モバP「ボーナスで百万円ですか!?」 (123)


注意書き

モバマス

キャラの口調変かもしれません

誤字脱字

細かいことは気にしない人で



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モバP「で、でもまだそんな時期じゃ……」

社長「まぁ、そうなんだけどね」ドン

モバP「え? 現金でそのままですか?」

社長「キミ、振り込んだらきっと使わないでしょ」

社長「このお金はね。キミが明日からの休みで使ってもらいたいお金なんだよ」

モバP「休み?」

社長「うん。一週間ほどね」

モバP「い、一週間!? 俺そんなの聞いてないですよ!」

社長「落ち着いてくれたまえ」

モバP「社長。お言葉ですけど俺には休んでいる暇なんて――」

社長「これは社長命令だ。休みなさい」

モバP「でも……」

社長「たまには羽を休める時も必要だよ?」

社長「キミはここ数年働き詰めだ。私は心配なんだよ。いつかキミが壊れてしまうんじゃないかとね」

社長「だからお願いだ。頼むからこの百万円を使ってパーっと羽を伸ばしてきてくれ」

モバP「……」

――



モバP自宅

モバP「って言われてもなぁ……」

モバP「一週間で百万って、多すぎだよ」

モバP「それに聞けば社長のポケットマネーらしいし」

モバP「申し訳ないし今度こっそり社長のスーツのポケットの中にでも入れておくか」

モバP「どうせ休みが取れても俺に金を使うような趣味や目的なんてないしな」

ピーンポーン

モバP「ん? 誰だ?」

ガチャ

モバP「はーい」

ちひろ「こんにちわプロデューサーさん♪」ニッコリ

モバP「ちひろさん? どうしたんですかこんな時間に……」

ちひろ「えへへ、ちょっと中に入れてもらってもよろしいですか?」

ちひろ「私、プロデューサーのために料理作っちゃいますよ!」

モバP「へー、ちひろさんの手料理ですか! いやぁ、独り暮らしだとどうしてもそういうのが恋しくなっちゃうんですよね」

ちひろ「でしたら話は早いです! 台所を貸してもらいますね」

モバP「ええ、いいですよ」

ちひろ「あ、後部屋に入る前にチェーンはしっかり掛けてくださいね」

モバP「え?」

ちひろ「ほら、最近なにかと物騒ですからぁ」ニッコリ

モバP「あー、そうですよね。いつもは鍵だけなんですけどやっぱしっかり掛けておいて方がいいですよね」ガチャガチャ

……

ちひろ「さぁ、出来上がりました! どんどん食べてください」

モバP「結構豪華ですね。いただきます!」

ちひろ「お酒もあるので遠慮しないでくださいね」

モバP「飲みます飲みます!」

……

モバP「ひゃっほーい! 今夜は気分がハイって感じだぜ!」

ちひろ(そろそろ頃合ですね)

ちひろ「そういえば、モバPさん。今、とーってもお得な話があるんですけど聞きますか?」

モバP「うん! 聞く聞く!」

ちひろ「えっとですねー。今回はスタドリ購入常連のモバPさんに特別価格でスタドリを販売したいと思います!」

モバP「まじかよ! そいつはすげーや!」

ちひろ「モバPさんスタドリが一個103円なのは勿論しってますね」

モバP「もちのロンだよ!」

ちひろ「一万本買うといくらになるかわかります?」

モバP「103万!」

ちひろ「しかーし、今回は常連様価格で一万本を『100万円』でご購入できちゃいます!」

モバP「えー、でもそんな数購入しても三万しか安くならないのー?」

ちひろ「そういうと思っていました!」

ちひろ「今なら『現金』で『一括』払いですと、一万本を90万円でご購入することが出来ます!」

モバP「なんだって!? 13万円もお得じゃないか!」

モバP「今、たまたま現金で90万円あるんですよ!」

ちひろ「ワー、ソレハスゴイグウゼンデスネー」

モバP「ちょっと、隣の部屋から持ってきますね!」スタスタ

ちひろ「じゃあ、契約書を用意して待っていますね」ニッコリ

モバP(うっひょー! お得な買い物しちゃおっと♪)

モバP(いや、待てよ……あれは社長のお金だ)

モバP(無闇やたらに使えないし返そうと思ってたものだし)

モバP(ああ、でもでもスタドリもほしい)

モバP「……」

モバP「なんかおかしくないか?」

モバP「なんで俺がこんな大金を持っているタイミングのときにちひろさんが俺の家に来たんだ?」

モバP「偶然、にしては出来すぎてるよな。用意周到に契約書まで用意していたし」

モバP「いや、絶対おかしい!」

モバP「そうだ。全部がおかしいんだよ!」

モバP「ちひろさんは俺が百万を持っていたことを知っていたんだ」

モバP「まず、俺の家に入ってきたときの一言!」

モバP「チェーンを掛けさせたのはすぐに逃げ出せないようにするためのもの」

モバP「それにあのスタドリを販売するときの発言の端々に俺を誘導するテクニックが使われていた」

モバP「まず、百万円という単語を発して社長からもらったお金のことを思い出させる」

モバP「その後中途半端な値引きでチラつかせて大幅な値引きをしてお得感を与える」

モバP「現金で一括払いを指定したのも今ここに百万があることを知っていたから……」

モバP「……悪魔っているんだな」ボソ

モバP(絶対……絶対買うもんか!)

モバP(いやでもここで戻ればまたちひろさんの営業テクの餌食に)

モバP(逃げようと思っても玄関にはチェーンが掛かってて手間取ってしまう)

モバP(その間に腕を掴まれてやつの言霊に触れればアウト)

モバP「……」

モバP「とりあえずこの百万はポケットの中にしまって……」

モバP「後は、っと」スタスタ

ちひろ「あ、戻ってきましたね。契約書はこちらになりますよ」

モバP「そうですか」ニッコリ

モバP「それよりもちょっとだけ窓を開けて換気させてもらってもいいですか?」

ちひろ「ええ、もちろんですよ」

モバP「それじゃあ、失礼して……」ガラガラ


モバP「サラダバー!」サ


ちひろ「え?」

ちひろ「ちょ!? ここ何階だと思っているんですか!?」

モバP「……!」スタ

ちひろ「う……うそ……」

モバP「ちひろさん悪いですね! こいつはあんまり手を付けたくないお金なんで!」タッタッタ

ちひろ「行っちゃった……」

ちひろ「まぁ、いいです。チャンスは一回限りと決まったわけではありません」

ちひろ「たった一円でも搾取できるお金があるなら私は手を抜きませんよ」ニッコリ

……

繁華街

モバP「とりあえずポケットの中の100万で靴を買ったけど」

モバP「使っちゃったなぁ……」

モバP「よし、今度は絶対使わないぞ!」

モバP「あー、でも今夜は家に戻れそうにないからカプセルホテルにでも泊まるかな」

モバP「……そ、それから使うのをやめよう」

モバP「ん? あれは……」

モバP(楓さん川島さん志乃さん早苗さんにユッキに比奈……)

モバP(変装してるけど間違いなくそうだろうな)

モバP(しかもいい感じに酔っ払ってて二軒目って感じだな)

モバP「……」

モバP「よし。無視しよう」

比奈「あ、プロデューサーッス」

モバP(すぐにバレた!)

瑞樹「あら、本当だわ。どうしたの?」

志乃「こんな人通りが多いところで会うなんて運命的ね」

楓「運命はうんめい……ふふっ」

モバP「えっと、仕事帰りでたまたまですよ」

友紀「じゃあ、一緒に飲もうよ!」ガシ

モバP「ゆ、友紀!? 馬鹿、お前当たってるから!」

友紀「こまけぇこたぁいいんだよ!」

モバP「よくな――てか、お前酒くさ!」

早苗「そうだぞP君! のまのまイェイ!」ガッシリ

モバP「さな……え……さん!」

比奈「あー、これは決まってるッスね」

早苗「あ、ごめん。やりすぎちゃった★」

モバP「か、勘弁してくださいよ……」

モバP「というか、俺は給料日前でお金がないんです」

モバP「今日は申し訳ないですけど……また後日にしてくださいね」

瑞樹「そうなの? 残念だわ」

友紀「えー、お金ならたくさん持ってるじゃんー」

友紀「ほら、こんなに」バラ

モバP「あ、お前いつのまに!?」

一同「……」ギラン

モバP(あ……奢らされるわ)

……

瑞樹宅



モバP「んん……重い……」

モバP(腹と太ももに誰かの頭が……)チラ

モバP「友紀と比奈か」

楓「お目覚めですか?」

モバP「楓さん? う……」

楓「大丈夫ですか? お水ですよ」

モバP「ああ、すみません。ありがとうございます」

ゴクゴク

モバP「ちょっと楽になりました」

モバP「それにしてもここは……」

楓「瑞樹さんの家ですよ」

モバP「そういえばそうでしたね。他の皆さんは?」

楓「別室で寝ています」

モバP「そうですか……」

モバP(段々と思い出してきたぞ。確か飲み屋に行ったあとに川島さんの家で飲もうってなって)

モバP(俺と比奈と友紀が先に潰れたんだっけ)

モバP(それにしても結構安い店選んだはずなのにまさか10万近く使わされるとはな……)

モバP(まさか休暇一日目でここまで使うとは……)

モバP(もうほとんど使わず返すっていうのは諦めたほうがよさそうだな)

モバP(とりあえず七日間経って余ったお金を社長にちゃんと返そう)

モバP(それなら向こうも納得して受け取ってくれるだろうし)

モバP「そうと決まったら」ス

楓「もう行ってしまうんですか?」

モバP「プロデューサーがアイドルの家で酒飲んでお泊りとか洒落になりませんからね」

楓「酒だけに、ですか?」

モバP「いや、違いますよ」


所持金残り90万円

……

モバP「とりあえず家に帰るか」スタスタ

モバP「……」

モバP「事務所、大丈夫かな」ボソ

モバP(智絵里俺がいなくて平気だろうか。杏、俺がいなくてちゃんと起きられてんのかな?)

モバP「はぁ……だから休暇なんていらないのに……」

モバP「お、着いたな」

洒酒

>>57

酔ってもないのに顔が赤くなった

ガチャガチャ

モバP「ん? 鍵がかかってるな……」

モバP「しょうがない。大家さんに言えばなんとかしてくれるだろ」

……

ピーンポーン

ガチャ

大家「はい。大家ですけど」

モバP「すみません。○号室にすんでるモバPですけど……」

大家「も、モバPさん!?」

バタン

カチャカチャカチャ

モバP「な、なんでいきなり扉を閉めて鍵をかけてるんですか!?」

大家「すみません! 私はまだ地獄に落ちるわけにはいかないんです!」

モバP「はぁ!?」

大家「私にはワイフや息子もいます……」

大家「どうか、どうかここはお引取りを!」

モバP「いや、うちの家の鍵のスペアがあれば貸してもらいたくて……」

大家「そんなものはうちにはないです! いいからしばらくの間ここからはなれていてください!」

大家「その一ヶ月あの部屋の家賃はただにしますから!」

モバP「そ、そこまでいうならわかりましたよ……」

モバP「……」

モバP(ちひろさんの仕業だろうな……)

モバP(警察沙汰レベルだけど一応身内だから問題になったらやばいよなぁ。事務所の看板的に)

モバP(警察にはとてもじゃないがこの件は言えないな。あの人はそこまで予想してるんだろうけど)

モバP(だからこそ、90万も払いたくはないな)

モバP(とりあえずほとぼりが冷めるまでどこかに泊まって野風を凌ぐか)

……

モバP「と、まぁそう言ったわいいものの。日中は暇だなー」

モバP「泊まるところも都内だと困らないだろうし」

モバP「……休日ってなにすればいいんだ?」

モバP「うーん……」

モバP「ま、こうやってプラプラしてるだけいいか」

モバP「ん? あれは……」

美波「……」オロオロ

モバP「美波?」

美波「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

モバP「どうしたのそんなに困った顔して」

美波「実はその……電車が止まってしまって……」

美波「タクシーで向かおうと思ったんですけど手持ちが少なくて」

モバP「ええ!? 今日何か大事な用事があるの?」

美波「は、はい。ラクロスの大会があるんです」


モバP「ま、まぁでも仕方ないんじゃない? 大会は一つだけじゃないんだしさ!」

美波「いえ、大変言いにくいんですけど……今日は私の最後の大会になる予定だったんです」

モバP「あ、そっか。アイドルのほうが忙しくなってきたからラクロスやめるって言ってたもんね……」

美波「……いいですけどね」ニコ

美波「たぶん、これは神様がお前はラクロスせずにアイドルを頑張れ、ってお達しなんですよ」

モバP「……」

モバP「はいこれ」

美波「え?」

モバP「これだけあれば足りるでしょ?」

美波「でも、こんなに……多すぎて受け取れません!」

モバP「余ったお金はラクロスで知り合った子達とご飯でも食べなよ」

モバP「最後の最後でそれじゃ、美波も納得しないし周りの人も綺麗には終われないからね」

美波「プロデューサーさん!」

モバP「はい、急いだ急いだ!」

美波「ありがとうございます! 時間があるときにまたちゃんとお礼をしますから!」

ブーン

モバP「頑張れよー」

モバP「……また使ってしまった」

モバP「まぁ、お酒に使ったときよりかは有意義だったかな」

所持金85万

……

公園

モバP「たまには童心に帰るのもいいか」

モバP「……鉄棒か」

モバP「よいしょっと」クルン

モバP「おお。小学生の時は逆上がり出来なかったけど今はこんなに簡単に……」

モバP「大人になったなぁ」シミジミ

モバP「ん? あれは……」

少年A「どうしてくれるんだよ!」

少年B「おねえちゃんのせいでカードなくなっちゃったじゃん!」

蘭子「ぷ、プロヴァンスの風が我が結界を打ち破った……」(か、風が突然吹いてそれで……)

少年A「そんないいわけききたくないよ!」

少年B「そうだそうだ」

モバP「おいおいどうしたんだ?」

蘭子「あう……我が友よ……」(プロデューサー……)

モバP「半泣きになってないで理由を説明してみろ」

蘭子「無垢なる悪魔達が漆黒の蓮を召喚し、我がそれをコントロールしようとしたのだが」(子供達が持ってたカードゲームをちょっと見せてもらっていたんですけど)

蘭子「その際にプロヴァンスの風が我が結界を打ち破った」(そのときに風が吹いちゃってどこかに行ってしまったんです)

モバP「探したのか?」

少年A「さがしてもみつかんなかったんだよ」

少年B「そうそう」

モバP「はぁ……事故だけどこの子たちには悪いことしちゃったな。蘭子、それはわかるな?」

蘭子「……」コク

モバP「ねぇ、君。そのカードっていくらするの?」

モバP「なくなっちゃったものはしょうがないから、代わりにおじさんが買いなおしてあげるよ」

蘭子「わ、我が友……!」

モバP「いいんだよ。その分、頑張って働いてくれよ?」

少年A「おにいさんがかってくれるって言うなら」

少年B「おれらはべつにいいけど……」

モバP「交渉成立だな。それで、いくらなの?」

モバP(どうせ、このくらいの子供の持ってるようなカードだから数百円くらいだろ)

モバP(高くてもせいぜい数千円ってところだろ)

少年A「三十万円」

モバP「ん?」

少年B「三十万円」

モバP「お、おじさんうそはあんまりすきじゃないなぁ……」

少年A「おじさん、ブラックロータスしらないの?」

少年B「おとなのくせになさけなーい」

モバP「ブラックロータス……漆黒の蓮ってこのことか?」

蘭子「は、はい……」ウルウル

モバP「ちょ、ちょっと待てよ」スマホ

モバP「これで間違いないのか?」

蘭子「……」コク

モバP「……さいですか」

……

残り所持金55万

モバP「……」

蘭子「……」

ズーン

モバP「蘭子、もう気にしなくてもいい。あれは事故なんだ」

モバP「今調べたけどもっと悲惨な例は2000万円の未開封パックを子供が開けちゃって色々あった事故もあるみたいだから」

モバP「それに比べれば蜂に刺された程度だよ」

蘭子「蜂……う、うわぁぁぁん」

蘭子「ごめんざい……ごめんなざい!」ガシ ゴシゴシ

モバP「あー、ほら。泣くな泣くな」ナデナデ

蘭子「一生掛けて返しますから……!」

モバP「いや、三十万なら一生かからないでしょ」

モバP「それにいいよ。あれは事故なんだから」

蘭子「……!」フルフル

モバP「お前って意外と頑固だよなぁ……」

モバP「まぁ、そう思うんだったらしっかり返してもらおうかな」

モバP「とは言っても、お前の稼ぎなら一週間働けば余裕で稼げる額だ」

モバP「だから、一生掛かるなんてことはないから安心しろよ」

モバP(って、言ってもなんであんな子供があんなカードを……)

モバP(世の中って本当によくわからんな)

……

夕方

モバP「ふぅ。蘭子を泣き止ますのに時間が掛かったな」

モバP「そろそろ今日の寝床でも見つけますか」

モバP「っと?」

モバP「誰だあれ?」

みく「……」ズーン

モバP「みく? どうしたんだ」

みく「Pチャン……おはよう」

モバP「お、おう。もう夕方だけどな」

みく「……」

モバP「……悩みか?」

みく「にゃ? どうしてわかったの?」

モバP「そりゃ、お前のこといつも見てるし」

みく「いつもなら小躍りするほど嬉しいのに今はそんな気分になれないにゃー」

モバP(これは重症だな)

モバP「とりあえず話してみろ」

みく「今日お仕事で難病の子供の募金活動に参加してきたにゃ」

モバP「ああ、俺がついていくはずだったあれか」

モバP「手術できる目標金額には達したのか?」

みく「……」フルフル

モバP「そうか……」

みく「とっても明るくていい子だったにゃ」

モバP「難病の子?」

みく「うん」

みく「難病を抱えてるなんて忘れちゃうくらいだったにゃ」

みく「だからこそ、目標金額を達成出来なかったことを伝えるのがとっても苦しくて……」

モバP「伝えたときはどんな顔してたんだ?」

みく「優しく微笑んでたよ。『ありがとう』って……」

みく「だから余計に辛くなっちゃって……」

モバP「それを引きずって今の調子ってわけか」

みく「うん……」

モバP「後、いくらあれば達成できたんだ?」

みく「え?」

モバP「いいから」

みく「えっと……きっかり55万にゃ」

モバP「ほい」

みく「こ、これ……!」

モバP「そういえば今日俺も募金する気まんまんだったんだけど、し忘れてたわ」

モバP「これ、俺の分って言って届けてきてくれるか?」

みく「い、いいの!?」

モバP「おう。その子のちゃんとした笑顔。見てこいよ」

みく「うん!」タッタッタ

……

所持金100円

モバP「……」チーン

モバP「手持ちはたまたまポケットに入っていた100円のみ……」

モバP「ああ、格好つけなきゃよかったかな?」

モバP「後悔はしてないんだけどなぁ」

グー

モバP「腹減ったなー。しょうがないしこれでパンでも――」チャリン

モバP「あああああ! 100円玉自販機の下に落っこどした!」

モバP「く……カンバック! カンバック100円!」

エーナニアノヒトー アリエナイー ママーアノヒトー ミチャダメヨ



……



モバP「終わった。なにもかも終わった」

モバP「泊まる場所もなければ食べるお金もない」

モバP「いっそ事務所に……一日で百万使い切ったとは言えないよなぁ」

モバP「それに事務所に行けばちひろさんが……」

モバP「もうどうしよう。ホームレスになろうかな?」

ポタポタ

モバP「ああ、俺の心の涙がついに天候に影響を及ぼし始めたぜ」

モバP「はぁ……鬱だ」

モバP「ってー! 弱気になってちゃだめだ! こういうときこそ明るく!」

モバP「えっと……そ、ソーラン節でもやるか!」

モバP「よーし! あ、ソーランソーラ――」

美波「プロデューサーさん?」

モバP「やぁ、美波、どうしたんだい?」キリ

美波「いや、今ソーラン節――」

モバP「気のせいだよ。はっはっは」

美波「……ところでプロデューサーさんはこんな雨の中どうして捨てられた子犬のような顔をしているんですか」

モバP「そんな可哀想な顔してましたかね私は」

モバP「まぁ、事情を話すと長くなるんだけど……」

……

美波「そんなことがあったんですか」

モバP「恥ずかしい話だけどね」

美波「でしたらなおのこと今日のお金は早くに返さなくちゃいけませんね」

モバP「いいよ。そんなに急がなくても」

美波「でも、お金がないんですよね? 泊まる場所も」

モバP「まぁ、そうだけど……」

美波「ああ、だったら今日のお礼に私の家に泊まるというのはどうですか!?」

モバP「美波の家に?」

美波「はい! きっと家族の方も歓迎してくれます!」

モバP「んー、だったら行こうかな」

美波「是非、そうしてください」ニッコリ

モバP(アイドルの家にお泊まりってやばいような気もするが、背に腹は変えられないか)

モバP(それに一回やっちゃってるしね)

今日はここまで

某漫画の流れがそっくりな気がしますがそれは錯覚です。錯覚です。

おやすみなさい

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