シスター (8)

P「海のバカやろおおおおおおおお!!」

未央「プロデューサーそんなこと言ったら海ちゃんが傷つくよ?」

P「いやこの海はその海じゃなくてあっちの海だから大丈夫だよ。」

未央「あーあっちの海ねなら大丈夫だね!…ってなんでやねん!!」

P「はははっさすが未央ノリがいいな。」

未央「そんなこと言われたら未央ちゃん照れちゃうよ~。」

P「そんなところもまた可愛いな。」

未央「ありがとうプロデューサー!……ところでなんで私達、浜辺にいるの?」


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P「いや、ほらウチの事務所のアイドルたちって皆超売れっ子アイドルになったじゃん?」

未央「うん。これも今まで頑張って私達を育ててくれたプロデューサーのおかげだよ!」

P「そんで事務所も大きくなって来てプロデューサーも増えてきて俺のヤることが無くなってきたんだ。」

未央「確かに最近プロデューサーってずっと杏ちゃんが持ってきた椅子?ソファー?で寝てるよね。」

P「うん、あれすごく寝心地いいんだよね杏が仕事したくなくなるのも頷けるわ。」

未央「いやダメじゃんちゃんと仕事してよ。」

P「それで俺は考えた。」

未央「あ、聞き流した…それで、考えたってなにを?」

P「新たに女の子をスカウトしようと!」

未央「な、なんだってえええええええ!?……まぁ最近スカウトしてなかったもんね。
でも、まだ春だよ?こんなところに人なんて来ないよ?」

P「案ずるなちゃんみおよ。今回はちょっと志向を変えてコレを持ってきたのだ!」

未央「そ、それは!!メッセージボトルだね。」

P「うん、メッセージボトル。」

未央「メッセージボトルとはこれまた古風なモノを持ち出してきましたな~。」

P「その反応からすると未央はメッセージボトル知ってるのか意外だな。」

未央「もちろん!漫画とかでもよくそれ拾うシーンとかあるしね。」

P「そうそれそれ!漫画とかでよくあるそのシーンに憧れてて俺もやってみようかなって思ってね。」

未央「それは面白そうですなー。ちなみに便箋にはなんて書いたの?」

P「あんまりこっちの個人情報を晒すのはアレだからアイドルにならないかって誘い文句と俺のフリーアドレスを英語で書いといたよ。」

未央「プロデューサー…それなんだかすごいスパム臭がするよ。」

P「そうか?でも今の世の中だし用心しておいて損はなし…な?」

未央「ソレを言い出したらボトルメッセージやめてしまえって事になっちゃうよ。」

P「まぁとりあえずコレで返信が来るのを楽しみにしてそれじゃあ未央投げるぞ。もちろん掛け声はあれな。」

未央「え、あ、あれぇ?え?!」

P「海へ~!!」

未央「う、海へ~!!」

P「ぽーい!」

未央「ぽっぽーい!」

未央「ねぇプロデューサー、ナニこの茶番…?」

P「海に入ったりするのはこれが定番だし。」

未央「あ、はいそうですか。」

P「さ、やることも終わったし帰るぞ未央。」

未央「あっちょっと待ってプロデューサー!」

未央「そうだプロデューサー!お腹すいたしファミレス奢ってよ?」

P「おういいぞナニ食べる?」

未央「そうだな~…ハンバーグがいいにゃ!」

P「みくの真似か?似てる似てる。」

未央「なんたって未央ちゃんがモノマネしてるんだからね!」

P「ハハハなんだよそれ。」






P「あれから4年か…あの頃は楽しかったな…。」

ちひろ「どうしたんですかプロデューサーさん?」

P「あ、ちひろさん。」

ちひろ「はいお茶です。」

P「ありがとうございます。」

ちひろ「それで、そんな物思いに耽ってる顔しちゃって。」

P「未央たちが居た時の事を思い出してたんですよ。」

ちひろ「あぁ…あの頃ですか。あの頃は200人近く居て事務所も明るかったですね。」

P「でも社長が脱税していて。」

ちひろ「みんな売れっ子でしたし仕事に支障をきたすからって他の事務所に移ってしまいましたしね。」

P「まぁそれが功を奏して本人たちの芸能活動に影響は無かったから良かったですよ。」

ちひろ「でも本当は移籍させたくなたったんでしょう?」

P「いいえ!全然!!これっぽっちも!もう過ぎたことだしいいんですよ別に!ん?あ、メールだ。」

ちひろ「ふふっ、素直じゃないんですからプロデューサーさん。」

P「……え?これって…。」

ちひろ「今度は神妙な顔してどうしたんですかプロデューサーさん?」

P「え、あっいや別に大丈夫です。」

ちひろ「本当ですか?」

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