赤鬼「人と仲良くなりてぇだけなんだけどな……」(9)

 「……はぁ」

 薄暗い部屋の壁にもたれかかり、虚空に向かって嘆息する。

 俺は、何故この世界に産まれてきたのだろうか?

 そんな答えの出ない疑問を抱えながら、天井で情けなく光を発する蛍光灯を見つめた。

 この世界には、大きく分けて2種類の生物が存在する。

 まず、1種類目の『有命種』。これには、ヒトやその他の哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類、魚類、昆虫etc……などが分類される。

 そして、もう1種類。

 それは、『無命種』__世に言う、化物や魔物、怪物とやらだろうか。

 そして、俺もそこに分類されている。不幸にも、な。

 俺は、『鬼族』__鬼だ。知ってるだろ?牛の角が生えてて、虎の毛皮を腰パンしてるやつ。あれだ。

 数年前まで最強種族と呼ばれていた俺達『鬼族』は、結構な数繁栄していた。

 それもあってか、『鬼族の俺マジカッケー』などと調子に乗って『有命種』__ヒトの村を襲って残虐行為を行う奴等が多くなった。

 それは留まる事を知らず、ヒトは一時絶滅の危機に追い遣られた。

 が、その時、一人のヒトが立ち上がった。

 彼の名は、桃龍__通称『桃太郎』。

 正義の名の本、奪われた高級品を取り戻し、ヒトを殺した鬼を成敗した。

 そして、罪の無い鬼も同時に殺された。

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