一舞「もし暇ならさ、一緒に映画でも見に行かない?」夏陽「はっ!?」 (37)

◆ひなビタ♪SSです
◆今回は少し趣向が異なりますが、何卒宜しくお願い致します


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咲子(電話)『すいませんイブちゃん、ちょっと酷い風邪で……』

一舞「ええ、それじゃ大変じゃん!今からお見舞いに……」

咲子『お気持ちは嬉しいのですが……インフルエンザなので……』

一舞「そ、そうなの?」

咲子『ですから……今日はごめんなさい……』

一舞「い、いいよ、大丈夫!今日は安静にしてて、ね?」

咲子『はい…本当ごめんなさい……』

一舞「大丈夫だから、そんなに心配しないでよ、デートなんていつでも出来るでしょ?」

咲子『そうですけど……』

一舞「デートはまた今度すればいいからさ!じゃ、またね」

咲子『ふぁい、あ、渡しておいたチケットはお好きに使って下さいね…では……』

一舞「……」ピッ

一舞「……」

一舞「はぁー」

一舞「今日はさきこと出掛ける予定だったけど……」

一舞「暇になっちゃったなあ……」

一舞「インフルエンザじゃ仕方ないけどさ……」

一舞「映画のチケットもあるのに」

一舞「じゃあまりかとでも……」

一舞「いや、まだ寝てるんじゃないかなあ、りんと……」

一舞「じゃあめうは……うん?」

一舞(あの赤髪……)

夏陽(何故かこんな時間に日向美商店街に来てしまったわ)

夏陽(べ、別に深い意味はないんだから!)

夏陽(そうよ、ここなは今日はロケがあってあたしだけフリーだから、
  やることないしどうせならいぶきに会いに行こうとか、そんな事は全然、全く……)

夏陽(……なんでいぶきなのかしら……)

一舞「なつひ?」

夏陽「ひっ!」

一舞「なんでこんなとこにいんの?」

夏陽「え、き、喫茶店でアップルティーでも飲もうかと思ったのよ!」

一舞「わざわざここまで来て?ふーん」

夏陽「わ、悪い?」

一舞「いや悪くはないけど……」

一舞「あ、そうだ」

夏陽「な、何よ」

一舞「もし暇ならさ、一緒に映画でも見に行かない?」

夏陽「はっ!?」

一舞「あー、だめ?」

夏陽「だ、駄目じゃないわよ!い、いぶきがどうしてもって言うなら、行ってあげなくも……」

一舞「ほんと?じゃあ一緒に行こっ!」ギュ

夏陽「し、仕方ないわね……///」カーッ

一舞(なんで照れてるんだろう)

一舞「まぁ、じゃあさっさと行こ?映画始まっちゃうからさ!」ギュ

夏陽「あ、ひ、引っ張らないでよっ…」

~映画館~

夏陽「で、何見るのよ」

一舞「えーっとね、ちょっと待って、確認するから」

夏陽「把握してないの?」

一舞「映画のチョイスをしたのはあたしじゃないんだしっ…えっと……」

夏陽「えっと?」

一舞「怨怨、だって」

夏陽「おんおん?それって最近話題の」

一舞「ホラー映画……」

夏陽「ほ、ホラー……」

夏陽「……」

一舞「……」

夏陽「…あ、あたしは、平気よ」

一舞「あたしだって、大丈夫だしっ!」

夏陽「ほ、本当?びっくりするようなシーンでも抱きついて来たりしないでよ?」

一舞「それはあたしの台詞だしっ!」

夏陽「……」

一舞「……」

夏陽(だ、大丈夫よね、最近のホラー映画なんて、そんな……)

一舞(ホラーは苦手だけど、気を引き締めてれば大丈夫、多分……)

夏陽「ふふ……」

一舞「くく……」

~映画鑑賞中~

ワーギャー

夏陽「……」

一舞「ひっ……」ビクッ

夏陽(今いぶき、声出さなかった?)

一舞(思わず声が出ちゃったけど、聞こえてないよね……?)

アバーッ!キャーッ

夏陽「ひ……んぐっ」パシッ

夏陽(口を抑えれば小さな声は防げるはず……)

一舞(この映画から目を背けたい)

夏陽「……」ブルブル

一舞「……」ガタガタ

一舞「な、なつひ、あんた、震えてるんじゃないの?」

夏陽「あ、あたしは震えてないわよっ!それよりいぶきこそがたがたしちゃってるじゃない」

一舞「こ、これは武者震いってヤツだし!これからあの怨霊をどうやって倒すのか楽しみにしてるんだし」

夏陽「ふ、ふうん」

一舞(適当言っちゃった……)

夏陽(そんな話の流れだったかな……)

一舞「そろそろクライマックスだし、映画にしゅうちゅ……」

ギエエエエエ!アイエエエエ!!

一舞「ぎゃーっ!」ギュ

夏陽「きゃーっ!!」ギュ

一舞「……」ガクブル

夏陽「……」ガクブル

ウゴオオオオ

一舞「な、なつひ、抱きついたりしないって言ったじゃん……」ガクガク

夏陽「それはいぶきも同じ……」ブルブル

ドッパァ!ギャース!

一舞「ぎゃあああっ!?」ギュム

夏陽「ひいいいいっ!!」ギュム

一舞「あ、あんなに血がどばどば……」

夏陽「ううう……ここなぁ……」メソメソ

一舞「な、泣かないでよ!ほら、もうすぐクライマックスだから……」

グギャアアアアッ!アーッ!アバーッ!

一舞「うわあああっ!?」ビクゥッ!

夏陽「もう何も見えない聞こえない……ブツブツ……ここなぁ……」

……

アーコワカッタ
サスガワダイノホラー……
ユメニミソウ
アイエエエエ…テストニデナイヨォ…

一舞「」

夏陽「」

一舞「」

夏陽「」

一舞「……あのさ」

夏陽「……何よ……」

一舞「ごめんね?」

夏陽「い、いいわよ別に……いぶきが選んだんじゃないでしょ……」

一舞「うん……」

一舞「それはともかくさ、なんか思い切り悲鳴あげたからさ、お腹すいちゃったね」

夏陽「そ、そう?あたしはそんな……」グゥ

一舞「無理しなくてもいいってばー」

夏陽「うう……///」

一舞「じゃあさ、なんか食べに行くしっ」

夏陽「し、仕方ないわね、いいわよ」

一舞「よしよし、じゃあ何にしよっかなー」

夏陽「えっと……そこのラーメン屋さん美味しいわよ?」

一舞「そうなの?じゃあそこでいい?」

夏陽「うん」

ラッシャイ!

一舞「しかしラーメンとは案外ガッツリしたものが好きなんだね」

夏陽「いやそういう訳じゃ……あたしはここなのラーメンが好きだから他のと食べくらべてるだけよっ!
   それでここは、まあまあの合格点だったから……勿論ここなのには敵わないという確固たる自信はあるけど」

一舞「相変わらず妹大好きだねなつひは」

夏陽「当然よっ」フンス

一舞「別に褒めてないけど……あたしは塩にしよっと」

夏陽「じゃああたしは醤油でチャーシュー二枚増しと炒飯ね」

一舞「そ、そんな注文するの?」

夏陽「いぶきは餃子とか食べないの?」

一舞「あたしはそんなに食べれないしっ……」

一舞(あと体型維持のためにも……)

ヘイオマチ!

一舞「ズルズル…うん、美味しい!」

夏陽「でしょー?」

一舞「そこまでしつこくないし、これならあたしでもスイスイ食べれちゃうよ」

夏陽「ふふーん♪」

一舞「でもこれ以上に美味しいらしいここなのラーメンって一体……」

夏陽「だ、駄目よ!ここなのラーメンはあたしだけのものなんだからっ!」

一舞「言うと思った」

夏陽「絶対にあげないからねっ!」

一舞「はいはい……」

……

一舞「久々にラーメンなんて食べたしっ」

夏陽「その、奢ってくれなくてもよかったのに……」

一舞「まぁまぁいいじゃない!人の好意は受け取っておくべきだしっ!」

夏陽「そうかしら……」

一舞「そうだよ?」

夏陽「……うん、あ、ありがとね、いぶき」

一舞「ふふ、素直にお礼を言うのはいい事だよなつひー」ナデナデ

夏陽「ちょ、ちょっと、撫でないでよ……///」テレテレ

一舞「映画は見終わったけど、どうせだから遊んでこっか」

夏陽「し、仕方ないわね」

一舞「じゃあさ、ダンエボやらない?」

夏陽「だんえぼ?」

一舞「ダンスゲームだしっ!」

夏陽「ダンス…ふふふ、現役アイドルのあたしに勝てるかしら?」

一舞「あたしだってダンスは結構得意だしっ、油断しない方がいいよ?」

夏陽「油断なんてしないわよ、獅子は兎を狩るのにも全力なんだから!」

一舞(ところで対戦ゲームだっけ、これ)

~10分後~

一舞「あたしの方がスコア上だねー」

夏陽「な、なんでよっ!上手く出来てたじゃない!」

一舞「これ覚えゲーな部分もあるから……」

夏陽「むうう……次は負けないからねっ!」

一舞「はいはい」

夏陽「うぐぐ、次はこれで勝負よ!」

一舞「今度はDDR?いいけど……」

一舞(あたしダンエボよりDDRの方が得意なんだよねえ…)

夏陽「ふふふ」

~更に10分後~

一舞「はっ!?ま、負けた……」

夏陽「今度はあたしの勝ち!意外といぶきもそれほどじゃないわねっ」

一舞「な、ナンデ」

夏陽「家庭用はステップの練習になるかと思って結構やってたのよ」

一舞「うぎぎぎ、修行が足りなかったしっ、今度は勝つしっ」

夏陽「ふふふ、何度でも返り討ちにしてあげるんだからっ!」

一舞「いーや、次は両方共あたしが勝つから!」

夏陽「それはあたしの台詞よっ!」

……

一舞「ど、どう?」

夏陽「ふむ…やっぱりあんた、スタイルいいわね……」

一舞「それはそうだけど、うーん」

夏陽「何よ、あたしのセンスで選んだ服が気に入らないっていうの?」

一舞「いやちょっと、露出が多いかなって」

夏陽「このくらいならいつかしてなかった?」

一舞「まぁそうかもしれないけど……じゃあ今度はあたしが選んであげるしっ!」

夏陽「えーいぶきが?いいわよ、あんたのセンスは……」

一舞「ナンバーワンだしっ!」

夏陽(どちらかと言うとオンリーワンよね……)

~数分後~

夏陽「いぶきぃ、この格好はちょっと……」

一舞「そう?すっごくイケイケだよ?
   胸のI LOVE TOKYOとか!スポンジボブみたいな絵柄とか!」

夏陽「う、うーん」

夏陽(都会に憧れる田舎者みたい…って言ったら怒るわよね……)

夏陽「そ、そうね、独特のセンスがあるわね」

一舞「ふふふ、なつひにもあたしのセンスが分かったか~」ニコニコ

夏陽(褒めてはないんだけど……)

……

夏陽「カラオケねぇ」

一舞「来たことあるでしょ?」

夏陽「まぁ、ここなと一緒になら……」

一舞「やっぱりね」ケラケラ

夏陽(途中から歌うどころじゃなかったとは、言わないわよ)

一舞「あたしから歌っていい?」

夏陽「いいわよ」

一舞「じゃあやっぱりこれを……」ピピピ

ジャカジャカジャカジャカ

夏陽(このメロディって……)

一舞「誰もあたしにー勝てないーはずよー♪」

夏陽(やっぱり)

夏陽「じゃあ次はあたしね」ピピ

一舞「やっぱりミライプリズムとか歌うの?」

夏陽「まぁそれでもいいんだけど……」

デーデデデー

一舞「あ、この曲って……」

夏陽「ふふふ」

一舞「なつひ……」

デーデッ

夏陽「闇ーを抜け風の入り口を探すー♪」

一舞(なつひ…あたし達の曲、歌えるんだ……)

一舞(って事は、今までの曲ちゃんと聞いてくれてたのかな?)

一舞(う、嬉しい)

一舞「じゃあ次はさ、デュエットするしっ!」

夏陽「で、デュエット?いいけど、何を……」

一舞「うーんとね、メロンパンがいいかな!なつひはまりかパートよろしく!」

夏陽「ええっ、ち、ちょっと待って」

テレテーテテテテーテテー

一舞「ほらほら、始まっちゃうよ」

夏陽「あーもー……よ、4時間目のベルが鳴り終わる時が合図っ」

夏陽「お目当ては10個限定のメロンパン♪」

夏陽(もっと入荷してあげればいいのにメロンパン)

……

一舞「やっぱりなつひって歌上手いよねー、あんなにメロンパン綺麗に歌える人なんてそうはいないよー?」

夏陽「ふん、当然よっ」

夏陽(でもメロンパンって幼馴染の友情の歌よね……)

夏陽(それをいぶきと一緒に歌ったってことは……)

夏陽「……」

一舞「なつひ?どうしたの?」

夏陽「えっ?な、なんでもないわ」

一舞「ふーん?」

夏陽「あれ、このカラオケプリクラなんて置いてあるの?」

一舞「ちょっと珍しいかもねー」

夏陽「プリクラ……」

一舞「そうだ、一緒に撮る?」

夏陽「えっ」

一舞「ゲーセンで提案しようと思って忘れてたしっ、ほらほら」

夏陽「も、もう、仕方ないわね……」

一舞(その割には嬉しそうな表情に見えるな?)

夏陽「プリクラってあんまりしたことないのよね」

一舞「そうなの?ここなと一緒に撮ったりとか……」

夏陽「ここなならいつでも隣にいるもの」

一舞「そ、そっか、じゃああたしが設定していい?」

夏陽「よく分かんないし、よろしく」

一舞「あいあい、えっと、まずフレームは……」

夏陽「…その赤と水色のがいいわ」

一舞「これがいいの?じゃあこれにしよ」

夏陽「いや、その隣の赤と黄色の方がいいかしら…黄色と青という手も……」ブツブツ

一舞(拘ってるなー)

一舞「ほらなつひ、もっと寄って」

夏陽「え、な、なんでよ」

一舞「あんまり離れてるとカメラに入らないじゃん」

夏陽「そ、そうね、このくらい?」

一舞「もっともっと」

夏陽「じゃあこう……」

一舞「ああもう焦れったい!」ガシッ

夏陽「ひゃっ!」

パシャッ

一舞「あはは、なつひ照れちゃってる、可愛いー」

夏陽「むうう……」

一舞「あれ、この写真じゃ不満?」

夏陽「き、急に引き寄せたからそんな表情になっちゃったのよっ!」

一舞「大丈夫だしっ、数枚撮ってどれ印刷するか決めるからね」

夏陽「そ、そうなの」

一舞「じゃあ次はあたしキメ顔で……」

夏陽「あたしもそうするっ」

パシャッ!

……

一舞「じゃあ半分こね」

夏陽「うん」

夏陽(い、いぶきとのプリクラ……)

一舞「それどっかに貼ったりするの?」

夏陽「そ、そうね、考えておくわ」

夏陽(手帳に貼っちゃおっと!)

一舞(なんか嬉しそう)

……

夏陽「あら、こんな時間」

一舞「どしたの?」

夏陽「そろそろここなが帰ってくる時間なのよ」

一舞「そっか、じゃあここでさよならしよっか」

夏陽「そうね」

一舞「あんたと二人で遊んだのは初めてだったけど、結構楽しかったしっ」

夏陽「そ、そうね、あたしも、楽しかった、わよ……///」

一舞「あははは、自分で言ってて照れてる」

夏陽「い、いいじゃない……///」

夏陽「あ、あの……」

一舞「ん、なにさ」

夏陽「また、こうやって遊べる……?」

一舞「ふふふ、勿論だしっ」

夏陽「そ、そう///」

一舞「じゃあまたね、暇な時は商店街に来てよねっ!」

夏陽「ふふっ、考えておくわ」

一舞「素直じゃないんだからー」

……

夏陽「ただいま」ガチャッ

心菜「おかえりなっちゃん」

夏陽「あら、先に帰ってたのね」

心菜「寧ろどこ行ってたの?家にいると思ってたのに……」

夏陽「んー?ちょっとお友達と遊んでたのよ」

心菜「お友達?」

夏陽「そう」

心菜(なっちゃんなんだか嬉しそう)

心菜(そんなに楽しかったのかな?)

夏陽「ー♪」

心菜「……」

心菜(まぁ、なっちゃんが楽しかったならいっか……♪)

心菜「で、今日どんなことがあったの?

夏陽「ここな、今日はね……♪」

おわり

お疲れ様でした
日向美ビタースイーツ♪2ndフルアルバム「Chocolate Smile Girls!!」は3月25日発売予定です

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