みゃーもり「平岡さん、わたしがいないと駄目なんだよねー」 (62)

絵麻「もう付き合って二か月だっけ」

みゃーもり「うん」

りーちゃん「どう駄目なんすか?」

みゃーもり「家事は適当だし、休日はよくぷらぷらしてるし」

ずかちゃん「男の人だからしょうがないよ」

みゃーもり「そうだよね。あ、今は渋谷にいるみたい」

みーちゃん「なんでわかるんですか?」

みゃーもり「そんなのGPSで位置確認してるからに決まってるじゃん」

「」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427387321

みゃーもり「何かあった時の為にアプリをダウンロードしたんだー」

絵麻「そ、そっか……」

りーちゃん(まあ、GPSくらいなら普通っすかね)

みゃーもり「それと部屋に盗聴器も仕掛けてるよ」

「」

ずかちゃん「盗聴器っ!?」

みゃーもり「うん」

みーちゃん「なんでそんなものを……」

みゃーもり「そんなの浮気防止のために決まってるじゃん。なに言ってるの、みーちゃん」

絵麻「……平岡さんは盗聴器を仕掛けられてること知ってるの?」

みゃーもり「まさか。知られたら意味ないじゃん」

ずかちゃん「そ、そうだけど……」

みゃーもり「あの人、顔はいいからね。平岡さんから浮気することはないにしても、変な女からナンパされるかもしれないし」

りーちゃん「一応、信用はしてるんすね……」

みゃーもり「もちろん。本当は同棲したいんだけどね……」

絵麻「してくれないの?」

みゃーもり「まだ早いって。両親に紹介したいて言ってるんだけどそれも早いって。……もうあの人はそういうところが適当なんだから……」

ずかちゃん「……それは彼氏として紹介するってことだよね?」

みゃーもり「近いうちに旦那さんになる人って紹介するつもりだよ」

「」

ずかちゃん「え、待って。もう婚約してるの?」

みゃーもり「口では言ってないけど。でもわたしの初めてを捧げたんだから当たり前だよね」

「」

りーちゃん(おいちゃん先輩、重いっす。重すぎるっす!)

みゃーもり「だから平岡さんにはわたしがいつでも寿退職してもいいように頑張ってもらわないと」

絵麻「そ、そうだね……」

みーちゃん「結婚したら辞めるんですね」

みゃーもり「もしくは妊娠したらね。なかなか赤ちゃんが出来なくて困ってるの」

りーちゃん「え」

ずかちゃん「もう妊活してるの!?」

みゃーもり「してるよー」

りーちゃん「下衆な話なんすけど、中出ししまくりってことっすか///」

「///」

みゃーもり「本人はそうは思ってないだろうけど」

「え」

みゃーもり「いつもゴムつけてるけど、わたしが穴を開けてるから」ニコッ

「」

みゃーもり「わたしなりのサプライズなんだ。でも中々出来なくて……」

ずかちゃん(怖い、怖いよ……)

りーちゃん(とりあえずをこの空気を変えないと)

りーちゃん「それより夜はどうします? 久しぶりに五人揃ったんですし焼肉でもどうっすか?」

みーちゃん「あ、いいね!」

絵麻「焼肉いい!」

みゃーもり「あー、ごめん。わたし無理だー」

ずかちゃん「そうなの?」

みゃーもり「うん。あの人が帰ってくる前に部屋に上がって夕食作ってあげないと」

りーちゃん「合鍵持ってるんです?」

みゃーもり「うん。最初はピッキングして入ってたんだけどね」

「」

みゃーもり「あの時の平岡さんの顔凄かったなー。わたしが部屋にいるものだから嬉しさのあまりフリーズしてたよ」

絵麻(それは恐怖でフリーズしてたんじゃ……)

みーちゃん(おいちゃん先輩ってストーカー気質ありまくり!?)

ずかちゃん(おいちゃんが得体の知れない何かに思えてきた)

みゃーもり「平岡さん、わたしのこと好きすぎっていうか///」

りーちゃん「ら、ラブラブっすね……」

みゃーもり「うん。あっ」

絵麻「どうしたの?」

みゃーもり「あの人の脈拍と体温が下がってる。どうしたんだろ?」

みーちゃん「脈拍と体温?」

みゃーもり「うん。さっき言ったアプリって脈拍と体温も見れるようになってるの」

りーちゃん「そんなアプリあったん、です?」

みゃーもり「結構高かったけどね。時たま、あの人の脈拍と体温を見てね。やだもう///」

りーちゃん(どこの閃光さんっすか)

絵麻(平岡さん、大丈夫なのかな)

みーちゃん(おいちゃん先輩とよく付き合ってられるなー)

ずかちゃん「……あの、おいちゃん……」

みゃーもり「なに?」

ずかちゃん「さっきから気になってたんだけど、なんで制服と体操服が干してあるの?」

みゃーもり「あー、あれ。セックスする時に着るからだよ」

「セックスっ///」

みゃーもり「やっぱ男の人ってああいうのが好きなんだね。今度はスク水を要求されちゃって///」

りーちゃん(少し心配したけど、平岡さんもなんだかんだで楽しくやってるんすね)

絵麻(平岡さん、コスプレ好きだったんだ……)

みゃーもり「そろそろランチ食べにいこっか」

同時刻 渋谷のカフェ


平岡「はぁ」

タロー「大ちゃん、お疲れじゃん。どうしたのよ?」

平岡「いや、彼女がな……」

タロー「宮森? あー、昨晩もお盛んだったわけかー。このこの!」

平岡「そっちで疲れてるわけじゃねぇよ。……束縛が激しくてよ……」

タロー「束縛?」

平岡「ああ。携帯は毎日チェックするし、職場で他の女と喋るだけで問い詰めてくるしよ……」

タロー「マジで?」

平岡「この前なんか山県の実家に連れてかれそうになったからな。……正直、重たいんだよ……」

平岡(ピッキングされたり、軟禁されたことは黙っておこう)

タロー「だったら別れればいいじゃん」

平岡「まあ、そうなんだけど……」

平岡(あんな快くコスプレしてくれる女もいないからなー)

タロー「体の相性がいいとか?」

平岡「まあ、そんな感じだな」

タロー「ふーん。ていうか何で付き合うようになったんだっけ?」

平岡「……たまたま一緒に飲むことになって、俺の過去話を話したら、その成り行きで……」

タロー「そっか。まあ、今日は宮森のことは忘れて二人で楽しもうぜ大ちゃん!」

平岡「そうだな」

20時頃 平岡宅


平岡「ただいま」

みゃーもり「おかえりなさい」

平岡「……来てたのか」

みゃーもり「はい。……それよりなんで遅くなったんですか? 19時には帰るって言ってましたよね?」

平岡「高翌梨の野郎と盛り上がって遅くなったんだよ」

みゃーもり「本当ですか? 変な女に引っかかったりしてませんか?」

平岡「してねーよ。会社で高翌梨に聞けばわかる」

みゃーもり「……わかりました。信じます。夕食出来てますよ」

平岡「どうも」

平岡「」モグモグ

みゃーもり「美味しいですか?」

平岡「美味いよ。オムライスもたまにはいいもんだな」

みゃーもり「はい。愛情たっぷり入ってますから♪」

平岡(こうして見ると普通に可愛い彼女なんだけどな)

平岡「……ん? 指、切ったのか?」

みゃーもり「あ、はい」

平岡「気をつけろよ」

みゃーもり「心配してくれてありがとうございます」

平岡「別に」

みゃーもり(本当は自分で切ったんだけどね。血を入れるために)

みゃーもり(あー、わたしの血が平岡さんの体内にっ///)

みゃーもり(わたしも平岡さんの血飲んでみたいなー)

24時ごろ


平岡「そろそろ寝るか」

みゃーもり「今日はしないんですか?」

平岡「疲れたからな」

みゃーもり「中にスク水着てるんですけど///」パサッ

平岡「」ゴクリ

みゃーもり「もう一度聞きますね。……今日はしないんですか?」

平岡「します」ガバッ

みゃーもり「いやんっ///」

翌日 ムサニ


エリカ「平岡くん、首の後ろどうしたの?」

平岡「やっぱ見えるか」

エリカ「なに? 歯形?」

平岡「ああ。昨日、思いっきり噛まれて……」

エリカ「みゃーもりって犬だったの?」

平岡「食い千切られると思った……」

エリカ「湿布でも貼る?」

平岡「あんの?」

エリカ「うん」

平岡「悪いな」

給湯室


みゃーもり「矢野さんと何を話してたんですか?」

平岡「歯形のことだよ」

みゃーもり「え」

平岡「目立つから湿布くれたんだ」

みゃーもり「あー」

平岡「いきなり噛むのはやめてくれよ」

みゃーもり「すみません。今日はわたしのこと好きなだけ噛んでいいので///」

平岡「噛まねーよ」

みゃーもり「そうですか。それより体温が37度になってますよ。風邪引きましたか?」ペタ

平岡「食後は体温が上がるんだよ。前にも言っただろ」

みゃーもり「あ、そうでしたね」テヘッ

平岡「脈拍は正常だろ」

みゃーもり「ですね」

絵麻(なんかすごい会話してる)

絵麻(平岡さんって5社も渡り歩いてるだけあって順応力高いんだ)

井口「絵麻っち、こんなところで突っ立ってどうしたの?」

絵麻「あ、井口さん」

井口「お、相変わらずラブラブだねー」

絵麻「そうですね……」

井口「平岡さん、最初はアレだったけど最近は評判いいからねー。やっぱり愛の力ってやつ?」

絵麻「ですかね」

絵麻(上手くやってそうだし、心配なさそうかな)

24時 みゃーもり宅


平岡「悪いな。泊めてもらって」

みゃーもり「終電ないんだから仕方ないですよ。お先にお風呂どうぞ」

平岡「んじゃお言葉に甘えて」

みゃーもり「軽食用意しておきますねー」

みゃーもり「あ、そうだ。今日は忙しくてまだチェックしてなかった」

みゃーもり「」ポチポチ

みゃーもり「着信は9件。全部仕事関連かな。メールは12件。ラインが沢山メッセージ来てる」ポチポチ

みゃーもり「あっ」

みゃーもり(へー。高梨さん、わたしとあの人の仲を引き裂こうとしてるんだ……)

みゃーもり「ふーん」

タロー『昨日は楽しかったね、大ちゃん。宮森に飽きたらこの高梨太郎様がいい女を紹介してやるから☆』

とりあえずここまで
また明日投下するんでそれで終わりかな

翌日 ムサニ


みゃーもり「高梨さん」

タロー「おー、どうした宮森」

みゃーもり「平岡さんに余計なこと言わないで下さい」

タロー「は?」

みゃーもり「わたしとあの人は相思相愛なんです。別の女を紹介する必要はありませんから」

タロー「あ、いや、あれは冗談っつーか……」

みゃーもり「いいですか。次余計なことを言ったらそのピアスを耳たぶこと取っちゃいますよ」ボソッ

タロー「」ゾクッ

みゃーもり「ふふふふ」

タロー「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」ダダダッ

みゃーもり「……」

絵麻「おいちゃん、お疲れ」

みゃーもり「あ、絵麻。おつかれー!」ニコッ

絵麻「高翌梨さんが物凄い形相で走っていったけど何かあったの?」

みゃーもり「何もないよ」

2週間後 平岡宅


平岡「今日はデートでもするか」

みゃーもり「先週もしてくれたのにいいんですか?」

平岡「ん。最近、高梨が付き合い悪いんだよ。磯川も忙しいみたいだし」

みゃーもり「そうなんですか。高梨さんにも彼女出来たんですかねー」

平岡「だったら一目見てみたいけど」フッ

みゃーもり「……一目見てどうするつもりですか?」

平岡「え」

みゃーもり「他人の彼女なんで見る必要ないじゃないですか。平岡さんにはわたしがいるのに」

平岡「」

みゃーもり「平岡さんはわたしだけ見ていればいいんですよ。ねーそうですよねー」

平岡「そ、そうでしゅ……」

みゃーもり「えへへ、嬉しいです///」

夕方


みゃーもり「今日はハンバーグですよー」トントン

平岡「手伝うけど」

みゃーもり「いいんです。これも花嫁修業のうちですから」

平岡「……」

みゃーもり「……平岡さん、例えばの話なんですけど」

平岡「んだよ」

みゃーもり「例えばわたしに赤ちゃんが出来たらどうします?」

平岡「」

みゃーもり「平岡さん?」

平岡「で、出来たのか……」

みゃーもり「例えばの話って言ってるじゃないですかー」

平岡「ほっ。そりゃ男として責任は取るけど」

みゃーもり「本当ですか。よかったです♪」

平岡「なんでそんなこと聞くんだよ」

みゃーもり「何でもないでーす」

平岡「んだよそれ」

みゃーもり(本当によかった。これで別れたりおろせと言われたら、キャベツじゃなくて平岡さんを千切りにするところだったよ)

みゃーもり(やっぱり平岡さんはわたしの運命の人なんだ。わたしの考えは間違ってなかったんだ)

一か月後 みゃーもり宅


りーちゃん「同棲することになったんすか?」

みゃーもり「うん」

ずかちゃん「彼氏さんがオッケーしてくれたんだ」

みゃーもり「やっとね」

絵麻「よかったね」

みゃーもり「うん。だからわたしの部屋でこうして集まるのもこれで最後かな」

みーちゃん「あの……」

みゃーもり「なに?」

みーちゃん「盗聴器はどうするんですか?」

みゃーもり「そのままにしておくよ。わたしが不在な時もあるわけだし」

みーちゃん「ですよね……」

みゃーもり「まあ、彼がわたしを裏切ることなんてありえないけどね」

りーちゃん「信頼してるんすね。もし浮気してたらどうするんです?」

みゃーもり「………………は?」

りーちゃん(あ、やばっ!)

みゃーもり「彼が浮気してたら……?」

りーちゃん「あ、いや、その……」

ずかちゃん(りーちゃんの馬鹿!)

絵麻(この子は前からもう!)

みーちゃん(わたしは関係ないわたしは関係ない)

みゃーもり「……そうだね。ありえないけど、もし浮気してたら……」

「」ゴクリ

みゃーもり「まずは相手の女が殺してとお願いするまで拷問するかな」

「」ゾクッ

みゃーもり「だってわたしの平岡さんをたぶらかしたんだもん。何をされても仕方ないよね?」

りーちゃん「平岡さんには何もしないんすか?」

みゃーもり「……聞きたいの?」

りーちゃん「いえ!」

みゃーもり「もうありえない話はこの辺でやめにしようよ。それよりみんなはいい人出来ないの?」

帰り道


りーちゃん「さすがに拷問とか冗談っすよね」

絵麻「そうだといいんだけど」

みーちゃん「本気でやりそうですけど……」

ずかちゃん「……あのさ……」

絵麻「ずかちゃん、どうしたの?」

ずかちゃん「気まぐれに引き出しを開けてみたんだ」

絵麻「え」

ずかちゃん「そしたらスタンガンや刃物が沢山入ってたんだけど……」

「……」

ずかちゃん「……おいちゃんを犯罪者にさせないためにも、彼氏さんが浮気しないようにお祈りしよう……」

翌日 ムサニ


平岡「同窓会?」

エリカ「そう。今週末なんだけど空いてる?」

平岡「空いてるけど」

エリカ「それじゃ場所と時間は後で連絡するから」

平岡「ああ。磯川も来んの?」

エリカ「来るよ。ちなみに平岡くんの元カノもね」

平岡「……マジかよ……」

エリカ「マジ。でも5年も経ってるんだから大丈夫でしょ」

平岡「そうだな」


みゃーもり「……」




みゃーもり「駄目です」

平岡「なんでだよ」

みゃーもり「駄目ったら駄目です」

平岡「確かに女はいるけど同窓会だからいいだろ」

みゃーもり「……元カノも来るんですよね?」

平岡「……聞いてたのか」

みゃーもり「はい。たまたま」

平岡「今更なんとも思ってないから」

みゃーもり「でも駄目です。あっちがまだ平岡さんのこと好きかもしれませんし」

平岡「ねーよ」

みゃーもり「わかりません。矢野さんにはわたしから言っておきますので」

平岡「いい加減にしろよ! 俺のこと縛りすぎなんだよ!」

みゃーもり「縛って何が悪いんですか」

平岡「このっ!」

みゃーもり「わたしのこと殴ります? いいですよ。好きなだけ殴ってください」

平岡「っ」

みゃーもり「いいんですよ。わたしにはわかりますから」

平岡「なにを」

みゃーもり「平岡さんは優しいから。殴った後に後悔の念に駆られて、わたしのこともっと愛してくれるんです」

平岡「」

みゃーもり「浮気は駄目ですけど、わたしに何をしてもいいんですよ。全部受け入れますから」ニコッ

平岡「……わかった。行かないよ……」

みゃーもり「そう言ってくれると思ってました。ありがとうございます」ギュッ

平岡「……」

みゃーもり「あ、でも殴りたかったらいつでも殴っていいですからね///」

平岡(歪んでる。でも歪ませてしまったのは俺か。なら責任は取らないとな)

三か月後 平岡宅


みゃーもり「大輔さん」

平岡「ん」

みゃーもり「嬉しいお知らせがあるんですけど」

平岡「なに」

みゃーもり「赤ちゃん出来ちゃいました///」

平岡「」

みゃーもり「二か月だそうです」

平岡「な、なんで……。避妊はしてたのに……」

みゃーもり「もう。コンドームしてるからって絶対じゃないんですよー」

平岡「そうなのか」

みゃーもり「はい。それより産んでいいんですよね?」

平岡「あ、え……」

みゃーもり「前に言ってくれましたよね。子供が出来たら責任を取ってくれるって」

平岡「……」

みゃーもり「わたしを平岡あおいにして下さい。お願いします」

平岡「……はい」

翌日


絵麻「おいちゃん、おめでとう」

ずかちゃん「おめでとう」

みーちゃん「おめでとうございます」

りーちゃん「おめでたっす!」

みゃーもり「みんな、ありがとう。毎日コンドームに穴を開けてたかいがあったよ」

りーちゃん「そ、そうっすね……」

みゃーもり「本当によかった。……これで彼を一生縛っていられる」

「まだお前を愛したりない(子供は待って)」
「社内恋愛はバレると困る(籍はまだ先)」
コス岡がしっかり手綱を握るつもりでいればよかったのに

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