シンジ「綾波っ!綾波っ…!」レイ「碇君!碇君…っ!」 (72)


シンジ(これまで本当にいろんなことがあった)

シンジ(ネグレクトな父親に久々に会いに行ったらいきなりエヴァに乗れって無茶振りされたり)

シンジ(なんだかんだで乗ったら乗ったで案の定死にかけたり、クラスメイトに殴られたり、死にかけたり、死にかけたり、死にかけたり、あと死にかけたり)

シンジ(友達を殺しかけたり友達を殺したり、気持ち悪いだったりあなたは何もしないでだったり、助けたと思った相手を助けられてなかったりまた友達が死んだり)

シンジ(なんかもう三歩進んで二歩下がるどころか第一歩を踏み出したと思ったらその一歩目が毎回落とし穴だったみたいなそんな人生だった)



シンジ(―――でもなんだかんだでそういうアレは槍であれやこれやして全部やり直した!!
    そしてすべてが元通りになった後、僕は綾波に告白した……)



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シンジ(初めてのデートの時の綾波、可愛かったな。いつも制服かプラグスーツばっかりだったから私服姿がすごく眩しかった)

シンジ(何より僕のために一生懸命選んでくれたその気持ちが嬉しかった)

シンジ(チェックのワンピースを着た綾波と手を繋いで見に行った映画の内容は正直よく覚えてない。隣に綾波がいる幸せで内心舞い上がっていたから)

シンジ(その後に綾波の作ってきてくれた弁当を一緒に食べた。卵焼きの形はいびつで唐揚げは焦げてたっけ。
    でもそれだけ慣れない料理を頑張ってくれたのが伝わってきてやっぱり感動したな)

シンジ(初めてキスした時は本当に天にも昇る気持ちだった。興奮してその日は寝付けなかったくらいだ)

シンジ(最近では綾波もだいぶ感情豊かになって僕の前でよく照れたり笑ったりしてくれるようになった。
    そんな彼女の変化がとても愛らしくて、僕も日毎にますます綾波のことが好きになっていった……)

シンジ(そして今日……ついに、ついにその日がやってきた)



シンジ「綾波……出来るだけ優しくするから」

レイ「ええ……来て、碇君」



シンジ(綾波と付き合い始めて一年半。ついに最後まで出来る時がやってきたんだ……!!)ジーン…

シンジ「あっ、でも痛かったらすぐに言ってね? なるべく綾波に辛い思いはさせたくないから……」

レイ「大丈夫。碇君になら……痛くされても、いいの」ギュッ

シンジ「綾波……!」

シンジ(可愛い)

レイ「碇君……」

シンジ「綺麗だよ綾波。その、あ、愛してる……///」テレッ

レイ「碇君……嬉しい。碇君はいつもとても優しくしてくれる。私のこと大事にしてくれる。
   だから……私も碇君のために出来ること、したい。少し恥ずかしいけど……碇君のために頑張ってアレ、してみるわ///」モジモジ

シンジ「えっ!?」ドキッ


シンジ(ア、アレ!? アレってなんだろ……あ、もしかして……口でしてくれる…とか? い、生きててよかった……!///)ドキドキ

レイ「……」モゾ…

シンジ「……///」ドキドキドキ

レイ「…………」スゥーッ

シンジ「///」ドキドキドキドキ…











レイ「碇君の!!!!」カッ!!

シンジ「っ!?」ビクッ

レイ「ちょっといいとこ見てみたい!!!!」

シンジ「……!?」

レイ「そーれ勃起! 勃起!」パンパン

シンジ「」


レイ「勃起! 勃起!」パンパン

シンジ「……」

レイ「勃起! 勃起!」パンパン

シンジ「…………」

レイ「勃起!! 勃起!!」パンパン

シンジ「……………」

レイ「勃起! 勃っ……起…?」

シンジ「………………」

レイ「ぼっき……」

シンジ「……………………」

レイ「ぼ……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」


レイ「……な、な~んで萎えてるの? な~んで萎えてるの? 挿れたくないから萎えてるの?」

シンジ「……」

レイ「それ勃起!! 勃起!!」パンパン

シンジ「……」

レイ「勃起!! 勃起!!」パンパン

シンジ「……」

レイ「勃起! 勃起! さっさと勃起!! 扱っくぞっ!!」パンパン

シンジ「……」

レイ「勃っ……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「………あの」オロ…

シンジ「……」

レイ「え、と。その……」オロオロ…

シンジ「……」



レイ「どうして……泣いてるの……?」

シンジ「……っふ、う……っ、ぐ、うぅ…っ! う、うううぅぅぅぅ…っ!!」ボロボロボロッ


レイ「っ…!」オロオロ

シンジ「ひぐっ、えぐ、ぐすっ、っぐ、う…っ」ボロボロッ

レイ「……」オロオロオロ…

シンジ「ふ、うっ…! ひっく、うぇ、うぇぇ…っ」ポロポロポロッ

レイ「……あ、の。ごめんなさい。こういう時どんな顔すればいいか、分からないの……」

シンジ「……」グスグス

レイ「で、でも……笑っ」

シンジ「笑うのだけは絶対やめて」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」ジワッ

シンジ「……」

レイ「……」ウルウル

シンジ「……」










レイ「……す」

レイ「すまんこ……」

シンジ「びえええええええええええん!!!!!!」ポロポロポロッ

レイ「ふえええええええええええん!!!!!!」ポロポロポロッ




シンジ「………綾波。ちょっとそこに正座しようか。僕もするから」

レイ「………はい…」チョコン

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……えーと、じゃあとりあえず聞くけど。今のは一体何?」

レイ「」ビクッ!

シンジ「……」

レイ「……その」

シンジ「うん」

レイ「チ、チンコール…」ブルブル…

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「ごめん、質問変えるね。それでなんで綾波は今そのチンコールとやらをやったの?」

レイ「……あの」ブルブルブル

シンジ「うんうん」

レイ「お、男の人は……初めての時、緊張してその、上手く出来なかったりする、らしいから……」ビクビク

シンジ「……」

レイ「そんな時はこんな風に励ましてあげるべきってインターネットで……見たの」ビクビクビク

シンジ「……」

レイ「それで、だから……その」オロッ…

シンジ「……そう」

レイ「………」ガクガクブルブル…


シンジ「…………ハァ」

レイ「」ビクゥッ!

シンジ「あのさ、綾波」

レイ「ひゃいっ!?」ビビビクゥッ!

シンジ「インターネットっていうのは確かに便利だよ。気軽にいろんな情報を知ることが出来る。
    でもそれは裏を返せば悪意ある書き込みやまったく信憑性のない悪ふざけの情報も山ほど転がってるってことなんだ」

レイ「……」ブルブル…

シンジ「確かに綾波のその何でもすぐ信じ込みやすい純粋さも君の魅力のひとつだと思うよ。
    出自や育った環境を考えれば一般常識に欠けてるのも仕方のないことだし」

レイ「……」

シンジ「だけどさ、もう少しそういう情報は鵜呑みにしないで本当に有益なものかどうか取捨選択出来るようにしようね?」

レイ「……う、うん…」

シンジ「自分でよく分からないことがあったら僕やミサトさんや他の誰かに聞けばいいから」

レイ「ごめんなさい……」

シンジ「うん。分かってくれたならいいんだ」

レイ「……はい…」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」





レイ「えっ?」

シンジ「ん?」

レイ「あの……それだけ、なの?」

シンジ「え? うん、そうだね」

レイ「……い、碇君は私に怒ってない、の…?」ビクビク

シンジ「……いや、怒るっていうか流石に予想の斜め上過ぎてびっくりはしたけど」

レイ「……」


シンジ「綾波が世間ズレしてることは前々から分かってたし、むしろそんなちょっとアホの子入ってるとこも含めて可愛いと思ってるよ」

レイ「アホの子……」

シンジ「たださ。ごめん、綾波」

レイ「え……?」












シンジ「………さっきからなんかもう1ミリたりとも勃たないんだ……はは……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」ジワッ…


レイ「ごめんなさい…ごめんなさい…」ポロポロ

シンジ「……いや、綾波のせいじゃないよ。僕がいけないんだ。物理的な意味で不甲斐ない息子でごめんね……」

レイ「いえ、碇君のせいじゃないわ。私が、私が全部悪いの……」グスッ

シンジ「……綾波」

レイ「だめなのね……もう。碇君、私、碇君のことが本当に好き。だから碇君にもぽかぽかして欲しかった……」

シンジ「……」

レイ「ぽかぽかというかこの場合はムラムラだけど」

シンジ「うん、そういうのいいから」

レイ「でも私は碇君を傷付けてばかりいる。この先もまた、傷付けてしまうかもしれない。だから……その前に別れましょう、私達」

シンジ「!!??」


シンジ「な、何を言うんだよ綾波……!?」

レイ「私は碇君にふさわしくないもの。あなたには2番目の子や、誰か他にいい人がいるわ。
   彼女達の方がきっとあなたを幸せにしてくれる。私じゃ碇君をぽかぽかさせてあげられない……」

シンジ「そんなことない!! 僕は綾波が好きなんだ!! 世界で一番綾波のことを愛してる!!」ガシッ

レイ「だって私は死んでも代わりはいるもの」

シンジ「……違うっ!! 綾波は綾波しかいないっ!!」

レイ「いかり、くん……」

シンジ「だから今………絶対勃たせるッッッ!!!!」カッ!!

レイ「……!!」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」








シンジ「いや、ごめん。やっぱなんかそういう勢いだけでどうこうなる問題じゃなかった」

レイ「……」グスッ


シンジ「ごめん綾波。残念だけど、本当にすっっっごく残念だけど多分今日はもう無理だ」

レイ「……ええ」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……あと、正直次もいつ出来るかちょっと分かんない」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……ごめん。綾波は綾波なりに本気で僕の息子のこと一生懸命考えてくれたんだよね。
    なのに初めてがこんなんで……自分で自分が情けないよ」

レイ「……!」フルフルフルッ

レイ「そんなことない。碇君はステキよ」

シンジ「綾波……」

レイ「……大丈夫。たとえ碇君の碇君がこのまま一生E.D.フィールド全開だったとしても私はずっとあなただけを愛し続けるわ」

シンジ「あれ、綾波もしかしてわざとやってる?」

レイ「え?」

シンジ「………天然ってタチ悪いなあ」

レイ「碇君も勃ちが悪いけれど……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「あははは。綾波は本当に面白いね」

レイ「……え、えへ」







シンジ「いい加減怒るよ? 綾波」

レイ「ご、ごめんなさい……場を和ませようと、思って……」ガクガクガクガク

シンジ「……」

レイ「……」ビクビクビク

シンジ「……はあ」

レイ「……」

シンジ「……」


レイ(だめ。私、さっきから碇君を落ち込ませてばかり。なんとか、なんとかしないと……)オロッ

シンジ「……」

レイ「……あの、碇君」オズオズ

シンジ「なに、綾波」

レイ「えっと、その、こういう時によく効くっていうおまじないが……あるんだけど」オロオロ…

シンジ「……おまじない?」

レイ「ええ…」

シンジ「ふーん……おまじないかあ。よく分かんないけどそういうのってなんか女の子っぽいね。
    そっか、綾波も女の子らしいものに興味出てきたんだ。なんかそれはちょっと嬉しいかも」

レイ「碇君……///」ポカポカ

シンジ「うん。それなら折角だしやってみてくれる?」

レイ「!」パァッ

レイ「分かったわ。じゃあ…」スクッ













レイ「びっくりするほどユートピ」

シンジ「綾波、正座」ガシッ

レイ「はい」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「一応もう一度聞くけど。本当にわざとやってるわけじゃないんだよね?」

レイ「……っ!」コクコクッ

シンジ「そっか」

レイ「……」

シンジ「……そっかあ…」

レイ「……」


レイ(碇君……また泣いてる)ジワッ…


シンジ「ぐすっ。ごめん、何でもないんだ。
    ただちょっと綾波のアホの子レベルが僕の中で臨界点を突破してたっていうか……うん。それだけだから」グシグシ

レイ(またアホの子って言われた……)

シンジ「ちなみに今のもネットで知ったの?」

レイ「う、うん……」

シンジ「そう……。まあでもまだネットでよかったよ。
    仮にその情報源が加持さん辺りだったら今すぐ全力で鼻の穴にスイカぶち込みに行くところだったからね」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「あの、碇君」

シンジ「ん?」

レイ「私では……碇君の力になれないかしら」

シンジ「え…?」

レイ「その、私が手伝ってあげることでもし碇君が元気になれるなら……私」モジモジ

シンジ「……それって綾波が、えーっと、手とか口とか……でしてくれるってこと?」

レイ「///」カァ~ッ


レイ「……」コクン

シンジ「綾波……」









シンジ「出来れば最初からそうして欲しかった」

レイ「ご、ごめんなさい」


シンジ「ううん、こっちこそごめん……はは、なんかさっきからお互い謝ってばっかりだね。
    でもいいよ。綾波にそこまでしてもらっといてそれでも駄目だったら
    ちょっと今後こそ本気で立ち直れそうにないし……二重の意味で」

レイ「……」

シンジ「多分、そっとしとけばその内自然に治ると思うから」

レイ「……そう」

シンジ「でもそうだね。あの、僕はともかく綾波だけでも……してあげたいとは思ってるよ」

レイ「……!///」カァァッ

シンジ「……綾波」

レイ「……ありがとう。でもいいの。こうなった原因は私なのに私だけしてもらうなんて出来ない。
   それに……気持ちよくなる時は碇君と一緒じゃないとイヤだもの」

シンジ「あや、なみ……」

シンジ(……クソッ、綾波はここまで言ってくれてるっていうのに……!!)ダンッ!

シンジ(でも駄目なんだ、駄目なんだよ……。このままじゃ僕も綾波も傷付くだけだ。
    恋人を、綾波を傷付けてまでこんなこと続ける資格、もう僕にはないんだ……)

シンジ(……助けて……助けてよ)

シンジ(誰か僕を助けて、助けてよぉ……ッ!!)










ゲンドウ『―――また、逃げ出すのか?』

シンジ(!? 父さん……!?)

ゲンドウ『お前には失望した』


シンジ(……なんだよ……だって仕方ないじゃないか)

ゲンドウ『……』

シンジ(僕の初号機の内部電源はもう完全に切れちゃってるんだ。活動限界なんだよ……)

ゲンドウ『……シンジ』

シンジ(綾波にこれ以上みっともない姿なんて見せたくない。
    いいじゃないか……そうだ、そうやって嫌なことから目を背けて逃げ出して何が悪いんだよッ!?)

ユイ『―――初めては誰だって上手くいかないものよ。
   そんな中途半端なプライドなんてクシャクシャに丸めてターミナルドグマに投げ捨ててしまいなさい』

シンジ(! 母さん……!!)

ユイ『今だから言うけどこの人だって最初はそりゃ酷いものだったのよ。
   強面のくせに異常にシャイだからこちらから誘ってもなかなか来てくれなくてね』

シンジ(……そうだったんだ。でもそれで母さんはどうしたの?)

ユイ『ふふ、簡単よ。裸の私を前にしてまだ躊躇ってるこの人にいい加減キレてこう言ってやったの。
   「乗るなら早くしろ、でなければ帰れ」……ってね』

シンジ(男前過ぎる……)

ユイ『しかも最初は6.2秒でケリがついてしまったわ』

シンジ(父さん……)

ゲンドウ『……やめろシンジ。そんな目で私を見るな』

ユイ『でもなんだかんだでこうして立派にシンジの種を仕込んでいるんだからあなただってどうにかなるわ』

シンジ(……自分の両親のそんな生々しい話聞きたくないよ)


ユイ『大丈夫。生きてさえいればどこだって天国になるわよ。だって生きているんですもの』

シンジ(……でも、さっきからずっと夢にまで見た綾波の裸が目の前にあるっていうのに僕の息子はもうピクリとも動かないんだよ)

ユイ『大丈夫。あなたは今少し自分を見失ってしまっているだけ。……思い出して。初めてこの子に触れた時の気持ち』

シンジ「初めて……綾波に触れた時の気持ち……?」



レイ『ぐっ、うぅ…! くっ…!』グググ…

シンジ(……そうだ。大怪我して血だらけですごく辛いはずなのに、それでも泣き言ひとつ言わずエヴァに乗って戦おうとしてた綾波)



ユイ『思い出して。この子から感じたぬくもり』


 むにゅっ

レイ『――どいてくれる?』

シンジ(……おっぱい)



ユイ『この子から感じた愛おしさと、性欲の力の強さを』


レイ『ごめんなさい。碇君のために唐揚げ、作ってみたんだけど……上手く出来なかった……』シュン

シンジ(肉嫌いなのに僕のために頑張って料理してくれた綾波)



レイ『碇君……///』ムギュッ

シンジ(……綾波の胸。綾波の太もも。綾波のふくらはぎ……)ムラムラムラ…





ユイ『そして願って。“動け”と』

シンジ「…………ッ!!!」


シンジ(そうだ、綾波はいつでも僕のことを想ってくれてる。優しくて、不器用で、天然で、ちょっとアホの子で……)

シンジ(そんな綾波だからこそ僕は好きになったんだ。……僕は馬鹿だ。そんな当たり前のことを忘れてしまってた……)

ユイ『シンジ……やっと気が付いたのね』

シンジ(そうだ、こんなところで立ち止まってちゃ駄目だ。逃げ出したって何もいいことなんかないんだ……!!)

シンジ(――――動け、動け、動け、動け、動け、動け、動いてよ!!!
    ここで動かなきゃ何にもならないんだ!!)

シンジ(だから………動いてよッッ!!!!)

 ドクンッ!





シンジ「…………綾波っっ!!!」ガバッ

レイ「きゃっ!?」ドサッ

シンジ「ごめん綾波……ごめんね。僕、一番大事なものを見失ってた」

レイ「え? え?」

シンジ「綾波……!」ギュウッ

レイ「! 碇君……それ…」

シンジ君の初号機「ウォォォォォッ!」ボッキーン!

レイ「///」

シンジ「……もう、大丈夫だから。君を泣かせて、不安にさせて本当にごめん……」

レイ「……碇君……」


シンジ「……綾波。息子のこと……ありがとう」


 ♪いま~わたしの~


レイ「……ごめんなさい。ナニも出来なかった……」


 ねが~いごとが~


シンジ「いいんだ、もう。これでいいんだ……」ギュウ…

レイ「碇君……」ギュウ…


 叶うな~らば~ 翼が~欲し~い~♪


リツコ「この世界の理を超えた新たな非童貞の誕生……代償として古の童貞は滅びる……」


シンジ「う、おおおぉぉぉおおおおおおおおおッッッッ!!!!!!」ギンギンッ!!

レイ「碇君……っ///」


ミサト「……勃起!? 15分前と同じ……!」

マヤ「そんな……形状制御のリミッターが消えています! 解析不能! プラグ深度180をオーバー! もう危険です!!」

リツコ「常人の域に留めておいたシンジ君の息子が本来の姿を取り戻していく。
    チンコールのかけた呪縛を解いて、人を超えた神に近い存在へと変わっていく。
    レイへの愛しさと切なさと心強さを紡ぎ、相補性の巨大なうねりの中で自らの息子を血液の疑縮体に変身させているんだわ。
    純粋にレイとのイチャラブセックスを叶える、ただそれだけのために……!!」

ミサト「……! それって…!」

リツコ「そう。ファーストプレイの続き……セカンドプレイが始まる。シンジ君の童貞が、終わるのよ……」

ミサト「シンジ君……っ!!」


シンジ「綾波っ! 綾波っ…! 好きだ!! 愛してるっ!!」

レイ「碇君! 碇君っ! ……私もっ!!」



 ッガシャァァアアアンッッ!!!!

シンジ「!?」

レイ「!?」

ミサト「ッ!? 一体ナニが!?」




カヲル「――――ふぅ。どうやら間に合ったようだね」スタッ

シンジ「………カヲル君!?」

カヲル「さあ、約束の品だ碇シンジ君。受け取ってくれ」スッ

シンジ「カ、カヲル君……これは……!?」

カヲル「フフッ、これから槍をヌいてヤリ直す君達の為に僕が用意したささやかなプレゼントさ」

レイ「……バイブレーター、電マ、ローター、手錠、ボールギャグ、ローション、媚薬、バイアグラ……すごい……」ゴクッ

シンジ「カヲル君……でもどうして……?」

カヲル「言っただろう。今度こそ君だけは幸せにしてみせると」

シンジ「……すごいや。僕の性癖、なんでも分かっちゃうんだ」

カヲル「いつも君の充実した性生活のことしか考えていないから。ファーストと末永く幸せにね、シンジ君」ニコッ

シンジ「カヲル君……! うん、僕絶対に綾波を幸せにしてみせるよ!!!」

レイ「私も……絶対に碇君と幸せになってみせます……!」

 \ ワアアアアアアア!!!! /


 パチパチパチパチパチ…

ミサト「おめでとう」

リツコ「おめでとう」

カヲル「おめでとう」

アスカ「おめでとう」

マリ「おめでとう」

加持「おめでとう」

ヒカリ「おめでとう」

ケンスケ「めでたいなぁ」

トウジ「おめでとさん」

サクラ「エヴァにだけは乗らんといて下さいよ」

ペンペン「クエクエッ」

日向「おめでとう」

青葉「おめでとう」

マヤ「……不潔」

冬月「おめでとう」

マナ「おめでとう」

マユミ「おめでとう」

キール「おめでとう」

左様さん「おめでとう」

時田さん「おめでとう」

ゲンドウ・ユイ「「おめでとう」」


シンジ・レイ「「……ありがとう!」」


 チンコールにありがとう

 EDにさようなら

 そしてすべての息子(チルドレン)に


 おめでとう


 ――終劇






 ――エピローグ 一週間後 綾波宅

シンジ「あれから一週間振りだね、綾波」

レイ「ええ」

シンジ「なかなか二人でいられる時間取れなくてごめん。会いたかった」ギュッ

レイ「私も……」ギュッ

シンジ「……」

レイ「……」


シンジ「……綾波」チュッ

レイ「あっ、碇、くん……っ」チュッ

シンジ「んっ……」

レイ「んむ、むぐ、ん~~ッ…」

シンジ「んん、ちゅ、」

レイ「あ、ん、んぐっ、は、ふ…」

シンジ「……っは!」

レイ「は、ぁ……っ」ゼェハァ


レイ「碇君……また、キス上手になったみたい……」

シンジ「ホント? そっか、嬉しいな。自分じゃそういうのよく分からないから」

レイ「……もう一回、したい」

シンジ「うん、いいよ。……じゃあ舌出して」

レイ「? こう……?」

シンジ「ん。そう……」ペロッ

レイ「ひゃっ!?」ピクッ

シンジ「……」ペロペロ

レイ「あ、くすぐったい、わ……あんっ!」

シンジ「んっ……!」チュウ…

レイ「ンっ!? んむ、んむむ~~ッ!?」ジタバタ

シンジ「ちゅ、くちゅ、ちゅうっ…!」

レイ「ふぁ、んくっ、あ、あ、あー…!」ゾク…

シンジ「っふ、んん……ッ!」チュウゥゥゥッ…!

レイ「っあ!? んあ、んうっ、んンん~~~~っっ!!」ゾクゾクッ

シンジ「………っぷは!」

レイ「あ……!」

シンジ「……はあ、」

レイ「ぜぇ、はあっ……はあ、はあ…」トローン…


シンジ「今の、どうだったかな」

レイ「ぁ、すごく……よかった……わ///」ハァハァ

シンジ「よかった。……ねえ、綾波。ところでさ」

レイ「ぇ……?」トロン…

シンジ「この前カヲル君から貰ったオモチャだけど。……あれさ、僕あの日“わざと”綾波の家に置き忘れていったんだよね」

レイ「っ!?」ビクゥッ!

シンジ「ねえ、あれ……どうした?」ニッコリ

レイ「…っあ、……!」オロオロ…

シンジ「自分で使ってみた?」

レイ「つっ、使って、ない……」

シンジ「ウソだよね」

レイ「……」

シンジ「……ごめん。忙しくて会えないって言ってたけどさ。本当はもっと予定空けることも出来たんだ」

レイ「えっ…?」

シンジ「まあ悪気はなかったとはいえこの前のアレには流石に僕もヘコんだからね。
    そのちょっとした仕返しっていうかお預けのつもりで」

レイ「……そんな」ジワッ

シンジ「それでさ。綾波、さっきこの一週間ずっと僕に会いたかったって言ってくれたよね?」グイッ

レイ「あっ……!」

 ドサッ!

レイ「きゃっ!?」ボフッ


 ギシッ…

シンジ「――――じゃあさ。僕に会えなくて寂しかったこの一週間……綾波は毎晩ひとりで何してたの?」

レイ「……!!」ゾクッ

シンジ「教えて」

レイ「……あ、う…」

シンジ「……僕のこと考えながらこのオモチャ使って毎日してた?」

レイ「あ、あ……///」カァ~ッ

シンジ「してたんだ」

レイ「し、してな……」

シンジ「綾波?」

レイ「……っ!」




レイ「……///」コクン

シンジ「そう」

レイ「あの、ご、ごめんなさい……」

シンジ「ふふ、なんで謝るの? おかしな綾波」

レイ「その、だって私……気持ちよくなる時は碇君と一緒にって言ったのに……勝手にひとりで……」

シンジ「……」

レイ「ごめんなさい」シュン

シンジ「……」



シンジ(どうしよう、めちゃくちゃ可愛い)キュンッ

レイ「碇君……?」

シンジ「ううん、あのね綾波。僕もね、僕も綾波でしてた。一週間、毎日綾波のこと考えて、綾波のことだけ考えてずっとしてたんだ」

レイ「!」

シンジ「だから、一緒だよ」

レイ「……そう。なら……よかった…///」モジモジ


シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……綾波」モゾ…

レイ「あ…!」

シンジ「……まだキスしかしてないのにすごく濡れてるね」

レイ「うぅ……///」

シンジ「ねえ、どれ使ったの?」

レイ「えっ?」

シンジ「オモチャ。もしかして全部試した?」

レイ「……っ!」ピクッ

シンジ「教えてよ」

レイ「……どうして……そういうこと言うの?」ウルウル

シンジ「ごめん、嫌だった?」

レイ「……分からない。でも今日の碇君、なんだかいつもと違う。とてもいじわる」

シンジ「意地悪な僕は嫌い?」

レイ「……嫌いじゃない。でも、だめ」

シンジ「どうして駄目なの?」

レイ「……」

シンジ「……」


レイ「………恥ずかしい、から…///」ポソッ…

シンジ「…………………」ムラッ

シンジ「駄目だよ綾波。男はそういうこと言われると余計意地悪したくなるものなんだよ」

レイ「そう、なの?」

シンジ「うん。好きな子ほどイジメたくなるんだ」

レイ「好きな子……」

シンジ「好きだよ、綾波」

レイ「……。私も」

シンジ「どれ使ったか教えてくれる?」

レイ「………碇君ひどい。丸め込もうとしてる」ジトッ

シンジ「ごめんごめん。ただもっといろいろ知りたいんだ。綾波のこと」ギュッ

レイ「碇君のエッチ」

シンジ「でも綾波もエッチだよね? だってほら……」グイッ

レイ「あっ…!」

シンジ「さっきからここ、こんなにしてるもの」クチュ…

レイ「……あう///」


シンジ「……」

レイ「……///」ドキドキ

シンジ「……綾波」

レイ「そ、の……」


レイ「……こ、これ…」モジモジ

シンジ「電マ? ……ふぅん、そうなんだ。綾波はこれが好きなんだね」

レイ「……///」コクン

レイ(恥ずかしい……)カァァッ

シンジ「あ、でもわざと置き忘れていった僕が言うのもなんだけど、こういうのは刺激が強過ぎるからあまり使い過ぎるのはよくないんだって。
    指とかでイけなくなっちゃうから」

レイ「え……そ、そう…なの?」

シンジ「うん。だから使うなとは言わないけどこれからは時々にするって約束してくれる?」

レイ「……分かった」

シンジ「ちなみに他のは使わなかったの? 好きじゃない?」

レイ「ぁ……えと。あ、あの」ソワソワ…

シンジ「うん」

レイ「中に、入れるのは……少し怖いし、何よりそういうのは碇君の以外嫌だったから……」

シンジ「……」

レイ「……///」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……? 碇君?」

シンジ「ハッ! あ、ごめん。なんでもないよ」

シンジ(どうしよう、可愛過ぎて一瞬意識飛んでた)キュンキュンッ


シンジ「へえ、でもそっか。綾波はそうなんだ。へえ……」

レイ(……碇君がとても悪い顔してる…)ビクビク

シンジ「見てみたいな、綾波が自分でするところ」

レイ「…………、」


レイ「えっ!?」

シンジ「駄目かな?」

レイ「何を、言ってるの……?」

シンジ「だから綾波がこれ使ってひとりでするところ見たいなって」

レイ「……………………」



レイ「碇君のエッチ、痴漢、すけべ、変態。信じられない。あなたバカ?」

シンジ「あれ、アスカがいる」

レイ「むっ。私の前で彼女の名前出しちゃだめ」

シンジ「理不尽……」

レイ「とにかく、いや」プイッ

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「じゃあ僕が手伝うから。それじゃ駄目?」

レイ「……えっ!?」

シンジ「一緒にしようよ。それならいいでしょ?」

レイ「一緒に……? で、でも…」ドキドキ

シンジ(あ、イケる感じだこれ)

レイ「一緒にってどういう、こと……?」

シンジ「だから綾波と僕が一緒にこれ持って使うの」

レイ「!」ドキッ


レイ(碇君に、これ……ひとりでもあんなにすごいのに……そんなことされたら……私///)ハァハァ…

レイ(……それにしても)





レイ「碇君、この前が初めてだったはずなのになんだか妙に手慣れてる気がする。こんなに積極的な碇君、碇君じゃない」

シンジ「気にしたら負けだよ綾波。この前のアレでいろんな意味で一皮剥けたんだ。そういうことにしといて」グイッ

レイ「きゃ…っ!」


 いきなりレイの腕を引くとシンジは彼女を自分の膝の間に座らせる。
 その背中に覆い被さるように抱き込む形で身体を密着させ、肩口から彼女の顔を覗き込んだ。

シンジ「綾波、膝立てて」

レイ「……」

シンジ「綾波?」

レイ「………うう」

 結局ちょろく流されたレイは崩していた両脚を立てちょこんと体育座りする。

シンジ「そうそう。こっちに身体預けて。で、脚開いて…」

レイ「……ん、」モゾ…

シンジ「じゃあ、はい。コレ持ってね」ポスッ

レイ「………碇君」

シンジ「今更ナシはナシだよ。ほら、綾波の手の上から僕も持つから」ギュッ

レイ「あ…」

 レイの白い小さな手の上にシンジの手が重なる。
 料理とチェロの上手な器用な指。
 優しくて温かくて安心するその手が今はレイの目にはとても性的なものに映り、どぎまぎする。

 まだスイッチも入れていないのに既に手の平に握らされているそれを押し当てた場所は下着越しにぬるぬると、はしたないほどに熱く濡れそぼっていた。


レイ「はっ…はっ…はっ…」


 それだけで一週間前に初めてシンジと繋がった日のこと、それからこの6日間、毎日その時のことを思い出しながら自分で自分を慰めた時間が瞬時に脳裏をはっきりと過ぎり、レイの頭の中はぼうっと白く霞む。

シンジ「すごいね、綾波。いつもひとりでする時もこんなにしてたの?」

レイ「いや、言わないで……」

シンジ「……今、何考えてる?」

レイ「ハァ、ハァ……いじわる。分かってるくせに」ジワッ

シンジ「綾波の口から直接聞きたいんだ」

レイ「………、碇君の、こと」

シンジ「僕にどうして欲しいの?」

レイ「っふ、うぅ…っ」ポロッ

シンジ「……」

レイ「……碇君にいっぱいして欲しい。碇君に気持ちよくして欲しい。碇君じゃないとだめなの。好き、なの……」ハァ…ハァ…


シンジ「―――スイッチ、入れるよ」カチッ

レイ「っあ、待っ……!? ひゃんっ!? あっ、ぁぁああぁああッッ…!!!!」ビクンッ!

 唐突な強い刺激が電撃のように一瞬で脳まで駆け巡ってレイの身体が大きく跳ねる。

レイ「だ、め…っ! 碇くん、碇、くんっ…!! いや、ああ、んあ、あ~~~っ…!!!」ズリッ…

シンジ「腰引かないで綾波」グイ

レイ「っあ、だって、だめ、だめ、だめなの、あ、あ、あ、ん~~~~ッッ!!!」ビクビクッ

 電マを握った手は上に重ねられたシンジの手に押さえ込まれ、もう片方の手も腕ごと固くホールドされて動けない。
 機械の激しい振動が逃げ場のないレイを強制的に追い詰めていく。

レイ「ん、あう、ひぁっ、あっあっあっ、あんっ! ふぅ、う……ひっ!!!」ガクガクガクッ

シンジ(すごい、綾波の蕩けた顔……)ゴクリ

レイ「ああっん、あぁああっ! やめ、やめて、もうっ…、あ! あ! あ! ふ、うう~~~~~ッッ!!」ビクビクビク

シンジ「綾波……可愛いよ」ヴヴヴヴヴヴ…

レイ「っ! ひぅ、んひっ、ああ、あん、はぁっ! あっ、あっ、あー……っ!!」


 近頃声変わりして少し低くなったシンジの声が耳元で囁く。
 それだけでもっと濡れてしまう。もっと感じてしまう。

レイ(碇君っ! 碇君、碇君、碇君…っ!!)ビクッビクッ

シンジ「綾波……!」

レイ(碇君の、当たってる……っ)ハァハァ

 さらにぴったりくっついた背中の下、臀部の辺りにこれ以上ないほど固く猛ったシンジのものが当たっていることに気が付き、彼女に限界が近付いた。

レイ「んっ! んっ! んっ! だめ、もう、イっ……あ! ひぁ、ああぁあぁぁああああッッ…!?!?」ビクンビクンッ

シンジ「っ!」グッ…

レイ「!? っやぁあああああっっ!?!? だ、だめ、だめだめだめ、だめぇっ!
   いかりく、もう、やめっ……止めてぇっっ!!!」ガクガクガクガクッ

シンジ「はあ、はあ……!」ヴヴヴヴヴヴ…

レイ「もうイったのっ! イったからっ! もうだめ、これ以上はっ……ひゃうんっ!?
   やぁ、やぁぁ…っ!! いや、いやぁああッ…!! おか、おかしくなっ…!!」ポロポロポロッ

 既に達したにも関わらず刺激を与え続けられレイの背が弓なりに大きく反る。
 あまりに強過ぎる快楽に大粒の涙が零れ、力の入らない足がガクガク、カタカタと痙攣する。
 飲み込むことも出来ない唾液が彼女の口端から一筋垂れた。


レイ「ああっ、あああっ、あ~~~~~ッッッ!!!!!」ビクンッ ビクビクッ ビクッ…!




レイ「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ……!」ゼェハァ

レイ「ん、んんッ…!」ピクンッ

シンジ「綾波、大丈夫?」

レイ「…………」ハァ…ハァ…

レイ「……」ハァ…

レイ「……」ムクッ


 ポカッ!

シンジ「いてっ」

レイ「………」ポカポカポカッ

シンジ「いた、いたた」

レイ「………」ポカポカポカポカッ!

シンジ「いたいいたい、いたたた、綾波お願い、無言で叩くのやめて」

レイ「碇君ひどい。やめてって言ったのに……」ウルッ

シンジ「いやごめん、つい……でも綾波も気持ち良さそうだったし」

レイ「~~~っ!」ポカッ

シンジ「あいたっ」

レイ「……」ジロッ

シンジ「はい、ごめんなさい。……もしかして痛かった?」

レイ「……」フルフル

レイ「それは大丈夫。でもやっぱりもう、こんなのだめ」

シンジ「どうして?」

レイ「……気持ちよすぎて……ちょっと苦しかった。だめなの、本当に頭がおかしくなりそうだから……」

シンジ「…………」ムラッ

シンジ「……そっか。分かった。次からは気を付けるよ」

レイ「ええ、お願い」


シンジ「じゃあ綾波……僕のも、してくれる?」

レイ「……うん」

 先程からはち切れそうになっているシンジの下半身にチラッと目線を送るとレイはコクリと頷く。
 それを合図にシンジは自分のハーフパンツと下着を脱ぎ捨てた。
 ギチギチと腹に付きそうなほど反り返っているそれにレイが手を伸ばし、そっと握る。

シンジ「う……」

 彼女の細い指が躊躇いがちに動く。
 ぬちぬち、ぬるぬると濡れた音を立てながらゆっくりと扱かれてシンジの喉から声が漏れた。

シンジ「はっ、はっ、はっ……」

レイ「……」グリッ!

シンジ「ちょっ!? く、うぅ…ッ!」ビクッ

 いきなり亀頭を指の腹で弄られてビクンとシンジが反応する。
 眉をしかめ、唇を引き結んで快感に耐えているその顔を見るとレイは静かに身体を屈めた。

レイ「はむっ」

シンジ「うあッ…!」

 ぱくっと控えめに開けた口でそれを咥える。

レイ「くちゅ、ぺろっ、ぴちゃ、れろっ、んむ…っ」

シンジ「ふ…! ん、ん…」

 くちゅくちゅ、ぺろぺろ、ぐちゅぐちゅ。

 滴るカウパーにレイの唾液が混ざって淫猥な音が大きくなる。


レイ「ちゅっ……碇君、ちゃんと気持ちいい……?」

シンジ「うん……上手だよ綾波。ありがとう」

 実際にはあまり上手いとは言えないが見下ろした先、自分の両脚の間で懸命に揺れ動く彼女の頭が視覚的にシンジを興奮させた。

レイ「ちゅくっ、っぷぁ、はむ、んむ…っ、ん、ん…れろっ…」

シンジ「……」ハァ…ハァ…

レイ「……碇君、この前教えてくれたわね。男の人はここが好きだって……」

シンジ「あ……!」ピクッ

 唐突に裏筋を舐められてまたシンジから間の抜けた声が出る。

レイ「腰、引いちゃだめ」ギュッ

シンジ「……それって仕返し?」ハァハァ

レイ「そう。いじわるな碇君に仕返し」

シンジ「ふふ…」

レイ「んふ、はぁ、ちゅう…っ、ちゅぷっ!」

 チロチロと敏感な部分を舐められ、吸われ、だんだんシンジの身体を射精感が襲ってくる。

シンジ「……ハァ、ハァ……ハァ…!」

 シンジはレイの頭を優しく撫でるとその額にかかる前髪を掻き上げた。

シンジ「綾波、顔上げて」

レイ「!」

 その言葉の意味を理解した彼女は躊躇して俯き、何度か伏し目がちに瞬きを繰り返す。
 それからおずおずとシンジの顔を見上げた。
 上目遣いに潤んだ瞳を向けるレイの綺麗に整った相貌はまだ何も知らない処女のように真っ赤に染まって恥じらっている。
 それが口に咥え込んだものとのギャップでますますシンジの興奮を煽った。

 貞淑でありながら扇情的。

 男にとってこの上なく魅力的なその表情。


 その表情を眺めながらシンジはレイの頭を掴むと、ぐっとさらに深く彼女の喉奥へと自分の限界まで膨らんだものを突き込んだ。

レイ「んぐっ!」

シンジ「綾波、もう出るっ…!!」

レイ「……っ!」

 彼女もまたその切羽詰まって掠れた声に、彼のものに歯が当たらないようギリギリまで大きく口を開ける。

シンジ「ぐ、うぅぅ…っ! っは、ああッ…! うあ、あ……うっ!!」

 ビュルッ、ビュルビュルッ!!

レイ「んぶっ! っふ、んむっ、んん~ッ…!」

シンジ「は……! ふ、はあ……っ!」ビクビクッ

 びゅっびゅっ、ぴゅるっ!

レイ「…っ! ……っっ!!」ピクンッ

シンジ「……はーっ、はーっ、はーっ、はーっ…!」

 最後まで出し尽くし、シンジが荒く息を吐く。
 はあ、はあ、と呼吸を整えている間、脱力した肉体に満足感と少しの疲労が襲った。
 ずるりとレイの口に入れていたものを引き抜くと、ちゅぽん、というリップ音と共に二人の混ざり合った体液がシーツに落ちる。

レイ「……ごくっ」

シンジ「……あっ」

レイ「んくっ。こくん」

シンジ「あ、綾波……また飲んじゃったの?」

レイ「いけなかった?」

シンジ「ううん、嬉しいけど……だって不味いでしょ?」

レイ「へいき。でもちょっと喉に絡んでイガイガする」

シンジ「……次からは無理して飲まなくていいからね?」

レイ「そう。碇君が言うならそうする」


 昔と違い、最近では照れたり恥ずかしがったりすることが増えた彼女だが、時にしれっとこんな風に大胆なことをしたりする。
 それが未だにシンジには不思議なのだが、当の本人は飄々としているので敢えて突っ込むことはしない。

レイ「ん、」ゴシゴシ

シンジ「って、ああ、待って待って」

レイ「?」

シンジ「よい、しょ……っと」ギシ…

 そのまま手の甲で自分の汚れた口を拭おうとするレイの手を掴んで止める。
 ベッドサイドのティッシュボックスに片手を伸ばすとシンジは二、三枚まとめてペーパーを取りレイの口に押し当てた。

シンジ「じっとしててね」グイグイ

レイ「むぐ、むぐぐ」

シンジ「……あとこっちも」フキフキ

レイ「……」

シンジ「―――はい。綺麗になったよ」

レイ「……」キュン

 べたべたになった彼女の手の平も一緒に拭うとそう言ってシンジはレイに笑いかけた。
 きゅん、と思わずレイの胸が高鳴る。
 よく男らしくないなどと言われがちなシンジだが、彼のこういう女性的な細やかさもまたシンジの大きな魅力のひとつだとレイは思う。

レイ「……碇君」ポスッ

シンジ「ん?」

レイ「……」スリスリ…

シンジ「え? え? なに?」

レイ「なんでもない」グリグリ

シンジ「ええ…?」

 突然肩の辺りに凭れかかってグリグリと頭を押し付けてくるレイにシンジは戸惑って首を傾げた。


シンジ「なんか綾波、人懐こい猫みたい」

レイ「……ごろごろ」

シンジ「あはは、可愛い可愛い」ナデナデ

レイ「碇君といるとぽかぽかするにゃん」

シンジ「………うん、あざとい。さすが綾波あざとい」

レイ「萌えた?」

シンジ「綾波、ほんとそういうのどこで覚えてくるの」

レイ「萌えないの?」

シンジ「……どっちかっていうと興奮するかな」

レイ「……碇君のえっち」ジト…

シンジ「男だからね」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

 つい、とレイは視線を下に向ける。
 先程出したばかりだというのにシンジのものは再び膨らんで頭をもたげ始めていた。

シンジ「はあ……はあ……」

 また上がってきたシンジの吐息がつむじの辺りにかかって、そのくすぐったさに彼女は身を捩らせる。
 頭を預けている彼の胸板から聞こえる心音がどんどん強く、速くなっていく。
 ドサッ、と次の瞬間には二人一緒に既に皺くちゃになっているシーツに倒れ込んでいた。

シンジ「綾波……いい?」

レイ「ええ……」

 彼女が頷くと、シンジは仰向けに寝転がるレイの部屋着代わりのワイシャツに手をかける。
 今はボタンを外す手間さえ惜しい。
 焦っているせいで余計にもたつく指で、中の白いブラジャーまで剥ぎ取ると投げ捨てるように床に落とした。

 以前よりさらに大きくなったレイの胸が露わになる。
 たゆん、と弾力を持って揺れるそれに思わず喉がごくりと鳴った。

 チラリと了解を求めるようにレイに一瞥を投げる。対する彼女も期待の滲んだ熱く潤む眼差しで応えた。
 言葉のない会話。恋する二人にはそれだけで互いの意志が強く、はっきりと伝わる。


レイ「……っは!」

 ちゅう、とシンジの熱の籠もった舌先がレイの固く尖った乳首を啄む。

シンジ「ん…はむ…はぁ、れろ、ちゅっ…」

レイ「ふ、ぅん…っ! や、ぁああ…んっく!」

 色素の薄いレイの身体は上気してほんのりと紅く色付き、汗の滲む滑らかな肌がしっとりとシンジの手の平に吸い付く。
 ゆっくり優しく、時折強く揉みしだく胸はシンジの指先に合わせて面白いように、むにゅむにゅ、ぐにゅぐにゅと柔らかく形を変える。

レイ「はあ、はあ、はあ、はあっ…!」

シンジ「はぁ…っ! 綾波……っ」

 ギッ、ギッ、と二人がもつれ合う度に鳴き声をあげるベッドのスプリングが、最近は可愛らしい内装に変わりつつあるレイの部屋に響く。
 必要最低限のものしかなかった殺風景な部屋にひとつずつ、今まで彼女が知らなかったものが増えていく。

 この前は何年も掛けっぱなしだった地味なカーテンを女の子らしい明るい水色のものに替えた。
 レイの髪色に合わせてシンジが選んだものだ。

 サイドテーブルの上には一緒にゲームセンターで取ったクマのぬいぐるみ。
 食器棚にはお揃いのマグカップ。タンスには彼の好みを考えて試行錯誤を繰り返し吟味した洋服の数々。

 こうして新しいものが増える度、レイの心の形は変わってゆく。そしてまたシンジも。


シンジ「綾波……好きだよ、綾波……!」

レイ「嬉しい、碇君……もっと触って……」

 早くも潤んで甘えた彼女の声が脳髄をジンジンと焦がす。
 張りのある胸の真ん中、桃色をした小さな乳頭を唇で挟むとシンジはくるくると優しく舐めた。

レイ「はぅ、ん…!」

 感じやすい彼女が目を瞑ってビクビク震えるのを見下ろす喜び。

シンジ「綾波はこういう風にされるの、好き……?」

レイ「……好き…」

シンジ「じゃあもっとしてあげるね」

レイ「あう…!」

 ぴちゃぴちゃ、ちゅくちゅくとシンジの舌が這う感触にレイはただただ酔いしれる。

シンジ「ちゅ、ふ、くちゅ、んふっ」

レイ「あ、ぁ、あ……う~っ…!」

シンジ「綾波……」

 もう何度も何度も繰り返し呼ばれているのに彼の口から呼ばれる自身の名前はいつでも、何より強力な媚薬としてレイの身体を、心を支配する。

レイ「碇君……碇君……碇君……っ!」

シンジ「んっ……」

 たぷんと手の平から零れ落ちるほど、むっちりとボリュームある胸を両手いっぱいに包み、何度も舌を往復させる。
 その度にいちいち敏感に反応する彼女が愛らしい。

シンジ「はっ、はっ、はあ、はあ、はあ……」

レイ「くぅ、んっ…! や、あん、あ…!」ビクッ


シンジ「あやなみ……」

レイ「……」ハァハァ…

 しかし、あまりにずっと胸にばかり集中しているシンジにレイは次第にむぅ、と唇を尖らせた。
 しばし思案し、思い付く。

 むにっ、とにわかに彼女は彼の頬を両方の手の平で包むとじっとその目を見つめた。

シンジ「……? 綾波…?」

 そして――自分から大きく舌を突き出し、ねだる。

シンジ「……!」

 それはついさっき、彼に教えられたばかりのやり方。

シンジ「……ふふっ」

 意味を理解して笑うとシンジも舌を出して、待ち構えている彼女のものと合わせた。
 尖らせた舌と舌は始めにその先端を、それから触れる面積を増やして絡み合いながら、どんどん深く互いの口内を探る。

レイ「んッ!」ピクンッ

 シンジの舌が上顎を掠めて、くすぐったいようなこそばゆいような感覚にレイはムズムズする。
 無意識の内に内股を擦り合わせ自身の下半身を押し付けるように腰を揺らしている彼女に、シンジももはやわけが分からなくなるほど激しく興奮していた。

シンジ「ふ、むっ…!」

レイ「んっ、んんんッ! は、ぁんっ…!」

 貪るように腫れるほど唇を合わせて、吸う。


 シンジがレイの身体をきつく抱き締める。
 レイもシンジの首に腕を回し、誘うように、自分という一人の女の肉体に引き込むようにギュッと強く抱き返す。
 どこまでも沈む底のない沼に嵌まっていく感覚。
 二人分の呼吸がどんどん荒く、速くなってゆく。

シンジ「綾波、もう入れたいっ…!」

レイ「来てっ! 碇君っ! いかり、くぅん…っ!!」

シンジ「っ!」

 懇願する叫びに、シンジは最後に一枚残った彼女の下着のゴムに指をかける。
 殆ど反射的にレイは脱がせやすいよう自分から両肘をベッドについて腰を浮かせた。
 ずるりと糸を引いて彼女の両脚から引き抜かれた下着はぐしょぐしょに濡れてずしりと重い。
 それも乱雑に床に投げ捨てるとシンジはレイの肉の薄い細腰を掴んで強く引き寄せた。

シンジ「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…ッ」

 彼女の膝裏に手を差し込んで大きく開かせ、ぐっしょりと先走りの溢れる自分のモノを押し当てる。

シンジ「入れるよ、綾波……ッ!」

 ずにゅう、と圧迫感と共に深くレイの内側に入り込んでゆく。

レイ「っあは! あ、あ……!」ゾクッ

シンジ「く、ぅ…ッ!!」

シンジ(あったかい。キツい。狭い。締め付けてくる。気持ち良い、気持ちいい……ッ!!)ゾクゾクッ


 正直、挿入しただけでもう既に達してしまいそうなほどだ。

レイ「ぁあ、はぅ、ん…ッ!」

シンジ「……はぁ、はっ…」

 慎重に、出してしまわないように歯を食いしばりながらゆっくり動く。
 押し込んだ腰を静かに引くと、瞬間、レイは大きく目を見開いた。

レイ「っあ、あぁあああぁあ……ッッ!!!!」ビクビクビクンッ

シンジ「……えっ?」

 彼女のピンと伸びた足指が開き、小刻みに痙攣するのを見て呆気に取られたシンジは目を丸くする。

シンジ「……綾波。もしかしてもうイった…の?」

レイ「っ…!!///」カァ~ッ

 途端にトマトのように顔中を真っ赤にしてレイは目を逸らす。

シンジ「……………」

 彼女はまだ最後までするのは二度目。自分でする時にも中に入れたことはないという。
 比較的簡単にオーガズムを得られるクリトリスと違い、中でイけるようになるには普通ある程度時間がかかる。
 しかし彼女は現に今、イってしまった。

 つまり、生理的な快感ではなくシチュエーションでイったということ。

 よく直接的な肉体的刺激で興奮する男と違い、女は心理的刺激で濡れるなどというが今まさに彼女はそれを体現してくれた。

シンジ「……はは」


 ―――シンジに抱かれている、というこの状況が彼女をイかせたわけだ。


シンジ「ああもう……ッ!」ズッ…

レイ「ひっ! あぁぁ、だめ、動いちゃだめっ…! まだ、イったばっかり…ッ」ビクッビクッ

シンジ「ごめん、無理……ッ!」

 ずぷっ!ずぷっ!

レイ「あっ! あっ! あっ! ああっ!! ひぁっ!? ふぅ、ぅ、うぅ~~~ッッ!!!!」ガクガクガクッ

シンジ「綾波っ! 綾波っ…!! 綾波っ!!」

レイ「碇君! 碇君っ! 碇君っっ!!」

シンジ「くっ、僕も出るっ…!」

レイ「出して…! お願い、中に出して…っ! いかりく、ん……っ!!」

シンジ「っぐ、うう……っ!!!」


 狂ったように互いの名前を呼び合いながら、ほぼ同時に二人は果てた。



 ・
 ・
 ・
 





レイ「――ところで碇君。私、さっきからひとつ気になっていることがあるわ」

シンジ「ん?」

レイ「碇君はさっきこの一週間、私のことだけ考えてひとりでしてたって言ってくれたわね」

シンジ「? うん」

レイ「じゃあ、それ以前は?」

シンジ「……あっ(察し)」

レイ「私と付き合い始めてからの一年半、碇君はずっと私だけでしていた?」

シンジ「………………」ダラダラダラダラ…

レイ「……」

シンジ「…………」ガタガタガタガタ…

レイ「……」

シンジ「……えーと」

レイ「うん」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……と、時々そういう本とか動画は使った……かな? えへ」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

 ギリギリギリギリギリ…!

シンジ「痛い痛い痛い痛い、お願い綾波爪立てるのやめていたい、ごめんなさいごめんなさい」



レイ「―――分かった。ならこれからはもう碇君が他の人でしなくていいようにする」

シンジ「えっ?」

レイ「いえ、違うわね。もう絶対に私でしか出来ないようにする」ジリジリ…

シンジ「………えーっと。綾波?」

レイ「にっこり」

シンジ「わあ、いい笑顔。綾波が最近表情豊かになってきたの、僕すごく嬉しいよ。うん」

レイ「ここからはずっと私のターンよ」ガシッ

シンジ「い、いやあ~、でも僕今日は既に二回出して……」

レイ「大丈夫、私は二回どころじゃないもの。私達はまだ若いんだから平気よ。……碇君、覚悟」ガバッ

シンジ「わーーーーーっっ!!!!!!」


 ※この後めちゃくちゃ搾り取られた



 ☆HAPPY END☆


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