味だ」

原井「私たちは希望ヶ峰学園の第76期生としてちょうど10日前に入学した……はずです」

モノクマ『あれ~おっかしいなぁ~? 76期生どころか、もう78期生まで入学してるんですけど! てか卒業までしてるんですけど!』

安藤「は……?」

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安藤「モノクマは記憶を操る機械が存在するって前に言ってたよな。それは本当で俺達の記憶を操った……のかもしれない」

満「ボク達の記憶と今は数年ずれてるって事……?」

にわかには信じがたいけど、でも……

安藤「……とにかく。この来栖って人は学園長室に行ったんだ」

安藤「きっと何か手掛かりが残ってるはず」

前は鍵がかかってたけど、今なら開いているだろう。


コトダマゲット!
【未来機関の目的】
未来機関の目的は超高校級の絶望への対抗と才能の保護。
この施設に隠れていた超高校級の絶望を保護しようとしていた。

【メールの日付】
メールの日付の年数は安藤達の記憶より数年先のものだった。

満「PCで分かるのはここまでみたい。あとこの部屋で気になるのは……」

安藤「あのモノクマ模様の扉……。あからさまに怪しいぞ」

満「本当だ。罠かな……さすがに開けた瞬間に爆発、なんて事は無いと思うけど」

安藤「怖い事言うなよ……」

満「開けてみよっか。ロックは解除してるって言ってたし開くはず」

 ― 校舎5階 モノクマ操作室 ―

意を決してモノクマの扉を開く。
扉は簡単に開き爆発もしなかった。だが……

安藤「なんだここ。SF?」

満「確かに……。アニメに出てくるコクピットの中みたい」

部屋の中には大きな操作パネルやレバーがあった。
まるで軍事施設のようでおおげさな雰囲気だ。
まだ部屋は続いているらしく部屋の奥にはドアがある。

満「あれ、ここのモニターに映ってるのってもしかして学園の……じゃなくてこの施設の中じゃない?」

安藤「え? 本当だ」

モニターには見た事のある部屋がいくつも映っていた。
監視カメラの映像がここに来てるって事か。

操作パネルをよく見ると部屋の名前が書かれたボタンが並んでいる。

安藤「………………」

コクピットのような操作パネル、監視カメラの映像、そしてモノクマ模様の扉……。
ここってもしかして。

安藤「……何かボタンを押してみるか」

満「えっ、大丈夫なの?」

安藤「たぶん……。試しに『セキュリティ―ルーム』ってボタンを押してみよう」

若干ためらいながらボタンを押す。
すると、セキュリティールームの方から物音が聞こえてきた。

満「! 行ってみよう」

 ― 校舎5階 セキュリティルーム ―


モノクマ「………………」

満「あっ、モノクマがいる」

安藤「モノクマ……。って事はさっきの物音はやっぱり」

モノクマ「………………」

満「こっちに反応してない……?」

安藤「満、さっきの部屋の操作パネルか何かを動かしてみてくれないか?」

満「? 分かった」





俺の予想が正しければ……

モノクマ「……? 何これ、カメラ?」

安藤「!」

モノクマ「あ、動く……あれ? 安藤くん」

安藤「いまモノクマを動かしてるのは満なのか?」

モノクマ「えっ、ボク今モノクマを動かしてるの?」

モノクマ「こっちからはカメラ付きのラジコンを動かしてる感覚なんだけど」

安藤「多分そこはモノクマの操作室だったんだ。操作を止めれば動かなくなるはず」

モノクマ「なるほどね……。一度そっちに戻るよ」

満がセキュリティルームに戻ってきた。

満「モノクマはどう?」

安藤「おーい、モノクマ!」

モノクマ「………………」

安藤「動かなくなった。やっぱりそういう事か」

満「黒幕はさっきの部屋でボク達の監視とモノクマの操作をしてたんだ……」

モノクマの操作にはあの大がかりな設備が必要って事だ。
これは……大きな手掛かりだな。


コトダマゲット!
【モノクマの操作】
モノクマの操作はセキュリティールームの奥にあるモノクマ操作室で行う。


ガチャン!


安藤「? 何の音だ」

満「……あ! モノクマの扉が開かなくなってる! 閉められたんだ」

安藤「何! しまった……」

満「どうしよう。もう調べられないのかな……」

安藤「うーん……。ここにあるボタンのどれかをを操作すれば開くかもしれない」

安藤「そうだ。セキュリティルームなんだしここでなら玄関ホールの扉も開くんじゃないか?」

元々、停電の時に俺達がここに来ようとしたのもそれが目的だったし。

モノクマ「そうはいきません!」

安藤「うわっ、モノクマ」

ボタンを物色しているとさっきまで硬直していたモノクマが動き出した。

モノクマ「さっきの部屋の扉は諸事情により封鎖しました。電磁ロックでねー」

安藤「なっ、ずるいぞ! 扉は全部解除するって言ったじゃないか!」

モノクマ「施錠しないとは言ってナーイ!」

満「屁理屈だ……」

モノクマ「それに玄関ホールの扉も、開くにはここじゃなくて専用のスイッチが必要なのです」

安藤「専用のスイッチ?」

モノクマ「そのスイッチは黒幕が持ってるよ。黒幕を倒せばスイッチが手に入るクマ!」

安藤「結局ここから出たければ裁判をしろって事か……」

満「何がなんでも直接対決させたいんだね」

モノクマ「安藤クンがここをいじくり倒す前に間に合ってよかったよ。ほんじゃバイナラ!」

安藤「いじくりなんて……そうだ、待てよ!」

モノクマ「んあ?」

安藤「今回の事件の現場はオシオキルームって場所なんだろ? 俺達にそこを調べさせてくれよ」

満「そういえばアナウンスでそんな事言ってたような……」

モノクマ「うぷぷ、そんなトコ調べて何するつもり? まあいいや」

モノクマ「オシオキルームに行くには裁判場に向かう時に使うエレベーターを使うんだ」

モノクマ「捜査したくなったら校舎1階の赤い扉の部屋にいけば連れて行くクマ!」

あそこか……後で行ってみよう。

モノクマ「ではでは、今度こそこれで!」

満「行っちゃった。いや、モノクマが動いてるって事はさっきの部屋に……」

安藤「今この扉の向こうに……。くそっ」

今は他の場所を調べるしかないか……。

今日はここまで
次回はおそらく明日に。捜査終了まであと二回ほどかかると思います

 ― 校舎4階 研究室 ―


資料室にあった見取り図……
あの図が正しければここに隠し部屋があるはずだ。

ジョージ「なっ、テメー何しにきやがった!」

安藤「何って捜査だよ」

ジョージ「この場所が黒幕の正体に関係してるとは思えねェぞ! まァ、だからここでサボってたんだが」

安藤「………………」

ジョージ「不動が言った通りならお前が黒幕の可能性もある……まさかオレを殺しに来やがったのか!?」

安藤「そんな訳ないって……。ここに隠し部屋があるって情報を手に入れたんだ」

安藤「暇ならお前も手伝ってくれよ」

ジョージ「あァ? んだそういう事かよ。ダリィ……」

といってもどう探そう……。
しらみつぶしに調べてみるしかないか。

安藤「………………」

前に真理木や御々崎とここを調べていた時、こんな事があった。

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安藤「真理木、この部屋には何かあったか?」

真理木「脱出の手掛かりはないんだけど、これ……研究資料みたい」

安藤「研究資料?」

真理木に手渡されたファイルのタイトルを見ていくと、クローン技術やロボトミー手術……聞いた事があるような単語が載っている。

真理木「なんていうか……倫理的に問題のある題材ばっかりなのよ」

                :
                :

御々崎もファイルの一つを読んでいたようだ。タイトルは……

安藤「『才能の移植』?」

真理木「才能の遺伝なら聞いたことあるけど、移植って……」

安藤「明らかに脳をいじってる……よな、これ……」

御々崎「『……この実験はカムクライズルプロジェクトの前段階であり、移植した才能の適合率などを……』」

真理木「才能を誰かに移せるって事? 超高校級の才能を移すなんて出来るの……?」

━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ここは希望ヶ峰学園の研究施設、いやメールによると施設跡らしい。
倫理的に問題のある題材……ここでの研究の目的は一体なんだったんだろう。

ジョージ「オイ! 本当に隠し部屋なんかあんのかよォ」

ジョージ「棚の裏まで調べたけど何もねェぞ」

安藤「見取り図だとあったんだけどな。実験室の方に行ってみるぞ」

 ― 校舎4階 実験室 ―


前に見た時から変わらず、実験室は怪しい雰囲気だ。

ジョージ「ケッ、いつ見てもおおげさな機械だぜ。解体意欲が湧いてきやがる!」

安藤「やめとけよ。モノクマに何されるか」

ジョージ「チッ。あァ……あの機械のネジを全て抜き取りてェ、あのカプセルを繋がった機械ごと最小部品までバラしてェ……!」

安藤「禁断症状出かかってないかお前……」

液体の入った大きなカプセルに目を移す。
カプセルの台からコードで別の機械に繋がっている。
カプセルの上部はチューブのような物がついていて、壁の方に伸びて……

安藤「……よく考えたらあのチューブ、どこに繋がってるんだ?」

ジョージ「あァ? んなモン繋がった先……チューブは壁にぶっ刺さってんな」

安藤「もしかして……!」

実験室の壁を注意して見ると、やっと確認できる隙間を見つけた。

隙間の辺りを押してみる。
力を込めると隠れていた扉が開く。奥の空間に続いているようだ。

安藤「ここだ。行ってみよう!」

 ― 校舎4階 実験室深部 ―


隠された部屋には実験室と同じように大きなカプセルがあった。
それもいくつも……。その内の一つが実験室の物と繋がっていたようだ。
そしてカプセルの台は同じようにコードで別の一つの機械に繋がっている。


ジョージ「……なんか代わり映えしねェ景色だな」

安藤「机の上にファイルがあるぞ」

安藤「……あれ。手書きで何か書いてある」

ファイルを開いて1ページ目の空白には殴り書きしたような跡が残っていた。


『もうこの施設はダメだ。研究も上手くいっていたのにどうして』

『なんでこの場所にあいつらが、よりにもよってここが襲撃されるんだ』

『助けもこない、放棄されたんだ本来の目的の研究じゃないからってくそクソ糞』

『直にあいつらもここに来る。ころされるもうおしまいだおわりだ』……

安藤「『すべて絶望に塗り潰される』……。これは」

ジョージ「……辞世の句にしちゃ長ェな」

安藤「ここの研究員の人のだろうな……」

安藤「この研究施設は何かに……たぶん超高校級の絶望に襲撃されたんだ」

安藤「そして希望ヶ峰学園からも放棄された。ここが希望ヶ峰の本来の目的の研究をしてなかったから……?」

ジョージ「よく分かんねえし、その研究とやらを見てみようぜ」


『本研究の対象はカムクライズルプロジェクトの前段階として研究していた才能の移植、及びその応用、発展である』

『実験過程で、適合率の高い被験者同士では移植元の才能を保持したまま移植できる事が分かった』

『これを踏まえ安定的な才能の複写を最終的な目的とし、カムクライズルプロジェクトとは独立して実験を進めていく』……


安藤「才能の複写の研究……。コピーって事だよな」

超高校級の才能を別の人にコピーする。それが出来るなら確かにすごい事かもしれない。

安藤「希望ヶ峰学園の本来の目的は、こっちのカムクライズルプロジェクトって方だったのかもな」

ジョージ「……知らねえし、長ェよこのファイル! 読んで要点だけ教えろ!」

安藤「わ、分かったよ……」

ジョージに急かされながらファイルを読み進めていく。
理論や難しい用語は分からなかったが次の事が分かった。

安藤「どうやら研究で分かったのは遺伝子情報が近いほど適合率ってのも高かったって事みたいだ」

ジョージ「遺伝子情報が近いねェ……。親とか兄妹姉妹とか、ってところか」

安藤「ここのカプセルはその為の機械みたいだ。研究室の方にあった研究ファイルも全部参考資料らしい」

あの倫理的に問題のある研究も全部、才能の複写に関係する物だったのか……?


コトダマゲット!
【研究成果】
遺伝子情報が近いほど才能の移植の適合率が高く、才能の複写の成功率が高い。

ジョージ「ケッ、隠し部屋って言うから期待したのにこれだけかよ」

確かにこの部屋はもう調べられそうなところは無いな……ん?

安藤「? こっちの機械、あっちの部屋の物と違って光ってるぞ」

パネルのような物に触れてみる。


ピッ、ブゥゥウウン……!


安藤「え、あれ? 動いた!?」

ジョージ「ハァ? オメー何しやがったァ!」

安藤「このパネルにちょっと触っただけだ!」


ピーッ、ピーッ、ブウウウン……!


安藤「というかどうやって止めるんだ!?」

ジョージ「このパネルかァ!? ……たぶんおそらく確証はねーけどこれだろォ!」ポチッ

安藤「えええええ!」

ヴーン…………


安藤「止まった?」

ジョージ「フー……。手間かけさせんじゃねェ!」

安藤「わ、悪い。でもあっちの部屋の機械は動かなかったのに……」

ジョージ「起動はこっちですんだろ。知らねーけど」

安藤「でもこの場所は襲撃を受けて放棄されたんだぞ。動いたっていうのは……」

……放棄された後も使われたって事なんじゃないのか。


コトダマゲット!
【起動した研究設備】
実験室にある機械は今でも起動するようだ。

ジョージ「さてこれからどーすっか……」

安藤「俺はこのまま学園長室に行くよ。お前も行くか?」

ジョージ「いやオメーの事なんか知ったこっちゃねーけどよォ。なんかやる事あった気がすんだよなァ」

安藤「やる事?」

ジョージ「確か……。そういやセキュリティルームとかいう場所には行けるようになったのか?」

安藤「ああ。俺はもう調べたぞ。その奥にモノクマの操作をする部屋があったんだけど、今は入れない」

ジョージ「ふーん……。じゃあな」

安藤「どこ行くんだ?」

ジョージ「オメーに見つかったからサボり場所変えるだけだ。着いてくんなよォ!」

安藤「なんだよ、変な奴……」

とにかく学園長室に向かうか。

 ― 校舎4階 学園長室 前 ―


ミリア「あっ、ススムくん!」

御々崎「………………」

安藤「二人とも。一緒に捜査してたのか」

御々崎「こいつが勝……」

ミリア「カッテについてきちゃいました!」

御々崎「……はあ。今から学園長室を調べるつもり」

安藤「はは……。ここも開いてるはずだ、入ってみよう」

メールにはここに未来機関の人達が交渉に来たはずだ。
そこで何が起こったのか分かるだろうか。

外開きの扉を開き、中に入っていく。

 ― 校舎4階 学園長室 ―


学園長室の中は想像と違う様子だった。
棚が横の壁に隙間なく並んでいるだけで、机やソファ、来客用の椅子すらない。

そして一番想像していなかったのは……



ミリア「ダ……ダレか倒れてます!」



スーツを着た二人の人物が、床に倒れていた……。

安藤「一体誰なんだ。もしかして死んでるのか……?」

御々崎「……待って。これは人じゃない」

そう言って御々崎は倒れた何かをひっくり返すと、のっぺらぼうの顔が見えた。
もう女性用のスーツを着たもう一つも同じマネキンらしい。

安藤「マネキン……か?」

ミリア「ホッ、シタイじゃないんですね。ビックリでした……」

御々崎「でもどうしてこんな物が……」





モノクマ「……どうやら。見つけちゃったようですね!」

訂正

【誤】
もう女性用のスーツを着たもう一つも同じマネキンらしい。

【正】
女性用のスーツを着たもう一つのも同じようなマネキンらしい。

ミリア「! モノクマ!」

安藤「……このマネキンはどういう意味か、説明はあるんだろうな?」

モノクマ「このマネキンはいわゆる現場再現……。ある事件の被害者の再現なのです」

御々崎「ある事件……?」

モノクマ「その事件とは、オマエラがコロシアイ学園生活を始める数日前……」

モノクマ「○月×日にこの場所で起きた、未来機関員二名の殺害事件クマ!」

御々崎「未来機関員の殺害事件……!?」

安藤「○月×日って……!」

あの来栖って人が交渉に行った日じゃないか!

モノクマ「これはオマエラとは関係ない、しかし黒幕を突き止める為に必要であるいわば始まりの『0』の事件……」

モノクマ「オマエラが突き止めるべき黒幕こそが、この『0』の事件のクロなんだよ!」

安藤「お前がこの二人を殺したのか!?」

モノクマ「ノーノー。ボクはボク、黒幕は黒幕。ボクモノクマはこの事件に一切関わってないと断言するよ!」

御々崎「アンタの正体を知りたきゃ、この事件を調べろって訳?」

モノクマ「だから黒幕だって……。まあそういう事です」

モノクマ「その為にモノクマファイルも用意してるしね。はいどーぞ」

モノクマファイルまで用意されている……
捜査の前に言ってたのはこういう事だったのか。

モノクマ「それでは引き続き頑張ってちょうだいな。ばーい!」

ミリア「またジケン……。ミミちゃん、どうしましょう?」

御々崎「……とことん付き合って調べるしかないでしょ。アイツの正体が分かるまで」

安藤「ああ。謎が増えてもそれを解決すれば、黒幕の正体に近づけるはずだ」

配られたモノクマファイル、早速確認しよう。


【モノクマファイル0】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

被害者は未来機関の構成員、来栖 護(くるす まもる)と
未尻 衛梨香(みじり えりか)の二名。

死亡日時は○月×日。校舎4階の学園長室で殺害された。

来栖の死因は後頭部打撲による頭蓋骨骨折と脳挫滅による即死。

未尻の死因は10ヶ所以上の背部を中心とした打撲痕による失血死。

両名共に薬物を摂取した痕跡はない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


安藤「! 被害者は、来栖……」

殺されたのか、ここで……。交渉は失敗したのか?


コトダマゲット!
【モノクマファイル0】
被害者は来栖 護(くるす まもる)と未尻 衛梨香(みじり えりか)の二名。
来栖の死因は後頭部打撲による即死。
未尻の死因は10ヶ所以上の背部を中心とした打撲痕による失血死。
どちらも薬物反応はない。

今日はここまで。
続きは木曜日の夜になると思います

昨日は来れなくてすみません。

更新します

モノクマ「危ない危ない。オマエラにいくつか言い忘れてた事がありました」

ミリア「どうしたんですか?」

モノクマ「いくつかの情報とヒント、それを教えておかないとね」

安藤「情報とヒント、ってなんだよ?」

モノクマ「オマエラはこの被害者について大した事は知らないでしょ?」

御々崎「……どういう奴らだったの」

モノクマ「コイツラは未来機関の構成員、その中でも優秀な二人組でした」

モノクマ「二人とも戦闘訓練を受けていて、格闘や銃の扱いに秀でていたんだ」

安藤「戦闘訓練を受けていた……。けど死因を見る限りは二人は一方的に殺されてるんじゃないのか?」

モノクマ「そこはオマエラが推理する事さ。そしてモノクマズヒント!」

モノクマ「まず一つ目、さっきも言ったけどボクモノクマはこの事件に関わってないよ」

モノクマは事件に関わっていない……つまり黒幕は犯行にモノクマを使用してないって事だよな。

モノクマ「ネクストモノクマズヒント! この事件は黒幕による単独犯です」

モノクマ「そしてラストモノクマズヒント! この事件以降に施設を出入りした人物は……いません!」

安藤「ヒントは3つなのか?」

ミリア「もうヒトコエ!」

モノクマ「ダメッ、世の中そんなに甘くないよ! さて、質問はあるかい?」

御々崎「この現場は事件の再現って言ったわね。それはこの部屋が事件当時の状況と同じという事でいいの」

モノクマ「んー、基本的にはそう。さすがに死体は残す訳にはいかないから外に捨てちゃった」

モノクマ「血痕もあったけど大した手掛かりにはならないのでお掃除しました」

モノクマ「でもそれ以外は死体の状況も含めなるべく忠実に再現したクマ!」

モノクマのヒントか……。
わざわざ言ってくるって事は重要なんだろう。


コトダマゲット!
【モノクマズヒント】
・犯行にモノクマを使用していない。
・黒幕による単独犯。
・この事件以降に施設に出入りした人物はいない。

安藤「それじゃ死体……じゃなくてマネキンを調べるか」

マネキンの位置、つまり二人の死亡場所の位置はこんな感じだ。
http://imgur.com/OmdhYuO.jpg

まずは入り口の近くに倒れている方を調べる事にした。
男性用のスーツを着ている事からこちらが来栖の死体の再現なんだろう。

ミリア「死因はアタマのケガですよね……」

安藤「頭蓋骨の骨折に脳……ざめつって読むのか? とにかく強い力で殴られた事は間違いなさそうだ」

御々崎「マネキンの頭にも痕跡がある。再現っていうのはこういう事か……」

安藤「本当だ。マネキンの後頭部がへこんで……ん?」

マネキンの後頭部のへこんだ部分には妙な痕がのこっていた。
雷のマークのような、とがった『M』のようなマークのような傷痕。

どこかで見たような……

ミリア「これってモノクマのメじゃないですか!? トゲトゲの方のメ!」

安藤「えっ。……本当だ、言われればそうだ! モノクマの左目にそっくりだ」

御々崎「確かにそう見えなくもないけど、どういう事。そんな事ありえるの」

確かに明らかにおかしい……


コトダマゲット!
【学園長室の見取り図】
詳細は>>91

【来栖の死体の状況】
来栖の後頭部にはモノクマの左目に似た特徴的な痕が残っていた。

安藤「あとは何か持ってないか……」

御々崎「腰にホルスターがある。けど銃は使ってないようね」

ミリア「あ! こんなのありました」

安藤「タブレット型PCか。電源は……つかない」

ミリア「ザンネンです……」

安藤「故障じゃなくて単純に電池が無いんだろうな」

モノクマが言うにはこの事件は1か月以上前に起こったんだ。
PCから何か情報が得られたかもしれないけど、どうしようもない。

他に未来機関の身分証明証や無線機などが見つかったが、手掛かりになるかは分からない。

次は部屋の奥で死んだ未尻の方を調べる。
来栖の方のマネキンと同じように服の下には打撲の痕がいくつも見られた。

御々崎「背部を中心とした打撲痕……。腕や足にも痕はあるけど確かに背中の痕が多い」

ミリア「二人は後ろから襲われたって事ですね!」

安藤「でも襲われた事に気づいたら普通振り返るはずだ。どうして背中の痕が多いんだろう」

何か理由があるのか?

御々崎「……このマネキン、手に銃を持ってる」

御々崎「再現は忠実って話だし、死ぬ前は銃を握っていた訳ね」

発砲はされてないみたいだ。
死ぬ前に銃を持っていた……か。


【未尻の死体の状況】
未尻は死ぬ直前に拳銃を握っていたようだ。

安藤「手掛かりになりそう持ち物は……これは?」

胸ポケットの辺りから手帳を見つけた。
開くと手書きの文字でメモやスケジュールなどが書いてある。
日記の様にも使っていたようで、その日あった出来事や何かの考察なども書いてあった。

ミリア「見ちゃっていいんですかね?」

御々崎「非常事態だから。一番新しいページは……。!」

安藤「何か書いてあったのか?」

尋ねると御々崎は無言で開いたページを見せてきた。


【○月×日】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

交渉日
ご家族と合流
資料は来栖


 協力者のご家族と合流した。まだ高校生なのにしっかりした子だ。
 お兄さんの身をとても心配しているようでこちらにも不安が伝わってくる。
 今日の交渉を成功させて再会させてあげたい。
 来栖は説得に自信があるようだけど気は引き締めておこう。
 何が起こったとしても守らないと。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○月×日のページにはメモ書きと文章が記されてあった。

安藤「これが当日に書かれたのか……」

御々崎「………………」

交渉には未尻と来栖の他に協力者がいたってメールにも書いてあったはずだ。
けどここには二人の死体しか残っていない。協力者はどこに行ったんだ?

もしかすると……


【未尻の手帳】
未尻が持っていた手帳。内容は>>95

ミリア「んー、あとは何を調べましょうか?」

安藤「そうだな……」

御々崎「……ここはもういい。私は行くから」

ミリア「あっ、待ってくださいよー!」

安藤「二人とも。もう行ったか」

けど確かにこの現場から分かりそうな事はもう無さそうだ。
二人がどうやって殺されたか、それがまだ謎だけど……

俺も別の場所を調べよう。
まだ行ってないのはオシオキルームか。

 ― エレベーター前 ―


ここで待っていればオシオキルームに連れて行くって言ってたよな。
エレベーターが動く気配は無さそうだけど……

モノクマ『お、安藤クン。オシオキルームに行きたいの?』

安藤「! ああ」

エレベーター前のスピーカーからモノクマの声が聞こえてきた。

モノクマ『じゃあ開けるからちょっと待ってね。はい』

目の前のエレベーターが開く。
裁判の時にしか乗らないからなんか嫌な気分だな……。

エレベーターに乗り込むと扉が閉まり、ゆっくりと下降を始めた。



モノクマ『下に参りまーす』

 ― オシオキルーム ―


モノクマ『到着~』

エレベーターを出ると長い通路のような場所に出た。
先の方で道が枝分かれしている。
誘導のような物はなかった。

安藤「えっと……。どこに行けばいいんだ?」

モノクマ『ええー? もうしょうがないなぁ……』

スピーカーから音が消える。しばらくするとガイドの旗を持ったモノクマが現れた。

モノクマ「やっほー! 安藤クンこっちこっち」

モノクマ「オシオキルームガイドツアーと洒落こみましょうかね!」

安藤「ガイドツアーって……。まあ、頼んだ」

                :
                :




安藤「………………」

モノクマ「えー、続きましてはこちらが伊田クンが受けたオシオキ、『革命万歳!』の部屋でございます」

モノクマ「クロを飛行機に縛り付けてのアクロバティック飛行、からのモノクマタワーへテロダイブ!」

モノクマ「精一杯の主張をして散った伊田クン、革命家、かくのごとし!って感じだね」

あの長い通路の先にはそれぞれ部屋があった。
俺達一人一人のオシオキルームが用意されており、装置やオブジェクトなどが置いてある。
どの部屋にも入ってきたのとは別の扉があった。
おそらく裁判場に続いているんだろう。

安藤「……はあ」

装置を見る度に事件や裁判の事を思い出す。
それに加えさっきから聞きたくもないオシオキの流れを説明されるので気が滅入ってきた。

安藤「このオシオキ装置、どこかに持ち出す事は出来るのか?」

モノクマ「無理無理、エレベーターに入んないし。小物とか機械以外ならいけるけど、固定されてる物も多いしね」


コトダマゲット!
【オシオキ装置について】
オシオキに使う機械や装置は固定されている、またはエレベーターに入らない事から
オシオキルームから動かせないようだ。

モノクマ「お次は国定クンのオシオキルームでござーい」

安藤「……あれ、オシオキがあったはずだろ? 血が見当たらないけど……」

モノクマ「お掃除しました。オマエラを葬る所だし常にキレイにしとかないとね」

安藤「………………」

そういえば死体安置室にはもう国定の死体があった。
てっきり処刑したらそのままなのかと思ってたけど……。

安藤「…………。こんな非人道的な装置、どうやって作ったんだよ……」

モノクマ「ボクのオトモダチさ」

安藤「……え?」

独り言のつもりで呟いたのが、思わず返答が来たので聞き返す。

モノクマ「ボクにはこういうのが得意なオトモダチがいたんだよ。これをデザインしたり、これを実際に作ったり……」

モノクマ「みーんなオトモダチが作ってくれたのさ」

安藤「随分趣味の悪い友達が集まったんだな。こんなの考え付く奴なんて普通の人間じゃない」

モノクマ「うぷぷ、やだなぁ安藤クン」

モノクマ「クマの友達はクマに決まってるじゃない!」

安藤「……次の場所に案内してくれよ」

モノクマ「オゥケェイ!」

モノクマ「お次は……おっ! とうとう来ましたよー、安藤クンのオシオキルーム!」

安藤「俺のオシオキか……」

部屋は教室のようになっていて机とイスがいくつも並んでいた。
教室の真ん中にベルトコンベアが流れていて、その上にも机が置かれている。
机の前には車輪付きの土台の上に黒板が置かれていて、『反省』と白い文字が書かれていた。
ベルトコンベアの行く先には穴がぽっかりと口を開けている。かなり深そうだ。

モノクマ「名付けて『落第』。どういうオシオキか、聞きたい聞きたい?」

安藤「……反省文でも書くのか」

モノクマの説明を聞き流しながらベルトコンベア上の机に乗っていた原稿用紙に目を通す。
何も書いてない、白紙だ。

原稿用紙を戻そうとして、机の上に目を向けると――





 『希望を捨てない』

安藤「え……」

モノクマ「……で、最後にはあの穴に……聞いてる安藤クン?」

安藤「あ、ああ」

慌てて原稿用紙をもとに戻す。

……原稿用紙で隠れていた机の文字、見間違いじゃないよな。
オシオキの演出なのか?

でもあの字は……



『希望を捨てない』……

モノクマ「ここが最後でございます。御々崎さんのオシオキルーム」

部屋にはベルトコンベアの上にサイドカー付きの白バイが止まっていた。
ベルトコンベアの前後は壁のような物がある。何か仕掛けがあるのだろう。

安藤「ここだけなんか新しくないか?」

白バイクのフレームやミラーは妙にピカピカで、ベルトコンベアもさっきのよりも新しいような……。

モノクマ「急遽作ったもんだからねえ。ここのオシオキ装置だけはボクのオトモダチじゃなくて別の人が作ってたんだ」

安藤「御々崎のだけ急遽作った、間違いないな?」

モノクマ「うぷぷぷ……。まあね」

それとここの装置、あのスケッチブックには書かれてなかった。
他のはあの絵の通りにあったのに……。


コトダマゲット!
【オシオキ装置のスケッチ】
資料室にあったスケッチブックにはオシオキルームにあった装置の精巧なスケッチが描かれていた。
御々崎以外のオシオキ装置の絵が描いてある。

安藤「これで全員分のオシオキルームを見たけど……。あの向こうの部屋はなんなんだ?」

まだ行っていない通路の先には二つの扉があった。

モノクマ「ああ、あそこは大道具部屋というか倉庫というか。もう一つは……まあ見たけりゃ行ってもいいけど」

安藤「じゃあ、案内してくれ」

                :
                :

安藤「ここは……」

一つの扉の向こうには思っていたよりも広い空間が広がっていた。
オシオキルームにあったのと同じような演出の道具やセットがいくつも置かれている。

中には見たことのないセットもあった。
野球の得点板に、サーカスのテントや虎の絵が描かれたセット、お城のセットに、工事現場のフェンスに……
もう訳が分からない。

安藤「…………。っと、これは」

歩いていると足を何かにぶつけた。
拾い上げると黒いボールのような物らしい。

モノクマ「それはアルターボールさ。レプリカだけどね」

安藤「アルターボール? 何かのオシオキに使うのか」

モノクマ「それ自身がオシオキのなれの果てというかなんというか……参考にいろいろ作ってみた物の一つだよ」

安藤「これ何が素材なんだ? 結構硬いけど」

モノクマ「本質的にはアルターエゴ。実質的には金属やらプラスチックやら」

安藤「アルターエゴ?」

モノクマ「オマエラの中に作れる奴がいないからねー。まあ超高校級のプログラマーでもないと無理な話!」

安藤「どういう事だよ」

モノクマ「うぷぷ、本質と実質は違うって事。オマエラにとってこれはただのジャンクで作ったボールなんだよ」

モノクマ「このボール、デザインにもこだわってるんだ。裏返してみてよ」

言うとおりに裏返すと……

安藤「……はあ」

モノクマ「なんで溜息つくんだよ! ボク風デザインでイカスでしょ?」

アルターボールはモノクマの顔をデザインして作られていた。
自己主張もここまでくるとえげつないな……。

モノクマ「実は結構作ってあるんだよねこれ。ほらそこ」

モノクマの指す先を見るとバスケットボールなどを入れる整理カゴの中に、アルターボールが一杯に入っていた。

モノクマ「一個おみやげに持ってく?」

安藤「いらないよ……」

さっさともう一つの部屋を調べて戻ろう。

もう一つの部屋は打って変わってそこまで広くないようだ。
部屋には中央に大きな機械と離れた場所にいくつかデスクとモニターが置いてある。

安藤「なんなんだこの機械……。ここに座るのか?」

モノクマ「これはね……記憶を操作する機械、なんだ」

安藤「……! 記憶を?」

まさか本当にあったのか……!

モノクマ「うぷぷ、そこに説明書があるよ」

デスクの上にある説明書とやらを読んでみる。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【記憶操作装置について】

 用途① 記憶情報の送信
  送信者の記憶情報を受信者に送る事が出来る。
  この時、送信者の記憶は保持される。

 用途② 記憶情報の消去
  記憶の時期を指定して記憶情報の消去が出来る。
  記憶が消えるのではなく思い出せなくなる、と言った方が正しい。
  実際、強い電気刺激を受けると稀に記憶を取り戻す事があるようだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

安藤「記憶の送信、消去……? あっ、何するんだよ!」

モノクマ「さあさあそこまで。出血大サービスで見せるつもりのない所を見せちゃったよ!」

くそっ、説明書を取り上げられた。
でも記憶を操る機械は本当に存在した……。


【記憶の操作について】
記憶装置は誰かの記憶情報を別の誰かに送る、そして記憶情報の消去が出来る。
強い電気刺激を受けると稀に記憶を取り戻す事がある。

モノクマ「……おや。おやおやおや。そろそろですねえ」

そう言ってモノクマはどこかへ去って行った。
もう時間が来たって事か……。



 キーン、コーン……カーン、コーン……


モノクマ『始まりがあれば終わりがある』

モノクマ『千里の道も一歩から、盛者必衰、諸行無常……』

モノクマ『そう、始まりがあれば終わりが来るのです!』

モノクマ『それが大団円か……はたまたどんな胸糞バッドエンドだとしてもね』

モノクマ『それでは校舎1階の赤い扉の中にお集まりください!』


……行こう。終わらせるんだ。

 ― エレベーター前 ―


ミリア「いよいよですね!」

満「黒幕の正体を当てる事が出来れば、ここから出られる……」

不動「………………」

原井「誰が黒幕か、ですか。…………」

ジョージ「……オイ。お前らこんな裁判速攻で終わらせろよ!」

御々崎「ふん……。言われなくてもそのつもりだから」


モノクマ『全員集まりましたね? ではではエレベーターにお乗りください』


全員がエレベーターに乗り込み、扉が閉まる。

 ― 裁判場 ―


モノクマ「ようこそオマエラ。最後の学級裁判へ」

不動「……裁かれるのはお前の方だがな」

モノクマ「うぷぷ……。言うねえ」

モノクマ「国定クンを殺した黒幕、その正体……。そして」

モノクマ「オマエラの全ての始まり、コロシアイ学園生活……その全ての謎を解く事が出来るか?」



安藤「俺は……」

すべての真実を見つけ出す。

安藤「俺は……!」

それがどんなものだったとしても……

安藤「俺は、絶対に皆とここから脱出する!」



俺は、希望を捨てない!

[コトダマリスト]

【モノクマファイル0】
被害者は来栖 護(くるす まもる)と未尻 衛梨香(みじり えりか)の二名。
来栖の死因は後頭部打撲による即死。
未尻の死因は10ヶ所以上の背部を中心とした打撲痕による失血死。
どちらも薬物反応はない。

【モノクマズヒント】
・犯行にモノクマを使用していない。
・黒幕による単独犯。
・この事件以降に施設に出入りした人物はいない。

【学園長室の見取り図】
詳細は>>91

【来栖の死体の状況】
来栖の後頭部にはモノクマの左目に似た特徴的な痕が残っていた。

【未尻の死体の状況】
未尻は死ぬ前に拳銃を握っていたようだ。

【未尻の手帳】
未尻が持っていた手帳。内容は>>95

【ダンベル】
死体保管庫の冷蔵庫に入っていた。
入れると装置が反応してランプが点灯するようだ。

【生徒名簿】
生徒の才能や備考、身体情報が載っている。
不動の見立てだと身体情報のデータは正しいようだ。

【16人目の高校生】
モノクマは御々崎の事を16人目の高校生と表現していた。

【未来機関の目的】
未来機関の目的は超高校級の絶望への対抗と才能の保護。
この施設に隠れていた超高校級の絶望を保護しようとしていた。

【メールの日付】
メールの日付の年数は安藤達の記憶より数年先のものだった。

【モノクマの操作】
モノクマの操作はセキュリティールームの奥にあるモノクマ操作室で行う。

【起動した研究設備】
実験室にある機械は今でも起動するようだ。

【研究成果】
遺伝子情報が近いほど才能の移植の適合率が高く、才能の複写の成功率が高い。

【オシオキ装置について】
オシオキに使う機械や装置は固定されている、またはエレベーターに入らない事から
オシオキルームから動かせないようだ。

【オシオキ装置のスケッチ】
資料室にあったスケッチブックにはオシオキルームにあった装置の精巧なスケッチが描かれていた。
御々崎以外のオシオキ装置の絵が描いてある。

【記憶の操作について】
記憶装置は誰かの記憶情報を別の誰かに送る、そして記憶情報のロックが出来る。
強い電気刺激を受けると稀に記憶を取り戻す事がある。

今回はここまで。
次回が最後の裁判です。

まったく関係ないですが、来栖と未尻の見た目のイメージはバイオハザードのクリスとジル(5、もしくはリベレーションズ)

お待たせしました。
明日の21時頃から裁判を始めます

【裁判準備】

コトダマリスト>>112
学級裁判のルール>>10

発言力……7.0
集中力……7.0

[発動スキル]
『注目の発言力』……裁判時の発言力が+2される。
『抜群の集中力』……裁判時の集中力が+2される。
『お調子ストライカー』……論破に成功したり、正解の選択肢を選ぶと発言力が少し回復する。
『右脳解放』……論破に成功したり、正解の選択肢を選ぶと集中力が少し回復する。
『心眼』……集中力を1消費して、論破、同意、キャプチャー、助太刀のどれが最適かを特定する(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『一閃』……集中力を1消費して、最初の文字を解放する。(閃きアナグラムで有効)
『一筆描き』……集中力を3消費して、不要な文字を全て消し去る。(閃きアナグラムで有効)
『クラフトワーク』……裁判中に集中力を2消費して、発言力を回復する。
『クールスナイプ』……裁判中に集中力を2消費して、不要なウィークポイントを消す。(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『正拳突き』……裁判中に集中力を2消費して、不必要なコトダマを消す(ノンストップ議論、反論ショーダウンで有効)
『唯我独尊』……問題を間違えた後に使用可能。集中力を3消費してその問題を正解扱いにして裁判を進行する。
『ド根性』……裁判中にゲームオーバーになってしまっても、集中力を全て消費して復活することができる。
『カリスマ』……自由行動時の会話によって好感度が上がりやすくなる。
『ハイセンス』……プレゼントによって上がる好感度が上昇しやすくなる。
『イリュージョン』……モノクマメダルを見つけたとき通常より多く手に入る。

[裁判場 席順]


       ×真理木  安藤

   ×目賀            ミリア

   満                 稲本×

  本多                  原井

 ×桐子                  伊田×

   不動               御々崎

    ×瑠散           大田原×

        ×国定   椰和原×
           
           モノクマ


いくつもの仲間の死を乗り越え、ついに黒幕を引き摺り出した最後の勝負。
真実を求めて進む先にあるのは希望か、絶望か。

【学級裁判 開廷!】


モノクマ「今回は最後の裁判という事で、少々特殊なルールになるので説明をしておきしましょう」

モノクマ「国定クンをオシオキによって殺したクロであり、このコロシアイ学園生活を仕組んだ人物……」

モノクマ「すなわち黒幕の正体を解き明かし、オマエラが満場一致でその人物に投票すれば……」

モノクマ「オマエラの勝ちー!」

モノクマ「だけどそれが出来なかった場合は……」

モノクマ「黒幕の勝ちー!」

モノクマ「もちろん敗者に待ち受けるのは、ワックワックでドッキドッキのオシオキでぇーす!」

御々崎「……私達が勝てば黒幕は処刑される。それでいいんでしょうね」

モノクマ「はい、その通りです」

御々崎「ふん……。言質は取ったわよ」

モノクマ「クマは逃げも隠れもしません! 冬眠はするけど」

モノクマ「それでは議論をはりきってどうぞ!」

不動「………………」

原井「………………」

満「…………。皆……」

ミリア「ど、どうしたんですか? ギロン始まったんですよね……」

皆、なにか口に出すのをためらっているような雰囲気だ。
……もしかすると、俺と同じような結論に行きついたのかもしれない。

御々崎「今更何をびびってんだか……」

安藤「……皆、提案があるんだ。黒幕を突き止める議論の前に……」

安藤「国定がどうやって黒幕を騙して事件を偽装したのか、それを考えてみないか」

ジョージ「んな事やってる暇あんのかよォ。黒幕を見つけるのが先だろうが!」

原井「……良いと思います。あの事件は国定君の狂言殺人……それは分かりましたがまだ謎が残っています」

原井「御々崎さんも気になっている事ではないでしょうか」

御々崎「……まあ」

不動「……国定は第二玄関ホールに死体を用意した。だが現に85㎝は生きている」

不動「あの死体はなんだったのか。そしてどうやって85㎝を殺したかのように見せかけたか、という謎だな」

ジョージ「ッチ、やんのかよ議論……」

安藤「死体についてだけど、おそらく死体安置室に保管されていた内のどれかを使ったんだと思う」

安藤「停電してからしばらくの間は保管装置の電磁ロックが解除されていたから、きっとその時に取り出したんだ」

ミリア「エッ? でもおかしいですよ、数が合わないです」

ミリア「ミミちゃんの事件の捜査の時、レーゾーコのランプは8つ点いてました」

ミリア「バクトくんが取り出しちゃったら、ランプは7つになるはずです!」


確かにあの捜査の時、ランプは8つ点灯していた。
でもそれにはある理由があったんだ。

安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【ダンベル】 正解!

安藤「これが理由だ!」


安藤「あの冷蔵庫の中には、死体とは別の物があったんだよ」

ミリア「ベツのモノ……?」

安藤「ランプが点灯した冷蔵庫の一つにはダンベルが入っていたんだ。おそらくプール前の更衣室にあった物だと思う

安藤「国定は死体を取り出した後、ランプの数に矛盾が出ないようにこのダンベルを代わりに入れておいたんだ」

満「あの冷蔵庫、ダンベルでも反応するんだね」

モノクマ「アレはある程度の質量があれば、バターを入れても反応するシロモノでしてん!」

ミリア「バター? デザートとかじゃなくて?」

安藤「とにかく、あのダンベルでランプの数をごまかす事は出来たんだ」

安藤「そして今度は誰の死体を使ったかって話になる」

けどこれももう分かっているはずだ。
御々崎だと思っていたあの死体の人物は……。


安価↓1 [怪しい人物を指定しろ!]

瑠散 正解!

安藤「あいつだったんだ!」


安藤「俺達が第二玄関ホールで見つけた死体、あれは瑠散だったんだ」

満「………………」

安藤「俺と原井で死体安置室の中身を調べたけど、瑠散の死体だけ見つからなかった」

安藤「それに俺と満で御々崎を隠し部屋から発見したんだけど……」

安藤「その時御々崎は自分の服とは違う物を着ていたんだ」

御々崎「じゃああの服は……」

満「お姉ちゃんのだよ。二人とも体格は似てるから着れたんだと思う……」

御々崎「……そう」

不動「……今思えば国定が死体を撃ちまくった理由も分かる。校則違反に見せかける為もあっただろうが」

不動「82㎝姉の死斑を弾痕と血で隠し、そして顔を判別出来なくするのが本来の目的だったのだろう」

原井「そういう事だったのですか……」

ジョージ「でもモノクマは御々崎が殺されたって勘違いしたんだろ。その事はどう説明つけんだよ」

不動「モノクマに事件を誤認させたからには、カメラの前で事件を起こしたはずだ」

満「きっとお姉ちゃんを御々崎さんに見せかけたんだろうけど……」

原井「それに取り出した瑠散さんの死体をどこに置いたのかも気になります」

原井「例えば最初から死体を第二玄関ホールに置いていたのでは、偽装だとバレてしまいますから」

安藤「国定はセキュリティールームの前で俺達を襲撃した後、どこかで御々崎と瑠散の死体を入れ替えたんだ」

安藤「冷蔵庫から取り出した瑠散の死体もそこに置いておいたはず……」


あの場所なら御々崎と瑠散を入れ替えてもモノクマには気づかれなかったんだ。

安価↓1[あやしい場所(>>9)を指定しろ!]

すみません、>>9というのはミスです

再安価↓1[あやしい場所を指定しろ!]

脱衣所 不正解


脱衣所……
確かにそこにはカメラが無いけど、死体安置室から遠すぎるな……。

[発言力 7.0 → 6.0]


考え方は合ってるはずだ。
もう一度……!


安価↓1

隠し部屋 正解!

安藤「ここだ!」
[発言力 6.0 → 6.5]


安藤「5階のトイレ奥の隠し部屋……。あそこにはカメラがない」

安藤「国定は隠し部屋に瑠散の死体を置いておいて、襲撃した後気絶した御々崎を連れて行って入れ替えたんだ」

不動「……なるほど。死体は隠し部屋にあったシートに包まれていた」

不動「カメラから見ていただけのモノクマには85㎝をシートで包んで出てきたように見えたという訳か」

満「御々崎さん自身は収納スペースの中に閉じ込めておいたって事だね」

安藤「そして御々崎に見せかけた、シートで包んだ瑠散の死体を第二玄関ホールで『殺害』した……」

安藤「これが国定の犯行だったんだ」

御々崎「あいつの……目的は。そこまでしてあいつがやりたかったのは……」

安藤「……分かってるだろ。この犯行で殺人事件をでっち上げて裁判を起こせば……」

安藤「国定が裁判で勝った場合でも負けた場合でも、黒幕は無実の人間をオシオキする事になる」

モノクマ「やっちゃいました。てへぺろ!」

安藤「どちらの場合も、黒幕を事件のクロとして裁判の舞台に引きずり出せるんだ」

安藤「そしてどちらの場合でも、生き残る人物がいる」

国定はその人物をどうしても脱出させたかったんだ。
それが……

安藤「……お前なんだ」

御々崎「私、が……」

安藤「……裁判が起こった時点であいつの目的は達成されてたんだよ」

安藤「黒幕を罠に嵌めて、妹を脱出させる。それがあいつの目的……」

安藤「国定が命を懸けて仕掛けた最後の一手だったんだ」

御々崎「……っ」

満「国定くんは御々崎さんを守りたかったんだよ。それが兄妹だから……」

不動「………………」

原井「国定君はそこまで考えて事件を起こしたのですね……」

ミリア「……ミミちゃん。ゼッタイにここから出ましょうね!」

御々崎「…………。当たり前よ」

御々崎「アンタ達も言ってた事でしょ。全員で脱出するって」

満「……うん。だから議論しよう。黒幕の正体と、コロシアイ学園生活の謎を」

不動「……分かった」

原井「そうですね……。恐れていては何も生まれません」

原井「皆さんと脱出する為に覚悟を決めます」

良かった……。
皆、脱出に向けて心を固めたみたいだ。

国定の事件を議論したのは無駄じゃなかった。

ジョージ「やーっと本題かよ……。で、黒幕はダレなんだよ?」

安藤「黒幕は国定のオシオキした人物で、このコロシアイ学園生活の首謀者……」

安藤「そして学園長室の事件、二人の未来機関員を殺害した人物なんだ」

安藤「黒幕の正体もここから絞れる……」

不動「……待て。もう一つ前提があったはずだ」

不動「モノクマの話だと黒幕は俺達が手元のスイッチで投票できる人物……」

不動「……つまりだ。このボタンに名前のある16人全員が容疑者という事になる」

ミリア「うう、じゃあクロマクってヤッパリ……」

原井「それについて少しよろしいでしょうか」

不動「……なんだ、80㎝」

原井「黒幕が私達16人の中にはいなかった可能性があります」

ミリア「エッ? てことは、スイッチの話はモノクマのウソって事ですか!?」

モノクマ「ボクは優しい嘘しかつかないよ?」

満「それがもう嘘だと思うけど……。でも本当にどういう事?」

原井「このスイッチには皆さんの苗字が書かれています」

原井「私のなら『ハライ』と。ミリアさんや満さんと瑠散さんの所は名前ですが」

原井「つまり……同じ苗字であればこのスイッチでも投票出来るという事ではないでしょうか」

安藤「! 同じ苗字?」

原井「皆さんはセキュリティールームのPCにあった来栖さんのメール、それに被害者の未尻さんが持っていた手帳を見ましたか?」

原井「それらには未来機関の二人の他に、もう一人別の人物がこの場所に来た事を示唆していました」

御々崎「………………」

満「つまり……。その人が黒幕でボク達の中の誰かと苗字が同じだったって事?」

原井「あくまで可能性の一つですが……。検討して欲しいのです」


殺された未来機関の二人と一緒に来ていた人物がいた。
二人が殺された後にそいつはどこに行ったのか……
そしてそれは本当に黒幕だったのか?

[議論 開始!]

コトダマ>>112
【モノクマズヒント】
【未尻の手帳】
【16人目の高校生】
【生徒名簿】


原井「未来機関のお二人と来ていたはずの同行者……」

原井「【その行方は分かっておりません】」

不動「黒幕は二人を殺した人物だという事を踏まえれば……」

不動「確かに近い場所にいた同行者ならば【犯行を行うチャンスもあった】だろう」

ジョージ「けどソイツとたまたま【同じ苗字の奴がいる】なんてありえんのかよォ?」

満「その同行者について、もっと情報がなかったかな……?」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【同じ苗字の奴がいる】←【未尻の手帳】 不正解


安藤「待て、ジョージの発言はおかしいぞ!」

ジョージ「なっ、マジかよォ!?」

不動「……いや。おかしい所は無いぞ」

ジョージ「オイ、テメー紛らわしい事すんじゃねェ。流れで議論が進展すると思ったじゃねーか!」

満「論破される前提なんだ……」

くそっ、違ったか……。
[発言力 6.5 → 5.5]

未来機関の二人と来ていた同行者についてよく思い出してみよう。
そいつに心当たりは無いか……?



コトダマ>>112
【モノクマズヒント】
【未尻の手帳】
【16人目の高校生】
【生徒名簿】


原井「未来機関のお二人と来ていたはずの同行者……」

原井「【その行方は分かっておりません】」

不動「黒幕は二人を殺した人物だという事を踏まえれば……」

不動「確かに近い場所にいた同行者ならば【犯行を行うチャンスもあった】だろう」

ジョージ「けどソイツとたまたま【同じ苗字の奴がいる】なんてありえんのかよォ?」

満「その同行者について、もっと情報がなかったかな……?」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【同じ苗字の奴がいる】←【16人目の高校生】  不正解

いや、これは違うか……?

[発言力 5.5 → 4.5]

けど今のは指摘する場所を間違えただけだ。
近くなってきてるはず……!



コトダマ>>112
【モノクマズヒント】
【未尻の手帳】
【16人目の高校生】
【生徒名簿】


原井「未来機関のお二人と来ていたはずの同行者……」

原井「【その行方は分かっておりません】」

不動「黒幕は二人を殺した人物だという事を踏まえれば……」

不動「確かに近い場所にいた同行者ならば【犯行を行うチャンスもあった】だろう」

ジョージ「けどソイツとたまたま【同じ苗字の奴がいる】なんてありえんのかよォ?」

満「その同行者について、もっと情報がなかったかな……?」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【その行方は分かっておりません】←【16人目の高校生】 正解!

安藤「それは違うぞ!」 論破!
[発言力 4.5 → 5.0]


安藤「未来機関の二人と来た同行者……。実はその人物に心当たりがあるんだ」

ミリア「ダレですか! やっぱりクロマクですか!」

安藤「被害者の一人、未尻の手帳には同行者についてこう書いてあった」

安藤「『まだ【高校生】なのにしっかりした子だ』、って」

原井「…………。つまり同行者は高校生だったという事になりますね」

安藤「それとモノクマズ……モノクマのヒントの事も考えると、この施設に来た最後の高校生って事になる」

安藤「この事件の後、ここを出入りした人物はいないらしいからな」

ジョージ「俺達より後に来たって事だろうがァ、それがどうしたってんだよ」

安藤「俺達の中に似たような事を言われた奴がいなかったか?」

ジョージ「いたかァ? んな奴」

御々崎「…………。招かれざる、16人目の高校生……」

ミリア「エッ……。じゃあそのドウコウシャってミミちゃんだったんですか!?」

安藤「そういう事だと思う。他にもつじつまが合う事があるんだ」

御々崎「……私にはこの場所に来る目的があった。記憶が無くてもそれだけはずっと感じていた」

御々崎「私は交渉の為に被害者の二人とこの場所に来ていた……きっと、そういう事なんでしょ」


そして御々崎が未来機関の二人の同行者だったとすると見えてくる……

黒幕が何者なのか、そして……俺達自身の事も!

今日はここまで。
5階マップに隠し部屋追加しておくのを忘れてました、混乱させて申し訳ない

明日の21~22時頃に再開します。

始めます
いきなりロジカルダイブから始まります

【ロジカルダイブ 開始】


未来機関は御々崎を交渉の協力者として連れて行ったんだ。
一体、誰を交渉しようとしていたのか……一度整理しよう。



[Q1. 三人が交渉しようとしていたのは?]
1.この施設の研究員たち
2.超高校級の絶望
3.未来機関の反逆者

安価↓1

成功!


来栖の送信したメールにも書いてある。交渉相手は超高校級の絶望だ。
だからこそかつて絶望側の首謀者が起こしたというコロシアイ学園生活を俺達に仕組んだんだ。

超高校級の絶望。それが今回の黒幕の正体……


送ったメールから考えると御々崎が未来機関に協力者として選ばれたのは、
御々崎がその超高校級の絶望の関係者、それも家族だったからだ。

もちろんその家族っていうのは……



[Q2. 御々崎の家族は?]
1.国定 獏兎
2.来栖 護
3.ミリア・カッパーフィールド

成功!


………………。

つまり、国定は……。


……だけど。本当に国定だけがそうなのか。
来栖のメールにはなんて書いてあった……?


もしかすると、俺達の正体は……


[Q3. 安藤達の『正体』とは?]
1.超高校級の希望
2.超高校級の絶望
3.超高校級の切望

安価↓

2、1、2 正解!

安藤「推理は繋がった!」
[発言力 5.0 → 5.5]


安藤「御々崎がここに来たのは、超高校級の絶望と交渉する為……」

安藤「……それも。この場所に隠れていた超高校級の絶望の家族としてだ」

御々崎「………………」

安藤「未尻の手帳にも、同行者は『お兄さんの身を心配してる』と書いてある」

満「御々崎さんのお兄さんって事は……。国定くんは……」

不動「……超高校級の絶望だったという事になる」

ミリア「! バクトくんが!?」

原井「……では。黒幕は超高校級の絶望である国定君という事になるのでしょうか」

ミリア「で、でもバクトくんはオシオキで……!」

安藤「……一人じゃなかったんだ」

原井「………………」

安藤「来栖のメールには『君達』……複数の人物を指して送られていたんだ」

安藤「国定の他にも超高校級の絶望がいた事になる」

安藤「……だから思うんだ。俺達は元々全員……」





安藤「超高校級の絶望だったんじゃないか、って……」



ミリア「……エッ?」

不動「………………」

満「……っ、やっぱり……」

ジョージ「テメーら……」

原井「私、達が……。 ですが……ですが!」

原井「国定君以外がそうだった証拠はありません! 国定君が黒幕で、私達を監禁していただけなのではないですか?」

御々崎「原井……」

原井「証拠はありません……!」


不正や曲がった事が何より嫌いな原井だ。
この仮説を認めるのは難しいのかもしれない……。

でも、国定以外に超高校級の絶望がいた痕跡は残っていたんだ!


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【オシオキ装置のスケッチ】 正解!

安藤「これで示す!」


安藤「資料室にあるスケッチがあったんだ」

原井「スケッチですか……?」

安藤「描いてあったのは俺達のオシオキに使用されるセットや装置のデザイン画……」

安藤「オシオキルームにも行って同じものだと確認したんだ」

不動「……俺も確認した。間違いなく同じだろう」

ジョージ「そのスケッチになんか証拠が残ってんのかよ?」

安藤「問題はそのスケッチの出来栄えなんだ。その絵は……まるで写真のような精巧さだった」

満「写真のようなって……。まさか」

不動「……89㎝。超高校級の画家、桐子未玲が描いたもの。そう確信していい」

不動「あんな絵を描けるのは二人といないだろう」

安藤「あのオシオキのセットや装置をデザインしたのは桐子だった……」

安藤「……つまり。桐子も超高校級の絶望だったんじゃないか」

原井「桐子さん、が……」

安藤「……俺達全員が超高校級の絶望だったのかは分からない」

安藤「でも未来機関の来栖のメールの書き方や、黒幕は投票できる人物っていうヒントの出し方……」

安藤「それに今思えば、ずっと前脱衣所で聞いた未来機関の苗木っていう人の放送も……」

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苗木『……ただ、キミ達を助けようとしている組織だっていう事は理解してほしいんだ』

苗木『この作戦も許可を得てやった事なんだよ。そしてボク達は……』

苗木『キミ達が何者であろうと決して見捨てない……!』

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安藤「俺達が超高校級の絶望だったって事を示してるんじゃないのか……!」

モノクマ「……ク。クククププ……!」

ミリア「ゼツ、ボウ……。で、でもそんなキオクなんてないです!」

ミリア「超高校級のゼツボウはヒドイ事をしたグループでしたよね? そんなことしません!」

不動「……記憶。前にも話に挙がったな」

不動「俺達の記憶はコントロールされていると。その為の機械が存在すると」

ミリア「キオクをコントロール……」

安藤「その話は本当なんだ。この施設に、オシオキルームにその装置があった」

安藤「説明書によるとその装置は人の記憶を消去……実際には思い出せなくする事ができるらしい」

満「じゃあ……御々崎さん以外のボク達は記憶を操作された超高校級の絶望なの……?」

安藤「信じたくはないけど、そういう事なのかもしれない……」

ミリア「そ、そんなぁ……!」

ジョージ「……チッ」

原井「……認めなくてはならないのですか。こんな事を……!」

不動「……俺達は記憶を消去されている。そして超高校級の絶望だった……」

不動「この二つを前提とするとしよう。だがそれなら何故こんな事態になっている?」

不動「どうして俺達は記憶を操作された。なぜ絶望同士で殺し合いなんてものを始めたんだ……」

モノクマ「絶望のやる事にいちいち理由なんて求めちゃいけないよ。御々崎さんを見てれば分かるでしょ?」

モノクマ「絶望とは突発的に、無意識的に、自然的に起こるものなのだから!」

御々崎「私の衝動の事を言っている訳? けどこれとは話が違う」

御々崎「記憶の操作に殺し合いをさせる計画、どっちも大規模すぎる」

御々崎「突発的に起こる事じゃないはずよ」

モノクマ「んふふ……。愛想笑いでごまかすの巻!」

御々崎「ふん……動機なんて後でいい。今は黒幕が誰かを突き止めるべき」

不動「……ああ」

安藤「超高校級の絶望だった俺達16人の中に黒幕はいたんだ」

不動「つまり黒幕は俺達とコロシアイ学園生活に参加していた奴らの中……」

不動「だとするとやはり、この中の7人……いや、85㎝を除いた6人の中にいるという事か」

モノクマ「さあさあ、一体誰なんでしょうかね?」

ミリア「う、うう。そんな……!」

安藤「待ってくれ、そうとは限らないぞ」

不動「……何?」

安藤「俺達全員に言える事なんだけど、黒幕がやった事で俺達には出来ない事があるんだ」

モノクマ「ホントにぃ? 苦し紛れの屁理屈なんじゃないの」

不動「……聞かせてみろ」


今だってそうだ。
黒幕は俺達には出来ない事をやっている……!


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【モノクマの操作】 正解!

安藤「これだ!」
[発言力 5.5 → 6.5]


安藤「……さっきからモノクマは俺達に『反応』しているよな」

不動「……反応、だと?」

モノクマ「ほへん?」

安藤「今のモノクマは自動で動いているわけじゃない。受け答えできるって事は誰かが操作している」

安藤「俺達にはモノクマを動かす事は出来ない……。このモノクマを操作してるのは間違いなく俺達以外の人物だ」

モノクマ「むっ、この中の誰かがちっちゃなラジコンでバレないように操作してる可能性だってあるでしょー!」

安藤「モノクマを操作するにはセキュリティールーム奥にあるモノクマ操作室で行うんだ」

安藤「そこには大きなパネルや装置があった。モノクマを動かすには大がかりな設備が必要って事だろ?」

ミリア「ちっちゃなラジコンとかじゃ出来ないって事ですか!」

モノクマ「ぐ、ぐぎぎ……」

不動「……セキュリティールームの奥、あそこは開かなかったはずでは」

満「ボクと安藤くんが調べた後に封鎖されちゃったんだ。モノクマを動かすのに必要だからだろうけど」

不動「なるほど、それでか……」

安藤「しかも黒幕は国定をオシオキで殺した人物……」

安藤「あのオシオキの時も全員裁判席にいた。けどモノクマを操作しオシオキを決行した奴がいた奴がいたはずなんだ」

安藤「俺達にはそれが出来なかった。ここにいる皆は黒幕じゃないはずだ!」

原井「ですがそうなると容疑者がいなくなってしまうのでは?」

原井「ここにいる7人は黒幕ではない。しかし他の9人は既に亡くなっています……」

原井「コロシアイ学園生活に参加していたこれで16人全員のはずです」

安藤「………………」

ジョージ「オイ、そこで黙んなよォ!」

安藤「違うんだ……。黒幕は俺達とコロシアイ学園生活をしていた訳じゃないんだと思う」

ミリア「で、でもヨーギシャは16人って言ったのはススムくんですよね?」

安藤「黒幕は……自分の代わりを参加させていたんだ」

満「自分の代わりって……?」

黒幕は超高校級の絶望だった俺達16人の中にいる。
けどこの中に黒幕はいない……
黒幕が代わりに参加させていたのは……


[閃きアナグラム 開始]

【黒幕が自分の代わりに参加させたのは?】
○○○○(4文字)

 お う も く た い あ ん
 と と に ふ - ご ろ ね

安価↓1

くろーん 正解!

安藤「……見つけたぞ!」
[発言力 6.5 → 7.0]


安藤「4階にあった研究室にはいろんな研究資料が置いてあった」

安藤「どれも道義的に問題のある研究だったんだけど、その中には……クローンについての研究も置いてあった」

安藤「……黒幕は自分のクローンを作って代わりに参加させていたんじゃないか?」

満「ク、クローン? ボク達と一緒にいたのは本人じゃなかったって事!?」

不動「待て……。なんだそれは」

モノクマ「おひょひょひょ! クローン? このボクが?」

モノクマ「こんなプリティーフェイス、遺伝子いじくったくらいじゃ増えないよ!」

御々崎「あんたが増えた訳じゃないでしょうが……。モノクマには予備もいたし」

モノクマ「それにオマエラ全員には紛れもなく超高校級の才能があったんだよ?」

モノクマ「クローンごときがその才能まで再現できるのかなぁ?」


確かに死んでいった皆も、ここにいる皆も超高校級の才能を持っている。
それは時には脱出のために、そして……事件の為に使われた。

あの中にクローンがいたとしたら、きっとそいつにもあったんだ。
超高校級の才能が……

その根拠は……!


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【研究成果】 正解!

安藤「これが根拠だ!」


安藤「未来機関のメールにも書いてあったけどこの場所は希望ヶ峰学園じゃなくて……」

安藤「元々は希望ヶ峰学園が所有していた、ある研究施設……なんだろ?」

モノクマ「うぷぷ、そう! 希望ヶ峰学園はとあるモノを造ろうと熱心に研究していました」

モノクマ「この場所もその為に建てられた研究施設の一つ。超高校級の絶望に襲撃されて成果ごと放棄しちゃったんだけどね」

原井「……その襲撃というのも私達が?」

モノクマ「さて、それはどうでしょうかね。自分がどこまで悪人だったかなんてそんなに知りたい?」

原井「……っ」

安藤「……ともかくここは研究施設だった。そしてここで主に研究されていたテーマっていうのは……」

安藤「才能の移植、そして複写。つまり超高校級の才能を別の人物にコピーする事だったんだ」

不動「才能のコピー……。まさか黒幕のクローンとやらには本人の才能がコピーされていたという事か?」

安藤「そうだと思う。研究成果にもこう書いてあるんだ。『遺伝子情報が近いほど複写の成功率は高い』って」

ジョージ「クローンなら遺伝子情報が近いどころか同じだ。成功率も親兄弟のメじゃねェだろうな」

安藤「黒幕は超高校級の絶望だった俺達の記憶を操り……」

安藤「なおかつ自分の才能と記憶をコピーしたクローンと一緒にコロシアイ学園生活に巻き込んだんだ」

安藤「自分だけは安全圏から……今も俺達を監視した状態でな!」

モノクマ「じろーっ。うぷ、うくくぷぷぷ」

満「……でもそれって。結局黒幕の候補にはボク達も入っているって事だよね……」

安藤「……ああ。死んだ奴も含めて全員が候補だ」

死んだ奴らの中に黒幕がいた場合、そいつはクローンで本物は別にいた。
それで矛盾は解決する……

けどその話が出た以上、ここにいる誰かがクローンで、本物が黒幕の可能性もあるんだ。

その可能性もあるんだ……。

モノクマ「やーだねー。友達だと思ってた人がヒトモドキだったなんて!」

ミリア「! クローンなんてカンケ―ないです!」

ミリア「ここにいるミンナはトモダチですし、死んだミンナもトモダチです!」

モノクマ「ミリアさん、自分がクローンだった時の可能性考えてないんじゃない?」

ミリア「エッ、ワタシが……?」

モノクマ「ミリアさんはそう思ってても他の皆がそう思ってる訳じゃないよね、って小学校の反省会みたいな事言っちゃったり」

ミリア「うっ、えっ……。ミ、ミンナ……?」

御々崎「……落ち着きなさい。まだアンタがそうとは決まってない」

御々崎「誰がクローンでも関係ないでしょ。今から心配したところでどうしようもないし」

御々崎「それより他に議論するべき事がある。黒幕はまだ全然絞れてないんだから」

ミリア「……は、ハイ」

モノクマ「あそっか。御々崎さんがクローンの可能性は低いんだもんね。16人目の高校生って言っちゃったし」

モノクマ「自分は安全っぽいし余裕シャクシャクみたいな?」

御々崎「黙ってなさい……。それに私が黒幕の可能性だって消えた訳じゃない」

安藤「え?」

御々崎「学園長室で起こった未来機関員二人の殺人事件。当時、あの場には私もいたはず」

御々崎「容疑者の最有力候補でしょ。……もちろんそんな事をやった覚えは無いけど」

安藤「そういう事か……」

満「ボク達が今分かってるのは死んだ人達も黒幕の可能性があるって事だけだから……」

満「次はその事件について話してみようよ」

満「メールによると来栖さんと未尻さん、それに御々崎さんは交渉の為にこの場所に来た」

満「交渉場所は学園長室、つまり事件現場。交渉に失敗して殺されたのかな……」

御々崎「……それとも、最初から交渉する気なんて無かったのか」

満「最初から殺す気だったって事?」

ジョージ「そうに違えねェ。たぶん学園長室に総出で待ち構えてリンチに……」

安藤「待て待て。ヒントによると黒幕は単独犯だ、それはない」

満「単独犯……。でも二人は戦闘訓練を受けてたらしいけど」

満「そんな人達を一人で殺害なんて出来るのかな……?」

不動「……不意打ちされたんじゃないか」

ミリア「フイウチ?」

不動「一人、もしくは二人を不意打ちで襲えば戦力差は縮められる」

不動「少なくとも一人は不意打ちを受けたはずだ」

不意打ちを受けた一人ってまさか……


安価下
1.来栖
2.未尻
3.御々崎

選択 1 正解!

安藤「こうか!」


安藤「来栖の事だな? 来栖は後頭部の打撲で即死だった」

不動「……ああ。不意打ちで殺された可能性が高い」

満「来栖さんは後ろから襲われたって事は……。来栖さんの死体の位置ってどうなってたっけ」

原井「見取り図によると来栖さんが死んでいたのは学園長室の入口の近く」

原井「それも入り口とは反対側を向いて倒れていました」

となると来栖が殺されたタイミングは……


安価↓
1.学園長室に入る前
2.学園長室に入ってすぐ
3.学園長室を出る直前
4.学園長室を出た後

選択 2 正解!

安藤「これが正しい!」


安藤「死体の位置や向きから考えると、来栖が襲われたのは学園長室に入ってすぐだ!」

安藤「そこで後頭部に打撲を受けて即死した……」

満「じゃあ御々崎さんの考えは正しかったんだ……」

満「黒幕は交渉する前に襲った……交渉する気なんて無かったんだ!」

モノクマ「交渉の秘訣は先手必勝。相手より先にガツンといかないとね!」

御々崎「ふざけてる……」

安藤「黒幕は来栖を不意打ちで殺した……。そこまではいい」

安藤「でも部屋にはまだ未尻と、それに御々崎もいたはずだ」

ジョージ「御々崎がクロならちょうど一対一だな……」

御々崎「………………」

ジョージ「に、ニラむなよッ!」

不動「……腑に落ちない事がある。現場には二人を殺した凶器、それが無かった」

不動「黒幕は二人をどうやって、どんな状況で殺したのかが不明だ」

原井「そうですね……。ではまず殺害の状況について気づいた事を話し合いましょう」

[議論 開始!]

コトダマ>>112
【モノクマファイル0】
【学園長室の見取り図】
【来栖の死体の状況】
【未尻の死体の状況】
【未尻の手帳】


満「二人の死因は打撲……凶器はなんだったんだろう」

ジョージ「犯人は来栖を殺した後、未尻の方にも襲い掛かったんだよな」

ジョージ「硬い物かなにかで《殴りつけた》んじゃねェか?」

ジョージ「御々崎なら近くにいれば出来そうだしよォ……」

御々崎「…………。なにも殴りつける方法しかない訳じゃない」

御々崎「何かを《遠くからぶつけられた》可能性もある」

ミリア「《キョーキを使わなかった》可能性はないですか!?」

不動「凶器を使わなかったというと……素手か何かの格闘技という訳か?」


安価↓1 [《》に同意しろ!]

《遠くからぶつけられた》←【来栖の死体の状況】 不正解


安藤「御々崎の意見は正しいと思う」

ミリア「ワタシもです!」

御々崎「その根拠は?」

安藤「え。えーっと、無いかもしれない」

ミリア「ワタシもです!」

御々崎「……黙ってて」

皆の心証が悪くなったみたいだ……

[発言力 7.0 → 6.0]

犯行の際に黒幕は近くにいたのか、遠くにいたのか……そこが問題だな。


コトダマ>>112
【モノクマファイル0】
【学園長室の見取り図】
【来栖の死体の状況】
【未尻の死体の状況】
【未尻の手帳】


満「二人の死因は打撲……凶器はなんだったんだろう」

ジョージ「犯人は来栖を殺した後、未尻の方にも襲い掛かったんだよな」

ジョージ「硬い物かなにかで《殴りつけた》んじゃねェか?」

ジョージ「御々崎なら近くにいれば出来そうだしよォ……」

御々崎「…………。なにも殴りつける方法しかない訳じゃない」

御々崎「何かを《遠くからぶつけられた》可能性もある」

ミリア「《キョーキを使わなかった》可能性はないですか!?」

不動「凶器を使わなかったというと……素手か何かの格闘技という訳か?」


安価↓1 [《》に同意しろ!]

《遠くからぶつけられた》←【未尻の死体の状況】 正解!

安藤「それに賛成だ!」
[発言力 6.0 → 6.5]

安藤「御々崎の意見に賛成だ。黒幕は二人を遠くから襲ったんだ」

安藤「未尻は死ぬ前に拳銃を握っていたんだ。これって死ぬ前に撃とうとしたって事だよな」

不動「……そうか。被害者と黒幕の距離は離れていたという訳か」

不動「少なくとも手の届く範囲では無かったようだな」

安藤「犯人は遠くから何かをぶつけたんだ。それを考えると交渉場所が学園長室なのもわざとだったのかもしれない」

安藤「あの部屋は机や椅子、ソファが何も無かった。つまりあの部屋には逃げ道や隠れ場所がない……」

安藤「遠くから襲うには最適の場所だったんだ」

ミリア「じゃあミミちゃんはクロじゃないですよね。ミミちゃんと二人は一緒にいたんですから!」

満「うん、御々崎さんが黒幕の可能性はほとんど無いと思う」

御々崎「……どーも」

原井「……お待ち下さい。それはおかしいのでは?」

安藤「何か矛盾があったか?」

原井「未尻さんの打撲の痕跡です。彼女には十か所以上の打撲痕がありました」

原井「その数だけ黒幕の凶器が命中した事になりますが……」

原井「いくら防いだり隠れたりする事が出来ないとはいえ、避ける事は出来たはずです」

原井「やはり未尻さんは避けれない至近距離から襲われたのでは?」

未尻は即死じゃなかった。って事は黒幕の襲撃には気づいていたはずだ。

未尻の打撲痕の理由……。
もしかすると避けれない理由があったのかもしれない。


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【未尻の手帳】 正解!

安藤「これが答えだ!」
[発言力 6.5 → 7.0]

安藤「未尻は避けれなかったんじゃなくて避けなかったんだ」

安藤「あの場に未来機関の二人だけじゃなくてもう一人いた。そいつをかばう為にな」

安藤「手帳にも書いてある。同行者を『何が起こったとしても守らないと』って……」

原井「あ……。では未尻さんに命中していたのは……」

御々崎「…………。また、私を……」

モノクマ「……死神」

御々崎「っ! アンタ……!」

安藤「とにかくだ! 黒幕は遠くから襲ったのは間違いないと思う」

原井「その様ですね。もう異論はありません」

満「犯人は遠くから何かをぶつけた。即死もさせたって事は硬い何か……」

モノクマ「カタいナニ……。うーむ、けしからんですぞ!」

満「……えっと」

ミリア「キョーキ、キョーキ、キョーキ……ヒントはないんですか?」


………………。犯行に使った凶器……

俺はもう、その答えを持っているんじゃないか?

思い出すんだ。この施設にあった物を全て……


……考えろ……!


[閃きアナグラム 開始]

【黒幕が使った凶器とは?】
○○○○○○○(7文字)

 - お た そ ぼ な か あ
 る る し お き さ - に

安価↓1

あるたーぼーる 正解!

安藤「……辿りついたぞ!」


安藤「来栖の後頭部にはある特徴的な痕があった」

安藤「鋭いMの字のような痕。ミリアはそれをどんな風に表現したのか覚えてるか?」

ミリア「アト? アト……あ!」

ミリア「モノクマのヒダリメみたいなアトの事ですか!?」

満「えっ!?」

ジョージ「ハァ?」

モノクマ「ん、ボク?」

不動「……何? 待て、それはおかしい」

不動「ヒントによると事件にモノクマは使用されてないはずだ」

安藤「もちろん黒幕はモノクマは使ってない。凶器に使ったのは……」

安藤「金属とプラスチックを素材に使ってモノクマ風にデザインされたボール……アルターボールだったんだ!」

原井「なんなんですかそれは。アルターボール……?」

安藤「オシオキルームの大道具部屋にあったんだ。カゴ一杯に入ったアルターボールがな」

安藤「ボールにはしっかりとモノクマの左目も再現されてる」

モノクマ「こだわってますからね!」

安藤「素材には金属を使ってるから威力も十分なはずだ」

安藤「黒幕はそのカゴを持ち出し、三人が学園長室に入った所でそのボールを使って襲った。………………」



……そして。黒幕がこれを凶器に選んだって事は……



………………。

指名するんだ。

未来機関の二人を殺した犯人、国定をオシオキで殺した犯人、そして……



このコロシアイ学園生活の黒幕、そいつの名前を!



安価↓1 [怪しい人物を指定しろ!]

稲本 正解

安藤「お前が……黒幕だ!」


安藤「ボールをぶつけるには色々方法がある。ボールを投げる、ボールを弾く、そして……」

安藤「……ボールを蹴り飛ばす」

モノクマ「…………ふうん?」

安藤「この学園には武器庫があった。銃器も鈍器も揃っていた」

安藤「本当は三人を襲うならそれを使った方がいいんだ。けどわざわざアルターボールなんて物を使ったのは……」

安藤「黒幕はよっぽどボールの扱いに自信のある人物なんだ」

安藤「…………。モノクマ、お前の正体は……」

モノクマ「………………」

安藤「コロシアイ学園生活を操っていたのは……!」

モノクマ「……うぷ」



安藤「……稲本詩紋! お前なんじゃないのか!」

満「…………え。……稲本、くん?」

原井「彼が、黒幕……!?」

ジョージ「そういう事かァ。だと思ってた……ワケじゃねェが」

モノクマ「いやいや! そうなっちゃいます?」

不動「……お前、稲本……なのか?」

ミリア「モノクマがシモンくん? シモンくんがモノクマ……?」

御々崎「稲本が黒幕……」

モノクマ「大体なんで人力でボールを飛ばす想定なの? 機械で飛ばせばいいじゃない!」

モノクマ「オシオキルームに射出装置なんていっぱいあったでしょ?」

適当な言い訳、シラを切るつもりも無いのか……?
機械でボールを飛ばしたなんてありえないはずだ。


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【オシオキ装置について】 正解!

安藤「それは無いんだ!」


安藤「オシオキルームの機械や装置はエレベーターに入らない。持ち出しなんて出来なかったんだ!」

安藤「ボールを使って襲うには人力しかない……!」

モノクマ「それでも稲本クンだけが犯行に及べたとは思えないなあ」

モノクマ「ボールなんて投げればいいじゃん! 力いっぱいね」

モノクマ「大田原クンか椰和原さんくらい力があればそれでブチ殺す事も出来るでしょー?」

安藤「……いいや。この犯行は稲本、お前にしか出来ない」

安藤「お前は最初、来栖を不意打ちで殺したんだからな……」

モノクマ「うぷぷ……。言ってごらんよ、安藤クン」


稲本にしかこの犯行は出来ない……!
それを証明してやる!

[パニックトークアクション 開始]


モノクマ「アルターボールを凶器に選んだのなんてたまたまだって!」

モノクマ「むしろ稲本クンに疑いを向ける意図もあったりして」

モノクマ「ボールを投げたり蹴ったりなんか誰でも出来るでしょ?」

モノクマ「稲本クンがクロなんてありえナイナイ!」

モノクマ「……さあ、反論してみろよ安藤」


安価↓1【この犯行を行えた理由は?】

              選手
              △

     超高校□        ○サッカー

              ×
              級の

超高校級のサッカー選手 正解!

安藤「これで全てを決める!」


安藤「犯人は来栖を不意打ちで殺した……。遠くからとはいえ、二人や三人相手じゃ返り討ちに遭う可能性もあるからだ」

安藤「しかも後頭部を狙って即死させる必要があったんだ」

モノクマ「………………」

安藤「投げるにも蹴るにも、遠くから一点を狙うには相応の技術が居る……」

安藤「超高校級のサッカー選手のお前なら、いやお前にしか出来ないんだ!」

モノクマ「………………」

安藤「稲本! もう言い逃れは出来ないぞ!」



安藤「……もう一度最初から、この事件を振り返るぞ」

安藤「これが事件の真相だ……!」

[クライマックス推理 開始]


《Act.1》
俺達がコロシアイ学園生活を始める前に起こったゼロの事件……
登場人物は未来機関員の二人、来栖と未尻。協力者の御々崎。
そして……すべての事件の原因、黒幕だ。

《Act.2》
黒幕は交渉場所を学園長室に指定して三人を誘導した。
その部屋には机や椅子が取り払われていたんだ。
黒幕は隠れる場所や遮る物を排除していた……これから起こる事件の為にな。

《Act.3》
三人が学園長室に入ったのを確認した後、黒幕は不意打ちで襲撃したんだ。
使った凶器は……アルターボール。
金属とプラスチックで出来たモノクマデザインのボールだ。
犯人はそれを蹴り飛ばして、最初の一発を来栖の後頭部に命中させた……!

《Act.4》
黒幕は来栖を即死させる事に成功した。
未尻もすぐに事態に気づいたんだろうけど……もう遅かったんだ。
黒幕は次のアルターボールを二人めがけて蹴り飛ばした。
未尻は御々崎を守るために、自分の身を盾にしたんだろう。
黒幕はそれを一方的に攻撃した……!

《Act.5》
やがて未尻を殺害した黒幕。
この後、御々崎を捕らえたんだろう。
そして記憶を操り絶望衝動を植えつけて、俺達と共にコロシアイ学園生活に参加させた……!


この全ての犯行を黒幕は一人で行なったんだ。
未来機関の二人を殺したのも。
国定をオシオキで殺したのも……
俺達にコロシアイをさせたのも!


お前が黒幕だったんだ! 【超高校級のサッカー選手】、そして【超高校級の絶望】、稲本 詩紋!

COMPLETE!

安藤「……どうなんだよ、稲本!」

モノクマ「…………」

モノクマ「………………」

モノクマ「……………………」

満「反応がない……?」

モノクマ「………………」


プシュー……


ジョージ「うおッ、ゲホッ! 煙ッ!?」

モノクマの台座からスモークが出てきた。
煙はまたたく間にモノクマを、裁判場を包み込み何も見えなくなる……

御々崎「なんなのこれ……!」

原井「何も見えません!」


 「…………ふ。くく……」


安藤「……!」

やがて煙は晴れ視界が見えるようになってくる。


 「……よう」


……モノクマの台座の近く、国定の裁判席に誰かが立っていた。



稲本「久しぶりだな!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    【超高校級のサッカー選手/絶望】   稲本 詩紋

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

満「稲本くん……なの……?」

そこにいたのは、記憶にあるよりも背は大きく、声も低いような……
けど確かにそいつは稲本だった。
イタズラっぽい笑みを浮かべたその表情は、確かにあの……!

ミリア「シ、シモンくん!」

御々崎「本当にあんたが黒幕だったの……?」

稲本「………………」

笑みを浮かべたまま稲本はピクリとも動かない。

不動「……稲本?」

稲本「……まあ。適当にやらせてもらうぜ」

笑っていた表情が一瞬で真顔に戻る。
その表情は俺達の知らない別人のようにも思えた。

原井「え……?」

稲本「これからオマエラに選んでもらう」

稲本「脱出かオシオキか、真実か嘘か、絶望か希望か。どちらかをな」

安藤「……!」


なんなんだ……この、今まで忘れていたような悪寒は。
裁判はこれで終わる……終わるはずなんだ……!


【学級裁判 中断!】

今回はここまで、参加ありがとうございました
黒幕は稲本でした。

今日の夜も同じくらいの時間に続きをやります、たぶんまだ終わりません。

これって、もしも稲本が生き残ってた場合って裁判はどうなっていたんですか?


そしてクローン稲本の絶望指数とか、他のメンバーがどうするかとかも気になります。

始めます

>>212
黒幕については終わってから説明をするつもりだったのでその時にお答えします。

【学級裁判 再開】


稲本「………………」

国定の席にはアルターボールを小脇に抱えた稲本が立っている。
少し大人びたような……でも間違いなくあの稲本が。

安藤「……一体どういう事なんだ」

満「選ぶ、って……?」

稲本「………………」

ジョージ「なんとか言ったらどーだ、オイ!」

稲本「…………。えーと……」

稲本「やっべ。何言うか忘れた! さっきどこまで話したっけ?」

安藤「……は?」

原井「いえ、あの……。稲本君は先程出てきたばかりで、私達は何かを選ばねばならないと言ったはずです」

稲本「あーそれな! オレ忘れっぽいからさぁ」

御々崎「なんなの、アンタ……?」

不動「……ふざけているのか」

稲本「ふざけている? …………」

稲本「……不動、貴様誰に物を言っている!」

不動「なっ……」

稲本「これから貴様らに行なうのはクロへの投票の前段階……意思確認だ」

稲本「俺様が、貴様らの置かれている状況と選択により想定される結末を説明、または質疑応答をする」

稲本「有難く拝聴するがいい!」

ミリア「ハイチョー……? それよりシモンくんなんかおかしいですよ!」

不動「くっ……同意だ。コイツには俺の知る稲本にはなかった迫力を感じる……」

稲本「ふん……。些細な事を気にするものだ。全てはただの模倣でしかない」

稲本「複数の性格という設定も、この施設を学園風に改装したのも、このコロシアイ学園生活も全てな」

御々崎「模倣って……私達の前にもあったていう最初のコロシアイ学園生活の事を言ってる訳?」

稲本「ああ。言うまでもないがこのコロシアイ学園生活はそれが基になっている」

稲本「……要するにアレだよ。リスペクトっつーか、オマージュっつーか、パクリっつーか……」

稲本「あー、パクリって言っちまった……! そうだよ二番煎じ、三番煎じなんだよ結局……」

稲本「あーくっそ、おれ死のうかな……」

満「また性格が変わった?」

御々崎「メンドくさい奴……!」

稲本「安心しな。俺の性格のレパートリーは4つしかねえ」

稲本「ハイテンション健忘症なオレ、威風堂々たる俺様、ネガティブ卑屈野郎のおれ」

稲本「そして無愛想無感動無表情の俺。喜怒哀楽って訳だ」

これが……。これが絶望した稲本なのか……?

ジョージ「んな事ァどうでもいい。クロはもう分かったんだ、とっとと投票に移れよ!」

ジョージ「満場一致でテメーに投票すれば裁判は終わりのはずだ」

ジョージ「意思確認なんざ投票すれば分かるだろォ!」

稲本「んなワケにはいかねーっつの! これからオマエラは、いわばこの学園もどきから『卒業』もどきをするんだぞ」

ミリア「モドキモドキって……よく分かんないです!」

稲本「卒業式の前には訓辞だとか来賓の挨拶とか、ゴチャゴチャしたどうでもいいイベントあっただろ?」

稲本「それと同じだ。黙って聞いてろよ!」

稲本「……まあおれ、式中は意識無い時間の方が長かったけどな……」

満「寝てたんだ……」

ジョージ「んな訳分からねー理屈でごまかすんじゃねェ!」

稲本「でもオマエラ気になってるだろ? 自分の事についても、外の事についても」

安藤「……確かにそれはそうかもしれない」

ジョージ「なっ、オォイ!」

稲本「ははっ、中途半端に分かっちまうのって一番気持ちワリーんだよな! 分かるぜその気持ち」

稲本「さて。オマエラは黒幕の正体、オレに辿りつく前にいくつかの結論に達したはずだ」

指の上でアルターボールを回しながら稲本は話を始める。

稲本「まず一つ、オマエラって実際のとこ何なの?って話から!」

原井「…………。私達が超高校級の絶望だったという話でしょうか……」

稲本「あ、リコちゃん以外はな?」

御々崎「…………。アンタがその名前で呼ばないで」

稲本「しょうがねぇなー。ま、とにかく御々崎ちゃんは未来機関の交渉に着いてきた協力者だ」

稲本「当初、このコロシアイ学園生活に参加させるつもりは……実はなかったんだよなぁ!」

御々崎「……じゃあ、参加させた理由は」

稲本「オモシロそうだったから!」

御々崎「……っ! アンタ……」

稲本「未来機関の奴らは最初からぶっ殺すつもりだった」

稲本「ただ俺達の中の誰かの関係者が来ると聞いて、利用できねーかと思ったんだ」

不動「それであんな手口で殺したのか……」

稲本「ああ。モノクマを突っ込ませて自爆させる事も出来たが、同行者が死んじまう」

稲本「そうして苦労して参加させた御々崎ちゃんは国定の動機に大いに役立ってくれたよ。あいつ隠れシスコンだからな」

御々崎「……けどアンタはその国定の罠に嵌ってこれから処刑される。残念だったわね」

稲本「そうなんだよ……。あーマジで無いわおれ……」

稲本「まっ、ソレはソレ! オレはオレ! 気にしたってしょーがねーよな!」

不動「……これはネガティブなのかポジティブなのか……」

稲本「そうそう、御々崎ちゃんは才能の移植の実験台にもさせてもらったんだったな。失敗ではあったけど良いサンプルになったぜ」

稲本「絶望的な事、大して出来てねえのは笑っちまったけど!」

御々崎「……っ」

安藤「サンプル……?」

稲本「ともかく御々崎ちゃんについてはそれ以上の事はなんもねえ」

稲本「巻き込まれたカワイソーなパンピーってとこだ」

御々崎「………………」

満「……ボク達が超高校級の絶望だったとして、どうしてこの場所に?」

満「なんで……殺し合いをしてるの?」

稲本「いいだろう、教えてやる。モノクマの時にも話したが、貴様らが今いるこの場所は希望ヶ峰学園の研究施設の内の一つ」

稲本「かつて絶望の一派が襲撃し、希望ヶ峰学園に放棄された場所だ」

原井「私達が襲った訳ではないのですか……」

稲本「絶望の元凶たる江ノ島盾子の死が放送された時、未来機関と超高校級の絶望のパワーバランスは一変した」

稲本「所詮は首謀者を失った烏合の衆……。各地の絶望の残党は徐々に制圧されていった」

稲本「だからこそ俺様達15人の超高校級の絶望はここへ逃げ込んだのだ。未来機関の手から逃れる為にな」

稲本「この場所に逃げ込んで正解だったぜ。オレら以外誰もいねーし、未来機関の追っ手も来ねーし」

稲本「ここでの生活は平和そのものだったんだ」

ミリア「なのになんでコロシアイをしたんですか……?」

稲本「平和だったからだよ」

ミリア「エッ?」

稲本「平穏は安寧を生み、安寧は淀みを生み、淀みは腐敗を生む……」

稲本「平穏や平和というのは、常に刺激と変化を求める絶望とは相容れないものなのだ!」

稲本「平穏よりも波乱を。安寧よりも破綻を。平和よりも恐慌を!」

不動「……何を言っているんだ。全く理解できん」

稲本「……まあ、シンプルに言うと飽きてコロシアイ学園生活を始める事にしたんだよ。うわぁ一言で済む話だったわ……」

安藤「は……そんな理由でか!?」

稲本「もちろん他にも理由はあるぜ。けどきっかけの一つなのは確かだ」

稲本「そもそも暇つぶしにコロシアイ学園生活をする事にしたのは俺達の発案じゃねーのさ」

御々崎「じゃあ誰がそんな事を……」

稲本「……二代目ちゃんだ」

安藤「二代目……?」

稲本「オマエラには計り知れない事だろうから説明はしねー」

稲本「ただ俺達にこのモノクマやらこの施設を学園風に改装する為の資材、資金を提供してくれた人物がいたんだ」

稲本「これからやるコロシアイ学園生活のデータ、それとここで行なっていた研究のサンプルデータと引き換えにな」

御々崎「私達の殺し合いのデータを? なんの為に……」

稲本「さあな? ともかくオマエラの生活を放送してたのはそのためだ」

稲本「準備大変だったぜー。桐子ちゃんがいろいろデザインしたり本多くんがいろいろ作ったり」

ジョージ「………………」

稲本「4階以下の改装は希望ヶ峰学園の校舎内を真似たんだ」

稲本「もう気づいてると思うけどこの建物って地下なんだよ。5階の玄関ホールの扉の先が外に繋がってる」

稲本「一階の玄関ホールの扉の先って土壁なんだぜ? あれだけ厳重なのになんも無えの、ウケるだろ!」

満「ボク達は暇つぶしの為に自分達からコロシアイ学園生活を……」

満「でも、ならどうして稲本くんだけは記憶を持っているの?」

稲本「そりゃー、誰かがMCやんないと始まんないっしょ! ……っていうのは建前なんだけど」

ジョージ「建前なのかよ!」

稲本「まあその話は後にしようぜ! そうだ、この施設の外がどうなってるのか気になるだろ?」

不動「施設の外だと……?」

稲本「ポチっとな」

裁判場のモニターの画面が点いた。
この施設の外の様子が映し出されていく……


満「な、なにこれ……」

御々崎「モノ……クマ……」

安藤「………………」

思わず言葉を失った。

映っていたのは施設の周りを取り囲んでいる大量のモノクマ。
銃やヘルメットで武装しているのがほとんどで、まるで戦争をしている兵隊のような……?

稲本「コイツラは自律式の戦闘用モノクマ。今はバトってねーみてーだな」

ミリア「バトルってダレとですか?」

稲本「未来機関だよ」

安藤「なっ、未来機関って……!」

稲本「以前貴様らは未来機関から放送によるメッセージを受け取ったらしいな」

稲本「その放送からすでに時が経っているが、それでも助けが来ない理由がこれだ」

安藤「コイツラが邪魔してるって事か……?」

稲本「防衛してるって言ってくれよ。さっき……国定が起こした事件の捜査の時なんか大活躍だったぜ」

稲本「停電で施設の防衛システムが停止中なのを良いことに未来機関は攻めてくるからよー」

原井「ですが、助けが来ないという事は……!」

稲本「ああ迎撃した。二代目ちゃん特製モノクマ、100体もいりゃそれがドリームチームだからな」

稲本「ここの防衛は難攻不落。未来機関には突破できるものではない!」

御々崎「……ここから出るには私達から出ないといけないって事?」

ミリア「で、でも外に出てもあんなにモノクマがいたら……!」

稲本「あ、それは安心しろよ。玄関ホールの扉を開けるのに専用のスイッチがあるって言っただろ?」

稲本「スイッチはそのモノクマ達の動きも止められる。花火が上がったりはしねーけどな」

稲本「っと、言いたい事が前後しちまったが……未来機関は今この施設に入ろうとしてるんだ」

稲本「それがなぜか分かるか?」

ミリア「ミリア達を助ける為ですよ! 未来機関は超高校級の絶望をやっつけてくれる……あ、あれ?」

稲本「気づいたか。そう俺達は超高校級の絶望……未来機関とは敵対してるんだ」

稲本「救助はただの建前。未来機関は別にオマエラを助けに来てる訳じゃねーのさ」

稲本「むしろ……オマエラがここを出たら捕まって処刑されちまうんじゃねーか?」

ミリア「エッ……?」

安藤「……待て、それは違うはずだ!」


未来機関は超高校級の絶望に対抗して作られた組織……
けどそれだけの組織じゃないはずだ。

安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を提示しろ!]

【未来機関の目的】 正解!

安藤「これで示す……!」


安藤「未来機関は確かに超高校級の絶望と対立してる組織だ。けどその目的には……」

安藤「才能の保護も含まれてる。来栖のメールにも処罰じゃなくて保護する目的だと書いてあったんだ」

安藤「俺達が超高校級の絶望でも助けてくれるはずだ!」

稲本「おーそうだな。未来機関は助けてくれるかも」

稲本「けどオマエラを助けに来てるのって一体誰だっけ? 組織じゃなくて誰が助けに来てるか、だ」

安藤「俺達を助けようとしている人物……?」


それって……

安価↓
1.来栖 護
2.苗木 誠
3.江ノ島 盾子

選択 2 正解!


安藤「苗木誠……俺達が脱衣所で放送を聞いた時、そう名乗っていた」

稲本「そう……苗木誠。希望ヶ峰学園78期生、超高校級の幸運」

稲本「そして超高校級の絶望を打ち破った超高校級の希望であり今は未来機関に所属している……」

稲本「オマエラを助けに来てるのは苗木誠なんだ。だからこそ助からない」

原井「どういう事ですか? そんなに素晴らしい方なら救ってくれるはず……」

稲本「以前、俺達と同じように逃亡していた15人の絶望の残党がいた」

稲本「そいつらは苗木誠は未来機関の命令でそいつらを捕まえたんだが……そこで命令違反を犯した」

安藤「命令違反……?」

稲本「その捕らわれた残党はどうなったと思う?」

ミリア「ホゴしてもらったんですよね?」

稲本「いいや。その中の5人を除いた全員は脳死状態になっちまったのさ」

ミリア「エッ……?」

ジョージ「何ィ?」

脳、死……?

満「う、嘘だよそんな事……!」

稲本「残念だけど本当の事しか言ってないんだよなぁ」

不動「脳死とは……苗木誠は一体何をしたんだ?」

稲本「ここを出て、苗木誠に捕まれば答えも分かるんじゃね?」

安藤「……!」

稲本「苗木誠は絶望を憎んでいる。心の底から憎悪している!」

稲本「無論、俺様達の事もだ!」


稲本「俺様は否定するぞ!」 反論!


稲本「苗木誠は俺様達を救う気などない。むしろ逆だ!」

苗木誠は超高校級の絶望を、俺達を憎んでいる……?
いや、あの放送を聞く限りでは何としても救おうとしている事が読み取れたはず……

けど反論なんてどうすれば……!

[反論ショーダウン 開始]

コトノハ>>112
【生徒名簿】
【未来機関の目的】
【16人目の高校生】
【記憶の操作について】


稲本「苗木誠はオマエラと同じようにコロシアイ学園生活を強制され、何人もクラスメートを失った」

稲本「絶望そのものと、それに関わる奴らを憎むには十分な理由さ」

稲本「その証拠に俺達と同じような絶望の残党の中に、苗木誠によって意識不明に陥った者が何人もいる」

稲本「どーせ、苗木誠は俺達を救う気なんてないんだぜ……」



安藤「…………!」

駄目だ、突破口が見つからない!

稲本「おいおい、何も言えないみてーだな!」

安藤「くっ……!」

不動「……苗木誠がこの施設に来ようとしているのは確かだ」

満「けど目的は救出じゃなくて捕らえる為……?」

御々崎「………………」

ミリア「テキ、なんですか……!?」

原井「何を……信じれば……?」







『それは違うよ!』



安藤「……え?」

稲本「あ?」

今の声は……?


声の方向は……ジョージの席からだ。

ジョージの裁判席の台の上に何かが置いてある。
あれは……ラジオ?


 『……皆』


苗木『ボクは苗木誠。未来機関の苗木誠だ』

苗木『騙されないでくれ。諦めないでくれ。キミ達はもう少しで脱出できるんだから!』


満「な、苗木……さん?」

不動「苗木誠……!?」

原井「ど……どういう事なのですか? なぜラジオが……」

ジョージ「……へっ。オレのおかげだ!」

苗木『キミ達の第五の事件、国定クンが停電を起こした時があったよね?』

苗木『あの時、施設のセキュリティの一つであるジャミングも解除されていたんだよ』

苗木『そしてもしかしたらと思って、映像はこっちに映らなかったけど本多クンに一方的にメッセージを送ったんだ』

苗木『ジャミングが解除されてるかもしれないからラジオの電源を点けて肌身離さず持ってくれ、って』

苗木『本多クンがメッセージを聞いてくれてたのは幸運だったよ!』

苗木『ジョージクンがやってくれたのは意外だったけど……』

稲本「……待てよ。施設が自動で復旧する時にジャミングも復旧したはずだ。なんで通信できてる?」

苗木『えっ?』

ジョージ「オレがジャミングを停止させたんだよ。セキュリティールームで操作してなァ!」

稲本「…………んー」

安藤「ジョ、ジョージお前……!」

ミリア「ナイスです、ジョージくん!」

ジョージ「いいからとっとと論破しちまえ! いやしてもらえ!」

御々崎「苗木……でいいのよね。さっきの話は本当なの?」

苗木『……確かに稲本クンは嘘は言っていない』

苗木『だけど事実を捻じ曲げて伝えているんだ。……あのバグの存在に気付かなかったボク達にも責任がある』

苗木『でもボクは彼らを助けようとした。今それを証明するの難しい。けれど……』

苗木『ボクは絶望を、キミ達を憎んでなんかいない!』

安藤「信じていいのか……?」

苗木『皆。ボクの言う事を信じて欲しい』

苗木『キミ達を絶対に助ける……!』

稲本「……へっ。言ってろ」


稲本「希望なんてねーんだよ!」 反論!


稲本「薄っぺらい綺麗事しか吐かない者に興味などない!」


……今なら。論破できるかもしれない!

[反論ショーダウン 開始]

コトノハ>>112
【生徒名簿】
【未来機関の目的】
【16人目の高校生】
【記憶の操作について】


稲本「苗木誠はオマエラと同じようにコロシアイ学園生活を強制され、何人もクラスメートを失った」

稲本「絶望そのものと、それに関わる奴らを憎むには十分な理由さ」

稲本「その証拠に俺達と同じような絶望の残党の中に、苗木誠によって意識不明に陥った者が何人もいる」

稲本「どーせ、【苗木誠は俺達を救う気なんてない】んだぜ……」


[【】を論破 or 助太刀しろ!]

あ、安価↓で

助太刀 苗木 正解!

安藤「希望を……示してくれ!」

苗木『それは違うよ!』 助太刀!


稲本「脳死させたけど悪意はありませんでした!って事をどうやって証明するんだ? 苗木誠!」

苗木『……その手には乗らないよ』

稲本「……へえ」

苗木『声しか届かないこの状況で、その議論をしても結局水掛け論にしかならないんだ』

苗木『ボク達が届けられるのは【声】だけ……だからキミ達を救うつもりがある事を【声】で証明する』

満「声で……?」

苗木『……皆さん、お願いします!』


 『……! ……! ……!』


安藤「……!」

ラジオから聞こえてきたのは聞き覚えのある声。

最後に聞いたのが遠い昔のような……家族の声……!

ミリア「……パ、パパ? パパ!」

不動「なっ……この声は……」

原井「お父様……!」

満「良かった……。無事だったんだ……!」

安藤「こ、これは……?」

苗木『来栖さんが作っていたキミ達の関係者のリスト。その人達に来てもらったんだ』

苗木『キミ達を救うつもりがあるって事、これで信頼して欲しい!』

稲本「……超高校級の声真似芸人がマネしてるとか……」

苗木『その才能でも複数の人の声を同時に出すなんて無理だよ』

稲本「ですよねー……」

苗木『皆が待ってる。ボク達を信じて脱出して欲しい』

ミリア「ハイ……! ゼッタイ、ゼッタイに!」

満「本当に皆の家族が来てるって事は」

原井「苗木さんは敵ではなかった……!」

不動「……間違いないようだ」

苗木『あとは投票タイムを……』



ガシャーン!



 『なっ……ザ、ザッ―ーー、ザーーーーーー』

ジョージ「なっ、テメーなにしやがる!」

突然鋭い音が鳴った。
音の方向を見るとラジオが破壊されている……

ジョージの後ろの壁でアルターボールが跳ねて転がっていった。
稲本が蹴って壊したのか……?

稲本「……そりゃこっちのセリフだ」

ジョージ「へっ、残念だったなァ。もう脱出するのに不安要素はねェだろ!」

不動「……確かに。不本意だがジョージのおかげで無くなった」

ジョージ「なんで不本意なんだよ!?」

稲本「いいやあるだろ。それはジョージ、お前自身だ」

ジョージ「ハァ……?」

稲本「貴様はどうやってジャミングを解除できた?」

ジョージ「んなもんセキュリティルームで適当にぱぱぱっーと……」

稲本「ありえねーっつの! 仮にもセキュリティ機能の操作だぜ?」

稲本「初見で、他の機能に影響を与えずジャミングの操作だけをするなんて無理だ」

ミリア「ど……どういう事ですか?」

稲本「決まってんだろ。ジョージお前……」





稲本「記憶、戻ってんだろ?」

ジョージ「がっ……!」

原井「え……?」

御々崎「……何?」

安藤「記憶が戻ってる……?」

稲本「だからこそセキュリティルームを操作してジャミングだけ解除できたんだ」

稲本「こんな事あんだな……。びっくりだぜ」

ジョージ「な、何を言ってやがる……!」


記憶を知ってるから操作できた……?
そういえば……

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━━━━━━━━━━━━
━━━━━━

ジョージ「ハァ? オメー何しやがったァ!」

安藤「このパネルにちょっと触っただけだ!」


安藤「というかどうやって止めるんだ!?」

ジョージ「このパネルかァ!? ……たぶんおそらく確証はねーけどこれだろォ!」ポチッ


安藤「止まった?」

ジョージ「フー……。手間かけさせんじゃねェ!」

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安藤「そういえば実験室を調べてる時も、お前は何故か装置に停止を一発で出来たよな……」

ジョージ「オメーまで何いってやがる!? オレは……」

稲本「記憶のロックが解除された。つー事は絶望時代の記憶もあるはずだ」

稲本「なのになんでそれを黙ってるんだ?」

ミリア「ジョージ、くん……?」

ジョージ「馬鹿野郎! こんな奴の話を聞くなァ!」

稲本「しかもお前、事あるごとに議論を急ごうとしてたよな」

原井「確かに……。何か急かしているようでした……」

ジョージ「……オレはァ! 記憶なんざ戻ってねェ!」


ジョージは記憶が戻ってるのか?
だとしたらどういう事になるんだ……!?

とにかく……。
今はジョージに記憶が戻ってるのかどうか、それを議論するしかない!

[議論 開始!]

コトダマ>>112
【記憶の操作について】
【起動した研究設備】
【研究成果】


ジョージ「オレは記憶を取り戻してなんかいねェ!」

稲本「ジョージが出てきたのは……【目賀の事件の辺りだったな】」

不動「記憶を取り戻した、だと……?」

御々崎「一体どのタイミングで……?」

稲本「【真理木ちゃんの事件の辺り】か?」

稲本「【国定の事件の時】か?」

稲本「それとも……【最後の裁判の捜査中】か?」

ジョージ「……オレが【記憶を取り戻したタイミングなんて無え】!」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

記憶を取り戻したタイミング→記憶の操作について 不正解


……いや。これじゃおかしいな。
 [発言力 7.0 → 6.0]

記憶操作装置の説明によると、ある事で稀に記憶を取り戻す事があったはずだ。
ジョージが記憶を取り戻したとしたら、それはいつ起こった……?

コトダマ>>112
【記憶の操作について】
【起動した研究設備】
【研究成果】


ジョージ「オレは記憶を取り戻してなんかいねェ!」

稲本「ジョージが出てきたのは……【目賀の事件の辺りだったな】」

不動「記憶を取り戻した、だと……?」

御々崎「一体どのタイミングで……?」

稲本「【真理木ちゃんの事件の辺り】か?」

稲本「【国定の事件の時】か?」

稲本「それとも……【最後の裁判の捜査中】か?」

ジョージ「……オレが【記憶を取り戻したタイミングなんて無え】!」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

夜も遅いので今日はここまでで。

今日の夜に再開します、安価もその時にまた。

始めます
議論からの再開です。

[議論 開始!]

コトダマ>>112
【記憶の操作について】
【起動した研究設備】
【研究成果】


ジョージ「オレは記憶を取り戻してなんかいねェ!」

稲本「ジョージが出てきたのは……【目賀の事件の辺りだったな】」

不動「記憶を取り戻した、だと……?」

御々崎「一体どのタイミングで……?」

稲本「【真理木ちゃんの事件の辺り】か?」

稲本「【国定の事件の時】か?」

稲本「それとも……【最後の裁判の捜査中】か?」

ジョージ「……オレが【記憶を取り戻したタイミングなんて無え】!」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【記憶を取り戻したタイミングなんて無え】←【真理木ちゃんの事件の辺り】 正解!

安藤「……本当にそうなのか!」
 [発言力 6.0 → 6.5]


安藤「……稲本。お前は俺達全員に記憶の消去を行なったんだな?」

稲本「ああ。もれなく全員キャンペーンだ」

安藤「記憶の消去をしても……ある事をすれば取り戻す事があるらしいんだ」

安藤「それは強い電気刺激を受ける事。確か真理木の事件の裁判の時に……」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━

モノクマ「クロがいないからおしおきもできないし。……オマエラお助け人工知能キャラとか持ってない?」

ジョージ「んなもんある訳ねーだろォ! いたらむしろオレが分解してるぜ!」

モノクマ「そう……。ほんじゃスタンガンスイッチON!」


バチィッ! バリバリバリッ!


ジョージ「なんでだよォ!? ぎにゃああああああッ!!」

バタン

国定「あ、倒れた……」

━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

安藤「お前はスタンガンを食らってたんだ。記憶が戻るとすればあの時だ!」

ジョージ「なっ……」

稲本「いや、アレはマジでやつ当たりだったからそーいう狙いは無かったんだけどよ」

稲本「……つーかオマエこそなんか狙いあんのか?」

ジョージ「うるせェんなもん知るか! ハァ……!」

ジョージ「大体、前の事件で国定にスタンガンを食らった奴だっているだろうが!」

ジョージ「スタンガン食らったのはオレだけじゃねェ! オレだけ記憶戻ったとか言いがかりだろ!」

……いや。
今考えると、記憶が戻ったと思われる前後でジョージには明確な違いがある……

ある事に対してのリアクション、反応……それが違ったんだ。


……考えろ……!


[閃きアナグラム 開始]

【記憶を取り戻した前後で、ジョージの反応が違ったある事とは?】
○○○○(4文字)

 し ま た か ら お さ
 け な も お り き ね

安価↓1

おしおき 正解!

安藤「まさか……!」
 [発言力 6.5 → 7.0]


安藤「ジョージの人格が最初に出てきたのは目賀の裁判だった」

安藤「目賀のオシオキが終わった後、お前は……」

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━━━━━━━━━━━━
━━━━━━

モノクマ「ひゃっはーーーーーっ!! ボク、満足!」

ジョージ「う、うおおおおおおッ!?」

                 :
                 :

満「気づいたら倒れてて。でもどうして?」

不動「これは……気絶しているな」

安藤「気絶って、なんでだよ?」

国定「さっきの映像にショックを受けたとか? 本多クン以上にそういうものが苦手なのかもね」

━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

安藤「オシオキの映像を見てショックで気絶していたんだ」

安藤「けど真理木の事件でオシオキの代わりに電気ショックを受けたその後だ」

安藤「5回目の事件、裁判が終わって国定のオシオキを見た時は……」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━

モノクマ「アイム、ウィナー! イエーーーッ!」

不動「……本当に死んだのか」

原井「そう、なのでしょう……」

ジョージ「チッ。胸糞悪ィ」

ミリア「えぐっ、うううう……」

━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

安藤「全然平気だったんだ。明らかに反応が違う……!」

ジョージ「…………!」

安藤「まさかお前は本当に記憶を……?」

ジョージ「ハァ……! んなのどっちもいいだろ。とっとと投票しろォ!」

ジョージ「投票した後に全部説明してやる、早く投票すんだよ!」

不動「……その言い方、記憶は戻っているという事か?」

稲本「ちなみに記憶が戻ったって事は絶望時代の記憶もあるって事だぜ」

原井「な……。ではジョージ君は何を企んでいるのですか?」

御々崎「……アンタ。急かしてるのも何か理由がある訳?」

ジョージ「こっから出てェだけだ! いいから……!」

満「説明してくれないの? 投票が終わったら取り返しがつかないかもしれないのに……!」

ミリア「ジョージくん、ホントのこと言ってください!」

ジョージ「ハァ……いい加減気づけ! アブネェのはオレじゃねえって事に!」

ジョージ「ハァ、ハァ……。くっそ……!」

稲本「……くくっ。もう結構やべえんだろ、ジョージ」

ジョージ「ッ、テメェ……!」

安藤「…………。そういえばさっきからジョージの呼吸が荒い?」

稲本「活動時間の限界が来てんだよ。国定の事件の捜査の時からずっとジョージのままだからな」

稲本「そろそろ本多くんに戻る頃だろ?」

ジョージ「クソがァ……!」

安藤「……もしかして。本多に戻るとまずい事があるのか……?」

稲本「本多とジョージの記憶には法則がある。決してジョージが一方的に共有している訳ではない」

稲本「片方の意識が起きている時にもう片方の意識がある場合、記憶が共有される」

稲本「今までは本多が気絶し、本多の意識が無い状態でジョージが現れていた。だから一方的にジョージが共有していた!」

原井「本多君にジョージ君の記憶が無かったのもそのせいなのですか……?」

稲本「けど今はもう、本多くんもさすがに起きてんだろ……」

稲本「絶望時代の記憶も共有してるはずだ。たぶんな、自信ねえけど……」

ジョージ「ハァ……ハァ……、ふざけんなァ……!」

ジョージ「いいかァ!? オレは、オレは……!」

ジョージ「オレは死にたくねェ、こっから出てェ! クズでもバカでもなんでもいい……」

ジョージ「生きてェんだよオレはァ! …………!」


絶叫した後、ジョージは裁判席に突っ伏して倒れ込んだ。


満「あっ……だ、大丈夫!?」

ミリア「ジョージくん!」

稲本「……くくく」


 「…………。…………」ムクッ


倒れてすぐに、ジョージはゆっくりとした動作で起き上がった。
さっきまでの荒々しい表情は消え、呼吸も落ち着いている。

 「………………」

ただその目は……
本多にもジョージにも感じる事の無かった、ぞっとするほど冷たい目だった……

原井「あなたは……ジョージ君なのですか。それとも……」

御々崎「……アンタ」

稲本「狼少年って話がある。愚かな嘘つき少年が村人に信用されなくなって牧場の羊が全部狼に食われる話だ」

稲本「あの教訓は嘘をついてはいけませんって事だが……。俺は違うと思う」

稲本「結局村人も羊を失ってる訳だからな。嘘じゃなくてリスク管理の問題だ」

稲本「結局、常に最悪のケースを想定できなかった村人が一番愚かだったんだ」

 「………………」

稲本「まあこの話は別になんの関係も無いんだけどな!」




本多「……久しぶりですね。稲本さん」

稲本「よう! 久しぶり!」

不動「……本多、か? 意識は戻ったか」

安藤「本多、お前記憶は……」

本多「皆さん。終わりにしましょう」

安藤「……え?」




本多「最後の投票。ボクは稲本さんに投票しません」



安藤「……は」

稲本「……くっ」


………………。稲本に投票しない?


安藤「……はあああああああっ!?」

稲本「はははははははっ! サイッコ―だぜ、本多くん!」

稲本「オマエラ、オレが裁判前に言った説明覚えてるか?」

稲本「最後の投票は満場一致。それ以外は負けだってな」

満「そんな……!」

原井「本多君が投票しなければ負け……?」

ミリア「な、なんでですか!? おかしいですよ、シモンくんがクロです!」

御々崎「頭でも打ったの!?」

本多「いいえ。ただジョージと記憶を共有して思い出しただけです」

本多「僕達が絶望していた頃の記憶を……」

不動「なっ……やはりジョージは記憶を取り戻していたのか!」

安藤「だけど……! だけどおかしいだろ!」

安藤「稲本に投票しないと、オシオキされるのはお前も一緒のはずだ!」

本多「おかしいのは安藤さん。あなた達の方ですよ」

安藤「何?」

本多「皆さんはまだ真実に辿りついていないんです」

満「真実って……」

稲本「……50点。今の貴様らの点数は平均以下、ギリギリ補習だ」

満「まだ分かってない事があるっていうの……?」

本多「僕達全員が超高校級の絶望だとしましょう。しかしそれでは解決しない矛盾があるんです」

不動「……どういう事だ。俺達は超高校級の絶望、だからこそこの施設にいた」

不動「そのはずだ……矛盾とは?」


……俺達は超高校級の絶望だった。
その結論では解決しない矛盾……

それってもしかして……


安価↓1 [コトダマリスト>>112から証拠を二つ提示しろ!]

※二個指定なので↓2を採用します

【生徒名簿】 【メールの日付】 正解!

安藤「………!」


安藤「俺達は希望ヶ峰学園の76期生なんだよな……」

稲本「ふっ……。安藤達は76期生。間違いねーよ」

安藤「今は……何年なんだ。俺達が入学してからどれくらい経った?」

稲本「そうだな、76期生の入学から数年は余裕で経ってるぜ」

安藤「…………。じゃあなんで俺達は入学した時から身体が変わってないんだ……?」

満「身体……?」

不動「…………。まさか……」

……ずっと目を背けていたのかもしれない。気づかないようにしてたのかもしれない。

だけど……

安藤「資料室にあった生徒名簿には俺達の身体情報も載ってた」

安藤「その時のデータと今の俺達は全く変わってないんだ……」

安藤「メールの日付を見ても数年は経ってるはずなのに……!」

ミリア「そ、それってどういうコトですか……?」

原井「………………」

稲本「入学の時にもう皆、成長線閉じてたんじゃね?」

御々崎「そんな訳……。…………!」

本多「ええ、そんな訳はないです。入学から身体が全く変化していないというのはあり得ません」

本多「現に稲本さんは相応に成長してますしね」

稲本「ザッツライト!」

本多「僕達は成長するほど長い時間を生きている訳ではない。それだけです」

安藤「……じゃあ俺達は」

俺達の正体は……


選択↓
1.クローン
2.クローン
3.クローン

クローン 正解

安藤「………………」


安藤「クローン……なのか……?」

本多「はい」

ミリア「……エッ?」

本多「超高校級の絶望の記憶と才能を移したクローン。それが僕達の正体です」

本多「正しくは御々崎さんと稲本さん以外、ですね」

稲本「そう! オマエラ全員、オレ達が作ったオモチャだったんだよ! はははははっ!」

満「……クローン。ボク達が……」

不動「…………っ!」

原井「………………」

本多「ええ。ですから僕達にはここを出る理由は実はありません」

本多「先程放送で声を聞いた家族も赤の他人ですし、未来機関が保護する対象でもありません」


俺は偽物……俺は本物じゃない?

俺は……俺の記憶は……?

本物ってなんなんだよ……

御々崎「でもどうして。なんで全員がクロ―ンだなんて……」

稲本「元々、俺様達はコロシアイ学園生活を自分たちのクローンにやらせるつもりだったのだ」

稲本「目的は俺様達の暇つぶしと、ここで行なっていた研究その結論……」

稲本「クローンになら、超高校級の才能でさえも安定して複写できるのか? その検証をな」

稲本「二代目に提供するデータも得られる。まさしく一石二鳥の方法だったという訳だ」

稲本「つっても二代目ちゃんから言ってきただけで、おれらのアイデアじゃないんだけどな……」

本多「ところで稲本さん。僕が覚えてるのは全員がクローン達に才能と記憶をコピーしたところまでなんですが」

本多「他の人達はどうしたんですか?」

稲本「ぶっ殺したよ。全員」

本多「やっぱりそうですか」

安藤「……は? こ、殺した……!?」

稲本「ああ、一人残らずオシオキでな。本多くんが作ってくれたオシオキ装置の試用も兼ねてさ」

本多「………………」

満「な、何を言ってるの……? 頭が着いていかない……!」

不動「本当の俺達は殺しただと……どういう事だ! 何故だ……!」

稲本「……裏切り者がいたからだよ」

御々崎「……裏切り者?」

稲本「クローンも出来てコロシアイ学園生活の準備が完成する直前、二代目ちゃんがさ……」

稲本「おれ達の中に絶望してない裏切り者がいるって……言ったんだ」

本多「僕達の中に……? でもどうして彼女にそれが分かったんですか?」

稲本「さあな。だが嘘だとしても意味の無い嘘をつくような性格じゃねえ……」

稲本「それでもまだオレは信頼してたんだぜ。クラスメートの事」

ミリア「シンライ……」

稲本「……けどその後タイミングよくメールが届いたんだ。未来機関からな」

御々崎「……! 来栖のメールね」

稲本「『施設に隠れているという情報を得て』って、どこ情報よ、それ? ここにいたのはオレ達だけだったんだぞ」

稲本「……オレ達しかいねえだろうが!」

ミリア「ひっ……!」

稲本「マジで絶望したぜ。ホント仲良かったはずなのにさぁ。バカみたいに友情感じてたんだけど……」

稲本「アレ嘘だったんだな……ハハ。だからこそ裏切った奴が許せなかったんだ」

稲本「けどおれバカだからさ……裏切り者が誰なのか全っ然分かんなかったんだよ」

稲本「……それで全員ぶっ殺した」

原井「そんな理由で……本当の私達を……!」

稲本「皆の隙をついて拘束して問答無用で処刑した。たぶん全員何が起こったかも分かんなかっただろうな」

稲本「俺も結局、裏切り者は最後まで分からなかった」

稲本「けどやっぱ誰なのか気になるじゃん? そして俺はそいつを絶望させたかったんだよ」

稲本「だから一人でもクローン達のコロシアイ学園生活を始める事にしたんだ」

満「……!」

稲本「……コロシアイ学園生活を始めた動機は俺達の暇つぶし」

稲本「そして俺がそれを受け継いだ動機、目的は……」

稲本「オマエラの中で絶望しない奴……裏切り者だったかもしれない奴を見つける事」

稲本「そしてそいつを今度こそ絶望させてやる事だ!」

安藤「それが本当の動機か……!」

原井「こんな……こんな事が……」

ミリア「う、ううう……!」

満「……っ、……」

不動「………………」

御々崎「アンタ達……」

稲本「……さて。これでようやく貴様ら紛い者共に話せるという訳だ。最後の投票の説明についてな」

稲本「このコロシアイ学園生活の最後の投票……。クラシックルールでいこうぜ」

安藤「クラシックルール……?」

稲本「今回の裁判、オマエラの勝利条件は満場一致でオレに投票する事だ」

稲本「ま、本多くんがいる限り無理っぽいから……特別、本多くんは抜きにしてもいいぜ!」

安藤「えっ……」

本多「いいんですか? まあ、勝てるでしょうが」

稲本「そして負けた時の話だ。実は前回のコロシアイ学園生活の最後の裁判では希望側が負けても処刑は行われなかった」

稲本「というのも負けた時のオシオキが学園で一生を過ごす事だったからな。あ、一人は処刑するんだっけ? 覚えてねえや!」

御々崎「……という事は私達が負けた場合のオシオキもこの施設で過ごす事なの?」

稲本「弱気だなー御々崎ちゃん。でもその通り……なわきゃねーだろ!」

御々崎「……!」

稲本「オマエラが負けた場合のオシオキは……やり直し」

稲本「記憶をまっさらにした状態でもう一度16人でコロシアイ学園生活を送ってもらう事だ」

満「なにそれ……もう一度……?」

安藤「16人ってどういう事だ? ここにいるのは7人しか残ってないんだぞ……!」

安藤「他の奴らはもう死んだ……。やり直しなんて出来ない!」

稲本「分かってねえなあ。オマエラはクローンって言っただろ」

稲本「死んだらまた造ればいい。それは可能なんだ」

安藤「なっ……!」

稲本「死んだ奴らをもう一度造り直し、オマエラの記憶も消去してやり直す」

稲本「これがオマエラのオシオキ! 優しすぎて涙が出るだろ?」

御々崎「どうしてそんな事を? メリットは……」

稲本「ぶっちゃけオマエラが絶望してる様を見てるのって飽きないんだよね」

御々崎「くっ……! アンタは最低の人間よ!」

稲本「はははっ! 否定はしねえけど御々崎ちゃんが言えた事じゃないだろ!」

稲本「えーとこれであれも言ったし……うん」

稲本「俺から説明する事は終わった。あとは質問タイム、で意思確認してもらってのちに投票だな」

安藤「質問タイムと意思確認……?」

稲本「オマエラにはよーく考えてもらう。ここから出た方がいいのか、出ない方がいいのか」

稲本「自分は脱出してもいい人間なのか? 出たとして何が待ってるのか? 出なかったらどうなるのか?」

原井「…………。脱出してもいい人間なのか……」

ミリア「出たらどうなるんですか……?」

不動「……出なかったら」

満「……出た方がいいの? 出ない方がいいの……?」

稲本「そこんとこ、よーく考えてもらう。知りたい事があったら聞いても良いぜ」

稲本「答えられる事は限られるけどな……。おれ馬鹿だし……」

原井「……あの。どうして私は……前の私は何故、超高校級の絶望になったのですか?」

稲本「さあな。自発的になったのかもしれないし誰かの影響かもしれない。そこは個人的な問題だから知らねーや」

原井「私の……私の家は。原井家はどうなったか分かりますか?」

稲本「滅亡したぜ」

原井「……え?」

稲本「社会的にも実質的な意味でもな。原井家が超高校級の絶望に資金援助していた事が発覚したんだ」

原井「……あ」

稲本「その報復か内部分裂か、原井家の人間が大勢殺される事件も発生した」

稲本「そういやさっきの放送の時も原井ちゃんの父ちゃんの声しか聞こえなかったな。他は死んだんじゃね」

原井「ああ……」

安藤「や……やめろ! 聞くな原井!」

稲本「全ての原因は……原井家の次期当主が超高校級の絶望に加担していたからって噂だぜ!」

原井「う……ああああああああっ!!」

御々崎「落ち着きなさい! くっ……」

稲本「原井ちゃん。自分が脱出してもいい人間なのか、よーく考えてくれよ!」

ミリア「ワタシは……ミリアたちは……本当にクローンなんですか?」

稲本「ああ。間違いなく360度どのアングルから見てもクローンだぜ」

ミリア「で、でもキオクやサイノウはおんなじなんですよね!?」

稲本「うん?」

ミリア「コピーしたって言ってましたよね……ミリアは、ワタシのキオクはミリアのなんですよね!?」

稲本「あー……。うん、そう思うんならそうなんだろう」

稲本「……貴様の中ではな」

ミリア「エッ……?」

稲本「言っただろ? ミリアちゃんがそう思ってても他人が……ミリアちゃんのパパがそう思うとは限らない」

稲本「ちなみにラジオはぶっ壊したけど、放送は続いてるからオマエラの家族ももちろん聞いたはずだ」

稲本「本当の家族はすでに死んでいて、あとに残ったのはパチモンのクローンだって事をな」

安藤「あっ……!」

ミリア「あ……うあ……」

稲本「同じ記憶をもったクローンなら同じ人間か? ここで考えたって答えは出ない」

稲本「この問いに簡単に結論が出るなら哲学という学問は存在しないのだ」

稲本「ミリアの父は貴様を受け入れるかもしれない。だが拒絶する事もまたあり得るだろう」

ミリア「い……イヤ……!」

御々崎「ミリア! しっかりしなさい!」

稲本「ここから出た後、どうなるのか……よく考えるがいい」

満「クローンって……性格は……?」

稲本「性格?」

満「一緒なの……? お姉ちゃんのクローンはお姉ちゃんと同じ性格……?」

稲本「そもそも、最初の頃オマエが過ごしてた瑠散ちゃんもクローンじゃん。違和感なかっただろ?」

満「それは……」

稲本「こっから出たら瑠散ちゃんはもう死亡確定だけどー、やり直しならモドキには会えるぜ」

稲本「記憶も消去するし、本物じゃないとは気づかないだろうよ」

満「………………」

安藤「おい……満!」

稲本「不動もさあ。心残りあんだろ?」

不動「………………」

稲本「オマエの事だから、もう一度コロシアイ学園生活をする事で……」

稲本「今自分が出るよりも他の奴が出られる可能性に懸けたい、とか思ってんじゃねーの?」

不動「……っ」

御々崎「不動……!」

稲本「そだ、御々崎ちゃんはクローンじゃないから出る理由はちゃんとあるんだったな」

御々崎「……当たり前でしょ。私は絶対に……」

稲本「じゃあここまで生き残った特別賞だ。やり直しの時、国定との思い出を戻してやるよ」

御々崎「…………!」

稲本「御々崎ちゃん……リコちゃんの記憶の保管場所ってオレしか知らないからな」

稲本「リコちゃんがここに来たのはオレ以外が死んだ後だし」

稲本「おれを処刑したら、本物の国定との記憶が戻らない可能性もある……」

御々崎「なんですって……」

稲本「今のリコちゃんには偽国定との記憶しかねーんだ。それよりも本物との記憶が気になるだろ?」

御々崎「………………」

稲本「どっちがいいんだろうなあ。オレには分かんねーわ!」

原井「………………」

ミリア「………………」

満「………………」

不動「………………」

御々崎「………………」

安藤「み、皆……」

本多「……やはりこうなりましたか」

稲本「シンキングターイム、ってやつだな。安藤もしっかり考えろよー」

安藤「……っ! なんだよそれ……出ない方がいいって情報を言ってるだけじゃないか!」

稲本「んな事ねえよ。俺は真実を言ってるだけ。それを聞いてどう考えるかはオマエラ次第だ」

稲本「それにもう諦めろよ。満場一致は無理だって」

安藤「くっ! そんな事……」

稲本「たぶんオマエラはやり直しになるだろうが、もしかすると今度は16人助かるかもしれねーぜ?」

安藤「は……?」

稲本「だってそうだろ。御々崎ちゃんに兄妹の記憶を戻す約束しちまったから爆弾も一人減るし……」

稲本「そういや国定の動機も減るな。とにかく殺し合いのリスクは減る」

稲本「時間が経てば経つほど、未来機関がここを突破する準備も整う」

稲本「全員」

安藤「だけど……16人誰も死なないなんて……!」

稲本「おいおい諦めていいのか?」

稲本「どんなにか細い、蜘蛛の糸みてーな可能性にもすがりつく……」

稲本「それが希望ってやつなんじゃねーのか?」

安藤「希、望……」

稲本「全員救えるかもしれねーぜ? 超高校級の幸運のオマエなら……はははっ!」

↑一部ミスです
これを補完でお願いします

稲本「時間が経てば経つほど、未来機関がここを突破する準備も整う」

稲本「全員で脱出する可能性は0じゃない」

安藤「だけど……16人誰も死なないなんて……!」

安藤「………………」


……俺は救えるのか?

皆を……

瑠散を、伊田を、大田原を、桐子を、椰和原を、稲本を、目賀を、真理木を、国定を……


稲本「さあ、これからオマエラに選んでもらう」

稲本「脱出かオシオキか、真実か嘘か、絶望か希望か。どちらかをな」


俺は…………皆を……



………………救いたい……。

ここまで。次回ラストです

今日の夜に再開します。最後までお付き合いください

では始めます

稲本「……よし、そこまで! シンキングタイム終了~!」

稲本「そんじゃ最後は……投票の時間だ」

本多「では始めましょうか。……いえ、終わらせるんですね」

満「投票……」

ミリア「………………」

原井「………………」

皆……。

稲本「では貴様らの手元のスイッチを押し、投票するがいい!」

稲本「投票の結果、クロとなるのは誰なのか……。まあクロはもう分かってんだけどさ……」

不動「………………」

御々崎「…………っ」

稲本「その結果は満場一致になるのか、否か?」

…………俺は……。

稲本「はりきっていこうぜ! 投票ター……」





パァン!







裁判場に銃声が鳴り響く。

その場にいる全員がその音の発生した方向を見上げていた。
天井に向けて発砲した特製銃を握っている……

私の手元を。



御々崎「………………」

不動「…………?」

安藤「……御々崎?」

御々崎「……下を向くんじゃない」

御々崎「私達が向かわなきゃいけないのは、こんな地下施設じゃなくて外の世界」

本多「特製銃……なぜ? 御々崎さんの残弾数は0発だったはず」

御々崎「……マジックよ」

ミリア「エッ?」

御々崎「ふん。……あんた達はここから出たかったはずでしょ」

御々崎「全員で脱出するって、そう言ってたんでしょうが……」

御々崎「今さら諦めるなんて許さない!」

稲本「おいおい。個人用シールドビットが銃声に反応しちゃったじゃん」

本多「……そんな物まで用意してたんですか」

稲本「不動あたりが撃ってくるかもと思ってな。御々崎ちゃんが発砲するとは思わなかったけど」

原井「……で、ですが! 外に出るなんてもう……」

満「……外に出るよりも、ここでずっと……」

御々崎「私はここから出たい。私はここから出なくちゃならない」

御々崎「私をそう思わせたのは……、絶望以外の道を示したのは……」

御々崎「「希望を持たせたのは、他でもないあんた達なのよ!」

御々崎「それでも出たくないって言うんだったら……」



無理矢理にでも、【希望】を撃ちこむ……!

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


御々崎「諦めないでよ。【希望】を持って……!」

本多「希望など、どこにもありません」

稲本「オマエラの正体はクローン。俺達に造られた紛い物なんだ」

稲本「そんな偽物を家族が受け入れるか? オマエラの帰る場所なんてねーんだよ」

ミリア「…………。【ダレも受け入れてくれない】……」

稲本「むしろ憎む奴はごまんといるだろうな……。なんつったって超高校級の絶望のクローンなんだし……」

不動「…………。俺達は【許されない存在】だ……」

稲本「本当にオマエラはここを出なきゃいけないのか? オマエラにその価値はあるのか?」

原井「…………。私達がここから出る事は【正しくない】……」

稲本「コロシアイ学園生活をやり直す。それは新たなる破滅への扉だ」

稲本「だがしかし、今までに亡くなった者共を復活させるのも確か」

満「…………。【会いたい】……」

稲本「オマエラ全員が生還するチャンスでもあるんだよなぁ!」

稲本「これって……希望って言うんじゃね?」

安藤「………………」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【正しくない】←【希望】

御々崎「誰がそう決めたのよ……!」 論破!


原井「私は……本当の私は取り返しのつかない事をしてしまった最低の人間なんです……」

原井「故に私がここから出るなんて、生きるなんて……正しくない……」

御々崎「……ここから出るのが正しいかどうかなんて知らない」

御々崎「私だって……。私のせいで何人も犠牲になって死んだ。絶望衝動だってまだ残ってる」

御々崎「けどそれでも脱出したい。私のせいで死んだ奴らから逃げたくない……!」

御々崎「私は私が正しいと思った事をする」

御々崎「原井。あんたはどうするの?」

原井「……逃げる……?」

原井「正しいのは……。本当に正しいのは……!」

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


御々崎「諦めないでよ。【希望】を持って……!」

本多「希望など、どこにもありません」

稲本「オマエラの正体はクローン。俺達に造られた紛い物なんだ」

稲本「そんな偽物を家族が受け入れるか? オマエラの帰る場所なんてねーんだよ」

ミリア「…………。【ダレも受け入れてくれない】……」

稲本「むしろ憎む奴はごまんといるだろうな……。なんつったって超高校級の絶望のクローンなんだし……」

不動「…………。俺達は【許されない存在】だ……」

稲本「本当にオマエラはここを出なきゃいけないのか? オマエラにその価値はあるのか?」

稲本「コロシアイ学園生活をやり直す。それは新たなる破滅への扉だ」

稲本「だがしかし、今までに亡くなった者共を復活させるのも確か」

満「…………。【会いたい】……」

稲本「オマエラ全員が生還するチャンスでもあるんだよなぁ!」

稲本「これって……希望って言うんじゃね?」

安藤「………………」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【会いたい】←【希望】

御々崎「……本当にそう思ってるの?」 論破!


満「会いたいんだ、どうしても……」

満「偽物でも嘘でもいいんだ……。お姉ちゃんに会いたい……!」

御々崎「……満、あんたは大切な事を忘れてる」

御々崎「やり直すって事は、ここで過ごしてきた生活の事も忘れるって事」

御々崎「本当の姉妹じゃなかったかもしれない。……偽物の兄妹だったかもしれない」

御々崎「だけどあんたが本当に会いたい瑠散は……、ここで満と会って過ごした瑠散でしょうが!」

御々崎「それを忘れてもいいの!?」

満「……!」

満「ボクは……。ボクのお姉ちゃんは……!」

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


御々崎「諦めないでよ。【希望】を持って……!」

本多「……希望など、どこにもありません」

稲本「オマエラの正体はクローン。俺達に造られた紛い物なんだ」

稲本「そんな偽物を家族が受け入れるか? オマエラの帰る場所なんてねーんだよ」

ミリア「…………。【ダレも受け入れてくれない】……」

稲本「むしろ憎む奴はごまんといるだろうな……。なんつったって超高校級の絶望のクローンなんだし……」

不動「…………。俺は【許されない存在】だ……」

稲本「本当にオマエラはここを出なきゃいけないのか? オマエラにその価値はあるのか?」

稲本「コロシアイ学園生活をやり直す。それは新たなる破滅への扉だ」

稲本「だがしかし、今までに亡くなった者共を復活させるのも確か」

稲本「オマエラ全員が生還するチャンスでもあるんだよなぁ!」

稲本「これって……希望って言うんじゃね?」

安藤「………………」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【許されない存在】←【希望】

御々崎「そんな訳ないでしょ!」 論破!


不動「……本当の俺は超高校級の絶望だった。そして今の俺も内通者としてお前達を裏切っていた……」

不動「ようやく分かったんだ。俺はここから出る価値のある人間ではない……」

御々崎「……記憶のない私はずっと自分が何者なのか考えてきた」

御々崎「結局何の才能もない、思考すら絶望的で不安定な厄介者ってオチだったけど」

御々崎「ここから出る価値があるかなんて分かりきってる。でも認めてくれた奴がいた……」

御々崎「私に脱出して欲しいって思ってくれた奴がいた!」

御々崎「一度裏切ったあんたが今ここにいるのは……不動を認めた奴がいたからでしょ!」

不動「…………俺を」

不動「……俺を、認めてくれたのは……」

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


御々崎「諦めないでよ。【希望】を持って……!」

本多「……希望など、どこにもありません」

稲本「オマエラの正体はクローン。俺達に造られた紛い物なんだ」

稲本「そんな偽物を家族が受け入れるか? オマエラの帰る場所なんてねーんだよ」

ミリア「…………。【ダレも受け入れてくれない】……」

稲本「むしろ憎む奴はごまんといるだろうな……。なんつったって超高校級の絶望のクローンなんだし……」

稲本「本当にオマエラはここを出なきゃいけないのか? オマエラにその価値はあるのか?」

稲本「コロシアイ学園生活をやり直す。それは新たなる破滅への扉だ」

稲本「だがしかし、今までに亡くなった者共を復活させるのも確か」

稲本「オマエラ全員が生還するチャンスでもあるんだよなぁ!」

稲本「これって……希望って言うんじゃね?」

安藤「………………」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【ダレも受け入れてくれない】←【希望】

御々崎「自信を持ちなさい!」 論破!


ミリア「コワイ……。コワイんです……」

ミリア「パパに嫌われたら、ミンナに否定されたら……!」

御々崎「……それで何? だからここから出ないっていうの?」

御々崎「ここから出ない限り、一生父親に会う事すら出来ないのよ」

御々崎「もしも嫌われたって、あんたはそれでへこたれるような奴じゃないでしょ……」

御々崎「少なくともこいつらは……私は、ミリアを否定なんかしない!」

ミリア「……! ミミちゃん……」

ミリア「う、ううううう……!」

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


御々崎「諦めないでよ。希望を持って……!」

本多「………………」

稲本「オマエラの正体はクローン。俺達に造られた紛い物なんだ」

稲本「そんな偽物を家族が受け入れるか? オマエラの帰る場所なんてねーんだよ」

稲本「むしろ憎む奴はごまんといるだろうな……。なんつったって超高校級の絶望のクローンなんだし……」

稲本「本当にオマエラはここを出なきゃいけないのか? オマエラにその価値はあるのか?」

稲本「コロシアイ学園生活をやり直す。それは新たなる破滅への扉だ」

稲本「だがしかし、今までに亡くなった者共を復活させるのも確か」

満「…………。【希望】はきっとある……!」

稲本「オマエラ全員が生還するチャンスでもあるんだよなぁ!」

稲本「これって……希望って言うんじゃね?」

安藤「…………。俺は、【救いたい】……」


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【救いたい】←【希望】

御々崎「…………!」


安藤「………………」

安藤「……救いたいんだ」

安藤「瑠散も伊田も大田原も桐子も椰和原も稲本も目賀も真理木も国定も……」

安藤「……皆を。救いたいんだ……」

御々崎「…………。何か言ってやろうかと思ったけど」

御々崎「あんたに任せる。満!」

満「うん……! 安藤くん!」

安藤「満も……。瑠散と一緒にここから脱出したいだろ……?」

満「……ううん。それは違うよ」

満「やり直して今度は16人全員で生還できたとしても、死んでいった皆が救われる訳じゃないんだ……」

満「死んだ皆を救うには、皆の思いを無駄にしない為には、今ここしかないんだ!」

安藤「……っ」

満「ボク達は偽物の存在なのかもしれない」

満「だけど、だからこそ。ボク達が過ごしてきたこの学園生活だけは嘘にしちゃいけない!」

満「安藤くんお願い。ボク達を……皆を救って!」

安藤「……!」

安藤「俺は…………」

安藤「…………。俺、は……!」



安藤「……俺はっ!」



ここから出たい……

何が起きても……何が待ってても……!

ここにいる皆と、死んでいった皆との記憶と一緒に……

……前に進みたい!

安藤「ありがとう……満。御々崎も」

安藤「全員で、皆でここから出よう!」

満「うん……!」

御々崎「ええ。絶対にね」

稲本「あーあー。なーんか盛り上がっちゃってさぁ……」

本多「………………」

稲本「貴様達を取り巻く真実と未来は変わらない。絶望の真実と、破滅の未来だ」

本多「………………」

稲本「茶番にしか見えねーんだよ、ソレ。そう思うだろ本多くん?」

本多「……なぜ。どうして……」

稲本「……どした?」

御々崎「……どうやら。もう一人言ってやらないといけない奴がいるみたいね」

安藤「ああ。任してくれ」

本多「……どうして外に出ようなんて思えるんですか。僕達の正体はクローン……」

本多「それも超高校級の絶望のクローンだったんですよ」

本多「本人ではないとはいえ、その犯した罪は無関係ではありません。ずっと背負い続けるんです」

安藤「それでも出たいんだ。皆と一緒にこの偽物の学園から脱出したい!」

本多「……なんでそんな事が言えるんですか。記憶が無いからですか?」

本多「僕達が……どれほど残酷で非道で無惨な事をやってきたのかを知らないからですか?」

本多「……僕達がここから出るなんて許されない認められない求められてない……」

本多「僕は……耐え切れない! 無理なんです、背負う事なんて……!」

安藤「本多、お前……!」

安藤「……目覚めてからのお前は絶望に満ちているというよりも、何の感情も無いって印象だった」

安藤「ずっと超高校の絶望時代に戻った振りを……いや」

安藤「そうする事で自分は何も感じない、って思い込ませてたんだ」

本多「はぁ……! はぁ……!」

安藤「ずっと自分の感情を押し殺してたんだな……」

本多「……幻滅しましたか? 自分が耐え切れないから、安藤さんや皆さんを巻き込もうとしたんです……」

本多「脱出するために皆さんの助けになったジョージと違って、僕は……僕は……!」

本多「僕は最悪の人間なんですよ……!」

安藤「………………」

本多「はぁ……! はぁ……!」

安藤「……いいや、そんな事ないぞ」

安藤「だって……自分の事しか考えてないジョージの方がずっとひどいからな!」

本多「な……なんですか、それ……?」

安藤「それに言っただろ。俺は皆と脱出したい……」

安藤「もちろん、その皆には本多も入ってるんだ」

本多「……!」

本多「僕は……ここから出たくないんだ……!」


本多は自分の記憶に苦しんでる……きっと罪悪感を感じている。
けど本当は、本心は……!

あいつの言葉を、ぶつけてやるんだ!

[議論 開始!]

コトダマ
【───────】


本多「僕があのオシオキ装置を作ったんです……!」

(ジョージ「ハァ……ハァ……、ふざけんなァ……!」)

本多「死んでいった皆さんも……、本物の方の僕達もそれで死んだ……!」

(ジョージ「いいかァ!? オレは、オレは……!」)

本多「僕が殺したようなものなんですよ……」

(ジョージ「オレは死にたくねェ、こっから出てェ!」)

本多「僕は最低最悪の人間なんだ……!」

(ジョージ「クズでもバカでもなんでもいい……」)

本多「僕は【生きてたくない】んです……!」

(ジョージ「【生きてェ】んだよオレはァ! …………!」)


安価↓1 [【】を論破しろ!]

【生きてたくない】←【生きてェ】 正解!

安藤「本当のお前は……!」 論破!


安藤「本多。お前は自分がやっていない事に、代わりに罪悪感を感じてるだけなんだ」

本多「そんなの関係ないです! あれは紛れもなく僕が……!」

安藤「……だから俺も代わりに許す」

本多「……えっ?」

安藤「お前が勝手に罪悪感を感じるなら、俺も勝手に許す……。それじゃダメか?」

本多「…………!」

安藤「そもそも皆が死んだのはお前のせいじゃない。そこまで自分を責める必要なんて無いだろ!」

本多「ち、違います……。僕は……!」

安藤「……本当は生きたいんだろ。ここから出たいんだろ?」

安藤「ジョージはハッキリ言ったぞ。『生きてェ』、って」

安藤「本多。お前はどうなんだよ!」

本多「……! 僕は……」

本多「本、当は……!」

満「本多くん!」

稲本「…………なんだコレ」

御々崎「……どうやら投票は満場一致になりそうね。さあ、投票タイムよ」

稲本「くくくっ……」

稲本「この中に偽物のクロ―ンにすら裏切られるバカがいるってマジ? ハハハハッ!」

稲本「……笑えねえよ」

安藤「! 稲本……」

稲本「……いいぜ? オマエラが真実と未来から目を背けるってんなら……」



稲本「何度でも絶望させてやるよ」 反論!



稲本「クソゴミのパチモンモドキが夢見てんじゃねえぞ。俺が目を覚まさせてやる」


……今の皆なら大丈夫だ。
何を言われても……。何が待ち受けてても……!

『一人』じゃない。『皆』と一緒なら切り抜けられる!

[反論ショーダウン 開始]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

申し訳ないです、助太刀は一人ずつで

再安価↓

助太刀 御々崎

安藤「言ってやれ、御々崎!」

御々崎「……これが私の意思!」 助太刀!


御々崎「私達が一緒に過ごしてきた奴らは皆クローンで、本物じゃなかった」

御々崎「……そう。それは紛れも無い真実」

御々崎「けど……真実なんてどうでもいい」

御々崎「あいつは、私を生かした国定は……」

御々崎「ここにいた国定獏兎は、私の兄だった!」

御々崎「私は脱出する。私はそのために今生かされている……」

御々崎「そのために今ここに立っているんだから!」



稲本「オマエラにその価値があるのか?」 発展!

[反論ショーダウン 発展]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

投票済: 御々崎

安藤「不動……。頼んだぞ!」

不動「……俺は応える。信頼してくれた奴らの為に」 助太刀!


不動「俺はここから出る価値のある人間かどうか、か……」

不動「……そんな事を考える意味はない。結局、俺が出たいかどうかなんだ」

不動「俺はここから脱出したい。お前達と共に外に出たい……」

不動「……全員の脱出を願っていたあいつの思いを受け継ぎたい!」

不動「……俺に価値なんてあるのかどうかは知らん」

不動「超高校級の絶望のクローンで、しかも裏切り者だ」

不動「……だが、認めてくれた奴がいた。信頼してくれる奴がいた」

不動「それで十分だ……!」



稲本「希望なんて、クソくらえ!」

[反論ショーダウン 発展]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

投票済: 御々崎、不動

安藤「お前の答えを見せてやれ、原井!」

原井「正しさとは……!」 助太刀!


原井「本当に正しい事とはなんなのか。私がここから脱出するのは正しい事なのか……」

原井「……今までにクロになった方達は、誰かの為に、正しいと思う事の為に罪を犯しました」

原井「その方法は間違っていましたが……」

原井「すべてが嘘だったとしても、その心までは嘘ではなかったんです」

原井「私も自分の心に嘘をつきたくありません。だからきちんと向き合います」

原井「やり直して嫌な記憶を消してしまいたいというのは……ただ逃げてるだけなのです」

原井「自分が嫌な思いをしたくないだけなのです。それが正しいはずがありません……」

原井「ここから出なければ、本当の自分と向き合う事も出来ないのだから!」

原井「……私はここから出ます。それが正しいと思うからです!」



稲本「目の前の絶望に気づかないのか?」 発展!

[反論ショーダウン 発展]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

投票済: 御々崎、不動、原井

安藤「ミリア。お前なら出来るはずだ!」

ミリア「コワイのはもう……消えちゃいました!」 助太刀!


ミリア「……ここに来てコワイこと、ツライこと、イッパイありました」

ミリア「ここから出てもきっと、イッパイ苦しいことがあるんだと思います……」

ミリア「……だけど! ソコから逃げても変われないから……」

ミリア「立ち向かわないと、ツヨクなれないから……!」

ミリア「ミリアはソトに出ます! ソトに出て、パパと会いたいんです!」

ミリア「コワくなんかありません。ミリアにはミミちゃんが、ススムくんが、ミンナが……」

ミリア「ナカマがいるから……!」



稲本「貴様達の戯言は聞き飽きたぞ!」 発展!

[反論ショーダウン 発展]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

投票済: 御々崎、不動、原井、ミリア

安藤「もう大丈夫だよな? 本多!」

本多「……僕はここから出たい!」 助太刀!


本多「……記憶があるんです。僕が超高校級の絶望だった時の事……」

本多「僕は間違いなく最悪の人間だった……」

本多「さっきも皆さんを巻き込もうとした。だけど……」

本多「だけど、それでも……!」

本多「……生きたい!」

本多「許されるなら、皆さんと一緒にここから出たい……!」

本多「ジョージじゃなくて……僕の意思なんです!」

本多「だから選ばせてください! 希望を……!



稲本「諦めろって、もう……」 発展!

[反論ショーダウン 発展]

コトノハ
【───────】


稲本「どうあがいたってオマエラがクローンだって事に変わりは無い」

稲本「偽物の身体、偽物の記憶、偽物の関係、偽物の才能」

稲本「オマエラには何一つ真実なんてない。それが唯一つの真実なんだ」

稲本「本物のオマエラが何をしたのか知ってっか……? 世界がどれだけメチャクチャになったか……」

稲本「その罪もオマエラが背負うんだ、泣けるだろ……」

稲本「貴様達を受け入れる者などもはや存在しない」

稲本「全てを忘却し、最初からやり直すしか道は残っていないのだ!」

稲本「ここから脱出しても、最初からやり直しても……」

稲本「オマエラの未来は、【絶望】しかねえんだよ!」


安価↓1 [【】を論破 or 助太刀しろ!]

投票済: 御々崎、不動、原井、ミリア、本多

安藤「満。お前は俺を信じてくれた……」

安藤「だから俺もお前を信じる!」

満「うん。……もう迷わない!」 助太刀!


満「……会いたいよ。お姉ちゃんに会いたい」

満「夢でも嘘でも偽物でもいいから会いたい。もう一度会えるんだったらなんだってする」

満「今だって、ずっとそう思ってるよ……」

満「だけど。あのお姉ちゃんを……」

満「ボクと一緒に過ごしたお姉ちゃんを……」

満「ボクにミサンガをくれたお姉ちゃんを……!」

満「忘れてしまうのは、もっと嫌なんだ!」

満「ボクのお姉ちゃんはその一人だけだから……!」

満「絶対に忘れない……。絶対にここから出る!」

満「皆と一緒に、全員で脱出する!」

稲本「……なんだよ」

稲本「なんなんだよ……!」

稲本「……なんなんだよ、オマエラはァ!」

安藤「稲本。お前がどんなに揺さぶったってもう迷わない」

安藤「俺達は真実を受け入れるから。未来を信じているから……」

安藤「希望を捨てないから……!」

稲本「……なんだよ、その目」

稲本「なんでオマエがその目をしてんだよ……」

稲本「オマエなんかが、アイツと同じ目をしてんだよ……!」

安藤「………………」

稲本「ふざけるなぁっ! 安藤ォォッ!!」


これで……全てを終わらせる!

[パニックトークアクション 開始]


稲本「ふざけんな……。ふざけるな、ざっけんな!」


稲本「……【絶望】に恐怖しろ」


稲本「【絶望】に戦慄しろ!」




稲本「【絶望】に、【絶望】しろおおォォッ!!」




安価↓1【キーワードを完成させろ!】

              高校
              △

        超□        ○級の

              ×
              希望

【超高校級の希望】 正解!



安藤「希望は、未来を信じる事なんだ」

稲本「……!」

安藤「どんな困難が待ち受けてても、どんな絶望が立ちはだかっていたとしても……」

安藤「その先に明るい未来が待っているって、信じて進む事なんだ!」

稲本「……っ、くっ……」

安藤「だから俺達は選ぶ。脱出を、真実を、希望を!」

稲本「……ッ!」



安藤「希望は、前に進むんだ!」

稲本「……くっそおおおおおおォォッッ!!」




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

               ジャラララララ……


           ┃イナモト┃イナモト┃イナモト┃


             チャララララララララ……!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ダン!


【学級裁判 閉廷!】






安藤「…………終わった」

本多「……満場一致……」

不動「……勝った、のか」

満「……うん。皆、脱出を選んだんだ!」

原井「良かった……!」

ミリア「やった、やった! 皆と出られるんですね!」

御々崎「……ええ。そうよ」

稲本「………………。俺が……」

稲本「俺様が……おれが……」

稲本「……オレが、負けた?」

安藤「稲本……」


稲本「……ふ。……ハハ、ハ……」

稲本「……あーあ、負けた負けたー!」


ミリア「シモンくん?」

稲本「これでパクリだらけの二番煎じも終わり。あっけねーな」

稲本「こんなもんかー……。思った程じゃねえや」

不動「……何の話だ?」

稲本「オレ的に人生で最高に絶望してたのってやっぱあの時なんだよ。オレらの中に裏切り者がいるって分かった時」

稲本「いや……。クラスメート全員をオシオキした時だったか? ま、どっちみち今はそれほどじゃねえや」

本多「絶望していた時、ですか……」

稲本「けどまあ三番目には入るか。そう考えるといい余生だったな!」

原井「余生って……。まさか!」

稲本「そ、まだオレのオシオキが残ってんじゃん。むしろこっからが盛り上がりどころだろ!」

満「……ボク達はここから出られればそれでいいんだ。稲本くんに死んで欲しい訳じゃない!」

安藤「稲本。俺達と一緒に脱出は……出来ないのか?」

稲本「やだよ。だってオマエラと脱出したら……」

稲本「オレ最年長じゃん。長老とか言われるんだろ、ヤダぜそれは!」

安藤「……本気で言ってるんだ。それにお前はクローンじゃないんだろ?」

安藤「だったら俺達と……!」

稲本「……違えんだよ」

安藤「……!」

稲本「オマエラは違う……どこまでいっても違うんだ」

御々崎「………………」

稲本「記憶が同じでも、才能が同じでも、本質的に違うんだ……」

稲本「断言してやる。オマエは安藤じゃねえ」

稲本「満ちゃんじゃねえ本多くんじゃねえミリアちゃんじゃねえ不動じゃねえ原井ちゃんじゃねえ……」

安藤「稲、本……!」

稲本「オレの居場所はオマエラじゃねえんだよ……」

満「稲本くん……」

稲本「……よし! そろそろ始めっか!」

稲本「オレの人生ベスト3(予定)の死の絶望、そのための~?」

稲本「最後にふさわしい、スペシャルなオシオキをっ!」

稲本「それじゃあハリきっていこうぜ!」



稲本「おしおき、タァーイム!!」



ヴーン……

ピコッ☆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

          CONGRATULATIONS!


       イナモトくんがクロにきまりました。
       オシオキをかいしします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

教室のようなセットの中央、机の上に稲本は立っていた。
腕を組んで、胸を張り……なぜか誇らしげに微笑んでいる。

突然、稲本の周りから次々に別のセットと装置が立ち上がってきた。
それは今までに見た事のあるオシオキ……

クロ全員が受けてきたオシオキだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        超高校級の絶望 稲本 詩紋 処刑執行

    『超高校級の絶望的おしおき 
                 二番煎じ(セカンドシーズン)』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 【革命万歳!】

飛行機は稲本をはりつけにしたまま、高速で宙返りを繰り返す。
目をグルグルに回しつつも、腕を組んだポーズを崩さず余裕そうだ。
……が、唐突に飛行機は直進に進路を切り替え、タワーに勢いよく衝突し爆発した……


 【ゲイジュツはバクハツだ!】
玉座に腰かけている稲本。
肘掛けに腕を乗せて頬をつき、足を組んだ様はまさしく帝王だ。
……足元に大量の爆弾が転がっている以外は。
モノクマ達が懸命にその様をスケッチしている……
やがて大爆発が起こり、モノクマ共々吹っ飛んでいった……

 【魚田亜帆井流の刑】
稲本は水車にはりつけになっていた。
昔の拷問のように水車は回転を始め、やがてそのスピードは最高潮に達する。
水車は水しぶきを上げながら止まる事なく延々と高速回転を続ける……


 【チェック・メイト】
等身大の、ガラス張りのキングの駒の中で稲本は手を振っていた。
二台のクレーン車が大きな箱をそのキングの真上に移動させす。
大きな箱の中には、同じ等身大のチェス駒……
クレーンは箱をひっくり返し、落ちた駒達は、稲本のキングを粉砕した……

 【落第 - Failure -】

教室ようなのセットの中……
部屋の中央にはベルトコンベアが走っていた。

ベルトの上には机が等間隔で置いてある。
流れる先には大きな穴が口を開けて待ち受けており、
机が落ちると長い時間差の後……断末魔のような砕け散った音が聞こえた。

稲本はベルトの上の机の席に座っている。
足は机の上に投げ出し、手を頭の後ろで組んだガラの悪い座り方だ。

稲本の先の机は次々に落ちて悲鳴を上げる。
それをクラシックにでも感じているかのような落ち着いた表情で聞き入っている。

穴に近づき、稲本は足を机をおろし普通に座る。
だが机の上に乗っていた鉛筆を投げ捨てだした。
次に反省用の原稿用紙を払いのけ、そして……

机の上の何かに気づき、固まった。

ゆっくりとベルトコンベアは進み、そのまま稲本は落ちて行く……。

長い間隔の後、机の断末魔と共に、何かが叩きつけられる音。
そして血が穴からも噴き出し、飛び散っていた……。



                 :

                 :



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                 エピローグ

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 ― 校舎5階 第二玄関ホール ―


第二玄関ホールにある大扉……
俺達はその扉の前に横一列に並んで集まっていた。
稲本が用意していたスイッチを持って。


本多「このスイッチをを押せば開きます。同時に外のモノクマの動きも止まるはず……」

安藤「………………」

不動「………………」

原井「………………」

本多「……皆さん?」

安藤「あ、いや……。なんか全てが終わったんだと思うと、気が抜けちゃって……」

満「うん……。何か変な感じ。放心っていうのかな」

御々崎「……つってもいつまでこうしてる訳にはいかないでしょ」

原井「はい……。確かにそうなのですが……」

ミリア「ソトに出ても大丈夫……なんですか?」

不動「……分からないな。未来機関が俺達の扱いをどうするのか」

御々崎「……最悪処刑かもね」

ミリア「エエエッー!?」

御々崎「冗談よ。……たぶん」

本多「たぶんって。結構シャレにならないような……」

ミリア「ひどいですよミミちゃん……。そうだ、オワビにアレ教えてください!」

御々崎「あれ?」

ミリア「サイバンの時、銃を撃ったじゃないですか!」

安藤「ああ、そういえばそんな事もあったな……」

満「御々崎さんの銃は残弾数が無かったよね。いやそもそも銃自体、お姉ちゃんの方に移されてたんじゃ……」

御々崎「……これよ」

御々崎が特製銃のネームプレートの部分を見せる。
そこには書いてあったのは『マリキ』と刻印された文字だった。

不動「…………! なぜそれを持っていたんだ?」

御々崎「隠し部屋で意識を取り戻した時には持ってた」

御々崎「たぶん国定がやったんでしょ。校則違反にならないために」

原井「なるほど。第13条、特製銃の所持の放棄を禁止する。ですね」

安藤「本当に用意周到だなあいつは……」

御々崎「……私はこいつらに救われた。だからこれは持ってく」

満「……うん。いいと思うよ」

原井「実は私も。桐子さんの全員の集合絵です」

安藤「これ……! なんか懐かしいな……」

原井「この世に二つとない桐子さんの最高傑作ですから。持ち帰らなければと思いまして」

不動「遺品か……」

ミリア「ソウヘイくんも何か持っていきましょーよ!」

不動「………………」

不動「……そう言われても思いつかんな。個室から女子の下着でも持ち帰ればいいのか?」

本多「遺品になりませんよ!? 未来機関の印象も悪くなるし止めてください!」

御々崎「……はあ」

安藤「お前は最後までそれかよ……。あははっ!」

満「ふふふ……」

原井「……ふふっ」

ミリア「えへへ!」

不動「……ふっ」

本多「えっ、なんで笑って……?」


皆の顔に自然と笑みがこぼれる。
忘れていた時間が、少しずつ戻っていくように感じた……

安藤「あはは……。それじゃあ、出るか」

皆で一列になって扉と向かい合う。
スイッチを持っているのは俺だ。


安藤「……押すぞ」


皆がうなづいた、気がした。




スイッチを押す。

起動音と共に扉が少しずつ動き出す……

扉が開くのを黙って全員で見守っていた。




ぐいっ


安藤「?」


服の袖を引っ張られた。
手の先を見ると、隣にいる満が掴んだらしい。

安藤「満、どうしたんだ?」

満「……ここから出る前に言っておこうと思って」

小さな声で言葉を交わす。

満「ボクが一人になった時……いつも傍にいてくれたのは安藤くんだった」

安藤「………………」

満「安藤くんが居たから、ボクは立ち直れたし、諦めなかったし、ここまで来れたんだ」

安藤「………………」

満「だから……なんて言えばいいのかな……」

安藤「………………」

満「……これからもずっと傍にいて下さい。ボクはずっと安藤くんの近くにいたいから」

安藤「……ああ。約束だ」

袖をつかんだ満の手を強く握る。

満「……ありがとう」

満はそれを確かな力で握り返してきた。

大扉が開ききった。

扉の先には光が広がっている。
眩しくて、その先に何があるのかは分からない。


それでも、俺達はその先へ進んでいく……


扉の先にはきっと困難が待ち受けている。絶望する事だってあるかもしれない。

だけどその先は……明るい未来に続いている事を信じて。



前を向いて一歩ずつ、進んでいく。





【ダンガンロンパ・オリジナル……END】

これで完結です。
安価参加など諸々ありがとうございました、楽しかったです。


後でいろいろ設定とか書くと思いますが、質問があればどうぞ。

乙!今まで全部見てきたが最高に面白かった!
ちなみに…続編のスーダン2オリキャラの予定とかはある?

乙です!
オリロンパの中でここが一番好きでした!
最後までの構想って最初から出来てたんですか?

完結おめでとうございます!リアルタイムで参加できて良かったー
全員分の反論・助太刀台詞ってのせてくれませんか?

長期間本当にお疲れ様でした!
やっぱ裏切り者は安藤だったのかな?



オリロンの中で一番印象が強かった!

質問だけど何で御々崎以外のみんな絶望に堕ちたの?あと、絶望時代のみんなってどんなことやってた感じ?

【黒幕について】
黒幕は最初から、死んだ人の中から自由に決めるつもりでした。
なのでクローンと黒幕が対峙する事はありません
Ch3までは伊田か瑠散で考えてて、Ch4からは椰和原と稲本も候補に挙がってきた感じです。
最後まで悩んだのが黒幕椰和原。物理的に最強ラスボスってのと、活躍しないまま退場したので本当に悩みました。
最終的に安藤とのライバル感で稲本が黒幕となりました。


>>386
ジャバウォック島舞台で一応考えてます。
キャラはほとんど考えてありますが、トリックも含めて色々まだ決まってないので…
よろしければ気長にお待ちください。

感想ありがとうございます!ホント嬉しいです

>>387
最初に決まっていたのは安藤達が超高校級の絶望のクローンであること、黒幕が本物のクラスメート、
役割が決まってたキャラ(国定、御々崎、本多)と、あとはCh5から6までの流れは決まってました。

>>388
反論・助太刀セリフは後日載せます

>>389
安藤は絶望してなかった、という設定です。
本当に裏切り者がいたのか、ただの嘘だったのか、
未来機関に居場所を教えたのが安藤なのか、二代目が匿名で送ったのか……特に決まってません。

>>390
これも後日載せます。

乙ー
完結おめでとうございます
二代目ってもしかしてあの人ですか?それともあのお方のあれとか?

>>393
絶対絶望少女のラスボスのあのお方です

完結おめでとうございます
ずっと見てました!助太刀が好きだったので次回も是非このシステムをしてほしいです
個人的に最初から好きで見事フラグ席を回避したミリアちゃんが生き残ってくれて嬉しい

ちなみに安価が無かった場合の展開とか考えていたら知りたいです

完結おめでとうございます
以前「ジョージの性格は生存者によって変わる」と書いてありましたが、具体的にはどのような性格が候補にあったのですか?

何度も質問ゴメンなさい
時間があればでいいのでみんなのオシオキを見てみたいです

>>1の好きなキャラ、動かしやすかったキャラは?

結局稲本とるちるちゃんはどうなったの?
安藤とも親友だったし、全員をオシオキする時の稲本の心情がみたいな

アルエゴ稲本フラグとかって…………な訳ないか、小ネタとしてやわらちゃん達三人のの黒幕バージョンが気になります。

あとif展開として稲本クローンと本物稲本の対面が見てみたいです

稲本と瑠散、安藤と満、不動と真理木…等フラグが立ってるような人達は結構いるけど、他にはいますか?

瑠散VS満(逆パターンも)見てみたい気がする

【各キャラ反論・助太刀セリフ】
反論→助太刀の順です

【男子】
伊田「断固反対だ!」
伊田「お前に賛成するぜ!」

稲本「オレがエースに決まってんだろ!」
稲本「オレがゴールを決めてやるよ!」

大田原「反論であああああある!!」
大田原「ぬははははは、任せるがいい!」

国定「それは違うよ……」
国定「あはははっ、チェックメイトだ!」

不動「……その推理、撃ち抜く」
不動「……狙い撃つぞ」

本多「ちょっと待ってください!」
本多「僕も違うと思います!」

目賀「拙者の秘技をお見せしよう」
目賀「助太刀致す」

ジョージ「バラッバラにしてやるぜ!」
ジョージ「解体、解体ィ!」

【女子】
桐子「そのデッサン狂ってんすよ!」
桐子「この借りは高くつくっすよ!」

満「その推理、ボクがコーディネートしてあげる!」
満「ボクも賛成する!」

瑠散「笑顔で反論です!」
瑠散「任せてください!」

原井「心の乱れは字の乱れ!」
原井「私が正します!」

真理木「それは違うわ!」
真理木「その意見に賛成よ!」

ミリア「イッツショータイム!」
ミリア「ムジュンなんて消しちゃいます!」

御々崎「アハハッ、絶望をみせてあげる!」
御々崎「はあ、メンドくさい……」

椰和原「ちっ、ちちちちっ、違うと思うんですっ、けど……」
椰和原「わ……私で良かったら、ち、力にっ!」


助太刀はシチュエーションによって決める事も多いので今作った物もありますがこんな感じです。

>>395
予想は特にしてませんでしたが、うっすらこんな感じかなあと考えてました。


Ch1
クロ……目賀
被害者……瑠散か真理木

Ch2
クロ……真理木
被害者……椰和原か満(フォローが無い場合)

Ch3
クロ……原井か不動
被害者……ミリア、伊田

Ch4
クロ……大田原
被害者……クロと同じ

Ch5
クロ……国定
被害者……御々崎(実は生存)


Ch1、Ch5以外の展開は大して想像ついてませんでした

>>396
ジョージの性格については自分本位、解体狂というのは共通で、本編で考えてたのは
不動などが退場した場合は冷酷な感じの性格を。
ミリアなどが退場した場合は無邪気でハイテンションな性格を。
残ったメンツの性格の偏りを見て、バランスが良くなるように決めるつもりでした。

>>397
オシオキは後日載せます。

>>398
好きなキャラは……全員同じくらいですが、最後まで居てくれて良かったという意味でミリアで。
逆に皆さんに好きなキャラとか聞きたいです。

動かしやすいというか、動かすのにあまり悩まなかったのは稲本原井ジョージなど。
行動基準が明確でよく喋るキャラは動かしやすいんだと思います。

>>399
良い仲になってたんじゃないでしょうか。
ただ瑠散がモデルを続けている間はハッキリした関係にはならなかったと思います。

>>400
>>403
if展開や稲本の心情はのちに小ネタでやると思います。
いつになるか、全部出来るか分かりませんし短くなったりするかもしれませんが…

>>401
フラグ立ってるかは分かりませんが、最初の方では本多と桐子や目賀と椰和原など。
ヒロインには誰が選ばれても展開出来るようにとは考えてました。

【チャプタータイトル 元ネタ、参考元】

CHAPTER01 イキアウ
・イキキル(ダンガンロンパCh1タイトル)

CHAPTER 02 燃え上がる青春の絶望ダストボックス
・疾走する青春の絶望ジャンクフード(ダンガンロンパ Ch5タイトル)
・青春ダストボックス(小説)

CHAPTER 03 今にも落ちて来そうな星空の下で
・今にも落ちてきそうな空の下で(ジョジョ第五部 エピソードタイトル)

CHAPTER 04 ロスト・パラダイス・ロスト
・パラダイス・ロスト(小説、それ以外にも同名の物が色々あります)

CHAPTER 05 ゼツボウの『Z』
・ガッツの「G」(ジョジョ第五部 エピソードタイトル)
・Z(将棋用語)

CHAPTER 06 希望と絶望と、嘘と真実と、偶然と必然と、超高校級の幸運と超高校級の絶望
元ネタはありませんがダンガンロンパCh6タイトルを参考にしています。


こちらも、好きだったチャプターがあれば好きなキャラと一緒に教えて欲しいです。

完結おめでとうございます
好きなキャラはミリアと不動です。
正直どちらも(才能的に)クロになりそうだったので、生き残ってくれてよかったです!
好きなチャプターは迷いますが、しいて挙げるなら3です。伏線が綺麗に回収されたので。

質問ですが、みんなのパンツの設定とかあれば教えてください。(不動の欲しかったです)

回答ありがとうございます!
次回の参考にさせていただきます。

>>418
設定は特に決めてませんでした。数人だけ簡単に決めるなら……

大田原 「軍世」ブランドのブリーフ
本多 「B<」製のトランクス
原井 「支配者」ブランドの下着
ミリア かぼちゃパンツ
目賀 スポーツ用Tバック
不動は……自分のには興味ないので海外製の普通の物を履いているんではないでしょうか。

>>419
本多のところ途中消えてますが、「B&LT」です

残った人のオシオキを。

【本多のオシオキ】


何体ものモノクマが、透明な横に長く続いた壁に集まっている。
壁の向こうにはベルトコンベアが流れていて、レーンの上に何かの部品が流れていく。

部品と共に、本多が流れてきた。
リクライニングシートに座って、いや縛られている。
見学しているモノクマは本多と共に壁際を移動していく。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

      超高校級のエンジニア 本多 夕一郎 処刑執行
         『工場見学 ~ クルマのいっしょう ~』

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本多の周りに車のフレームが取り付けられ、骨組みが出来上がる。
さらにロボットアームがドアやボンネットを取り付け、溶接していく。
車の部品を取り付け終わると、アームが先端に取り付けたノズルからカラースプレーを噴射する。
赤、青、黄……。中にいる本多ごとメチャクチャな色合いで塗装していく。

そして最終工程。
4つのタイヤを取り付け、モノクマのエンブレムを車の前方に付けた。
完成……と思われたがレーンはまだ続いていた。

ガシャーン……

レーンの先では車が次々とプレス機で押し潰されている。
本多はスクラップになっていく車を見ながらどうする事も出来ず、目を瞑った……

ガシャーン……


グシャッ


プレス機を越えたレーンの先には、押し潰されて直方体になったスクラップが並んでいる。
その中に一つだけ、血まみれのスクラップが流れていた……。

【不動のオシオキ】

壁に紅白幕がかけられた部屋の中。
「射的」と書かれた看板が掲げた大きな屋台があった。
その中には大きな板が、床から伸びた棒に支えられて立っている。
不動は手足を固定されて板にはりつけになっていた。

すると突然、ハッピ姿のモノクマを乗せた大きな機関銃の台座が壁を壊して登場した。
そのマガジンには野球ボール大のコルク玉が装填されていく。

モノクマが札束を屋台に放り投げると、機関銃はその砲身を高速回転させる……。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

      超高校級のガンマン 不動 霜平 処刑執行
             『百発百中 一回百円』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

発射されたコルクの弾丸の雨が不動を襲う。
その射線の軌跡は不動の体全体をなぞるように動き、機関銃は乱射を続けた。
身動きの取れない不動は苦悶の表情を浮かべ、ただ耐え続ける。

やがて板を支えていた棒が崩壊し、はりつけにした不動ごと板が倒れた。
機関銃も倒れた板は狙えず、発砲を止めたようだ。
不動は荒い呼吸で、まだかろうじて息を残している。

耐えた、と思った次の瞬間。
床から棒が伸び、不動の板を再び立て直した。

モノクマは新たな札束を屋台に放り投げる。
機関銃の砲身が再び回転し、不動の汗が頬から伝わり落ちて……
乱射音と打撃音が部屋にまた鳴り響く。


機関銃が熱気を上げながら、砲身の回転を停止させる。
板に残ったのはコルク玉が激突した跡と、飛び散った血と。

全く動かなくなった、はりつけの不動のなれの果てだった……。

【ミリアのオシオキ】

暗い室内の中。スポットライトが点き、モノクマの横にいたミリアを照らした。
ミリアは手錠で両手首と両足首を縛られて立っている。

モノクマはミリアをロープでぐるぐる巻きに縛りつけ、ミリアの足元にタイマー付きの爆弾を仕掛けた。
そしてミリアを大きな箱で囲い鍵をかける。
さらにその箱を5枚の鋼鉄製の分厚い板で四方と天井を囲い、溶接した。
鋼鉄の板の内の一枚には扉が付いているようだ。

モノクマが外にタイマー表示板を設置する。その表示は『60』を示している。
タイマーは作動し、時間を刻み始めた……。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    超高校級のマジシャン ミリア・カッパーフィールド 処刑執行
            『リミット1分!大脱出マジック』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

鋼鉄の壁の中からガチャガチャと音がする。
外からはミリアが何をやっているのかは見えない。
ただ音が鳴っているだけだ。

カチャン、と手錠がはずれる音がした。
今度は覆われた箱を、中から叩くような音がする。
タイマーの残りは30を切っていた。

やがて錠がはずれる音、箱が開くような音がした。
ミリアは最後の鋼鉄の壁に取り掛かったようだ。
だがタイマーの残りは15……。

残りが10秒を切った所で、タイマーの表示が消えて見えなくなる。
そして中から聞こえていた音もいつの間にか消えていた……

が、鋼鉄の壁の扉からミリアが勢いよく飛び出しすぐに扉を閉める。
直後、ドン! と中で爆発が起こった。
ギリギリでの脱出を終え、肩で息をしてその場にへたり込むミリア。

しかし爆発の衝撃で溶接が解けたらしい。
鋼鉄の壁がゆっくりと、ミリアの方に倒れ……


押し潰した。


……再び表示されたタイマーは、0を示していた。

【原井のオシオキ】

武道場のような部屋の中、原井は目を閉じて立っていた。
その手には自分の背丈ほどもある長さの筆を。
足元には四方数メートルの巨大な半紙が。

モノクマがめくり台をめくるとお題が書かれていた。
そのお題は漢字の「火」。
原井は傍らにある黒い液体で筆を濡らし、字を書いていく。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

       超高校級の書道家 原井 古止羽 処刑執行
            『新年書初め 「初火の出」』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

達筆で「火」を書き上げると、次のお題が発表された。
今度は「炎」だ。
原井は新しくなった巨大な半紙の上で筆を進める。

原井の額から汗が流れ落ちる。
どうやら部屋の温度が暑い……いや熱過ぎるようだった。
半紙に落ちた汗がジュウ、と音を立てて蒸発している。

さらに筆で書き上げた部分が発火していく。
どうやら墨だと思っていたものは燃料だったらしい。
発火した火に焼かれながら、それでも原井は筆を進めていく……。

「炎」を書き上げると、最後のお題が発表された。
……「灼熱」。
画数の多さにも怯まず、原井は燃料を付け筆を進める。

髪を焦がしながら、肌を焼かれながら、身を燃やされながら……
命を振り絞って原井は完成させていく。

そして最後の一画……それを書き上げた直後に肉体が限界を迎えた。
原井は半紙の上に倒れ込み、その身体に火炎が乗り移った……。


モノクマが炎を鎮火した後に残ったのは……真っ黒焦げの作品。
何の字も見えない、原井の遺作だった……。

【満のオシオキ】

大きな鏡を前に満は立っていた。
鏡と満の間に、椅子に座ったモノクマが下から出てくる。
そして別のモノクマが満にクシとドライヤーを手渡した。
さらには服や化粧品、アクセサリーに小物のような物まで。

満は諦めたようにモノクマのメイクを始めた……。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        超高校級のスタイリスト 鳥羽 満 処刑執行
       『メイクアップモノクマ、ムーンプラズマパワー!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

満はテキパキとした手さばきでモノクマの姿を変えていく。
服を変え、顔を変え、アクセサリーと小物で着飾り、演出する。

満の手が止まると、座っていたモノクマはもはや別物になっていた。
魔法少女のようなステッキを持って、ピンクの前掛けをした……
羽の生えた白いウサギのぬいぐるみ。

元モノクマはくるくると回りながら椅子から飛び立つ。
ステッキを持ちつつもバンザイのポーズを取りながら着地した。
そして満に大きなガラス玉のような物を手渡す。

ウサギのぬいぐるみは、満が両手で持っている玉にステッキを振りかけた。
すると玉の中が光り始める。
ステッキをくるくる振り回す度に光は強くなっていく……

……やがて、玉の中に電流のようなものが走っているのが見え出した。
満はそれを不安そうに見つめつつも、光はまだ強くなり続ける。
玉の中の電流の動きが激しくなり、光が激しさを増し何も見えなくなる……

瞬間。
パリン、と何かが割れるような音がした……。

光が収まった後には……満の姿は無かった。
あのガラス玉もすべて、消し飛んでいる。

ウサギのぬいぐるみは肩を上下させ、くつくつと笑っていた……。

【御々崎のオシオキ】

暗い部屋の中に御々崎は立っていた。
突然サイレンが鳴り、御々崎が赤い光に照らされる。
二台の白バイに乗ったモノクマが御々崎を取り囲んだ。

御々崎は後ろ手に手錠で縛られ、白バイに取り付けられていたサイドカーに乗せられる。
二台の白バイがサイドカーを両脇から挟み、白バイは勢いよく発進した。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        超高校級の絶望 御々崎 純 処刑執行
             『補導 - Direction -』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

白バイは法定速度を無視した速さで走っている。
御々崎はヘルメットもかぶらず吹きさらしになって風をもろに受けていた。

両脇のモノクマが長い棒のような物を取り出した。
棒の持ち手のボタンを押すと、バチッ、と閃光が走る。
どうやらスタンガンのような物らしい。

モノクマが御々崎をそのスタンガンで突き始めた。
御々崎は抵抗する事もままならず、電撃に顔を背けるしか出来ない……。

そして何度も電撃を受けている御々崎が、はっとした表情になった。
何かに気づいた様子で周りを見回す。
御々崎は苦しそうな、悲痛な面持ちを浮かべている。
そして前に向き直ると……


大型トラックが正面から突っ込んできた。


事故現場に野次馬のモノクマが群がる。
横転したトラックと、大破した白バイと、血の海……
最後に思い出した誰かの、二回目の事故に……。

【ビターエンドについて】
特定人物の好感度によってCh5、6がビターエンドルートになります。
決まっていたのは次の通りです。

・Ch5ビターエンドルート
条件:御々崎と国定のDVDを見ていない
展開:ヒロインが死亡

今回だと満が国定と共犯になって、満が実行役になっていました。
瑠散を御々崎の死体に見せかける為に超高校級のスタイリストの才能を使った、という設定も考えてました。

ヒロインが御々崎だった場合、死亡せず本編通りの進行です。
が、Ch6が確定でビタールートになります。


・Ch6ビターエンドルート
条件:本多の好感度が低い、ジョージと一度も話していない
展開:本多と御々崎が死亡

今回だと考えていたのは、
絶望時代の記憶を取り戻した本多が更生不可になり、
投票で本多抜きという特例も無くなり、脱出には本多の票が必要になる展開。

説得しても聞き入れず、どうする事も出来なくなったところで御々崎が特製銃で本多を射殺。
満場一致を成し遂げ、最後に稲本と御々崎がクロとしてオシオキされる……という感じでした。

なので最少脱出人数は4人です。
ただ条件自体は緩いので基本グッドルートで考えてました。

こういうダンロンssは一度は書いてみたいと思うけど、やっぱめちゃくちゃ難しそう。
推理のネタとかキャラの動かし方とかどうやって作ってるんですか?
特にキャラの動かし方は安価ではどうしてもアドリブが出てくるだろうけど、めちゃくちゃ自然だったのが印象的です。

【絶望時に主にやっていた事】

・予備学科デモなどデモ活動の扇動
伊田

・絶望の流行拡散
瑠散、満、稲本、ミリア

・資金提供
原井、桐子、国定

・技術、研究の提供
真理木、本多、大田原

・破壊活動などの実行役
不動、目賀、椰和原


【絶望した理由】

・精神的、もしくは社会的な弱みに付け込まれた
瑠散、目賀、本多、桐子、原井、椰和原、真理木

・他の人達が絶望化した影響を受けた
満、稲本、ミリア、不動、大田原

・その他
伊田……希望ヶ峰の予備学科への扱いに対する疑問や不信感を元々持っていた。
国定……超高校級の再生医が絶望だったので協力せざるを得ず、共に行動している内に絶望堕ち。


すごくざっくりですがこんな感じで。

【伊田、瑠散、椰和原が黒幕だったら】
セリフは最後の反論導入のイメージです。


・黒幕伊田

伊田「……いいぜ。革命は常に弱者の特権だ」

伊田「這い上がって見せろよクローン共!」

伊田「抗え、その上で絶望しろ!」 反論!


性格は冷静な状態と激昂状態の二つ。
安藤達を絶望させようとするが、反抗してくる事自体は否定せず真っ向勝負で迎え撃ってくる。


・黒幕瑠散

瑠散「あーあ。満ちゃん、お姉ちゃんを裏切っちゃうんですか?」

瑠散「クラスメートの皆も。瑠散悲しいです……」

瑠散「……そーいう悪い子はオシオキしないとですねー。でも安心してください」

瑠散「私は、絶望だけは皆を裏切りませんよ」 反論!


沈んだりハイテンションになったり性格がコロコロと変わるが怒ったり激情する事はしない。
安藤達を追い詰めつつも受け入れるような優しさも見せ、学園生活のやり直しを選ぶ事を誘惑してくる。


・黒幕椰和原

椰和原「あ、あ、あの……。まだ諦めないんですか? それじゃ駄目ですよ……」

椰和原「絶望を受け入れなきゃ、希望に逃げてるだけじゃ強くなれないんです」

椰和原「大きな絶望はより強い希望を生むんですから……」

椰和原「……だから皆さんの希望は、全部破壊します」 反論!


元々の椰和原の性格に近いが、時折静かに凶暴な面を見せる。
絶望を知る事で強くなれるという考えに至り、安藤達に何度も絶望を味わって強くなって欲しいという歪んだ思いを持っている。

>>435
こうだ、と言えるような物はありませんので参考程度に考えてください。

・事件、推理のネタについて
やりたいトリックを一つか二つ考え、それに合わせて偽装工作や犯人も予期していないハプニングなどで肉付けする感じで作っています。
犯人の才能を使ったトリックは、偽装工作に利用出来るものを思いついたら入れる、という風に考えてました。
事件を考えるのに詰まるとモチべに関わるので、スレを始める段階でなるべく考えておいた方が良いと思います。

・キャラについて
キャラの動かし方についてはあまり深くは考えてませんでした。
大体の性格は最初に決めていましたが、キャラが固まったのは安価で選ばれたりしてからだと思っています。
(例として最初の班で一緒になった稲本、ミリアなど)
性格が決まれば動かし方もイメージしやすくなるかと思います。

未公開の全キャラの過去などが知りたいです!(設定していればでいいので)

お久しぶりです。色々忙しく更新出来てませんでした

>>440
了解です。
小ネタでまだ各キャラのやってない通信簿イベントをやる予定です


感想下さった方もありがとうございます。
これからも間が空くこともあるかもしれませんが、なるべくちょこちょこ更新していきたいと思います

【椰和原 通信簿イベント】


安藤「椰和原ってどうして拳法を始めたんだ? 女の子が格闘技をするのは珍しいと思うんだけど」

椰和原「あ、あの、それは……おと、お父さんが……」

安藤「お父さんが拳法家だったのか?」

椰和原「は、はい! そ、それと……お母さん、も、です」

安藤「両親揃って拳法家か。じゃあ親の影響で始めたんだな」

普段は山に籠ってるんだっけ。そして親子揃って拳法家……
熊でも狩ってそうだ。

椰和原「さ、最初に拳法を、教えてくれたのは……お母さん、でした」

安藤「そうか。お母さんも椰和原みたいに強いんだろうな」

椰和原「は、はい! で、でも……」

安藤「どうした?」

椰和原「あ……そ、そうなんです。お母さんは強かったん、です」

椰和原「お父さんも……お母さんと百戦えば、二十は負け越すだろう、って……」

椰和原「わ、私は……お父さんにも、数えるくらいしか勝った事ないんで……」

安藤「勝った事あるのかよ……」

お父さんよりもお母さんの方が強かったのか。男としては複雑だ……
大人の大会で優勝できる椰和原より強いって事はきっとお父さんも拳法の達人なんだろうけど。

……あれ? さっきの言い方、何か引っかかるような。

【続・椰和原 通信簿イベント】


安藤「椰和原!」

椰和原「はっ、はい!?」

安藤「あ、ごめん。ちょっと遠かったからつい……。でもまだ慣れないのか……」

椰和原「す、すみませぇん……」

安藤「……椰和原ってここに来る前は学校に行ってたんだよな? その時はどうしてたんだ?」

椰和原「あっ、あの……中学までは山の近くの学校で。そこ、すごく人が少なくて……」

椰和原「みんな、私がこういうのだ、って分かってたので……そっとしても、もらえました」

椰和原「高校は通え、ってお父さんに言われたん、ですけど、山の近くには高校が無かったん、で……街に出る必要がふ、あったんです」

椰和原「で、でも……人が多い所はに、苦手で……! 熊が多い所は落ち着けるんです、けど」

安藤「普通逆だぞ……」

というか熊が多い所ってなんだ? 樹海か?

椰和原「だ、だから……つ、通信制? の高校でやる事にして……」

安藤「通信制……自宅で勉強出来るやつだっけ。じゃあ高校でも人付き合いが無かったんだ」

椰和原「お父さんはし、渋い顔してました……。で、でも、人といるより山で、うさぎとか熊とか、動物達といる方が居心地よかったんです……」

それから希望ヶ峰からスカウトが来たって訳か。でも……

安藤「それでよかったのか?」

椰和原「う、は、はい……。……お母さんも、私に友達がいない事、いつも、心配してた……と思います」

椰和原は今までちゃんとした人付き合いを経験してこなかった。
親なら心配になるよな、普通……。

【続続・椰和原 通信簿イベント】


安藤「椰和原は人付き合いが苦手だから通信制の高校だったんだよな。ならどうして希望ヶ峰に来る事を決めたんだ?」

安藤「人数は普通の高校よりかは少ないとは思うけど、それでも椰和原としては怖かったんじゃ」

椰和原「は、はい! すごく……すっごく、なやまぐ、悩みましたんぐっ!」

力いっぱい噛みながら返答される。本当に悩んだんだろうな。

椰和原「そ、それでもここに来たのは。お父さんが言ってたんです……」

椰和原「ここなら大会の相手より、お父さんよりも強い人がきっといるって……」

安藤「強いって……そういう人と戦うために来たのが理由なのか?」

椰和原「は、はい! 拳法家とかじゃないのかも、しれませんけど……でもいるだろうって」

椰和原「だ、だからお手合わせ、してもらえればと……」

椰和原より強い高校生か……想像つかない。
それこそ超高校級の格闘家とか? しかも椰和原みたいに女の子だったりして……そんな訳ないか。

安藤「でもなんでそんなに強い人と戦いたいんだ。お母さんだって凄く強いんだろ?」

安藤「同じ拳法家なんだし、お母さんと手合せすれば……」

椰和原「お母さんは……病気、で、その……」

安藤「え?」

椰和原「そっ、そのっ……! 私が中学生の、時、に……」

安藤「あ……もしかして辛い事なら言わなくていいぞ!?」

椰和原「は、はい! はい……」

椰和原「…………。お、お母さんに、最期に……言われたん、です」

椰和原「あなたは……あなたが怖がらなくなるように、もっと強くなりなさい、って……」

椰和原「私は、お母さんよりも全然……。だから、まだ……」

最期って……きっとそういう事なんだろう。
そして椰和原が自分の事を強くないって言う理由も、強さを求める理由もおそらく……

【終・椰和原 通信簿イベント】


安藤「……椰和原」

椰和原「は、はい? なんですか?」

安藤「椰和原がここに来た理由ってきっと、より強い人と戦う事で強くなりたいからだよな?」

椰和原「は……はい」

安藤「その理由ってお母さんが関係してるんじゃないか?」

椰和原「! そ、それは……! どうして……?」

安藤「最期に言われた事を気にしてると思ったんだ。だからたぶん椰和原はその言葉を守ろうとして……」

安藤「もっと強くというか、お母さんよりも強くなろうとしたんじゃないかって」

椰和原「そ、そうです。でも……お母さんは、もういないから……」

それで代わりに、大人の大会に出たり、希望ヶ峰学園まで来た訳か。

だけど……

安藤「きっとお母さんが最期に言ったのは違う意味だと思うぞ」

椰和原「え……ええっ? でももっと強くなりなさい、って、確かに……」

椰和原のお母さんが伝えたかったのはきっと……

安価↓
1.拳法家としての腕を磨く事
2.怖がらずに人と付き合う事
3.勉強面を強化するという事

選択 2


安藤「椰和原が怖がるのなんて、人付き合いくらいじゃないか。きっとお母さんはその事を言ってたんだ」

椰和原「え、ひ、人付き合いをっ!?」

安藤「強くなれっていうのをそのまま受け取っちゃったんだな……」

安藤「椰和原に友達がいない事を心配してたんだよ。最期の時も」

椰和原「わ、私……。か、勘違いして……ううっ!」

椰和原「ううう……。結局……私、ダメでした……。まだ人付き合いが、怖い……です」

安藤「ダメなんかじゃないだろ。ここに来てから椰和原はミリアや原井、他の人達とも頑張って話してる」

安藤「少なくともここに……希望ヶ峰学園に来たのは椰和原の意思なんだぞ」

椰和原「…………。わ、私……頑張ってますか……?」

安藤「ああ!」

椰和原「あ……あ、ありがとうございまふずっ!」

安藤「……噛み症も直るといいな」

椰和原「は、はい! ……わ、私……人付き合いが怖くならないよう頑張ります」

椰和原「だから、安藤さんもこれからもよろしくお願いしますっ!」


力強く、そして珍しくすらすらと喋る椰和原。

椰和原のお母さんの言葉が叶うのはきっとそう遠くないだろう。


【INFO】
プレゼント『椰和原のパンツ』を手に入れました。(渡すことはできません)

今日はここまで。

こんな感じで一人ずつ通信簿イベントやっていく予定です。
本編でやった通信簿イベントや夢イベントの関係で、人によって長くなったり短くなったりすると思います

ものすごく今さらですが
各キャプチャーの被害者、被疑者候補を
教えてほしいです

>>451
当時のメモが残っていませんが、覚えてる範囲だとこんなものだったはず…。


Ch1
クロ候補……伊田、不動、目賀、大田原、稲本
被害者……瑠散
※好感度一定値上げない限りは瑠散、瑠散が外れたら大田原が被害者の予定

Ch2
クロ候補……原井、真理木、目賀、大田原、桐子
被害者候補……真理木、椰和原、大田原、目賀、ミリア、不動、稲本、満
※桐子クロになったため被害者候補から原井除外

Ch3
被害者候補……男子: 目賀、本多、稲本
          女子: 原井、椰和原、ミリア
クロ候補……真理木、目賀、不動、本多
※鍵の選択で安藤が持つを選択すると班長二人は被害者候補から外れる。
どちらかに渡した場合は渡した方が被害者、渡さなかった方はクロからも被害者候補からも外れる。

Ch4
クロ候補……ミリア、真理木、不動
被害者候補……クロと同じ
※基本的に、裏切り者や御々崎に関わりのある人が候補。

Ch5
クロ……国定
被害者……御々崎


ちょっと違っているかもしれません。
色々基準はありますが精神値や好感度が高いとクロ候補から外れ、さらに高いと被害者候補からも外れてました。

教えてくださりありがとうございます。
こうして見ると不動って16人の中で
一番死にやすかったんだな
逆に伊田は最初さえ乗りきればって感じだったと

いやこれそれぞれのチャプターで生き残った人から候補出してるってことじゃないのか?
1以降に伊田や満の名前がないのは、1で退場したからじゃ

>>453
>>454の方のいう通りで既に死亡した人などは候補から除外してます。
候補の中から決定するときも全員が等確率という訳ではないので……
生存組だと、原井がCh2、3あたりで結構やばかったです

【伊田 通信簿イベント】


伊田「おいコラ稲本! ゴミ捨てるとこはここじゃねえ!」

伊田「まったく……」


安藤「さっきの、ゴミの注意か……。何かと思った」

伊田「ああ、大声あげてわりい。腹立つと思わずこうなっちまってな」

安藤「いやいいんだけど。あれだけ注意してもまたやられると腹も立つか」

伊田「自分でも短気だとは思うがよ。ルールとか規範を守らねえ、ちゃんとしてねえっていうのはどうにもな」

伊田「別に俺に向かって悪口を言われるとかなら抑えられるんだ。まあムカツキはするが」

ほとんどの奴は、伊田に面と向かって悪口言う度胸は無いだろうな……

安藤「けどもうちょっと声は抑えた方がいいんじゃないか。椰和原が毎回びくってなってるし」

伊田「ん、そうだな……。つってもどーするか。注意しようと思うと自然に声がデカくなんだよ」

伊田「声を出さずに注意ってのもな。次やったら無言で殴るとかか?」

安藤「そ、それはやめとけって! 事件になるし想像したら怖い!」

伊田「おい。冗談に決まってんだろ……」

じょ、冗談か。全然分からなかった……

【続・伊田 通信簿イベント】


安藤「伊田ってなんか風紀委員みたいだよな。ルールは規則に厳しいし、正義感があるって意味じゃ革命家と似た感じなのかも」

伊田「そんな大層なモンじゃねえよ。ていうか正義感がなけりゃ俺なんてチンピラと変わんねえだろ」

確かに、と思わず肯定しそうになった。

伊田「規則ってのは大事なんだよ。集団での活動で起きるトラブルや支障を防ぐためにあるんだからな」

伊田「今みたいな共同生活も真理木が作ったルールのおかげである程度上手くいってんだ」

安藤「確かに、ルールのおかげで事件の心配は大分減ったな」

伊田「それにデモ活動するときだって、法令に則って警察に許可取ってるんだぞ」

安藤「そうなのか?」

伊田「ああ。警視庁に電話してお偉いさん方と打合せして……何度やってもあれは慣れねえな、緊張する」

安藤「伊田も緊張する事があるのか……」

伊田「当たり前だろ……。俺をヤー公かなんかだと思ってんのか」

むしろそういう人達の方が緊張するんじゃないか?とは言えない、怖くて。

伊田「デモ活動は一人でやるんじゃなく大勢でやるもんだ。一人デモって形式もあるにはあるが……」

伊田「集団の力ってのは一人よりずっと強い。デモ活動に限らずな。だからルールも必要になる」

安藤「集団の力か。脱出のために俺達も全員で協力した方がいいって事だよな」

伊田「おうよ。まあ何人か非協力的な奴らがいるのが難儀だがな……」

伊田はデモ活動の経験から団結したときの力を誰よりも知っている。
規則やルールに厳しい理由はそこから来てるんだろうな。

【続続・伊田 通信簿イベント】


伊田「施設にいた頃、先生によく言われてた言葉があってよ。罪を憎んで人を憎まず、っていうやつだ」

安藤「ああ、聞いた事あるな。そのまんまの意味の教えじゃなかったか」

伊田「まあそうだな。世の中、正しい事ばかりで出来てる訳じゃねえ。悪い奴はいるしどうしようもねえ事だって起こる」

まさに今の状況がどうしようもない事だな……

伊田「けど本当は、悪い事ってのはやろうと思ってやる奴はいねえそうだ。何かしら事情があるからやっちまうんだと」

伊田「施設の奴等が悪さしたとき、俺が叱り役になる事が多かった。だからそういう注意をしてたんだと思ってたんだが……」

安藤「? 違ったのか」

伊田「……今思えば、あれは俺が捨てられた事を言ってたんだと思ってよ」

安藤「伊田の親にも事情があったって事か……?」

伊田「養護施設に来る奴の事情は様々だ。けどそれは全部親の都合で親の勝手なんだぞ……!」

伊田「どうにも……納得いかなくてな」

安藤「…………。親の事、会ったり調べたりした事はあるのか?」

伊田「ねえな。知りたいと思った事もねえ」

伊田「……追い詰められた時、自分の正義を貫ける人間は少ないんだそうだ。悪いと分かっててもやっちまう」

伊田「先生はそう言ってたけど……そんな事情があってたまるかよ」

悪い事に対しては激しい怒りを表す伊田。
罪を憎んで人を憎まずか……。
伊田の先生は、この言葉で何に気づいて欲しかったんだろうか。

【終・伊田 通信簿イベント】


伊田「………………」

あれは……伊田か? なんだか思いつめているような……


安藤「伊田。どうかしたか?」

伊田「……あ? ああ、安藤か。いや……なんでもねえ」

安藤「悩みがあるなら聞くぞ?」

伊田「………………」

伊田にしては珍しく迷ったように弱々しい様子で話し始めた。

伊田「世の中、正しい事ばかりで出来てる訳じゃねえ。悪い奴はいるしどうしようもねえ事だって起こる」

伊田「……もし俺がどうしようもねえ状況になったとき。俺は……それでも迷わず自分の正しいと思う選択が出来ると思ってた」

安藤「………………」

伊田「けど実際はどうだ……いや。どうなんだろうな……」

安藤「………………」

伊田「お前に聞きてえ。俺は……自分の正義を貫けるのか、それとも……」


……きっと伊田は今、追い詰められている。
どう答えるべきか……


安価↓
1.自分を信じろ
2.無理に正義を通さなくてもいい
3.一人じゃない

選択 3


安藤「それは伊田だけで選ばなきゃいけない問題なのか?」

伊田「……何?」

安藤「もし俺が手伝えるんだったら、何か力になれないのか」

伊田「何を言って……」

安藤「お前が抱えてる事情は分からない。だけど伊田が簡単に答えを出せないなら、それは一人で悩んでも答えが出ない問題なんだ」

伊田「………………」

安藤「伊田が言ったんじゃないか。集団の力は一人よりもずっと強いって」

安藤「デモ活動で勝ってきた時も一人じゃなかったはずだ。伊田、お前は理不尽や不条理と戦う革命家なんだろ」

安藤「だったら、一人でなんとかするんじゃなくて俺達を頼れよ!」

伊田「っ……!」

伊田「……ああクソ、なんだってんだ! 何にも解決してねえっていうのに……」

そう言って伊田はこっちに向き直る。その目にさっきまでの弱々しい感じはもう無かった。

伊田「わりーが今は事情を話せねえ。けどしばらくは……少なくとも早まった事はしねえつもりだ」

伊田「……ありがとよ、安藤。目が覚めた」

安藤「そうか、良かった!……って事でいいのか?」

伊田「いや、問題が解決した訳じゃねえ。けど……もしすべてが上手い事いって、こっから出れたら」

伊田「……俺の居た故郷に来てみねえか」

安藤「それって、伊田のいた養護施設の事だよな?」

伊田「ああ。お前に先生や兄弟に会ってみて欲しくなってな。騒がしいしうっせえけど……賑やかで元気な奴等だぜ」

安藤「もちろんだ。伊田がそんなに楽しそうに話すなら行ってみたいしな」

伊田「別に楽しそうってワケじゃねえよ……。よし、とっととここから出る方法を見つけんぞ!」


伊田の調子は、いつもの頼もしい感じに戻っていた。

この先また、理不尽でどうしようもない事が起こったとしても乗り越えられるだろう。

今の伊田ならきっともう迷わない。それ以上に、俺達は一人じゃないからだ。


【INFO】
プレゼント『伊田のパンツ』を手に入れました。(渡すことはできません)

【瑠散 通信簿イベント】


瑠散「本当に大丈夫? 絶対に気をつけてね」

瑠散「………………」


安藤「あれ? 瑠散じゃないか」

瑠散「こんにちは! 安藤くんも来てたんですね」

安藤「今来たんだ。瑠散が一人でいるのは珍しいな」

瑠散「そーなんですよ、満ちゃんと別班になっちゃったんで。さっき探索に行くって……大丈夫ですかね?」

安藤「不安そうだな。ちょっと過保護な気もするけど」

瑠散「そんな事ないですよ。満ちゃんに対しては天然記念物並みに気をかけても過保護じゃないです!」

安藤「満はカモシカか何かかよ……」

瑠散「満ちゃんも姉離れの時期って事なんでしょうか。これも自立への第一歩だと思うと、嬉しいやら悲しいやら寂しいやら……」

安藤「それよりさっきの瑠散、敬語じゃなかったな」

瑠散「え、聞いてたんですか?」

安藤「いや聞こえてきて。だから別の人かと思ったんだけど」

安藤「よく考えたら妹にまで敬語使うのはおかしいか。あれ? でもいつもは使ってるような……?」

瑠散「うう、白状すると……満ちゃんと二人きりのときだけ敬語じゃないんです」

安藤「へえ? じゃあ素は違うのか。どうして普段は敬語を使ってるんだ?」

瑠散「その方が好感度高いですからねー。同級生にも敬語使う方が印象いいんですよ」

安藤「好感度って……。モデルとしてのキャラ付けってやつなのか?」

瑠散「ある意味そうかもしれません。満ちゃんと二人きり以外の時は、私は春野ルチルなんです!」

このプロ意識、さすが超高校級のモデルって事なんだろう。
でもあんまり聞きたくなかったような……

【続・瑠散 通信簿イベント】


安藤「そういえば瑠散がモデルになった理由は聞いてなかったな。スカウトが来たのか? それとも応募?」

瑠散「自分で応募しました! でもそこまでなりたかった訳じゃありませんし、通るかは分からなかったですけど……」

安藤「えっ、元々はなりたい訳じゃなかったのか? じゃあどうして」

瑠散「前に、満ちゃんがスタイリストになった理由は私と離れたくないからって話しましたよね」

瑠散「私、それを狙ってモデルになったんです。満ちゃんならきっとそうすると思って」

安藤「! どういう事だ。満をスタイリストにするのが目的だったのか?」

瑠散「はい。スタイリストじゃなくても満ちゃんに自分の才能を発揮してもらおうとしたんです」

瑠散「本当はあの子がモデルになるのが一番良かったかなー、って思ったり」

安藤「……どうしてだ?」

瑠散「あの子はいっつも私の影に隠れてたんです。私の後ろについて、誰からも目立たないで」

瑠散「でもそれは良くない事じゃないですか。あの子には私よりもっと才能があるのに……」

瑠散「それにずっとそうしていたらいつか……本当に影になって消えそうな気がしたんです」

安藤「………………」

瑠散「満ちゃんには私に囚われて欲しくないんです。自立してもらいたかった」

瑠散「……結果、満ちゃんは狙い通りスタイリストになりめでたしめでたし、って訳です!」

安藤「そんな経緯があったんだな……」

瑠散「……一応言っておきますけど、満ちゃんには言わないで下さいよ?」

安藤「分かった。秘密にしておくよ」

妹の才能を引き出すためにモデルに、か……。
今の道に進んだ理由は自分の為じゃなくて満の事がきっかけだった。
満も同じようなものだし、本当に似たもの姉妹だ。

【続続・瑠散 通信簿イベント】


安藤「思うんだけど、瑠散の方こそ妹離れが必要なんじゃないか?」

瑠散「私に死ねって言ってるんですか安藤くん!」

安藤「いやそんな事言ってないぞ!?」

瑠散「私にとっては同義ですよそれは!」

うーん、そこまでなのか……

瑠散「はあ……。でも真面目な事を言うと確かにそうなんです。私がもっとしっかりしないとですよね」

瑠散「……最近思うんです。モデルになった事も失敗だったかな、と」

安藤「何もそこまで思いつめなくても。満もスタイリストになってめでたし、って言ってたじゃないか」

瑠散「最初はそう思ってましたよ。けど……」

瑠散「……私の今のモデルとしての評価って満ちゃんの力ありきなんです。満ちゃんもそれを分かってるはずです」

瑠散「だからあの子は私の為に才能の全力を捧げますよ。本当はそれを自分の為に使って欲しかったのに……」

瑠散「なんていうか……結局あの子は私に囚われていて、自分の可能性を潰しているような気がして」

安藤「考えすぎだ。満はスタイリストとして活躍してるんだろ? だったらいいじゃないか」

瑠散「そうなんですかね……」

満が瑠散に囚われているんじゃないか、か。
でも瑠散は、満がスタイリストになった事は後悔してないはずだ。
だとしたら悩んでいるのは……

【終・瑠散 通信簿イベント】


安藤「モデルになったのが失敗だったっていうのは、満をスタイリストの道に引き込んだ事を後悔してるのか?」

瑠散「いえ。それは別に……」

安藤「じゃあ満が瑠散以外の人をコーディネートして、それで満が有名になるのはいいのか?」

瑠散「それはいいですよ。むしろ推奨です!」

安藤「なるほど……。分かったぞ」

瑠散が悩んでいる原因、それはきっとここから来てるんだ。


安価↓
1.瑠散が自分に自信を持っていない
2.瑠散が満を信用していない
3.満の事をとにかく心配している

選択 1 正解


安藤「きっと、瑠散は自分に自信がないんだよ」

瑠散「えっ?」

安藤「例えば、自分より満の方がモデルに向いてるって思ってるんじゃないか?」

瑠散「う……」

安藤「だから自分がモデルとして活躍してる事に抵抗があるんだ。満の力を利用してここまで成功したって勘違いしてる」

自分に自信がないのは満だとばかり思ってたけど、そういう所も同じなんだな……
これは満の問題じゃなくて瑠散自身の問題なんだ。

瑠散「で、でも……。満ちゃんのコーディネートを受ければ、モデルとして私より輝く人はいっぱいいると思うんです」

瑠散「というか満ちゃんが自分にその才能を使っていれば、私より有名になれたはずなんです! だから……」

安藤「そうじゃないだろ。瑠散だからこそ超高校級のモデルになれた」

安藤「瑠散相手だからこそ満も全力を出せるんだろ! 満の才能を最大限に生かせるのはきっとお前なんだ」

安藤「満に才能があるってばかり言ってたけど、瑠散にも同じくらいの才能があるんだよ」

瑠散「……安藤くん。さ、さすがに照れます……」

安藤「え。ご、ごめん……」

瑠散「……するとなんですか。私、自信の無さを満ちゃんのせいにしてごまかしてたんですか」

安藤「そうなる……のか?」

瑠散「ううう、超自分勝手じゃないですかそれ……」

瑠散「……はあ、分かりました。じゃあ私が満ちゃんの才能を引き出す最高のモデルになります。そう決めました!」

安藤「ふっ切れたか?」

瑠散「はい! それにやっぱり……私には満ちゃんが必要ですし、満ちゃんには私が必要なんです」

瑠散「ずっと一緒にいたい……。自立なんて忘れますし、忘れてもらいます! シスコン上等ですよ!」

安藤「いいんじゃないか? 二人が離れるところなんて想像できないしな」

瑠散「という訳でこれからも春野ルチルをお願いしますよ安藤くん! 写真集やグッズをよしなに!」

安藤「そうだな。ここから出れたら、弟へのおみやげにでも買っていくよ」

瑠散「……それと、これは鳥羽瑠散として言います」

瑠散「ありがとう、安藤くん」


きっとそれは、妹にしか見せないモデルとしての自分を忘れた本来の笑顔。

自信を取り戻した瑠散は、もっと魅力的な表情でカメラの前に立ちこれからさらに活躍するんだろう。

……でも、いつかまたこの笑顔を見せてくれるときが来るんだろうか。


【INFO】
プレゼント『瑠散のパンツ』を手に入れました。(渡すことはできません)

【小ネタ パンツ受け取りイベント】


瑠散「では安藤くん! 通信簿イベントが終わったのでこれを差し上げます」


【瑠散のパンツ】


安藤「……え。いやいやいやおかしいだろ! そもそも通信簿イベントってなんだよ」

瑠散「しょうがないんです、これはシステム的に決められた事なので……。安藤くんには仲良くなった証をあげなければいけません」

安藤「システム……? にしたってパンツはおかしいだろ、貞操観念どうなってるんだ!」


ガチャ


伊田「どうした。何をさわいでんだよ」

安藤「伊田! 助かった……。瑠散をなんとかしてくれよ」

伊田「ああ? なんだか知らねえが変な騒ぎは起こすなよ」

瑠散「むう……」

伊田「……ああ、そういやさっき安藤には渡しそびれてたな」


【伊田のパンツ】


安藤「お前もかよ!」

安藤「なんでパンツなんだよ!」

伊田「はあ? そう決まってるからだろーが」

安藤「決まってるってなんだよ。法律か? 校則か? そんなの追加されてないだろ!」

伊田「そ、そりゃあ……」

安藤「大体、仲良くなったからパンツなんて聞いた事ないぞ……」

伊田「……俺も聞いた事ねーよそんなもん! 俺だって頭オカシイとは思うけどしょうがねえだろ決まってんだから!」

安藤「逆ギレ!?」

瑠散「まあまあお二人とも。渡す物が変でも、仲良くなった事の証にしたいってだけなんですから」

瑠散「とにかく受け取っても悪いようにはなりませんよ。私のならネットオークションに出せば高額落札間違いなしです!」

安藤「お前はいいのかそれで……」

伊田「そーいうこった。俺もこの件に関しちゃ深く考えたくねーんだよ」

伊田「頼むからお前も何も考えず受け取ってくれ……」

瑠散「ささ、ずいっと!」

安藤「分かったよ……」

ガチャ


満「お姉ちゃん、ここにいたんだ。それに伊田くんと安藤く、ん……」

安藤「……あ」

満「安藤くん、パンツ持って何やってるの……? それ誰の……」

安藤「あ、いや、これは……」

瑠散「私のです! それと伊田く」

満「……安藤くんの変態っ!」ダッ

安藤「満ーっ!」

瑠散「満ちゃんどこへ!?」

伊田「……俺はこの件には関わらねえからな」


【小ネタ パンツ受け取りイベント……END】

【小ネタ パンツ受け取りイベント 不動編】


不動「……なるほど、そういう事だったか」

真理木「ええ。……あ」

不動「……どうした」

真理木「今のでイベントが終わって……。てことはじゃあ……」

不動「?」

真理木「…………不動。こっ、これ……」


【真理木のパンツ】


不動「………………」

真理木「………………」

不動「………………」

真理木「……な、なにか言ってよ」

不動「お前……痴女だったのか」

真理木「違うわよ!」

不動「弁明の余地は無いだろう。唐突に下着を差し出してくるなど痴女にしてもレベルが高いくらいだ」

真理木「違う、違うから! 私もおかしいとは思うけどしょうがないの!」

真理木「何を渡すかは重要じゃないのよ。これはあくまで友好の証ってだけ」

不動「……熱でもあるのか78㎝」

真理木「うるさい! いいから受け取ってよ。そして出来ればこの事は忘れて……」

不動「……まあありがたく受け取ろう。忘れるのは無理だ」

真理木「絶対そう言うと思った……」

不動「………………」

真理木「……まだ何かある?」

不動「……上は、くれないのか?」

真理木「死ね!」


【小ネタ パンツ受け取りイベント 不動編……END】

今日はここまでで。
通信簿は出番の少なかった人はとりあえずやろうと思います

wikiの掲示板の方でドット絵描いてくれた方ありがとうございます!
全員が揃うと壮観ですね

今週と来週更新できなさそうなので次回作について諸々。
まずは次回作の才能を


【超高校級の幸運】
【超高校級の???】
【超高校級の詩人】
【超高校級のグルメ】
【超高校級の商売人】
【超高校級のロッカー】
【超高校級の弓道家】
【超高校級の特撮マニア】
【超高校級の吹奏楽部】
【超高校級のダイバー】
【超高校級の文豪】
【超高校級の薬学者】
【超高校級のキックボクサー】
【超高校級の人道支援家】
【超高校級のプロファイラー】
【超高校級のバードウォッチャー】

※変更があるかもしれません


進捗状況は、あとは事件のトリックの用意と、細かい所決めればという感じです。
といってもまだまだ時間がかかると思います…
忙しい時期抜けるのが7,8月くらいなのでその辺で始めたいと思ってます。

【引き継ぎについて】
現在モノクマメダル51枚とプレゼントがいくつかあります、これの扱いはちょっと考え中です。
それと特別チケットとかいうのが2枚あるので、スキル2つを次回に引き継ぎたいと思います

>>117にあるスキルから2つ選んでください
多数決で多いものを引き継ぎます。

では安価下からお願いします(期限は明日までで)

『お調子ストライカー』
『イリュージョン』
の二つを引き継ぎます。

無難に強スキルですね。これも踏まえて次回作のスキルを決めたいと思います
今日はこれだけです、ではまた。

【大田原 通信簿イベント】


大田原「おおおおおおおっ!」

安藤「何やってるんだ、大田原?」

大田原「おお! 見ての通り、ミキサーで野菜を砕いておる。野菜ジュースの研究じゃあ! うおおおおおおおっ!」

安藤「……いや、ミキサーのフタ抑えてるだけだし叫ぶ必要はないだろ」

大田原「何を言う! この気合いが野菜ジュースの苦みを増すんじゃあ!」

安藤「増しちゃダメだろ! 大田原は苦いのとかそういうの好きだよな……」

大田原「ふむ……勘違いしているようじゃが苦みとはそう悪いものではないぞ」

安藤「え?」

大田原「例えばゴーヤーの苦みはモモルデシンという成分から来ているが、これは胃液の分泌を促し食欲を増加させる」

大田原「他にも新陳代謝を促進させたり血圧を下げる効果のある苦味成分もある」

安藤「へえ……」

大田原「苦いからと忌み嫌う前にそれにどんな栄養があるか。それをぜひ考えてもらいたいところじゃあ!」

安藤「わ、悪かったよ……」

大田原「ぬははははははっ、分かれば良し! ではな!」

安藤「…………。……あれ?」

納得しちゃったけど野菜ジュースをわざわざ苦くする理由になってないじゃないか!
くそ……。普通に好みなだけだなあれは。

【続・大田原 通信簿イベント】


大田原「安藤! 出来立ての野菜ジュース、飲むかっ!?」

安藤「勘弁してくれ……。あれ飲むと二、三日は鼻の奥から青臭さがしてくるんだよ」

安藤「それにさっき……俺の苦手な野菜が入ってるの見ちゃったし」

大田原「……ほう? それは残念。しかし好き嫌いをそのままにするのは見過ごせんな」

安藤「別にいいと思うんだけどな。誰だって好き嫌いはあるし……」

というかその野菜ジュースは俺が越えるべき壁じゃないと思う。

大田原「いやいかん! わしの経験上それは実にいかん!」

大田原「このままでは安藤は全身を複雑骨折した上病気への抵抗力も弱くなり衰弱していずれ死ぬであろう!」

安藤「不吉な事言うなよ!? というか好き嫌いで複雑骨折とかなんないだろ……」

大田原「……ならんと思うか?」

安藤「え?」

大田原「……まあ、確かに安藤の言うとおりじゃな。好き嫌いをどうするかなど個人の自由」

安藤「おい、ちょっと待てよ。気になるじゃないか」

大田原「ぬははははははっ! さっきのは冗談じゃあ、気にするな!」

…………いや無理だろ!

【終・大田原 通信簿イベント】


大田原「安藤。お主の為に特製のジュースを作ってきた」

安藤「ええ……?」

大田原「先日、安藤が苦手だと言った野菜をふんだんに使って作った」

安藤「いつにも増して緑が濃いな……。というか絶対飲まないぞ!」

大田原「……一つだけ話を聞け。わしは昔、野菜そのものが大嫌いであった。野菜を極端に避け体も弱くなっていった」

大田原「そしてある時事故にあってな。事故自体は大したものではなかったが如何せんわしは弱かった。怪我は深刻だったんじゃあ」

安藤「そんな事が……」

大田原「そんな情けない事態になってようやくわしは大嫌いな野菜に立ち向かう事にした。そして野菜を食したとき体に栄養が行き渡るのが感じられた」

大田原「しかしそれよりも感じたのは、忌み嫌っていたものを乗り越えたという精神的な進歩、成長だったんじゃあ!」

大田原「……このジュースを飲まなくてもお主の健康にはなんら問題ないであろう。だが……!」

大田原「安藤。お主にはこれを飲んでもらいたい。是非ともぉ!」

安藤「………………」

……どうしよう。


安価↓
1.飲む
2.飲まない

選択 1


そんな話されたら……飲むしかないだろ。

安藤「はあ……分かったよ」

大田原「うむ! では豪快にいくといい」

安藤「ぐっ、近くで見るとまた……。……いただきます!」

……南無三!


安藤「」ゴクッゴクッ

大田原「………………」





安藤「……あれ?」

確かに苦手な味はするけど……飲みやすい?」
むしろ後味は美味しく感じるような。不思議な感覚だ。

安藤「飲みきっちゃったぞ……。ごちそうさま」

大田原「ぬはははははっ! 特製だと言ったであろう?」

安藤「そうか……ありがとう。でもこんなの作れるんだったら、普段からそうすれば良いのに」

大田原「だがそれでは安藤はこれを飲む事を迷わなかったはず。迷い悩み、自分で決断し立ち向かってこそ精神は鍛えられる」

安藤「それはそうかもしれないけど……」

大田原「それにわしは苦い方が好きじゃあ!」

安藤「……やっぱり好みなんじゃないか!」


豪快に笑う大田原。その力強さは周りの人にも力を与えてくれる。

昔の大田原が乗り越えて学んで得た強さ。それこそが希望なのかもしれない。


【INFO】
プレゼント『大田原のパンツ』を手に入れました。(渡すことはできません)

【桐子 通信簿イベント】


桐子「うーん……。安藤、ちょっと聞いて良いっすか?」

安藤「え、なんだ?」

桐子「実際、あたしの喋り方ってどうなんすかね? 変とか気になるとか」

安藤「いや……まあ普通ではないのか? 俺は気にならないけど」

桐子「ああ、そんなら良かったっす。原井ちゃんとかと話してると自分の話し方が気になっちまって」

安藤「原井は言葉遣い正しいしな。でも他人のをそこまで気にしてる奴はいないんじゃないか」

桐子「ならいいっすけど。これでも敬語使えるよう特訓させられたんすけどねー」

安藤「特訓?」

桐子「あたし、元々男言葉だったんすよ。家族全員男だったし。でも希望ヶ峰に入学が決まった時……」

桐子「兄貴が喋り方くらいちゃんとしろってんで教え込まれたんす。けどいつのまにかこういう喋り方になっちまったんすよ」

安藤「へえ? じゃあ意識すれば敬語もできるんじゃないか」

桐子「ええ、やるんすか? ……原井ちゃんの真似をすれば、出来ると思います……」

桐子「……いやダメっす! 口がもぞもぞするっす! やっぱいつもの通り喋るっす」

安藤「やっぱり敬語はダメなんだな……」

桐子に敬語、おそろしく似合わないな……
男言葉の方がまだしっくりくるかもしれない。

【続・桐子 通信簿イベント】


桐子「…………」サッサッ

安藤「よう。何の絵を描いてるんだ?」

桐子「おっす。まあ適当にスケッチで暇つぶしっす」

安藤「相変わらずそっくりだな」

桐子「本当はもっと大まかに描くのがスケッチなんすけど癖というか。描き始めた頃は模写ばっかやってたっすから」

安藤「最初はどんな絵を描いてたんだ? 果物とか?」

桐子「いや、とにかく教科書なんかに載ってる高価な絵を片っ端から模写してたっす」

安藤「そ、それはまた。そういや絵画で金儲けできると思ったから描きはじめたんだっけ」

桐子「どんな絵が良くて、高い値がつくのか理解不能だったすからね。今でこそどういう部分が評価されてたのかは分かるっすけど」

桐子「金儲けしようとしたら、あん時はとりあえず有名な絵をそっくりに写すしかなかったんすよ」

安藤「それでこんなに模写が上手いのか」

桐子「昔は必死になって描いてたけど、今じゃなんか描いてると落ち着くんすよね。タバコみてーなもんっす」

安藤「その例えはどうなんだ……」

人に歴史ありってやつだな。
そういえば模写じゃない桐子独自の絵って見たことないな、どんなのだろう。

【続続・桐子 通信簿イベント】


安藤「実際に絵が売れて儲かったらさ。何に使うんだ? 何かするとか、買うとか」

桐子「とりあえず貯金っすね」

安藤「ええ……。意外に現代っ子だな」

桐子「意外ってどういう意味っすか。とにかく弟たちが大学いけるくらいの金稼げるまでは貯金っす」

安藤「ああ、そういう理由なのか」

桐子「そっすよ。兄貴もそれで進学辞めて働いてくれてんすから」

安藤「へえ……。いいお兄さんだな」

桐子「頭も良いし、家事もできるし。背低いぐらいっすね、欠点は」

安藤「なんかひどい事言ってる気がするぞ……」

桐子「弟達はデカく育ってんすけど。まあ頭は……さっき大学いけるくらいって言ったっすけど、正直全員バカっす」

安藤「ははは……。でもいいじゃないか、将来どうなるか分からないし」

桐子「それもそっすね、あたしもこんなとこ来れたし。……まあこんな事態になるとも思わなかったすけど」

安藤「それが出来たらどうするんだ?」

桐子「何がっすか?」

安藤「さっきの儲かったらの話だよ。弟も大学にいって、十分なお金が貯まったら」

桐子「ふむ……世界旅行がしたいっすね。ゆっくりヨーロッパの観光地とか美術館巡りしてーっす」

世界旅行か。
スケッチブックを片手に旅をする桐子……いつかそんな未来があるのかもしれない。

【終・桐子 通信簿イベント】


桐子「はあ……」

安藤「どうした。ため息ついて」

桐子「あー……。なんでもねっす」

安藤「いや明らかにおかしいだろ。何かあったのか?」

桐子「……ちょいホームシック入ってるだけっす。兄貴どうしてんのかなとか、弟達はちゃんと家事や宿題やってるかとか」

安藤「ああ……」

俺もないわけじゃないけど……
桐子はよく家族の話をするし、より思いが強いのかもしれない。

桐子「どのみち家族とは離れるつもりでここに入学したっすけど……。この状況じゃ電話もできねーっすから」

桐子「外はどーなってんすかね。あたし達が誘拐されて事件になってんのかな……」

なんとかして元気づけられないか?


安価↓
1.そんなの桐子らしくないぞ
2.絵でも描いたらどうだ?
3.その内ここから出られるさ

選択 2

                :
                :

桐子「…………」サッサッ

安藤「…………」

真剣な表情で絵を完成させていく桐子。
一心不乱なその姿はどこか惹かれるものを感じるほどだ。

桐子「……ふーっ。ま、こんなモンっすかね」

安藤「ついに完成したのか。……おお、凄いな! なんかこう力があるっていうか、ええと」

マズイ、美術品なんて普段見ないしロクな褒め言葉が出てこない……

桐子「あはっ、絵を見た感想なんてそんなモンすよ。この絵のモチーフ、何か分かるっすか?」

安藤「うーん。なんていうか……明るい感じの絵なのは分かるんだけど。それと真ん中にあるのはピラミッド?」

桐子「おっ良いとこつくじゃないすか。これはルーヴル・ピラミッドっす、あの美術館の」

桐子「テーマは『未来』とか『希望』とかになるんすかねー。あたしが将来やりたい事、行きたい所をぶっこんだんで」

安藤「前に言ってたやつか。確か世界旅行だったな」

桐子「はーっ、絵描いて頭スッキリしたー。感謝するっす、安藤」

安藤「それは絵を見せてもらった俺のセリフだよ。俺は見てただけだし」

桐子「それでもっす。なんかアンタ、兄貴に感じが似てるんすよ」

桐子「顔とかそういうんじゃないんすけど。……いつの間にか気にかけてくれてる感じが」

桐子「だからまあなんつーか。……これからもよろしくっす」


そう言って少し照れながらはにかむ桐子。

この絵に描かれた桐子の望んだ未来、それはいつか実現すると確信した。


【INFO】
プレゼント『桐子のパンツ』を手に入れました。(渡すことはできません)

今日はここまで。

次回作です、よろしければこちらもどうぞ。
【安価進行】ダンガンロンパ・パラダイス【オリキャラ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438518951/)

このスレはどうしようか考え中。
今は次スレの事が頭を大きく占めているので、いくつかの小ネタの要望は応えられずに落とすかもしれないです、すみません
これだけは聞いておきたい事などあればお答えします

1スレ目で非公開だった御々崎さんの名前の由来が聞きたい

>>511
苗字
・初期案の才能が???(忍者)で、そのキャラの苗字からスライド。物騒な苗字を、と考えていて耳切とか御々切も候補でした。

名前
・才能つながりで江ノ島さんの名前から

早一か月…
各キャラの過去orやりたかった通信簿イベントのあらましだけ簡単に書いてHTML依頼出したいと思います
小ネタの案出してくれたのに応えられなかった方すみません。


国定と御々崎の過去については本編の通りなので割愛です

・目賀
忍者の仕事はその成果が誰にも知られないために、目賀自身も満たされないものがあった。
だが安藤が自分を認めてくれた事で、欲しかったのは名誉などではなく安藤やクラスメートのような理解者である事に気づく。
学園を脱出できた後は忍者としてより精進する事を誓うのだった。

・真理木
両親の影響で幼い頃から興味を持ち、そして才能が開いた事で学校に行くよりも研究する事の方が多かった真理木。
普通の学校生活や同年代の友達にあまり縁がなかったが大して気にしていなかった。
しかしコロシアイ学園生活を通じてそれが間違いだったと考えるようになる。
人との繋がりの大切さを感じた真理木は、外に出た後も安藤達と交流を続けていきたいと告げる。

・原井
原井家当主の一人娘として生まれた原井。
父親の跡を継ぐ事に強い意志を持っているが、自分が女性である事が枷になっている事を悩んでいた。
しかし安藤との会話で後押しされ、自分の意志を貫く事を決心する。

・稲本
稲本がサッカーを始めたのは高校のサッカー部のマネージャーがタイプだったから。
そんな彼女にアタックするも『全国優勝できたら告白する』とあしらわれるが、才能を発揮し実際に成し遂げてしまう。
しかし優勝後に待っていたのは、稲本ではなく部長に告白しOKをもらうマネージャーだった。
この事で人に裏切られるのがプチトラウマになったと語る稲本と呆れる安藤でイベントは終了。

・不動
日本に来たのは母親に会うため。
自分を振り回し捨て去った母親に会おうとしている理由が自分でも明確には分かっていなかったが、
銃の扱い方や世渡りの仕方、女性の心理などを不動に伝授したのも母親だった。
ある種師匠ともいえる母親に今の自分を認めて欲しいのでは、と安藤との会話で気づく。

・本多
中学生の時いじめられかけた…がジョージが解決したため本人は気づいていなかった。
しかしジョージに恐れをなして人が離れたため、孤独な学生生活を送るハメになってしまった。
だがそれは自分の気弱さにも問題があったと考え、良い意味でもう一人の自分を見習い、
自分の意志をしっかり持つ事を決心するのだった。

・ミリア
魔法使いに憧れてマジシャンになったミリア。
どこか夢見がちだったがコロシアイ学園生活の現実に打ちのめされかけていた。
安藤と話す事で励まされ、死んだ人達の無念を想い、生きる為に辛苦を乗り越えようと成長する。

・満
小さい頃からずっと姉の陰に隠れていた満。
だがそれは誰かに依存する事で安心感と心の平静を保つために、自らが望んでそうした事なのだと安藤に語る。
瑠散がいなくなった後、それでも平常でいられるのは心配してくれる安藤に依存し、利用しているからではないかと悩むようになってしまう。
しかし、利用してくれてもいいと更に安藤が受け入れる事により、依存関係なく安藤への想いが胸の内にある事を自覚したのだった。



これで終了です、ありがとうございました!
書き足りない事があったら次の作品のスレの余りででも書きたいと思います
よければ次作品でもお付き合いください。

みんなの心情が見られて良かったです!御々崎はどんな才能で入学したのか気になります。

>>517
御々崎に才能は特にありません。
希望ヶ峰に入学するとしたら予備学科です

原作と矛盾ないように決めるなら…
回復しリハビリを終えて、予備学科として入学する予定だったものの、その直前で絶望的事件が起きた感じになります

小ネタの方で入学していたような描写がありましたが、あれは平行世界という事で。

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