加賀「加賀のお悩み相談室」 (213)


キャラ崩壊、山なしオチなし意味なし注意


提督「お悩み相談」
提督「お悩み相談」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419860317/)

の続きのようなモノとなります。安価の予定は未定


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427109687


――加賀のお悩み相談室

――12:00~13:30

――17:15~20:00

――尚、私が出撃の際は誠に勝手ながらお休みとさせて頂きます


提督「……加賀が、ねぇ……」

提督(うがい手洗いのポスターはもっと下に貼るか……ん?)

提督(この貼り紙、消しゴムで消した後が……薄っすらだけど読めそうだな)


――来てね


提督「……」

提督「……可愛い所あるなぁ」


加賀「ごめんなさいね。ポスター貼りなんて手伝わせてしまって」

飛龍「いやーいいですよ暇してましたし」

飛龍「ところで、なんでまたあんな事を?」

加賀「以前、鳳翔さんに相談事をした事があって……」

加賀「その時にとても気が楽になったと言うか……助けてもらったから」

飛龍「ははぁ。今度は自分がやろうと思ったんですね?」

加賀「そう。私でも、話を聞くくらいは出来るから」

飛龍「そ、そんなに卑屈にならなくても……」

加賀「そんなつもりは無いわ。じゃあ、私はコッチだから」

飛龍「あ、はい。ではまたー」

飛龍「……」

飛龍「……相談って、加賀さん普段あんまり他の子と話してないのに。大丈夫かな……」

飛龍「ねー、多聞丸ー」

イ゜ヌ「ヘッヘッヘッヘッヘッ」


――数時間後


加賀「これで変装マシンは全部かしら?」

大淀「さっき使ってたのと予備機とでこれだけですよ」

加賀「全く……妙な事をしてくれたものね」

大淀「反省してまーす」

大淀「でも、私が変装した加賀さんに気付かなかった人の方が多かったのは意外でしたね」

加賀「……そもそも、どうして私に変装したのかしら?」

大淀「折角作った変装マシンですからね。遊びたかっただけです」

加賀「……」ムッ

大淀「あ、いや、やだなぁ。そんな顔しないで下さいよ」


加賀「本音は?」

大淀「あ、分かります?」

加賀「ええ。隠し事は良くないわ」

加賀「遊ぶだけなら提督に変装して、権力を振りかざすくらいしそうだもの」

大淀「うーん。ホントはそうしたかったんですけどねー」ポリポリ

大淀「単に切っ掛けを作りたかっただけです」

加賀「切っ掛け?」

大淀「はい。加賀さん、あんまり他の子と話してないじゃないですか」

大淀「だから、その切っ掛けになればいいなーと思って」

加賀「その切っ掛け作りで他人の心を抉った、と」

加賀「大淀さん、ちょっと握り拳を作って?」

大淀「こうですか?」

加賀「そう。親指を握りこんで……フィンケルシュタインテスト」グイ

大淀「あ!痛いコレ痛い!」バタバタ


――


――某月某日


<コンコン


加賀「あ、はい、どうぞ」

隼鷹「よーう加賀さん、お邪魔するぜぃ」ヒョコ

加賀「隼鷹さん。あ、どうぞ座って下さい」

隼鷹「おう……っと、はいコレ差し入れー」ドサ

加賀「これは……お酒?」

隼鷹「この時間なら呑みながらでも話せるかなーって思ってさ……」

加賀「……」

隼鷹「あ、やっぱダメ?」

加賀「えぇ、残念ながら」クス

隼鷹「あぁー、じゃあまた皆で呑む時に出すかー」

加賀「では、その時まで御預かりしておきますね」

隼鷹「うぁん、しっかりしてるんだからぁ」


隼鷹「と、そんな話は置いといて……」

隼鷹「加賀のお悩み相談室、初日お疲れさん」ニッ

加賀「ありがとうございます」ニコ

隼鷹「今日は提督だけだったらしいじゃん?」

加賀「ええ。色々と気を遣わせてしまったかも知れないわ」

隼鷹「どうだい?人の話を聞くって言うのは思ったより大変だったろ?」

加賀「そう、ですね……」

隼鷹「いいかい加賀さん。相談してくる人ってのは二つに分けられるんだ」

隼鷹「ただ話を聞いて欲しいって人と、本気でアドバイスが欲しいって人と、懺悔したい人だ」

隼鷹「あ、三つか。三つだったわ」

加賀「……隼鷹さん、大丈夫よ。もうそんなに緊張していないわ」

隼鷹「みたいだねぇ、安心したよ……でも不安はあるんだろ?」

加賀「無いと言えば嘘になるわね」


隼鷹「うんうん、でもそうでなきゃあいけないんだ」

加賀「?」

隼鷹「初めて呑む酒の最初の一口と一緒でさぁ、期待と不安ってのはセットだと思うんだよねぇ」

隼鷹「だから、加賀が不安を抱えてるって事はそれだけ先の事に期待してるって事だ」

隼鷹「だから、あー……まぁ、不安になった時は、期待してる事の方を考えて、だなぁ」

加賀「……」クスクス

隼鷹「あ、んだよぉー笑うなよぉー」クスクス

加賀「ごめんなさい。でも、心配してくれてありがとう」

隼鷹「真面目に考えてても、言葉にするのは難しいねぇ……」

加賀「それに、話を聞くのは私の方なのにね」

隼鷹「違いない」ケラケラ


隼鷹「ま、加賀さんなら大丈夫だろうけどさ、力になれそうな事があったら言っとくれよ?」

加賀「ええ。そうさせてもらうわ」

隼鷹「ん。さて、じゃあアタシはお暇しますかねぇ」

加賀「あら、相談に来たんじゃないの?」

隼鷹「また改めて来るよ。今日は加賀さんの様子を見に来ただけだから」

加賀「じゃあ、お待ちしているわ」

隼鷹「おう、またなー」


<バタン


<ガチャ


飛鷹「加賀さん!隼鷹見なかった!?」

加賀「先程までここに居たけれど……どうかした?」

飛鷹「私のお酒呑んでったのよ!今日休肝日なのに!」

加賀「やっぱり酔ってたのね……」


――某月某日


赤城「加賀さん、いい?」

加賀「赤城さん……どうぞ入って下さい」

赤城「お邪魔しまーす……えへへ」

加賀「どうかしましたか?」

赤城「いや、こうやって二人で話すのも久し振りだなーって思って」

赤城「相談室の方も好評みたいで安心したわ」

加賀「ありがとうございます。もっと戦闘に関する相談が来るかと思っていたのだけれど……」

赤城「そうでもない?」

加賀「はい。守秘義務があるので内容までは言えませんが」

赤城「そうなんだー……って、私も相談しに来たんだけどね」

赤城「その前に、口調はいつも通りでいいよ?」

加賀「そう……じゃあお言葉に甘えて」


赤城「でね、相談なんだけど……私がその、大食いだと思われてる事についてなんだけどね」

赤城「修理に用いる資材が多いのは確かだけどご飯は皆と同じ量だし」

加賀(あ、グダ巻き始めた)

赤城「他の鎮守府の赤城は大食いかもしれないけど私はそうじゃないのにって聞いてる?」

加賀「聞こえてるわ」

赤城「よかった。そういえば私がここに来た日はテーブルにどっさり豪勢な料理並べられて」

赤城「提督も間宮さんも『足りるかな?』みたいな不安そうな目で見て来てねぇ聞いてる?」

加賀「聞こえてるわ」

赤城「よかった。別にね?ご飯が嫌いっていう訳じゃないの。むしろ食べるのは好きよ?」

赤城「だけど全体の数パーセント(青葉調べ)の赤城が大食いだからって私まで――」

加賀(資材を大食いという意味だと思うのだけれど……黙っていた方がいいわね)


赤城「――っと、いけない。そろそろ時間ね。長々とごめんなさい」

加賀「いえ、構わないわ」

赤城「ありがとう。話したらスッキリしたわ」

加賀「何よりだわ」

赤城「ふふっ。また何かあったら話を聞いてもらうかも」

赤城「それじゃあ、頑張ってね」


<バタン


加賀(……ただの愚痴で終わってしまった……)


――某月某日


雷「加賀さん!お手伝いに来たわよ!」バーン

加賀「あら、そんな、いいのに」

雷「気にしなくていいのよ!馴れない内から一人じゃ大変でしょ!」

加賀「」グサッ

雷「出来るだけ私も手伝ったげるわ!」

加賀「ありがとう、雷さん」

雷「いいのよ!さ!今日相談しに来る子は決まってるのかしら?」ズイッ

加賀「えぇ。曙さんよ」

雷「曙ね……どんな相談内容なのかしら」ワクワク

加賀「雷さん、そういう気持ちで――」

曙「入るわよー」ガチャ

曙「ってあら、雷じゃない。先客がいたなら失礼するわ」

雷「大丈夫よ!私は加賀さんのお手伝いだから!ね?加賀さん?」

加賀「えぇ。さ、座って」

曙「そ。じゃあ今日はよろしくね」


雷「それで?どんな相談かしら?」

加賀(雷さんの目が提督に頼まれごとされた時みたいになってる……)

曙「クソ提督の事についてよ」

加賀「提督に何かs――」

雷「待って。司令官の事を変な呼び方しないでって言ったでしょ」

加賀「雷さん」

曙「何よ。クソ提督はクソ提督でしょ」

加賀「曙さん」

雷「また言った!次ぃ司令官の事変な呼び方したら怒るわよ!」

加賀「雷さん」

曙「何度だって呼ぶわよあんなヤツ!」

加賀「曙さん」

雷「なんですって!もうっ!」

加賀「二人ともいい加減にしないと――」

曙・雷「「口出ししないで!!」」

加賀(助けて――!!)


暁「雷はちゃんとお手伝い出来てるかしら?」トコトコ

電「頼まれてもいないのにお手伝いに行って迷惑になってたら……」トコトコ

響「大丈夫だとは思うけどね……ん?」トコトコ

漣「おっ、暁んズじゃんオッスオッスー」

暁「漣?どうしたの?」

漣「いやぁ、曙が加賀さんの部屋に行くって言ってたからコッソリ覗いてやろうかと」ゲッゲッゲッ

電「それは……あんまり良くないと思うのです」

漣「いいかいお嬢ちゃん。世の中綺麗ごとだけじゃ渡っていけねぇんだぜぃ」ゲッゲッゲッ

響「待って、加賀さんの部屋が騒がしいよ」

暁「何かあったの!?」ガチャ

漣「修羅場キタコレ!!」バッ


雷「なによ!」

曙「なによ!」

加賀「……あ、いらっしゃい」

漣(加賀さん――!!)

暁(顔に疲れが――!!)


天龍「ほんっ――」

天龍「――っとーに御迷惑をおかけしましたァ!!」

天龍「オラお前らも謝れ!」

雷・曙「「ごめんなさい!」」

曙「今のは雷に謝った訳じゃないからねっ!」

雷「私だって曙に謝った訳じゃないわっ!」


ゲンコツ


天龍「いい加減にしろ!」

曙・雷「「ふええ……」」

天龍「んじゃあ加賀さん。コイツらはオレの方からキツーく叱っておきますんで」

加賀「え、えぇ……」

天龍「ホラ行くぞ!お邪魔しましたァ!」


<バタン


加賀「……」ハァ

加賀(普段の遠征もあんな感じなのかしら……天龍さん達はすごいわね……)

加賀(結局、曙さんの相談って何だったのかしら?)

こんな感じで進めて行こうかと。本日はここまで

おぅみすていくorz

×新型
○次世代型

ありがとうございます。毎日の投下は出来そうにありませんがどうぞよしなに

>>21
次世代型の事を覚えられているとは…嬉しくて小躍りしたくなりますが何と言う無茶振り
あの世界の加賀さんなら、ずいかくを膝の上に載せたまま相談を受けてそうですなぁ


――後日


提督「え?俺に?」

曙「き、昨日誕生日だったんでしょ?」

提督「そうだが……いや、ありがとうな、曙」

曙「別に。他の連中から祝われてるのにアタシだけ祝わないのは変でしょ」

提督「いや、それでも嬉しいよ。開けていいか?」

曙「だっ!ダメよ!独りになってから開けなさいクソ提督!!」

提督「そう、か……じゃあ楽しみにしておくか。うるさいのがいるし」

大淀「開けちゃいましょうよぉクソ提督。ねぇ開けちゃいましょうよぉ」ニタニタ

曙「……そうね。じゃ、アタシはこれで」

提督「あぁ、ありがとうな」



<バタン


提督「大淀」

大淀「へーい」

提督「皆の誕生日っていつになるんだ?」

大淀「んー、竣工日起工日進水日就役日……色々ありますけど」

大淀「メンドくさいしウチで建造した日でいいんじゃないですか?」

大淀「特別な感じもして、いいと思いますよ?」

提督「ふむ」

大淀「さらにイメージも好感度もアップアップ」ゲッゲッゲッ

提督「真面目な事言ったと感心したそばからこれだよ」ハァ

提督「んじゃリストアップ頼む」

大淀「はーい。じゃあちょっと工廠の帳簿持って来ますねー」


<バタン


提督「……」

提督「……」パカ


誕生日おめでとう 曙 雷


提督「……お返ししなきゃなぁ」


――工廠


明石「……それって私達の誕生日はどうなるの?」

大淀「あ」


――某月某日


利根「失礼するぞ」ガチャ

加賀「いらっしゃい利根さん」

利根「相談事をしに来たんじゃが、今良いか?」

加賀「ええ、大丈夫ですよ。どうぞ」

利根「うむ、ありがとうのう」ストン

利根「それで、相談というのはじゃな……」

利根「最近カタパルトの調子が悪くてな。困っているのじゃ」

加賀「ふむ……」

利根「手入れを怠った事も無ければ、朝から晩まで肌身離さず傍に置いておると言うのにな」


加賀「利根さんが艤装を大事にしていると言うのは、傍から見ていてもよく判ります」

加賀「寝る時も一緒なんかじゃないかという噂までされているくらいですもの」

加賀「それだけに――」

利根「うむ?何故吾輩がカタパルトと共に寝ておると知っておるのじゃ?」

加賀「……本当だったのね……」

利根「?」

加賀「利根さん」

利根「なんじゃ改まって?」

加賀「カタパルトと一緒に寝るのは、やめた方が良いと思います」

利根「そうなのか?」

加賀「ええ。今日だけでも試してみて下さい」

利根「うむ……判った。ではそうしてみるとしよう」


――翌日


利根「加賀!加賀!」バーン

加賀「おはようございます利根さん、どうしました?そんなに慌てて」

利根「昨日加賀の言われた通りにしたんじゃがの!」

利根「おかげでカタパルトが絶好調なのじゃ!」

加賀「それは何よりです」

利根「うむ!加賀は頼りになるのう!」

利根「しかしじゃな、寝る時にどうも落ち着かんようになってしまってのう……」

利根「何か良い方法は無いものかと相談しに来たのじゃ」

加賀(抱き枕の癖がついてしまったのね)

加賀「それでしたら、抱き枕を用意してみるといいと思います」

利根「よし!じゃあ筑摩のやつと探しに行って来よう!本当に感謝するぞ加賀!」バタバタバタ

加賀「……忙しない方ね」クス


――某月某日


如月「失礼致します」ガチャ

加賀「いらっしゃい如月さん。さ、どうぞ」

如月「はい……その、早速なのですが……」

如月「既に司令官にも話した事なんですけど、川内さんがうるさくて眠れないんです……」

加賀「そう……他の方からも同じ事を相談されています」

如月「そうなんですね……睡眠不足はお肌の大敵だから避けたいのに……」

加賀「他の方は耳栓などで対処しているそうですが、翌朝耳に違和感があると聞きます」

如月「あ、私もそれが苦手なんです……」

加賀「そうですね……私の方からも進言してみましょう」

如月「よろしくお願い致します」ペコリ


――夜


提督「……川内、来たぞ」コンコン

川内「待ってたよ提督」ガチャ

提督「お、神通と那珂も来てるのか」

川内「うん。さぁ、提督……」

川内「夜戦しよっ」


<チョ、テイトクダメ! サスガデステイトク ジンツウモタノム


加賀(先に川内さんの方に話をしようと思ったら)

加賀(何故か川内さんの部屋から提督の声がしてくるとはどういう事かしら)

加賀「……」コンコン


<ナカチャンノウタヲキケー!! ア、ハーイ


川内「はいはい、って、どうしたの加賀さん?」ガチャ

加賀「……随分騒がしかったようですが、何をしていたのですか?」

川内「ん?ゲームだよ。ガチャフォース」

加賀「……」


加賀「提督もそうですが、神通さんまで一緒になってるとは何ですか」

提督「いや、それがだな……」(正座)

神通「姉さんに誘われてやってみたらハマってしまって……」(正座)

那珂「うぅ……右に同じ」(正座)

川内「う、うるさくしてるのは何とかするからさぁ……」(正座)

加賀「そうして下さい。他の方からもこの件で相談を受けていますから」

「「「「ハイ」」」」

加賀「では、私はこれで」スクッ

川内「あ、時間あるなら加賀さんもやろうよ。折角だし、ね?」

加賀「……少しだけ、ですよ」ストン

提督「意外だなぁ」

加賀「興味が無い訳では無いですから」

那珂「じゃー那珂ちゃんが教えてあげよー!」


提督「俺のドリルロボがああああ!!」

加賀「あ、倒せた」

川内「ナイス加賀さん!」

那珂「加賀さん飲みこみ早いね!」

提督「くそう、エアボーグの扱いが上手い……」

神通「くっ、航空機じゃ相性は悪いですが……仇は取ります!ショウグンスラッシュ!」

川内「させるかっ!私のシャドウガールは疾いよ!」

提督「神通ちょっと耐えてくれ!次メタルヒーローだから!」

那智「やっかましいぞ貴様らァ!!」バーン


後日、寮の各部屋が完全防音になりました

おまけ・異世界フィルタ


利根「筑摩!抱き枕を買いに行くぞ!」バーン

筑摩「私を抱き枕に!?(願望)」


本日はここまで


――某月某日


青葉「どもー、青葉ですー!」

加賀「いらっしゃい。さ、どうぞ」

青葉「失礼します!さぁさぁ早速ですがどうですか加賀さん」

青葉「お悩み相談室を始めてから二日目ですが調子は如何ですか?」

加賀「……相談しに来たのでは?」

青葉「ええ!どんな記事を書こうか迷った末に、加賀さんにスポットを当ててみようかと!」

加賀「お出口はあちらで御座います」スッ

青葉「あぁっ!ご丁寧な冷たさっ!」

青葉「でもですねー、先日の大淀さんの言う通り、加賀さんって周りからミステリアスな女性と思われてますからね」

加賀「……そう」

青葉「はい!なのでここはですね!」

青葉「皆さんに加賀さんの事を知ってもらう為にですね!」

青葉「ドドンと突撃インタビューをですね!」


加賀「本音は?」

青葉「あわよくば弱みを握りたい」

加賀「あ、吹雪さん?青葉さんが――」

青葉「やめて下さいよ!」

吹雪「青葉さんが余計な事をしていると聞いて」ガチャ

加賀「あ、引き取って貰っていいですか?」

吹雪「大丈夫ですよ」

青葉「そんな廃品回収みたいなやり取りはやめて下さいよ!」

吹雪「ほら加賀さんの邪魔しちゃ悪いですよ」ズルズル

青葉「やーだー!加賀さんのインタビューがまだー!」ズルズル


<バタン


加賀「……」

加賀(これで懲りてくれればいいのだけれど……)ハァ


――後日


青葉「権力には屈しない!青葉ですー!」

加賀「また弱みを握りに来たんですか?」

青葉「あー、それならもうガッチリ握ってますから!」

加賀「……どういう事かしら」

青葉「おー、じゃっくにこるそーん……(顔怖いよー)」

青葉「って言うか皆さんも知ってると思いますよ?人参嫌い」

加賀「なっ!?」

青葉(あ、ちょっと抜けてる所アリ、と)メモメモ


――某月某日


睦月「お、お邪魔するのですー」

加賀「いらっしゃい睦月さん。どうぞ」

睦月「ひゃいっ」

加賀(緊張してる?)

加賀「何か飲み物でも――」

睦月「だ、大丈夫ですっ!」

加賀「……そう」

睦月「はい!」

加賀「じゃあ私が飲みたいから淹れますね。付き合って貰ってもいいでしょうか?」

睦月「よ、ヨロコンデー!」


加賀「どうぞ」コト

睦月「い、頂きます……」ズッ

睦月「あ、美味しい……」ホッ

加賀「そう。よかった」

加賀「私のお気に入りですので……」ズッ

睦月「……」ズッ

睦月「……」ホー

加賀「気に入って頂けたようですね」

睦月「ほぁっ!?」

睦月「すすすすスイマセン気を抜いてしまって!」ワタワタ

加賀「大丈夫ですよ」

加賀(まだリラックス出来そうには……そうだ)

加賀「……その、睦月さん」

睦月「ひゃい!」

加賀「私の相談にのってもらってもいいでしょうか?」

睦月「ひゃい!?」


睦月「――表情が硬い……」

睦月「ですか?」

加賀「ええ。いつも怒っているだとか厳しそうだとか……」

加賀「赤城さんや蒼龍さんによく言われるんです」

睦月「えぇと……あ!それなら弥生ちゃんもそうです!」

加賀「そう言えば、彼女も表情が硬いわね」

睦月「あ」

加賀「どうしました?」

睦月「いえ!そのー……」

睦月「加賀さんは、その、敬語を崩した方がいいんじゃないでしょうかぁっ!」

加賀「……敬語を?」

睦月「ッ!ッ!」コクコクコクコク

加賀「……では少し失礼して……」

加賀「どうかしら?あまり変わらないと思うのだけれど」

睦月「いえいえ全然そんな事無いです!かなり印象変わりますよぉ!」

加賀「そう……でも、私だけというのも変ね」

加賀「睦月さんも、敬語をやめて貰えませんか?」

加賀「……あ、敬語をやめて貰えるかしら?」

睦月「……」ポカーン

加賀「どうかした?」


睦月「……いえ、言い直したのが可笑しくて……」クスクス

加賀「可笑しかったかしら?」

睦月「はい……あ、気を悪くされたらごめんなさい!」

加賀「構いませんよ」

加賀「あ、構わないわ」

睦月「また言い直しちゃいましたねー」クスクス

加賀「む……馴れないものね」ムー

加賀「でも、睦月さんの緊張が解せたようで安心したわ」

睦月「あ……えへへ、ありがとうございます♪」


加賀「それで、相談というのは何かしら?」

睦月「はい!もうすぐ提督の誕生日、という訳で――」

睦月「ネクタイ選びを手伝って欲しいのです!」ビシッ

加賀「……ネクタイ……」

睦月「そう!提督にプレゼントするのです!」ビビシッ

加賀「そう……でも、海軍の制服だとネクタイはしないんじゃないかしら?」

睦月「……あぁっ!しまった!盲点だったのですぅ……」

加賀「……」クス

加賀「いえ、それでもプレゼントしましょう」

睦月「およ?」

加賀「提督なら、何とかして身に付けようとするでしょうから」


――その後、提督がスーツを着るようになったのは、また別のお話


――おまけ・数刻後


睦月(加賀さんとネクタイを買いに行く事になろうとは)

睦月(でもでも思ってたような怖い人じゃなくてよかったー)

加賀「お待たせしました」

睦月「あ、加賀さ――」

加賀「……どうかした?」

睦月「あ、いえ、髪を下ろしているのにビックリしちゃって……」

加賀「そうね。普段は結ってるから……変だったかしら?」

睦月「いえいえ!大和撫子って感じでとっても美人さんなのです!」

加賀「そう」プイッ

睦月(あ、怒らせちゃったかな……?)

加賀「……さ、行きましょう」カァー

睦月(照れてらっしゃる……)

睦月「にっしっしー♪」

加賀「どうしたの?」

睦月「なーんでーもないのですぅー♪」


――紳士服売り場


睦月「うーん……色々あって迷うにゃ~……」

加賀「そうね……」

店員「いらっしゃいませー。ネクタイをお探しですか?」スイッ

加賀「え?あ、はい」

店員「お父さんへのプレゼントですか?いいですねー♪」

睦月「いえ、上官へのプレゼントなのです!」ビシッ

店員「じょ、上官?」

睦月「ねぇ加賀さ――」

加賀「……お父さん……いいかも……」ブツブツ

睦月「あちゃー……」

睦月「あ、睦月達こういうモノです」

店員「艦娘さんでしたか!」


――睦月からはネクタイ。加賀からはネクタイピンを頂いたとか

本日はここまで
今更ですが思いついた順に書いてるので、話の中での時系列は前後します事をご了承下さいませ


――某月某日


あきつ丸「失礼するであります」

摩耶「おいコラ!離せ!」ジタバタ

加賀「いらっしゃいあきつ丸さん……と、摩耶さん?」

摩耶「あ、アタシは別に用事なんて無いからな!?」

あきつ丸「摩耶殿の事でご相談に乗って欲しいであります」

摩耶「あきつ!」

あきつ丸「あきつ丸であります」

加賀(摩耶さんの事で相談があって摩耶さんを連れてきた……)

加賀(どういう事かしら?)

加賀「ま、まぁ座って下さい」

あきつ丸「はっ。ほら摩耶殿も座るであります」グイグイ

摩耶「わかった!わかったから引っ張んな!」


加賀「それで、摩耶さんの事で相談というのは?」

あきつ丸「はっ。摩耶殿のすk――」

摩耶「わー!わあー!」ガタッ

あきつ丸「摩耶殿。いい加減覚悟を決めるであります」

摩耶「余計なお世話だっつってんだろバカァ!!」

加賀「え、えぇと……?」

あきつ丸「摩耶殿がアスパrムゴッ!?」

摩耶「わあー!何でも無い!本当に何でも無いから!」ググググ

あきつ丸「……」グイ

摩耶「があああああ」

あきつ丸「陸で自分に勝とうとは百年早いであります」グググググ

加賀(口を塞いだ相手の手を取ってアームロック……綺麗な動きね)


あきつ丸「いい加減話を進めましょう。相談というのは、摩耶殿の好き嫌いについて、であります」ググググ

加賀「は、はあ……?」

摩耶「あっ!あきつテメェ!」ジタバタ

あきつ丸「あきつ丸であります。摩耶殿の好き嫌いを治して欲しいのであります」

摩耶「加賀さんに相談する事ねぇだろ!」

加賀「あ、あの、あきつ丸さん」

あきつ丸「はっ」

加賀「その組手は外してあげて」

あきつ丸「あぁ、つい力が入ってしまったであります」サッ

摩耶「覚えてろよクソッ……あぁアタシのイメージが……」

加賀「ええと、その……あきつ丸さんが言っている事は本当なの?」


摩耶「……あーそーだよ!んだよ!アスパラ食えねーのがそんなに悪いかよ!」

加賀「あの」

あきつ丸「食べ物を粗末にするのは自分、許せないであります」

加賀「その」

あきつ丸「かと言って自分が代わりに食べても摩耶殿の為にならんのであります」

摩耶「う……そ、そういうのを余計なお世話っつってなぁ」

あきつ丸「自分の事を友人だと言ってくれたのは、摩耶殿の方であります」

あきつ丸「友人の忠告は聞くものでありますよ、摩耶殿」

摩耶「……わかったよ」プイッ

あきつ丸「そういう事ですので、一航戦の加賀殿であれば何ぞ良い知恵を授けてくれるだろう」

あきつ丸「と思って相談しに来た訳であります」

加賀(どうしよう人参苦手な事をすごく言い出しづらい雰囲気――!)


摩耶「あのなぁあきつ。加賀さんにだって好き嫌いの一つや二つあるかもしれねぇだろ?」

あきつ丸「あきつ丸であります。そうなのでありますか?」

あきつ丸「加賀殿に限って好き嫌いなど無いと思うでありますが?」

摩耶「まぁ、無いかも知れないけどさぁ……」

あきつ丸「……加賀殿、先程から俯いてどうされたでありますか?」

摩耶「なんだ?あ、ワリィ、二日目だったか?」

あきつ丸「まーやーどーのー。デリカシーが無いであります」

加賀「……なの」ボソッ

摩耶「うん?」

あきつ丸「失礼。聞こえなかったであります」

加賀「……私、人参が苦手なの……」


摩耶「……」

あきつ丸「……」

加賀「……」

摩耶「……」

あきつ丸「……」

加賀「……」

摩耶「……そっかー」

あきつ丸「……」

加賀「……」

摩耶「……」

あきつ丸「……」

加賀「……ごめんなさい」


摩耶「ま、まぁホラ!誰にでも好き嫌いはあるって事だ!なぁあきつ!?」

あきつ丸「はっ!そ、その通りであります!」

加賀「ごめんなさい。折角相談に来てくれたのに――」

摩耶「や、やだなぁ!そんな落ち込むなって加賀さん!」

あきつ丸「そうであります!好き嫌いで死ぬわけでは無いであります!」

加賀「でも、さっきあきつ丸さんは許せn――」

あきつ丸「り、陸軍ジョーク!」

摩耶「い、イエー!」


――後日


赤城「あ、加賀さん。これからご飯?」

赤城「よかったら一緒に――」

加賀「ええ。ごめんなさい、今日は約束があるの」

摩耶「あ、加賀さーん。コッチコッチ」フリフリ

あきつ丸「……」ケイレイ

加賀「また今度、御一緒しましょう」

赤城「――わかったわ。ではまた、今度ね」



摩耶「マヨネーズかければ何でもイケる気がするな」モグモグ

加賀「醤油も欲しいわね」モグモグ

あきつ丸(見てる方がげんなりする量であります……)モグモグ

青葉(加賀さんはマヨラー、と)メモメモ

短いですが本日はここまで


――某月某日


加賀「睦月型の皆さん……ですか」

鳳翔「ええ。夕ご飯の時間まで、見ていて貰えませんか?」

加賀「いつもお世話になっている鳳翔さんの頼みですから。お任せ下さい」

鳳翔「ありがとう加賀さん♪」

祥鳳「鳳翔さん、こちらは準備できましたよ」ガチャ

鳳翔「あ、はーい。では……っと、そうだった」ポン

加賀「どうしました?」

鳳翔「睦月ちゃん達が楽しみにしている番組が夕方頃にあるの」

鳳翔「その中に『皆で踊ろう!ぱんだねこ体操』というコーナーがあって――」

加賀「『皆で踊ろう!ぱんだねこ体操』ですか」

鳳翔「ええ。一緒に踊ってあげると喜ぶと思うわ」

加賀「……そうですか」


http://i.imgur.com/xuDgXFk.jpg


加賀「――という訳で」

加賀「鳳翔さんの期待に応える為にも『皆で踊ろう!ぱんだねこ体操』を学びたいと思います」

加賀「DVDもお借りしました」

摩耶「……」

あきつ丸「加賀殿、よろしいでありますか?」サッ

加賀「どうぞ、あきつ丸さん」

あきつ丸「鳳翔殿達が買い物から帰ってくるまで睦月殿達の面倒を見るだけでよいのでは?」

加賀「あきつ丸さん、それではいけないわ」

あきつ丸「と言いますと?」

加賀「誰かに期待された時、それ以上の成果を出そうとしなければ期待に応える事は出来ない」

加賀「と、以前青葉さんが言っていたわ」

あきつ丸「あやつの言う事を真に受けてる時点で心配であります」


加賀「そこで、この『皆で踊ろう!ぱんだねこ体操』を完璧にこなす為に、お二人の力を貸して欲しいの」

摩耶「そんな気合入れるような事じゃないだろ?」

加賀「甘いわ摩耶さん。このパッケージを見て」スッ

摩耶「あん?……なんだこの真ん中の着ぐるみ」

あきつ丸「これがぱんだねこ殿でありますか?」

加賀「ええ、そうよ。このパッケージから見るに『皆で踊ろう!ぱんだねこ体操』には二人の先導者と」

加賀「この着ぐるみを着た者の三人がいなければならないはず」

摩耶「そうなのか?」

あきつ丸「自分に聞かないでほしいであります」

加賀「そこで振り付けの学習と共に……」ゴソゴソ

加賀「この三人の中から誰がこの着ぐるみを着るかを決めたいと思うの」スッ

摩耶「アタシは降りるぜ」スクッ

あきつ丸「敵前逃亡は許されないでありますよ」ガシッ


摩耶「離せ!アタシはまだジャンプ読んでる最中だったんだ!」

あきつ丸「えぇい逃がさんであります!」

加賀「大丈夫よ。この着ぐるみはフリーサイズだそうだから」

摩耶「そもそも何であるんだよ!?」

加賀「明石さんが作ってくれたそうよ」カポッ

加賀「なんとボイスチェンジャー入り」(ヘリウム声)

摩耶「余計な事をっ!」

あきつ丸「逃げ道は無いでありますな」

摩耶「オマエはもうちょっと抗え!」

あきつ丸「友人の頼みを断れるほど、自分は人間出来ていないであります」

摩耶「っ!!……あぁもうっ!さっさとやるぞ!!」

加賀「ありがとう。お二人の協力に感謝するわ」


――数刻後


摩耶「……」

あきつ丸「いやぁ流石摩耶殿。着ぐるみは摩耶殿以外考えられないでありますな」

加賀「そうね。悔しいけれど素晴らしいキレだったわ」

摩耶「なんでだよ!?」

摩耶「手ぇ抜いただろ二人とも!?なぁ!?」

加賀「いいえ、私は全力を出し切ったわ」フゥ

あきつ丸「自分汗だくであります」シュッシュッ

摩耶「その霧吹きはなんだあきつコラアアア!!」

摩耶「アタシはぜってーやらねーからなっ!」

あきつ丸「あ、青葉殿お疲れ様であります」

加賀「録画係ありがとうございます」

青葉「アップロードも青葉にお任せ!いつでも公開出来ますよ!」

摩耶「喜んでやらせて頂きますドチクショー!!」

あきつ丸「いやぁ流石であります摩耶殿」

加賀「こうありたいものね」

摩耶(加賀の天然を上手く使いやがって……!!)


――数刻後


文月「ねぇねぇ、今日は鳳翔さんの代わりに加賀さんが来るんだよねぇ?」

長月「ああ。まったく、子供では無いのだから勘弁してほしいものだ」

長月「なぁ菊月」

菊月「……ああ」

菊月「……ここで振り出しに戻る……だと……」

長月「ふ、運が悪かったな」

卯月「すごろく進めながら言っても説得力無いっぴょん」

文月「あたし、あんまり加賀さんと話した事ないから不安だなぁ」

文月「怖い人じゃないよねぇ?」

如月「大丈夫、優しい人よ。ねぇ?」

睦月「そうそう!弥生ちゃんとなんか似てるかもー♪」

弥生「……私と?」

睦月「うん!表情が硬いって言って困ってたしー」

弥生「……そうなんだ」



<コンコン


皐月「あ、はーい」トタトタ

皐月「加賀さん?」ガチャ

ぱんだねこ「……」(中の人:摩耶)

皐月「……」

ぱんだねこ「……」

皐月「ぱんだねこだあっ!!」パァッ

ぱんだねこ「にゃっぱー」


<バタバタバタ


望月「ナンデ!?パンダネコナンデ!?」

文月「ほんもの!?ねぇねぇほんもの!?」

加賀「えぇと……」

あきつ丸(加賀殿、ここはこう言っておくであります――)コソッ

加賀「ええ……」

加賀「今日はいつもいい子にしている皆に、ぱんだねこさんが会いに来てくれたわ」

弥生「だっこ……」ンー

卯月「弥生ちゃんずるいっぴょん!卯月も卯月も!」ピョンピョン

ぱんだねこ「にゃぱー」ナデナデポフポフ


あきつ丸「はいはい良い子は順番に並ぶでありますよ」

「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」」

加賀「すごい人気ね……どうしたのあきつ丸さん?」

あきつ丸「いえ、ちょっと良心の呵責が……」

文月「ねぇねぇ!あたしたちさっきまですごろくしてたの!一緒にやろ!」グイグイ

皐月「ほらほら加賀さんもあきつ丸さんも」グイグイ

加賀「あら、じゃあお邪魔するわね」

あきつ丸「お言葉に甘えさせてもらうであります」


摩耶(すげぇな。コイツらがこんなにはしゃいでんの初めて見たぞ)

卯月「ほら、次ぱんだねこさんの番だっぴょん!」

摩耶(なんかこっちまで元気になってくるなー)

菊月「……もう追いつかれたか……」

摩耶(……まぁ、ちょっと騙してるようで悪いけど)

三日月「あと3マスであがりですよぱんだねこさん!」

摩耶(しかし何だな。着ぐるみって結構暑いんだな)

卯月「やったっ!ふっふーん!うーちゃん一番っぴょん!!」

摩耶(なんだか頭がボーっとして……あぁ、もう……)


ぱんだねこ「クソが」ボソッ

卯月「えっ」

加賀「えっ」

あきつ丸「あっ」


卯月「え、今、え……?」

ぱんだねこ「……」ボーッ

あきつ丸「あ、あーあー!一番にあがられたであります悔しいでありますクソが!」

卯月「あ、その、ごめん、なさい」ジワッ

あきつ丸「ち、違うであります卯月殿が悪いのではなく自分の口が悪いのであります!!」

睦月「でも、今、ぱんだねこさん……」

あきつ丸「自分!今のは自分が言ったであります!」

加賀(ちょっと摩耶さんどういうつもりなの)ユサユサ

ぱんだねこ「……」クラッ


ドサッ ゴロン ゴロゴロゴロ


皐月「頭ああああああああああああ」

卯月「びゃあああああああああああああああああああ」


長月「」フラッ

菊月「」バタッ

文月「」ブクブクブクブク

加賀「ど、どうしましょうあきつ丸さん……みんな倒れてしまったわ……」オロオロ

あきつ丸「あー、えー、ま、摩耶殿が後ろに倒れたお陰で顔までは見られてないでありますからして」オロオロ

あきつ丸「じ、自分は摩耶殿を何とかするでありますから!加賀殿は皆さんの介抱を!」

加賀「ど、どうすれば」オロオロ

あきつ丸「皆寝てた事にすればいいであります!ではっ!」ダッ

加賀「あっ、待って……ほ、本当に上手く行くかしら……」


<ガチャ


鳳翔「お待たせ皆ー、少し早く帰って来れましたよー」

加賀「あ」


鳳翔「……」

加賀「その」

鳳翔「加賀さん」

加賀「はい」

鳳翔「説明を」ニッコリ


――数刻後


文月「……ん」パチ

鳳翔「あ、おはよう文月ちゃん。良く寝てたわね」ナデナデ

文月「んんー……?」コシコシ

文月「あれぇ?ぱんだねこさんは?」

鳳翔「あらー。夢にぱんだねこさん出てきたの?」


――厨房


摩耶「なんでアタシまで!!」ジャッジャッ

あきつ丸「連帯責任と言うものでありますよ」ザッザッ

あきつ丸「つべこべ言わずに手を動かすであります」グツグツ

加賀「巻き込んでしまってごめんなさい……」トントントン

提督「お、珍しい組み合わせだな」

祥鳳「ええ。どうしても手伝いたいという事でしたので」

本日はここまで
珍しいパターンを模索中


――某月某日


「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」

「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」


最上「さー帰ろ帰ろっ」

夕張「うーん……何も試せなかったなー……」

瑞鶴「格上相手なんだから仕方ないわ。今度の演習で頑張りましょ」

加賀「……」ジッ

瑞鶴「あ、さっきの艦隊の……」

加賀「……五航戦は五航戦ね」ハァ

瑞鶴「」ムッ

瑞鶴「何よ」ザッ

加賀「別に。何でもないわ」フイッ

伊勢「どうどうどうどう。落ち着いて瑞鶴」


――数刻後


瑞鶴「――って事があったの!あーもう腹が立つわ!」

翔鶴「どういう意味かしらねぇ……?」

瑞鶴「一航戦だからって偉そうにしてるだけよ!意味なんて無いに決まってるわ!」

翔鶴「そうかしら?」

瑞鶴「そうよ!」

瑞鶴「……あ、そーだ」

瑞鶴「この事を相談に行って困らせてやろーっと♪」

翔鶴「あ、ちょっと瑞鶴?加賀さんに迷惑掛けちゃダメよー?」

翔鶴「……もうっ」


瑞鶴(ウチのだって訓練後はいちいちケチ付けて来るし)

瑞鶴(少しくらい困らせてもバチは当たらないわ)


<ガチャ


瑞鶴「お邪魔するわよー」

加賀「あ」

千歳「あら」

瑞鶴「あ、ごめん、お邪魔しちゃった、かな」

加賀「演習お疲れ様です、と言いたい所ですが……」

加賀「ノックくらいして下さい」

千歳「まぁまぁ。私の話も終わった所ですし、いいでしょう」

加賀「……千歳さんがそう言われるなら」

千歳「じゃあ、私はこれで。じゃあね、瑞鶴さんも」バタン


加賀「……」

瑞鶴「……」

加賀「……どうぞ」

瑞鶴「……失礼するわ」ストン

加賀「……」

瑞鶴「……」

加賀(どうしよう怒らせるような事したかしら私)

瑞鶴(ヤバイさっきので絶対怒ってるってこれ)

加賀「……」

瑞鶴「……」


加賀「相談に来たんですよね?」

瑞鶴(やっぱめっちゃ怒ってる――!!)

瑞鶴「そうよ。悪い?」

加賀(私が何をしたのかしら……)

加賀(それとも言い出しにくい事なのかしら……)

加賀「言いにくい事なら無理しなくてもいいですよ」

瑞鶴「別に……」

瑞鶴「他所のアンタに五航戦って馬鹿にされただけよ」

加賀「そう」

瑞鶴(何これ……八つ当たりじゃない……)

加賀(どう答えようかしら)


加賀「言わせておけばいいじゃないですか」

瑞鶴「……私の気が収まらないわ」

加賀「なら実力で判らせてやればいいんです」

瑞鶴「出来ればやってるわよ。アンタも私の事馬鹿にしてるの?」

加賀「そんな事ありません」

瑞鶴「嘘よ!どうせ五航戦五航戦って馬鹿にしてるんでしょ!」

瑞鶴「加賀なんて全部そうじゃない!」

瑞鶴「何よ一航戦一航戦って!そんなに一航戦が偉いの!?」

加賀「私は!」ガタッ

瑞鶴「」ビクッ

加賀「……あ」

加賀「私は、そうは思っていません」ストン


加賀「瑞鶴さんの事は、仲間として大事に思っています」

瑞鶴「……」

加賀「ごめんなさい」

瑞鶴「……何謝ってんのよ」

加賀「私が口下手だから、誤解させてしまったようですから」

瑞鶴「そうね。アンタと話した事なんて殆ど無いわね」

加賀「……」

瑞鶴「……ねぇ。その敬語やめてくんない?」

瑞鶴「話しにくいったら無いのよ」

加賀「そうなんですか?」

瑞鶴「……」

加賀「……あ、そ、そう?」

瑞鶴「うん。この方が話しやすいわ」


瑞鶴「あぁ、あと訓練の後の助言には感謝してる。けど……」

加賀「?」

瑞鶴「かなり……あー、いや、少し、しつこいわ」

加賀「……そう」

加賀「……ごめんなさい。でも、私は貴女達の事が心配だったの」

加賀「けど……」

加賀「翔鶴も瑞鶴も、とっくに私達と肩を並べる戦力よ」

加賀「私が保証します」

瑞鶴「えっ」

加賀「不満かしら?なら赤城さんにも――」

瑞鶴「いやいやいやいやそういう事じゃなくてさ」

加賀「どういう事かしら?」

瑞鶴「そりゃあ……」

瑞鶴「……あー……うん」

瑞鶴「か、加賀さんに認められて嬉しいって事!」

加賀「……そう」クスッ


瑞鶴「はぁ……」ズル

加賀「大丈夫?」

瑞鶴「うん。あー、悩んでた自分が馬鹿みたいだったわ」ハァ

瑞鶴「こんなにすんなり受け入れられちゃうなんてね……」

瑞鶴「加賀さん」

加賀「はい」

瑞鶴「今まで意地張ってて……その……ごめんなさい」

加賀「……瑞鶴さん」

瑞鶴「んー?」

加賀「お茶、飲む?」スクッ

瑞鶴「……うん。お願ーい」ニコ


加賀(やはり大淀さんの言う通り、普段の会話も積極的にした方がいいみたいね)

加賀(……だけど何を話せばいいのかしら?)


瑞鶴「あ、そうだ」

加賀「はい?」

瑞鶴「この相談室?予約制にした方がいいんじゃない?」

加賀「そうかしら?」カチャカチャ

瑞鶴「うん。今回みたいに急に入られたら困るでしょ?」

加賀「……そうね」トポポポ

加賀「ありがとう。そうしてみるわ」コト

瑞鶴「ありがとっ。いただきまーす」


<コンコン


加賀「はい」

翔鶴「失礼します。瑞鶴がご迷惑をおかけしていませんか?」ガチャ

瑞鶴「翔鶴ねえ?どうしたの?」

翔鶴「何かやらかしていた時の為に菓子折りを持ってきたんだけど……」

瑞鶴「私そんなに信用ない?」


翔鶴「だって、あんな事言ってたから……」

加賀「あんな事?」

瑞鶴「何でも無いわ!翔鶴ねえも一緒にお茶していきましょ!」

翔鶴「でも、加賀さんのお邪魔じゃ……」

加賀「構いませんよ」

瑞鶴「加賀さん、敬語」

加賀「……構わないわ」

翔鶴「……いつの間にそんなに仲良くなったのかしら」クス

瑞鶴「秘密よ。ねぇ加賀さん?」

加賀「……ええ」クス

加賀「翔鶴さんのお茶も淹れますね」

翔鶴「あ、ありがとうございます」

瑞鶴「ほら座って座って!」

本日はここまで


――某月某日


扶桑「お邪魔しますね」

加賀「いらっしゃい扶桑さん。その節はお世話になりました」フカブカ

扶桑「いいの、気にしないで?」

扶桑「大淀さんには私も困っていたから……」

扶桑「あ、でも最近は落ち着いてきてるのよ?」

加賀「アレで落ち着いてるのですか……」

扶桑「ええ。まぁその話は置いておいて……山城の事で相談に来たの」

加賀「山城さんが何か?」


扶桑「あの子ね、私以外の人と話したがらないの」

扶桑「艦隊に編成された時はちゃんとしてるみたいなのだけれど……」

加賀(千歳さんにも似たような相談をされたわね)

加賀「……」

扶桑「あの、加賀さん?」

加賀「大丈夫です。私の方からも、少し積極的に話すようにしてみましょう」

扶桑「あら、いいの?」

加賀「私自身、皆さんと話す機会を設けたくてこうしているものですから」

扶桑「そういえばそうだったわね……じゃあ、お願いしようかしら」

加賀「ええ、お任せ下さい」


――


加賀(――とは言ったものの、どうしようかしら……)

加賀(取りあえず部屋の前まで来てみたけれど)

あきつ丸「如何されましたかな加賀殿?」ヌッ

加賀「っ!」ビクッ

加賀「あ、あきつ丸さん……」ドキドキ

あきつ丸「驚かせてしまったようでありますな。失敬、失敬」

あきつ丸「山城殿に何か御用でありますか?」

加賀「え、えぇと……あ、晩御飯を誘ってみようかと思って――」

あきつ丸「やーまーしーろーどーのー!」ドンドンドンドンガチャガチャガチャガチャ

加賀(まだ言い終ってない――!!)

加賀「あ、あの」

あきつ丸「ふむ……青葉殿」

青葉「開錠も青葉にお任せ!」スタッ

加賀「え?今天井から……え?」

青葉「開きました!」

あきつ丸「突入であります!」ガチャ

加賀(ごめんなさい山城さん――!!)


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
あきつ丸「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
青葉「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
山城「……?」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
加賀「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
加賀(な、何なのこの騒音……)ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドド

山城「……あの、何か用でしょうか?」

加賀「あ、えぇと」

あきつ丸「晩飯を共にしようと誘いに来たであります」

山城「そうですか。お気持ちだけ頂いておきます」

あきつ丸「残念であります」

あきつ丸「ところで先程の騒音は何でありますか?」

山城「……ハードコア聞いてただけですけど」

加賀「は……何です?」

青葉「耳が聞こえにくいですね……」


山城「……だから、ハードコアです。ハードコアパンクです」

加賀「……音楽なんですか?今のが?」

あきつ丸「火力演習の方が静かでありますな」

山城「む……」

山城「……それより、鍵を閉めていたはずなのに勝手に入って来ましたね」

青葉「ぎくっ」

あきつ丸「あれは青葉殿が勝手に」

青葉「あきつ丸さんヒドイ!」

加賀「ごめんなさい、私が止めようとした時には既に――」

山城「問答無用!」


――数刻後・食堂


摩耶「おーっす……って、山城じゃねぇか。珍しいな」

山城「……皆さんに誘われたので」

摩耶「そっかー。で、その皆さんはどうしたんだ突っ伏して?」

あきつ丸「ドラムが……ドラムが……」

青葉「あははー重低音が攻めてくるぞーっあははー」

加賀「……まだ少し頭が揺れている感じが……」

山城「勝手に入ってくるからです」

摩耶「はぁ?」


――後日


加賀「……」コンコン

加賀「……」

加賀(また山城さんを呼んでも返事が無い……)ハァ

扶桑「あら加賀さん。御機嫌よう」

加賀「あ、お疲れ様です扶桑さん」


<ガチャ


山城「姉様!おかえりなさい!」バッ

加賀(あの騒音でも扶桑さんの声は聞こえるなんて……どうなってるのかしら)

本日はここまで

フィグマやAGPをお迎えした方、良いアイテムが出そうですよ(裁縫セット用意しながら)
http://i.imgur.com/8ImkcOr.jpg


――某月某日


加賀「もう一度お願いします」

荒潮「もぉ。だからぁ、提督が勝利の女神を捕まえてくれないのよぉ」

加賀「勝利の女神」

荒潮「もちろん私の事よ?」

加賀「はあ」

荒潮「どうすれば提督に捕まえて貰えるのかしらねぇ……」フゥ

加賀(どうしたものかしら……そうだ)

加賀「……押してダメなら引いてみろ、という言葉があるわ」

加賀「逆もまた然り、荒潮さんの方から動いてみてはどうかしら?」

荒潮「……あらあら♪」

荒潮「その発想は無かったわぁ。流石加賀さんねぇ♪」ニコニコ

加賀「ありがとうございます」

荒潮「じゃあ失礼するわねぇ♪ありがとうございましたぁ♪」


<バタン


――執務室


<ガチャ


荒潮「勝利の女神が提督を捕まえに来たわよぉ!」バーン

大淀「ディーフェンスwwwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwwwwwwwwww」

荒潮「ちょ、大淀さん」

大淀「ディーフェンスwwwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwwwwwwwwww」

荒潮「じゃ、邪魔しないでぇ!押さないでぇ!」

大淀「ディーフェンスwwwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwwwwwwwwww」


提督「ありがとう荒潮。そのまま大淀さんを引き付けておいて下さいね」

荒潮「そんなぁ!」

大淀「ディーフェンスwwwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwwwwwwwwww」


<バタン


離島棲鬼「……やっと静かになりましたわね」ハァ

提督「いやぁお騒がせして申し訳ありません」


離島棲鬼「それで、明日の襲撃は昼過ぎからでよろしくて?」

提督「いえ、昼飯の最中がベストですね。タイミングが良過ぎるのも考え物ですから」

離島棲鬼「承りましたわ」

提督「視察団の皆さんの避難経路はいつも通りですので避けて下さいね?」

離島棲鬼「当然ですわ。ワタクシが怪我人を出した事があって?」

提督「失言でしたね……まぁ、毎度面倒でしょうがよろしくお願いします」

離島棲鬼「全く。提督様を信用なさらないなんて癪に障る連中ですわね」

提督「言葉遣いが荒いですよお嬢さん」

離島棲鬼「あらやだワタクシったら。失敬」オホホ


――


大淀「カバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディカバディ」ドタドタドタドタ

荒潮「いやぁああああああ」ドタドタドタドタ

天龍「廊下走ってんじゃねぇぞコラァ!」

大淀「あ、天龍さん。こちら明日のスケジュールです」ピラッ

天龍「おう。あー、上からの視察かメンドくせぇ」

大淀「メールも後で送信されるでしょうけど、一応他の方にも言っておいて貰えますか?」

天龍「ん。任せとけ」

荒潮「早く捕まえてみなさいよぉ」

大淀「……」ダッ

荒潮「……」ダッ

天龍「だから走るなって!!」

短いですが本日はここまで。ちょっと過去話が続きそう

秘書艦千歳、第二艦隊旗艦を朧にした時の「ダイエットして空母になった艦隊が帰投」という台詞の流れが大好きです


番外編

――某月某日


伊19「そいやっさー☆」ブンッ

伊58「えーいっ!」ブンッ

大淀「二人とも何してるんですか?」

伊19「魚雷投げなの!」

伊58「あの海底基地の真ん中に近いほど高得点なんだぁ」

大淀「……海底基地?」

伊58「うん。あ、ホラ今ネ級が飛び出してきたでしょ?」

大淀「……うん?」

伊19「メガネキャラの目なんてアテにならないの」

大淀「身内けなすんやめーや」

伊58「大淀さんもやってみる?」

大淀「いや、肩持って行かれそうだから遠慮しておきますね」

伊19「そっかー。あ、ネ級にイクの魚雷がヒットしたの!」キャッキャッ

伊58「ゴーヤも負けてられないよー!」キャッキャッ

大淀(何コイツら怖い)


――数刻後


伊19「飽きたの!」

伊58「飽きたね!」

伊19「今度は何して遊ぼう?」

伊58「古鷹さんに重巡の良い所を聞いて全否定するのはどうかなぁ?」

伊19「考えただけでゾクゾクしちゃうの!早速行くの!じゃあね大淀さん!」

伊58「またね大淀さん!」

大淀「……えげつないなぁ……ん?」

大淀(海上を誰かがこっちに……げ)

離島棲鬼「……」ザザザザザザ

離島棲鬼「……先程魚雷を投下してきたのはこちらの方かしら?」

大淀「えー、あ、はい」


離島棲鬼「……まぁそれはいいですわ。こちらの最高司令官と話をさせて下さる?」

大淀「……なんですと?」

離島棲鬼「ワタクシ、正々堂々戦う事を信念としていますの。本日は宣戦布告をしに参りましたわ」


――執務室


離島棲鬼「お初にお目にかかります。ワタクシ、本日よりこの近くの海底基地で指揮を執る事になりました――」

離島棲鬼「ソノコと申します。以後お見知りおきを」

提督「これはまた御丁寧に……日本語お上手ですね」

離島棲鬼「相手の言葉は話せて損はありませんもの」

離島棲鬼「それよりも、先程の無差別雷撃は何ですの?魚雷を縦に降らせるだなんて……」

離島棲鬼「知性の欠片も見られない不愉快この上無い戦術ですわ!」プンスコ

提督「えぇと……大淀さん、何かご存知で?」

大淀「潜水艦のヤバい方の二人が魚雷を投げて遊んでいました」

提督「ゴーヤとイクですか……全く」

提督「こちらの監視不届きです。不快な思いをさせてしまって申し訳ありません」フカブカ

離島棲鬼「ええ。ええ。しっかり言い聞かせておいてくださいましね?」


<ドンドンドンドン

<テイトクー アケロー 


離島棲鬼「んもう。先程から小うるさいですわねぇ」

提督「敵同士が護衛も無しに会談ですからね。そりゃ心配にもなるでしょう」

離島棲鬼「まぁ、信用されていますのね……安心しました」

離島棲鬼「そうでなくては張り合いがありませんもの」クスクス

提督「光栄です。大淀さん、皆が入って来れないようにブロックして来て下さい」

大淀「へーい」ガチャ


<ディーフェンスwwwwwwwwwwwwwディーフェンスwwwwwwwwwwwwwwwwww


提督「さて、わざわざ御足労頂いたのに手ぶらで帰らせるのも提督の名折れ」

提督「如何です?そちらの望む物があればご用意致しますが?」

離島棲鬼「では、こちらの港を頂きたく存じますわ」ニコリ

提督「ふむ……これは困りましたね。こちらにとっても必要なモノですから」

離島棲鬼「だからこそ争いが生まれるのです。残念な事ですわね」

提督「ごもっとも。では仲良く半分コと行きませんか?」

離島棲鬼「……はい?」

提督「自分は出来る事ならこんな七面倒な戦争なんざしたかありませんからね」

提督「争わずに済むならそちらも万々歳でしょう?」

離島棲鬼「そ、それはそうですが……」


提督「それに、港を確保した所でその先はどうするのです?」

提督「地上に進出する訳では無いのでしょう?」

離島棲鬼「……ええ。ええ。その通りですわ」

離島棲鬼「ワタクシ達が頂きたいのは、この建物の下の霊脈」

離島棲鬼「そこから摂れるエネルギー体?ですわ」

提督「我々が修復湯と呼んでいる物でしょうか?」

離島棲鬼「どうでしょう?現物を見ない事には何も……」

提督「では見に行きましょう。とは言え出入口は封じられているし……」

提督「少し荒っぽく行きましょう。自分の艦載機で窓から下に降ります」

離島棲鬼「は、はあ……?楽しそうですわね?」

提督「なかなか出来ない経験ですからね。失礼しますよお嬢さん」グイッ

離島棲鬼「ひゃっ!?」


――時は戻って現在


離島棲鬼「――そうしてワタクシを抱えたまま式神を従えて数秒間の空の旅……素敵でしたわ」イヤンイヤン

あきつ丸「その話、何度話せば気が済むでありますか」

加賀「私は好きですよ、この話」

加賀「一度は自分の艦載機に乗って空を飛んでみたいもの」

隼鷹「私達じゃー無理だもんなぁ」

加賀「ええ。浮く事も出来なかったわ」

摩耶「やったのかよ……」


番外編・おしまい

本日はここまで


――某月某日


比叡「お、お邪魔します!」ガチャ

加賀「いらっしゃい比叡さん。さ、どうぞ」

比叡「はいっ!」ストン

加賀「……」

比叡(どうやって切り出せばいいんだろう)

加賀「……?」

比叡「え、ええと、あのー、その、ですね」

加賀「はい」

比叡「相談内容と言うのがですね、あのー」

加賀「比叡さん」

比叡「ひゃい」

加賀「何か飲まれますか?」

比叡「……お願いします」


~~~

提督「逆に比叡さんはコミュニティが狭すぎます。もっと他の子と話してみては如何です?」

比叡「そ、そう言われても困りますよぉ……何話せばいいか解んないですし……」イジイジ

金剛「比叡……オネーチャン心配デス……」

比叡「そんなにですか!?」

~~~

比叡「――という事を以前言われまして……」

加賀「なるほど、金剛さんもですか……」

比叡「も、ってどういう意味です?」

加賀「他にも妹さんを心配するお姉さんが相談に来るの」

比叡「そ、そうなんですか……」

加賀「ええ……そうだ」

比叡「はい?」

加賀「一度、そういった方々だけでお茶会してみましょう」

比叡「……はい?」


加賀「それと、今日のお夕飯はご一緒してよろしいかしら?」

比叡「あ、えと、今日は御姉様達と――」

加賀「比叡さん」

比叡「はいっ」シャキッ

加賀「また、金剛さんに心配されてしまうわよ?」

比叡「……ぜ、是非ご一緒させて下さい……ひええ……」


――数刻後・食堂


金剛「あれ?比叡はドコ行ったノ?」

榛名「比叡御姉様なら――」


摩耶「おうよく来たな。アスパラ食うか?」ヒョイヒョイ

加賀「人参もどうぞ」ヒョイヒョイ

比叡「ひぇっ!ひぇー!」

ゴツン

あきつ丸「二人とも、好き嫌いはダメであります」

あきつ丸「比叡殿、申し訳無い」フカブカ

比叡「あ、あはは……ありがとうございます」

摩耶「本気で殴りやがったなあきつめ……」イテテ

加賀「マヨネーズと醤油を取ってくるわ」イタイ


金剛「楽しそうで何よりデース!」ニコニコ

榛名「そうですね♪」ニコニコ

霧島「加賀さんマヨネーズ掛け過ぎなんじゃ……」

短いですが本日はここまで
どうも集中力が続かないもので申し訳無い


――おまけ・アレをやりたかった


ビスマルク「ニポンの ステキな シップネイム」

プリンツオイゲン「ニポニア スティッキ シップネイム」

ビスマルク「テン リュー」

プリンツオイゲン「テン リュー」

ビスマルク「タツ タ」

プリンツオイゲン「タツ タ」

ビスマルク「リュー の 田んぼ?」

ビスマルク「狩るの?一狩り いっちゃうの?」

プリンツオイゲン「研ぐの?」

ビスマルク「ジッタイ」

プリンツオイゲン「ジッタイ」


ビスマルク「おぉーいゲンさん そろそろリューの収穫時だべぇー」

プリンツオイゲン「マルさん まだ気が早ぇよぉ」

ビスマルク「んだぁ?もうあんなにリューがコウベ 垂れてるずらよ?」

プリンツオイゲン「だどもぉ だどもぉ まんだ垂れきってねぇずら」

ビスマルク「みっともねぇずらぁ ホラぁ オメが行がなかったらぁ オラが狩ってくるからぁ」

プリンツオイゲン「あぁー 無理だぁマルさん マルさーん!」

ビスマルク「あー!」

プリンツオイゲン「あー!」

ビスマルク「三乙したので今年は凶作です!!」

プリンツオイゲン「オウフ!!」


何でこんなもん書いた。ひとまずここまで


――某月某日


野分「早速ですが相談です。最近、秋雲が部屋から出て来てくれないんです」

加賀「秋雲さんが?」

野分「はい。陽炎姉さん達と部屋に入ろうとしても入れてくれませんし」

野分「何か良くない事になっていないか心配なんです」

加賀「……変ね。以前寮を工事した時に皆さんが立ち退いた時は?」

野分「そう言えば……あの時も秋雲の姿を見ていません」

加賀「気になるわね……いいわ。行きましょう」スクッ

野分「姉妹の問題なのに申し訳ありません。お供します」スクッ

加賀「気にしなくていいわ。仲間ですもの」


――


野分「秋雲、開けなさい」コンコン

加賀「反応が無いわね……本当にいるのかしら?」

加賀「マスターキーは?」

野分「それが、勝手に付け替えたらしくて開けられないんです」

加賀「困ったものね……そうだ、青葉さん」

野分「……?青葉さんはおられませんが?」

加賀「……そう都合よくは行かないようね」

青葉「どぉーもぉー!恐縮ですどぉーもぉー!!」スタッ

加賀「すいませんお呼び立てしてしまって。ここの鍵を開けて貰いたいのだけれど」

野分「え?今天井から……え?」

青葉「特殊工作も青葉にお任せ!」カチャカチャ

青葉「開きました!」カチャン

加賀「ありがとうございます。秋雲さん?」ガチャ


秋雲「……ッ……ッ……」ガリガリ

野分「秋雲、いるなら返事くらいして」

秋雲「……ッ……ッ……」ガリガリ

加賀「待って野分さん、何か様子が――」

秋雲「……ット……ット……」ガリガリ

青葉「わぁ、何描いてるんですか秋雲さん!」ヒョコッ

秋雲「……ット……ット……」ガリガリ

青葉「」バタッ

秋雲「……ット……ット……」ガリガリ

野分「青葉さん!?」

加賀「何が……!?」

秋雲「 I've got from hell,find it,hound it 」ガリガリ

<バタン

秋雲「 I've got to you alone,stand it,beat it 」ガリガリ

野分「!?」

野分「加賀さん!ドア閉めましたか!?」

加賀「私じゃないわ!」

秋雲「 I've got from hell,find it,hound it 」ガリガリ

加賀(何を描いて――!)

秋雲「 I can still alone,start it,feed it 」ガリガリ


――最期に見えたのは 白い画用紙を埋め尽くす 雑多な黒と赤


――――

――


加賀「――あら?」

秋雲「どうしたの加賀さん?大丈夫?」

加賀「あ、いえ……少しボーっとしていたみたい」

秋雲「そっか。疲れてるのに呼び出しちゃってすいませんねぇー」カリカリ

秋雲「っと、はい出来た!加賀さんの似顔絵ー!」パッ

秋雲「いやぁー!やっと空母の皆さんコンプリートですよ!」

加賀「そう。随分デフォルメして描くのね」

秋雲「おっ、肖像画みたいな方が良い感じですかぁ?」

加賀「いいえ、それはまた次の機会に描いてもらおうかしら」

加賀「今度は赤城さん達も一緒というのも、悪くありませんね」

秋雲「いつでも言って下さいねぇ!じゃあこれは加賀さんにプレゼントー!」

加賀「ありがとう。大切にするわね」


――番外編・アキツマヤ


ある日、摩耶様が海岸沿いを散歩していると

先日配属されたばかりのあきつ丸を囲んでいる四人の潜水艦達が見えました

伊19、伊58、伊168、伊8。いつも皆で仲良く遊ぶわんぱく四人組です

「よーうお前ら、何してんだ?」と、摩耶様が尋ねると

「一緒にビーチバレーやろって誘ってたの!」と、潜水艦のヤバい方の一人が答えました

「イ級でバレーとか正気の沙汰じゃ無いであります!!」あきつ丸が叫びます

「だってゴムボールだと本気で叩けないんだもん」これには潜水艦のもう一人のヤバい方が口を尖らせます

「すぐ潰れちゃうもんね。これなら全力でも壊れないから大丈夫よ」賛同するのはちょっぴりダウナーな潜水艦

「摩耶さんも一緒にやろ……楽しいよ……」誘って来たのはボロ雑巾みたいなイ級を抱えた最後の一人


少し考えてから摩耶様はこう答えました

「アタシ、インドア派だから。ごめんな」

「そっかー」

インドア派なら仕方ない。潜水艦達は摩耶様を誘う事を諦めて、あきつ丸を誘い始めました

衰弱して地面に落ちた蝶に群がる蟻のように、四人の潜水艦はあきつ丸の四肢を掴もうと手を伸ばします

「ホラ一緒にやるの!あそぼ!あそぼ!!」キャッキャッ

「離すであります!ええい離せと言っているだろうがっ!!」

それを見て摩耶様は、あきつ丸が少し気の毒に思えました

「ああそうだ。あきつもインドア派だから無理強いはしてやんなよ?」

「そう言う事は早く言って欲しいの!また新しいオモチャを探しに行くの!」「さんせーい!」

そう言って潜水艦達は去って行きました

「た、助かったであります……」


あきつ丸「――とまぁ、摩耶殿とのファーストコンタクトはこんな感じだったであります」

摩耶「そういやそうだったな。で、その日の晩飯からアタシの隣で飯食うようになったんだよな」

加賀「通りで仲が良い訳ね」

加賀「ところで、あきつ丸さんはお話が上手なのね」

あきつ丸「え?いやぁ、落語など好きな物でありますから」エヘヘ

加賀「でも、イクさん達がイ級でビーチバレーはやり過ぎじゃないかしら」クス

あきつ丸「……いや、それは事実でありますし」

加賀「えっ」

摩耶「あ……知らなかったのか……」

加賀「えっ」


――アキツマヤ・おしまい

本日はここまで

『姉離れしたい(中略)集い』は第一回から投下する方向でいいんだろうか?


――某月某日


加賀「――という訳で集まって頂きました」

加賀「姉離れしたいとは思わないけどコミュの狭さを指摘された艦娘の集いと題して――」

比叡「ヒドイ!題からしてヒドイ!!」

筑摩「あの、それなら私はお邪魔じゃないかと……」

瑞鶴「私も違うと思うんだけど……」

加賀「……筑摩さん、ちょっと耳を貸して下さい」

筑摩「?……は、はぁ……」クイッ


加賀「いいですか筑摩さん。これはコミュの狭さを指摘された艦娘の集いなんです」

加賀「しかしそれだけでは他の人と交流を持つ切っ掛けにはなりません」

加賀「その為に筑摩さんと瑞鶴を呼んだんです」

筑摩「そうですか……でも、なんで私を?」

加賀「人当たりが程よくマイルドなプレーンヨーグルトのような貴女であれば」

加賀「周りも打ち解けやすいのでは無いか、と考えました」

筑摩「そうでしたか……加賀さんの期待に応えられるよう、頑張りますね」ニコッ

加賀「ありがとうございます」


加賀「次、瑞鶴も耳を貸しなさい」

瑞鶴「随分長い内緒話だったわね……」クィッ

加賀「ふぅっ」

瑞鶴「ひゃああああああ!?」ゾゾゾゾゾ

加賀「あら良い反応」

瑞鶴「ふざけるなら帰るわよ!?」

加賀「ごめんなさい、真面目な話よ」

瑞鶴「ホントでしょうねー……?」ズイッ


加賀「このメンツの時点で姉自慢が始まるか開き直る人が出て来るのは明白」

瑞鶴「まぁ、そうだよね」

加賀「その空気に私だけで耐えられないから貴女を呼んだの」

瑞鶴「巻き込まないでよ!!」

加賀「そんな事言わないで助けて頂戴」

瑞鶴(……)

瑞鶴「わ、私に助けて欲しいの?」プイッ

加賀「ええ。貴女を信頼している証よ」

瑞鶴「~っ!……わかったわ!今回だけよ!」

加賀「ありがとう」


瑞鶴「早速だけどさ」

加賀「何かしら」

瑞鶴「私達が話してる間、この人達一言も会話してないんだけど……」

加賀「お茶うけに出したポッキーばかりが減っていくわね」


山城「……」ポリポリ

千代田「……」ポリポリ

比叡「……」チラッポリポリチラッポリポリ


瑞鶴「これだけで済んで良かったと思うけど、えーっと、その」

加賀「大井さんなら呼んだけど来なかったわ」

瑞鶴「……不思議と納得できるわ」

筑摩「あ、あのっ!」

山城「!」ピクッ

千代田「……」ポリポリ

比叡「ひゃいっ!」ビクッ


筑摩「せ、せっかくこうやって集まった事ですし、何か話しませんか?」

比叡「そそ、そうですね!何話しマスカ!?」

山城「……あんまり共通点、無いと思うんですけど……」

千代田「……」ポリポリ

比叡「……ですよね」

加賀「……」

瑞鶴「……」

筑摩「ま、まぁまぁ、話している内に意外な所で共通点が見つかるかも知れませんし」

瑞鶴「それもそうね。あんまり話した事無い人ばっかりだし」

加賀「瑞鶴」

比叡(話した事無い人……)ズーン

瑞鶴「……あ、ご、ごめんなさい」

比叡「あ、いえ、大丈夫です……」アハハ


山城「まぁ、いいですけど……」

千代田「……」ゴク

比叡「な、何話しましょうか!?」

加賀「こんな事もあろうかと、話す事サイコロを用意しておきました」スッ

比叡「あの緑のたてがみのライオンのヤツですね!流石です!」

筑摩「あ、じゃ、じゃあ私からやってみていいでしょうか?」

加賀「勿論。どうぞ」

筑摩「え、えっと、えいっ」コロコロ


『最近楽しかった話』


比叡「いぇ、イェーイ……あ、そういうノリじゃないですね。すいません」

筑摩「あ、これはつい先日ですね。利根姉さんと――」

山城「」ピクッ

千代田「」ピタッ

比叡「」ピク

瑞鶴「筑摩さんちょっとストップ」

加賀「無自覚に姉自慢を始めようとしないで」


筑摩「え?でも、大体利根姉さんと一緒ですし……」ウーン

瑞鶴「マイルドそうなのに一番辛口じゃない!どうしてくれるのよ!?」

加賀「だからこの集いに呼んだのだけれど」

瑞鶴「企画倒れよこんなの!私達でどうこうできる相手じゃないわ!」

筑摩「あ、じゃあ利根姉さんにご飯を作った時の話を――」

加賀「筑摩さんもう結構ですので」

瑞鶴「やめて筑摩さんそれ以上はやめて!」

千代田「私だってお姉にご飯作った事くらいあるし!!」ガタッ

瑞鶴「やめて千代田今そういう話じゃないから!!」

比叡「ご飯……ははっ……」

山城「別に……作れなくても生きて行けますし……」

加賀「そうよ山城さん。気にする事じゃないわ」

瑞鶴「あぁ飛び火がヒドイ!」


間宮「――え?私がですか?」

加賀「ええ。私達に料理を教えて下さい」

山城「姉さんの為と考えたらやる気が出て来ました」

筑摩「私もです。皆さん頑張りましょ?」

千代田「いいわ。折角だし手伝ってあげる」

瑞鶴「加賀さん、帰っていい?」

加賀「ダメよ。もう少し付き合って頂戴」

比叡「私も頑張りますよ!」

間宮「いいですよ!じゃあまずは――」ゴソゴソ

間宮「これをどうぞ♪」スッ

瑞鶴「……何これ?」

間宮「ウェットスーツと銛ですけど?」


――鎮守府近海


間宮「はーい着きました!この辺りでお魚を獲って下さいね?」ニコッ

加賀「いつも素潜りで獲ってたのね……」

瑞鶴(どうしてこうなった)

比叡「一番比叡!行きます!」ザブン

加賀「行くわよ瑞鶴」ザブン

瑞鶴「しょーがないわね」ザブン

比叡「げはっがはっ」

加賀「がぼごぼ」

瑞鶴「がぼぼごぼ」

千代田「ねぇ、あれ溺れてるんじゃない?」

間宮「まぁ大変」

筑摩「皆さんこれに掴まって下さい!」サッ

山城「それ銛ですけど」


――数刻後・食堂


摩耶「へーえ。加賀さん達で作ったのかコレ。美味しいじゃねーか」モグモグ

あきつ丸「自分も身に着けた方がいいかもしれないですな。しかしお二方」

あきつ丸「先程から随分と元気が無いようですが、如何されたでありますか?」

加賀「何でも無いわ……」

瑞鶴「まだ鼻の奥が痛い……」


――後日、潜水訓練が行われたのは また別の話

本日はここまで


――某月某日


龍田「失礼します」ガチャ

加賀「いらっしゃい。どうぞ」

龍田「早速相談なんですけどぉ……その前に」

龍田「どうしてずっと左の方を見てるの?」

加賀「申し訳ありません。寝違えてしまったものですから」

加賀「あ、身体の向きを変えれば……失礼しました」キリッ

龍田「うん。顔だけこっち見られる方が怖いかなぁ?」

龍田「加賀さんの楽な姿勢でいいですよぉ。ごめんなさい、変な事言っちゃって」

加賀「気にしないで下さい。では失礼して」ガタ


龍田「でも良かったぁ。加賀さんにも怖がられてたらどうしようかと……」ホッ

加賀「気を悪くしないで下さい。髪も結えないものですから」

龍田「いえいえ~。髪を下ろしている加賀さんも魅力的だと思いますよぉ?」

加賀「……それで、相談事とは?」

龍田「あっ……えっとねぇ、とっても恥ずかしい話なんだけどぉ」

龍田「ほら私ってぇ、ノロマな方だからそのぉ、バカにされないように頑張ってるんですよぉ」

龍田「そうしたら何かぁ、鬼教官みたいなキャラだと勘違いされちゃったみたいでぇ」

加賀「違うのですか?」

龍田「違いますよぉ。出来れば部屋でゴロゴロしていたい派ですよぉ」

加賀「そう。意外ね……」

加賀「それで、その誤解を解きたいという事ですか?」

龍田「はいぃ……あぁ恥ずかしい……」

加賀「天龍さんはこの事をご存知で?」


龍田「そうなんですけどぉ――」

~~~

天龍「オラ起きろ!」

龍田「うぅ~……あと6時間……」

天龍「戦艦かお前は!そんなんじゃチビ共にナメられちまうぞ!ホラ!」バサッ

龍田「うぁん」ゴロゴロ

~~~

龍田「――お休みの日はこんな感じで叩き起こされちゃうんですよぉ」ムー

龍田「折角のお休みの楽しみを奪うなんてヒドイと思いませんかぁ?」プンスカ

加賀「それは……まぁそうですね」

龍田「暁ちゃん達や睦月ちゃん達とお喋りするのも楽しいんですけどねぇ」ハァ

加賀「そう。どうしたものかしら……」


天龍「――で、オレが呼ばれた訳か」

加賀「ええ。非番の日くらいはゆっくり休ませてあげた方が良いかと」

天龍「いや、オレもそうしたいんだけどよ……」

龍田「?」

天龍「オレ達がシャキッとしてなきゃチビどもが真似してぐうたらになっちまうかもしれないだろ?」

龍田「天龍ちゃんってホント過保護よねぇ」

加賀「親バカというものに近いかもしれません」

天龍「加賀さんまで……まぁ、龍田は普段頑張ってるし、今度からは気を付けるよ」

龍田「ほんと?お昼まで寝てても起こさない?」ズイッ

天龍「あ、あぁ」

龍田「やったぁ♪ありがと♪」ニコニコ

天龍「……オレは、な」ボソッ

加賀「?」


天龍「あぁ、あとキャラが誤解されてるってのは違うな」

天龍「チビたちもオレ達も、ちゃんと龍田の事分かってるから」

龍田「……うん♪」

加賀(一件落着、かしら?)


――後日


青葉「開きました!」

雷「ホラ龍田さん!そんなんじゃダメよ!起きて起きて!」バサッ

龍田「うぁぁん」ゴロゴロ


――そのまた後日


青葉「開きました!」

古鷹「龍田さんおはようございます!寝過ぎるのは身体に悪いですよ!」バサッ

龍田「うぁぁぁん」ゴロゴロ


――さらにそのまた後日


青葉「開きました!」

川内「龍田さんも夜戦に備えて寝てるんだよねそうだよねそれ以外ありえないよね」

川内「だから私も寝る!」モゾモゾ

神通「ふざけないで」バサッ

川内「ぐあああああ」ゴロゴロ

龍田「お引き取り下さぁい……」


――で


龍田「望月ちゃんの部屋が一番落ち着くなぁ……♪」ゴロゴロ

望月「……まぁ、いいけどさ」ゴロゴロ

龍田「次の巻はどこかしらぁ?」

望月「あー……その辺」

初雪「……ゴメン、あたしが読んでる」

龍田「わかったぁ。急がなくて大丈夫だからねぇ」ゴロゴロ


――後にこの三人が原因で一騒動起きるのは また別のお話


――おまけ


青葉「お疲れ様です加賀さん!お昼持ってきましたよ!」ガチャ

加賀「ありがとうございます。ところで」

青葉「?」

加賀「青葉さんはよく天井から登場するけれど」

加賀「部屋の天井からは出てこないのね」

青葉「人に渡すご飯を持ったまま天井裏を行き来するほど非常識じゃないですよ!」

加賀「それもそうね。いただきます」

青葉「それに、廊下以外の天井裏にはレーザートラップが仕掛けられていますからね」

青葉「物理的に通れないんですよ」

加賀「なにそれこわい」


――おまけ・おしまい


本日はここまで


――某月某日


加賀「――という訳で第二回、姉離れしたいとは思わないけどコミュの狭さを指摘された艦娘の集い」

加賀「始めます」

瑞鶴「長くない?」

加賀「その内変えましょう。今回はゲストに龍田さんをお呼びしました」

龍田「お邪魔します♪」ガチャ

比叡「……」ソワソワ

山城「……」キョドキョド

千代田「……」チラッチラッ

瑞鶴「うわぁ……」

龍田(やっぱり怖がられてるのかなぁ)ションボリ


瑞鶴「ところで、なんで龍田さんなの?」

龍田「私の方からお願いしたの」

加賀「ええ。怖がられているから誤解を解きたい、と」

瑞鶴「へぇ……加賀さん」

加賀「何かしら?」

瑞鶴「何でこの集いに呼んだの?」

加賀「ダメだったかしら?」


比叡「……よ、よろしく!お願い!します!」

山城「……あ、あー、お茶、どうぞ」

千代田「……よろしく」ボソッ

龍田「はい♪皆さんと仲良く出来れば嬉しいなぁ♪」ニコ


比叡(金剛御姉様ごめんなさい。比叡は明日を迎えられそうにありません)ガクガク

山城(拝啓扶桑姉様。山城は最後まで不幸でした)ガクガク

千代田(帰ってお姉見てたい。あ、手が震えてきた)ブルブル


瑞鶴「あれ見てダメ以外の何だと」

加賀「早計よ瑞鶴」

瑞鶴「……まぁ、慣れればいいんだけどね」


龍田「あのぉ、皆さん顔色が優れないみたいだけどぉ、大丈夫ですかぁ?」

比叡「はい!大丈夫!です!」

山城「もし仮に万が一顔色が悪くても不幸ではありません」

千代田「お姉……お姉……」ブルブル

龍田「もしかしてぇ、私の事が怖いとか――」

比叡「やだなぁ!龍田さんを怖がる輩なんてウチに居る訳無いですよ!」

山城「もし居たとしたらモグリですよ」

加賀「……」

瑞鶴「加賀さん。頭抱えてる場合じゃないわ」


龍田「でもぉ、千代田さんなんか……」

千代田「あーお姉だー。お姉がいっぱいいるー。あははははははは」ガクンガクン

山城「もう手遅れなので放っておいて下さい」

比叡「千代田さんがSAN値欠乏症に……」

龍田「……」ションボリ

瑞鶴「き、気にしないで龍田さん!」

龍田「それはそれでどうかと思うんだけど……」

加賀「少しずつ慣れていってもらいましょう」

龍田「……」

瑞鶴「……龍田さん?」

加賀「どうしたの?」

龍田「……ッ」ジワ

龍田「なんでみんなそんなに怖がるのぉー!」ポロポロ

比叡「!?」

山城「!?」


――数刻後


ぱんだねこ「にゃっぱー♪」ナデナデポフポフ

龍田「わーいぱんだねこさんだぁ♪」キャッキャッ

比叡「やっと泣き止んでくれましたね……」

加賀「ええ。なんだか疲れたわ」

瑞鶴「私も……もう帰っていい?」

加賀「……いいわよ。ありがとう、付き合ってくれて」

瑞鶴「じゃあまたね。あ、千代田も連れて帰るわ……」

千代田「」


<ガチャ


<バタン

本日はここまで


――某月某日


高雄「お邪魔します」

加賀「いらっしゃい高雄さん。さ、どうぞ」

高雄「すいません、お時間とって頂いて」

高雄「あ、これ空母の皆さんでどうぞ」ガサッ

加賀「あら、いいんですか?」

高雄「はい、いつも摩耶がお世話になってますし」

加賀「そうですか……あ、少々お待ちください」スクッ

高雄「?」


加賀「渡す機会がなかなか無かったものですから」スッ

高雄「まぁ、いいのに」

加賀「いえ。私も摩耶さんにはいつもお世話になっていますので」

加賀「愛宕型の皆さんでどうぞ」スッ

高雄「ん……じゃあ頂きますね」

加賀「お口に合えば良いのですが……あっ」

高雄「え?」

高雄「あっ」

加賀「申し訳ありません」

高雄「や、やめて下さい土下座なんて!」

加賀「かくなる上は腹を切って――」

高雄「あ、頭を上げて下さい!違和感なかった私も私ですから!」


愛宕「――でぇ」

摩耶「開けろ!」ドンドンドンドン

鳥海「高雄姉さん……」オロオロ

愛宕「閉じこもっちゃった訳ねぇ」

加賀「面目ありません」ズーン

摩耶「青葉……は今提督の手伝いか。砲じゃ加減できねーし」ムー

摩耶「あきつ、鍵開けられるか?」

あきつ丸「あきつ丸であります。扉を破壊する事になりますがよろしいでありますか?」

摩耶「責任はアタシが取る」

あきつ丸「では遠慮無く。皆さん離れるであります」ジャカッ

愛宕「散弾銃なんてどこからくすねて来たの?」

あきつ丸「当鎮守府工廠謹製でありますよ」ドガ

あきつ丸「開いたであります」


高雄「……」

愛宕「布団に包まっちゃって、もう……」ズイッ

愛宕「ほーらお姉ちゃーん、出ておいでー」

高雄「」ピクッ

愛宕「ほら摩耶も鳥海も♪」

摩耶「加賀さん、あきつ」

加賀「何かしら?」

あきつ丸「あきつ丸であります」

摩耶「これから起きる事は誰にも言わないでくれよ?」

加賀「もちろんよ」

あきつ丸「友人の頼みとあれば」


摩耶「高雄お姉ちゃんどうしたのー?」

鳥海「高雄お姉ちゃんの顔が見たいなー?」

高雄「……」モゾ

愛宕「高雄おねーちゃーん起きてー」

摩耶「高雄おねーちゃーん起きてー」

鳥海「高雄おねーちゃーん起きてー」

高雄「お姉ちゃんふっかーつ!」バサッ

摩耶「うっせぇ余計な心配かけんな」

鳥海「ドアの修理しなきゃ」

愛宕「お茶にしましょうかぁ♪」

加賀(高雄さん耳まで真っ赤……)

あきつ丸(何事も無かったかのように……)プルプル

高雄「か、加賀さんとあきつ丸さんの前でやったの!?」

高雄「愛宕!?ちょっと待ちなさい愛宕!!」


おまけ


――同じ頃・近所の幼稚園


提督「……」ジッ

青葉「こうして天照様は洞穴から出て来て、世界に昼が訪れましたとさ」

青葉「めでたしめでたし」

――

青葉「お疲れ様です!いやぁ好評ですねぇ、この人形劇」

提督「同時に何体も操る方の身にもなってくれ……」ハァ

青葉「次はどんな話にしましょうか?」

提督「……どうしようかなぁ」


――

月読命「いやぁ、懐かしい話ですね」カンラカンラ

天照大神「むぅー……」プクー

天照大神「ちょっと現世の書物焚いてくるっ!」

月読命「やめて下さい姉様!あ、ほら買って来たアイスありますから食べましょ!ね!?」


おまけ・おしまい


本日はここまで


――某月某日・廊下


加賀「……?」

加賀(何だか騒がしいわね)ヒョコ

加賀「霧島さん、何があったの?」

霧島「あ、加賀さん。それが――」

金剛「あ、ナイスタイミング加賀!手伝って欲しいデース!」

加賀「どうしたの?」

比叡「望月達を遊びに誘っても出て来てくれないんですよぉ」

加賀「は、はあ……?」


望月「加賀さんの方からも言ってやってよー」ゴロゴロ

加賀「……龍田さん、貴女まで」

龍田「このコタツが私をダメにするぅ~」ゴロゴロ

金剛「子供は風の子!天気もいいんだし外に出まショー!」

初雪「……その発想がババ臭い」ボソッ

金剛「」ドサァ

比叡「あぁっ!お姉様が綺麗に崩れ落ちた!」

霧島「無理矢理にでも外に出て貰うわよ!」ズイ

望月「なんで霧島さんって艦隊の頭脳って呼ばれないの?」

霧島「」パンッ

比叡「霧島のメガネが割れた!」

加賀「退いた方が良さそうね」

榛名「あ、もう帰るんですか?お邪魔しましたー」モゾモゾ

望月「またねー」ゴロゴロ


――金剛の部屋


金剛「こんごーねー、2ちゃいと1200っかげちゅー」

霧島「きりしまあたまわるいこじゃないもん……ちがうもん……」

榛名「二人ともコテンパンにやられましたね!」キャッキャッ

加賀「どうして榛名さんはあんなに楽しそうなの?」

比叡「時々酷くなるんです」

榛名「何がですか?」

榛名「あ!御姉様白髪!白髪ですよ御姉様!」キャッキャッ

金剛「 AAAAAAAAAAAAGGGGGGGGGGGGGGGGGGGHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH !! 」

加賀「榛名さんやめてあげて」


――加賀の部屋


加賀「さて、という訳で」

加賀「望月さん達を部屋の外に連れ出す為に皆さんの知恵を拝借したいの」

山城「放っておけばいいじゃないですか」

千代田「右に同じ」

瑞鶴「まぁそうよね」

比叡「真面目に考えて下さいよ!」

あきつ丸「提督殿の命令なれば逆らわず出て来るのでは?」

摩耶「外で遊べってか?」

あきつ丸「いえ、午前中は中庭の穴を掘り、午後はその穴を埋める作業をさせるであります」

加賀「それは拷問よ」


睦月「あ、はい!」ビシッ

加賀「はい睦月さん」

睦月「あきつ丸さんの案で思い出したんだけど、望月ちゃん達は任務には出てますしぃ」

睦月「みんなで何かやるなら出て来るのではないでしょうかっ!」

加賀「……そうね」

加賀「良い案だと思うわ」

山城(それ以外にマトモな案が無いだけじゃ……)

あきつ丸「自分の発言が拾われたであります」

摩耶「はいはいよかったな。サンキュー睦月」

睦月「えへへー」


千代田「でも、皆で何かするって言ってもねぇ」ンー

比叡「現にカラオケなんかは拒否られてますし……」ンー

加賀「彼女達が参加したくなるような……」

隼鷹「加賀さーんちょっといいかーい?」ガチャ

隼鷹「ありゃ、お邪魔だった?」

加賀「いえ、大丈夫です。どうしました?」

隼鷹「こないだ預けてたお酒あるじゃん?あれそろそろ開けようと思ってさー♪」

隼鷹「庭の桜見ながら一杯やろうと思ってるんだ」


加賀「いいですね。でもお酒を返すのは当日です」

隼鷹「ちぇー」

摩耶「それだ!」

加賀「どれ?」

摩耶「花見だよ花見!皆で盛り上がってりゃアイツらも出てくんだろ!」


――執務室


加賀「――という訳で許可を頂きたいのですが……」

提督「……珍しく歯切れが悪いですね?」

加賀「作戦行動以外では、こういった事は初めてですので」

提督「そうですね。花見か……許可しましょう」

提督「飲食物の手配をしなくてはいけませんね」

提督「実行委員の皆さんで話し合って、改めて見積書を提出して下さい」

加賀「実行委員とは?」

提督「あぁ……では通達します」

提督「加賀、山城、千代田、比叡、摩耶、あきつ丸、睦月を実行委員に任命します」

加賀「はっ」ビシッ

加賀「拝命します」


――

千代田「厨房で作って持って行けばいいんじゃない?」

鳳翔「いえ、ある程度下拵えして皆さんと一緒に焼いた方が楽しいと思いますよ?」

隼鷹「鳳翔さんに一票!」

飛鷹「厨房役が楽しめないものね。私も鳳翔さんに一票よ」

千代田「そうだねー……じゃあ鳳翔さんの案で。後は何を作るか、ね」

――

睦月「何食べたいかのアンケートだよっ!」

曙「ふーん。別に何でもいいけど」

雷「ダメよ曙。ちゃんと考えないと後で後悔する事になるわ」

雷「ピーマン苦手でしょ?」

曙「なっ!なんでアンタが知ってるのよ!?」

白露「皆でご飯食べるだけなのに何だかワクワクするね!」

村雨「身も蓋もないなぁ、もう」

――

金剛「何かこう、出し物やるのも楽しそうデース!」

扶桑「では私と山城で漫才を――」

山城「姉様それダダ滑りしたヤツじゃないですか……」

比叡「えぇと、じゃあ舞台の設営ですね」

伊勢「力仕事なら私達の出番ね♪あ、でも飾り付けとかはどうすんの?」

――

摩耶「昼間だし照明はいらねーよな?あとはマイクとスピーカーと……」

鬼怒「ビニールシートや食器だね。紙食器なら百均で買えたよね?」

由良「大体揃うわね。あと割箸に爪楊枝……はウチにあるのでいいか」

青葉「あ、ビンゴ大会とかどうですか?」

あきつ丸「景品はどうするでありますか?」


――

飛龍「よいしょっと」ドスン

赤城「倉庫の物で使えそうなのはこれくらいね」

加賀「足りないのは……ブルーシートくらいかしら」

瑞鶴「買い出しに追加ね……翔鶴姉、それ何?」

翔鶴「杵と臼よ」

――

間宮「じゃあ皆さん、お願いしますねー」

大鯨「大物狙いでいきましょうねー」

伊19「乱獲!乱獲するの!」キャッキャッ

伊58「誰が一番獲れるか競争しよ!」キャッキャッ


――数日後


初雪「……外、騒がしい」

望月「んぁ?」

初雪「中庭の方」

望月「ソノコさんが来る日じゃないの?」

龍田「それにしては騒がしいわねぇ」ヒョコ

龍田「あ」

初雪「?」

望月「どったの?」


<ピンポンパンポン♪


『本日、ヒトサンマルマルより、中庭で花見を行います』

『参加は自由ですので、お気軽にご参加下さい』


<ピンポンパンポン♪


望月「ご苦労な事だねぇ」

龍田「ねぇねぇ、鳳翔さんが屋台出してるよぉ?」

望月「!」ガタッ

初雪「!」ガタッ


<ガチャ

<バタン

<ドタバタドタバタ


雲龍「はいっ!」パシャ

天城「はいっ!」ペタコン

レーベレヒト「へー。おもちってこうやって作るんだね」

マックス「ふーん……」

天城「やってみますか?」

マックス「いいの?」


千歳「ほら一杯どうぞ♪」

朧「呑めませんよぉ!」

千代田「お姉やめて!」

響「……」


※登場人物は全て20歳以上です


響「これで大丈夫だよ」ゴクゴク

飛鷹「貴女それウォッカじゃない」

響「違うよ。ロシアの美味しい水だよ」


<デデデデーデー デデデデー

提督「大淀さん、このCDって」

大淀「ロボコップのサントラですけど?」

提督「止めなさい」

大淀「えー」

提督「えーじゃないよ」


赤城「随分賑やかになったわね」ジャッジャッ

加賀「そうね」ジャッジャッ

加賀「焼きそば上がったわ」

黒潮「ほな次ウチのお好み焼きなー」フンス

加賀「ええ、楽しみにしているわ」


摩耶「おう、お疲れー」

あきつ丸「お疲れ様であります」

加賀「ありがとう。私達の分は残ってるかしら?」

摩耶「当たり前じゃねぇか。はい、赤城さんも」

赤城「あら、ありがとうございます」ニコ

あきつ丸「では加賀殿、改めて乾杯の音頭を」

加賀「ええ……乾杯」


――――

――


<ガチャ


加賀「いらっしゃい」

加賀「どうぞ。何か飲む?」


<バタン


『加賀のお悩み相談室 OPEN』



加賀「加賀のお悩み相談室」・おしまい

後は少々おまけが御座いますのが、ひとまずここまでとさせて頂きます
短くなりましたが、お付き合い頂きありがとうございました
楽しんでもらえたなら幸いで御座います


――おまけ


雲龍「ハッ!ハッ!ハッ!」ドコドコドコドコ

天城「ジュリアーナ!!トオーーーーーーーキョーーーーーーーー!!」フリフリ


扶桑「何あの和太鼓とデッカイ扇子……」

山城「倉庫から見つかったそうです」


熊野「次は私の番ですわね!」

レーベレヒト「熊野さんも鉄板焼きするの?」

熊野「モダン焼きですわ!」ジュー

鈴谷「こっちはもんじゃ焼きね。美味しいよー」ジュー

レーベレヒト「日本の食べ物にもこんな暗い闇があったんだね」プルプル

マックス「巫女が噛んだ米で酒を造っていた連中よ。ナメてはいけないわ」プルプル

熊野「鈴谷!もんじゃ焼きはおやめなさいと言ったでしょう!?」

鈴谷「えー、いいじゃん別にー」

時雨「はいレーベ口開けて」ガシッ

レーベ「いや、ボクはいいから時雨が食べなよ」

時雨「そう言わずにホラ、あーん」

時雨「あーん」グググググ

レーベレヒト「ん゛ー!!ん゛ー!!」ジタバタ

マックス「離して!レーベを離して!」ポカッポカッ


秋雲「……」カリカリ


~~~

深海探査中に明らかに人工物と思われる『門』が発見される

調査を進める中で誤って『門』が開かれ世界の狭間と繋がり深海探査船が音信不通となる事件が発生

再調査団が結成されるも同海域に於いて行方不明となる

~~~


鳳翔「あら、何を描いてるの?」

秋雲「花見を楽しむ艦娘達の図、って感じですかねぇー」カリカリ

不知火「秋ぐみょ!あにゃたもおしゃけいっぱいもらってきにゃーしゃー」ニヘー

離島棲鬼「うぁーしゃー」フラフラ

秋雲「うっわマジかよグデングデンじゃないっすか」

鳳翔「大丈夫?」

不知火「イェーイなんかもうイェーイ」フラフラ

離島棲鬼「んふふふふふ……」フラフラ

秋雲「ダメだこりゃ。どっか寝かしときましょ」

鳳翔「まったくもう……」クス


「……寝てる?」

「昼間あれだけ酒を呑んだのだ。ぐっすり寝ているであろうな」

「いやぁー無事見つかって良かったねぇ♪」

「貴様は相変わらず……っ!」

「ちょ、待った待った!今喧嘩してる場合じゃないでしょ!」

「……はぁ。後で覚えておけよこの鳥頭め」

「反省してるってばぁ。にしても、何で鍋を被るって発想が出てきたのかしらねー」ヒョイ

「知らん。さっさと帰るぞ」

「はーい」

響「zzz……」


――某月某日


加賀「どうぞ」

「邪魔するぞ」ガチャ

加賀「……あの、ここは部外者立ち入り禁止ですが」

「まぁそう邪険に扱うで無い。ここに良い相談者がおると聞いて馳せ参じたのじゃ」

「まずは茶でも淹れて貰えんかぇ?」ストン

加賀(ケータイ……圏外?)スッ

「あぁ、騒ぎ立てられると面倒でな。少しだけこの部屋に細工をさせてもらったぞ」

「ま、妾が立ち去れば術も消える。安心するがよいぞ」

加賀「……ご用件をどうぞ」

「じゃから相談じゃと言うとるに……まぁよい、そういえば名乗って無かった、の」

九十九仙人「妾は九十九仙人という。覚えても忘れても構わんぞ」


おまけ・おしまい

以上、お粗末様でした
改めましてお付き合い頂きありがとうございました

例によって過去作が平行世界になりますので、それも踏まえて楽しんでもらえたらなーと思っております
例)カラオケしてる離島棲鬼は大体ソノコさん

使われなかったネタメモ

響・鍋・バレルヘルム
提督・艦娘が開発される前・空母・大和の護衛
大和・狐面・自主謹慎・感情ロックによる暴走
大淀・感情ロック解除
金剛・タマゴアイスを食べる時は真っ直ぐ前を向いて微動だにしない

ではまた、機会があれば

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月08日 (水) 18:45:42   ID: 7pl6GbK9

ここの加賀さんは可愛い

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