【ラブライブ】穂乃果「海未ちゃんなんて大嫌い」 (15)

更新遅め
ことほのうみ予定
百合要素あり

以上のことが大丈夫な方は、ぜひお付き合いください。

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――――――



海未「はっ……っ」



全力で走る私の頭に浮かぶのは、穂乃果のそんな言葉。


「嫌い」

なんて言葉は、穂乃果から幾度となく言われてきた。

穂乃果が宿題をしてこなかった時に、お小言を言った時。
体重が増えた穂乃果を叱責した時。
ハードな練習でバテた穂乃果に言われたこともありました。

けれど、それはいつも冗談のような言葉で。
本当は穂乃果は私のことを嫌いになってないことくらいは、私でも分かりました。

けれど――



海未「――っ!!」


不意に、息が切れる。
朝の鍛練やμ's の練習で体力は、他の人のそれよりも培われているはずなのに……。


海未「…………くっ」


たぶん、これは体力の問題ではなく、私の心の問題。
気持ちの問題。



「海未ちゃんなんて大嫌い」


そう言った時の穂乃果の表情を私は見ていません。

もしかしたら、私に対して不満があったのかもしれません。
もしかしたら、私をからかおうとしていたのかもしれません。
もしかしたら――。

そんな、もしかしたらを並べても、穂乃果の本当の気持ちは分からないのに……。

だから、怖くなってしまう。
怖くて、自分の体が思うように動いてくれない。
十全に自分の体を使うことが出来ない。

だから、なのでしょう。
足が止まってしまったのは。


海未「………………違い、ますね」


……えぇ。
分かっています。
体を十全に使えないなんて、ただの言い訳で。


本当は、ただ迷っているのです。
あんなに皆に話を聞いてもらったのに、まだ私は決められないでいる。

彼女に会って、なんと言うのかを。
自分がどんな答えを出すべきなのかを。


海未「…………穂乃果」


ポツリと、その名前を呼びます。
けれど、それに答える声は、ありませんでした。


――――――

――――――

――――――



海未「恋とはなんなのでしょうか?」



りんぱな「「えっ!?」」


放課後の部室。
まだ私と花陽と凛しかいないそこで、私はそんな質問をしました。

それに返ってきたのは回答ではなく、二人の驚いたような反応で……。


花陽「……海未ちゃん?」

凛「熱でもあるのかにゃ?」


そんなことを言って、私のおでこに手を当てる凛。
私に熱がないことを確認したようで、凛はすぐに手を離しました。


海未「えぇと、おかしなことを言いましたか?」


二人の反応に、首をかしげ、尋ねました。
すると、凛はブンブンと首を縦に振っています。
恐らく、肯定の意でしょう。
もちろん、花陽も同様に。

そんなに意外でしょうか?
そう聞くと、またも首が縦に振られました。
そして、


花陽「だって、海未ちゃん、そういうことあんまり得意じゃないんだよね?」

海未「そうですね。あまり得意ではありませんし、むしろ……」

花陽「苦手?」


花陽の言葉に、コクりと頷きます。


凛「そんな海未ちゃんが、どうしていきなり?」

そんなことを聞くのか?

ふむ。
言われてみれば、確かに、尤もな疑問でしたね。
恋愛事が苦手な私が、唐突に恋とはなんなのか、なんて聞いたら、二人も困惑してしまうに決まっています。

なんと答えたものか。
考えても上手い言葉が見つかりません。
だから、


海未「なんとなく、二人を見ていたら、思ったのですよ」


そんな風に答えを返しました。


花陽「えっと……?」

海未「ほら、二人は、その……」


えぇと。
うぅ、なんだか言葉にするのは恥ずかしいですが……。


海未「こ、恋人……なのですよね?」


花陽「あっ……そ、そうだね」

凛「う、うん……」


私の言葉に、二人の顔が赤く染まっていきます。
そして、お互いにチラチラと、相手の顔を見て……。

って、なんだか私まで顔が熱くなってきました!


海未「そ、それでですねっ!」

花陽「あっ、うんっ!」

凛「な、なにかにゃ!?」


ビクリと体を震わせた二人は、私の方に視線を戻します。

よ、よし。
大丈夫そうですねっ。
顔の赤みが引いていくのを確認して、私は言いました。



海未「実は、ラブソングを書こうかと思ってまして……」



凛「えぇ!? ラブソング!?」


私の言葉に、凛は大袈裟なほどに驚きました。
しかし、それとは対照的に、花陽はそこまで驚いていないようで……。


花陽「た、たしかに、μ's の曲にはラブソングがありませんっ」

海未「は、はい」

花陽「アイドルと言えば、代表曲としてラブソングは欠かせませんし! なるほど! ラブソングを作るのは一つの人気アップに繋がるかもしれませんねっ!」

海未「……お、おっしゃる通りです」


花陽の気迫に圧倒されながら、なんとか言葉を返します。

アイドルについて話す花陽は、いつ見ても鬼気迫るものがありますね……。
こっちの花陽も好きと言える凛は、流石は幼馴染みといったところでしょうか。


花陽「はっ!? あ、すいませんっ!?」

海未「い、いえ。花陽がすべて話してくれたので、助かりましたよ」

花陽「うぅぅ、恥ずかしいですぅ」


暴走を恥じる花陽をフォローしていると、


凛「んー、じゃあ、ラブソングを作るために恋がどんなものか知りたいってこと?」


凛がそう聞いてきました。

その通りです。
そうすれば、きっとラブソングが書けるだろうと思ったんです。

凛の質問に、私はそう答えました。


凛「ふぅん、なるほどにゃぁ……」


納得したのか、凛は頭の後ろで腕を組んで、そう言います。

ん?
なんでしょう?
凛の言い方、なんだか含みがあるような……?

……いえ、きっと気のせいですね。


花陽「えっと、それで最初の質問に繋がるんだね」

海未「あ、はい。そうですね」


凛の方から、視線を花陽に戻し、話を続けます。

恋とはなんなのか。

その答えを、花陽に聞いたのですが……。


花陽「うぅん? 恋かぁ……」


むむむと、唸りながら花陽は固まってしまいました。

ふむ。
どうやら、どのように言葉にすればいいか悩んでいるみたいですね。



花陽「うん……ごめんね。今度、聞かれたときまでに考えておくねっ!」


結局、花陽の答えは、今度まで保留という形になりました。
そして、凛も、


凛「凛も、かよちんと一緒に答えるにゃ!」


と、そう答えました。


――――――


そんな話をしているうちに。
真姫、穂乃果とことり、それに3年生組が部室にやって来て、練習の時間になりました。

結局、今回は、恋がどのようなものなのか、話は聞けませんでしたね。

……ふむ。
機会があれば、凛と花陽以外からも話を聞いてみましょうか。

…………さて、切り替えです!
今日も張り切って練習しましょう!


――――――

今日はとりあえずここまで。
更新はまた夜にします。

読みにくいかと思いますが、少しだけ付き合っていただけると幸いです。


花陽「えっと……?」

海未「ほら、二人は、その……」


えぇと。
うぅ、なんだか言葉にするのは恥ずかしいですが……。


海未「こ、恋人……なのですよね?」


花陽「あっ……そ、そうだね」

凛「う、うん……」


私の言葉に、二人の顔が赤く染まっていきます。
そして、お互いにチラチラと、相手の顔を見て……。

そういうものに疎い私でも、二人が恋人だということが一目でわかるようなやり取りで。
そんな二人だから、あんなことを聞いたんですけどね。

この二人なら、恋というものがなんなのか教えてくれるのではと思って……。

って、二人を見ていたら、なんだか私まで顔が熱くなってきました!


海未「そ、それでですねっ!」

花陽「あっ、うんっ!」

凛「な、なにかにゃ!?」


なんだかむず痒くなりそうな空気を断ち切るために、少しだけ大きな声をあげました。
ビクリと体を震わせた二人も、私の方に視線を戻します。

よ、よし。
大丈夫そうですねっ。
顔の赤みが引いていくのを確認してから。


海未「……二人を見ていて、思い付いたのですが」

海未「実は、恋を題材にした歌を――ラブソングを作ってみようかと考えているんです」


私はそんなことを口にしました。

申し訳ないが
このスレ一度、落とします。
もう少し推敲してから書きます。

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