モバP「き、君!」ミイ「あん?」 (67)

ミイ「何の用だおっさん。私はこれから主婦セパタクロー大会をぶっ潰しに行かなきゃいけないんだ」

P「き、君!アイドルをやる気はないか!?」

ミイ「はぁ?アイドル?」

P「ああ!君には素質があると思うんだ!」

ミイ「へっ……おっさんよ……」

P「……ダメかな?」

ミイ「グットチョイス」

P「引き受けてくれるかい!?やった!ありがとう!」

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漫研

ミイ「というわけでアイドルになっちゃったぜ」

愛「はぁ?なに夢見てんのよ。いいから漫画描いてよもう新刊出すって宣伝しちゃったんだから」

ミイ「なんだとてめェ!麻衣!くさいいきだ!」

麻衣「はぁー」

愛「ううっ!くさっ!」

ミイ「来週からレッスンがはじまんだ」

愛「……あんた、原稿は?」

ミイ「はぁ!?アイドルやってんだから原稿なんか描いてる暇ねぇよ!なぁ麻衣!」

麻衣「うん。ミイちゃんずっと私とマリオカートやってたよ」

愛「元からやる気ゼロなのわかっちゃったじゃない!」

愛「もうわかったわよ!アイドルでもなんでも好きにしなさい!」

ミイ「麻衣、録音したか?」

麻衣「バッチシだよ!」カチッ

『アイドルでもなんでも好きにしなさい!』

愛「ちょ、なんで……」

ミイ「あっははは!これでもう原稿を描く理由はなくなった!やったな麻衣。うまい棒奢ってやる」テクテク

麻衣「私チーズが好き~」テクテク

愛「ちょ、麻衣なに帰ろうとしてるの!?」

麻衣「だって私は元々原稿やる理由ないし……」

愛「どこの部活なのよあんたは!?」

愛「あんた、アイドルだなんてそんなこと言って、ちゃんと他の人に挨拶できるの?」

ミイ「うっ」

愛「挨拶すらまともにできない人が、舞台なんかまともに立てるわけないじゃない」

ミイ「うっせバカ!胸板バインダー女!」

愛「もう一度言ってみなさい」ギリギリ
ミイ「ごべんなざい……もう言いません……許してください……」ジョバババ

麻衣「ミイちゃん、今日のおしっこ黄色いね。クール」

ミイ「CCレモン……いっぱい飲んでた……」ブクブク

麻衣「まだおうちにある?」

ミイ「あ……る……」ガク

麻衣「やったー!CCレモン!」

ミイ「愛……悪いが挨拶に行くのに付き合ってくれないか?」

愛「ええまあ……いいけど……」

麻衣「私も行っていい?」

ミイ「ああ。頼む」

麻衣「事務所ってどんなところなんだろうねー?防火対策してるかな?プレゼントで火炎瓶は用意したけど」

愛「あんたなに用意してんの!?」

ミイ「おいおい、書類とかもあるだろうし火炎瓶はやめとこうぜ?」

麻衣「ああー」

愛「正しいけどつっこむ箇所間違ってんのよあんたは!」

ミイ「放課後に行こうと思ってたんだ。付き合ってくれ」

愛「いいけど……」
麻衣「わかった!」

ミイ「じゃ、ちょっとついてきてくれ」スタスタ


ーーーーーーーーーーーーーーー

にょぽみ「ゆっかいなおっどりがはっじまっ」

ーーーーーーーーーーーーーーー


ミイ「ここだ」

愛「すごい立派なところじゃない……!せ、制服で大丈夫かしら……」

麻衣「わー、用意した火炎瓶じゃ足りないね」

愛「早くどっかに捨ててきなさい!」

ミイ「緊張する理由……わかっただろ?」

愛「確かにこれは……一人で来るのにはきついわね……」

ミイ「じゃ、行くぞ……!」

麻衣「愛ちゃん見て、カエンタケが自生してる」

愛「絶対とったらダメよ」

P「あ、ミイちゃん?どうしたの?」

ミイ「あわっ、どど、どうも……」

P「その二人は……?」

ミイ「とと、友達の麻衣と愛、です……」

P「こんにちは。今日はどうしたの?まだレッスンには早いけど……」

ミイ「あの……その……」

愛「あ、どうも友達の愛です。今日は付き添いで挨拶にきて……」

P「そういうことか。わざわざありがとう。君たちもなかなかいいルックスしてるじゃないか。君たちも、どう?」

愛「わ、私は……」

麻衣「ここの事務所すごいですね!カエンタケいっぱい生えてて!」

愛「あ、あんたとってきちゃダメって言ったでしょ!」

P「あ、ああ……ごめんね……あとで全部回収しておくよ……」

愛「ミイ、見てのとおり緊張しいで。ガチガチになっちゃって」

P「え?スカウトしたときそんなこと……」

愛「事務所の雰囲気に押されちゃったんだと思います……」

P「そうか……早く慣れてもらわないとな!芸能界で革命を起こす素質わ持ってるんだから」

麻衣「すごいねミイちゃん!レボリューションするの!?」

ミイ「あ、ああ。よゆーっだっつーの!」ガクガク

愛「あんたひざ笑っちゃってるじゃない……

ミイ「じゃ、じゃあ今日のところはこの辺で…」

愛「ちょ、先輩に挨拶とかはいいの?」

ミイ「だ、だってよぉ……」

麻衣「ミイちゃん、ストリートファイトはいつするの?アイドルだったら定番だよね!」

愛「あんたどんなアイドルを見てきたのよ……」

ミイ「あ、ああ!そうだよなー!定番だよな!」

愛「ミイは乗らないの!」

P「あははは!いいねぇ君たち!やっぱりデビューしなよ!トリオだったら絶対売れるって!」

愛「わわ、私は……麻衣もほら、ね?」

麻衣「私はしたいな。アイドル。泥つっこたいし」

愛「ええっ!?で、でも……」

P「……嫌だったら、断ってもらってかまわないんだ」

愛「ええー……えっと……」

ミイ「……ビビッてんのか?」

愛「そ、そんなわけ…」

ミイ「じゃあやれるよなぁ!?」

愛「よ……余裕よ!!」

ミイ「はい録音したー。もう消せませんー」

愛「あ!ちょ……」

P「いやぁ!ありがとう!上にかけあってトリオでデビューするよう言ってくるよ!」

愛「ああ……」

帰り道

愛「……あんた、一人が怖いから誘ったんでしょ」

ミイ「は、はぁ!?そんなわけねーじゃんよぉ……」

愛「おもっきし動揺してるじゃない!ビビってんのあんたなんでしょ!」

麻衣「やめなよ愛ちゃん、いくら胸がバインダーでスレンダーでも言っていいことと悪い事があるよ」

愛「あんたにそのまま返したいわよ!誰がバインダーなのよ?!」

ミイ「まっ、来週からのレッスン、頑張っていこーぜ!」ニカッ

愛「はあ……あんたは……」

後日部室

ミイ「で、私たちアイドルデビューするんですよ」

ぽのか「そう、随分と楽しそうだけど原稿は進んでるの?」

ミイ「からっきしですよ!」ハハハ

ぽのか「あらあら~からっきしなの~」

ミイ「まったくですよ!なぁ麻衣!」

麻衣「落書きすらしてないよねー」

ぽのか「あらあら楽しそう~」ハハ

ぽのか「じゃねぇこのサノバビッチがぁぁぁぁぁーーーーー!!」パシーン

ミイ「ぶへぇぇ!!」

麻衣「!?」

ぽのか「今回の新刊は私も参加してんだよこのサランラップおこげがよぉぉーー!!これで新刊落としたなんてシャレにならねぇんだよコラァァーーー!!」パーンパーン

ミイ「ぐびぃ……ごべんなさい……なんでもしますから……許してください……」

麻衣「お花きれ~」

ぽのか「珍しく私がやる気だして描いた漫画落とすならテメェの人生ごとアイドル街道ぶっ潰してやんよぉー!!」

麻衣「摘んじゃえ」ブチブチ

ミイ「描きます……今から描きます……」

ぽのか「座れオラァ!」

愛「あら、珍しいじゃない。ミイが漫画描くなんて」

ミイ「ぐびぃ……助けて……」カリカリ

愛「随分苦しそうだけど……」

ぽのか「今麻衣ちゃんの頭皮から採取した汗を濃縮還元した気付薬で漫画描かせてるの」

愛「きもちわる!!!」

麻衣「ちゃんと洗ってるよ!」

愛「必殺技が臭い息の時点で信用ならないわよ!」

ぽのか「やればできるじゃない」

ミイ「ヒィ……風呂に……風呂に……」

麻衣「ミイちゃん!はいドラム缶風呂!」

ミイ「おお!麻衣まぢセンキュー!さっすが親友だぜ!」

麻衣「もちろんだよミイちゃん!……一緒に……はいろ?」

ミイ「う、うん……///」

愛「他のとこでやってなさい」

ミイ「お、もう部活時間終わりか。ようやくレッスンだぜ」

愛「よかった……ぽのか先輩のおかげでレッスンと原稿が両立できたわ……」

麻衣「頑張ったもんね、ミイちゃん」

ミイ「ああ、目の前で熱湯わかし始めたときは死ぬかと思ったぜ」

愛「もう訴えられても勝てないわね……」

ミイ「まあ、終わりよければなんとかかんとかだ!レッスン行こうぜ!」

愛「まったく……急に元気になって……」

麻衣「ずっと楽しみにしてたんだよ、レッスン」

愛「まあ、そこがミイのいいとこなんだけど……」

麻衣「愛ちゃんも楽しみにしてたでしょ?」

愛「ま、まあ……そうだけど……」

麻衣「あ、ハマダラカだ~」

愛「聞かないんだったら振らないの!」

ミイ「愛、見ててくれ。私はもうビビらない」

愛「ミイ、そこまで決心を……」

麻衣「いざとなったら皆殺し!だよね!」

愛「麻衣、その心がけ180度間違ってるしそのバールはしまっておきなさい」

ミイ「いくぞー……」

愛「……」

ミイ「よーし……」

麻衣「………」

ミイ「コイントスで入る順番決めようか?」

愛「あんたビビったまんまじゃないのよ!」

卯月「あれ?」ガチャ

ミイ「ひぃぃぃー!プレデターだー!」

麻衣「愛ちゃん!これ持って!」スチャッ

愛「な、なにこれ?!ランチャー!?」

愛「それでなんであんたバインダー持ってんのよ!しつこいのよそれ!」

麻衣「でも……」

愛「少しはあるでしょ!?……え?あるでしょ?」

卯月「あのー……」

卯月「どなたですか?」

ミイ「あああああああのあのあのあのあのあのヒィィィィィィ……」

麻衣「やる気!?やる気なの!?こっち見ないで!」ブンブン

愛「ご、ごめんなさい……新しく入った愛です……」

卯月「ああー!うんうん!話は聞きました!どうぞどうぞ!」

愛(よかったわ……なにも気にしてないみたい)

麻衣(怪しい人……髪なんかしばって生意気)

ミイ「ピョェェェエエエエエー」パタハ ゚タ

卯月「プロデューサーさーん、愛さんたち来ましたよ」

P「おお!卯月、紹介するよ。こちら愛ちゃん、ミイちゃん、麻衣ちゃんだ」

卯月「よろしくお願いします!あ、敬語やめたほうがいいかな?」

愛「あ、あの……いろいろとすいません……」

卯月「大丈夫だよ、トラブルらは慣れてるから!」

愛(トラブルとして片付けてる……いい人だ……!)

卯月「事務所のみんなにも紹介しなきゃね、こっちだよ」

愛「あ!はい!(この人とならうまくやっていけそう……!)」

麻衣「生意気だよね。髪一つにまとめてるし」

ミイ「ま、全くだぜ……愛もビビりまくってるみたいだし、ここは私がビシッとしてやるよ」

麻衣「ミイちゃん素敵……キス、していい?」

ミイ「お、おい……ここじゃまずいって……」

麻衣「ミイちゃん!」ガバッ

ミイ「まったく、仕方ないすなぁ……」

愛「早く来なさい」

ミイ「はい」
麻衣「はい」

P「みんな、今日から入った三人だ。じゃあ自己紹介を」

愛「あの、愛です。よろしくお願いします」

ミイ「ミミミミミイです!よろしくお願いします!!!」

麻衣「麻衣です。雑草が好きです」


かな子「三村かな子です!よろしくね!」

凛「渋谷凛。よろしく」

未央「本田未央!よろしく!」

みく「前川みくにゃ!よろしくにゃー!」

ミイ「はわ…はわわわわわわわ……」

愛「き、緊張してるみたいで……」

かな子「あはは、みんな最初はそうだよ~。チョコクッキーあるの。食べる?」

愛「ちょ、チョコクッキー?いただきます!」パクッ

ミイ(こいつはいいやつだな……)パクパク

麻衣「私だったらシャーペンの芯使ってパリパリ感だすのにな~」

愛「麻衣、それは普通じゃないからこれからレシピからシャーペンの芯は覗きなさいね」

未央「あはははは!面白い子だね!」

麻衣(髪結ってない……いい人だ!)

麻衣「どうぞ、お近づきの印に。」スッ

未央「ああ、ありがとう……テンキー?」

麻衣「天気がいいから!」

ミイ「麻衣サイコーだぜー!」ゲラゲラ

愛「ミイ、笑ってんのあんただけよ」

凛「みんないくつなの?」

愛「あ、みんな17歳で……」

凛「ふーん」

かな子「じゃあ同年代なんだね!よかったぁ、私年下とか年上だと緊張しちゃうの」

愛(ここの人みんないい人だ……!うちが酷すぎるだけだけど……)

卯月「部活とか入ってるの?」

愛「あ、みんな漫研で……」

みく「漫画好きなのにゃ?」

愛「そうです!」

ミイ「原稿描かないぐらい好きです!」

愛「そこは反省しなさい」

卯月「あはは、だからこんなに息ぴったりなんだ」

愛「そ、そんな……」

ミイ「不本意ですね」

愛「即答しないの!」

麻衣「わかる~」

愛「わかるな!」

かな子「お茶もあるんだけど、飲んでいかない?」

凛「レッスンは何時からなの?」

愛「あ、あと30分で…」

かな子「じゃああと20分くらいはくつろげるね!」

未央「さあさあ座って座って」

愛「ど、どうもありがとうございます……」

ミイ「チーッス」

麻衣「ありがとうございます!」

愛「わぁ……すごく美味しいです!」

かな子「ふふ、ありがとう」

みく「それで、なにキャラでいくのにゃ?」

愛「ま、まだそういうのは決まってなくて……」

麻衣「私は消化器の粉を吸入しながら舞台に立ちたいなー」

愛「通報される前にやめときなさい」

ミイ「ひったくり系アイドルとかどうだ?」

愛「犯罪だからそれ!」

みく「へ、へー……」ススッ

愛(距離を置かれてる……!)

ミイ「愛、そろそろ……」

愛「あ、れ、レッスンの時間!行かないと!」

かな子「ほんとだ、頑張ってね~」

凛「行ってらっしゃい」

愛「あ、ありがとうございます!」

麻衣「見てー!ここのプロデューサーB5のシャーペン使ってるー!」キャッキャッ

愛「どこでテンション上げてるのよ!さっさと行くわよ!」タタッ

ミイ「ア、アデュー!」タタッ

バタン

みく「変わった子達にゃ」

かな子「そうかなぁ?普通の子だと思うんだけど……」

未央「今度描いた漫画見せてもらいたいなー」

凛「ミイ、って子ほとんど私達と喋ってないけど……私達のこと苦手なのかな」

卯月「緊張してるだけだよ~」

未央「だよねー、緊張してるだけだって」

みく「まだ緊張が解けてないって、この先不安にゃ……」

凛「大丈夫だよ。私達だってそれでもやってこれたんだから」

未央「……うん、そうだよね」

卯月「きっとこれからも大丈夫です!」

かな子「まだクッキーあるよ~」

未央「やった!もーらいー」

凛「……楽観的すぎるのもどうかと思うんだけど……」

ベテトレ「愛ちゃん、ちょっと遅れてるよ。麻衣ちゃんは走りすぎ!ミイちゃんはまず振り付け覚えて!」

ベテトレ「……と、もう時間みたいね。最初はこれくらいね」

麻衣「疲れた~」

愛「け、結構くるわね……」

ミイ「ううー……」

ベテトレ「大丈夫。結構筋はいいし、これから伸びるわよ」

愛「あ、ありがとうございます!」

麻衣「やったねミイちゃん!これから頑張れば耳から炎出せるって!」

ミイ「ちょ……ちょっと休ませて……」ゼェゼェ

ミイ「じゃあ事務所戻ろうぜ」

愛「真面目にやったことなんてなかったけどけっこう難しいわねダンスって……」

ミイ「激しく動きすぎて鼻からゲロ出そうだぜ」

麻衣「じゃあそれ飲んであげるね!」

ミイ「麻衣、いつもすまないな」

愛「いつも飲んでんの?」

ミイ「……愛、今度は事務所のドア、私に開けさせてくれ」

愛「今度こそね?」

麻衣「頑張ってミイちゃん!絶対できるよ!応援の旗作ってくるね!」

愛「ドア開けるだけだから」

ミイ「ついた……よーし、いくぞー」ドキドキ

ミイ「お、おつかれさまでーす!」

愛「やった!開けた!」

麻衣「よかった……よかったよ……」ポロポロ

卯月「え……どうしたの……?」

愛「ミイが!ミイが事務所のドア開けられたんです!」

卯月「……??」

麻衣「愛ちゃん。この人ダメな人なんだからわかるわけないよ」

愛「ちょ、失礼でしょ!だいたいダメな人って何がよ!」

麻衣「だってこの人、髪結ってるよ!犯罪だよ!」

愛「あんたそれ私への宣戦布告だと思っていいの?」

卯月「えーっと……よくわかんないけど……おめでとう」

ミイ「最高だったぜ……」

凛「お疲れ様。初めてのレッスンどうだった?」

ミイ「よ、よかった、です!」

かな子「あはは、まだ緊張してるの?マカロンあるよ~」

愛「マカロン!?」ガタッ

麻衣「マカロンってなに?」

ミイ「ばっか知らないのか?えー……っと……爆弾だよ」

麻衣「ほんとにー!?欲しい欲しいー!」

かな子「はい。マカロン」

麻衣「……」

麻衣「これマカロンじゃないよ?ちょっとおかしいよ」

かな子「へ?」

麻衣「マカロンなのにニトロもなにも入ってないなんておかしいでしょ!ちゃんと作って!」

かな子「????」

愛「ご、ごめんなさいちょっと変なんです」

かな子「あ、あはは……」

みく「やっぱり変にゃ……」

ミイ「そ、そうすか?」テレッ

愛「ミイ、照れるところじゃない」

麻衣「ちゃんと起爆剤も用意して!」

愛「麻衣黙ってなさい!」

凛「他の人もそろそろ帰ってくる頃だね」

愛「あ、挨拶ちゃんとしないと……」

麻衣「どんな人がいるのかな?」

ミイ(ふふ、やはり私はファッションキチガイ界のスターだぜ……)

智恵理「お、お疲れ、様です……」

凛「智恵理。お疲れ」

卯月「マカロン食べてたの~」

智恵理「あ、マカロン……い、いいですね……」

かな子「あ、新しくきた子がいるの!紹介するね」

かな子「この子が愛ちゃんで……」
愛「ど、どうぞよろしくお願いします!」

かな子「この子がミイちゃんで……」
ミイ「(こいつ弱そうだな……)よう、よろしくな」

かな子「この子が麻衣ちゃん!」
麻衣「二つに髪を結うなんて……天才……!天才現るだよミイちゃん!」

智恵理「あ、ど、どうもよろしくお願いします……」

ミイ「おいおい、私たち同年代なんだし、フランクでいこーっZE☆」

智恵理「ひっ、そ、そうなんですか?」ビクッ

ミイ「ああ、私のことは好きに呼んでいいからさ」

愛「すいませんこのバカが」パシーン

ミイ「ブヒィ!」

智恵理「そ、そんな……ことないです……」ビクビク

拓海「おーっす、プロデューサーのやつはどこだ?」

卯月「営業ですよー?」

拓海「ああ、こんな仕事やりたかなかったんだ……何が幼稚園の1日先生だ。ガキの面倒押し付けやがって」

凛「またそんな仕事だったんだ……」

拓海「あ?誰だこいつら」

みく「新しく入った子たちにゃ」

拓海「ああ、こいつらが……拓海だ。よろしくな」

ミイ「…………」ゲロゲロ

愛「ちょ、私の買い物袋にゲロ吐かないでよ!」

麻衣「麻衣でーす。特技は右ストレートでーす」

拓海「お、おう……なかなか新しいアイドルだな……」

みく「やっぱり変にゃ」

ミイ「そんなに言わなくても……へへっ。なぁ?」ガシッ

智恵理「ひっ」ビクッ

凛「今日はもう予定は終わりなの?」

愛「あ、はい。レッスンだけで……」

卯月「うふふ、昔を思い出すなぁ」

未央「しまむー、今のはおばあちゃん発言だよ~?」

卯月「お、おばあちゃんですかぁ!?」

凛「そうだよ……」

愛「ふふっ……」

凛「どうしたの?」

愛「いえ、みなさんいい人そうでよかったなって……」

未央「そりゃそうだよー!みーんな仲間なんだから!」

卯月「そうだよ!これから一緒に夢を叶える仲間だよ!」

愛「みなさん……」ホロッ

ミイ「……立場は……わかってるよな?」ボソッ

智恵理「はぅぅ……」ビクビク

飛鳥「随分と盛り上がってるようだね……」

凛「飛鳥、おかえり」

飛鳥「そこの拓海くんの靴をなめているのは?」

ミイ「まあまあ拓海さま、ここはひとつ。へへへ」ペロロロロロロ

拓海「うわっ!寄るなって!コラ!」

卯月「し、新人アイドルの子たちで……」

愛「すいませんいつも……よいしょぉっ!」ドシーン

ミイ「げへっ!」ピクピク

麻衣「すごーい愛ちゃん!綺麗なジャーマンだよー!」パチパチ

飛鳥「そうか……僕は飛鳥……アイドルだ。よろしく」

愛「あ、愛です……すいませんどうも」

麻衣「なんでそのコート、そんなところにファーついてるの?おかしくなフゴッ」

愛「な、なんでもないです!素敵なコートですね!」

飛鳥「まあ……こだわり、みたいなものもあるしね。嬉しいよ」

麻衣「絶対ないほうが」
愛「黙ってなさい」

飛鳥「漫画を描いてるのかい?持っていたら少し見せてほしいな」

愛「あ、は、はい!これ……」

飛鳥(……このセリフ回し……)

飛鳥「君……もしかして山本ローリングの『つついてちょーだい』で……」

愛「あーあー!気のせいじゃないですか!?あはは!」

飛鳥「僕もよく深夜ラジオを聞いているんだ、このネタもハガキコーナーで…」
愛「……違います」

飛鳥「……そ、そうか。悪かった。僕の勘違いだったようだね。返すよ」

愛「ど、どうも……」

飛鳥(目が死んでいた……深い闇を抱えているようだね……)

愛「あ、そ、そろそろ帰らないと……」

ミイ「そうだな。良い子は帰って草刈りしないと」

愛「色々とごめんなさい、今日はありがとうございました」

未央「ふふっ、今日から、でしょ?」

凛「また明日ね」

愛「は、はい!ありがとうございます!」

麻衣「はー楽しかった。ミイちゃん帰ろ?」

ミイ「そうだな麻衣。帰ろうか」

愛「あんたたちも挨拶しなさい……」

ミイ「あ、ありがとうございました…」
麻衣「ありがとーござましたー」

愛「後で色々と説教させてもらうからね……」

愛「お、お疲れ様でした!」
ミイ「また明日!」
麻衣「わー、M14だ!かっこいいー!」

バタン

卯月「ふぅー……」

未央「色々と強烈な子たちだね!」

凛「未央、珍しくオブラートに包んでるね……」

未央「あはは…」

拓海「あーあーったく……靴が……綺麗だと!?」

智恵理「うううー……」

数ヶ月後

愛「そんなことないですよー」

未央「いやいや、好きな男子とかいるっしょー?教えちゃいなようりうり~」

愛「忙しくてそんな暇ないっていうか……」

未央「おー?もうすっかりアイドルかな?」

愛「そ、そんなまだ何もしてないのに……」

凛「確かにレッスンばっかりだね」

麻衣「ミイちゃんどう思う?」

ミイ「ら、ららららライブかぁ、まだ私達には早いんじゃないか?」

みく「Pチャンは割とすごい仕事ぽんぽんとってくるにゃ……もしかしたらライブも」

愛「そ、そんな私たち……」

麻衣「わー!楽しみだねぇ!ライブってあれでしょ?火炎放射器とか振り回すんでしょ!?」

愛「どこの世界のライブ想像してるのよあんた……」

ミイ「ぶええ……」

P「おーい愛、麻衣、ミイ!営業だぞー」

ミイ「チッ、仕事か……」

愛「なんの舌打ちかしら?」

ミイ「なんでもねぇよ……」

麻衣「今度はお客さんにキャメルクラッチかけていい仕事?」

P「そんなわけないだろ」

営業先

愛「……地方での営業とはいえ緊張するわね……」

麻衣「わぁ!どれもみんな片腕で粉砕できそうな人たちばっかり!」

ミイ「………」ススッ

愛「逃げないの」ガシッ

司会「はい!ではここでー?現役女子高生アイドルが来てくれました!どうぞー!」

愛「ど、どうもー!」

ミイ「ほげぇぇーー……」

麻衣「みんな元気ー?アドレナリン足りてるー?」

司会「いやー元気だねぇみんな!緊張してる?」

愛「仕事で緊張してて……」

麻衣「緊張してるからお花食べるよ」

ミイ「あわわわわわわ」

司会「ライブとかはあるの?」

愛「そ、それがまだ未経験で……毎日レッスン漬けです」

司会「そっか~大変だね!僕だったらみんなのライブ絶対行ってるよー!観客のみなさんも一目惚れしちゃった人はいるんじゃない?」

麻衣「おこがましいね!」

愛「コラ」パシン

司会「ズバッというね~、君が麻衣ちゃん?」

麻衣「はーい!そうだよ!秋田犬と柴犬の見分けをつけるためにアイドル頑張ってます!」

司会「そ、そうなんだ~!頑張ってね!」

ミイ「全員芋……全員芋なんだ……」

司会「えーっと……あはは!ミイちゃんも緊張してるのかな?」

ミイ「はひっ!ぎゃんばりましゅ!」

司会「盛大に噛んだね~!みんな面白いね!」

愛「あ、あはは……」

事務所

P「……」

愛「……」
ミイ「……」
麻衣「水槽の金魚死んでる」

P「……今日の営業だったが、愛はよくやってくれた。」

愛「はい……」

P「ミイ、緊張しすぎだ。今日ラッキーだったからどうということはなかったが、いつもああでは困る」

ミイ「へーい……」

P「麻衣、親しみやすい喋り方に助かっているがフリートークで人類殲滅計画を長々と語るな」

麻衣「みんなに聞いてほしいの……三日で殲滅できるのに……」

P「怖いわ」

P「……みんな、次の仕事でうまくいったら、ご褒美をあげよう」

愛「ご褒美……?」

ミイ「なんだそれ?」

麻衣「文鎮?」

P「うまくいったら、みんなで初ライブだ」

愛「らら、ライブですか!?」

ミイ「うへー……」

麻衣「ライブかぁ……」

P「もちろん次の仕事もこの調子だったらライブ出演はなしだ」

愛「が、頑張ります!」

ミイ「へいへい……」

麻衣「したいなぁライブ!帰りの握手でみんなの両腕ダメにしてやりたい!」

P「やっぱなしにしようかな」

愛「麻衣ふざけないの!」

P「……期待してるからな」

愛「は、はい!」

ミイ「……」

麻衣「はーい!」

みく「Pチャンから聞いたにゃ!初めてライブやるのにゃ?」

愛「ま、まだ決まったわけじゃ……」

ミイ「次の仕事によるよなー」

愛「何様なのよあんたは……」

麻衣「楽しみだなーライブ!みんなの耳の鼓膜破裂させたいなー」

愛「どんな声出す気なの!?」

凛「お笑いライブのほうが向いてる気が……」

卯月「しっ!」

未央「大丈夫!みんなならでられるよ!ライブ!」

愛「ありがとうございます……」

ミイ「よ、よゆーだって……うんうん……まあ状態にもよるよな……風邪気味だったら失敗しても仕方ない感じあるしな……うん」

麻衣「私が看病してあげるから、ミイちゃんは大丈夫だよ!」

ミイ「麻衣……!アタイ、やるよ!ライブ!」

愛「なんのスイッチ入ったのよ……」

麻衣「ミイちゃん♪」クルクル
ミイ「まーい♪」クルクル

P「……愛、麻衣、ミイ。仕事だ。期待してるからな」

愛「は、はい!」

ミイ「いっちょかましてきますかー」

麻衣「はーい!」

凛「いってらっしゃい」

未央「いってらっしゃい!」

卯月「頑張ってね!」

愛「ありがとうございます…!」タタッ

仕事後

P「ミイ、よくやった。積極的に喋ってくれたな。嬉しいぞ」

P「麻衣もよくICカードの構造についてしゃべるのを我慢してくれた」

P「ライブ、やるぞ!」

愛「あ、ありがとうございますっ!」

ミイ「今私は無敵だ……ライブに出して、いいのか?」

麻衣「ミイちゃんかっこいい…!」

P「頼もしいな。俺は出かけるから、今日からライブに向けたレッスンを始める。バテるなよ」

ミイ「くくっ、何を言い出すやら……」

麻衣「ミイちゃんほんとに無敵なの!?骨盤破壊していい!?」

ミイ「いや……それはやめて……」

愛「ミイ、よく頑張ったじゃない。安心したわ」

ミイ「おいおい愛まで……参ったなおい」

麻衣「疲れたー、かな子ちゃんにお菓子たかりに行こうよ!」

ミイ「ああ、確か今日はドーナツだったな」

愛「卑しいのは相変わらずで安心したわ……」

かな子「仕事終わったの?お疲れ様~、ドーナツ作ってきたの」

ミイ「いただきィー!」バクバク

愛「お行儀悪いわよ」

智恵理「あ、あの……」

ミイ「あん?」

智恵理「ら、ライブ……が、頑張ってください!」

ミイ「あっはっは!任せとけって!」

智恵理「あ、えへへ……」

みく「智恵理ちゃんが初めてライブやったときは大変だったにゃ……」

智恵理「あの時はごめんなさい……」

ミイ「何があったんだ?」

智恵理「ちょ、ちょっと……えへへ」

未央「まだ語られるのは早いかな~?」

智恵理「ひ、秘密にしておきたいです……」

未央「うっひひ~」

愛「みなさん大変だったんですね…」

麻衣「そうだよね……美味しいよねこれ……」

愛「あんたなんの話してんのよ……」

愛「さーて、そろそろレッスンよ!」

ミイ「うへー」

麻衣「はーい!」

かな子「行ってらっしゃーい!」

バタン…

凛「……どう?大丈夫そうかな?」

かな子「信じたいよねぇ……」

未央「何もないといいけど……」

卯月「心配です……」

みく「初めてのライブ、みんな不安なのは一緒にゃ……」

ベテトレ「ほら!ミイ遅れてる!」

ミイ「げへぇ……」

ベテトレ「もう一度最初からやってみます」

ミイ「ええー……」

ベテトレ「なに?」

ミイ「けっ…」

ベテトレ「はい!いちにーさんしーごーろくしちはち」

ミイ「はぁ……はぁ……無理だぁ……うごけぇ~ん……」ゼェゼェ

愛「ちょ、ミイ大丈夫?」

ベテトレ「……仕方ない、休憩だ」

麻衣「ミイちゃん!」

ミイ「吐きそう……」

麻衣「ほら!ミイちゃん!パンツ!チェックだよ!」

愛「なんでハンドバックにパンツ入ってんのよ……」

ミイ「ぐぇぇ……」

愛「しばらくかかりそうね……」

ミイ(くそ……なんで愛の野郎如きが……こんな難解なステップできんだよ……悪魔が……)

麻衣「ミイちゃん、ほら、ゴーヤだよ。きゅうりもあるよ」

ベテトレ「よーし!じゃあまた最初から!いくぞ!」

ミイ「ぴぎぃ……」

ーーーーーーーーーー


ベテトレ「はい!今日はここまでだ!また明日、待ってるぞ」

麻衣「ふー、疲れたね。」

愛「あなた軟体動物だと思われるレベルで体柔らかいわね……」

ミイ「………」

愛「ミイ?どうしたの?」

ミイ「いや、なんでもない。風を感じていただけさ」

麻衣「かっこいいー……!」

愛「ださいわよ……」

ミイ(くっそー……愛の野郎め……またわかめで生き埋めにしてやろうか……)

愛「事務所行って休んでから帰りましょうよ、かな子さん、お菓子用意してくれたみたいだし」

ミイ(しかもいつのまにかアドレス交換してやがる……)

麻衣「今日はどんなおやつかなー♪」

ミイ「まったく楽しみだぜ」

ミイ(くそっ……)

かな子「おかえり~♪お菓子あるよ~」

愛「ありがとうございます!」

未央「愛ちんはレッスンついていけてるかな~?」

愛「私なんかまだまだで……」

未央「ふんふん、まいまいは?」

麻衣「大丈夫だよ!肋骨3本はいったよ!」

未央「病院行きなよそれ」

未央「ミーたんは?」

ミイ「ふふん、私は無敵……スター状態……!」

愛「あんた吐きそうになってたじゃない」

ミイ「あ、あれは仮の姿よ……」

愛「必要性皆無ね」

未央(ほうほう……)

愛「そろそろ帰らないと……みなさん、お疲れ様でした」

未央「おー!愛ちんお疲れー!」

かな子「お疲れ様でしたー」

ミイ「おつかれちゃーん」

未央「日を増すごとに適当になっていくね」

麻衣「じゃーねー!また来年ー!」

愛「明日もくるのよ……」バタン


未央「……どう思う?」

かな子「心配なさそうだったけど、念のためライブには応援に行ってあげようか!」

未央「それがいいね」

かな子「心配するのは早すぎるよ。食べて落ち着けば大丈夫♪」

未央「そうかなぁ……お、うまい」パク

翌日

ベテトレ「ほらミイ!ぶつからないよう気をつけろ!」

ミイ「おうげぇぇぇぇーー……」

ベテトレ「本当に体力ないなお前……」

ミイ「吐きそう……れす……」

麻衣「グロッキーな麻衣ちゃん素敵……」

愛「あんたの美的感覚麻痺してるわよ」

ミイ「ぜーっ……ぜーっ……なんでお前……平気なんだ……」

愛「基礎練習始めたからよ……走り込みとか……」

ミイ「て、てめェ!漫画描けよ!!」

愛「こっちのセリフよ!」

麻衣「見て、今日のベテトレさんの靴めっちゃダサい」

ミイ「やれやれ、野次は心の中だけにしておくか」

愛「そんなんだから失敗するのよ……」

愛「お疲れさまでした!」
麻衣「お疲れ様でしたー」
ミイ「ちーっす」

ベテトレ「ああ、おつかれさま」



愛「今日も辛かったわねー、レッスン」

ミイ「ああ、つらかった……」

麻衣「かな子さん、次はどんなお菓子かなー?」

ミイ「ああ、たかるか」

愛「言い方どうにかしなさいよ……」

ミイ(私……ライブ大丈夫か……?)

愛「お疲れさまでーす」ガチャ

麻衣「疲れたよー」

かな子「お疲れさま!今日はバタークッキーだよ~。最近特にお菓子作るのが楽しみになっちゃって」

麻衣「もしかして私たちのことを思って……?(トゥンク)」

愛「あんたが思ってることは100%ないから安心しなさい」

ミイ「麻衣!お前……」

麻衣「違うの!浮気なんかじゃ……」

愛「はいはーい寸劇終わり」

麻衣「もう愛ちゃんノリ悪いよねー」

ミイ「そんなんだからわかめ風呂も耐えられないんだよなー」

愛「あれは完全に殺しにかかってたでしょ!?」

かな子「何の話かな……?」

愛「あ、あはは、どうでもいいことですから……」

かな子「今日は私一人で寂しかったんだよぉ」

愛「他の人は仕事ですか?」

かな子「そうそう、忙しくなってきたからねぇ」

ミイ「そうなんすか……」

麻衣「私たちもそうなろうね!ミイちゃん!」

ミイ「ああ、天と地と麻衣に誓うよ」

愛「麻衣の扱い方おかしいでしょ……」

かな子「相変わらず面白いね~、これならライブでもフリートークは完璧だね!」

愛「そんな、こんなコント見せられても……」

かな子「ライブの日、絶対行くから!」

愛「あ、ありがとうございます!」

ミイ「お勤め御苦労」

愛「偉そうなのよあんた……」

麻衣「楽しみだね!ライブ!」

ミイ「……ああ、そうだな」

麻衣「……ミイちゃん?」

ミイ「いや、なんでもない……」

かな子(……うーん)

愛「じゃあ、お疲れ様でしたー」
ミイ「アディオス」
麻衣「プトレマイオス!」
パタン
かな子「はーい、じゃーねー」

かな子「……」

愛「じゃあまた明日ね」

麻衣「いよいよ明後日だね!頑張ろうね!ミイちゃん!」

ミイ「ああ、じゃあな」

ミイ(明後日……この調子で大丈夫か……?)

ミイ(もはやレッスンでは私しかミスを指摘されなくなったし……いや、愛は以前から注意されなかったけど)

ミイ(……大丈夫、だよな)

ミイ(大丈夫だ!明日に備えてゲーム一戦まじえて寝よう!)

ミイ(大丈夫、大丈夫だ……)

翌日

P「ミイ、どうした。心ここにあらずだぞ」

ミイ「なに言ってんすか。ここは私のホームグラウンドっすよ」

P「愛から聞いたが、レッスン中もぼーっとしていたそうだな……」

ミイ「愛の幻覚っすよ!まぢ勘弁してほしいっす」

P「……明日、いけるな?」

ミイ「よゆっすよ。大丈夫っす」

P「ならいいが……」

ミイ「はあ……」

愛「ほんとに大丈夫なの?体の具合悪いとか……」

ミイ「なんでもない」

愛「本当に?」

ミイ「ああ、大丈夫だよ」ニカッ

愛「……そう……」

麻衣「……ミイちゃん、おかしいよ。苦しそう……」

愛「……麻衣もそう思う?おかしいわよね……」

ライブ当日

愛「最初のほうの盛り上げ役とはいえ、こんなおっきい会場で本当にライブやるのね……私たち……」

麻衣「どうしよう……緊張してきたよ……」

ミイ「……」

愛「ミイ……どうしたの?具合悪い?どこか痛いの?」

ミイ「………私は、このライブには出ない」

愛「……な、なに言ってるの?」

麻衣「ミイちゃん?」

ミイ「ダメなんだよ……私は……もう不安で仕方ないんだ。あんなにレッスンで失敗したんだぜ?本番だって……」

愛「……なに言ってるの!大丈夫よ!本番当日にそんな……」

ミイ「悪い……本当にすまない……」

麻衣「ミイちゃん……」

愛「いい加減にしなさい!」

ミイ「愛……」

愛「誰が、誰が大丈夫って言ってあげてるのよ。一番近くであなたを見てきたのは誰だと思ってるの!?」

麻衣「………」

愛「私たちを信用しろなんて言わないわよ、自分も信じられないでなにを弱音吐いてるのよ!!」

ミイ「愛……お前……」

愛「散々吐きそうになって、ていうか吐いてたけど、あんなに練習したのって何だったのよ!」

愛「麻衣だってレッスン中耳から血吹くほど辛かったのよ!それでもあんたを励ましてた!」

ミイ「麻衣……」

麻衣「ミイちゃん!」

ミイ「……へへっ、悪かった。ちょっと弱気になってたぜ」

愛「……ミイ、緊張してるのはあんただけじゃない。私だって足がくがくなのよ?一緒に、やりきりましょうよ」

麻衣「ミイちゃん、終わったら一緒に……リーマン狩りしよ?」

ミイ「へへっ、麻衣まで……ああ!やるよ!一緒にライブ!リーマン狩り!」

愛「そうね!リーマン狩りはやめなさい!」

かな子「……愛ちゃんたち」コソッ

未央「……どうやら予感は当たったけど……」

凛「半分は外れたね」

智恵理「……昔の私を見てるみたいです……」

未央「あの時は大変だったよねー、楽屋の隅でうずくまっちゃって」

卯月「愛ちゃんたちは強い
ね……私たちも見習わないと」

凛「卯月が言うと説得力が増すね」

卯月「ちょっと凛ちゃぁん……」

未央「私たちも負けてらんないよ、愛ちゃんたちの後にしっかり続いて!」

卯月「おー!」
凛「おお!」
未央「おー!」
かな子「おー!」
智恵理「お、おー」

事務所


P「ライブの成功を祝ってー、かんぱーい!」

愛「かんぱーい!」

ミイ「かんぱーい!」

麻衣「かーんぱーい!」

愛「一時はどうなるかと思ったわ」

ミイ「だから悪かったって…」

麻衣「私は信じてたよ!ミイちゃんならきっとやってくれるって!」

愛「麻衣、あなた……」

麻衣「リーマン狩り」

愛「そんなことだろうと思ったわ」

ミイ「まあ、なんだ、愛……」

愛「ん?なにかしら?」

ミイ「……ありがとうな」

愛「なによ、改まっちゃって……」

ミイ「なんでもねぇよ!菓子だ菓子!ポテチもってこい!」

麻衣「私グランベリーがいいなぁ」

愛「打ち上げに普通用意しないでしょ……」

卯月「あっち、行かなくていいの?」

凛「いいんだよ。三人でお祝いさせてあげよう」

未央「そうそう!空気読まないと!」

卯月「そっかぁー……」

かな子「あんな風に一緒にお祝いするの、ちょっと羨ましいかも……」

智恵理「つ、強い絆、みたいな……えへへ、照れますね」

未央「わし達は強い絆で結ばれておるよのぅ?」グイッ
凛「ま、そうかもね」
卯月「恥ずかしいね……」

未央「……よかったね、三人とも」


凛「なにたそがれてんの?」

未央「もー、しぶりんも空気読みなよー」

P「それで新しい仕事なんだが……」

ミイ「うへぇ。打ち上げで仕事の話とかまぢ勘弁してほしいよなぁ?麻衣?」

麻衣「ほんとだよー、ここがイギリスだったら革命起きてるよ?」

P「まあまあ、いい知らせだ」

P「今回のライブを見に来たお偉いさんが、是非自分の番組に出てほしいそうだ」

愛「……それって」

P「テレビの出演依頼だ」

ミイ「おおお!ついにミイちゃん様が全国ネットに!」

麻衣「テレビだって!火炎瓶作らないと!」

愛「何かは知らないけどテレビを誤解しすぎてるわよ麻衣……」



ミイ「よっしゃあ!アイドル最高だぜぇぇぇ!!」



終わり

読んでくれた人全員に感謝したいです。誤字脱字ごめんなさい。こんな時間まで書いてて後悔してます。
ありがとうございました。あいまいみーは三期を早く作るべき


幸子Pとしてあいまいみーと一緒にバラエティ出演して困惑しっぱなしの幸子を提案します

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年02月05日 (日) 16:21:10   ID: PyCYPkoN

あいまいみーの3人は世界すら歪ませられると思うwwwww

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