みほ「フューリー?」 (41)

ガルパンssです

それではどうぞ

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<県立大洗女子学園>


みほ「ここは私たちの通う大洗女子学園。
私たちは戦車道に勤しみながら今日も訓練を行う毎日です。
そんな私たちですが…
明日、かつて私が通っていた黒森峰女子との練習試合を申し込まれたのです。」


沙織「その対策として今日はゆかりんがある戦車の映画を私たちに観せたいんだって!」


華「一体何の映画でしょうか?」


麻子「どうでもいいが眠い…」



優花里「みなさん、お集まり頂いて恐縮であります!
黒森峰との練習試合に備えてみなさんにフューリーという映画を観てもらいます!!」


沙織「フューリー?」


優花里「はい、フューリーであります!
2014年に公開された第二次世界戦のアメリカとドイツの戦いを描いた映画であります!!」


みほ「そういえば優花里さんは去年ちょっとだけフューリーの映画の告知に協力してたね。」


優花里「さすがは西住殿!よくご存知で!
不肖、この秋山優花里が戦車道を代表して映画フューリーの宣伝を務めさせて頂きました。」


麻子「それをこれから観るのか?二時間も映画を観るとは眠くなりそうだ…」


華「上映中はポップコーン食べてもよろしいでしょうか?」



沙織「それにしても女の子が集まって戦車映画を観るにはちょっと…」


優花里「ちなみに主演はかの有名なブラッドピット氏であります!」


沙織「あのブラピってマジ!観る観る!フューリーみんなで観よー♪」


みほ「こうして私たち大洗女子のあんこうチームでフューリーを観賞する事になりました。
さて、一体どうなる事やら…」



((パカッ!パカッ!))


沙織「さっそく映画が始まったよ、戦場にお馬さんに乗った軍人さんが現れた!」


優花里「あの軍人はドイツ軍のSS将校であります。」


麻子「戦場とはいっても周りは兵隊たちの死体の山にスクラップになった戦車。
どうやら戦況も落ち着いたので物見にでもきたようだ。」


みほ「でもこんな戦場でノコノコ馬に騎乗してたら間違いなく…」



((ドシュッ!))


みほ「ほら、やられちゃった。」


沙織「ひぃぃっ!」


優花里「さて、このSS将校を倒したのはブラッドピットが演じるこの映画の主人公、
ドン・コリアー二等軍曹であります。
ドンはこのフューリーと呼ばれるM4中戦車、シャーマンを指揮する車長なのです!」


麻子「M4シャーマンといえばサンダースが乗っていた…」


優花里「その通り!
あのサンダース大学付属高校のケイ殿が駆るシャーマンであります!!」


みほ「このシャーマンはM4A3E8シャーマンだね。
第二次大戦末期に投入されてその後の朝鮮戦争にも使わて、
陸自でも1974年までこの型のシャーマンが採用されていたんだよ。」


華「そんなフューリー号ですけど、副操縦手の方がお亡くなりになったようですね。」


優花里「死んだ副操縦手の手を固く握っているのが、
操縦手のトリニ・ガルシア伍長。通称ゴルド。
それに神に祈りを捧げているのがボイド・スワン技術兵、通称バイブルであります!」


((ドガッ!))


『なぜ蹴りやがる!』


優花里「それと今ドンに蹴られたのが、
装填手のグラディ・トラヴィス上等兵、通称クーンアースですね。」


沙織「私も初めて車長やった時(アニメ2話)に華を蹴っちゃったけど…
これはさすがに悪意ある蹴りだよね。」


みほ「戦車の車長はみんな荒っぽいから…」



優花里「駐屯地に戻ったフューリー号、そこでは新たな任務とそれに…
先程お亡くなりになった副操縦手に代わって一人の補充兵がいたのです!」


『嘘だろ。お前、名前はなんていうんだよ。』


『ノーマンです。』


みほ「この映画のもう一人の主人公ノーマン・エリソン二等兵。
けど彼は戦車学校にすら通っていない事務職志望のタイピストみたいだね。」


沙織「何で事務職志望の新人が戦地に送られちゃったの?」


麻子「現代社会と同じだ。
希望通りの部署に配属されるなんて絶対にありえないだろ…」



優花里「こうしてめでたくフューリー号の新メンバーに迎え入れられた(?)ノーマン。
そんな彼の初仕事はフューリー号の掃除でした。」


((ベチョッ!))


沙織「ギャァァァァァァァァァッ!?」


みほ「沙織さん急に大声上げてどうしたの?」


沙織「だ…だ…だ…だって…ひ…人の顔が…」


みほ「たぶんこれはさっきお亡くなりになった副操縦手の顔の一部だね。」


沙織「な…何でこんな…」


みほ「たぶん爆撃か何かで吹っ飛んで剥がれちゃったんだよ。
昔の戦車じゃよくある事だって西住流の師範のお母さんが言ってたよ。」


沙織「じゃ…じゃあ…私たちの戦車も…」


優花里「ちなみに私たちの戦車には、
特殊なカーボンコーティングが施されているから大丈夫ですよ。」


沙織「カーボンスゲー!?
私…戦車のカーボン発明した人を今なら尊敬しちゃうよ!!」



優花里「こうして用意を整えた戦車部隊は前線へ進軍したのです。」


麻子「それにしても他の戦車もそうとうなネーミングだな。
マタドール(荒くれ者)、ルーシー・スー、オールド・フィリス、
それにマーダー・インク(殺人会社)とは…」


華「個性的なお名前ですね。」


沙織「昨今のDQNネームも真っ青だよ!」


みほ「結構趣味入ってるよね。
私たちも初めての聖グロリアーナ女学院との練習試合では、
他のチームが金色にしたりピンクにしたり旗までつけたりしてたから人の事は言えないんだけどね…」



優花里「さて、こうして5車輌の戦車か敵地に向かうのですが、
その道中で部隊長が乗る戦車がノーマンのミスで破壊されてしまったのです!」


『見ろ、お前のせいだぞ!』


『武器を持つドイツ人はぶっ殺せ!』


『おっぱいつかむ赤ん坊も撃ち殺せ!』


『はい軍曹!』


沙織「ひぃぃ…ブラピ恐い…
怒られてるノーマン可哀想だよ!だってまだ新人だよ!仕方ないじゃん!?」


麻子「新人だからなんて理由は戦場じゃ通用しないだろ。」


みほ「新人のミスが許されるのは訓練所までだね。
でもこれその場で銃殺刑にされなかっただけマシだと思うよ。」


沙織「…」



優花里「戦車隊はドン軍曹を部隊長に再び進軍。
その道中、戦闘になり勝利したドンはノーマンに丸腰の捕虜を撃てと命じたのです!」


『やめろ…やめてください…』


『敵を殺すのは簡単だ』


『お願いです…撃たせないで…』


『撃てノーマン』


((パンッ!))


沙織「酷い…嫌がるノーマンに無理やり銃で撃たせちゃったよ…」


みほ「この時代の新兵の教育としては普通だね。」


麻子「敵を殺せない兵士なんて意味ないしな…」


麻子「それよりお腹が空きました。ご飯はまだですか?」


沙織「…」



優花里「さて、小さな町を制圧しようとするフューリー号。
彼らはそこでもドイツ軍の抵抗にあったのであります!」


『爺さん、ドイツ兵はどこにいる?』


((パンッ!))


沙織「貴重なお爺さんが死んじゃった!」


みほ「一般人が地下の防空壕にも潜らずにいるからだよ。」


優花里「ドイツ兵が立て篭っている建物に、
フューリー号は白燐弾を撃ち込み中にいた兵士たちを全滅させました!」


みほ「白燐弾は有毒性が高いから歩兵相手には有効なんだよ。」


麻子「ちなみに我々が行っている戦車道ではこんな弾は使っていない。
ちゃんと人が死なないように設定されている弾だから安心しろ。」


沙織「そんな豆知識いらないよぉ…」



((パパパパパパッ!))


『よくやった、その調子だ』


『ハァ…ハァ…』


沙織「さっきまでオドオドしてたノーマンが建物から出てきたドイツ兵を撃ち殺してる…」


みほ「あのまま放っておいても火傷で死んでたのに弾の無駄だね。」


華「けどあの死体…いい焼け具合ですね。お肉が食べたくなりました。ジュルリッ!」


沙織「華っ!?」



優花里「こうしてドイツ軍の占領下に置かれていた町は連合軍が制圧。
フーリー号は制圧したこの街で一時の休息を得る事になりました。」


麻子「ドンはノーマンを連れてとある民家にいるイルマとそのいとこエマと出会った。
まあ兵隊の男たちが民家に押し入ってやる事なんて大抵ろくでもない事なんだろうが…」


みほ「戦時下だもんね。
普通なら略奪や○姦されても文句は言えないけど、
ドンさんは彼女たちに手荒な真似をしないで随分と紳士的な対応してくれているよ。」


沙織「みぽりん女の子が強○なんて言っちゃダメ!?」


華「ドンさんは彼女たちに卵を与えて朝食を取るのですが…
それにしてもあの卵焼き美味しいですね、ゴクリッ…!」


優花里「それわかりますよ!
戦争映画に出てくる食べ物は何故か食欲を掻き立てるんですよね!」


沙織「私は逆に食欲がないんだけど…」



『怖がるなって、俺は友達だ』 


沙織「うひぃっ!
そこへ他の人たちが押し寄せてきてせっかくのいいムードが台無しだよ!?」


『まちな、味付けしてやる!ペッ!』


沙織「ひぃぃ…
おまけにせっかく作ったご飯にペッて唾つけてるよ!もうあれ食べれないじゃん!?」


華「あら、私あれくらいでしたら普通に食べれますよ?」


みほ「あの程度なら難なく食べれるよね。」


優花里「毒が付いてるわけでもありませんし。」


麻子「ドンも平然と食べてるぞ。」


沙織「何…このさっきから私だけおかしいっていう雰囲気…?」




((ドッガァァァァァン!))


『エマ!』


みほ「打ちどころが悪かったみたいだね。
ドイツ軍が町を襲撃してノーマンと仲良くなったエマさんが死んじゃったよ。」


沙織「そんな…この映画唯一のロマンスがぁぁぁぁぁぁ!?」


麻子「まあ落ち着け沙織、恋愛映画なんて他にもいくらでもあるだろ。」


沙織「そういう問題じゃないの!
この映画だからこそのロマンスだよ!チクショウ!このクソッタレドイツ軍め!!」


みほ「沙織さんも段々とこの映画に毒されてきちゃったね。」



優花里「そして戦車戦です!ドイツ軍の戦車ティーガーⅠが現れました!」


麻子「ティーガーというと黒森峰の戦車か?」


優花里「そうであります!
ティーガーIは私たちの乗るIV号戦車よりもはるかに高性能に設計されていますからね!」


みほ「100mmの車体装甲、56口径8.8 cmの主砲。
ティーガーは1車輌で連合軍のシャーマンを5台を相手にできると言われてたけど…」


((ドガァァァン!))


沙織「あっという間に他の3車輌が全部倒されちゃったよ!?」


麻子「残るはフューリー号だけか。」


華「なんだか私たちの戦車道の試合と同じ展開になりましたね。」



『後ろに回り込め!』


『背後から倒す、急げ!』


優花里「どうやらドン軍曹は背後から狙い撃つ作戦のようです!」


みほ「シャーマンの76.2mm砲で、
ティーガーを真正面から戦闘不能にするのは不可能だからね。」


『ケツを狙え!装甲が薄い!』


『撃て!』


『発射!』


優花里「やりました!
ドン軍曹の読み通り装甲の薄い背面からの攻撃でティーガーは戦闘不能です!!」


沙織「当たり前だけど戦闘不能になったら白旗出ないんだね…」


みほ「そりゃそうだよ。これ戦車道じゃなく戦争だもん。」



((バルルルルルル!))


『くたばれナチ、クソ野郎ども!』


麻子「さっきのエマを殺された怒りで、
ノーマンが生き残っていたティーガーの乗員をぶっ殺してるぞ。」


沙織「この映画の唯一の良心が…
たった1日で人をここまで残忍にさせるなんて戦争は残酷だよ…
でもこれでエマさんの敵が取れてよかったねノーマン!」


みほ「みんなに認められたノーマンだけど状況は最悪だよ。」



優花里「西住殿の言う通りであります。
他の戦車隊は全滅、無線も使えず孤立したフューリー号…
ですがそれでも作戦遂行のためにドイツ軍が進軍する十路地へと進みました。」


((ドンッ!))


沙織「爆撃!また戦車の待ち伏せなの!?」


みほ「そうじゃないよ、どうやら地雷が埋められていたみたい。
その証拠にフューリー号の履帯が地雷で切れちゃった…」


優花里「履帯修理のためにフューリー号はその場に停止。
そのためにノーマンは見張りに行かされるのですがそこで彼が見たのは…」



((ザッ!ザッ!ザッ!))


沙織「大勢の兵隊さんたちだー!?」


みほ「ドイツ軍のSS大隊…しかも歌いながら行進とは指揮は旺盛だね。」


優花里「しかも彼らの装備にはパンツァーファウストまで含まれています。
動けないフューリー号にはまさに脅威ともいえる武装ですよ!?」


『じき暗くなる、このまま奴らを行かせよう』


麻子「どうやらやり過ごすようだな。だが賢明な判断だ。」


華「そうですね、敵は大勢で戦車が動かないのだからこれは仕方ないのかも…」


沙織「あれ?戦車の履帯修理って私たちいつもお手軽にやってたはずじゃ?」


みほ「アニメと実写映画をごっちゃにしちゃいけないよ。
実際はちゃんとした回収車用意して安全な場所で何時間かかけて修理しなきゃ…
こんな機材が何もない場所で数人がかりの手作業じゃ絶対に直らないよ。」


沙織「みぽりん…そのメタ発言は私たちのアニメ否定しちゃうからやめて…」



『俺たちは逃げない』


優花里「ですがここでドン軍曹はたった一人戦い続ける事を選んだのです!」


『気をつけて行け、森に隠れろ。行っていい…』


『これは俺の家だ』


優花里「乗員を逃がして自分はフューリー号と運命を共にするドン軍曹…
くぅ~!戦車乗りなら一度は憧れるシチュエーションでありますなぁ!!」



みほ「そんなドンに影響されて最初はノーマンが、
それから他のメンバーたちも次々と動けないフューリー号に乗り込んだよ。」


沙織「でも…一体どうやって迎え撃つの?戦車動かないのに…」


みほ「どうやらドンさんは待ち伏せ作戦を行う気だね。」


優花里「西住殿が指摘したように、
そこらへんにあった死体を集めてさっきまで戦闘で全滅したという場面を作って、
進軍するSS大隊が油断するのを狙っています!」


麻子「そして遂にSS大隊がフューリー号の前に現れたぞ。」



『今だ!』


((ドォォォ――――――ンッ!))


優花里「オォッ!シャーマンの主砲がSS大隊目掛けて撃たれました!
これからSS大隊とフューリー号の最後の激戦が繰り広げられるのですね!!」


みほ「ドンさんたちはフューリー号のありったけの火力をSS大隊にぶつけてる!」


沙織「なんでもいいから撃っちゃえ!撃っちゃえ!」


みほ「その通りだね。
SS大隊はいきなりの敵の出現に浮き足立っているし態勢が乱れている今しかチャンスが…」


優花里「そして辺り一面火の海に!まさに焦土と化しました!」


麻子「だが敵は大勢、このままでは物量差で…」



『グレディ…』


みほ「最初はグレディが死んじゃった。」


沙織「あぁ…最初は性格が悪そうでノーマンに一番きつく当たっていたけど…
ティーガー倒してようやく認めてくれたのに…そんな…死んじゃうなんて…」


『手榴弾!』


『ぬ゛ぅっ!』


みほ「続いてゴルドが車内に入った手榴弾の爆破を阻止するために身体を張って…」


沙織「ゴルド…メンバーの中で一番仲間想いだったのに…」


『ドンッ!』


((パンッ!))


みほ「それに隠れていたスナイパーがバイブルの頭を撃ち抜いた。」


沙織「あ゛ぁぁぁぁぁぁ…」



優花里「弾薬も尽き、
仲間も次々と命を落として最後はドン軍曹とノーマンの二人だけになってしまいました。」


『自分、怖いんです』


『俺だって、怖いさ』


『自分、降伏したいです』


『やめてくれ、ひどいことされるぞ…ひどい殺ろされ方をする事になる』


沙織「もう外聞なんて関係ない二人だけの会話だよ。
もう二人とも十分頑張ったよ!降伏しちゃいなよ!
降伏さえすれば命だけは助けてもらえるに決まってるよ!」


みほ「たぶんそれは無理だよ。
SSに降伏なんて認められないだろうし仮に収容所に送られたとしても、
連中はナチだし死ぬよりも酷い拷問にかけられるかもしれないよ。」


沙織「…」



優花里「敵はフューリー号の操縦席に手榴弾を投げ込みました!これでは…」


『どうしたらいいんですか?』


『ハッチがあるだろ、わかるな』


『行くんだ』


『行け!』


沙織「けど爆発する前にノーマンは非常用ハッチから脱出に成功したよ!よかった!」



みほ「でも待って、SSの兵士が戦車の下を確かめているよ。」


沙織「お願い…ノーマンを見つけないで!」


『…』


麻子「だが兵士は何故かノーマンを見逃してそのままいなくなった。」


優花里「敵がいなくなり、再びフューリー号に乗り込んだノーマン。
そこで彼が見たものは死んだ戦友たち、それにドン軍曹の亡骸でした。」


((ゴンッ!ゴンッ!))


沙織「まだ誰かいる!今度こそノーマン死んじゃうよ!?」



麻子「ちがう、味方の連合軍だ。どうやら今頃になって援軍が到着したようだな。」


沙織「そんな…今更援軍だなんて…
フューリー号のみんなはノーマン以外死んじゃったんだよ!?」


みほ「行き違いなんて戦場じゃよくある事だよ。
みんなに『お前は英雄だ』と讃えられて後方に送られていくノーマン。
本人は自覚してないんだろうけどたぶん大活躍だったんだろうね。」


優花里「実際彼らの活躍は勲章ものですよ!
300人以上のSS大隊を1日も釘付けにして戦力を削ぎ落としたんですからね!」


沙織「いや…もう…勲章なんてどうでもいいから…」



華「そうですね。砲撃手の立場で言わせてもらうなら戦車の砲撃シーンですけど…
閃光しているせいでまるでアニメのビームみたくなっていますね。
あれでは銃弾じゃなくてビームが飛んでいるのかと思ってしまうのでは?」


麻子「SS大隊もマヌケだろ。
あんな物騒な戦車なんてまともに相手にせずに、
さっさとパンツァーファウスト撃ち込めばいいだろ。
おまけに肝心のパンツァーファウストも一発しか撃ち込めていないぞ。
あのSS大隊、明らかに練度が低いんじゃないか?」


みほ「最後のドンの死体も明らかに綺麗過ぎるよね。
車内に手榴弾突っ込まれたはずなんだから、
本当なら身体が原型を留めないくらいグチャグチャになってるはずじゃないかな?」


優花里「うぅ…みなさんの指摘は耳が痛いですね。
私も最後のフューリー号での篭城戦は思うところがあります。
やはり戦車は動いてなんぼでありますから…
まあ実際この映画が上映された時に同様の指摘がありましたが…
そういえば武部殿は何か感想はありますか?」



沙織「感想…?」


沙織「感想は…」


沙織「感想はねぇ…」


沙織「うふふ…あはは…」


優花里「あれ?武部殿?」


麻子「何を笑っているんだ?」


華「さっきの映画で笑えるシーンなんてありましたっけ?」


みほ「これはもしかして…」



※翌日


沙織「チクショー!ぶっ殺せー!ドイツ戦車なんてぶっ壊せ!!」


優花里「翌日、
黒森峰との練習試合では黒森峰のドイツ戦車に罵詈雑言で罵る武部殿の姿がありました。」


麻子「沙織のヤツ…見事に映画の毒気に当てられたな。」


沙織「いいヤツらはみんな戦場で死んじまった!
ドン!バイブル!ゴードン!グレディ!みんなの敵だ!!」


みほ「落ち着いて沙織さん、あれは映画の話だから…」



沙織「SSは全員殺せー!死んだSSだけがいいSSだ!!」


優花里「うぅ、武部殿もいつの間にか立派な戦車兵になりましたな…」


華「それでご飯はいつ出るのでしょうか?」


優花里「結局五十鈴殿は最後まで食べてばかりですねぇ…」


沙織「殺せ!殺せ!ぶっ殺せ!!」


~おしまい~

これで終わりです
とくにオチなんてありません
このSSを読む時はフューリーのDVDでも見ながら読んで頂ければ幸いです
最後に沙織のキャラ崩壊ゴメンなさい…

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