男「…なんだ…あれ…白いワンピースの女の人がくねくねしてる…?」(300)

~夏の田舎の田園風景~

男「暑いね~イヤだね~」スタスタ…

男「田舎で緑いっぱいでも暑いもんは暑い…」スタスタ…

男「ん…?あれは…?」

遠く広がる田園の畦道にポツリと人影。
蜃気楼でぼやけた視界の先、おそらく麦わら帽子を被った白いワンピースの女の人が1人佇んでいるのが見えた。

男「他に農作業してる人もいないし…農作業のカッコでもないよなぁ…」
男「夏休みで都会の子がきてるのかな…」

ホラーでくねくねっていたよな

あれってまさに「誰が見てたんだよ?」だよなw

男「にしても…なんか絵になるな…」ジ~ッ

男はしばらく彼女を眺めていた。
彼女は男に背を向けたまま、じっと遠くを見ているようだ…
ワンピースが風になびいている。

涼しげに佇む彼女を眺めているだけで、時の流れが止まったかのように、ジリジリと照りつける太陽、うるさく鳴く蝉の声、汗ばんで体に張り付く服の不快感…
男のそれらを忘れさせた。

男「…声…かけてみようかな…」ボーッ

男「ちょっと近づいてみよ…ん?なんだ…?」

今まで佇んでいた女だったが少しづつ動きを見せた。

男「あっ…どっか行っちゃうのかな…。」

それにしては移動する様子もなく女は、その場でユラユラと左右に揺れ動き始めた…。

男「…何してるんだろう…。」

男はまたしばらく女を見続ける。女は次第に動きを大きくしていく。

男「蜃気楼のせいか…?んなわけ…あっ…暑さのせいで立ちくらみか!!助けないと!!」バッ

男「田んぼに落ちたら大変…」タッタッタッ

男「アヘアヘ アヒャヒャ…」クネクネ



タッタッタ…

男「お~い!!大丈夫か~?」タッタッタ
女「…?」ピクッ

男「(ヤバいっ…めっちゃクネクネしてる…倒れちまうよ…白いワンピース台無しになっちまうよ…)」

男「とりゃっ」ガバッ…ガシッ!

女「…!!」ビクッ

女が倒れないよう、男が後ろから女を抱きしめ支える。

男「大丈夫ですか?」

女「いや…なんで…あなた正気?」

男「あっすいません…立ちくらみだと思ったんで助けにきたんですけど、勘違いでしたか…」オロオロ

女「えっ…いや…そうじゃなくて…なんで正気でいられるの?」

男「あっ…抱きしめてしまってすいません…突然女の人抱きしめといて正気の沙汰じゃないですよね…でも違うんです、とっさのことで、下心とかあったわけじゃ…あっでも、お綺麗ですよ!!」オロオロ

女「いや…そうじゃなくて…コレです…コレ…」クネクネクネクネ

男「あっ…」

女「(フフフッ、こんな間近で私の姿を見たなら発狂通り越して即死ものね…)」

男「あっ…あっ…」ワナワナ

女「フフフッ」ニヤリ

男「…お身体柔らかいんですね~!あっさっきフラフラしてたのも、踊りの練習とかですか?」

天然・・・天然すぎるぞ男ッ・・・

クネクネか…実際見たらめっちゃ怖そうだよな

女「(…なんで効かないの…?)」クネク…ハァ…

男「でも立ちくらみとかじゃなくて良かったですよ~。それじゃ、これで失礼しますね。」スッ…

女「えっ…ちょっと待って…!!」

男「…はい?」ピタッ…クルッ

女「…あなたに憑いていきます…」

男「はっ…!?(アナタニツイテイキマス!?)」

女「ここに居たのも、あなたを待ってたわけですから…」

男「はいっ…!?」ドキドキ
男「でも向こう見てたじゃないですか…?」

女「それはあなたの気を引こうとしたから…」

男「…。」ドキドキドキドキ…
男「確かに遠くから見てて、女さんの佇んでいる後ろ姿が美しくて見とれちゃいましたけど…」

女「えっ…(美しい!?)」ドキッ…

男「いきなり告白されると…さすがに戸惑うというか…」

女「…?……!!」カァァ///
女「そういう意味じゃなくて…」ドキドキ…

くねくねにも穴はあるのかな…ハアハア

ちゃんと人型ならいいけど、くねくねってなんか白いもやみたいなんじゃなかった?

男「とりあえず、もう少しお互いのことを知り合わないと…アドレス交換しませんか?」

女「勝手に話を進め…アドレス…?」

男「今携帯電話あります?」

女「ケイタイデンワ…?…持ってないです…」

男「…もしかして携帯電話を知らない…?(もしかしてどこぞのお嬢様?)」

女「分からないです…。」

男「それじゃあ連絡の取りようがないですよ?」

女「だからあなたに憑いていくって言ってるじゃないですか!!」

男「あっ…はいっ!」ビクッ
男「…家にですか?」

女「あなたが死ぬまで居着かせてもらいます。」

男「まぁ自分は一人暮らしだし構いませんけど、女さんのご両親が心配するんじゃ…(死ぬまでって…夫婦じゃん…)」

女「大丈夫です。まずは自分の心配をしたらどうですか?」フフフッ

男「(あぁ…無理に作り笑いを…お嬢様とはいえ家庭環境がちょっと複雑なのかな…)んじゃあ、ちょうど家に帰る途中だったから一緒に帰りましょっか。」

~自宅へ~

スタスタ

男「さっきの告白のことだけど…お互いのことを知り合わないと…って思ったけどさ…。もう同居までしちゃうわけだしさ…。」
男「女さんとは恋人として付き合いたいんだけど…ダメかな?」

女「はい、構わないですよ。よろしくお願いします。(この人に反論した所で何も変わらないし、面倒だからそれでいいや、とにかく早いうちに呪い殺してやる…。)」ニコッ

男「…ありがと…それじゃさ…恋人になった記念にさ…キス…しようよ…。」

女「はっ、はい!?」

男「恋人同士なら変じゃないと思うんだけど…少し早いかもしれないけど、俺は本気だし、君の事が好きなんだ…」

女「あっ…まぁ…」カァ///

男「それじゃいくよ…」

男は女との距離を縮める。

女「あっ…ちょっと待って///」バッ

女は後ろに下がり、男と距離を取る。

女「…///(死ね、死ね…おねがい…死んで…私、まだキスなんて…したこと…)」クネクネクネクネ

男「大丈夫…怖かったら言ってね。すぐやめるから…」ズイッ

男は再び距離を縮め、女を抱きしめる。

女「あっ///ちょっ…チュッ…ングング…ンン゙~///…」

まさかのエロ展開きた

俺もクネクネしちゃう

しばらく口づけをし、顔を離す。女は力が抜け、その場にへたり込む。

女「…ハァ…ハァ…グスッ」
女「あぅ…ヒック…」ウルウル

男「女さん…ごめん…やっぱり怖かった…?」

女「いえっ…もぅ…いいんです…グスッ」
女「泣いてるのも…男さんのせいじゃないです…」
女「でも、何で泣けてくるのか、私にも分からなくて…グシュグシュ」

男「立てる…?」

女「…ちょっと…ヒック…待ってて下さい…。」

男「…乗って…。」

男は女に背中を向けしゃがみこみ、後ろ手をヒラヒラさせる。
女は言われるまま男の背中におぶさる。

女「重くないですか…?」グスッ

男「大丈夫!女さん案外軽いし、農作業で鍛えてるからね。」

みなさん読んでくれて感謝です。
ホラーのクネクネは怖いけど、こんなだったらいいよね的なss…
一応頑張って完結まで書いていくつもりです。めっちゃ遅いです。
エロは得意じゃないけど、必要とあらば…

がんばれ

男「でも、本当にさっきはごめんね…」スタスタ

女「いえ…お気になさらず…(なんでこの人は私と居て平気なんだろ…)」

男「でもあれだね…こうして女さん背負ってると、ホントに憑かれちゃってるみたいだね。」

女「…あっ…すいません…さすがに暑いですし、疲れちゃいますよね…もう大丈夫なので降りま…って…えぇ!?」
女「私が何者か知ってたんですか?」

男「あのくねくねは人には出来ないよね…最初幽霊とかかなと思ったけど、触れるし…妖怪かな~ってね。」

がんばれ

もっとやれ



やってください

ここに俺の大好物が支援

女「じゃあなんで最初から言ってくれなかったんですか!!」

男「あ~いやさ…くねくねしてるときは確かに人じゃないって思うんだけど、それ以外は見た目も話す感じも普通に女の人だし…」
男「初対面の人にアンタ妖怪?なんて聞けないでしょ?」

女「…まぁ…そうかもしれないですけど…」

男「んでやっぱ、人じゃないって感じた時は、怖くて逃げようと思ったけどさ…」
男「ただ背中向けて走って逃げても、こういう時って絶対追って来るじゃん?」
男「だから俺は女さんは普通の女の人だって思い続けて、平静を装って立ち去ろうとしたんよ?」
男「そしたら憑いてくるっていうから驚きだよね。」

女「…。」

男「その後も平静を装って、心の中じゃ女の人だって考えて気を紛らわせて、逃げるタイミングうかがったんだけど、家に来るって言うから…お手上げ…。」
男「でもすぐに殺される様子もなかったから少し安心して、とりあえず家に帰ったら対策考えようかなと…」

女「(…いや、男さんには効かなかっただけで、殺す気満々だったんですけど…)」

男「んで帰り道…殺されるんじゃないかとか考えて、殺される覚悟もしながら隣の女さんを見るとさ、やっぱり普通の女の人にしか見えないんだよね…」
男「遠くから見たときに美しいとか、女さんがキレイだってのは本心ね。」
男「んで、今後女さんに殺されるなら、成り行きで付き合うことになってるし、殺される前に女さんとキスしたいなって思ってね。」

この男...すげぇ...

あと、支援だよ

女「そんなこと、私に話していいんですか…?全てが分かった今、家に帰って対策を考える前に、私が男さんをすぐにでも殺すことだって…」

男「あ~…そのつもりで言ったんだけど…?」

女「…えっ…?」

男「こっちから強引にキスして、それで好きな女の子泣かしちゃったし…」
男「罪滅ぼしになるなら殺されてもいいかなってね。」

女「…女の子じゃないんですけど…(…好きな…)」ポッ//

男「女さんにとってはね…今の俺にとっては女さんは女の子。」
男「覚悟はできてるからさ…いつでもやっちゃって。女さんの気が済むまでズタズタにしてもらっていいからさ。」

女「…できないです…できないんです…」
女「私は…私の姿を見た人の心を狂わせる力を持ってるんです。あのくねくねしてるときがそうなんですが…」
女「なぜか男さんには、その力が効かなくて…」シュン…

男「…今この状態なら首締めればいいんじゃないの?」

女「…ハッ…」カァ///

女は男の背中に顔を沈める…

女「…すみません…嘘…つきました…」

女「…できないんじゃなくて…今は…したくないんです…。」

女「田んぼに居たときは男さんを殺そうと思ってました。」

女「人なんて私にとっては勝手に発狂していく生き物でしかないです。人になんて興味はないし…発狂してどこかに行ってしまえば、また静かになって私は落ち着けた。」

女「男さんが来たときも発狂させて追い払おうと…」

女「でもまさか発狂もせず…いきなり抱きつかれるなんて…初めての経験でした…」

女「立ちくらみじゃないかと私の心配をしてくれて…人なんて今までなんとも思わなかった存在なのに…人と…男さんと関わりを持ってみたいと…私の力が効かなかったのを知りたいというのもありました…。」

女「そのときはまだ私の力が効き次第殺してやろうと…」

女「だけど…そのあと…キスされて…」ボソボソ

女「キスしてるとき…たくさんの不思議な感情が流れ込んできて…」

女「人間なんて…って思ってたのに…男さんを殺そう…って思ってたのに…今まで発狂させてきた人達のことなんて気にしなかったのに…男さんは私と一緒に居るのになんで…男さんが死ななくて良かった…今までの人達も煩わしいからって、なるべく遠くで気づかせて、発狂しても数時間で正気に戻るように対応しといて良かった。…人を完全に発狂させなくて良かった…殺さなくて良かった…人ってこんなに温かいんだ…私なにやってたんだろ…男さんと一緒にいたい…もう誰も狂わせたくない…なんで男さんを殺す気ないのに、一緒にいたいんだろ…やっぱり力が効かない理由を知りたいからかな…おかしいな…」

女「ごめんなさい…さっきから何言ってるのか分からないですよね…」アセアセ

萌え~~~~~~~~~‼


......っは?!
...発狂してたゴメン

女「今私の言ったこと…全て忘れてください…。」
女「今から言うことだけ…私も頭整理して重要な所だけ話すので、聞いてもらえますか?」

男「…うん。」

女「私は人ではありません。私の姿を見た人は発狂してしまう…間近で私を見ると死んでしまう…そんな力を持ってます。くねくねしていなくても人に影響を与えます。」
女「男さんには、この力は効いてないようです。理由は分かりません。」
女「私は男さんを殺すつもりはありません。」
女「私は男さんと一緒に居たいです。」
女「私は男さんのことが好きなんだと思います。」
女「でも私は人じゃないし…男さんには効かないとはいえ悪い力を持ってます。いつかこの力が男さんにキバをむくかもしれません。男さんにとっては迷惑極まりないことです。」
女「それでも…私は男さんのことが…好きで…」
女「私と恋人として付き合って…欲しくて…」

俺も見たいなー、くねくね。
ん?なんだあrギョアァァァァァァァァァ

男「あっ殺されないんだ…」ホッ…
男「女さんわざわざ気持ち伝えてくれたんだ…ありがとね。恋人としてよろしくね。」
男「女さんは悪い妖怪じゃないんだね。てっきり、俺と会う前はぽんぽん人間を見境無く発狂させたり殺したりしてたのかと思っちゃったよ~。」

女「…そっ…そんなことしてません…」

男「ほらそれ!なんで人間に気を使うの?」
男「煩わしいとか、俺に至っては殺そうとか…嘘でしょ?」
男「女さんの力の性質上、人と触れ合う事は出来なかっただろうけど、罪もない人の心や命は奪っちゃいけないってことは、分かってたんだよね?」
男「ずっと1人だったのもあると思うけど…強がって見せてただけなんでしょ?」
男「さっきも殺していいよって俺が言ったらメチャメチャ焦ってたね」ニコッ
男「女の子らしくてかわいかったよ」ニコニコ

女「……」カァァ///

女は再び男の背中に顔を沈める。

女「…男さんてすっごくイジワルなんですね…」ボソッ

男「女さんが素直で不器用で分かりやすいのっ♪」ニコッ

女が恥ずかしさから両腕に力を込める…ギュッ…

男「女さん…首ッ…死んじゃう…」

この罰当たりめが

ちょっとくねくね探してくる

後日発狂した>>43が田舎の田んぼで見つかったという

>>40>>43
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::。:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

:::::::::::::::::::::::::::::::::。::::::...... ...   --─-  :::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::
:::::::::::::::::...... ....:::::::゜::::::::::..   (___ )(___ ) ::::。::::::::::::::::: ゜.::::::::::::
:. .:::::。:::........ . .::::::::::::::::: _ i/ = =ヽi :::::::::::::。::::::::::: . . . ..::::

:::: :::::::::.....:☆彡::::   //[||    」  ||]  ::::::::::゜:::::::::: ...:: :::::
 :::::::::::::::::: . . . ..: :::: / ヘ | |  ____,ヽ | | :::::::::::.... .... .. .::::::::::::::
::::::...゜ . .:::::::::  /ヽ ノ    ヽ__/  ....... . .::::::::::::........ ..::::
:.... .... .. .     く  /     三三三∠⌒>:.... .... .. .:.... .... ..
:.... .... ..:.... .... ..... .... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......

:.... . ∧∧   ∧∧  ∧∧   ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .. .
... ..:(   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ無茶しやがって… ..........
....  i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
..   三  |   三  |   三  |   三 |  ... ............. ........... . .....
...  ∪ ∪   ∪ ∪   ∪ ∪  ∪ ∪ ............. ............. .. ........ ...
  三三  三三  三三   三三

 三三  三三  三三   三三


男「着いたよ。」ヨイショ

男は女を降ろし、背を反らし一息。目の前にはポツリと一軒の少し古ぼけた日本家屋があった。

女「男さん家持ちだったんですか!?まだお若いのにすごいですね!」

男「この辺りもさ、やっぱり田舎で若い人は地元離れていって過疎化が進んでるんだよね。」
男「それで地元も若い人集めて活性化させようと必死でさ。」
男「空き家を役所が買い取って格安で提供してくれる制度があって、それがこれ。」
男「俺は農業継いで地元に残ってるけど、小規模農家だし立派な一軒家持てるほど裕福じゃないんだな~…お金持ちじゃないん彼氏でガッカリした?」

女「…男さん…ちょっと来てください…」チョイチョイ

女が耳打ちしたい様子なので男は女に顔を近づける。

グイッ…チュッ…

女は男の顔を両手で引き寄せ口づけする。

男「ングッ…///」

女「…ッン…//…チュッ…ンンッ…///…ハァ…チュ…ンッ…//」…スッ

女「…ふぅ…さっき強引にされたのでお返しです///」

女「あとおんぶしてくれたお礼と…」
女「そのお口塞がせて頂きました!私はお金持ちとかそんなこと気にしないですよ?」
女「私は男さんと一緒に居たいから付いてきたんですから…。」

支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援

女「人って本当に温かいです!今までずっと人のことなんて知らなくて、男さんが私の近くまで来てくれて…その時はすごく動揺して、どうしたらいいか分からなかったけど…」
女「あの時男さんに私の力が効かなくて、男さんが死ななくて本当に良かったです!今こうして付き合うことになって…急な話でまだちょっと戸惑ってますけど、私、今すっごく幸せです!!」

男「そっかそっか。俺も幸せだよ、ありがと。これからもよろしくね。」ナデナデ

女「はいっ♪よろしくお願いします!」ニコッ

男「…でもさっきのタイミングでキスしてこんなこと言うのはは不意打ちすぎだろ~///」ドキドキ…

女「私は男さんにしっかり仕返し出来たみたいで嬉しいです♪」ニコニコ

男「…//それじゃ家にどうぞ。」

女「はい♪お邪魔します♪」フンフン♪

ガラガラ…

女「人間のお家に入るの初めてです…失礼しま~す…」ソワソワドキドキキョロキョロ…

男「俺も女の子家にあげるのは初めて…ってそうだ…ちょっとそこで待ってて…」

女「…?」キョトン…?

男は先に家の中へ、タオルと水を入れたバケツを持って玄関へ戻る。

男「女さん、ちょっとそこに座って、女さん裸足だから足泥だらけ…それで家の中歩いたら床汚れちゃうから、家に入るのは足キレイにしてからね。」

女「あっすいません…」アセアセ…

男「じゃあ、おおまかに泥落とすからバケツに足入れて。」

女「はい…」スッ
女「……冷たくて気持ちいいです…」ピチャピチャ

男「それはよかった。外暑かっもんね。」

あぁ…たぬき…
乱文、誤字脱字許して…

男「そろそろいいかな…足出して。」

女「はい…」スッ

男はタオルで女の足を拭き始める。

女「あっ…男さん…自分で拭けますから…」アセアセ

男「いえいえお嬢様、私がお拭きしますので、ゆっくりなさってください。私の拭き方が悪かったら何なりとお申し付け下さい。」

女「…男さん…」

男「はい、なんでしょうか?拭き方にお気を悪くされてしまいましたか?」

女「…いや…よい…そのまま続けなさい…(男さんすごく丁寧で優しく拭いてくれてる…)」ドキドキ…

男「ありがとうございます、お嬢様。」フキフキ

男「はい!おしまいっ!きれいになったよ、女さん?」

女「…えっ…あっ…あ…ありがとうございます!」

男「…?…どうかした?」

女「あっ…いえ…別に…///」プイッ

男「それじゃ上がっていいよ~」

女「…失礼します…。」ドキドキ…

男「適当に座ってて~なんか飲み物持ってくるね。」

女「あっはい…あっでも私、食べ物食べなくても生きていけるんですが…」

男「あっそうなんだ…飲み食いすると、どうなるの?」

女「基本的に人間と同じ構造です…でも私たちの生き方で不必要なもの、不便なものは私たちの力で補っています。」

女「靴を履かなくてもケガはしませんし、ケガをしても治癒できます。食べ物を食べなくても空腹にはなりません。」

男「…そっか~、んじゃあ飲んでも問題ないね。アイスコーヒー好き?」

女「あっいや、おかまいなく…アイスコーヒー…?」

男「おかまいなくって…彼女が来てて飲み物も出さずに自分だけ飲んでたらアホですよ…」
男「あっ飲んだことないか…苦いからダメだな…女さんはカルピスにしよっか♪」

女「すいません…(カルピス…?)」

女は座布団に座り。男は台所へ。

~台所~

男「(実家に送られてくる御中元…飲まないからってコーヒー、カルピス、全部持ってくるなよ両親よ…飲みきれんて…)」カチャカチャ…トクトクトク…カロンカロン…

~居間~

女「(…男さん…私ノドも渇かないし、お腹も空かないんだけどな…それじゃ男さんに嫌われちゃうよね…今後力を使わないで生活しよう…)」シュワァ~ン

男「おまたせしましたよ~」

女「ありがとうございます♪」ニコッ

男「はいどうぞ~♪一応作ったけど嫌だったら無理して飲まなくていいからね?」

女「いえっ、さっき力の供給を無にしたので、食べたり飲んだりしないと死んじゃいます。まだノドは渇いてないですけど少しづつ頂きますね♪」

男「それってもう人間なんじゃ…」

女「ほとんどそうなりますね。ですが、例の力については自分で制御が出来なくて今も…。」

支援

男「ん~そっか。なんで俺には効かないんだろうね~もともとアホだから…かな?」

そう言って男はコーヒーを飲む。

女「アホだなんて…男さんはアホなんかじゃありません!…きっと何か理由があるんだと思います。」

男「…何か考えられることは?」

女「えぇ…ずっと考えているのですが…私自信この力についてよく分からないんです。なぜ人が発狂するのか…なぜそんな人に迷惑をかける力を持っているのか…」
女「分かっているのは、人が私を見る距離が近く時間が長いほど、人に悪影響を及ぼすということ…。あとくねくねしているときの方が強く力を放出し、遠くに居る人でも悪影響を及ぼすことが出来るということ…。」

男「…くねくねしてるときの方が力が強いって…最初はともかく、女さんにそのあと二回ぐらい見せつけられてるんだケド…」
男「女さん怖いことするね~」ニヤニヤ

女「…すいません」…シュン…

男「ううん、気にしてないから大丈夫よ。逆にくねくねしてるときにも効かなかったってことは、俺が発狂することはないってことだしね。」

女「それでも、もう男さんの前でくねくねはしないようにします…普通の女の子はあんな風にくねくねしませんし…」

支援
大好物です^p^

女「…あと今後のことなんですけど、男さんに効かなくても他の人には効いちゃうので…私は家の中でじっとしていようと思うのですが…あっもちろんお掃除とかご飯の用意とかお手伝いしますからね?」

男「…家に居てもらうことは全然構わないし、女さんがそれでいいならいいけど…」
男「女さんはそれで幸せ?なんか人間に気を使って、自分の気持ちを抑えてる気がしてならないんだけど…?」

女「…そんなこと…」

男「俺はさ、女さんと一緒に出掛けて色んな思い出つくりたいなぁなんて考えてたんだけどな~」

女「…。」

女はうつむいて黙り込む。

男「あんまり人間に気を使わなくていいよ?」

男「女さんには女さんの生き方があるからね。」

男「そりゃあさ、女さんの力は人間にとって脅威だよね。」

男「女さんが人間のこと思いやってくれるのは、人間にとってはスゴくありがたいことだよ。」

男「でも周りのことを思いやりすぎて自分を犠牲にしてたら最後自分は消えてしまうよ?」

男「俺は農家で作物につく害虫を殺してる。それは虫の命より自分の幸せを選んだ結果。実際ヒドい話だよね…。でも自分が生きるためには必要なことだと思ってる。」

女「…。」

男「…もう一度聞くよ?女さんは今後どうしたい?言いづらくても、自分に正直になって答えてみてね?」

女「…もし…自分勝手が通るなら…家でずっと居るのは嫌です…色んな所にお出かけ…したいです。」

男「…。」

ニコッ

ナデナデ…

男が女の頭をなでる。

女「…男さん?」

男「女さんは優しいね…人間はさ…俺も含めて、すごく自分勝手でお腹が真っ黒な生き物なんだ…」

男「女さんは人間の世界に居ちゃいけないかも知れないね。」

男「女さん、君はずっとそのままで居てね?黒い部分は俺が引き受けていくから…。」

女「…?」

男「任せて!女さん!色んな所出かけよう!」

女「えっ!?お出かけ出来るんですか!?」キラキラ

男「あれだけ女さんに言わせといてやっぱり家に居ろはないでしょ?」
男「それでもやっぱり最初は人が居る所は避けようか…ここは田舎だし、人が居ない所の方が多いから外に出ても大丈夫。人が多い所は対策練ってからね。」

女「男さん…ありがとうございます!!」ガバッ!!

男「あ~カルピスこぼれる~」アワアワ

女「あっ…すいません…」アセアセ

女「この…カルピス?…頂いていいですか?」キラキラ

男「えぇどうぞどうぞ。」

女「これって牛乳ですか?」

男「ん~牛乳じゃあないね、俺も説明できない…カルピスとしか…甘いもの大丈夫なら飲めると思うよ。」

女「へぇ~甘い飲み物なんですか~飲んでみます♪」コクコク

女「甘くて美味しいです!」

男「それはよかった。でもまんまな感想だね。」

女「…ダメでしたか?」

男「そんなことないよ、女さんはそれでいいのだ!」ニコッ

女「……まろやかで…それでいてスッキリとした~…」

男「いや、無理しなくても…」

女「なんだか悔しかったので…」テヘッ

女「あっ…でも真面目な話。男さん、なんか私のこと子ども扱いしてません?一応私、百年以上生きてるんですよ?男さんより私の方がお姉さんなんですからね?」

男「マジか…それは大変失礼しました。ご老人にはいたわってあげないといけないですよね。」

女「…男さんヒドい…私にとってはまだお年頃なのに…」グスン

男「ごめんね、ちょっと冗談が過ぎたね。」ナデナデ

女「うぅ…許しますけど、あんまりイジメないでください…。」モジモジ

男「女さんがかわいくてさ…イジワルしたくなっちゃっうんだよね。」

女「かわいい///…ハッ…でもかわいいからイジメるなんておかしいです。」ムムム…

男「そういうものなんだよ、人間はさ…。もうやらないから許してね?(俺が女さんを真っ黒にしちゃいそうだ…気をつけないと…)」

支援

女「…約束ですよ?」ムスッ

男「あぁ約束、悪かったから機嫌なおしてよ。」

女「…じゃあ機嫌なおします♪」ニコッ

女「それより男さんの飲んでるその黒いのはなんですか?確かアイス…コーヒー…でしたっけ?」

男「うんそうだよ。」

女「美味しいですか?」

男「俺は美味いと思うけど、女さんにはオススメしないな…」

女「…美味しいのにオススメしないって…。」ムッ
女「美味しい飲み物を男さんだけ飲んで、また私をイジメるんですか?」ジワッ…
女「今約束したばっかりなのに…」ポロッ…

>>63
そんなお前に

つ「沙耶の唄」
.

男「いや…苦い飲み物だからさ…」

女「…なんで苦い飲み物なんて飲んでるんですか…?そんなの美味しくないじゃないですか…。」ポロッ
女「もしかして苦いってのもウソなんですか…?」ポロポロッ

男「いや、人間は大人になると苦いものが美味しいって思うようになるんよ…。だから女さんの口には合わないかなって…。」

女「…あぅ…子ども扱い…」ポロポロポロポロ

男「(どうすりゃいいんよ…)」オロオロ

サッ…ガッ!カロン…シュッ…カロンカロン…

男「おっ…女さん!?」

女は男のアイスコーヒーを奪い取る。

女「男さんが美味しそうに飲んでたんですし、きっと美味しいに決まってます。男さんのウソツキ!!子ども扱いまでしてもう許しません!約束破った罰として男さんのやつ全部飲んじゃうんですから!」ウルウル

男「あっちょっ…」

女「…。」コクコクコッ…カタン…

女は飲むのを途中で止めグラスを置く。うつむく。動きを止める。体が震えている。

男「…。」

女「…男さん…」フルフル…

男「大丈夫…?」

女「…疑って…ごめんなさい…」フルフル…

男「カルピス飲みな?苦みなくなるから…」スッ…

女「…。」グスン

女はうつむいて顔をあげない。

男はカルピスの入ったグラスにストローを入れて渡す。

男「それくわえて吸えば、うつむいてても飲めるよ?」

女「…。」チューチューグスッ…チューチュー

男「全然気にしてないから大丈夫だよ?落ち着いたらさ、日が暮れる前に畑に行って、夕飯に使う野菜を二人で穫りに行こっか。」

女「…。」コクコク…チューチュー グスッ…

~夕方 玄関~

男「それじゃ行こ~オ~!」

女「オッ…オ~…」

男「も~元気ないな~女さん。野菜もしおれちゃうよ~?」

女「…ホントに出掛けていいんでしょうか…」

男「も~さっき自分で家に居るのは嫌って言ったじゃない。」

女「…。」

男「…とはいえ人をポンポン発狂させてたら騒ぎになっちゃうから、俺からお願いしたいのは、人が来たら急いで隠れてもらいたいんだけど…」

女「…はい、任せてください」

男「俺は普通の女の子として女さんを見てるから、そんなことさせたくないんだけどね…」
男「この辺なら、それだけ守ってもらえれば、1人で出掛けてもいいからね。」

トコトコ…
ガポッガポッ…

男「長靴俺のサイズだからちょっと大きかったね。歩きにくいかな?」

女「いえ…用意して頂いてありがとうございます…。もともと靴もはかないので…。おとと…。」ガポッ…ガポッ…ヨロロ…

男「女さんにピッタリの買わなきゃね~」

支援
はよ はよ!

男「長靴もだけど、普通の靴も買わなきゃね。今の時期ならサンダルの方が素足に近いし女さんにはいいかもね。」

女「…サンダル?」キョトン…ガポッ…ガポッン…

男「それと女さんの服だけど、それ一着だけ?」

女「えぇそうですけど…何か?」キョトン…ガッポ…ガポ

男「…ずっと着てるの?」

女「ずっとですよ?」キョ~

男「…汚くない?」

女「力で服も汚れないし、汗もかかないのでキレイですよ?麦わら帽子はさっき田んぼに落ちてたので拾いました♪」

男「…でも今は力使ってないんだよね…?」

女「…ハッ!…」

男「じゃあ服もだね~。」

女「そんな…男さんに悪いです…。」

男「じゃあ、ずっとその格好でいる?汚れるし臭くなるよ~?」

女「…それは…イヤです…でもこの服には思い入れが…」

男「んじゃあ寝間着だけ買って、その間に洗濯だね。」

女「…すいません。」

支援!

男「着いたよ~ここが俺の畑。」

女「わぁ~すごいですね!」キラキラ

男「畑の方は俺の趣味でやってて、主は稲作の方ね、これだけの野菜じゃ生計立てて行けないからさ。」

女「でもこの畑も趣味でやるには大きくないですか?」

男「近所の人にあげたり、わずかだけど市場や学校にも出してるんだ。」
男「そうやって日頃から人との繋がりを深めて、収穫の時期とか人手が必要なときに、田舎は人と人とが手を貸し合うんだよね。」
男「あと作った野菜をみんなに配って、美味しいっ言ってもらえると嬉しいしね。」

女「なるほど~人はみんな助け合って生活してるんですね。今まで1人だったので、とっても勉強になります!」キラキラ

男「それじゃ野菜とって帰ろっか。」

女「はいっ!」

男「女さんは見てるか周り散策してていいからね?」

女「はいっ!…って…えぇ!?」
女「何かお手伝い…(まだやっぱり、さっきのこと怒ってるのかな…)」オロオロ…

男「いや、いいよ。」キッパリ

女「あぅ…。」

男「ただ女さんを外に出してあげたかっただけだし、その服汚しちゃいけないからね。」

女「…あっ…はいっ!」

支援

男「…キュウリとトマト…ナスに…トウモロコシ…枝豆…」プチプチ、チョキチョキ、モギモギ…
男「あっそうだ、なにか周り見て女さんが食べたい野菜あったら言ってね~。」

女「あっ…はい。」
女「(…野菜見たことあるけど食べたことないから、どれがいいか分からないや…)」キョロキョロ…
女「(あっ、あれなんだろ…)」ガッポ…ガポッ…ガポ…

女「男さ~ん!コレ食べてみたいで~す!」ピョンガポピョンガポッ

男「ん~ちょっとまって~、よいしょっ…ふ~…(ゴーヤ…)」

男「(女さん…よりにもよって…)」トコトコ…

女「男さん!すごい形の野菜見つけましたよ!」ウキウキ

男「あっ…あ~すごいよね~ゴーヤって言うんだよ~?」

女「私、コレ食べてみたいです!」キラキラ

男「あ~これね~苦いのよ…」

女「…。」

男「…あっ…女さん!コレ見てコレ!!」

男はトウモロコシを手に取り、女の前で周りの皮を剥ぎ取る。

ベリリッ…

女「わぁ~、すごい形ですねっ!」キラキラ

男「こっちなら女さんでも食べれるよ?」

女「じゃあこっちにします♪」エヘヘ

男「(…セーフ…)」
男「それじゃ暗くなってきたし帰ろっか。」

女「はい!」ニコッ

人外娘好きな俺にとっては最高です

~自宅~

男「はい到着~」ドサドサ…
男「女さんも歩きにくい中お疲れさま。」

女「いえ、へっちゃらです。」エッヘン

男「それじゃ俺は夕御飯の準備しちゃうから、女さんは部屋でゆっくりしててね。」

女「私もなにか…」

男「大丈夫!初日だし俺の手料理を女さんに振る舞いたいんだ。2人で作っちゃったら意味ないからね。」

女「…分かりました。私は部屋で待ってますね。」グゥゥ~
女「ひゃっ!!…何ですか!?」

男「お腹がすいて死んじゃうよ~っていう女さんからのお知らせかなっ♪」

女「…?…ハッ!…あうっ…///」モジモジ

男「すぐ作るから待っててね♪」

女「…はい…//」

~台所~

男「(キュウリの浅漬け~冷やしトマト~、茄子田楽、茹でた枝豆にモロコシ…)」
男「あとは煮物と焼き魚、味噌汁、ご飯…こんなもんでいいかね~♪」

~部屋~

女「(あ~…なんだか体に力が入らない…)」ゴロゴロ~
女「(お腹がなんだか変な感じ…)」ゴロゴロ~
女「(あっ…なんだかイイ匂いする…)」ピタッ…クンクン…
女「…。」グゥゥ~
女「ひゃっ!!」ビクッ
女「(これがお腹がすくってことなのかな…)」ゴロゴロ~
女「(男さん…ご飯まだかな~…)」ゴロゴロ~

男「はいおまたせ~」カチャカチャ…

女「あ、ひゃい…!!」ガバッ!

男「あぁ、おくつろぎの所ごめんね~。」

女「…すっ…すいません///」モジモジ

男「いやいや、今のくらい、くつろいでもらってた方が俺も安心出来るよ。」カチャ、カチャ…

女「…///」

男「それじゃ食べよっか。女さん箸…は使えない…かな。フォーク持ってくるね。」

男は台所へ向かう。

女「(…イイ匂い…)」クンクン

パクッ…

男「はい、女さ…あっ…。」

女「…ハッ!…」サササッ……モグ…モグ…

男「あ~待ちきれなかった?」

女「…。」…コクン

男「美味しかった?」

女「…。」…コクン

かわいいぃぃぃ!
支援!

男「…まあ仕方ないよね。お腹すいてたんだもんね。」

女「…しゅいましぇん…ゴクン…体が…勝手に…」

男「んじゃあ俺も食べますか~よいしょ…いただきます。」

女「…。」ジーッ
女「…男さん…人間のみなさんて、なんで食べ物を食べる前に手を合わせるんですか?」

男「ん?いただきますのこと?それはね~料理を作ってくれた人、食材を育ててくれた人、食べ物が自分の口に入るまでに関わった全てのことに感謝するためかな。」

女「…私もう食べちゃいました…。ごめんなさい…。」

男「今どき律儀にやってる人の方が少ないから気にしないで。美味しいって食べてもらえるだけで充分だと思うよ?」

女「…。」モゾモゾ…スッ…ピトッ…
女「…いただきます。」ペコッ

女「人って素敵です!私もこれからするようにしますね♪」
女「でも男さんが野菜を作って、それを料理したのに、いただきますって言うのは不思議な感じがしますね。」

男「…いただきますをする理由には人に感謝…ってのと、別にもうひとつあるんだよね。」
男「それはね…人が食べ物を食べるまでに死んでいった生き物たちへの供養。」
男「野菜を作るために害虫の命を奪う。畜産農家なら動物の…水産農家なら魚の…」
男「俺らみたいな生産者側のいただきますってのは、供養の意味合いの方が仕事柄強いんだ。」
男「手を合わせていただきますする奴なんて少ないって言ったけど、俺がしてるのはそういう理由ね。」

女「…。」マジマジ…モゾモゾ…スッ…ピトッ…
女「…いただきます。」ペコリ

男「あっ、そんなに真剣にやらなくても…いずれにせよ美味しく残さず食べるのが一番だからさ。お腹すいてるのに長々話しちゃってごめんね。」

女「いえ、聞いたのは私ですし、とてもいいお話でした」キラキラ

男「それじゃ食べよっか♪」

女「はい♪」

支援
自分のペースでいいからゆっくりね

男「ごちそうさまでした」ペコッ

女「ごちそうさまでした」ペコッ

男「いや~たくさん食べたね!」

女「…そうですか?」キョトン

男「ごはん三杯も食べといて…」

女「男さんの料理が美味しかったんで…」

男「それはなにより。食器片付けちゃうね。」

女「あっ、手伝います!」

男「…じゃあお願いしようかな?」

~台所~

男「それじゃこれで食器洗ってもらえるかな?」

男は洗剤を付けたスポンジを渡す。

女「はい♪わぁ~泡がいっぱいですね~アワアワ~フフフン♪」ゴシゴシ

男はそばで米を研ぐ。

女「終わりました~♪」

男「それじゃ~泡流しちゃってね~」

女「はい!…水冷たくて気持ちいいです!」ニコニコ

男「報告ありがと~。」

女「終わりました~♪」

男「お疲れ様~助かったよ。あとはやっておくから、そこのタオルで手を拭いて、部屋で休んでていいよ~。」

女「分かりました~」トコトコ♪

~部屋~

男「女さ~ん、入るよ~」

女「あっはい!」

男「さっきはありがとね~お手伝いしてくれたご褒美!」カチャカチャ

女「あっ!カルピスですか!?ありがとうございます!」キラキラ
女「と…その横の赤いのは何ですか?」

男「スイカ♪食べてみて。」

シャク…シャクシャク…

女「甘くて美味しいです!」

男「カルピスもどうぞ?」

コクコク…

女「甘くて美味しいです!」

男「言うと思った♪お風呂沸かしてくるから、そのまま食べててね。」

長々、ダラダラすいません…ペースをあげるのは難しく、基本このままのペースだと思ってください…

支援してくださってる皆さんありがとうございます。
こんな調子ですがよろしければ今後もお付き合いください。

完結さえしてくれれば別にペースとか気にしないから頑張れつ④

~風呂場~

ジャ~…ゴシゴシ…

男「(え~っと…女さんにお風呂入ってもらって…洗濯して…替えの服は…とりあえず俺のやつ使ってもらうか…下着は…どうしよう…あとお風呂の入り方も教えないと…)」ゴシゴシ…

~部屋~

男「女さん、ちょっといいかな?」

女「はい、どうされましたか?」

男「これから女さんにお風呂入ってもらおうと思うんだけど、その入り方について教えちゃうね。ちょっとついてきて。」

女「はい。」スッ

男「女さんも力使わなくなって汗かいたでしょ?」

女「…なんだか体がベタベタします。」

男「お風呂はそのベタベタを洗い流してさっぱりするためのものね。」
男「まずここで服を脱いでもらって。」

女「分かりました。」スッ…

男「あ~!説明だから!今脱がなくていいから!」アワアワ

男「それで中に入って、コレ回すとここからお湯が出るから、ざっと体にかけて、これをタオルで泡立ててタオルで体をこすってね。髪を洗うときはこっち。」
男「んで泡を洗い流して湯船に浸かって、体が温まったら出てもらって…」

男「このタオルで体を拭いて、着替え用意してあるからコレ着てね。その間に今着てるのは洗濯しちゃうから。」

男「新しい寝間着は明日には用意するけど…とりあえずそれは俺の使ってるのなんだけど…イヤかな?」

女「いえ、全然気にしないです。ありがとうございます♪」

男「ならよかった…あとさ…俺男だからさ…女物の下着の替えがないんだよね…」

女「…?」キョトン

男「//…下着使い回すのもちょっとあれでしょ?どうしたらいいかなって…」

女「私下着は付けてませんよ?」キョトン

男「…えっ!?」

女「下着って胸と、この辺りに付けるのですよね?あれって付けるとキツくて息苦しくなって、力を浪費するだけで付ける意味が分からなくて…」
女「服は見た目が可愛いし、体温調節や小さなケガを防いで、裸でいるより力の温存に繋がるので着てますけど…」

女「この服もそうですけど、拾って力でキレイにして着てて…でもあれってあんまり落ちてないんですよね…」
女「きっとそれは人間にとっても必要とされてない物ってことですよね?」

男「…///」カァ…

女「…男さん?」

男「あっ…あぁ…女さんが付けるの嫌なら付けなくていいと思うよ?(…何言ってんだ俺…これでいいのか…?)」

女「はい♪」

男「(あぁ…もういいや…忘れよう…)」

男「…お湯沸いたから、女さんどうぞ。」

女「はい♪」

男は部屋に戻ろうと背を向ける
女「あれっ!?どこ行くんですか!?男さん!」

男「えっ?部屋だけど…?」

女「一緒に入るんじゃないんですか!?」

男「はっ…はい!?」

男「なんで一緒に!?」

女「えっ…だって、男さんと入りたくて…そばで教えてもらいながら入った方が間違えなくていいですし…」モジモジ…

男「…裸…見られるのとか抵抗ないの?」

女「多少抵抗はありますけど…付き合ってるわけですし…男さんなら、私…大丈夫ですよ?」

支援
楽しみだ

男「あ~女さんごめんね…入ってる間に女さんの寝るところ準備したりしないといけなくてさ…」
男「1人の方がお湯にゆっくり浸かれて気持ちいいと思うし…」
男「分からないことあれば呼んでもらえば駆けつけるし…」

女「…わかりました…1人で入ります…。」ボソッ

男「うん、そうしてもらえると助かるかな。それじゃまたね。」

男は足早に部屋に戻る。

女「(…行っちゃった…。なんだか男さんに避けられてた気がする…)」ショボン…

女「(さっきから男さんの様子なんか変だったし…)」ヌギヌギ

女「(私なにか男さんの気に障ること言ったのかな…)」カチャッ…パタン…

女「(お風呂一緒に入るのはいけないことだったのかな…)」キュッ…キュッ…ジャ~

髪を洗い始める。

女「(…でも前に拾って読んだ本には好きな人とはいつでも一緒って…)」ワシャワシャ…

女「(男さんはあんまり私のこと好きじゃないのかも…)」ジャ~

体を洗い始める。

女「(私のためにいろいろ気を使ってくれて…私は嬉しくても、男さんには迷惑だよね…)」ガシュガシュ…アワアワ~

女「(私はただ男さんに甘えて…貰ってばかりで何も返せてない…)」ゴシゴシ

女「(男さんにお礼だけ言って、また1人で過ごしていこうかな…)」ゴシゴシ…

女「(…でも…)」ゴシゴシ…ピタッ…ジワッ…
女「(私のために優しく気を使ってくれる男さん…別れたくない…さよならなんてしたくない…)」ポロッ…ゴシゴシゴシゴシ…

女「(私が男さんの前から居なくなれば男さんは嬉しい…でも私は男さんと一緒に居たい…)」…ゴシゴシ

女「(私…どうしたら…)」ゴシゴ…
女「きゃっ!?」ビクッ

女「(…今の…何…?)」

女「(今…ここ…こすったらビリビリって…)」ドキドキ…

スッ…チョン…
女「あんっ…」ピクッ

女「(あっ…確か…これって…好きな人に上手く自分の想いを伝えられないときに、ここを触るとモヤモヤした気持ちが吹き飛ぶって…)」ドキドキ…

支援

…クチャ…ピチャ…クチュ…

女「あっ…ん…男さ…っん…」ビクッ…

女「(今…私…とっても…ん…いけないこと…してる気がする…んっ…)」ピチャ…クチュ…

女「(でも…あんっ…男さんのこと…考えると…気持ち…んっ…よくて…止まらないよぉ…)」ハァ…ハァ…

女「(…男…さん…好き…んっ…一緒に…居たい…)」

女「(男さん…男さんっ…)」クチャクチュピチャクチャ…

女「(あっ…なにかっ…きてる…こわい…やめないと私…どうにかなりそう…でも…体が…)」ピチャクチャピチャクチャピチャ…

女「きゃぁ…あっ…ん…あぁ…んっ……ハァ…ハァ…」ビクッビクッ…ビクッ…ヒクヒク

女「…ハァ…ハァ…(体に力がはいらないよぉ…)」ヘプチッ…

キュッキュッ…ジャ~…キュッキュッ

ズリズリ…チャプン…

女「温かい…」

女「(男さんにはこのこと内緒にしておこう…)」

ザバッ…フキフキ…

~部屋~

男「(女さんお風呂長いな~やっぱり女の子だからかね~。)」

男「(呼び出しないけど…もしかして倒れてたり…)」

男「(…様子見に行く?倒れてたらヤバいよな…)」

男「(…決して下心があるわけじゃ…女さんが心配なだけで…)」

スクッ…クルッ…

男「うわっ!!」

女「…。」ビクッ!

男「あっ、お風呂大丈夫だった!?」アセアセ

女「…。」コクン

男「…気持ちよかった?」

女「!?…///」カァァ

男「女さん顔真っ赤…お湯熱かった?元気もないけど…湯疲れかな…?」

男は女の顔色をうかがう。

女「…///(恥ずかしくて男さんを見れない…)」モジモジ

男「…。風に当たって休んでればすぐよくなると思うから、こっちにどうぞ。」

女「…はい。」トコトッグイッ…

女はダボダボの寝間着に足をとられ、よろける。

男「おっと…」トサッ…

女「あわわわ…///」…ボフン//

男「大丈夫?やっぱり大きかったね…って、さっきより顔赤…」スッ…

男は女のおでこに手を当てる。

女「はっ…はうっ!」ビクッ…

男「熱は…ないよね…」

女「…あぅ///」モジモジ

男は縁側の引き戸を開け女を座らせ、蚊取り線香に火をつける。

男「風の当たりすぎもよくないから適度にね。」

女「…ありがとうございます…」ボソッ…

男「(…なんか元気ないな…あれか…一緒に風呂入れないって時、すごく寂しそうにしてたっけ…)」

男「女さん、さっきは一緒にお風呂入れなくてごめんね…?」

女「…えっ…?」クルッ

男「あっ…違った?湯疲れもあるんだろうけど、女さん元気ないなって…俺が一緒に入らなかったからかな~なんて…」

女「…」

男「俺もさ…女さんと一緒に入りたいなって思うんだけど…ちょっと一緒に入れない理由があってさ…」

女「…寝るところの準備とかですか?」

男「ううん…あれは断るための口実…理由はちょっと言えないんだ…。」

女「…」

男「決して…女さんが嫌いだとかそういうことじゃないからね?」

男「俺に嫌われたって思って落ち込んでるなら、それは間違いだよ?」

男「俺はずっと女さんのこと大好きでいるからね♪」ニコッ、ナデナデ

男「…って言ってみたけど今のが全部俺の勘違いだったらメチャメチャ恥ずかしいよな~」ニコニコナデナデ

ガバッ!!

男「おっ…女さん!?」

女「勘違いなんかじゃ…ないです!!」ギュゥゥ~

男「オン゙ナザン゙…グルジイ…」トントン

女「私も…私も大好きです!!」ポロッ…ギュゥゥ~

男「ナガナイデ…ウデユルメデ…」トントン

女「…はっ!…ごめんなさい…」サッ…

男「あ゙~やっぱりそうだったんだ…ごめんね…。」ナデナデ

女「…私は男さんに色々して頂いて…私は男さんに何もしてあげられなくて…」グスン…

女「男さんにとって私なんて…」

男「大好きで、可愛くて、ちょっとマイナス思考なところがある守ってやりたい存在だぁぁ~!!」ガシッ!!ナデナデナデナデ

女「!?」ビクッ

男「まぁ、そういうこと♪お風呂はさ…一緒には入れないんだけど…出来る限り女さんの頼みには応えるしさ、元気だして?ねっ?」

女「…はい!!」ギュゥゥ~!

男「ヴウゥゥェ…」

男「…それじゃ俺も…お風呂入ってくるね。具合良くなったら部屋に…入ってね…。」ハァ…ハァ…

女「はい、ごゆっくり♪」

男「(あぁ…もう元気だこと…)」スッ…トコトコ…

~風呂場~

男「(…女さん…元気になってくれてよかった…)」ヌギヌギ

男「(…でも一緒に入るなんて…そりゃ男なら嬉しいけどさ…)」ヌギヌギ

男「(一緒に入って、俺の理性が保てるかどうか…女さんは女さんで、きっと受け入れちゃいそうだし…俺がしっかりしないと…。)」ヌギヌギ

男「(それ以上に問題は…)」ヌギ…

男「(この傷跡…女さんには見せれねぇ…)」

男は鏡に自分の背中を映し、肩から斜めに腰へと至る大きな傷跡を眺める。

~部屋~

男「いや~いいお湯でした。戻りましたよ~」

女「あっ、おかえりなさい」ニコッ

男「それじゃあ寝ましょっか。」

女「はいっ♪」

男「女さんはこの部屋自由に使ってもらって。俺はこっちの部屋に居るので何かあったら呼んでください。それではおやすみなさい…」

女「えっ…一緒が…いい…です…」

男「はい、大丈夫ですよ。一応女性に対する配慮をしてみましたんですが…女さんがよければ一緒に寝ましょうか?」ニコッ

女「はい!」ニコニコ

男「じゃあ俺の部屋に布団運んじゃいますね。」

~寝室~

男は布団を2つ並べる。

男「それじゃあ女さんはそっち、俺はこっちで…」

布団に入り電気を消す。豆電球が室内をぼんやり照らす。

男「それじゃあおやすみな…」

ピトッ…

男「…あの~…女さん?」

女「エヘヘ…お引っ越しです///」

男「…あの~ずっと抱きつかれてたら寝れないんですが…。」

女「…おやすみの…キス…してください…そしたら…離れます。」ドキドキ

男「…」スッ…

…チュッ

女「…ありがとうございます///おやすみなさい…///」ヨイショヨイショ

男「…あの~女さん?あんまり離れてない気が…」

女「これ以上離れたら寂しくて寝れません♪」

男「…ガ~グ~…」

女「ひどい…うぅ…」

男「冗談です…女さんが居たい場所で自由に寝てください」ナデナデ

女「はい♪」

てめーこのやろう






可愛いじゃねぇか

~早朝~

チュンチュン…チュン…

女「ん…男さん…おはよぉござ…あれ…居ない…」シパシパ…コシコシ…

時計は朝の五時を示している。

女「…男さん…」ボソッ…

シ~ン…

女「…男さん?」

シ~ン…

女は寝室を出て家の中を歩き回る。

女「おとこさ~ん…」キョロキョロ

シ~ン…

女「(家の中どこにも居ない…)」

窓の外を見る。辺りは朝霧に包まれ、朝日が照らし金色に輝いていた。静かな中、小鳥の鳴き声だけが響いている。
家の周囲にも男の気配は感じられなかった。

~部屋~

トコトコ…ストン…

薄暗い部屋に1人。

女「(…どこ…いっちゃったんだろ…)」

女「…」

女「…」スクッ…

トコトコ…

ガラガラ…ピシャ…



女「(足の裏痛い…でも男さんに会いたい…)」フラフラ…

女「…おとこさ~ん…おとこさ~ん…(男さん以外の人には気づかれないようにしなきゃ…)」ボソッ…ボソッ…

女は朝霧の中に消えていく。

女「(なんとなく出てきちゃったけど、どこにいるのかなんて…)」ペタペタ…

女「(とりあえず道なりに歩いていこう…。)」ペタペタ…

朝霧の向こう、道の真ん中に人影が見える。

女「(あっ誰か居る…ゆっくり近づいてみよう…)」ペタペタ…

クネクネ…クネクネ…

人影がくねくねと揺れる。

女「…」ペタペタ…

女は人影が人ではないことを理解し、躊躇なく歩を進める。

それを視認出来るまで距離を詰める。
女の目の前には、女を見ながらくねくねする老人。

女「私と同類の方のようですね。なにか私にご用でしょうか。」

クネクネ「お主…未熟じゃな…」

女「…」

クネクネ「人間に情を移し、挙げ句に人と暮らすとは…」

女「…なにがおっしゃりたいのですか。」

クネクネ「…気づいておらんようじゃな…お主…今くねくねはできるか?」

女「…今はくねくねはしないと決めているので。」

クネクネ「人に気づかって、くねくねするのをやめたか?…愚かな…今ここには私しか居ない。私の前でやってみせよ。」

女「…」クネッ…クネッ…
女「(関節が…思うように動けない!?)」

クネクネ「お主はこれまで人の精神を最低限にしか食ってこんかった。ただでさえ力が弱かったお主は今の無理のかかる環境で完全に力を失った。」

女「…」

クネクネ「お主は人間と同等まで堕ちたのだよ。」

クネクネ「お主はもう人を狂わすこともままならぬ。単なる器でしかない…」

女「…」

クネクネ「だが安心してくれ。」

クネクネ「上の命令でな、器が健在であれば、また力を与え、二度繰り返さぬよう今までの記憶と感情を無にして新たに生まれ変わらせてくださるそうだ。」

クネクネ「私はお主にそれを伝え、上の方の元へ連れて行く命を受けここにおる。」

女「…もし私がこのままでいい、そちら側に戻りたくないと言ったらどうなりますか。」

クネクネ「拒否はさせん。意思に関係なく必ず捕らえよとの命令でな。明日の正午、向こうの水田で待っておるから必ず来なさい。逃げても無駄じゃからな?」スゥ…

老人は朝霧の中へ溶けるように消えた。

急 展 開 !!

女「……はぁ…」

女「(監視されてたなんて…今まで誰からの干渉もなく生きてきたと思ってたけど…)」

女「(ずっと1人で人の居ない場所を転々として…)」

女「(男さんに出会って…私が居続けてもいい、心地いい場所が出来たと思ったのに…)」

女「(…私…もう力無いんだ…ならなおさら…)」

女「(男さんと一緒に…人間の女の子として…)」

女「(…でもどうにもならないな…)」

女「(…さっきのヒト…私とは比べものにならないくらい強い力だった…)」

女「(男さんに私の力が効かなかったのは、元から私の力が無くなってたってだけで…)」

女「(命令を無視して男さんの側にいたら…男さんも例外なく…)」

女「(男さんと居られるのは明日の正午まで…ですね…)」

女「…なんだか疲れました…。」スッ…

女はその場にしゃがみこむ。体をいっぱいに丸め、動かなくなる。

ブロブロロッブロ~

一台の軽トラが農道を走る。

男「(田んぼの様子ok。野菜の水やり終了。今日は女さんの身の回りの物買いに行かないと…。)」

男「(ん?…道の真ん中になんかある…)」

男「あの服…女さん…!?(なんでこんなとこでうずくまってんの!?)」

ス~ピタッ…ガチャ…バタン…ブロッブロッブロッ…

男「おじょ~さん?こんなとこでど~したの?」

女に近づき正面にしゃがみこみ、顔をあげるのを待つ男。

女「…」

男「…女さん?」

女はゆっくり顔をあげる。

男「あ~また泣いちゃって~。かわいいお顔が台無しですよ~?」

男は首に掛けたタオルで女の顔を拭く。

女「…」

男「…起きたら俺が居なくて、心配になって、探しに来てくれたってとこかな?」フキフキ…

女「…」コクン

男「農家の朝は早くてね…女さん気持ちよさそうに寝てたからさ…すぐ戻るし、こっそり出てきちゃったんだ。一言伝えとけばよかったね…」

女「…」

男「ごめんね、靴もはかないでここまで…痛かったよね…。俺はどこにも行かないから安心してね」ナデナデ

女「(男さん…)」

男「それじゃ家に戻ろっか。よいしょっ」

男は女を抱えあげ、助手席に乗せ家に向かった。

うあぁぁぁー!
絶対に幸せにしてやってくれよ!?
支援

~車内~
ブロロンブロブロ…

男「(女さんずっと黙ったまま…悪いことしたな…)」

女「あっそうだ、男さん!聞いてください!」

女は唐突に口を開く。

男「わっ…うん…どうしたの?」ビクッ…ドキドキ…

女「私、例の力無くなったんですよ!」キラキラ

女「それについさっき気づいて、あまりの嬉しさに力が抜けちゃって…」チラッ…

男「あぁ…だからうずくまってたんだ…」

女「えぇ。力が抜けちゃって!」チラッチラッ…

男「…あぁ!ダジャレ…!?出来事の方が重大すぎて気づかなかった…」アハハ

女「…気づいてくださいよ~」プク~プイ…

男「いや~ごめんね。女さんがダジャレ言うとは思わなくてさ。」

男「それなら朝ご飯食べたら隣町まで買い物に行こう!女さんの服や靴買わなきゃね♪」ニコニコ

女「はい♪よろしくお願いします♪」ペコリ…ニコニコ…

男「~♪」フンフフフ~ン

女「(…男さん…ごめんなさい…せめて…男さんと別れる最後の最後まで…2人で…笑っていたい…)」

男「はい到着~。ちょっと待ってね~」

男「はい、乗って~」

女「失礼します」ペコッ…ンションショ…

男「お風呂場まで行っちゃうね。そこで足洗おうね。」

ジャ~スリスリ…フキフキ…

男「はい♪キレイになりました~♪」

女「…ありがとうございます。また洗って頂いて…。」

男「いいのいいの。ご飯にしよ?」

女「はい。」

~部屋~

カチャ…カチャ…コト…コト…

男「朝は簡単な物で申し訳ないけど…」

女「いえいえ、大丈夫ですよ?朝はお米じゃないんですね。」

男「お米作っててもパン食べたいときはパンを食べる…それが俺」キリッ

女「勉強になります!」キリッ

男「はい、いただきます。」キリッ

女「いただきます。」キリッ

男「ごちそうさまでした。」
女「ごちそうさまでした。」

男「片づけちゃうね。あとさ、出かけるまで時間あるから、これ見て何か欲しいものあったら言ってね。」

男は広告チラシを渡す。

女「わぁ~♪とっても素敵♪」キラキラ

男「街に行けば他にもいろんなものがたくさんあるから行ってからでもいいんだけどね。」

~台所~

カチャカチャ…フキフキ…。

男「(よし、おしまい。そろそろ欲しいもの決まったかな…。)」

~部屋~

男「(…まだ真剣に見てる…声かけるのもあれだし、新聞読むか…)」ペラッ

熱中症患者急増…県内で死者も…屋外作業ではこまめな水分補給を…

男「(俺も気を付けないとな…)」ペラッ

ピンポ~ン

女「!?」ビクッ…

男「…あっ…お客さん来たみたい…静かにチラシ見てて…」ヒソヒソ

女「…」コクン

男「は~い!ちょっと待ってくださ~い!」トコトコ

来てしまったか

男「…」ボソボソ
?「…」ボソボソ

女「(…はっ…もしかして…)」スッ…ソロソロ…

男「あ~いつもありがとうございます。」

養鶏農家のおじさん「なんのなんの男君には野菜もらっとるからお互い様だよ。」ガハハ

男「どうもすいません。」ペコペコ

おじさん「あっそうだ…ここに来る前に俺の家に連絡あってな、○○さんとこのおじいさんが亡くなったらしい。」
おじさん「なんでも今朝田んぼ見に行ったまま帰って来なかったらしくて、家族が見に行ったら道端に倒れてたんだと。葬儀の日取りは俺が教えるから、準備しとけ?」

男「は~そうですか…それは残念ですね…。この前会ったときは元気だったんですけどね…。」

おじさん「まぁ俺も驚いたけどな…人間いつ死ぬか分からないからな…それじゃあまた連絡するからよろしく…ん?」

男「はい。ありがとうございます。」

おじさん「お~い、男君~。いつ彼女なんて出来たんだ?」ニヤニヤヒソヒソ

男「…?…!!」クルッ

女「(あわわっ)」サッ…コソコソ…

おじさん「ん~♪かわいい子じゃないか。頑張れよ!」ニヤニヤポンポン

男「はぁ…」

おじさん「それじゃ仕事あるからまたな。」

男「あっはい。卵ありがとうございました。」

おじさん「いいってことよ♪」

男「はぁ~…」クルッ…トコトコ

女「…」コソコソ…チラッ…コソコソ

男「ん、まぁ付き合ってるのは事実だし…いいか…」ナデナデ

女「勝手に出てきてしまってすみません…(…よかった…)」

男「そろそろ出かけよっか?女さんの服もう乾いてるから着替えちゃってね。」

女「はい♪」

男「チラシになんかいいものあった?」

女「どれも素敵で選べませんでした…」シュン

男「そっか、まぁお店行ってゆっくり決めようか。」

女「はい♪」ウキウキ

支援















·······支援

~車内~

ブゥ~ン

女「男さん車いっぱい持ってたんですね。」

男「いや…軽トラとこれだけだけど…」

女「えっ…さっき、いっぱい…」

男「あっ…トラクターとかか…」

男「それぞれ用途があってさ、あそこにあったのは農作業で使う車だよ。」

女「これは?」

男「これは…大切な人を買い物とか色々な所に連れていって大切な人にいつまでも笑顔でいてもらうための車かな。」キリッ

女「…」

男「(まさかの空振り…)」カァァ///

女「…」

男「あっ…いや…いまのは冗談…あっ…冗談じゃないけど…」アセアセ

女「…」グスッ…

男「…?…女さん?」チラッ

女「ありがとう…ございます…」ヒック…グジュグジュ…

男「(えっ…サヨナラ満塁ホームラン!?…じゃなくて…)」

男「ごめん、ちょっと調子に乗っちゃった…車だけにね…」チラッ…チラッ…

女「…グスッ…ダジャレ…男さんへたっぴですね…」ニコッ…

男「へいへいそりゃわるうございました~」ニコッ

めっちゃいい話です!

支援

~ショッピングモール~

カチャ…ブゥン…

男「着きました~」

女「…人…いっぱいですね…」ドキドキ

男「…不安?」

女「男さんと一緒なら…。」

男「大丈夫、買い物中もそばに居るよ。あっでも、先に女さんの履き物だけ買って来ちゃうね。」

女「あっ…お願いします。」

男「車の中、1人にさせちゃうけど大丈夫かな?」

女「大丈夫です。待ってますね。」

ガチャ…バタン…タッタッタ…

女「…はぁ…」

女「(本当に人いっぱい…みんな楽しそう…)」

女「(私の服とか買ってくれるって言ってたけど…断らなくちゃ…)」

ゆっくりでいい


幸せに終わらせてくれ

タッタッタ…ガチャ…

男「おまたせ~」

女「あっ…お帰りなさい」…ペコ

男「とりあえず、女さん裸足だからサンダル買ってきたよ。」ギリギリ…プチッ…

男はタグを歯で噛み切る

男「はいどうぞ~」スッ…

女「失礼します。」ンションショ…ハキハキ…スッ…パタン…

女「…どうでしょうか?」パタ…パタ…

男「とっても似合ってると思うよ?サイズも良さそうだね。履いてみてどんな感じかな?」

女「履き心地もいいですし、とってもかわいいです。」ニコッ

男「それなら良かった♪それじゃ女さんの服とか見に行こっか~♪」ルンルン♪

女「…それなんですが…男さん…」

男「ん?どうかした?」

女「その…私、服とかそういうのは男さんのでいいというか…私のために買っていただかなくても…今はいいと思うんです。」

男「女さん遠慮しちゃダメだよ~?」

女「いえ、遠慮なんかじゃ…私どれが良いかとか分からないですし、男さんのおさがりがいいんです…。」

男「…ん~、んじゃあ寝間着はそれでいいとして、靴と外出するときの服は買おっか!」

女「靴も服も…これひとつでいいです…」

男「…えっ…」

女「…この靴とっても気に入ってしまって…服も…さっきの紙にあった服はどれも素敵だったんですけど…私に似合うかどうか…」

男「ん~女さんなら、なんでも似合うと思うんだけど…」

男「とりあえず中に入って色々見てみよっか♪見てたら欲しくなるかもしれないしさ。これが欲しいってのあったらいつでも言ってね♪」

女「すいません…私のために、ここまで連れてきて頂いたのに…」ショボン…

男「あるある。来るまではノリノリだけど、いざ来たら尻込みしちゃうんだよね~♪気にしない気にしない。」ポンポン♪

~服売場~

女「あぁ~」キラキラ

女「これ!かわいいですよ!男さん!」コッチコッチ

女「う~ん…どれにしようかまよ…はっ!!…やっぱりいらないです…。」モドシモドシ

男「遠慮することないよ?」ニコニコ

女「べっ…別に遠慮なんて…私は男さんのでいいんですからっ。」ブツブツ…

男「じゃあホントに買わないの…?」

女「はい、私にはこの靴と服があれば充分過ぎますから。」トボトボ…

男「(あっ外出てっちゃった…頑固だな~)」

男「あっすいません、この服と、この服のサイズ違い、あとあれと………下さい。」

店員「かしこまりました。少々お待ち下さい。」

男「(白や水色…女さん薄い色が好みなんだな…)」

~ショッピングモール入り口~

柱にもたれかかる女

女「(男さん遅いな…もしかして嫌われちゃったかな…)」シュン…

ファサ…
女の視界が白い何かに上の方から遮られる。

男「日差しが強いからお気をつけ下さいね?」

女「!?」クイッ

女はその白い何かをつかみとる。

女「…帽子?」

白い布で作られた帽子。ツバの上に水色のリボンが一周巻かれている。

男「女さん麦わら帽子被ってたし、こういうの好きかなって…服はダメでも帽子ならいいかなってね~。あっでも…服もさ、買っちゃったんだ!」テヘペロ♪

面白いです!
支援!

女「…」トコト…ダキッ…

男「ちょっ…女さん!?人見てるから…」アセアセ…

女「…」ギュウ~

男「おっ…女さん…苦しいから…」

女は男から離れる。

女「男さんありがとうございます!!…私はとっても幸せ者です!!」ニコッエヘヘ

男「…女さん…喜んでもらえて嬉しいんだけど、恥ずかしい…」

女「?」キョロキョロ…

「…ナニアレ~」クスクスジロジロ

女「はっ…」カァァ///

男「気にしちゃダメだよ?行こっか。」スッ…ファサ…クイッ…

男は真っ赤になった女の顔をこれ以上他人に見られぬよう、女の持つ帽子を手に取り女の頭に乗せ手を引いた。

~車内~

女「さっきはごめんなさい…嬉しくて舞い上がってしまって…」モジモジ

男「いいのいいの。その帽子気に入ってくれたんだよね?」

女「もちろんです!いらないって言ったのに服まで…あっ…いらないって…そういうんじゃなくて…だから…」モジモジ

男「大丈夫。分かってるからさ。」ナデナデ

女「…あぅ…」モジモジ…グイッ

女は恥ずかしさから両手でツバを持ち、深く帽子を被りなおす。

男「あとここで一緒にご飯食べて行こうと思ったんだけど…」

女「…」フルフル…

帽子が横に振れる。

男「だよね。ご飯は静かな所で食べよっか。」

女「…」コクン…

男「よし。それじゃ行きますか~。」

カチャガチャ…ブウゥン…ブ~ン…

男「はい到着で~す。」

男「どうぞ~」ガチャ…

女「ここは…?」キョロキョロ…

あたりには畑、水田、ポツリポツリと民家があるだけ。

男「ん~あの坂の上の木の所まで行ってみて♪」

女「…?わかりました。」トコトコ

男「(さっきコンビニで買ったお弁当と…あと女さんに敷物…あっ…服の袋でいっか…)」ガサゴソ…

女「…」

男「おまたせです!」

女「…あっ…男さん…キレイですね。」クルッ

上り坂の向こうは緩い下り坂になっていて道を挟んで右も左も一面のひまわり畑が広がっていた。

男「お昼ご飯、食べよっか♪」

女「はい♪」

男「あっ、服汚れちゃいけないからこれ敷いてね。」スッ…

女「ありがとうございます…男さんは?」…スッ…

女は袋の上に座る

男「俺はいいよ。」

女「…ダメです。汚れちゃいます。ここ。」ポンポン…

女は袋の端に寄り、空いたスペースを手で叩く。

男「…それじゃお隣いいですか?」

女「はい、どうぞ♪」

2人は寄り添ってお弁当を食べ始める。

男「ごちそうさまでした。」
女「ごちそうさまでした。」

女「それにしても、こんなにキレイなのに、私たち以外に誰も見てる人は居ないんですね。」

男「この道は地元の人しか使わないし毎年のことだから特に珍しい風景じゃないんだよね。」

女「そうなんですか~男さんはいろんな素敵な場所知ってるんですね♪」

男「そんなことないよ。女さんはこういうの好きかなって思ったからさ。」

これは良スレの予感!

男「こんなでよければ色んな所知ってるから、また時間見つけて連れて行ってあげるね。」

女「はい…お願いします。」ペコッ

女「…」

女「あのっ…」

男「…?どうかした?」

女「もし…もしもの話なんですけど…もしも私が突然男さんの前から居なくなってしまったとしたら…男さんは…どうしますか?」

男「…どうして?」クルッ…

女「…いえっ…なんとなく聞いてみたいな…って…」トクントクン…

男「う~ん…嫌われちゃったかなとか…俺と居るのが嫌になっちゃったのかなとか…」

女「あっ…だっ…大丈夫です!!嫌いとか…そんなことじゃ…ないですから…」アセアセ

男「…?もしも…の話…だよね?なんで焦ってるの?」

女「…そっ…そんなことっ…」ドキドキ…

男「…今日さ…朝…女さんが道にうずくまってた時から、な~んか女さん変だな~って思ってたんだけどさ…」

女「…」ドキッ…

男「なんとなく繋がったよ。」

女「…」ピクッ…

男「お別れが…近いの…かな?」
女「…」ビクッ…


男「うずくまって泣いてたのは、俺が居なくなったから、力がなくなったから、ってのが主じゃないよね?」

男「俺に何か隠したくて無理やり元気に振る舞ってる気がしてならないんだけど気のせいかな?」

男「家におじさん来たときも、何か目的があって玄関に出てきちゃったのかな?」

男「服を買うのをためらったのは別れが近いから、買っても着れないと遠慮した…そうだよね?」

支援

女「…」

男「…本当に…そうなんだ…そっか…」

男は空を見上げる。

女「黙ってて…ごめんなさい…」

男「…ううん…誰にも言えない、隠しておきたい、ってのは誰でも何かしらあるからね…俺にも…」

男「…女さんがよければ何があったのか全部話して欲しいな…言いたくなければ無理に話す必要はないからさ…」

女「…お話しします…何があったのか…」

女「でも男さん…ひとつお願いがあります…。」

女「今からするお話し…それを聞いた上で…それでも男さんには…今まで通りに私と過ごして下さい…お別れの日には…笑顔で私を見送って下さい…。私が気持ちよく…後悔なく男さんの元を去れるように…。」

男「…」

女は今朝あった出来事を説明した。

女「…以上です…だから…もうどうすることも…それで…さっきのお願い…」

男「…そのお願いのことなんだけどさ…」

男「なんで女さんが出てくってのが前提なの?」

女「…」

男「俺はずっと一緒に居たいんだけど…?」

女「…私だって…でも…」

男「わかるよ。俺に迷惑かけたくないとか、そんなんでしょ?」

バッドだろうがハッピーだろうが支援するぜ

男「…よし!!俺が女さんを守る!決まり!」

女「…えっ!?」

男「お別れの日まで普段通り?笑って見送くれ?俺には出来ない!」

女「いや…あの…」

男「女さんが記憶も感情もなくして元の世界のヒトに戻りたいなら仕方ないけどさ…」

男「そういうわけじゃなさそうだし…いいよね?」

女「…です…」ボソッ

男「?」

女「…ダメです!!男さん!さっきの話、聞いてなかったんですか!?」キッ…ウルウル…

女「私を守るって…あのヒトの力は…」

女「男さんに私の力が効かなかったのは、私の力が弱かった、力が無くなっていたってだけで…」

女「男さん…私だって…一緒にいたいです…でも…男さんを危険な目にあわせたくないんです…」ポロッ…

女「私…元のヒトに戻ろうと思います…男さんと会えて…色んな事に触れて…今までにない…とてもいい経験が出来ました…それだけで…私は…」ポロポロ…

女「…だから…男さん…わかってくださいよぉ…」ポロポログスッ…

支援



男「…はぁ…(この様子じゃ何を言っても無駄かな…)」

男「…わかりました…普段通り過ごして…最後は笑って見送る…そうすればいいんですね…?」

女「…私の最後のわがまま…お願いします…男さん…」グスッ…ニコッ…

男「ん…でも、ちょっとぎこちないかもしれないけど、それは許してね?」ナデナデ…

女「…男さん!ひまわり畑の中に入ってみたいです!」ゴシゴシ…キラキラ

男「あ~持ち主の人やさしい人だから入っていいよ。行っといで?」

女「はい!」ニコッ…スッ…トコトコッ

女は背の高いひまわりの中に消えていく。

男「あんまり遠くまで行っちゃダメだよ~?」

女「……ハ~イ…」…フリフリ…

ひまわりの花の中から白い帽子がヒョッコリ出て左右に揺れる。女が応えるために帽子を手に持ち高くあげ左右に振っているようだ。

男「さて…どうしたもんかね…」

男「女さんが俺を頼ってくれれば、女さんに指示を出してやりやすいんだけどな…」

男「あちらさんも、話し合いで解決出来る相手じゃなさそうだしなぁ…」

男「…俺も…そろそろ潮時かな…」

女がひまわり畑の中から戻ってくる。

遅いわ

うん…自分もそう思う。

仕事が連休前の追い込みで忙しくて…連休入ったらそれなりに書くつもり…

まぁ元々が遅いんだけどね…

遅い上に、こんなssだけど、読んでくれてありがとね。

急ぐ必要はないだろ。
ちゃんと待ってるから完結させてくれ



もっと遅いssなんていっぱいある
気にせず完結させてくれ

支援! >>1へ しっかり自分のペースで頑張ってくれ!! 応援してる!!

支援

男「おかえりなさい。どうだった?」ニコッ

女「みんな私より背が高いので、中に入ったらお花が見れませんでした…」…シュン

女「ここで見ていた方がキレイですね♪」チョコン

2人は並んでひまわり畑を眺める。
取り留めのない話をする。
お互い自然な会話を意識する。
自然を意識するから不自然になる。
気まずくなって2人は静かにひまわり畑を眺める。

男「…どっか行こっか…」ボソッ…

女「…?」クルッ…


男「他の景色のキレイな所でも…欲しい物買いに行くとか…おいしいご飯食べに行くとか…」

ピトッ…
女は男に体を寄せる。

女「…ありがとうございます…帰りましょう?男さんのおうちに…」

男「…また遠慮…」

女「…遠慮なんかじゃないですよ?」

女「私が一番落ち着けて…一番大好きな場所です。」

女「キレイな景色は見れましたし、欲しいものもありません。」

女「おいしいご飯は男さんが作ってくれるご飯を食べたいです。」

女「男さん…おうちに連れて行ってください♪」クルッ…ニコッ

~pm3:00 自宅前~

男「ちょっと家に帰ってくるには早かったんじゃない?」

女「いえっ、男さんのおうちが私の居たい場所なのでいいんです。」

男「まぁ女さんがそう言うなら…外に居たから汗かいたよね?お風呂場で汗流すといいよ。」

女「はい♪」

男「その間に俺は夕御飯の用意で買い物とか、畑に出ちゃうけど、留守番頼めるかな?」

女「はい!大丈夫ですよ?」

男「すぐ戻るからいい子にしててね」ナデナデ

女「子ども扱い…」

男「あっ…ごめん…」パッ…

女「いえ、続けてください…」スススッ…

女は男に頭を近づける。

男「…」ナデナデ

男「そうだ、ちょっと早いかもだけど、せっかく寝間着も買ったし、お風呂から出たら、よければこれに着替えてね。」スッ

女「わぁ~ありがとうございます♪」

男「それじゃちょっと出かけてくるね。」

女「はい!いい子にして待ってます!」エヘッ

~pm5:00 男帰宅~

男「よいしょ…」パタン…ガサガサ…トコトコ…

女「あっ、おかえりなさ~い」フリフリ

女は縁側から手を振る。

男「ただいま~」ドサドサ

男「ふぅ…寝間着かわいいね。」

女「男さんに早く見せたくてここで待ってたんですよ?」ニコニコ

男「似合ってるし、気に入ってもらえたみたいで良かった。」

男「ご飯の用意するから、またしばらくゆっくりしててね。」

女「はいっ♪」

女は台所に顔を出さなかった。

男はなんとなく気になって、こっそり様子を見に行った。

女は変わらず縁側に座っていた。

さっきまで持ってなかった帽子を胸に抱えて、ただ静かに遠く先の方を見つめているようだった。

女はただ夕暮れの景色を見ていただけかも知れない。

それでも男は見ていてはいけない気がして、女に気づかれぬように台所へと戻った。

食事を済ませる。

男はシャワーを浴びる。

男は2人分の布団を敷こうとする。

女に1人分でいいと言われ1人分の布団を敷く。

食事の最中も、食後のひとときも、布団を敷いている時も、女はずっと笑顔で居た。

2人で1つの布団に入り電気を消す。豆電球が室内をぼんやり照らす。

女「男さん!お休みなさい!」ニコッ…ピトッ…

男「うん…おやすみ…」

女「男さん?」

男「明日、お別れなんだよね?」

女「…」ピトッ…

女は口元に人差し指を当てる。

女「悲しいお話は嫌いですよ?」ニコッ…

男は女の手を握り口元から外す。

男「女さん…本当にこれでいいのかな?」

女「えっ…」

男「そうやって強がったり、はぐらかしたり…このままだと女さんはさ…」

女「…男さん」

男「記憶も感情もなくして、今までの…」

女「男さん。」

男「人を無差別に襲う…もし今度俺に会っても何も感じずに…女さんは俺を…」

女「男さん!!」ガバッ!

女「じゃあどうしたらいいんですか!!私だって戻りたくなんてないですよ!!」キッ

女「力を失った今のまま、人のような生き方ができたらどんなに幸せか…」

女「私だって色々考えましたよ…でも…いい方法なんて一つも…」

女「男さんがひまわり畑で守ってくれるって言ってくれた時…正直すごく嬉しかったです。でも…男さん…」

女「男さんに何が出来るって言うんですか!?男さんは…人間なんです…。私たちから見れば非力な…エサでしかないんですよ?」…フルフル…

男「…」

女「私は…化け物なんです…人の生き方をしたいなんて…そんな夢みたいなこと…化け物が考えてちゃダメなんですよ…。」ウルウル

女「人間を襲う…とっても悪いことです…。でも…記憶も感情もなくなれば…それは私たちにとっての食事です。」

女「食事なら…自分が生きるためなら、別に悪いことじゃないって男さん…言ってましたよね?」

女「男さん、私はただ元に戻るだけです。人間にとって私はこわ~い存在で、男さんもこんなに近くに居たらいけないんです。」…ポロッ

女「今度…私に会ったときは…私も…男さんを…食べちゃいますからね…?」ガォ~…ポロポロ…

男「…そっか…わかった…ごめんね…」

女「…いぇ…おやすみ…なさい…」ゴソゴソ…

女は男に背を向けて横になる。

女「…グスッ…ヒック…」

男「…」スッ…ナデナデ…

女「…やめて…ください…」モゾモゾ…グスッ…グスッ…

女はタオルケットを巻き込みながら丸くなる。
タオルケットを取られた男は動じることなく天井を見据えながら、ずっと女の頭をなで続けた。

勿論最後は結婚するんだよな!な!?

~am2:00 居間~
カチ…パッパパッ…

男「さてと…よいしょ…」カチャ…ピッピッピッ…

?「はい…もしもし金次郎です。」

男「…あんた誰…?」

金「いや…ですから二宮金次…あ痛…」ボコッ…

?「…イタタッ…ったく…石殴って痛いのはこっちだっつう…。…はい…もしもし、友ですが~?」

男「あぁ、友か?男だ。こんな時間に悪いな。」

友「気にするな、仕事で昼夜がどうとか言ってられんし…基本私は夜型だからな。」

男「…」

友「そポッでポポんかポにポポポ?」

男「…なんかポッポ言ってて聞こえないんだけど…」

友「…八尺…ちょっとそっち行っててもらえるかな…」

座「あぁ~!!八尺様みぃ~つけた~!!」ビシッ!

八「ポ…ポポ…」…シュン

男「…今のは?」

友「座敷わらしがかくれんぼやりたいって言い出してな…。」

男「夜中なのに元気だな…」

友「…みんなも夜型だからな…それで、何の用だ?」

男「またそっちのことで頼みたいことがあってな…」

友「まぁお前が私の所に連絡よこすのはそれくらいだよな。」

男「今回はちょっと大変かもしれないんだけど、友の所で1人の女の子の面倒を見てほしいんだ…。」

友「…」

男「んで面倒見てもらうかわりに、俺の田んぼと畑の土地…全部やるからさ…売るなり、そこのみんなで使ってもらうもよし…だから…その女の子のこと…」

友「あぁ、そういうのはいらんよ。その子、人間じゃないんだろ?」

男「ん…まぁ…」

友「なら仕事として適正な報酬だけでいい。こっちにはもういっぱい居るし1人増えた所でなんも変わらんよ。」

友「いつものように米分けてくれれば十分だよ。」

男「いや…俺自身、農業やってくの限界感じててさ…土地手放そうかって考えてんだ…。」

友「…お前らしくないな…スランプか?」

男「…」

友「…じゃあ、お前がスランプの間だけ預かるって形で報酬にさせてもらうとするよ。家のみんなも土いじりは好きだろうしな。それでいいか?」

男「あぁそれで頼む。イヤになったら売ってもらっていいからな?」

友「…考えとくよ。」

男「あとな、その女の子を追って、ちょっと悪いのがそっちに行くと思うんだけど…。」

友「あぁ、分かった。何かオマケがついてくるんだな?大丈夫。よくある話だ。任せな。」

男「心強いよ。ありがとな。」

友「それで、用件はおわりか?」

男「あぁ…突然で悪かったな。」

友「かまわんよ。たまにはこういう話は抜きにして、食事にでも誘ってもらいたいもんだけどね。」

男「ハハハ…悪い悪い。また今度な。それじゃ…」ガチャ…

友「…はぁ…」ガチャ…

金「新しい仕事の電話ですか?」

友「ん…、近くこの家に女の子が来るそうだ。その子の面倒と、その子を追ってくる悪いモノを追い払う…その2つだ。」

金「分かりました。でも分かってるんですから、先に女の子を守って、悪いモノを追い払えばいいんじゃないですか?」

友「いや…今の依頼の内容だとそこまで私たちがする必要はない。依頼主がここまで女の子を連れてくるらしい…。」

金「それでは悪いモノだけは退治してしまいましょう?ね?」

友「多分それやったら依頼主が怒ると思う…」

金「いいことするのに!?なぜ!?」

友「ん~色々あるんだろうよ…私にも分からん…ほれ…お前もかくれんぼやってこい。」

金「いえっ僕は勉学に勤しんでいるので…」サササッ

友「あっ逃げた…」

友「(それにしても…男…死ぬ気満々だったな…頑張れよ…)」

八尺様ペロペロ

男「よし…。あとは…」ガサゴソ…ガチャ…カチャカチャ…

男「これと…」カチャ…ガチャ…カチカチ…

男「…」キュッキュッ…チョロチョロ…キュッキュッ…コトッ

男「よいしょ…」スッ…ガラガラ…ガチャ…バタン…

男「こんなもんでいいかな…うまくいけばいいけど…」

…チュンチュン

女「ん…朝…?…はっ…」コシコシ…

女「(男さん…居ない…お仕事かな…)」スッ…トコトコ…

女「(あっ…台所の方で音がする…)」…コソコソ

男「あっ女さん!おはよう♪」ニコッ

女「あっ…おはようございます。今日はお仕事はいいのですか?」

男「うん。もう済ませてきちゃった。」

女「そうなんですか…早起きなんですね」ニコッ

男「朝ごはんできるから顔洗っておいで?」

女「はい♪」トコトコ

~食事中~

男「昨夜はごめんね。今日は笑顔で見送れるように頑張るね!!」ニコニコ

女「はい!その調子です!男さん」モグモグ

男「今日も1日元気でいこ~!」

女「オ~!」モグモグ

男「ご飯いっぱい食べてね?」ニコッ

女「はい♪男さんのお米美味しいです♪」ニコニコエヘヘ

男「ありがと~♪食べ終わったら女さんの元の服に着がえちゃおうね?」

女「はいっ!」モグモグ

男「女さん…」ジ~ッ

女「…はい?どうしましたか?」キョトン…

男「ほっぺにご飯粒ついてる…」ヒョイ…パクッ…

女「ひゃっ…あっありがとうございます…///」ドキドキ…

男「ごちそうさまでした」
女「ごちそうさまでした」

男「それじゃ時間になるまでゆっくりしててね。」カチャカチャ…

女「あの…今日の男さんの予定は…」

男「安心して、どこにも行かないよ。」ニコッ

女「安心しました♪着替えてきちゃいますね♪」スッ…トコトコ…

~am11:30 玄関前~

男「それじゃあ…忘れ物はないかな?」

女「…は…い…。お世話に…なりました…」ペコッ…

男「帽子とサンダルはそのまま持ってってね?でも元に戻っちゃえばいらなくなるのかな?」ニコッ

女「いえっ男さんにもらった大切な宝物ですよ?ず~っと大事にさせて頂きますね♪」ニコッ

男「でも記憶なくなっちゃったら帽子もサンダルも邪魔な存在になって脱いじゃうんじゃない?」

女「それは…大丈夫です…大丈夫なんです!!」ニコニコ…

女「力が戻ったら汚れないし、壊れなくなるので、一生大事に使っちゃうんですからね!!」エッヘン…ウルッ…

男「そっか~嬉しいよ♪その力も便利だね~♪やっぱり女さんは元に戻った方がいいのかもね♪」ニコッ…

女「…はい!…そうですよね!…きっと。…それじゃあそろそろ…」

男「うん…」

女は男に背を向ける。

女「男さん…ありがとうございました。あと最後に一つだけ…」…フルフル

女「私の姿が見えなくなったら…私のこと…忘れちゃってください。もし次に会っても…それは私じゃなくて…」…グスッ

男「…うん…分かった…もう行きな…」

女「…さようなら…男さん…」ペコッ…トボトボ…

男「じゃあね~!!女さ~ん!!」フリフリ

女が振り返ることはなかったが、男は女の姿が見えなくなるまで手を振り続けた。

頼むからbadはやめてくれよ?唯でさえメンタル弱いのに俺

男「…さてと…別れ方はこんなんでいいかな…」スッ…クルッ…タッタッタ…

ガサゴソ…カチャカチャ…ガチャ!

男「よし…行きますか!」

好きに書いてくれ
どんな結末でもいい

~移動中~

女「(…楽しかったな…)」ペタペタ…

女「(いい思い出ができてよかった…きっと忘れちゃうんだろうけど…)」

女「(でもあれだよね、人間なんて汗かくし、汚れるし、お腹すくし、痛みや疲れを感じて、いいことなんて何にもなかった…)」

女「(…でも…、そのおかげでオシャレができて…美味しいごはんが食べれて…汗かいたり、汚れたらお風呂に入ってさっぱりして…疲れたら、お布団で眠って…)」

女「(不便だったけど…嫌じゃなかったな…)」

女「(…多分、一人で居たら不便でしょうがなくて、力があったほうがいいって思ってたかな…嫌じゃなかった理由…不便なのに、私を楽しませて、笑わせてくれていたのは…)」…ペタペタピタッ…

女「(男さんが居てくれたから…)」ジワッ…

女「(お買い物に行ったとき、みんな笑顔だった…あそこに居た人もみんな…その不便な所を互いに助け合って楽しく生きて…)」ウルウル…

女「人って本当に素敵…」ボソッ…ポロッ…

女「あぅ…また涙が…」ゴシゴシ…

男「(あ…また泣いてる…)」

女「(さっきのお別れも…男さんは最後まで笑ってくれたのに、私は少し泣いちゃった…でも思ったよりすんなり別れられたからよかった…かな…)」

女「(…あとは…私が元に戻るだけだよね!!よしっ!!)」…グッ…ペタペタ…

男「(ん…歩くスピードが早くなった…?)」

~水田~

あたり一面に広がる田んぼ、あぜ道に人影。あの老人の姿があった。

女「(…元に戻るだけなのに…なんだかちょっと怖いな…)」…トコトコ

老人との距離が縮まる。

老人「…時間通りに、しっかり来たのだな。」

女「えぇ…」

老人「…しかしな…お主、気付いてないようだが、後ろによけいなものがついてきておるぞ?」ニヤリ

パンパンパン…ビシビシビシッ…
老人の顔に三発のbb弾が当たる。

女「…えっ!?」クルッ…

女「…男さん…男さん!!」ダッ…

女「なんで付いてきたんですか!!ダメです!!早く帰って下さい!!」グイグイ

男「…あんた誰だ?」ジロッ

女「…えっ?」

男「俺の田んぼで何してやがる?」ギロッ

女「…男…さん?」

男「その身なり、都会からでも来たのか?」

女「…男さん…何を…」

男「あのじじいは、人じゃねぇ。あんた、あれ見て何ともなかったか?」

女「だから…男さん…何を…」

男「あれはな、人の心を狂わせる化け物だ。田舎にはああいうのがわくんだ。人と思って興味本位で近付いたら心を食われて死ぬぞ?」

女「…」

男「俺の知り合いに、お祓いをしてくれる人が居る。この道を行くとニワトリ飼ってるおじさんがいるから、友の家に連れてってくれって頼め!!いいか?」

男「祓ってもらっても、しばらくそこに居させてもらえ、この辺りには一生来たらダメだ!出来るな?」

男「早くしないと、あのじじいに心を食われるぞ!!早く行け!!」

女「…何を…何を訳の分からないことを言ってるんですか!!男さん変ですよ!?早くここを離れて下さい!!早くしないと男さんが!!」クイクイ…グスッ…ポロポロ…

男「うるせぇよ!!早く行けやぁ!!てめぇみたいな女に心配されたかねぇんだよ!!とっとと行けぇぇ!!!!!」パンパンパン!

男は空に向けてエアガンを撃つ。

女「…ぁ…あぁ…男…さん…」ヘナッ…ストン…

女がその場にへたり込む。

~読んでくださってる皆様~

gw使っても書ききれませんでした…

また、より遅いペースになりそうです…

すみません…

支援やコメントありがとうございます。

馴れ合いがどの程度でアウトか分からないので、支援やコメントに対し基本無視の姿勢ですが、そんな理由からです。ご了承下さい。

むしろそのレスすらいらない希ガス

構わん。
完結まで頑張ってくれσd

男「…あっ…(失敗した…)」

男「女さん…ごめん…頼むから…ニワトリのおじさんの所いってくれないかな?」

男「俺はあいつから女さんを守りきれるか分からないんだ。多分最悪足止めにしか…」

男「その間に女さんが友の所まで行ければ…って…。友は俺と違ってすごく強いんだよ~?」ニコッ…ナデナデ

男「…女さんとはさっきお別れして他人になったんだ。もう俺がどうなろうと、女さんには関係ないよね?」ニコニコ…ナデナデ

男「…たまたま田んぼの様子を見にきたら、都会から来たお嬢さんが化け物に襲われそうになってた…それを助けに来ただけだよ?」

男「俺は君を助けたい…助けてこれからの人生を楽しく生きて行って欲しいんだ。」

男「だから女さん、立って歩けるようになったら、急いでニワトリのおじさんの所に…友の所に行くんだ!!出来るね?」

女「…」

うつむいたまま動く気配がない。

男「…さて…(ダメ…か…)」スッ…ザッザッ…

男「(…足止めだけって考えてたけど、女さんがあの様子じゃ…弱点も分からないのに…それでもやれるだけ…やるか!)」ギロッ…

男は老人と向き合う。

かっけぇ。
支援

支援

はよ…はよぉぉぉぉぉお!!!

老人「初めて会った老いぼれに対して、ちと乱暴じゃないかね?」

男「ふざけんのやめとけ化け物。ここに来るまで何人くらい食ってきた?」

老人「…何のことかのう?」

男「最近熱中症で死ぬ人が出てきてる…昨日の朝は、この辺でじいさんが死んだ…全部お前だろ?」

老人「おお、正解じゃ。しかしこの辺りは年寄りばかりで食いごたえがなかったのう…。」ニタニタ

男「まぁお前の食事にとやかく言う権利はねぇけど、食われる側として反抗ぐらいさせてくれや。」パンパンパン…ビシビシビシッ…

老人「いたくもかゆくもないわい。そんなオモチャで抗うとは愚かだのう。」

男「そうか、一応人間の格好してるから撃つの不安だったんだぜ?」

老人「人間じゃなくて良かったじゃないか。それにしても不思議じゃのう…お主はなぜ平気な顔で私の前に立っていられる?」

男「さぁ…なんでだろうなぁ?」ニヤニヤ…

老人「…気に入らんな…」…クネクネクネ

男「くっ…」パンパンパン…

老人「効いていないわけではなさそうじゃな」クネクネクネ

男「…エアガンはダメか…猿や鳥じゃないし、当然だよな…」…トサッ…

男は手をだらんとさせ、立ったままうなだれる。エアガンが手から離れ地面に落ちる。

老人「まぁ私にこれだけ近づけて耐えられたのは誉めてやろうじゃないか。」クネクネクネ…ジリッジリッ…

老人「さぁ…お別れの時間じゃよ?」クネクネクネクネクネクネ

男「…あぁ…お別れの時間だ!!」スッ…ジャキッ…

男は手を背中に回し、服の中から素早く細長い何かを取り出し、老人の顔に向ける。

カチャ…ズドン…

ドサッ…

男の目の前の地面には肩から上のない老人が横たわっている。

こんなssでよくこんな時間がかかるもんだ 笑



男「(…やった…のか?)」ジリッジリッ

男「(人じゃないとはいえ…人の形したものを撃つのは気分悪い…)」

男「(血は出てなくても断面は真っ赤かよ…ん?)」ジィ…

老人の体や衣服が白みを帯びていく。
男は老人から離れる。
老人の体は溶けるように輪郭を失い、白く丸みを持った塊に変化した。

クネクネ「…驚いたな…散弾銃か…」

白いモノが縦に伸びる。

男「そう簡単には死なないか……その格好は第2形態ってやつか?」

クネクネ「人間に私が殺せるわけないじゃろう?これが私の本来の姿じゃよ。」

男「いいじゃねぇか~!化けもんらしくてよ~?これで俺も気兼ねなくあんたを殺せるよ!!」バン…バン…ビチャ…ビチャ…

弾がクネクネを貫く。クネクネの体の一部が周囲に吹き飛ぶ。

クネクネ「効かんな。」

周囲に飛んだ肉片がモゾモゾと本体へ這い寄り一体化する。

クネクネ「終わりにしようじゃないか…」クネクネクネクネ

男「あっ…ああ…(力が強い…耐えきれねぇ…)」ガクッ…ドサッ…

クネクネ「今度こそ、どうすることも出来まい?」クネクネクネクネクネ

クネクネがゆっくり男に近づく。

男「(…これまでかな…せめて女さんは…)」キッ…

男「…まだだ…」スッ…ヨロッ…

クネクネ「まだ立ち上がれるとは、やりおるのう。」クネクネクネクネ

男「(銃が…重い…)」ドサッ…ジリッジリッ

男は銃を捨てクネクネに近づく。

クネクネ「ふっ…ついに狂いおったか?」クネクネクネクネ

男「狂ってなんか…ねぇよ…コレだ…」

男は懐からビタミンドリンクの小瓶を取り出す。

クネクネ「おもしろい。それを飲んで力をつけるのじゃな?」

男「あぁ…そうだ…」クイッ…キュポッ…トクトクトク…

男は上を向き飲もうとするが、手元が定まらず、体にかかる。

クネクネ「ハッハッハッ…お主もその程度だったか。まぁ楽しかったぞ。」クネクネクネクネクネ

男「あれぇ…おかしいな…まぁいいや…あんたも一本どうだい?」クイキュポ…ジリッ…ジリッ

クネクネ「いただこうじゃないか。ここまでこれればじゃがな。」

男「…行って…やるよ!」…ダッ

男は懐からライターを取り出し己の体に火をつけクネクネに飛びかかる。

クネクネ「ぬっ!?…お主…」

男「…まぁ一杯いこうや。」ピチャピチャ…ボウン

クネクネと男が炎に包まれる。

クネクネ「放せ、放すんじゃ穢らわしい…」クネクネブンブン

男「体温調節も力を使うんだよな?炎の中なら、どのくらい体保ってられるんだ?」

クネクネ「そんなもの、いつまでも…」ブンブンブンブン

男「どんなに生命力強い植物も虫も動物も軽く火にまかれればすぐ死ぬんだぜ?」

クネクネ「…」ブンブンブンブン

男「…殺せ…なくても…力を…かなり…削げる…は…ず…」

now we know who the senisble one is here. great post!

支援



支援

支援。頑張れ

夏だ支援だ

男「(あんまり熱くないんだな…俺もついにおかしくなっちまったのかな…)」

クネクネジタバタ

男「(俺が焼け死んで…こいつが生き残ったら…女さんはどうなるんだろ…)」

クネクネジタバタ

男「(暴れてるけど火は効いてるのかな…ごめんね…女さん…俺にはこのくらいしかできないや…死んでも離さんって言うけど、俺には無理そうだ…)」

男「(女さん…逃げて友の所に行くのも…ここで捕まるのも…君の行動次第だよ…俺はもう君を守れない…じゃあね、さよなら…)」

男「(…案外…火に包まれても死なないもんだな…熱くないし…俺、生きてるよな?…女さん下向いて微動だにしないし…)」チラッ

クネ…クネ…ジタ…バタ…

男「(なんかやつの動きも鈍くなってきたな…あれか…死ぬ間際は時間が遅くなるみたいな…)」

男「…熱い!!」
クネクネ「…ウ…ウゥ…」

クネクネは老人の姿になっていた。

男「(…力…無くなった!?…アチチチチ…)」バッ…ジャバ…ジュウ…

男は老人から離れ田んぼに飛び込む。急いで向き直り、老人を見る。

老人「…ウ…ウゥ…助けて…くれ…」ヨタヨタ

男「…」バッ…グイ…バチャ…ジュウ…

男は火に包まれる老人を田んぼに引きずり込んだ。

老人「…はっ…」

男「…気づいたか…あんたも一本どうだ?少しシケってるけど…」スパー

老人「…いや…いい。それよりなぜ助けた?」

男「ん~命がけの勝負だったし最初は自分が生きるために殺そうとはしたけど、あんたの力は奪えたし、結果俺の勝ちってことでね。」

老人「…ふっ…甘いな…お主は…なぜ人間の敵である化け物をかばう。」

男「無駄な殺生は好きじゃない。友も女さんもそう考えてるはず。現実、化け物を根絶やしにすることは出来ないってのもあるね。」

男「この辺、そうゆうモノが集まりやすい土地でね。」

男「若者が気味悪がって逃げ出すってのが過疎化の理由の1つ。」

男「俺は地元に残って農業だけする予定だったんだけど、ある時役所から声がかかってね。今まで猟師やってた人が熊や猪と戦うのはキツくなったんだとさ。」

男「農業だけじゃ冬場は暇だし、片手間にならと快諾したよ。報酬も多かったしね。」

男「あとから噂で聞いたんだが前任の猟師のじいさんが山に入って死んだらしい。見つかった遺体は引きちぎられたようにバラバラ、皮膚には無数の手の痕があったらしい。」

男「最初は熊や猪との相手で精一杯だったよ。そのときの傷がこれな。」

男は火でボロボロになった服の間から見える背中の傷を老人に見せる。

男「そのうち猟に馴れてくると、周りが見えてきてさ。変な声や気配を感じるようになって、稀に見たことない化け物に遭うようになった。」

男「んでやっぱり怖くてな、役所に辞退をお願いしても、他に人が居ないからとか言われるだけでさ…」

男「周りのじいさんばあさんにも相談したら幼なじみの友の事を聞いたんだ。」

男「片目眼帯しててさ、無口な女の子で…彼女に相談してみろって言うんだよ。」

男「でも教えてくれた人はあまり関わりたくない様子だった。」

男「友はどこかに出て行ったって聞いてたんだが、村の外れの一軒家に住んでるっていうから、行ってみたんだ。」

男「そしたら出迎えが銅像なんだぜ?友はその道に明るくてね。地元でそれを使って生計を立ててるんだとさ。化け物に憑かれた女って見る人も居るらしいけど…」

男「彼女と話をするうちに俺も弱音吐いてちゃいけないって思って、猟師を続けてる。」

男「あと、あんたや女さんの力を防げた理由。熊や猪との死闘で鍛えた精神力って言いたいんだけど違くて。」

男「友の眼帯してる方の目。これからも猟師を続ける俺への御守りだって、見せてくれたんだ。」

男「邪視って言うものらしいんだけど、見せられた瞬間死にたくなってね。瞳はいたって普通なのに。見つめられたのは、ほんの1~2秒だったのに。それでもその瞬間に世の中の全てが嫌になったんだ。」

男「かなり彼女の御守りは強力でさ。そのあと化け物に遭っても平気になっちゃったってわけ。あんたの力も強かったけどね。」

老人「…そうか…よいのか?ここで私を逃がしたらまた女を捕らえに来るかも知れんぞ?」

男「あんたを殺しても代わりが来るんだろ?」

老人「…」
老人「…女の所に行かんのか?隙を見て私がさらっていくかも知れんぞ?」

男「あんたにまだ力が残ってるとは思えないけど?プライド高そうなあんたが、さっき助けてくれって言ったのは聞き間違いかね。」

老人「…」
老人「…私たちの仲間が来るかも…」

男「あんたとの戦いで道具も体力も気力もなくなったよ。おかげでしばらく立てそうにない。仲間が来たらお手上げだね。」

男「まぁ仲間については来ないことを祈るよ。あとさ、あんたはもう動けるみたいだけど、仲間呼んだり女さん連れ去ろうとするのは勘弁してくれ。というかしないでください。お願いします。」

老人「ふっ…それが勝者の言うことかね?私はお主に殺された。死者に何ができるというのかね?」

男「…ありがとな。あんた、これからどうするんだ?」

老人「どうするもなぁ…一応上に報告はせんとな…あとは上の者が決めることじゃ…それまで仲間が来ることはないから安心するんじゃな。」

男「…そうか」

老人「それじゃあ先に行く。それとな化け物に肩入れするとは、お主どうかしてるぞ?私はてっきり、すでに頭がおかしいから、我らの力が効かんと思ったくらいじゃ。」ニヤニヤ

男「一理あるかもな~」ハハハ…

老人「…達者でな。あの女も同じように変わり者じゃ。ある意味お似合いかもしれんな。せいぜい頑張れよ。」

男「ああ、じゃあな。」

男「…そろそろ行くか…よっと…」ヨロヨロ

男「(結局あそこで全く動かなかったな女さん…)」

男は女に近づく。女の前にしゃがみこみ、男は話し始める。

男「…そのままでいいから聞いてね…」

男「さっきの乱暴な言葉や態度、本当にごめん。狩りの時は気持ちを奮い立たせるから、どうしてもあんな風に…」

男「女さんに嫌われるのがイヤで黙ってたんだ…戦う所も見せたくなくて女さんを友の所に行かせてからって思ったんだ…」

男「俺はさ女さんには似合わない真っ黒な人間だからさ…これ以上女さんとは一緒に居られない。居たくない。」

男「友は俺と違って裏表ないし、絶対によくしてくれる。」

男「この辺りは女さんには危ない。もう来たらだめだよ?」

男「それじゃあ女さん。少しの間だったけど一緒に居れて楽しかったよ。ありがとう。最後に一応だけど守ることも出来たしね。」

男「じゃあね。」ナデナデ…ヨイショ…クルッ

女「ハ…ハ…ハハハ…ハハ」フルフル

男「!?」…クルッ

女「ハハハハハハハハハハハッ」クネクネ

男「女…さん?」

女「ハハハハハ…ハハハハッ」クネクネ

男「…まさか…」

女「ハハッハハハハハッ…」ガバッギュッ
男「うわっ…」…ボチャン

男「女さん!!正気に戻って!!」ジチャバチャ

女「…」ピタッ

男「…女さん?」

女「…私は…正気ですよ?」ニコッ

女「男さん…覚えてますか?私、初めてあなたに会ったとき憑いていくって言いましたよね?」

男「…」

女「憑いていくってことは…一方的に男さんの近くに居たいってことですよ?」

女「離れたくなったら離れますし、引き離そうとするモノから男さんが守る必要もありません。」

女「さっきはちょっとビックリしちゃって、ちょっと怖くて、下を向いてましたけど、友さんの所に行かなかったのは、ここに男さんが居たから…」

女「私が連れ去られるときが来ようと、男さんは守ろうとしなくていいんですよ?」ニコッ

女「連れ去られて男さんと離れるのはつらいですけど、今は私を守ろうとして男さんがボロボロになってしまう方がつらくて悲しいです。」

女「友さんの所に行けば安全でも男さんと居られないのは…」

女「男さん。私はまだ変わらず男さんに憑いていたいです。」

女「私が一方的に憑くので男さんに拒否権はないのですが、お聞きします。」

女「男さん、男さんは私の事…お嫌いですか?」

男「…嫌いじゃ…ない…けど…」

女「…別の言い方してください?」ニコニコ

男「…す…」カァ//

女「す?」ニコニコ

男「女さんの事が好きです!!」カァ//

女「…嬉しいです。」チュッ…

男「…」

2人は田んぼから出て座る。

男「…はぁ…」

女「どうしましたか?」

男「面目ないなぁ…」

女「憑いているモノを気にかけないで下さい?」ニコニコ

男「…」

女「それよりお怪我は…」

男「怪我は大丈夫。少し疲れただけだからね。」

女「今度からはやめて下さいね。」

男「…面目ないついでに、妙なプライド捨てて、今後は友にお願いするよ。彼女の祓いのがスマートだからね。(高くつきそうだけど…)」

男「…こんな俺だけど、またよろしくお願いします。」ペコッ

女「こちらこそです。」ペコッ

男「それじゃ家に帰って泥落とそうか。」

女「はい」ウキウキ

男「女さんの新しい服も買いに行こう。」

女「はい!」キラキラ





~別話~

金「門番引き受けたけど…来ません…(女の子…)」ソワソワ

金「友さ~ん、女の子来ませんけど~?」

家に向かって叫ぶ。

友「あっ…(門番させてるの忘れてた…)」

友「金~残念ながら、向こうで解決したから、待ってても来ないぞ~?」

金「…」ガ~ン…

友「ごめん、ごめん。お詫びに明日、みんなで姦姦蛇螺様の山にピクニックに行こうな。」

金「仕事じゃないですか~!!」プンスカ

夏age

乙!

面白かった!

友はおしっこが苦手なんだな

いつのまにか完結してた…

乙でした!

面白かったな

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom