モバP「飛鳥と光・パイロットフィルム」 (18)


『映画クイズ』

飛鳥「クエスチョン。これは海外の映画だ。邦題でも、英単語のみで構成されている」

光「うーん、スターウォーズ?」

飛鳥「外れ。次に、音楽が特徴的だ」

光「ミュージカルみたいな感じか? なら、ウェストサイド物語!」

飛鳥「英単語のみ、だよ」

光「ウェストサイドストーリー!」

飛鳥「案外手段を選ばないタイプなんだね。さて、次でラストチャンスだ」

光「むぅ……。いや、来い!」

飛鳥「……ドーはドーナツーのードー♪」

光「サウンドオブミュージック!」

飛鳥「イグザクトリィ。次は光の番だよ」

光「待ってましたっ! 問題です、アルファベット二つだ!」

飛鳥「イーティー」ツンツン

光「イーティー」ツンツン

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427370273


『指輪物語』

撮影スタジオ

光「ふぬぬぬぬ……! と、とれない!」

裕美「指輪のサイズを間違えたの? 石鹸取ってくるね」

光「いや、もうちょっとで取れそう何だ! あと一声水分があれば」

飛鳥「背中を失礼」コチョッ

光「んぃっ!?」ブンッコロッ

裕美「あ、取れた」

飛鳥「あそこまで緩んでれば、あとは一息に引っ張るだけだからね。お疲れ、光」ナデナデ

光「サンキュッ。でも、一言先に言って欲しかったなぁ」

飛鳥「驚かすのが主目的なのに、先に言ったら台無しだろう?」

光「はは、言えた!」

裕美「あの指輪、撮影に使うよね。何処に飛んでいったのかな……?」


『ビューティフル・ドリーマー』

飛鳥「おや、随分不用心だね」プニプニ

光「んぅ……スベスベマンジュウガニ……」スヤスヤ

飛鳥「何の夢を見ているのだか。……まぁ、安心してくれてるならそれでいいさ」

光「うー……そっちは飛鳥に任せた……」スヤスヤ

飛鳥「……フフ、光栄だよ」

光「……スベスベマンジュウガニ……」

飛鳥「だから何の夢だい」プニプニ


『立ち食いそば』

飛鳥「光、蕎麦は噛まない方がいいよ」ズズーッ

光「そう言うけど、喉に詰まったりしないか?」もぐもぐ

飛鳥「量を調節するんだよ。これくらいをとってね」パッ

光「わわ、自分でやれるって!」

飛鳥「冗談さ。……こう反応してくれるのだから、やはりキミって面白い……」ボソッ

光「なんか言ったか?」ズズーッ

飛鳥「さぁね。想像してごらん」

美由紀「あれ、飛鳥ちゃんはわさび使わないの?」ズルズル

飛鳥「……とろろ派なのさ」

光「辛いの苦手なんだってさ、美由紀ちゃん!」

美由紀「そうなの? みゆきもツゥンってするから、すきじゃないんだー……やったぁ、飛鳥ちゃんといっしょっ♪」

飛鳥「そうだね。それと、光はあとで覚えててね」


『紅い眼鏡』

飛鳥「ふむ、例のサングラスが2499円か。一時代を築いたメーカーがこうとなるのは、諸行無常を感じさせるね……」

光「サングラスって、付けたら全部同じじゃないのか?」

飛鳥「ブランドというのがあるんだよ。名前に欺瞞される者に売るための印とも、スペックを一口で示すシグナリングとも言える物さ」

光「ふーん。でも、結構かっこいいサングラスだな。買うのか?」

飛鳥「間に合ってるかな……」

光「そっかー。でも、似合うと思うよ?」

ヒョコッ

幸子「2499円なんて、情報が古いですね! ボクは1980円で買えましたよ!」ドヤァ

光「いーじゃん、凄いじゃん幸子! よく似合ってて、かっこいいな!」

幸子「もっと褒めてくれたっていいですよ! あと出来たらかっこいいじゃなくてカワイイでお願いします!」ドヤドヤドッヤーン

光「うん! カッコカワイイ輿水幸子だな!」

モバP「もしもし、消費者生活センターさんでしょうか」

飛鳥「……似合う、か……」

モバP(手がいっぱいで対処しきれん!飛鳥は張り合うな!)


『教育番組』

スタジオ:「ふけいのみなさまといっしょ」撮影中

光「歌のお姉さん兼ヒーローの光だ! 良い子の皆、最期に頼りになるのは自分のハートだよ! 元気は大事にしようね!」

飛鳥「歌のお姉さん兼、黒服のかっこいいお姉さん、飛鳥だ。テレビの前の君たちに、若輩者ながら人生の先達として言えることがあるとするなら……泣きたいって気持ちすらゲームに出来れば、人生に色が付くってこと、くらいかな」

光「飛鳥お姉さん、そんなに難しいことを教えて大丈夫なのか?」

飛鳥「固く考えてれば、人はすり減るばかりだよ、光。……お姉さん。現に最近、肩凝りが酷いだろう?」

光「うーん、確かに。柔軟しっかりやってるんだけどなぁ」ゴキャゴキャ

愛海「大丈夫! 体操のお姉さんのミスターマスクド愛海が、そんな光お姉さんにぴったりの体操を教えてあげるから!」シュタッ

飛鳥「プロレスラーかい? あと、何処から入った?」

光「そっ、それは本当か!? でもさ、肩が酷くって、大きくは動かせないかもしれないんだ……やれるかな?」

愛海「任せて! 大きな動きはしない、気持ちのいい運動だよ! テレビの前の皆も一緒にやってみよう!」

モバP「つまみ出せ、早く!」


『風速40m』

飛鳥「真実としての戦争、そして偽りの平和……。ボクたちの平穏は、海の外へ押し付けて得た血塗れの平和なんだ」

光「でもさ、そんな平和の中で生きる人たちは偽物じゃないだろ? だから、笑ってる人がいるのが嬉しいって思えるんだ!」

飛鳥「キミは健やかなんだね」

光「笑顔を作るのがアイドル、そしてヒーローだものな!」

飛鳥「自らの使命を知れば、躊躇いを消し去れるんだね。……たった一人、キミの存在が、いつか世界の全てを変えるだろう……それを信じてるよ」

光「そう思ってくれるならさ、飛鳥にも来て欲しいんだ!」

飛鳥「一応聞こうか。何処へ?」

光「飛鳥の見たい景色がある場所! それはきっと、アタシの道の先にあるはずだから!」





ちひろ「あれ、飛鳥ちゃんと光ちゃんは何処にいるんです?」

モバP「台風の目を探しに出かけました」


『イノセンス』

光「枕が落ちてるぞ飛鳥! YESとZOって書いてある!」

飛鳥「NOじゃないかな。枕すら己のコトバを発する時代だ、いわんやボクたちだって、ね」

光「そうだな! それにしても、これっていったい何なんだ?」

飛鳥「謎とジレンマは終わらない。けれど、解き明かす過程に意味を見出すべきだと思わないかい」

光「パズルみたいに楽しめってことか? ……っしゃあ、燃えてきたっ!」





蘭子「森の支配者よ、汝はかの者の正体を存じているか? (ねぇねぇ乃々ちゃん、あの枕って何か知ってる?)」

乃々「ひぃえっ!? いえ、あの、知りませんっ……」

モバP「蘭子。わざとじゃないなら聞いてやるな」


『明日のリアル』

飛鳥「キミって案外、独りが好きなタイプかい?」

光「好きでも嫌いでも、って感じかなぁ。特訓と皆の笑顔、これさえあればオッケーだ!」

飛鳥「そういうのを、独りが好きだって言うのさ」

光「そうなのか?」

飛鳥「そうさ。孤高を気取るつもりなく独りを選ぶのが、真の孤独だよ」

光「よくわかんないな、それ」


飛鳥「独りは寒い……冷えるのはイヤだろう?」

光「我慢出来るし、そういうのには強い方だから大丈夫だって」

飛鳥「なら、温かさを教えてあげようか」ガバッ

光「わっ、なになに!? ……マフラー?」

飛鳥「衣装を仕立て直すらしくてね。使ってたのを、渡してくれと言われたんだ」

光「マフラーは別のに変えるから、お古が回って来たってことか?」

飛鳥「ン……。まだ使えるのに捨ててしまうのは忍びないし、使ってあげて欲しい」

光「じゃあ、使ってみる! ありがとな、飛鳥!」

飛鳥「ボクはただの届け人さ。礼を言うなら、Pや仕立ての人に言ってあげて欲しいな」


光「今何処にいるかわかるか?」

飛鳥「理解らないね。Pも移動してるだろう……だから、一緒に探そうか」

光「サンキュッ! まずPを見つけよう!」

飛鳥「そうだね。電話、捕まるといいな……」

光「何とかなるって、絶対!」スッ

飛鳥「んっ。君はガラケー派なのかい?」

光「電池が長持ちするし、使いやすいからな」

飛鳥「スマートフォンとはまた違った利点があるんだね」

光「あとはまぁ、ガラケーがモチーフの変身アイテムが多いから、イメージがやりやすい!」シュババ!

飛鳥「だと思った」クスッ


飛鳥「しかし、だ。キミみたいなタイプこそ、目新しいガジェットを使いたがるものだと思っていたよ」

光「好きな物と使える物って、結構別だろ?」

飛鳥「まあ、そうだね」

光「取り説とか読むのは好きなんだけどなー。機能が多すぎて」

飛鳥「不器用なんだね」

光「言うなぁっ。……アタシたちが子供の頃ってさ、こんなのが普通に使えるとは思って無かったよな」

飛鳥「こんなのって、スマートフォンかい?」

光「うん。ケータイが歩いて喋ったり、画面がクルって回る奴が主流になるかなとか思ってたけど、結局廃れちゃったし」

飛鳥「そもそもケータイ自体、過去の未来予測では想像されていなかったからね」

光「過去の未来予測って?」

飛鳥「ほら、チューブの中を車が通って……とか」

光「あー、レトロフューチャーってやつか?」


飛鳥「順序が逆転してると思うけど、それのことさ」

光「……ってことは、アタシたちの未来予測って、やっぱり外れるのかな?」

飛鳥「良い方向にも、悪い方向にもそうだろうね。そんな不確定性を、希望と呼びたいよ」

光「確かに、何がどうなるかわかんないのって、ワクワクするもんな!」

飛鳥「そうだね。未来は、絶対に過去より良いものになる……」

光「アタシたちが良い方向に引っ張るんだろ?」

飛鳥「その意気だね。さて、いい加減に探そうか」ピポパポ

おわり


ssじたいのリハビリでした。
飛鳥って押井ストのイメージあります。
光は伸びた蕎麦を平気で食べそうというか、食べ物に拘りが無いイメージあります。
依頼出してきます

書き忘れておりました。

前作:モバP「飛鳥と光・発動編」

おヒマな時にこちらもどうぞ

>飛鳥「イーティー」ツンツン

>光「イーティー」ツンツン

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