遊矢「何の本読んでるんだ?」 柚子「絵本?」 セレナ「くっ・・・」 (18)

セレナ「な、何だっていいだろ」

柚子「やっぱり絵本みたいね」

遊矢「へえ桃太郎か」

セレナ「返せ!これは私の本だ!」

柚子「セレナも絵本を読むのね」

セレナ「こいつは何で桃から召喚されたんだ?」

遊矢「何でって言われてもな」

柚子「そういう物語だから」

セレナ「デュエリストはコウノトリとかいうモンスターが運ぶんじゃないのか!?」

遊矢「どうする?」

柚子「じゃあ私が解りやすく物語を読んであげるわ」

セレナ「私は子供じゃないんだぞ!」

遊矢「それはわかってるけど」

柚子「昔々あるところに・・・」

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柚子「遊矢!これ見てよ!」

遊矢「何だそれ?桃か?桃にしては大きいな」

柚子「川で洗濯してたら流れて来たのよ」

遊矢「何か不気味だな・・・」

柚子「食べてみる?」

遊矢「・・・よし!切ってみるか!」

スパッ

ユート「オギャー!オギャー!」

柚子「こ、子供よ・・・子供が出てきたわ」

遊矢「何で子供が?」

柚子「さあ?」

ユート「オギャー!オギャー!」

遊矢「きっと神様からの贈り物だ」

柚子「桃から産まれたから桃太郎って名付ける?」

遊矢「うん」

ユート「君達が俺を桃から解放してくれたんだな」

柚子「成長スピードが早いわね」

ユート「そして育ての親でもある」

遊矢「子供ができないんだよ・・・結婚生活3年目なのに」

ユート「それは困ったものだ」

柚子「どうして桃の中に?」

ユート「鬼次元の奴らに俺達は閉じ込められた・・・」

遊矢「俺達?」

ユート「俺の次元の人々だ」

柚子「鬼次元・・・まさか」

遊矢「あいつらじゃないのか!?」

ユート「知っているのか?」

遊矢「俺達の住む村人もそいつらに襲われたんだ」

柚子「私と遊矢は寸前のところで友達が逃がしてくれて・・・」

ユート「鬼次元の奴らめ・・・何て非道な事を!」

ユート「今こそ反逆の時だ・・・俺が決着をつける」

遊矢「じゃあ俺も!」

ユート「いや父上と母上はここに居てくれ」

柚子「・・・これ何かの役に立つかもしれない」

ユート「カード?」

柚子「うん」

遊矢「昔から俺の家に代々伝わるカードなんだ」

ユート「ありがとう。大切に使わせてもらう」

柚子「鬼次元の場所はわかるの?」

ユート「検討はついている」

柚子「気をつけてね」

遊矢「絶対に帰って来るんだぞー!」

ユート「約束しよう」

柚子「それとこれは非常食用の団子よ」

ユート「ありがとう」

ユート「さてと・・・ん?あれは」

パサパサパサパサパサパサ

ユート「鳥・・・?いやあれは・・・隼!」

パサパサパサパサパサパサ

黒咲「その声はユートか!?」

ユート「お前も無事だったのか!」

黒咲「ああ」

ユート「しかし、その姿はなんだ」

黒咲「どうやら俺は雉になってしまったらしい」

ユート「鬼次元の奴らの仕業か!?」

黒咲「そうとしか考えられん。ユートは何処へ行くんだ?」

ユート「鬼次元との決着をつける」

黒咲「俺もついて行こう」

ユート「それは心強い。非常食用の団子だ」

黒咲「すまんな」

「犬だよ。四つん這いになるんだよこの野郎。早くしろよ」

「沢渡さーん!俺らのためにやめてくださいよ!」

「俺の馬があいつの馬に当たっただけなんすから!」

「沢渡さん!」

「早くしろよ」

沢渡「ワン!ワン!ワン!」

ユート「何の騒ぎだ?」

黒咲「どうやら絡まられて居るらしい」

ユート「やめるんだ」

「何だこいつら!?」

「今だ!尻に火縄銃をぶち込んでやる!」

「沢渡さんに犬の真似をさせやがって!」

パンッ

「」

沢渡「助かったぜ。俺は沢渡シンゴだ」

ユート「礼には及ばんさ、今から俺は鬼次元退治へ向かう」

沢渡「良かったら俺が手伝ってやってもいいぜ?鬼野郎には俺も文句がある!借りを返さなきゃ男じゃねえからよ」

ユート「鬼次元の奴らはこの次元において要塞を建設していると聞いた事がある」

黒咲「その場所がわかるのか?」

沢渡「俺は聞いた事もねえぞ」

デニス「なら僕が案内してあげるよ!」

黒咲「あの木を見ろ!」

沢渡「何て身軽な奴なんだ!」

ユート「君は」

デニス「彼らは島に要塞を作ってそこから他次元へ侵攻している」

ユート「島?」

デニス「ああ!」

ユート「案内してくれ」

デニス「うん!」

沢渡「何て名前なんだよ?」

デニス「デニス・・・デニス・マックフィールド!」

黒咲「奇妙な奴だ」

デニス「あれを見て」

ユート「どうやらこの海を渡らねばならない・・・」

黒咲「簡単な事だ!海を渡ればいい!」

沢渡「渡れんのかよ!」

黒咲「RR-ライズ・ファルコンを召喚!」

ユート「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを召喚!」

デニス「なるほど!空からだね!」

黒咲「そして上空から一気に叩く」

ユート「俺達エクシーズ次元は桃に変えられたがスタンダードな者たちは」

デニス「あそこに捕らえられているんだよ」

沢渡「詳しいなお前」

ユート「俺と隼で上空から叩く君達は捕らえられた人達を解放してやってくれ」

デニス「任せて!」

沢渡「俺達はどう島へ向かうんだ」

黒咲「途中まで俺が乗せて行く」

北斗「何なんだよ鬼の奴ら・・・僕達を捕えて」

アユ「きっと食べられちゃうよ」

タツヤ「あの鬼畜外道め!」

沢渡「おい、無事か」

デニス「他の人達は解放したよ。後はこの島を爆破させるだけだ」

アユ「助かったよ!」

タツヤ「ありがとう!」

沢渡「ほら逃げろ」

アユ「うん!」

デニス「さてと合図を出そうか」

ピューッ

ユート「合図だ」

黒咲「破壊するぞ!」

ユート「これで全てが終わる」

ユーリ「それはどうかな?」

素良「へへへ」

ユート「いつの間にダーク・リベリオンの背に俺の背後に立っていたんだ!?」

ユーリ「やってくれたね君たち」

黒咲「ユート!」

素良「エクシーズの負け犬のくせに生意気なんだよ」

ユート「悪は滅びる。ただそれだけだ!」

ユーリ「何をバカな事を」

ユート「お前たち2人も島と共に沈む!今こそ父上のカードを使う時!」

黒咲「何をする気だユート!」

ユート「EMディスカバー・ヒッポを召喚!体当たりだ!」

ヒッポ「ポオオオオオオオオオオオオウウウウウウウウウウ」

ゴンッゴンッ

ユーリ「アアアアアアアアアアアアアアアアア」

素良「ウワアアアアアアアアアアアアアアアア」

ユート「この世に悪が栄える事は無い」

黒咲「後は地獄の閻魔にでも裁いてもらうんだな」

ユート「隼」

黒咲「島を破壊する!消え失せろ鬼次元の連中!!!」

遊矢「村人が帰って来てる・・・これは」

柚子「見て!」

ユート「鬼は全滅した。このカードを返すよ」

黒咲「これで平和は戻った」

遊矢「でも桃に変えられた桃太郎の次元の人は」

瑠璃「お兄ちゃーん!」

黒咲「瑠璃!」

柚子「あの子は?」

ユート「俺達の仲間だ」

デニス「それじゃ」

ユート「こっちも救われたようだ」

遊矢「やった!」

柚子「実は私達も・・・ね?」

遊矢「おめでたなんだ。子供ができた」

ユート「それは良かった。君達と出会えた事を決して忘れない」

遊矢「元気でなー!」

柚子「というお話なのよ」

遊矢「悪は善に勝てない。勧善懲悪の王道なんだよ桃太郎は」

セレナ「ぐーぐー」

遊矢「寝ちゃってるのか」

柚子「昔話とか聞くと眠くなるもんね」

遊矢「仕方ない。家まで送ってやるか、よいしょっと」

柚子「落とさないでよ」

遊矢「大丈夫だって!」

セレナ「ぐーぐー」

柚子「寝てる時は大人しいのよね」

遊矢「可愛いところもあるって事さ」

柚子「うん!」

セレナ「ぐーぐー」

遊矢「絵本なんて読むなんて」

柚子「セレナも色々と勉強してるのね」

数日後

ユート「・・・」

黒咲「何を読んでいるんだ?」

ユート「桃太郎だ」

黒咲「桃太郎?懐かしいな」

ユート「隼」

黒咲「どうした?」

ユート「桃から人が生まれると思うか?」

黒咲「そんなのあり得ないだろ」

ユート「だろうな」





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