スクラップ達は遊戯王DT世界を旅するようです (119)


── ここは遊戯王DT(デュエルターミナル)世界

── 遊戯王カードのモンスター達が暮らす世界


── その世界にある、とあるゴミ溜め



スクラップ・ゴーレム「歯ブラシ歯ブラシ……あった!」



── そのゴミの山の中に居る、とあるモンスターの物語



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427974673


ゴーレム「えぇ〜と……あれ詰めた…これも詰めた……」ゴソゴソ

ゴーレム母「………ねぇ」

ゴーレム「ん? なに、母ちゃん?」ゴソゴソ

ゴーレム母「あんた本当に行くの?」

ゴーレム「行くとも! 止めたって無駄だよぉーん」ゴソゴソ

ゴーレム母「でもさ…外は危険よ……やっぱり此処にいたほうが良いと思うのよ」

ゴーレム「母ちゃん、心配すんなって! 強いから、俺!」


ゴーレム母「でも…」

ゴーレム「それにさ…」

ゴーレム母「……」


ゴーレム「俺はこの世界がどうなってるのかを確かめに行きたいんだ」


ゴーレム母「……」


ゴーレム「本当に外は危険なのかも…本当に世界はゴミ以外もあるのかも……」



ゴーレム「俺はそれを確かめに行きたいんだッッ!!」





ゴーレム母「…… ハァ」

ゴーレム「ぞったいに行くからな!」

ゴーレム母「……」

ゴーレム「噛んだ……絶対に行くからな! 」


ゴーレム母「……おみやげ」

ゴーレム「おっ!」

ゴーレム母「もし、帰ったらさ…お土産お願いね」

ゴーレム「おう! ガッテン承知の助!」

ゴーレム「そんじゃあ、行ってくるわ」

ゴーレム母「いってらっしゃい」






ゴーレム「お前ら待たせたな」


スクラップ・コング「ウホウホッ!」

スクラップ・サーチャー「ムーシ喰ッテ、ツーチ喰ッテ、シブー!」


ゴーレム「悪い悪い」

コング「ホッホッ!」

ゴーレム「おうおう」

コング「ウホホッ!!」ドンドンッ!

ゴーレム「ハハハ!」

コング「キーキー!!」






ゴーレム「ちゃんと話せや!!」

ガン!

コング「痛ッ!」


コング「殴んなよォオ!!」

ゴーレム「うるせえ、なにがウホウホじゃ」

サーチャー「まあまあ」

ゴーレム「オラ! バカな事してないで早よ主発するぞ!」

コング「よっしゃー!!」

サーチャー「おー」



ゴーレム「行くぞォオ!! 俺は…」

コング「いや! 俺達は!」

サーチャー「絶対に!」




ゴーレム コング「『ブラック・マジシャン・ガールに会うんだッッ!!!』」


サーチャー「世界を回……え?」


ゴーレム「ブラマジたんハァハァ///」

コング「( ゚∀゚)o彡° おっぱい! おっぱい!」

サーチャー「……あの、世界の本当を見て回る計画は?」

ゴーレム「あぁん? そんなの建前だよ!」

コング「本当はBMGに会いたいから旅に出るんだよ!!」

サーチャー「……えぇー」

ゴーレム「よっしゃ! 盛り上がってキターー!!」

コング「おぉぉぉぉおお!!!」

サーチャー(大丈夫かな…ボク等の旅は……)


── 今、欲望に塗れた旅が始まる


テクテク



サーチャー「……」

ゴーレム「ハァ…歩けど歩けど」テクテク

コング「鉄クズばっか…」テクテク

サーチャー「本当に世界は鉄クズ以外にあんのですかねー…」

ゴーレム「さあ?」テクテク

コング「俺、疲れた…」テクテク


サーチャー「……おっ?」

サーチャー「おぉぉぉぉぉおお!!」


コング「なんぞ?」

ゴーレム「どうした?」

サーチャー「……木だ」


サーチャー「鉄クズ以外の物だ!!」

ゴーレム「おぉ」

コング「ほう」

サーチャー「すごい…本当にあったんだ……」

ゴーレム「ふぅーん」

コング「ほぉーん」

サーチャー「早く…速く行きましょうよ!!」

ゴーレム「ん」

コング「ん」











サーチャー「おぉお…すごい! 木だ! ハハハ」

ゴーレム「おぉ、そうだな」

コング「おう、そうだな」

サーチャー「うはぁー…感激!」

ゴーレム「もう少し先にも木があるな」

コング「お、本当だ」

サーチャー「本当ですか! ゴーレムの旦那!!」

ゴーレム「ほら、あそこにもあるじゃん」

サーチャー「ウホホォォオ! すごい!」

コング「ん?……ウホ」ピクッ!

ゴーレム「反応すんなや」


サーチャー「ちょっと先に行ってきます!」ヒューン



ゴーレム「おう、気を付けてな」

コング「たっしゃでな」


ヒューン……





ゴーレム「……」

コング「……結構遠くまで行っちゃったな」

ゴーレム「……こんな木のどこが良いんだか?」

コング「……さあ?」

ゴーレム「まあ、あいつ後おうぞ」

コング「ゆっくり、マッタリ、じっくり行こうぜ」

ゴーレム「だな」



ブロロロ……

ゴーレム「おっ!」

コング「ん?」




雷ライダー「〜♪〜♪」ブロロロ…



ゴーレム「バイクか…」

コング「あれがあれば旅は、はかどるだろうな……」

ゴーレム「……」

コング「……」



ゴーレム「よっしゃ! 行くぞ!」

コング「腕がなるぅ〜!」



サーチャー「オホホォ! ホホ!」


ブロロロ…


サーチャー「おっ! ゴーレムの旦那とコングさん!」

ゴーレム「よぉ〜」ブロロロッ!

サーチャー「どうしたんですか? そのバイク?」

ゴーレム「いやぁ〜、気前の良い人がくれてよ!」

コング「まあ、俺等の巧みな交渉術のおかげでもあるよな」



〜【巧みな交渉術】〜


コング「にいちゃん、良いバイク乗ってるね」

雷ライダー「あっ…はい……ど、どうも」

ゴーレム「ちょっと俺のチョロQと交換しない?」

雷ライダー「いや……それはちょっと…」

コング「あ″?」

雷ライダー「ひっ!」










ゴーレム「いやぁ〜、気前が良い人だったな!」

コング「だな!」

サーチャー「よかったですね」

ゴーレム「そんな事より、早く行くぞ!」

コング「ほら、サーチャー! 早く乗りなよ」

サーチャー「ラジャー。いやぁ〜ごめんさいね、はしゃいでしまって」

コング「良いってことよ!」

ゴーレム「よっし、乗ったな? 行くぞォオ!!」


ブロロロロロッッ!!!




『ウホー! サラマンダーより速い!』

『ちょっ! やめーや…』

『あれは酷かったな…』







雷ライダー「ぅぅ…クソぉ…チョロQって」

雷ライダー「クソ…覚えてろよ!! 絶ッッッ対に復讐してやるあらな!!」




── バイクを手にしたスクラップ一行。

── こうして、ハチャメチャな旅に拍車がかかってしまった。





光霊使いライナ「だーるまさんがこーろんだ!」


火霊使いヒーター「……」

水霊使いエリア「……」

地霊使いアウス「……」

風霊使いウィン「……」

闇霊使いダルク「……」



ライナ「……みんな上手いね」



ライナ「だーるまさんがこーろんだ!」


ヒーター「……」

エリア「……」

アウス「……」

ウィン「……」

ダルク「……」


ふなっしー「……」



ライナ「……」

ライナ「増えとる!!?」


ヒーター「ふなっしーだぁ!!」

アウス「うそぉ!?」

エリア「え? 誰?誰?」

ウィン「サイン…お願い…」

ダルク「ふなっしー!」


ライナ「いや、本当に何?! 顔見せてよ!」


ふなっしー「分かったなっしー」


カポッ


ゴーレム「俺だよ」


ライナ「誰だよ!!」



── 霊使いに迷惑かけたり。



リボルバー・ドラゴン「なぜすり替えなかった…!」

コング「……」


── ギャンブルしたり。


コング「ぁぁ…ぉぉ」

ゴーレム「ぉぉ……これが《禁じられた聖杯》か…キマる」

サーチャー「……」


── 禁じられた奴に手を出したり。



── とにかく、色んな事をしました。




── そんなある日


ブロロロ……


ゴーレム「ブンチャカ♪ ブンチャカ♪ ブンチャカ♪」

コング「オラは死んじまっただ〜〜」

ゴーレム「ブンチャカ♪ ブンチャカ♪ ブンチャカ♪」

コング「オラは死んじまっただ〜〜」

ゴーレム「ブンチャカ♪ ブンチャカ♪ ブンチャ……いつまでこれをやるんだ?」

コング「さあ? ぶっちゃけ、この部分しか知らないから終わりがないんだよな」


ゴーレム「ハァ…なぁ、サーチャー」

サーチャー「はい、なんです」

ゴーレム「本当にこの道を進んでけばいいのか?」

サーチャー「地図的にはこれで良いんですよ」

コング「本当か?」

サーチャー「本当です!」

コング「ちょっと見せて」

サーチャー「どうぞ」

コング「どうも……えぇーと…はいはいはい」

コング「なぁ」

ゴーレム「おっ?」

コング「この森を突っ切れば、かなり短縮できるんでねぇーか?」


サーチャー「うーん…地図的にはそうかもしれませんが……森を走るのは…こう……危ない気がします」

コング「あぁ、道とか舗装されてないからな…」

ゴーレム「まあ、ちょっと寄って見ようぜ。走れそうかどうかを見に行こう」

コング「賛成」

サーチャー「……」

サーチャー(なんかこう…嫌な予感がするんだよな…)

サーチャー(まあ、大丈夫でしょ!)



サーチャー(あっ、これってフラグ?)


ゴーレム「飛ばすぞ!」

サーチャー「イェーイ!」

コング「ウホー!」


サーチャー(まあ、フラグって分かってるフラグはフラグじゃないとかよく言うし……大丈夫大丈夫)














ブロロロ…ロロ……


コング「ほう、これはなかなか…」

ゴーレム「うーん、わびさびを感じるな」

サーチャー「わびさびって言うよりかは……」




ギャー…ギャー…   
        ザワザワ…

  ザワ…ザワ…

      ウォォォォオ!



コング サーチャー「「不気味…」」


ゴーレム「バイクが走れそうだな」

サーチャー「えぇーと…本気で行くんですか?」

コング「本気と書いてマジと読む?」

ゴーレム「行こうぜ!」

サーチャー「えぇー…いやでも」

ゴーレム「大丈夫大丈夫、どうせなにも無いよ」

コング「まあ、そうだよな」

サーチャー「……ハァ、行きますか」


ブロロロ…












ブロロロ…


コング「案外なんにも無い!」

ゴーレム「だろ? 心配し過ぎなんだよ」

サーチャー「そうみたいでしたね」

コング「ゴーレム! このままマッハで突っ切ってくれよ!!」

ゴーレム「おうとも! しっかり掴まってろよ!」


ブロロロロロッッ!!


コング「ウヒョー! これこれ!」

サーチャー「すごいいい風ですね」

ゴーレム「くぅー! 痺れる速さだぜ!」


ゴーレム「……ん?」




『ぅぅ……助け…』



ゴーレム「!」


キッィイイーーー!!

コング「おっ?」ポーン

サーチャー「あら?」ポーン




コング「おぉ……」




コング「俺…空を飛んでる」





ズンガラガッシャン!!

ギャァァアアア!!


サーチャー「あ痛たた……」


ゴーレム「……」タタタッ


サーチャー「まったく…ゴーレムの旦那! なに急に止まってるんですか!!」



ゴーレム「おい! 大丈夫か?!!」



サーチャー「いやまぁ…大丈夫ですけどね」


ゴーレム「酷い怪我だな……足、痛むか?」

サーチャー「人の話聞いてました? 大丈夫ですって」


ゴーレム「おい! ウチはどこだ? 近くか?」


サーチャー「ウチはまあ…近くじゃないですかね?」


ゴーレム「おい! サーチャー!」

サーチャー「?」



ゴーレム「この子を運ぶぞ」


トリオンの蟲惑魔「……」



サーチャー「あら、かわいい」

コング「怪我してる子を助けるために俺等が怪我するなんてな……」

サーチャー「あっ、コングさん…ヒドイ怪我ですね」

コング「身体中が痛いぜー」


ゴーレム「お前ら……悪かったな…怪我は無いか?」

コング「無いよぉー……って言えたらよかったな」

サーチャー「ボクは無傷です」

ゴーレム「よし! 大丈夫そうだな」

コング「話を聞いてたか?!! 俺は満身創痍だぞ!!」

コング「謝罪と慰謝料を請求する!!」

ゴーレム「おい! 行くぞ!」


コング「……へいへーい」

サーチャー「……」












ブロロロッ!

ゴーレム「あなたのお名前なんてぇーの?」

サーチャー「スクラップ・サーチャーと申します♪」

ゴーレム「あなたのお名前なんてぇーの?」

コング「スクラップ・コングと申します♪」

ゴーレム「あなたのお名前なんてぇーの?」


コング「おいおい、この子には無茶だろ…」

トリオン「トリオンの蟲惑魔と申します♪」


ゴーレム「おぉ! いいね! ノリが良いね!」

トリオン「えへへ」

トリオン「あっ、そこを右です!」

ゴーレム「あいよ!」


ブロロロッ!


ゴーレム「そう言えば、お前さん」

トリオン「はい!」

ゴーレム「何がどうなって、あんな怪我をしたんだ」

トリオン「えぇーとですね……」


サーチャー「……」

コング「……ウホ?」


トリオン「ボクは獲物を狩るために罠を仕掛けていたんです」

サーチャー「ほうほう」

コング「ウホうウホう」

トリオン「そしたら、急に狼のむれが現れて、そして……」

ゴーレム「……そうか、大変だったな」


ブロロロ…

ゴーレム「……そういや、お前さんのウチには家族が居んのか?」

トリオン「あっ、はい! 家族……っと言っても、血は繋がって無いですが…」

ゴーレム「おう、そうか」

コング(うわ……なんかこう…重い…気がする)

サーチャー(具体的には昼ドラの様な重さ…)



ゴーレム「……お前さんさ、丁寧に話さなくても良いんだぞ」

トリオン「え…良いんですか?」

ゴーレム「おう! 俺は堅苦しいのは大っ嫌いでな。タメ口で話してちょうだい」

コング「ウホー! 俺にもタメ口でいいぜ!」

サーチャー「ボクは丁寧語じゃなければ落ち着かないからこう話してるけど、君はどうするよ?」

トリオン「それじゃあ……今からタメ口で話すよ!」

ゴーレム「へへっ、そうこなくちゃ」

今日はここまで

ちなみにこのスレのコングは、特殊召喚されたコングだから自爆しないんだな












アトラの蟲惑魔「フンフン♪」

アトラ「……トリオン遅いな」

アトラ「うーん…なにかあったのかな?」


………ブロロロッ!


アトラ「ん?」


ブロロロロロッッッ!!!


アトラ「うわわわぁ!」






ゴーレム「突撃イィィィイ!!!」

トリオン「ヒャッハァアア!!」

コング「お届けものですぅぅう!!」

サーチャー「お邪魔しますぅぅう!!」


アトラ「……え…なに」

ゴーレム「ここだよな? 此処じゃなかったら、俺等はお縄だな…」

コング(バイク奪った時点で、お縄もんなんじゃ…)


トリオン「アトラ! ただいま!」

アトラ「トリオン! あんた何処いってたのよ!」

アトラ「それから……」


ゴーレム「……」

コング「ウホウホ、ぼく悪い ゴリラじゃないよ」

サーチャー「どうも」


アトラ「……この人達は?」


トリオン「えぇーとね…いろいろあったんだ…」

アトラ「いろいろって…ちゃんと話しなさいよ」

トリオン「えぇーと…」

ゴーレム「実はですね。かくかくしかじか」

アトラ「いや、『かくかくしかじか』って言われても」


サーチャー「気にしないでください」











アトラ「いやぁ〜 、トリオンがお世話になりました!」

サーチャー「いやいや、対したことはしてませんよ」




ティオの蟲惑魔「んー…これだ!」ポイ

ゴーレム「ポン!」

コング「おっ、白をポンか」

ティオ「また…鳴いたよ」

ゴーレム「グヘヘ、俺は地元で『鳴きのゴーレム』って言われたほどの男でな」

ゴーレム「これを捨ててターンエンドだ!」

コング「おっ、ロン!」

ゴーレム「はぁ?!」

トリオン「アハハ! それは予想できないよ」


コング「そいじゃあ……俺が親で、40付の2だから…えぇーと…」

ティオ「3900だね」

ゴーレム「くそぉぉおお! 持ってけ!」ポイ

トリオン「アハハハハ、三百点だけしかないじゃん!」

コング「残りの3600はどうすんだよ!!」



アハハッ! ギャハハハッ!



アトラ「トリオンたら、すっかり懐いちゃって」

サーチャー「ゴーレムの旦那も、すっかり仲良くなりまして」


アトラ「なんかこう、波長が合うんですかね?」

サーチャー「似たもの同士なんでしょうね」

アトラ「似たもの同士か……」

サーチャー「……苦労してそうですね」

アトラ「……分かります?」

サーチャー「そりゃ……もう…」

アトラ「……」

サーチャー「……」


ゴーレム「頼む…! もう一回……! お願いします……!」

トリオン「これじゃあ、『鳴きのゴーレム』じゃなくて『泣きのゴーレム』じゃん!」

コング「ウホホ! 山田くん、座布団一枚」

ティオ「誰が山田くんだ…」





サーチャー「……ハァ」

アトラ「……ハァ」

アトラ「芋焼酎がありますよ…」

サーチャー「お願いします…」












サーチャー「……Zzz」

コング「Zzz…怒れる類人猿じゃないです」

ゴーレム「Zzz…」


アトラ「……寝たようね」

ティオ「そうぽいね…」

トリオン「……うん」


トテテ…

カズーラの蟲惑魔「ファ〜……客人は寝た?」


アトラ「カズーラ! 起きての?」

カズーラ「結構前に…」

アトラ「ふーん…それじゃあ、説明は不要よね?」

カズーラ「多分…」

アトラ「多分って…」

ティオ「まあまあ…いいじゃん。なにか分からなければ説明してけば…」

アトラ「そうね…それじゃあ、話し合いましょうか」

トリオン「……」

ティオ「了解…」

カズーラ「ほーい」



アトラ「あの人たちをどうする?」


ティオ「……」

トリオン「……ボクは」

カズーラ「まあ、この巣を知られちゃったし…生きて帰せないよね」


トリオン「!……カズーラ!!」


カズーラ「いや、だってさ…私達のことを知られるって事は、狩に支障が出るじゃん……だから…ねぇ?」

アトラ「あたしはカズーラと同じ意見。というより、こう言う面倒ごとがあったら始末するって約束でしょ?」

トリオン「で…でもさ! ゴーレム達は良い人だよ! だからさ! 殺すのは、かわいそうだよ…」


アトラ「だーかーらッ!…」

トリオン「でもさ…」



ギャーギャー! ワーワー!


ギャーギャー! ワーワー!


ティオ「……」

ティオ「……ハァ」

ティオ「……もう少し、様子見でいいんじゃないかな?」

アトラ「……」

ティオ「本当に始末すべきかどうかは…後々決めようよ…」

トリオン「……ティオ!」

アトラ「………明日だけね」

ティオ「んー、了解…」

カズーラ「ファァ………これにて一件落着…寝るわ、おやすみ」

ティオ「お疲れ…」

アトラ「あたしも寝るわ…おやすみ」

ティオ「はい、おやすみ」


トテテ…


トリオン「……」

ティオ「……明日がタイムリミットだね」


トリオン「……」

ティオ「私さ…さすがに恩人を殺すのはちょっと忍びないと思うんだよね…」

トリオン「うん…」

ティオ「まあ…明日の事は、明日考えようよ…」

トリオン「……うん」

ティオ「……おやすみ。トリオンも早く寝なよ」





トリオン「……」











コング「ウホホ…おっはー…よう」

サーチャー「おはようございます…」


アトラ「あっ! おはようございます! ご飯出来てますよ」

ティオ「二人とも、おっはー…」

カズーラ「うーす」

コング「おっ、新キャラか」

カズーラ「いや、新キャラじゃねぇよ」


サーチャー「あれ? ゴーレムの旦那はどこです?」

コング「俺等より早くに起きてたよな」

アトラ「ゴーレムさんでしたら、トリオンを起こしに行きましたよ」

コング「トリオンちゃん、寝坊助ですな」

サーチャー「ボク達より遅いなんてね…」

アトラ「昨日、夜遅くまではしゃいでましたからね。疲れたんでしょうね」





ドンッ! ドンッ!

ゴーレム「トォーリィーオン! 朝だぞぉー」


ゴーレム「……」

ゴーレム「……遅いな、寝てるのか?」

ゴーレム「……入るか?」

ゴーレム「……いやー、流石にまずいだろ」

ゴーレム「……」

ゴーレム(これ、入ったらラッキースケベのパターンだよな)




ゴーレム「よし、入るか!!」


ガチャ…


ゴーレム「失礼するぜぇ〜」

トリオン「……ぁ…ゴーレム」

ゴーレム「おっはー」

トリオン「……おっはー」

ゴーレム「まだ、おねむみたいだな」

トリオン「……起きたばかりだから」

ゴーレム「そうか。そうだ、アトラが朝飯を作ったから起きろだってよ」

トリオン「……うん、今いく」スッ


ズキッッ!


トリオン「ッ!」


ゴーレム「おいおいおい!! 大丈夫か! 」

トリオン「タハハ…うっかり、怪我してる方の足で踏み出しちゃった…」

ゴーレム「おう…うっかりつーか……ドジつーか…」

トリオン「アハハ……」

ゴーレム「うーん…でもまあ、そんなに痛むのか…」

トリオン「大丈夫だって! ほんのちょーと痛むだけだよ」

ゴーレム「ふーん…」

ゴーレム「……」

ゴーレム「ティンときた」

ゴーレム「よし! トリオン、いくぞ」

トリオン「え? チョッ! まっ!!」

ヒョイ!

トリオン「キャッ!」

ゴーレム「よーし! お姫様抱っこだー!」


ゴーレム「このまま運ぶぞ」

トリオン「…い…いや、本当に大丈夫だって! だからさ!」

ゴーレム「おっやぁ〜、お姫様抱っこは嫌いかな? お嬢さん?」

トリオン「……う…うん、ちょっと恥ずかしいから…嫌かな……」

ゴーレム「グヘヘ、お嬢さん一つ教えてやるぜ」

トリオン「ん?」

ゴーレム「俺が好きなことは、人が嫌がることをする事だ!!」

ゴーレム「グハハハッ!! このまま直行だァァア!!」

トリオン「ちょっと! きゃあああ!!」



ドタバタタタッッッ!!














ゴーレム「お待たせ」

トリオン「///」


コング「いよっ! 朝からお姫様抱っことは!」

ティオ「お熱いね…ふへへ」

カズーラ「ピユー♪ ピユー♪」


サーチャー「ゴーレムの旦那…トリオンさんが困ってるじゃないですか」

トリオン「そ…そうだよ!」

カズーラ「満更でもないくせに」

トリオン「カ! カズーラ!」

アトラ「はいはい…そんなことより朝ごはん!」











トリオン「……ウップ!」

ゴーレム「ごっそうさま」

コング「ウホホー」

サーチャー「ごちそうさまです」

ゴーレム「ほれ、お前ら、食器集めるぞ」

コング「どうも」

サーチャー「いやー悪いですね」

アトラ「ゴーレムさん、そんな事しなくても良いのに…」


ガチャ… ガチャ…



トリオン「……」

ゴーレム「トリオン」

トリオン「え! あ…なに?!」

ゴーレム「食器かたずけるか?」

トリオン「うん、お願い」

ゴーレム「了解ぃ〜」


コング「ゴーレム、俺等バイクをみてくるわ」

サーチャー「整備してきまーす」

ゴーレム「おう! 了解ぃー」


ガチャ… ガチャ…



トリオン「……」


ガチャ… ガチャ…


ゴーレム「食器洗い、手伝おうか?」

アトラ「えぇ! いいんですか?」




トリオン「……」ポー

カズーラ「なかなか良い人だよね」

トリオン「おうっふ!」ビク!


ティオ「たしかに…意外と気が利いて…面白くて…」

カズーラ「殺すのが勿体無いね」

トリオン「そうだよね! だからさ…」

カズーラ「まあ、問題はアトラかな?」

ティオ「だね…多分…許さないだろうね…」

トリオン「……」




ゴーレム「おっし、食器洗い終わり」

アトラ「うわぁー…すごい手際よかったですね…」

ゴーレム「母ちゃんの手伝いをよくしてたからな、ちょっと家事は慣れてんだよ」

アトラ「ふふふ、ゴーレムさん、お母さん思いなんですね」

ゴーレム「へへっ、まあ正確には手伝わされてただけどな」

ゴーレム「やらねぇとミサイルパンチが飛んでくんだよ…」

アトラ「ふふふ」




ティオ「……」

トリオン「……」

カズーラ「なんだか何とかなりそうだね」


トリオン「……なんか…仲良くしてると…ムカつく」

ティオ「ヤキモチかな…?」

カズーラ「ヤキモチだね」


トリオン「……」

ティオ「よっと…」ス

カズーラ「?…ティオ、どこに行くの?」

ティオ「ちょっと…外にいった二人の様子をね…」












ガチャ! ガチャ!


コング「ウホホー」


ティオ「うーす…」

コング「おっ、うーす」

サーチャー「どうもぉー」

ティオ「バイクの調子どうよ…」

サーチャー「大丈夫そうですよ」

コング「燃料もまだまだあるぞ!」

ティオ「そう…」

ティオ「……そういえばさ」


サーチャー「ん?」

コング「なんぞ?」


ティオ「…君達は何が目的で旅をしてるの…?」

コング「ウホ? そりゃあー……」

サーチャー(コングさん、余計なこと言わないでくださいよ……)

コング「俺の目的はだな…」


サーチャー「……」



コング「世界を見て回ることだな」



サーチャー「ホッ…」


ティオ「世界を…?」

コング「そうだ! 俺らが住んでた場所では、外は『危険』だから『危ない』と言われ続けてきたんだ」

サーチャー(危険だから危ないってなんですか…)


ティオ「うんうん…」

コング「でもさ、なんか変な気がしてな……本当に世界は危険なのか? 本当に俺達は鉄クズの山でしか生きられないのか?ってな…」

ティオ「なるほどね…つまりはその疑問への答えを探す旅をしてるんだね…」

コング「そうそう」

ティオ「……いつぐらいに旅は再開する…?」

コング「えーと、ゴーレムいわく…明日か明後日ぐらいかな?」


コング「つかさ、急になんで聞いてきたのか?」

ティオ「……世間話だよー」

ティオ「そんじゃあ…さいなら……」

テクテク…


コング「ウホ? なんだったんだ?」

サーチャー「さあ?」











ティオ「たでいま…」

カズーラ「早いね」

ティオ「本当に様子を見ただけだから…」

カズーラ「なーる」



ワイワイ… ワイワイ…


ゴーレム「バイトしてる時によ、『客は神様だろ!』って言ってクレームつけて来た客がいたんだよ」

アトラ「ふんふん…」

ゴーレム「そこで俺はその客に言ってやったんだ!」


ゴーレム「『うるせえ、仏にするぞ』ってな」


アトラ「おぉ〜…かっこいい」

ゴーレム(ギャグのつもりだったんだけどな……かっこいいって言われちまった…)




ティオ「良い感じだね…」

カズーラ「たぶん、このまま行けば許してくれると思うよ」

ティオ「よかった…よかった…」

トリオン「…よかったけど……なんか…よくない」

カズーラ「ふふふふ」ニヤニヤ

ティオ「ふへへ」ニヤニヤ










『そして、なんやかんやで夜』



コング「ウホっ! 待ってました!」

ティオ「いぇーい」

ゴーレム「メシだー!」

トリオン「キターー!!」


アトラ「よし! はい、みなさん召し上がれ」


コング「ウホホ……ホ?」

ゴーレム「おぉぉ……お?」

サーチャー「おぉ!……ん?」



コング「……なんてこった」

サーチャー「……料理に」


サーチャー コング((料理に虫が入っとる…))


アトラ「どうかしました?」

コング「んや、なんでもないですぜ」

サーチャー(虫……しかも芋虫ときましたか…)

コング「ウホ……ウホ!」

コング(おっ、なんか違うのも入ってる!)

コング「ウホ……カエル…」

コング(食えるかぁぁああ!!!)


サーチャー(でも…せっかく出してくれたのだから、食べないと失礼…かな?)

サーチャー(食べなきゃダメだよな……夜に出るほどだから、これは、この子達にとってはポピュラーな食べ物…)

サーチャー(それを食べないのは、この子達への食の否定、つまりはこの子達への否定!……だよな)

サーチャー(……でも、キツイって)



ゴーレム「……」

サーチャー「おっ? ゴーレムの旦那?」

ゴーレム「……」


パクッ!


サーチャー(食べた…)

コング「えんがちょ!」


ゴーレム「ん?…ぉお?」モグモグ




ゴーレム「うまい」



コング「マジか…」

ゴーレム「うまー! これはご飯が進む!」モグモグ

ゴーレム「お前らも早よ食えよ」

コング「えぇーと…俺はその」

サーチャー「…はい、今食べます」

コング「ブルータス……お前もか…」


サーチャー「……い…いただきます」

……パクッ!

サーチャー「……うまい」

サーチャー(うまいけど……虫やカエル、なんだよな…)



コング「あっ、ムッチャ美味い」モグモグ


ゴーレム「芋虫が甘くて美味いな、これ」

アトラ「えへへ、本当ですか?」

ゴーレム「本当本当!」

アトラ「ふふふ、そう言ってくれると、作ったかいがありましたっと改めて思います!」

ゴーレム「カエルうまー」モグモグ


カズーラ「……」

ティオ「……」

トリオン「……」

ゴーレム「?…食べないのか?」


トリオン「!!……えぇーと、そのぉー…」

ティオ「私は夜はあまり食べない主義なんだ…」

カズーラ「私も」

トリオン「!…ボクも!! ボクもそんなに食べないんだ!」

ゴーレム「ほーん」モグモグ

ゴーレム「でも、メシは食べた方が良いぞ! 力が出るし、頭は回るし。食べたら、狩がはかどるんじゃないか?」

ゴーレム「おかわりお願いします」

アトラ「はーい」


トリオン「そ…そうだよね、食べた方が良いよね!」

トリオン「そ…それじゃあ、いたたたただこうかな?」

トリオン「いただき……」

トリオン「……」

トリオン「………芋虫にカエル…」



トリオン(食えるかぁぁぁああ!!!)


トリオン(芋虫とカエルなんて見るのすら嫌なのに……それを食べるって!!)

トリオン(こんなの出して、アトラは何を考えてんだよ……)

トリオン(……てか、みんな食べられないよね? これは流石に)



カズーラ「芋虫あまー」モグモグ

ティオ「カエルうまー…」モグモグ



トリオン(食べとる!!)












ゴーレム「Zzz…もう食べれない…いや、本当に食べれないって…だからさ……」

コング「Zzzうぉぉ…バブーン先輩ちーす」

サーチャー「Zzz…渡さん…このドリームジャンボは絶対に…」





ティオ「そんで…ゴーレムさん達をどうするよ…」

アトラ「……」


カズーラ「ゴーレム達に旅を続けさせるか…それとも此処で終わらせるか……」

アトラ「……」

トリオン「ボクは、殺したくない…」

ティオ「同じく…殺したくないに一票…」

カズーラ「私はどっちでも」

トリオン「アトラは…アトラはどうしたい?」

アトラ「……」

トリオン「アトラ! 応えてよ!」

カズーラ「……」

ティオ「……」


アトラ「………したい」


トリオン「!」

カズーラ「ワンモアプリーズ」

ティオ「聞こえない…」


アトラ「……にしたい」


トリオン「?」



アトラ「旦那さんにしたい」


トリオン「旦那さん……」

カズーラ「あぁ、旦那さんにしたいって言ってたのか」

ティオ「なーんだ…」


トリオン「………ん?」


カズーラ「………お?」


ティオ「…………は?」




トリオン「ん?」



アトラ「式は上げた方がいいかなぁ〜」クネクネ

アトラ「お義母さんには何て挨拶しようかなぁ〜」クネクネ

アトラ「エヘヘ」


トリオン「……アトラ」

アトラ「え? なに」

トリオン「その…ゴーレムのどこが良いの?」

アトラ「えぇー、聴きたい? ダーリンのよさを聴きたいの?」クネクネ

トリオン「あ…うん」


アトラ「だってさ、大胆でぇ〜、豪快だけど、優しくてさぁ〜」

アトラ「なによりも気が利いて、なにかあったらスッと動いてくれて」

アトラ「あっ! 頼りになるのもあるわね」


カズーラ「あっ、アリンコ」

ティオ「なんか運んでるね…」


アトラ「他にもさ! あたしが作った料理、美味しいって食べてくれたし…」

トリオン「あゝ、あのゲテモノ…」

アトラ「本当はあの料理が好きなのに……あんた達、虫とか苦手じゃん…だから控えてたのよ」

トリオン「へ…へー…」

アトラ「でもさ! ダーリンは嫌な顔せずにキチンと食べてくれてさ!」


トリオン(いつの間にか、ゴーレムさんから、ダーリンになってる…)



カズーラ「いけ、アリンコ! よく分からん虫に負けるな!」

ティオ「いけ…そこだ…!」


アトラ「おかわりとかもしてくれたし」

アトラ「あたしね…あの料理がダメだったら、ダーリンのことは諦めようと思ってたんだよね…」

トリオン「あ…うん」



カズーラ「出た! アリのスパイラル☆フラッシュ・ローリンサンダー!!」

ティオ「ちょっとまて…ちょっとまて…!」


アトラ「そんでね!」

トリオン「あぁ…はい」

ティオ「つかさ…アトラ…」

アトラ「え、なに?」

ティオ「ゴーレム達は…旅をしてる途中だそうだけど…」

アトラ「……そうなの?」

ティオ「うん…」

カズーラ「知らなかったんかい」


ティオ「それで…ゴーレムとゲットマレージするって事は…旅に参加するってことになるんじゃない…?」

アトラ「……外は危険だし…森は出たくない…」

トリオン「……それじゃあ、諦めようか」

アトラ「……諦めたくない」

トリオン(うわ…めんどくさ)


アトラ「……そういえば…ダーリンの旅の目的は…なんだろ」

カズーラ「なんでも疑問を解消する旅だそうだよ」

アトラ「疑問? 疑問てなに?」

ティオ「なんでも…彼等が住んでた場所では、外は『危険』だから『危ない』と言われ続けてきたんだ…ってさ」

トリオン(危険だから危ないってなんだよ…)

ティオ「でも…ある日疑問に思った……本当に世界は危険なのか? 本当に俺達は鉄クズの山でしか生きられないのか?って…」


トリオン「………」

トリオン(本当に世界は危険なのかっか…)


トリオン(そういえば…ボクも、この森でしか生きられないって言われ続けられていたな…)

トリオン(………外か…)

トリオン(ゴーレム達が旅してる世界…)

トリオン「どんなのだろう…」


アトラ「……ダーリン…行っちゃうのかな…」

カズーラ「そりゃね」

ティオ「行くだろうね…」

ティオ「明日か…明後日には出るそうだよ…」

トリオン「……」

トリオン「ち、ちょっと! 部屋行ってくる!」

ティオ「おやすみ…」

カズーラ「やーすみ」




アトラ「明日か…明後日か…」













ゴーレム「ファァ……ねむ」

アトラ「……」

ゴーレム「おっ!」

アトラ「あっ」


ゴーレム「グットモーニン」

アトラ「……ぁ…ダー……ゴーレムさん、早いですね」

ゴーレム「お主こそ早いな」

アトラ「あたしはみんなのご飯を作らなきゃいけませんから」

ゴーレム「なるほどな……そうだ、よかったら手伝おうか?」

アトラ「いやいや、いいですよそんな」

ゴーレム「そんな謙遜しなくてもいいんだぞ」

アトラ「ハハハ、そうですか? それじゃあ……野菜切るのを手伝ってください」

ゴーレム「よし! 来た」




トン… トン…

ゴーレム「ル〜〜♪ ルール〜♪」

アトラ「……」

ゴーレム「うん、見事な星型」

アトラ「……あの」

ゴーレム「お? どうした」

アトラ「えぇーと…その…あのですね」

ゴーレム「?」

アトラ「き…聞いた話なんですけど…ゴーレムさん達は近いうちに 旅に戻るんですよね?」

ゴーレム「まあ……そうだな。いつまでも此処に居座るわけには行かないからな…」

アトラ「あたしは…いつまでも此処に居ても…かまいませんよ」

ゴーレム「うーん…そう言う訳にはいかないだろ」

アトラ「…………なんでですか?」

ゴーレム「……目的があるからな」

アトラ「………そんなに大事なんですか?」

ゴーレム「え?」


ゴーレム(あれ? この子、俺の旅の目的を知ってるぽい? BMGに会うのが目的なのを知ってるぽい?)

アトラ「そんなにその目的は大事なことですか?」


ゴーレム「……」

ゴーレム(誰だよ〜〜! 俺の目的話したのは! サーチャーだな! サーチャーだなぁぁあ!!)


ゴーレム(後でぶん殴る…)


アトラ「ここが目的地って事じゃダメですか?」

ゴーレム「………すまねえ」

ゴーレム(いや〜、流石にこの子をBMGとしては見れねぇよ…胸足りねえし)



アトラ「………ゴーレムさん」

アトラ「よく聞いて下さい」

ゴーレム「……」

ゴーレム(なんだろ…威圧がすごい。まあ、BMGに会いたいからって旅するなんて気持ち悪いだろうからな…ガチで不快になるよな)


アトラ「あたし……あなたの事が…」


ゴーレム「……」

ゴーレム(あぁ…やっぱりキモイとか言うのか?)



アトラ「好きなんです」



ゴーレム(ほら来たよ……あれ?)

ゴーレム「……好き??」


アトラ「////」

ゴーレム「あれ?」

ゴーレム(すき? 魚か……いや、それは『キス』だな)

ゴーレム(つか……好きってなに?!! 俺なにかした?!)


アトラ「エヘヘ/// 言っちゃった///」


ゴーレム(……そういや…一昨日の夜にサーチャーに誘われて、アトラ と酒を飲んだっけ? まさか…そん時に手を……)


アトラ「……むむう」


ゴーレム(いやいやいや、あの時はセーブして飲んだから、キチンと記憶がある! 手は出してない!)

ゴーレム(あっ……でも、ちょっと記憶が飛んでるかも……)


アトラ「ゴーレムさん」


ゴーレム(つうか、俺すげぇ〜……童貞だったのに女の子を骨抜きにするほどの腕を持っているとは)


アトラ「ゴーレムさん!」

ゴーレム「ハヒッ?!」

アトラ「応えて…くれませんか?」

ゴーレム「……」

ゴーレム(えぇー…俺そんな責任取れないぜ…)

ゴーレム「………すまない」

アトラ「……そうですか」

アトラ「だったら……」




ゴーレム「え…ちょっ、待って!」





ゴーレム「ぐわぁぁぁああ!!」












コング「おっはー」

サーチャー「……」

コング「どったの?」

サーチャー「いや…これ見てください」

コング「んん? なんじゃこりゃ」

サーチャー「白くて…ネバネバしてますね」

コング「精○か?」

サーチャー「いや…精液じゃないですよ。なんか糸みたいですね」

コング「伏字の意味よ」



コング「……お? こっちに続いてるみたい」

サーチャー「行ってみますか」






テクテク…

コング「ウホ? この部屋に続いてるのか」

サーチャー「突撃しますか…」

コング「しゃもじ持ったぞ」

サーチャー「ヨネスケ?!」


サーチャー「それでは…」



サーチャー コング「「突撃ッッ!」」



コング「ウホォー?! なんじゃこりゃ!」

サーチャー「クモの巣…」

コング「ウホ…」



「おーい」



コング「!」


ゴーレム「おーい、助けてくれぇー」


サーチャー「旦那!」

コング「どうしたんだ?」


ゴーレム「よく分からんけど…アトラが告白してきて、断ったら目のハイライトが消えて、巨大な蜘蛛になってグルグル巻きにされたんだ!!」


コング「三行」


ゴーレム「ヤンデレ目
     見つめられたら
     興奮する」


コング「分かった。逃げるぞ」

サーチャー「はーい」


ゴーレム「おっ、その前に」

サーチャー「?」

ゴーレム「こんにゃろが!!」


ゴンッ!


サーチャー「あたた…なんで殴るんですか!」

ゴーレム「」

サーチャー「旦那! どうしたんでか……」



アトラ「……」




ゴーレム「ひっ」

サーチャー「あわわ…」

コング「…ナイスボート」










トリオン「あれ詰めて…これ詰めこんで……ナイフ、ランプ、鞄に詰めこんで」

トリオン「よし! ゴーレム達と旅する準備完了!」

トリオン「ふふふ…外か……楽しみだな」



『助けてくれぇぇええ!!』


トリオン「!」



サーチャー「早くバイクまで!」

コング「走れ!」

ゴーレム「ナムブツ!」



アトラ「ダーリィィイイン!! なんで逃げるのよ!!!」



コング「おい、ゴーレム! キチンと言えよ!」

サーチャー「そうですよ! ズバリと言いましょう!」

ゴーレム「お… おう」


ゴーレム「ごめん! タイプじゃない!」



アトラ「」


タイプじゃない    タイプじゃない

     タイプじゃない
          タイプじゃない


   タイプじゃない






アトラ「……コロス」



ゴーレム「」

コング「……責任とれよ」



アトラ「あなたも殺して、あたしも死ぬ!」




サーチャー「\(^o^)/」

ゴーレム「\(^o^)/」

コング「\(^o^)/」


ブロロロロッッ!


ゴーレム「おっ?」

サーチャー「バイク?」



トリオン「ゴーレム!」



ゴーレム「トリオン!」



コング「パズー!」

サーチャー「シータ!」


トリオン「乗って!」

コング「おう!」

サーチャー「ありがとう!」

ゴーレム「助かった」



アトラ「トリオォォオオン!!」



トリオン「……」


アトラ「今だったら、見逃すから……返しなよ」



トリオン「……」

コング「……」

サーチャー「……」

ゴーレム「……」


トリオン「いやだね」



アトラ「トリオン!!」


トリオン「じゃあねぇ〜」

ゴーレム「本当にゴメン!」

サーチャー「さよならー」

コング「ほんじゃあ」


ブロロロロロッッ!



アトラ「待てぇぇぇえええ!!!」



トリオン「あばよ、とっつあん」



ブロロロロロッッ!




アトラ「うわぁぁぁん……ダーリィィイイン!!」




ブロロロロロッッ!


コング「ウホホ、ゴーレム。お前、最後に大変な物を盗んでったな」

トリオン「アトラの心です」

ゴーレム「あぁ…そんなつもりじゃなかったんだがな……」

サーチャー「まあまあ、あまり気にしないほうが良いですよ」





── 新しい仲間が増えた、スクラップ一行。

── 彼らの旅はまだ続く。


──彼らは今日もDT世界をメチャメチャにしながら、旅を続けるのであった





〜完〜

くぅ疲w
このクソSSみてくれた人ありがとう

そんじゃあ、出してくるわ

いや、まだDT世界のモンスター一つも出て来てないじゃん

続きはよ

>>117

ゴメン、これから忙しくなるから書けなくなるぽいから、ここでひとまず終わりで

そのうち第二弾やるから許して

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