昴「マイライフ?」 杏奈「うん」 (347)

昴「お邪魔しまーっす! 杏奈、来たぞー!」
 
杏奈「どうぞどうぞ。…昴さん、こっち」

昴「おぉ、めっちゃ『ゲーム』って感じの部屋だな! スピーカーまであんのか~……」
 
杏奈「……えと、」

昴「ああ、いや! 女の子っぽくてカワイイ雰囲気もあると思うぜ? 柄物のクッションとかも沢山あって過ごしやすそうだし……」

杏奈「…ん。ありがとう」

昴「で、何するんだっけ? 杏奈が一緒にゲームしたいって言うし、ヒマだったから来たけど」

杏奈「……」スッ
 
昴「!! このゲームは…!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425485381



注意書きを忘れてましたが、このSSは上のURLにあるスレから影響受けてますっていうか上のスレの派生作品みたいなものです
興味を持った方はそちらのスレも読んでいただけると嬉しいのですが、性質上こちらのSSのネタバレを含むのでその点についてはご留意願います

パワプロか!

支援だよ

>>1
永吉昴(15) Da
http://i.imgur.com/cg1pNdK.jpg
http://i.imgur.com/rfhzmwR.jpg

望月杏奈(14) Vo
http://i.imgur.com/j20DhnG.jpg
http://i.imgur.com/uVfaN0V.jpg

昴「573の発売してるあの野球ゲームじゃねーか! スピリッツな感じじゃない方の!」
 
杏奈「うん……。題材が野球だし、ゲームより身体を動かす方が好きな昴さんでも一緒に楽しく遊べるかな……って」

昴「オレはゲームも好きだけど…。……懐かしいなぁ、このシリーズ」

杏奈「懐かしい……。っていうことは、シリーズ途中までは追いかけてたってこと?」

昴「ほら、この手のゲームって新作出るとゲーム機ごと新しく買わなきゃいけなくなったりすんじゃん? お金の問題あるし、あと単純に飽きたってのが…」
 
杏奈「……大丈夫。飽きてても、やってる内に昔の楽しさを思い出してくる……はず」

昴「確かにそういうもんだよなー、ゲームって」

昴「で、何する? 対戦? それとも一緒に選手育てよっか?」
 
杏奈「…昴さんは、どのくらいまでやりこんでたの?」

昴「えーっと、買わなくなったのは二、三年くらい前だけど、結構やりこんだぜ! 高校野球の監督になるモードとか、兄貴と100年分くらい遊んだし!」

杏奈「……へぇ」

昴「とりあえず電源入れようぜ、電源! んでもって、どのモードでやるのか考えようよ」

杏奈「……ん。実は、もう考えてる」ポチ、ブゥーン...
 
昴「なになに!? ……あっ。そういや、他のコントローラーってどこにあんの? 杏奈のゲームだし2Pオレで……」

杏奈「大丈夫…。1Pだけでも足りるから……」

昴「ん? じゃあ、サクセスやるってこと?」

杏奈「ううん……。…これ、一緒にやる」

昴「……そのモードは……」

昴「マイライフ?」

杏奈「うん」

昴「……これって、二人で遊ぶようなモードだったっけ?」

杏奈「んと、やってけば分かる……と思う」

昴「んー、オレもこのモードはやったことあるけどさ。ホームラン200本とか行って途中からつまらなくなんない?」

杏奈「その辺は、難易度調整でどうにかなる……よ。…あと、野手じゃなくて投手だからそこまでインフレしない……と思う」

昴「まー、投手は最近でも色んな人が現実で凄いことやってるしなぁ。……そういやこのソフトって、まだ田中いる?」

杏奈「……賢介はいないけど、将大の方はいるよ。最新作の一つ前だから、これ」

昴「そっか~、2013年だもんなぁ。……ねぇ! マイライフ始める前に、選手の能力とか見ていい?」

杏奈「……はい。どうぞ」

同じ野球キャラなのにユッキに比べてイマイチ知名度の低い昴が不憫
Jの力か

昴「すげー! 田中めっちゃつえー! 特殊能力めっちゃあるじゃん! てか梶谷つよっ! えっ、こんな打ってたっけ!?」

杏奈「……杏奈、実在の選手は成績しか知らないから、何とも……」

昴「そっかー。じゃぁ、今度一緒に本物の野球観に行こうぜ! オレが傍で色々解説してあげっからさ!」

杏奈「……楽しみ。…でも、今はゲームの方を……」

昴「…そうだな! じゃ、二人でマイライフやってくか!」

杏奈「うん。一緒に、やっていこう……ね」

昴「まずはキャラメイキングか。登録名は、」

杏奈「…もう決めてある、よ」
 
昴「へ? どんな名前……」

杏奈「……」カチカチッ、



名前入力→漢字入力→え→『永』→確定



杏奈「……」カチカチカチッ



名前入力→漢字入力→よ→『吉』→確定



杏奈「これで決定……と」カチッ

昴「へえ、そういう名前にするんd……ってオレかよ!!!」

杏奈「まあまあ。……希望の球団とかある?」

昴「……うーん。あんまり弱いチームだとストレス溜まりそうだし、強いチームだと試合に出るのが大変になりそうだし」

杏奈「じゃあ、阪神にするね。…チームは強いけど、投手陣は比較的高齢化してるから、試合に出やすい……はず」

昴「いいんじゃないか? そういや、リリーフと先発どっちで行くの?」

杏奈「昴さんモチーフだし、リリーフかな。……途中で先発や抑えに転向するのも、いいかも」

昴「そうだな。ま、それは後で決めればいっか」

杏奈「……えっと、昴さんは左投げの左打ち、だよね? アピールポイントは、『アイドルばりの甘いマスク』と……」

昴「あれ? それって確か、初期のファンが多くなるやつだったよな? こっちの『顔がブサイク』ってのはその逆か?」

杏奈「……初期のファン数が減る代わりに、能力が全体的に上がる……だったはず。初めから強くしたいなら、これと『甲子園出場』を選ぶのが鉄板」

昴「そっかぁ。懐かしすぎて覚えて無いこと多すぎるなぁ、オレ」

杏奈「……じょじょに慣れていけば、いいよ」

杏奈「もう一個のアピールポイントは『決め球がある』でいい……よね」

昴「おう」

杏奈「ウィークポイントは……どうしよう。『顔がブサイク』は選べないし……」

昴「選ばなくていいよ! や、オレ自身カワイイとは思ってないけどブサイクとも思ってないから!」

杏奈「……昴さん。実際の野球で悩んでることか、なにかある?」

昴「あー、えっと……。やっぱ、男子に交じってやってるとパワー不足つーのかな。球の速さや威力が、他の投手に比べて足りないかもってのが…」

杏奈「じゃあ、『球質が軽い』で……。年齢は高卒で、誕生日は……」

昴「オレ、9/20だよ。ちょうどシーズンも終盤だな」

杏奈「……ん。ドラフト順位は6位で決定……っと。これで、スタート!」

       

       2012年12月 入団会見


      (カシャ! カシャカシャ!)


永吉『今日は俺の入団会見……』




昴「おぉー! 始まった始まった! すっげー!」

杏奈「……どう? 昴さんの写真見ながら、事前に作ったパワターを合わせてみたんだけど」



永吉『もっとも、ドラフトの順位が低いせいか、あまり注目はされていないようだが……』



昴「……うん、オレにそっくり! 阪神のユニも似合っててイイ感じじゃん!!」

杏奈「そう……かな。……喜んでくれて、嬉しい…な」

昴「うぉー。うぉぉー……」

昴「あ、寮長の住男さんだ! この人、前のシリーズからずっと名字変わんないよな~」

杏奈「……とりあえず、チュートリアルはスキップする…ね。やり方は二人とも分かってるし……」

昴「おう。能力見ようぜ、能力」

杏奈「…ん。でも、おおまかな能力ランクと球速はメニュー画面で見えてるし、見なくてもいいと思う。どうせ、この選手は消すし……」

昴「消す? なんで……ってあー、なるほど……」

杏奈「プレイヤーの得意球はランダムに選ばれるから……。…この選手はカーブの変化量が大きいから、昴さんらしくない」

昴「でも、オレそんな細かいこと気にしないぜ。このくらい…」

杏奈「杏奈が気にするから……ダメ。セーブしないで終了……っと」カチッ

昴「あーっ。せっかくの第一号選手が……」

杏奈「……そういえば、フォーム、どうする?」

昴「え? そんなの適当でいいよ、適当で」

杏奈「さっきはそうしたけど……本当にいいの? 昴さん?」

昴「だって、めっちゃ沢山フォームあるじゃん。オレのと似てるフォーム探すのも面倒だし……サイドとアンダー以外から適当に選べばいいって」

杏奈「……じゃあ、岩瀬のにしよう……。すごいスライダー、投げるし……」

昴「オッケー!」

杏奈「他はさっきと同じ……。左投左打、高卒6位、誕生日が9/20で……」

昴「あれ? そういや、ドラフトの順位って何に関係すんだっけ? 年俸だっけ?」

杏奈「……後で説明する」

  2012年12月 入団会見


      (カシャ! カシャカシャ!)


永吉『今日は俺の入団会見……』



昴「二度目の入団会見だな」

杏奈「とりあえず早送り……球種を確認するのが先」

昴「そうだな。スライダー系の球種を覚えてると……おっ!」

昴「スライダー持ちじゃん! それ以外は全然ダメだけど、まあ高卒下位ならこんなもんだよな!」

杏奈「細かいステータスも……見よっか」

昴「えーと、球速137の、コントロールが……そういや、いつの間にか100段階表示になってんだな、これ」

杏奈(正直、昔の255段階の方が良かったような……。……ま、いっか)

昴「よーっし! まずは一軍登板と一軍定着が目標だな! 頑張れよ、永吉ー!」

杏奈「……応援するよ。がんばれ、永吉……さん?」

昴「呼び捨てでいーって。ゲームなんだし、気楽にやろーぜ」

杏奈「昴さんの言う通り……だね。がんばれ、永吉……!」

永吉

1年目(2013) 137km コンF37 スタG29 スライダー3 

軽い球

  

こんな感じで永吉投手が引退するまで書いていこうと思います。あまり真面目にやると結構ばかにならない分量になるので、サクサク進めていきたいですが…

ひとまず、ここまで読んでくれてありがとうございました。……精一杯、頑張ります

一旦乙


珍しい組み合わせだな

おつおつ
あんすばとは珍しい

乙っした
ユッキが有名なのはニコ動のあの動画のおかげかな?
一応昴も出てるけど

これは期待ですわ
おつ

一人のプロ野球選手として入団から引退まで最大20年のプロ野球選手人生を体験できる「マイライフ」
今作では新たなコマンド“おでかけ”が登場し、昼夜ターン制や年俸交渉も復活!期間限定ミッションが追加されたほか趣味の種類も増え、よりボリュームアップ
「サクセス」などで育成したオリジナル選手ももちろん使用できる。結婚して幸せな家庭を築き私生活を充実させることもマイライフの醍醐味!一流選手をめざし、球史に名を残そう!
 

実況パワフルプロ野球2013 公式HPより


 




杏奈「……さっきの話だけど」

昴「? 何の話?」

杏奈「ドラフトの順位とか……いろいろ」

昴「あー、あれか! 短めでいいからちゃちゃっと教えてよ!」

杏奈「…うん」

杏奈「ドラフト順位は、契約金と年俸に関係するけど……。…杏奈は、それよりも成長タイプに対する影響の方が大事……だと思う」

昴「成長タイプ?」

杏奈「おおまかに分けて、『早熟』『普通』『晩成』の三つがあるの。……早熟タイプだと、能力が衰えるのも早くなって選手寿命が短くなるのが多い…」

昴「つーことは、ドラフト6位は晩成寄りの成長タイプになるんだな?」

杏奈「…うん。ドラフトの順位が下がるほど、成長タイプが晩成になる傾向が強い。それと、アピールポイントやウィークポイントにも成長タイプは左右される……んだよ」

杏奈「『甲子園出場』をアピールポイントに選ぶと、早熟になって……『顔がブサイク』をウィークポイントに選ぶと晩成になる……とか」

昴「へー。……でも、晩成すぎると能力伸びる前に解雇されたりしないかな?」

杏奈「……そこは、永吉に賭けるしか。高卒なら成績出なくても四、五年は待ってもらえるし、だいたいの場合はなんとかなる……はず」

昴「それもそっか。じゃあいよいよプレイしてみっか!」

杏奈「まずは春キャンプ……だね!」

マイライフってやったことないが面白そうやね

昴「うわっ、奥居だ! まだいるんだこいつ!」

杏奈「奥居は登場してからシリーズ皆勤賞……だったはず。カード化された時も、SRになってたり…」

昴「カード化? ……まあいいや。一番最初の練習はどうする?」

杏奈「球種がないと厳しい……よね。昴さん、スライダー以外で投げられる変化球……ある?」

昴「色々あるぜ! カーブとかチェンジアップとか……。……まあ、試合で使えるレベルかどうかは別だけど……」

杏奈「……スライダー以外だと、どれが一番いいの?」

昴「一番自信があるのは、カットっつーか、曲がりの小さい速めのスライダーなんだけど……」

杏奈「同じ方向の球種だけだと、辛いと思う…。……CPU相手なら平気かもだけど」

昴「じゃあ、ええと……フォークは試合でもたまに使ったりするぜ? 投げ方もきっちり分かってるし、失投さえしなければかなり使える変化球だしな!」

杏奈「……ん。じゃあ、フォークを覚えさせる…ね」カチッ

『フォークの習得を行った。(ピロン
 疲れがたまった。(ドゥンッ
 フォーク習得経験値が上がった。(ピロン
 2軍監督の評価が上がった。(ピロン
 2軍コーチの評価が上がった。(ピロン』

 
 

昴「懐かしい効果音だな」

杏奈「この独特のSEが、マイライフの醍醐味だと……思うな」

昴「とりあえずフォークは習得するとして、次はどの練習した方がいいかな?」

杏奈「スライダーかフォークの改良……じゃないかな。変化量を大きく伸ばせる機会って、あまり、多くないし」

昴「だな。オープン戦もあるし、体力ゲージ気を付けながらやってくか」カチャカチャッ

昴「うっし、オープン戦だ! ここは3戦とも抑えて開幕一軍を…!」

杏奈「あっ。言い忘れたけど、永吉を操作するのはダメ……だよ?」

昴「なんで!? 選手を操作すんのが野球ゲームの楽しみ方じゃん!」

杏奈「選手を育てるのは杏奈たちだけど、試合で頑張るのは選手独り……だから。杏奈たちは、それを見守るだけ」

杏奈「『ペナント』や『栄冠ナイン』でもそう…でしょ? 自分で操作するのも楽しいけど、育てた選手を見守ることも同じくらい楽しい……と思う」

杏奈「それに、これは永吉の『マイライフ』だから……。だから、一番大事な試合の部分は、永吉に任せた方がいい……と思うな」

昴「……」

昴「……で、全部高速試合にして結局二軍スタート、と」

杏奈「……えっと、」

昴「わかってるって。杏奈の言うことも一理あるし、そもそも難易度自体『パワフル』だから、あの能力じゃ開幕一軍は難しいしな」

杏奈「う、うん…! 諦めないで、一生懸命がんばって一軍に上がろう……ね!」

昴「頑張るのは永吉だってば。……で、こっからどうする?」

杏奈「まずは、練習を重点的にやって、試合で活躍できるようにしてかないと…。……あと、フリータイムは積極的に『おでかけ』していった方がいいかも」

昴「『おでかけ』ねー。オレがやってた昔のシリーズだとフリータイムは趣味か練習に費やしてたけど」

杏奈「『おでかけ』すると、色々な施設が見つかることがある……から。交友関係や、趣味を広げるのにも役立つ…よ?」

昴「へー。じゃあ、フリータイムはおでかけか休息に使う感じで、練習しながら試合出るようにすればいいかな?」

杏奈「うん…。それでいいと……思う」

昴「よっしゃ、そうとなりゃ早速行動開始だぜ!」

昴「交友関係って、確か色んな選手と仲良くしたりしてると良い野球道具貰えたりするんだよな?」

杏奈「うん。でも、二軍の選手とは仲良くしてもすぐ別れたりするし……まだ考えなくても、いいと思う」

昴「人付き合いを選ぶみたいな言い方でなんかヤだな…。…とりあえず、記者の深川とかいうキャラとは仲良くしとくか」

杏奈「うん……。あと、奥居も息の長い選手だし、仲良くしておくと色々良い事がある……かも」

昴「いいこと? 奥居って確か、ラジコンのパーツくれるくらいでそれ以外は他の選手と変わんなくね?」

杏奈「それより、早く一軍に上がりたい……ね。後半戦始まるまでに登板できるといい…んだけど」

昴「一応、二点台のピッチング続けて監督の評価も稼いでるしなぁ。上の方でケガ人出るとかすりゃ、上がれるかもだけど……」

二軍監督『おい永吉! お前、今日から一軍昇格だ!』
 


昴「うぉっ、きた!!! 5月半ばで初昇格かーーーっ!」

杏奈「結構早い……よね? 実際のプロ野球でも、そうなの?」

昴「高卒下位の投手が春に昇格だもんなぁ。現実でもなくはないけど、よっぽど調子が良いとか中継ぎに困ってるとか……とにかく、めでたいな!」

杏奈「うん…! やったね、昴さん……!!」

昴「おう! 登板すんのはいつになるかなー…」



『出番だ!!』シャキーン!




昴「って早いなおい! 即か!!」

杏奈「……びっくり、だね…」

『さあバッターは、俊足の糸井……』



昴「いきなり糸井かよ……。てか、高速試合にする前に相手の能力見ていい?」

杏奈「うん」

昴「わー……やっぱオリックスつえーな。初登板の相手が糸井デホバルT-岡田って」

杏奈「…でも、リリーフだから強打者相手に投げるのが普通……だよね。むしろ、ランナーがいないだけマシ……」

昴「そうだけどさー。気合い入れろよ、ながよしぃ~!」カチャカチッ

杏奈(観戦モード……。永吉の初登板、見守ってあげなくちゃ…!)

昴「ああっ! いきなりレフト前……。せめて、走られなきゃいいけど……」

杏奈「……」

昴「…おっ。おっ、おっ、……おーしゃっ! イデホから初奪三振だぜ!!」

杏奈「……!」

昴「スライダーが結構曲がるなぁー。難易度『パワフル』っつっても、CPU操作なら関係なさそ……うぉーっ! バルディリスをゲッツー!!」

杏奈「すごい…! クリーンアップを三人で終わらせたよ……!」

昴「確かにすげー! やるじゃんオレ! ……じゃない、永吉!!」

杏奈「かっこいい……ね!」

昴「おう!」

永吉『今日の俺は1回無失点、1奪三振という内容だった……』



昴「いやー、これは将来有望だなぁ。掘り出しもんのルーキーだぜ」

杏奈「能力も、ちょっとずつ伸びてるし……。このまま一軍にいられるといい…ね」

昴「……そういや、一軍って試合間隔が短いから体力削られやすかったような」

杏奈「うん…。今の内に、回復用のパワリンとか買っておいた方がいいかも……」

昴「だなー。あと、一軍にいるうちに交友関係も広げといた方がいいかもな」

杏奈「……うん。でも、FAで出ていきそうな選手は、付き合うのやめた方がいい……かも」

昴「な、なるほど…。そういうのも考えなきゃだな……」

杏奈「…うん。なにげに、考えることは多いモードだと思う……」

昴(オールスターとかのイベント前後や……)

杏奈(フリータイムが取れる適当な日付を除いて、ほぼ全スキップ……)

昴「……一度も二軍降格のイベントが起きなかったってことは、あれからずっと一軍にいれたってことでいい……んだよな?」

杏奈「…うん。一軍二軍入れ替えの時や、ケガした時はスキップ中でも通知が出るようになってるから」

昴「チームは……2位か。CSで巨人に負けたのはあれだけど、良いシーズンだったんだな」

杏奈「永吉も、その結果に貢献できた……よ?」

昴「いやー、順調すぎて実感が湧かないぜ」

杏奈「……」

杏奈「そんな姿勢でいい……のかな? 昴さんがそれなら、杏奈は何も言わないけど…」

昴「えっ。ちょ、どうした杏奈?」

杏奈「同じ阪神の藤浪と…パリーグの大谷は、永吉と同じ年齢なのに二桁勝ってる……よ? 同期の菅野も、二人を超える成績で新人王を獲ってるし…」

昴「あ? つまりその……どういうこと?」

杏奈「どうせなら、この選手たちを上回る成績を目指してみない…? ……現実では無理でも、ゲームの世界ならそれができる。だから……」

昴「……あー、なるほど。意識を高く持とう、と」

杏奈「そういうんじゃないけど……。…順調に進めやすいゲームだからこそ、目標は持っといた方がいいんじゃないかな……って」

昴「なるほどね……」

杏奈「……でも、今シーズンは、一軍に定着するのが目標だったし、それ以降のことは、二年目に考えればいいと思う…よ。ゲームは気楽にやるのが一番楽しいし…」

昴「ま、同じチームの藤浪はなんとか超えたいところだよなぁ。今は無理でも、四年後五年後には……って感じで!」

杏奈「うん…。来年も、二人でがんばっていこう…ね!」

2013年度


永吉 個人成績:3.29 1勝4敗1S 24HP 56登板 投球回:54と2/3回 26奪三振 WHIP:1.29



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:巨人 パ:オリックス★ 


日本一:オリックス(4-0 MVP:イデホ)

そんなわけで次回は契約更改から始めたいと思います。一年目なのでやや濃いめに描写しましたが、二年目からはもうちょっとスッキリした描き方に変えていきたいですね
 
これまた遅めの注意書きですが、思い出しながら書いてる部分が多いので、実際のゲームと比べると齟齬が生じる場面があるかもしれません。そういう時は、脳内補完していただければ幸いでございます……

おつ

乙っした
楽しみにしてる

重役『おう、永吉くん。まあ、座りたまえ』



昴「契約更改かぁ。どのくらい評価してもらえるんだろう?」

杏奈「…50試合も投げたし、結構たくさん年俸貰えそうだけど……」



重役『では、さっそく本題に入らせてもらうよ。キミの来季の年俸額だが……』
 


昴「……」

杏奈「……」



重役『ずばり!!
   2500万円だ!』



昴「へぇ…!」

杏奈「……」

重役『どうだね? 不満がなければ気持ちよく一発サインしてもらいたいが……』

重役『もしも今季の成績でアピールしたいことがあれば、3つまで交渉に応じよう』



昴「四倍増か……」

杏奈「三回まで交渉できる…よ? 昴さんは、この額で満足……なの?」

昴「まあ、現実でもこんなもんじゃないの? 一年目でドラフト下位だし、オレはそんなに不満はないけど……」

杏奈「……そう」カチャッ



『>OK 交渉』
 


『 OK >交渉』



杏奈「……決定、と」カチャッ

昴「えっ?」

昴「高卒一年目でいきなり交渉って…。…来年から、大丈夫なのか?」

杏奈「ゲームだし…ね」

昴「つーか、このモードって金とかそんな要るのか? 家を買ったりする以外じゃ、そこまで使わないような……」

杏奈「……もっと貰えるかもしれないチャンスを、見逃す理由がないから…。……それに、更改での交渉もこのモードの醍醐味…だから」

昴「そ、そうなんだ……」

杏奈「交渉に使えそうなのは、登板数、ホールドポイント…くらいかな。微妙だけど、対左打者被打率と敗戦も交渉材料にできそう……」

昴「そ、そこまで考えるんだな……」

重役『「登板数」か……。では、査定内容を確認するので待ってくれたまえ』


杏奈「……」

昴「……」



重役『うむ。「登板数」はちゃんと査定に入っているよ。安心してくれたまえ』



杏奈「…残念」

昴「いや、リリーフ投手の登板数が査定に入ってない方がマズいだろ…」

杏奈「……そこは、ゲームだから……」

昴「便利すぎだろその言葉」

重役『「ホールドポイント」か……。では、査定内容を確認するので待ってくれたまえ』



昴「20Hもしてるのに査定されてないはずないと思うけどなぁ」

杏奈「……わからない、よ。ほら…」



重役『……むっ!?』



昴「! 重役の表情が変わった!?」

重役『では、今季の成績を確認しよう。ホールド数は24……か』



昴「……」

杏奈「……」



重役『……うむ! 「ホールドポイント」を評価して1000万円を増額しよう!』



昴「えぇー!? どんだけ適当な査定してんのこの人! しかもめっちゃいい笑顔だし!」

杏奈「そうやってツッコむのも、年俸交渉の醍醐味……かも?」

昴「昔のソフトでこのモードはやってたけど、オレの記憶だと、ここまで適当な感じじゃなかったような…」

杏奈「マイナーチェンジ……してきてるから、ね」

昴「うわっ。山本昌と岩瀬と谷繁が全員引退してる……。中日こっからどうすんだろ……」

杏奈「DeNAの三浦や、日本ハムの武田久は戦力外……だね」

昴「うーん。当たり前だけど、ゲームは現実と全然違うな……」

杏奈「FAはどうなる……かな」

昴「市民マラソン大会? 奥居に誘われたけど……とりあえず、参加するか!」

杏奈「……『ゆっくり』・『ふつう』・『全力』の三択…だね。昴さんなら、どうする?」

昴「全力で走るに決まってんじゃん! プロ野球選手が市民大会に出て、負けるなんてカッコ悪いだろ?」

杏奈「昴さんらしい…ね」カチャカチャッ



『その後、おれたちは上位ランクでゴールし、入賞を果たした!』



昴「やったぜ!」

杏奈「…うん。これでフラグが立った……ね」

昴「?」

昴「『フラグ』……って旗のこと? なんか関係あるのか?」

杏奈「そうじゃなくて…。……見てれば、わかる…よ」



赤髪の女の子『あーっ!!』



昴「? なんだこのキャラ?」

杏奈「……ね? このマラソン大会で、上位入賞すると、この子と出会うフラグが……」

昴「だから『フラグ』ってなんのことだよ。ここまで全然、旗っぽいものすら出てきてないじゃんか」

杏奈「……なんでもない。忘れて、昴さん…」

昴「何が? ……それより、この子と話してたら選択肢出てきたけどどれを選べば……」

杏奈「どっちでもいい…よ」

赤髪の女の子『ありがとう。君は、私が思った通りの人なのだな』



昴「オレ、この子がファンだって言うから普通に接しただけなんだけど」

杏奈「…ゲーム、だから」



赤髪の女の子『私は、今里 五十鈴と申す者だ。
        
       これからも、世界のどこかで応援しているから、がんばるのだぞ』



昴「にしても、変な話し方だなぁ。瑞希やまつりみたいだ」

杏奈(二人がこの場にいなくて……よかった)

『今里五十鈴と出会った』



昴「今度の女の子たちってこんな風に会うんだな。オレがやったのだと、イベント起きたら選択肢とかあんま出ないまま交友リストに入ったんだけど」

杏奈「…他の女の子も、大体そんな感じ……だよ。この子はちょっと選択肢が多いだけ、だから」

昴「へー。結婚すんのは誰がいいんだろうな」

杏奈「……結婚まで考えるのは、流石に早いんじゃ…」

昴「ま、よさげな子と適当に仲良くなればいいよな! プロ野球選手なんだし、女子アナ狙ったりすんのも面白そうだぜ!」

杏奈(……昴さん、ゲームだからそういうこと言ってるだけ…だよね?)

すばるん女たらしやでぇ…

昴「さて、ストーブリーグも終わってキャンプ突入だな。今度は開幕一軍狙いたいなー」

杏奈「テレビ番組出演イベントが起きたのが、ちょっと意外……だった。永吉、結構人気あるみたい……だね」

昴「オレ的には鳥谷がFAしたのが意外っつーか、残念だったかなぁ。攻守の要が出ていったのは辛いぜ」

杏奈「…でも、新しく入団した外国人の捕手は使えそうだよ。オールCだし、戦力になってくれる……と、いいな」

昴「二年目はどこまでいけるかなぁ。藤浪越えが目標だし、タイトルとるくらいまで成長して欲しいぜ!」

杏奈「この能力じゃ、タイトルは厳しいんじゃないかな……。一軍に定着して、去年の数字を上回りつつ、能力も上げていければ十分だと…思うよ」

昴「一年やり通すのを目標にすんなら、ケガにも気を付けなきゃな。…じゃあ、そんな感じで!」

杏奈「二年目のシーズン、開始だね…!」

永吉

2年目(2014) 138 E43 F35 スライダー3 フォーク2 

軽い球





昴「…で、今度のキャンプはどの能力を伸ばしてくかなー」

杏奈「晩成型だし、あまり焦りすぎないで…。去年みたいに変化量を伸ばすか、特殊能力をつけるか……」

昴「特殊能力伸ばすなら、『軽い球』なくすのを優先した方がよさそうだけど。今の基礎能力じゃ、良い特殊持ってても大して効果無さそうだし」

杏奈「でも、コントロールやスタミナも大事……だよね。特に、リリーフ投手のコントロールは防御率に直結する要素……だったはず」

昴「将来の先発転向を視野に入れるなら、スタミナもありだよなぁ。うーん……」

杏奈「うーん……」

昴「結局軽い球は除去できなかったし他の能力もほとんど伸びなかったな……」

杏奈「け、経験値は稼げたし来年までにはどうにかなるから……!」

昴「せめて、軽い球は何とかしたかったなぁ」

杏奈「…で、でもほら! 永吉、今年は開幕一軍だよ! オープン戦でがんばった…ね!」

昴「おお! 去年は2位だったし、優勝するためにもっともっと働いてくんなくっちゃな!」

杏奈「うん…! 今年の永吉、どこまでやれるか楽しみ……だね!」

杏奈「やった…。まだ四月なのに初勝利……だよ!」

昴「三失点で自責ゼロとかいう、ある意味めった打ちより酷い内容だけどな…。先発の久保に、悪いことしたような……」

杏奈「ち、チームは勝った…から! ほら、もう2S目をあげて……」



一軍監督『おい永吉! お前には、まだレギュラーは早かったようだ……。少し、下で鍛えてこい!』



杏奈「……うぅ」

昴「……ま、勝ちやセーブは上げても、ランナーはひんぱんに出してるみたいだったしなぁ」

杏奈「……いけそうになった時に、これは、ちょっと辛い……ね」

昴「へこんでたってしょうがないって。永吉が調子戻して実力つけて、また活躍できるように祈ろうぜ。なっ?」

杏奈「うん…。励ましてくれてありがとう、昴さん……」

昴「ところで、趣味とかって何やればいいんだろうな。色々あるけど、どうせやるなら一個か二個に絞ってとことん趣味スキルを上げていきたいような」

杏奈「趣味の意義は、調子を上げる・特殊能力をつける・交友を広げる……くらいだね。あまり、こだわりすぎなくてもいい…かも」

昴「昔のやつって、趣味スキルがある程度あると付き合える女の子とかいなかったっけ? 今回はそういうのないの?」

杏奈「さあ…」

昴「とりあえず、交友関係は広げていきたいなー。お嫁さんの候補も五十鈴しか会ってないし、また奥居に電話して合コンでも連れてってもらうかぁ」カチカチ

杏奈(……奥居に合コンをセッティングしてもらうの、これで何回目なんだろ……。まだ、二年目なのに……)




???『もしもし、奥居です。どちら様ですか?』




昴「あれっ? 奥居じゃなくて全然知らない子供が出てきたぞ! しかも、髪に花付けて……女の子かな?」

杏奈(あ、またフラグが……)

『こら亜美! 勝手に電話とっちゃ、ダメでしょうが!』



昴「……へぇ。今の女の子は奥居の妹だったのか」

杏奈「今のは、奥居の好感度を上げた状態で電話すると、起こることがあるイベント……だよ」

昴「名前は亜美っていうのか。名前もだけど、妹ってところがオレたちの知ってる『亜美』にそっくりだなぁ」

杏奈「…うん。真美の方がお姉さん……だったはず」

昴「でさ、杏奈。亜美と結婚することってできるの?」

杏奈「!!?」

杏奈「……えと、どっちの方と……?」

昴「何言ってんだ?」 

杏奈「あぅ……も、もう一回言って」

昴「うろ覚えだけど、オレがプレイした昔のソフトは亜美と結婚できたような気がするんだ。だから、今度のやつでも結婚できんのか、って聞いてんだけど」

杏奈「あ…! そういう意味……」

昴「どういう意味だよ。…もしかして、オレが現実の方の亜美と結婚できるかって聞いてると思った?」

杏奈「うぅ……。杏奈をいじめない……で」

昴「ふーん。独身のまま30歳くらいになると、奥居の方から紹介してもらえるんだ」

杏奈「うん…。もしかしたら、年齢じゃなくて年数の方だったかも……だけど」

昴「そっか。亜美と結婚すんには長い間待たなきゃダメなのかぁ」

杏奈「そういうこと。……それより、野球の方の調子があまりよくない…ね」

昴「一軍と二軍を行ったり来たりだもんなぁ。なんか良いアイディアない?」

杏奈「……お金が貯まってきてるし、マンションでも買ってみる…とか?」

昴「いいなそれ! 永吉の気分転換にもなりそうだし!」

杏奈「一応、家を買うと体力回復しやすくなるし……。これで、なんとか持ち直してくれれば……」

昴「んー…………」

杏奈「……どうしたの?」

昴「いや。去年より良い成績にはなったけど、なんか、微妙な年だったかも…って」

杏奈「チームは4位になっちゃったけど……そこは、しかたないよ」

昴「そうじゃなくて、なんつーかな…。……防御率は下がったのにホールド数が減ってたり、投球回は増えてんのに奪三振率が落ちてたりとか……」

杏奈「運も絡むから……ね。むしろ、能力考えたらこれでもいい方だと思う…」

昴「……だな! へこんでたってなんも解決しないって、さっき杏奈に言ったばかりだしな!」

杏奈「そうだよ…! 来年はキャンプやシーズンの計画もしっかり立てて、もっと良い成績を収められるようにしよう…ね!」

昴「おう! 三年目もがんばれ、永吉!!」

2014年度


永吉 個人成績:2.91 3勝0敗 2S 16HP 68登板 68投球回 32奪三振 WHIP:1.30



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト★ パ:西武


日本一:ヤクルト(4-2 MVP:上田)

というわけで、今回はこれでおわりです。名前的にもおいしいので永吉と亜美との出会いに尺を割きましたが、野球部分に関しては今回のようにサクサクやってく方向でいきたいと思います

オールスターや日本シリーズになったら分かりませんが、いずれにしてもまだまだ先のことになるかと思います。それではまた……

一旦乙です
杏奈の「いじめない……で」がカワイかった


シリーズMVP上田wwwwww



ローテンション杏奈かわいい

昴「いよいよ二回目の契約更改だな」

杏奈「去年は3500万円……だったね。今年はどこまで行くかな…?」

昴「70試合近く投げて2点台の防御率だし、5000万くらいは行けると思うけど」

杏奈「実際の野球だとそうなの…かな? こっちの方は……」



重役『ずばり!!
  4460万円だ!』



杏奈「……うーん」

昴「微妙な額だなぁ……」

昴「とりあえず交渉するよな?」

杏奈「当たり前……。…中継ぎは年俸額が低めになりがちだし、取れる内に取っておいた方がいい……」

昴「よし、じゃあ登板数から指摘してみるか」カチャカチャ
 

 
重役『……うむ! 「登板数」を評価して1000万円を増額しよう!』



昴「こいつ、今年も1000万円分の査定を忘れてたのかよ……」

杏奈「ゲームだから、ね…。まだ二回交渉できるし、もっとお金貰えるかも……だよ」

昴「そうだなぁ。……どうせだし、搾れるだけ搾り取ってみようぜ!」カチャカチャ

搾り取る……

昴「結局あれからは500万円しか増えなかったな」

杏奈「ゲーム的には、多いか少ないか微妙な額……だね」

昴「ま、二年目で6000万近く行ったし上出来じゃない? この調子なら五年目には1億円プレーヤーになれそうだぜ!」

杏奈「リリーフだけでそこまで行くのは……あっ」



奥居『おーい、永吉! 今日は毎年恒例のチアリーダーのオーディションがあるらしいぜ~』



昴「おぉっ? なんだ、このイベント?」

杏奈「微妙に発生確率の低いランダムイベント……だね。二年目で起こるなんて、ラッキーかも……」

昴「へ~。何が起こるんだろう」カチャカチャ

奥居『おっ、カワイイ子がいたぞ! 永吉!! ちょっと、あっち見てみろよ!』

永吉『(くるっ)』



チアガール?『!!』
 
チアガール?『(ニコッ)』



奥居『おーっ! ほほ笑んでくれたぜ!』



昴「……」カチャカチャ

杏奈「……」

『結局、さっきのコは、オーディションに合格したようだ』
 
『園田 舞子という名前らしい』



『チアリーダーの園田舞子と出会った』



昴「なるほど。今のはこの子と出会うイベントだったんだな」

杏奈「正確には、出会っただけでまだデートに誘えない……けどね。電話番号を知るイベントは、これとは別に起きる、はず…」

昴「ふーん。……にしても、なんで永吉は話もしてない子の名前が分かったんだろうな」

杏奈「……さあ?」

昴「まあ、奥居の言う通りカワイイ見た目ではあったかも。髪形は全然違うけど、さっきのやり取りとかチアリーダーって感じからして、翼みたいな子だったな」

杏奈「……そう言われれば、そんな気もするような……しないような……」

昴「引退したのは、荒木・井端・高橋由伸中村紀洋……か。現実でもありそうでないメンツだなぁ」

杏奈「浅尾とか、新井とか、自由契約になってるけど現実だとまだ現役……だよね?」

昴「その二人は今年が正念場って感じじゃねーの? そういう意味では、リアルっちゃリアルな名前だな」

杏奈「……あ。広島の永川がFAでウチに来た…よ。リリーフのライバルが増えたね……」

昴「それより涌井と大竹を一気に獲得した中日の方がイヤだなぁ。来年も優勝は厳しそうだぜ」

杏奈「チームの調子が悪いと、勝利やホールドもつかないもんね…」

昴「『シーズン20H』が来シーズンの目標になってるし、ここをクリアして一気に名選手へのステップアップを狙いたいなぁ~」

杏奈「それじゃ、三年目を始めよう…ね」

昴「おう!」

永吉

3年目(2015) 139 E47 E41 スラ3 フォーク2 

回復4





昴「うっし! 去年は中途半端だったけど、今年のキャンプはいい感じに調整できたな!」

杏奈「『回復』が思ったより簡単に取れてよかった……ね。軽い球の除去以外に、特殊能力は無理だと思ってた、けど」

昴「回復って、試合終わった後のスタミナが早く回復する、って感じだったよね? これで連投やロングリリーフもどんとこいだな!」

杏奈「うん…。まだまだ強くはないけれど、去年一昨年に比べたら総合的にパワーアップしてるし充分いける……はず!」

昴「よっしゃー! 一気にオールスターまで飛ばすぜ!」カチッ

杏奈「もしかしたら、そのオールスターに出られるレベルで活躍できるかも…!」

昴「…………」

杏奈「…………」

昴「…………」カチャカチャ

杏奈「…………」

昴「…………」

杏奈「…………」





昴「……なあ、杏奈」

杏奈「……なに?」

昴「もしかして、永吉さ。全然一軍の試合に出れて……なくない?」

杏奈「……そう、だね…」

昴「一応、10試合そこそこ投げて防御率は3点台前半だけど……。6月に二軍落ちしてからオールスターまでずっと一軍に上がれてないぞ……」

杏奈「どうしたんだろう……ね」

昴「スランプってほど調子落としてるのでもなさそうだしな……。謎だぜ」

杏奈「試合成績のログを見ると、二、三試合に一回くらいは失点してる……かな? 数字は悪くないけど、リリーフだと、ちょっと厳しい……かも」

昴「フォークの変化量も伸びたりしてるんだけどなー。能力や成績だけじゃないのかなぁ……」

杏奈「どうしよう……。……どうする、昴さん…?」

昴「どうしよう、つってもな。去年も一時期こんなんだったけど、大したことはできなかったし」

杏奈「……とにかく、練習しよう。二軍にいる時の方がフリータイムも練習も多いし、今の内に能力アップに集中した方がいい……かも」

昴「……だな! 他にすることもないし、開き直って来年に備えた練習した方がいっか!」

杏奈「というわけで、能力アップに時間のかかる変化球か球速を上げよう……って、思うんだけど」

昴「球速は一応140km/hあるんだろ? 今からの練習だけじゃ、多分1km/hくらいしか伸びないし、経験値貯まってる変化球を伸ばした方がいいんじゃない?」

杏奈「確かに…。……今ある変化球を磨く以外に、新球種を取得するのもアリだと思う、けど」

昴「フォークの変化量はもう上がったし、スライダーもあと少しで変化レベル4まで行くんだな。杏奈的には、今あるのを伸ばすのと新球種ゲットするののどっちがオススメなの?」

杏奈「……えと、」

杏奈「スライダーは、ここまで来れば試合出続けるだけでもアップすると思う……。レベルは4もあれば十分だし……」

杏奈「新球種取得は、時間はかかるけど、今から始めれば来年のキャンプか開幕前には間に合う……かも」

杏奈「それに、総合変化量が伸びすぎると、新球種は覚えにくく……なるの。だから、杏奈は新しい変化球を身に付ける練習がいい……って思うな」

昴「なるほどなぁ~……」

昴「そんじゃ、杏奈の言う通り新球種中心に練習してくか! 球種は何がいいかな?」

杏奈「一年目のキャンプで練習する時に、昴さんの言ってた……」

昴「ん? ……あぁ、カットのことか!」

杏奈「うん…。今はフォークもあるし、スライダー方向の第二球種を取ってもバランスは崩れない……よ」

昴「オレのをカットボールって言えるのかは微妙だけどなー。実際、藤浪のカットボールを『スライダーの一種』って言う解説者もいるみたいだし、オレの父さんは川上憲伸の投げてたような球を……」

杏奈(う……。リアルの野球トークになると困る……)

昴「……ま、ゲームだし細かいことはいっか! カットボール取得の練習やってくぜ!」

杏奈「う、うん。来シーズンは、この球を軸に活躍できるといい……ね」

昴「『できるといい』じゃなくて『する』んだよ! 一年目終わりに藤浪超えるって決めたんだし、そろそろ覚悟決めて本気出してこうぜ!」

杏奈「……うん! 来年こそは絶対、だね…!」

昴「おう!」

2015年度


永吉 個人成績:2.80 3勝0敗 1S 9HP 53登板 64&1/3投球回 37奪三振 WHIP:1.16



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト パ:西武


日本一:西武(4-3 MVP:林崎)

昴「……こうして見ると、案外いい成績っぽくないか?」

杏奈「ホールド数は少ない…けどね。夏の終わりに一軍に戻れてからは、結構活躍出来てたような印象が……あるよ」

昴「WHIP(1イニング辺りに出す走者の数)も悪くない……つーか、良い方だと思う。防御率も低くなってるし、悪い成績ではないよな」

杏奈「うん。なんだかんだ言っても、二軍に落ちてから成長できたんだと……思う。ステップアップの年になった…ね」

昴「それは来年になって本当に活躍してからの話だろ。でも、確実に能力は伸びてるし今度は行けるよな……きっと!」

杏奈「……そういえば、そろそろ架空選手の名前がタイトルに入ってくるようになってきたね…」

昴「そういやそうだな。もう、どの球団も世代交代の時期になってきたんだな」

杏奈「……これからの阪神を引っ張っていく選手が、永吉になれるように……」

昴「しっかり応援していかなくっちゃな!」

今回分終わりです。前回前々回と『サクサク書いていきたい』と言っていましたが、書いてる内に色々思い出してきてしまってテンポが絶望的になってる感は否めませんね

現実のプロ野球が開幕する頃にこのスレはどこまで進められているのか、楽しみでもあり恐ろしくもあります……それではまた…

乙っした
野球好きだから楽しみにしてる

おつ

重役『ずばり!!
  4770万円だ!』

 

昴「うーん……。微妙…」

杏奈「そうなの?」

昴「三年連続で50登板だぜ? そりゃ去年に比べたら成績下がったけど、金のある球団なんだし5000万は貰ってもいいんじゃねえかな?」

杏奈「球団の予算は……『マイライフ』では設定されてないはずだけど」

昴「あ、今のは現実の話な。……それはともかく、回跨ぎもして黒星もゼロなのにこの額ってのは」

杏奈「……敗戦処理の期間が、長かっただけ……かもしれないよ?」

昴「と、ともかく! もっと貰ってもおかしくないはずなんだしもうちょい上の金額目指して交渉するからな! な?」

杏奈「それは別に、構わない…よ」

昴「うーっし。今回は防御率の方面から攻めていってみるかー……」

杏奈(昴さん……。杏奈が言わなくても、だんだん自分から年俸交渉するようになってきた……ね)

昴「年俸は5320万か……。中途半端な額だなぁ…」

杏奈「えっと……。今年引退した人は、和田・小谷野・松井稼・井口……」

昴「現実だと殆ど現役バリバリなのが凄いぜ」

杏奈「今年は、あまりイベント起こらない…ね。ドラフトも終わって、もうFAの時期になっちゃっ……た」

昴「マー君と村田が中日に移籍か……。去年も先発二人獲ったのに、ゲームの中日はすげーなぁ」

杏奈「田中将大は、同じ投手でタイトル争いのライバルになりそう……だね」

昴「それは幾らなんでも気が早……ん?」





『西岡 阪神タイガース→千葉ロッテマリーンズ』





昴「」

杏奈(昴さんの、目が点になってる……)

どのツラ下げて戻るんだかw

なんじゃそりゃ……

永吉

4年目(2016) 141 D52  E42 スラ4 フォーク3 カットボール1 

クイック4 回復4





昴「球速・コントロール・スタミナ・変化球・特殊能力……去年に比べたら、全部ワンランクずつくらい成長したな!」

杏奈「まさしくパワーアップ……だね! それに……『読書』を通じて、あまり時間かけずに特殊能力取れたのもラッキーだった…」

昴「調子の調整にも役立つし、そろそろ練習だけじゃなくって趣味の方を充実させてきてもいいかもな」

杏奈「そうだね……。…そして、今年こそチームの主力として……」

昴「活躍できるといい……じゃない! 活躍するんだよ、な!」

杏奈「うんっ…!」

杏奈「まさかの……開幕二軍…………」

昴「オープン戦であんな打たれたのって、多分ルーキーの年でもなかったよな……」

杏奈「……あっ。でも、シーズン始まったらすぐに一軍昇格した…よ」

昴「下で二試合無失点、か。ここ三年で監督とコーチの評価も稼いでたし、二軍に落とされたのも調整扱いだったのかも」

杏奈「今のところ、上でもいい感じ……みたい。このままの調子を維持してかなくちゃ……だね」

昴「……なあ杏奈。ちょい、日程早送り止めて聞いて欲しいんだけど……」

杏奈「……なに?」カチャッ





昴「このモードさ……『読書』コマンドが便利過ぎねぇ……?」

杏奈「…………」

昴「このゲームで、CPU任せで活躍しようと思ったらさ。基本的に能力上げるか調子を好調以上に保つかの二択なわけじゃん」

杏奈「…うん」

昴「んでさ。『練習』にしても『趣味』にしても『おでかけ』にしても、能力上げながら調子上げるのはむずくて、調子上げながら能力上げるのはむずいって感じだろ?」

杏奈「そう……だね。両方同時にやろうとすると、能力か調子のどっちかは、少しだけしか伸びないように……なってる」

昴「でも『読書』をすると……。ばらつきはあるけど、1ターンだけでも調子が結構上がる上に、特殊能力の経験値もかなり早く貯まってく……よな?」



※『マイライフ』モードでは『特殊能力の本』などを読むことで特定の特殊能力経験値をゲットすることができます
 
また、本の入手機会は限られますが、同様にして一部の本を通じて基礎能力を上げることもできます



昴「しかも『ノビ』や『キレ』みたいな強い能力の本も普通に売ってるし……。これもしかして『読書』だけやってりゃ勝手に強い選手になるんじゃ…?」

杏奈「…………」

杏奈「昴さん、気付いちゃったんだね……」

昴「あ、ああ。そんな大したことでもないけどさ……」

杏奈「でも、大丈夫……。確かに『読書』はかなり便利なコマンドだけど……入手できる特殊能力は十個くらいだし、それほど多いわけじゃ…ない」

昴「いや、ゲーム的にもっと特殊能力があるのは知ってるけど一人の選手に十個の特殊能力ってめちゃくちゃ多い気が」

杏奈「そんなことない……よ! 特殊能力がどれだけついてても、基礎ステータスが低い内は、成績にも限界がある……し、」

杏奈「強い特殊能力をつけても、成績が悪いとあっさり消えちゃったり…もする。だから、特殊能力があればいいっていうものでも……ないの」

杏奈「それに、経験値もそこまであっさり貯まるものでもない……よ。『クイック』みたいにそこそこの能力は取りやすいけど、『ノビ』みたいなレア能力を取得するのは、それなりに時間が必要……なんだよ」

昴「へー。……まあ、そんくらいのデメリットはあってもおかしくないか」

杏奈「今の永吉みたいに、リリーフの投手だと『読書』するための時間も多くないし……ね」

昴「なるほど……」

杏奈「つまり……『読書』は便利だけど、反則級に便利すぎるわけでもない…って感じ」

昴「ん~……。そう言われると、オレが考えすぎてただけのような気が……」

杏奈「……昴さんが縛りプレイしたいなら、杏奈も付き合う…よ?」

昴「いや、オレもそんなつもりで言ってたわけじゃないから。……ま、『ちょっとずるいんじゃないか?』くらいの気持ちではあったけど」

杏奈「そう……。……でも、昴さんと一緒に縛りプレイっていうのも…楽しそう、かな」

昴「それより、そろそろゲーム再開しようぜ。『読書』があればなんでもできる!」

杏奈「なんでもはできない……よ」カチャカチャッ

昴「つーか『読書』マジすげぇ…。特殊能力はまだ取れないけど、調子がどんどん上がってくお陰で永吉が防御率0点台の最強リリーフになってるぜ……」

杏奈「0点台は流石に運が良すぎ……。……でも、ホールド数も稼げてるし好投が続いてるのは本当、だね…」

昴「個人記録は……おぉっ! オールスターの中間発表に永吉がランクインしてんじゃん!」

杏奈「オールスター……すごい…!」

昴「なぁなぁ。オールスターならチームも個人も成績関係ないし、操作しちゃダメかな? やっぱり、ここまで来たら永吉を操作してみたくってさぁ」

杏奈「そう…だね。杏奈も、永吉を操作してみたいし……相手も強くてやりがいあるし、オールスターくらいなら……」

昴「よっしゃ決まりぃ! 頼むぜ永吉、オレたちに出番よこしてくれよ~!」

杏奈「今6月だから、オールスターまであと少し……。がんばって、永吉…!」

永吉『ファン投票で、初のオールスターに選出された!』パッパラー!



昴「わあああああああ!! マジで選ばれたあああああああああああ!!」

杏奈「すごいすごーい!! やったね、昴さん!!」

昴「入団から中継ぎに徹して四年目でこれかー。……うん、いいじゃん! 最高の気分だぜ!」

杏奈「リリーフだから、オールスター三試合の内二試合は投げる……はず」

昴「じゃあ一試合はオレが操作して、もう一試合は杏奈操作って感じにするか?」

杏奈「そう…だね。もう三試合目の登板があったら、二人で操作か、CPUに任せるかにしよう……ね」

昴「楽しみだなぁ~! うっし、オールスターまでスキップ!」カチッ

実況『さあ2016年度マツダオールスターゲームの開幕です……』



昴「なぁなぁ、本当にオレが先に操作しちゃっていいの?」

杏奈「うん。昴さんがモデルなんだし、それくらいは譲る…よ」

昴「へへっ、サンキュッ!」

杏奈「……ん。喜んでくれて、杏奈も嬉しい…な」

昴「つかさ、二人で勝負しねえ? どっちが永吉に良いピッチングさせられたか、で!」

杏奈「……! ……昴さん、本気……?」

昴「結構やりこんでたって言ったろ? ……おっ、早速出番だぜ!」

杏奈「お手並み拝見……だね」

パワプロかー
PSでちょろっと触ったくらいだけど読んでるとすげー楽しそう

昴「投げる前に、オールセ・パの選手でも見てみるか」カチャカチャ

杏奈「架空選手は……一人か二人くらい、かな……」

昴「所属チーム以外は、現実のオールスターとそこまで変わんないなぁ。セの4番に中日の外人がいるけど、ルナじゃなくてクラークなのが面白いな」

杏奈「ルナは、確か30後半だったから……もう、衰えてるのかも」

昴「パリーグの方は、糸井とか松田とか中田翔とか……あ、阿部って巨人から西武に移ってたんだ」

杏奈「投手の方も見てみる…?」

昴「待って。まだ野手のベンチメンバー見てな……あっ」

杏奈「?」

昴(鳥谷と西岡が揃ってオール・パのベンチにいる! 二人とも、楽しく野球やれてるのかな……)

杏奈(……なんか、昴さんの目が優しくなってる……?)

実況『オール・パの五回の攻撃は、六番の銀次から……』



昴「えーと、CPUの強さって『パワフル』だっけ?」

杏奈「うん…。一番難しい難易度にしてある……」

昴「なーに、そのくらいの方がやりごたえあるぜ! まずは内角にストレート……」



永吉『……』シュッ



審判『ストライーク!!』



昴「わぁ~! この声なんかすっげぇ懐かしぃ~!」

杏奈(昴さん……。楽しそうでよかった、な……)

審判『ボール、ファボ-ル!』



昴「先頭打者いきなり出しちったよ」

杏奈「際どいところに投げ過ぎ……じゃない? パワフル…だから、それも大事だけど」

昴「……確かに、オールスターだし逃げて四球出すよりは打たれた方が観客も喜ぶよな。うっし、今度はストライク中心で攻めるぜ!」

杏奈(油断すると、危ない……)



嶋『……』カーンッ!



昴「……ぶねぇっ! サードライナー!!」

杏奈「正面で助かった…ね」

昴(あの後、ヒット打たれたけど九番打者を打ち取って二死一・三塁。次の打者は……)



聖澤『……』



昴「こいつは走力以外は並の能力だし…。……スライダー見せて、全力ストレートか低めのフォークで切ってやるぜ!」カチャッ



聖澤『……』カーンッ



実況『打球はセカンドの頭を越えた―!』



昴「わぁ~っ!! 見せ球のはずのカットボールが打たれたぁ~!」

杏奈(昴さん、外角に続けすぎ……。それに、警戒し過ぎでストライクを低めばかりに入れてるから、そこを狙われてる…)

昴「くっそ~。やっぱパワフルは強いぜ…!」

風呂入ってくるので一旦中断します

オールスターでの話は、忘れてる部分も多いので脚色がいっぱいですが、基本的に自分が操作していて起こったことを思い出しながら書いています

解説役の杏奈さん

昴「二イニング目、翔おかわりの二者連続ホーマーは効いたよ……」

杏奈「二回四失点……。…まあ、久しぶりにしては上出来だった…ね」

昴「なんだよその上から目線はー。次か次の次の試合でも多分登板するし、今度は杏奈がやってみろよな」

杏奈「分かってる…。スポーツ系のゲームは、正直杏奈も久々だけど……パワフルくらいなら、イケるはず」

昴「ほー。んじゃ、どのくらいの成績を出すつもりなのか、今の内に発表してもらおうかな」

杏奈「一回か二回を投げて、無失点くらいで…。…失投さえなければ、このくらいは平気……だよ」

昴「ふーん…。じゃ、二試合目行かせてもらうぜ?」

杏奈「うん……。いつでもオッケー…だよ!」

『出番だ!!』シャキーン!



昴「今日は四イニング目からのマウンドか」

杏奈「……」カチャカチャカチャ



審判『ストライーク!』



杏奈「……」カチャカチャッ



審判『ストライーク!』



杏奈「……」カチャカチッ



審判『ストライーク、バッターアウッ!』

実況『永吉、二イニングス目も無失点に抑えました!』



杏奈「……どう?」ドヤッ

昴「どうって……。…ま、運にも恵まれてたけど宣言通り無失点に抑えたのは流石だったよ。うん、すごかった」

杏奈「……運? 杏奈、実力で抑えた……けど」

昴「無失点つっても、二イニングとも二者残塁で終わったろ? 五回なんて、大島があの大飛球捕ってくれたからゼロで終われたわけだし」

杏奈「計算通り…だよ? あそこまで飛ばされたのは事実だけど、杏奈は、元々あの打席はフライで打ち取るつもりだったし……」

昴「ふーん。ま、運も実力の内っていうし、確かに『実力で抑え』てたな!」

杏奈「昴さん……。負けず嫌いなのは分かるけど、杏奈に言いがかりつけるのは、良くないと思う…な」

昴「そんなつもりじゃないって。……それよりさ、杏奈!」

杏奈「なに…? 昴さん、話逸らさな……」

昴「三イニング目、早く操作して終わらせてやれよ」

杏奈「えっ」



杏奈「……えっ?」

たまにあるわ……
中継ぎのASでの3イニング目

実況『マウンドの永吉、まだ投げません……』



杏奈「嘘……。今の永吉で三イニングなんて、絶対無理……」

昴「イケるイケる! 調子は絶好調なんだし、多少スタミナ切れても一人か二人くらいはなんとかなるだろ?」

杏奈「だ、だって…! 杏奈、最長でも二イニングだと思ってたから球数考えないで四球出してでも抑えたのに……!」

昴「まさしく腕の見せ所、だな! 運に恵まれたのを『言いがかり』って言うんなら、この不運を実力で乗り切ってみせて欲しいんだけどな~」

杏奈「コ、CPUに任せて高速試合で……!」

昴「いや、一試合ずつ操作するって決めたんだから、出番が終わる前にそれはないだろー」

杏奈「でも…」

昴「つかさ! 悲観し過ぎだって! 少なくとも今の段階でスタミナ切れはしてないんだし、打たれてもいいから行けるとこまで行くくらいの気持ちでやればいんじゃねえの?」

杏奈「う……打たれても、行ける所まで行く気持ちで……」カチカチッ



大引『……』カキーンッ!



昴「いきなり打たれた……」

杏奈「……ぅぅ」

昴「あの回だけで被安打4の四死球1……か。よく二失点だけで済んだって内容だなぁ」

杏奈「…………」

昴「いや、実際よく粘ったよ。先頭打者ツーベースの直後に永吉が汗ぬぐい始めたのはマジでやばいと思ったけどさ」

杏奈「…………」

昴「あー、オレ完全に負けたわ! 杏奈より少ないイニングで失点は倍だったし、今回はオレの負け! うん!」

杏奈「…………」

昴「……もうさ。契約更改まで、一気に日程スキップするか…?」

杏奈「……せめて、オールスターの最後の試合くらい、観てからにしよう……よ」

昴「……わかった」カチカチッ

『出番だ!!』シャキーン!



昴「ありゃ。永吉のやつ、結局全試合投げるのかよ」

杏奈「二試合連続で回跨ぎしたのに……ね」

昴「観戦する? それとも、オレらで操作するか?」

杏奈「…高速試合で飛ばして、いいんじゃない……かな。オールスター、もう充分楽しんだ…し」

昴「確かに『楽しんだ』な……。んじゃ、スキップっと」カチャカチャ

杏奈「……あれ?」

昴「んっ? 杏奈、どうし……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振という内容だった……』



昴「た……」

杏奈「……」

昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振という内容』



昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振』



昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点』



昴「……」

杏奈「……」



『2回無失点』



昴「……」

杏奈「……」

昴「……杏奈も、一応二イニング目まではむしっ」

杏奈「昴さん」

昴「うっ」

杏奈「…………この勝負、永吉の勝ち……だね…」

昴「……ああ」

杏奈「だからもう、そういうことでいいんじゃ……ないかな……」

昴「……ああ」

杏奈「もうこんな時間……。…昴さん、うちでご飯食べて……く?」

昴「……うん」

2016年度


永吉 個人成績:2.88 2勝2敗 0S 25HP 71登板 84&1/3投球回 58奪三振 WHIP:1.16



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム) 

セ:ヤクルト★ パ:西武


日本一:ヤクルト(4-0 MVP:バレンティン)

四年目のシーズン終わったところで今回の投下もひとまず中断です。はじめてのオールスターは色々と大変だったので、昴と杏奈にもその思いを味わわせてみたいと思いながら書きました

実際のオールスターで、中継ぎ一筋の高卒四年目に三試合連続回跨ぎやらせたら非難轟々だと思います。それではまた

おつやで~

???「やっぱり『読書』は素晴らしいですね!」

昴「悪いね杏奈。そういう約束もないのに、晩飯食べさせてもらっちゃって……」

杏奈「別にいい…よ。昴さんとの晩御飯、楽しかった……」

昴「にしても、杏奈のお母さんは料理上手かったな~。……やっぱ、女の子ってああいうことも出来るようになった方が……いいの、かな?」

杏奈「……」

昴「……ぅ」

杏奈「……今度、一緒に何か作って…みる? お菓子とか……」

昴「! うん! 二人ですっげー美味しいの作ってやろうぜ!」

杏奈「…それじゃ、プレイ再開……」ポチ、ブゥーン...

昴「っしゃあ! どんとこい!」

重役『ずばり!!
  5020万円だ!』



昴「はい交渉確定」

杏奈「一応5000万は超えてるけど……。この額って、そんなに安い…の?」

昴「永吉の年齢的には充分貰えてる方だけど、リリーフ投手だからさ。消耗が激しい分、一年中投げたシーズンではそれなりに貰いたいかなって」

杏奈「そう……なんだ」

昴「そうそう。中継ぎ専門のベテラン投手ってかなり少ないんだぜ? ……つーわけで、あと1000万くらい引き出してみようぜ」

杏奈「わかった。今年は登板数や投球回あたりが交渉に使えそう……だよ」

昴「っしゃー。目指せ、年俸6000万!」カチャカチャ

杏奈「6500万超えた……ね」

昴「今年もホールド数で増額されたのはラッキーだったな。もしかして、あの項目って結構ねらい目……?」

杏奈「……実は、投手も野手も特定項目は査定から漏れやすいように…なってる。あくまで確率、だけどね」

昴「ほぇー…。……あ、森野と金城が引退か。寂しくなるな……」

杏奈「ルナ、スタンリッジ、ヘルマン……。…自由契約になる外人、多いね……」

昴「FAはなんか微妙なメンツだなぁ。中日が山口獲ったくらいか」

杏奈「中日、毎年凄い補強するね……」

昴「それでもシリーズに出るのはヤクルトなんだよな。バレンティンが今でも40本クラスの成績残すし」

杏奈「2013のバレンティンは……本塁打記録作った公式チートだから、ね」

永吉

5年目(2017) 143 D55 E42 スラ4 フォーク3 カット2

クイック・回復4 低め○





昴「よし! 際どいコースに投げやすいように『低め』も獲ったし、読書のお陰で他の特殊能力の経験値も貯まってきてるし!」

杏奈「球速や変化球も大分伸びて、基本能力も一軍クラスになってきた……ね!」

昴「オーナーに言い渡された目標は『シーズン40H』だけど……それは相当運良くなきゃ無理だし、今年は30Hを目指すか!」

杏奈「うん……。名実ともに、セットアッパーに…ね!」

昴「去年の成績が、えーと……25Hか。うん! これなら充分イケるぜ!」

杏奈「……勝てない、ね」

昴「永吉以前にチームの成績がなー……。負け試合ばっかじゃ、投げてもホールドつかないし……」

杏奈「セットアッパー定着も……結構、厳しいよね」

昴「『10試合連続無失点』じゃないと駄目だもんな。それが出来りゃ浅尾や山口レベルだってーの」

杏奈「うーん……。7月入ったのに、まだ11Hしか出来てない……」

昴「6月辺りから不調気味だしなぁ。調子自体は好調保ってるのに、いまいち冴えないっていうか……」



杏奈「……あ。二軍落ち……」

昴「んー、まぁしょうがないか」

杏奈「上手くいきそうになってからが、上手くいかない…ね」

昴「うーん……」

杏奈「……とりあえず、二軍にいるうちは去年の初めみたいに過ごす……ってことで、いい?」

昴「他にやる事ないしな。『おでかけ』で麻雀やって小金でも稼ぐ?」

杏奈「街の麻雀大会で100万円稼げるのは、凄いよね。……そういう漫画でも、あり得ないと思う」

昴「あれはびっくりしたな~。幾らゲームでもここまでやるか? っていう」

杏奈「そうそう。スキルさえ高ければ勝手に優勝……」カチカチカチッ





二軍監督『おい永吉! お前、明日からオリックスで頑張ってくれ』





昴「」

杏奈「」

昴「……杏奈、ちょっとオレのこと、ギュッとつねってくんない?」

杏奈「……ぎゅっ」ギュッ

昴「……なるほど、夢じゃない…な」

杏奈「……うん。夢じゃない、ね」

昴「何が悪かったんだろう? 永吉は、この五年足らずで200試合も投げてきたのに……!」

杏奈「昴さん……」

昴「くそっ。くそぅ……っ!!」

杏奈「…………」

杏奈「……がんばろう、昴さん。これもマイライフの醍醐味……だよ!」

昴「……そういうもん、なのか? オレ、永吉がいきなりチーム追い出されたようにしか思えねえよ…!」

杏奈「違う…よ。自由契約じゃなくて、トレードなのは、きっと永吉が必要とされてるから……だよ!」

昴「……」

杏奈「それに、これからは交流戦やオールスターでしか対戦できなかった打者たちと対戦できるん……だよ。これから、永吉の新しい挑戦が…始まるの!」

昴「……」

杏奈「凹む気持ちはわかる、けど……。……前向きな気持ちでプレイした方が、絶対楽しい…よ!」 

昴「……」

杏奈「杏奈も、いつもそういう気持ちでゲームやってる…。……だから、昴さんも杏奈と一緒に……」

昴「……はぁ」

杏奈「……ぅ、」









昴「しゃーねぇな! いっちょ、オリックスで最高のリリーフになってみるか!!」

杏奈「!! 昴さん……!」

昴「……ところで、オレ、じゃなくて永吉とトレードされたのって誰なんだろうな」

杏奈「『球団情報』の項目から、選手の入退団情報も見られる。……えっと、海田っていう投手とトレードされた……みたい」

昴「海田かー。海田ねー。ステータスってどんな感じ?」

杏奈「んと…………145km/h DC カットボール5 カーブ2 スライダー2……だね」

昴「赤特殊能力がちょこちょこついてるのな。年は30手前、か」

杏奈「先発候補を放出して、セットアッパーの候補を獲得したって感じかな…。どっちが得とも損とも言えない……と思う」

昴「つっても、このオリックスの惨状を見るに得とか損とか言ってる場合じゃないような……」

杏奈「……そう、だね……」

杏奈「糸井・鳥谷・T-岡田・吉村……FA移籍してきた選手と、昔の主力選手が能力落ちてるけどがんばってる……ね」

昴「野手はいいんだよ、野手は。問題は投手陣だよ」

杏奈「スタミナC超えは一軍二軍含めて5人……だけ。金子千尋と西以外の、高能力の投手は……」

昴「比嘉やら馬原やらも、一応いるけど大分衰えてるしなぁ。海田放出してるヒマなかっただろ、これ」

杏奈「しかも、首位から20ゲーム以上離されての最下位…。これは厳しい……ね」

昴「去年のヤクルトみたいだなぁ。守備がまともなのが救いだぜ」

杏奈「阪神とは全然違う…ね。なんだかんだで、Aクラスの常連だったしチームバランスも良かった…」

昴「低迷してるチームを引っ張るのも、やりがいのある仕事だろ? まずはこのチームの中心選手にならなくちゃ、な!」

杏奈「そうだね……。永吉、ファイト…!!」

昴「どうもピリッとしねえな~。出るたび出るたび小刻みに失点してくっつーか」

杏奈「チームも勝ててない……ね」

昴「そもそも先発が試合を作れないシーンが多すぎるよなぁ~。金子や西も能力の割に打たれてるみたいだし……」

杏奈「あ、また二軍落ち」

昴「息をするように」

杏奈「大丈夫……。今までの経験からすると、上に戻った永吉はちょっとだけ活躍できるはず……!」

昴「……」

杏奈「……」

昴「……確かに杏奈の言う通りだったけど、焼け石に水だったな」

杏奈「……だね」

2017年度


永吉 個人成績:2.93 2勝2敗 0S 17HP 78登板 110&2/3投球回 95奪三振 WHIP:1.06



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト★ パ:西武★ 


日本一:西武(4-0 MVP:内川)


今回分終わり。あと半日ちょいで開幕ですよ、開幕!
 
京セラメッセとか打てる気がしません! それではまた!

乙でした

乙っした
おれも小川とか打てる気がしない

重役『ずばり!!
  4770万円だ!』



昴「……80試合近く投げてこれかぁ」

杏奈「防御率悪いし、そういうゲームだし……しかたない」

昴「……ま、トレード出されたり二軍に落とされたりで印象は悪かったけどさ。つか、こんなに投げてたなんてオレも思わなかったし」

杏奈「二試合に一試合以上の凄いペースで投げてる……ね。回跨ぎもたくさんしてるし……」

昴「ゲームだからいいけどさぁ。こんなの現実だったら絶対怪我か疲労でやばいことになってるよ」

杏奈「……うん、ゲームだから平気。昔のマイライフだと、100試合登板が当たり前の選手だったケースもあるみたい……だよ?」

昴「ひぇ~っ」

昴「ふぅ~。ゴネまくって、なんとか5000万円台はキープできたな」

杏奈「内海・杉内・能見・館山……。……エースだった人達が、徐々に姿を消し始めてる……ね」

昴「FAは……おっ、マエケンが巨人! 坂本が中日! 陽がDeNAか! セの上位チームがどんどん補強しまくってるなぁ」

杏奈「坂口が、ロッテに行っちゃった…。ウチの守備走塁の要なのに……」

昴「あらら……。でも、鳥羽とかいう大リーガーがウチに来たみたいだぜ! 出戻りの大リーガーって使えるのとそうじゃないので半々のイメージだけど、強いやつだといいなぁ」

杏奈「黒田、中島、田中……賢介?」

昴「田中はともかく、黒田は年取ってるし中島は怪我してたっぽいしどうなるんだろうな。オレの兄貴は黒田推してたけど」

杏奈「……とりあえず、キャンプまで進めてく…ね」

昴「おう!」

昴「さーて、まずは新戦力の能力チェック……おっ!」

杏奈「?」

昴「この目黒って捕手、一年目にしちゃかなり強い方だな! アメリカ帰りの鳥羽も普通に強いし、ひょっとしたら今年はイケるかも!」

杏奈「……確かに。今は、ソフトバンクが抜けてるけど……他は、西武が少し強いだけで混戦だしオリックスが抜け出せる……かも」



深川『永吉選手、調子はどうですか。今年も注目のルーキーが他球団に入団したみたいですよ』



昴「この記者の人、毎年同じこと言ってくるよな。ルーキーの能力だって球団情報とかから普通に見られるし、どういう役割なんだ? この人」

杏奈「確か、好感度が上がると色んな人を紹介してくれたような……。……でも、正直そこまで重要な役割でも……」

昴「ふーん」カチカチ

深川『まずは、巨人に入団した藤尾内野手ですね』

深川『強肩が素晴らしい』



杏奈「強肩内野手なのに、ファーストやセカンドだったら面白い……ね」

昴「それ、面白いっていうかもったいないっていうか……」



深川『次は、DeNAに入団した藤尾内野手ですね』

深川『強肩が素晴らしい』



昴「同じ名前? それにポジションや長所も被るなんて、結構すごい偶然かもな」

杏奈「……」



深川『次は、西武に入団した藤尾内野手ですね』

深川『強肩が素晴らしい』



昴「……??」

杏奈「もしかして……」カチャカチャッ

杏奈「……やっぱり。今言った三人の選手、能力やポジション、生年月日やパワターまで全部同じ……だね」

昴「えぇ~っ? なんだよそれ、バグかなんか?」

杏奈「……仕様だと思う。昔のシリーズの『ペナント』だと、新人の名前と能力がリンクしてたし……多分、それと同じじゃない…かな」

昴「……うし、そろそろ今シーズンの練習開始だな!」カチャカチャ

杏奈「昴さん!? ……無視されると、杏奈、悲しい……な」

昴「いやぁ。よくわかんないけど、要は偶然で三つ子(?)のプロ野球選手が出てきたってことだろ? すごいはすごいけど、それだけじゃん!」

杏奈「ん、まあ、そうだけど……」

昴「そんなことよりさっさとシーズンいこーぜ! さ、杏奈! 早く操作してよ!」

杏奈「あ、うん」カチャカチャ

永吉

6年目(2018) 145 C62 E44 スラ4 フォーク3 カット2

ノビ・キレ・クイック・回復4 闘志 低め○





昴「改めて見ると、この一年でかなり強くなった気がするな」

杏奈「読書漬けで特殊能力いっぱい取ったし…ね。試合で投げ続けたから基礎能力も上がったし、これからどうするか……」

昴「それじゃぁ……スタミナ上げるとかどう? 一年目から回跨ぎや連投が多すぎるし、『回復4』持ってるだけじゃちょっと不安だぜ」

杏奈「……そうだね。いざとなったら、先発転向するのもありだし……」

昴「まー、先発はリリーフで結果出してからだろ。投手っていうのはそういうもんだし」

杏奈「それじゃ、さっさとシーズンまで進める……ね」カチカチ

永吉『今日の俺は2回無失点、4奪三振という内容だった……』

永吉『今日の俺は1回無失点、2奪三振という内容だった……』

永吉『今日の俺は2回1失点、3奪三振という内容だった……』



昴「順調に投げさせられてるなー。投球内容と試合結果見るに、敗戦処理や谷間の先発までやってるっぽいぞ」

杏奈「すごい便利屋……だね。それでも防御率1点台は、かなり立派な数字……だと思う」

昴「立派どころじゃないぜ! 金も貯まってるし、永吉のお祝いになんか買ってやろうぜ!」

杏奈「……じゃ、このマンションと、この車とかどう……かな? お金はかかるけど、その分お祝いっぽい買い物になる…と思う」

永吉「いいね! んじゃ、購入っと!」カチャカチッ

杏奈「オールスターの中間投票も中継ぎ部門で一位だし……。……もしかして、とうとう覚醒の時が来たのかも……!」

永吉『うっ!』



昴「えっ」

杏奈「ちょ」



永吉『精密検査の結果… 全治2週間の『肘痛』と診断された』



昴「えぇ~……。これからって時にこれかよぉ~……」

杏奈「重傷じゃないだけラッキーだったと思うしか……ない、ね」

昴「うーん、今までなんだかんだで順調だったけどここでこう来るとは、奥が深いな『マイライフ』……!」

杏奈(……昴さん、今じゃ完全にハマってくれてるみたいで良かった……な)

中途半端ですが寝るので投下中断します

ミリオン2ndliveや年度明けのごたごたで忙しかったですが、少量ながらやっと更新することができてほっとしてます……

乙です

おつおつ

追い付いたでー
マジでやってるなら画像もちょっと見てみたいなーなんて

昴「『通院』コマンドなんて使うの初めてだぜ。でも、5、6年も野球選手やってたらこのくらいは当たり前なのかもな」

杏奈「ケガに強くなる特殊能力つければよかった……ね」

昴「えっと……保険が利く治療法と、利かないけど効果の高い治療法があるけど、どっち選べばいいんだろう?」カチャカチャ

杏奈「効果の高い方で……いい。お金はかかるけど、正直はした金みたいな金額だし……」



『ケガが完治した!(ピロン
 お金が15万円減りました。(チャリーン
 調子が上がった。(ピロン
 調子が不調になった。(ピロン
 疲れがとれた。(ピロン』



昴「一発で治るとかすげーな。他の選手も皆このやり方でケガ治せばいいのに……」

杏奈「…ゲームだから、ね……」

永吉『(てく) (てく) (てく)』


??『あれ、永吉くん?』



昴「おっ?」

杏奈「……」



茶髪の女の子『やっぱり! 永吉くんだー。久しぶりだねー』


茶髪の女の子『あれ? もしかして……誰かわからない?』



昴「へー! 看護師みたいな恰好してるってことは……ケガすると、この子に会えるようになってるんだ!」

杏奈「…うん。でも、ケガをするには体力を減らして疲労を溜めなきゃいけないから……狙って会おうとすると、結構めんどくさい子……だよ」

昴「なつかしー。昔のシリーズでも、トレーナーだかマッサージ師だかで似たような女の子いたよな~」カチカチ

杏奈「昴さん、変なところだけ覚えてる……ね」

茶髪の女の子『えー、ほんとに? フツー、幼なじみの顔を忘れるかなー?』



昴「なるほど、この看護師の子は永吉の幼なじみなのか」

杏奈「こういう微妙なツボをおさえてくるスタッフは流石……だね」



ゆい『じゃあ、改めまして。南沢 ゆいです。今、ここの病院で看護師をしてるんだ』


ゆい『この病院に通うならまた会えるよね! またね!』



『南沢 ゆいと出会った』



昴「もう完治しちゃったから病院には通わないんだよなぁ……」

杏奈「……そこはまあ、お約束みたいな感じで」

昴「今の子とは、またケガすると会えるのかな?」

杏奈「確か、ランダムだった気が……。どこかに『お出かけ』する必要はあるかもだけど、ケガはしなくてもよかった……と思う」

昴「奥居の妹や女子アナの朋美も含めると、これで5人目の彼女候補……だよな。これで全員揃ったかな?」

杏奈「……もう一人、いる。他の選手と一緒に合コンすると、たまに出会える子……」

昴「へー。奥居と合コンしまくったのに出てこなかったけど……どんな子なんだ?」

杏奈「なんていうか……。……星梨花と、琴葉さんを、足して割ったような……みたいな」

昴(? なんか歯切れが悪いな)

杏奈「と、とにかく進めよう…! ケガはしたけど、二度目のオールスター出場……だよ!」

昴「お、おう」カチャカチャ

陽『……』カーンッ!

 
上本『……』カーンッ!


坂本『……』カキンッ!


バレンティン『……』ガキィン!!


クラーク『……』グワキィン!!



昴「」

杏奈「……昴さん。ドンマイ……だよ」

杏奈「一戦目はともかく、二戦目は1と2/3回で1失点…。……可も不可もない、かな」

昴「杏奈はあの打線をどうやって抑えたんだよ……。オレ、どこ投げても打たれる気がしたんだけど!」

杏奈「ふふふふふ……。まあ、去年よりマークがきつくなってる(ゲーム途中で難易度が上がっている)のもあったから無失点とはいかなかったけど……ね」

昴「抑えるコツとかあったら……いや、いい! 自分でなんとかしてやる!」

杏奈「…なんとかするもなにも、杏奈の投球を見てたら、コツはすぐ盗めると思う……けど?」

昴「いや、ボコボコにされたショックでしばらく画面見ていられなかったから……。……とにかく、来年はリベンジしてやるぜ! 絶対!」

杏奈「その意気……だよ、昴さん」

昴「結局今シーズンは四位でフィニッシュか。CSまでもうちょいだったけど、首位とのゲーム差は大分開いてるし先は遠いって感じだなぁ」

杏奈「鳥羽の加入が大きかった…。防御率一位で二桁勝利までしたし、今のオリックスでは最重要戦力……だね」

昴「永吉も今年はかなり頑張ったよな! 『10試合連続無失点』は相変わらず達成できてないけど、勝ちパターンの起用も増えたし……」

杏奈「成績も、今までで一番……だね! 防御率も良いけど、変化球を伸ばしたから、奪三振がすごく多くなった…!」

昴「そろそろ永吉も若手から中堅って言われる年齢だしな。このままセットアッパーに定着して、来年はCS出場目指すぜ!」

杏奈「うん……! ゆくゆくは優勝……だね!」

2018年度


永吉 個人成績:1.83 4勝1敗 2S 27HP 66登板 103投球回 115奪三振 WHIP:1.05



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:中日 パ:ロッテ 


日本一:中日(4-2 MVP:クラーク)



昴「よ~っし。提示額から1500万円増額させて、一気に9000万近い年俸にまで上がったぜ!」

杏奈「あと少しで一億円プレーヤー……。……なんだか、遠くに来たって感じがするね」

昴「いやいやいや。この倍は稼いでいくくらいの気持ちじゃないと、目標はでっかく持たなくちゃな!」

杏奈「そう……だね。…あ、鳥谷が引退してる……」カチャカチャ

昴「亀井やマートンもか。メッセンジャーや寺内も自由契約になってるし、巨人や阪神の面子はなんか寂しくなるな」

杏奈「巨人は、大丈夫みたい……だよ。今、涌井と平田をFAで獲ったから戦力は落ちてない……ううん、むしろ増強してる……」

昴「うぇっ、ウチのT-岡田がDeNAに……。ウチにはホークスから明石が来たけど、とても代わりにならない……よなぁ」

杏奈「CS出場、厳しくなっちゃった……ね」

杏奈「ところで昴さん、そろそろこんな時間だけど……泊まって、く?」

昴「えぇっ!? や、嫌ってわけじゃないけど、オレ着替えとか持ってきてないし……」

杏奈「あ、そっか。……ちょっと残念、かも」

昴「まあ、次来る時は服持ってくるよ。そしたら、寝るまで一緒にこれ遊べるもんな」

杏奈「……ん。楽しみにしてる……」

昴「じゃ、オレ帰るから! 今度は杏奈と杏奈のお母さんとで一緒になんか作ろーぜ! オレの知ってる料理も教えてやっから!」

杏奈「うん…。それじゃ、今度は夕方くらいに家に集まって、何か作って食べてから遊ぶことに……する?」

昴「おう! じゃあな杏奈、また!」

杏奈「うん! またね、昴さん……!」

ここまで読んでくださってありがとうございます。僕も贔屓球団も色々と大変な二週間でした


 
>144さん
実はこれ、一年以上前にやったマイライフなんで画像は殆ど消去しちゃってるんですよ……。あるイベント関連の画像は残ってますので、スレ内のマイライフ時間がそれ相応の年まで進んだ時に公開したいと思います

あと、引退時の永吉の画像でよければ>2で貼ったスレの最後の方に貼ってあります。ネタバレを気にしないのであればどうぞ見ていってやってください

乙です

おつおっつ



~~~それから一週間後~~~



翼「ねぇねぇ昴くんっ。これからミキ先輩と一緒にオシャレなお店にアクセとか探しに行くんだけど、昴くんも来ない?」

昴「わりっ翼! 今日オレ、杏奈の家に行ってお菓子作る予定なんだ……」

翼「そんなー! 昴くんはもう料理上手なんだってミキ先輩も言ってたし、そっちじゃなくてオシャレ方面でも女子力磨こうよー!」

昴「や、約束したんだからしょうがないだろ! そういうの、また今度誘ってよ!」

翼「……むー。昴くんったら、最近は杏奈のことばっかり! あんまり気が多いと、女の子に嫌われるよ?」

昴「気が多いってなんだよ! ……とにかく、そういうことだから! またね!」




~~~二週間後~~~



lily₋knight『お疲れ様でした! もう一回素材収集回して、その次にイベクエやって今日は解散ってことでいいかな?』

vivid₋rabbit『ごめん。私、今日はもう落ちるね』

lily₋knight『また? vivid₋rabbit、最近寝るの早いね』

vivid₋rabbit『……友達とキャッチボールするの、習慣みたいになっちゃって。やった後は筋肉痛で痛いけど、体を動かすのは結構楽しい……よ』

lily₋knight『……そう。仲が良いんだね、その友達と』

vivid₋rabbit『? lily₋knightとも、仲が良い人同士のはずだけど……』

lily₋knight『いやそういうことじゃなくて』


(vivid₋rabbitがサーバーを離れました)


百合子「あっ! ……もう。最近の杏奈ったら、昴さんのことばっかり……」



~~~三週間後~~~



昴「……なー杏奈。ずっと放置してて悪いけどさ、今日はマイライフじゃなくてサクセスの方やってみちゃダメかな……?」

杏奈「別にいい…よ。元々、マイライフだけじゃなくて他のモードも一緒に遊ぶつもりだったし……」

昴「ほんと!? よーっし、それじゃ765プロのアイドル全員作るか~!」

杏奈「全員!? 流石にそれじゃ、長い間ほっとかれる永吉がかわいそ……」

昴「へへ~ん、このためにわざわざプロデューサーから野球大会の時のポジションと成績の一覧貰ってきたもんね~。まずは未来から……」カチカチ

杏奈(……ま、いっか。五十人もいるんだし、昴さんも途中で飽きてマイライフに戻るはず……)



~~~四週間後~~~



昴「う~~~ん……。前も話したけどさ、朋花の投げてたあの球、どうやって再現すればいいのかなぁ?」

杏奈「『大回転ハイジャンプ投法』……だね。文字だけにして見ると、ボークにならないのが不思議なフォームだった……ね」

昴「それもだけど、朋花には『威圧感』の特殊能力つけたいんだよな。めっちゃ大変だぜ、作るの」

杏奈「何度も繰り返すしかない……ね。変化球の件は、縦方向で変化量大きくして……」

昴「そうそう。ついでに、『奪三振』の能力も……」



~~~五週間後(現在)~~~



昴「おぉっ!? 博士来たぜ杏奈! 元々オールAにするつもりの『徳川』なんだし、ここで一気に強化しようぜ!」

杏奈「待って、昴さん……! 何度も作り直してやっと『魔術師』の金特殊能力取得できたんだし、無理に狙わなくても……」

昴「でも、成功したら最強選手確定だぜ! まつりならオールAどころかオールSクラスでも違和感ないし、いくしかないだろ!?」

杏奈「うっ…。そ、それを言われると……」

昴「いいよな!? いくぞ? いくぞ? 本当にいくからな!!?」

杏奈「うぅっ……。……お、お願い、します……!!」

昴「……っ!」カチッ

杏奈「……っ!」















博士『科学ノ発展ニハ、犠牲ガツキモノデース……』



昴「……」

杏奈「……」

昴「……なんかオレ、ずっと放置してた永吉のことが気になってきたなー」

杏奈「奇遇だね。……杏奈も、ちょうど気になってた」

昴「んじゃ、マイライフ始めっか」カチャカチャ

杏奈「うん」

昴「サクセスも楽しかったんだけどな。まあ、正直ずっとやり続けで飽きてたのもあるし」

杏奈「奇遇だね。……杏奈も、ちょっと飽きかけてた」

昴「うん。まあ、な」

杏奈「うん」

昴「……何年目からだったっけ?」

杏奈「7年目のキャンプから……だよ」

永吉

7年目(2019) 146km C63 E49 スラ4 フォーク3 カット2

ノビ・キレ・クイック・回復・安定度4 闘志 低め○





昴「これさ、能力的に結構完成形に近づいてきてない?」

杏奈「どうかな……。晩成タイプだし、まだまだ伸びると……思う」

昴「確かに変化球以外は試合でもそこそこ伸びてるんだよなー。スタミナも段々増えてロングリリーフできるようになってきたし」

杏奈「……来年あたり、先発転向でも…しちゃう?」

昴「いや……。一応セットアッパー目指すのが目標だったんだし、せめて去年並みの成績をもう一回くらい残してからにしようよ」

杏奈「目標…。……同期の大谷や藤浪とは、ずいぶん差が開いちゃった……ね」

昴「い、いいんだよ! 今はまだ、追いかけてる最中なんだから!」

杏奈「それじゃ、去年並み……それ以上の成績を残すことを期待して、進めていく…よ」カチャカチャ

昴「……うーん。今年のオリックスは全然勝てないな……」

杏奈「エースの鳥羽は頑張ってるのに……ね。投手も野手も、駒が足りなさすぎる」

昴「あー、もう! 今からでもメジャ……アメリカ帰りの打てるショートがチームに入ってくんねえかなー!」

杏奈「二軍から上がってきた外人がチームを引っ張ってくれるとか……。……この層の薄さじゃ、それもなさそうだけど」カチカチカチ

昴「……外野の吉村とキャッチャーの目黒くらいしか、まともな打撃成績のやつがいないな」

杏奈「……それでも投げ続けるしか、ない。永吉には、チームの状態に関係なく活躍できる選手になってもらわないと」

昴「そうだな。とにかく、永吉が辛抱強く投げ続けてチームに流れを持ってこないと……!」

永吉『精密検査の結果… 全治4週間の『肘痛』と診断された』



昴「4週間て……一か月も!?」

杏奈「オールスター出たばかりなのに……」



永吉『精密検査の結果… 全治2週間の『ねんざ』と診断された』



昴「そんなぁ! もう終盤で、4位争いで踏ん張らなきゃいけない時期なのに……」

杏奈(正直、CS出られないなら4位も5位も変わらない気が……)

昴「なんか、今シーズンはアレな感じだったな……」

杏奈「昴さんも杏奈も、オールスターでわりと打たれちゃったし……ね」

昴「そうなんだよな~。サクセスの方でCPUと対戦してきたし、こっちでも抑えられると思ったんだけどなぁ……」

杏奈「永吉みたいな能力の投手を操作してたわけじゃないし、勘が鈍ったのかもしれない……。…でも、いざとなったら最後の手段がある……よ」

昴「なにそれ? まさか、CPUに全部任せるとかじゃないよな?」

杏奈「…違う」

昴「じゃあ、難易度いじくるとか?」

杏奈「それも違う。……とにかく、もう一回か二回やっても勘を取り戻せなかったら、そうする。必ずではないけど、高確率でCPUを抑えられるようになる……はず」

昴「へぇ。ま、それはその時の楽しみにしとくよ」

杏奈「……次のシーズンは、リベンジ……だね。永吉としても、オリックスとしても、杏奈たちにとっても……!」

昴「……おう!」

2019年度


永吉 個人成績:2.81 3勝1敗 1S 25HP 78登板 109投球回 102奪三振 WHIP:1.14



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:広島★ パ:SB 


日本一:広島(4-2 MVP:松山)


ここまで読んでいただきありがとうございました。今回は野球部分をサクサク書けたので自分としても心地よかったです
 
今回はちょびっとだけ二人がサクセスを遊ばせたのは、マイライフだけやらせるのが味気ないと思ったからだったりします。それではまた……

一旦乙です

>>158
伊吹翼(14) Vi
http://i.imgur.com/9usyYg8.jpg
http://i.imgur.com/lhZlUUE.jpg

七尾百合子(15) Vi
http://i.imgur.com/6ZbxriX.jpg
http://i.imgur.com/LyardK6.jpg

永吉

8年目(2020) 147 C66 D53 スラ4 カット2 フォーク3

ノビ・キレ・クイック・回復4 重い球 逃げ球 闘志 低め○





昴「もう八年目か。ここまであっという間だった気もするけど、そろそろ若手でもなくなってくるし年齢も20代後半になるんだな……」

杏奈「オリックスに来てからは四年目……かな? そろそろ、Aクラスになりたいね」

昴「今エース張ってる鳥羽が衰える前になんとかしたいよなぁ」

杏奈「……そういえば、タイミング的にそろそろあの選手が来るはず……」

昴「?」

昴「それって『韓国の至宝~』とか『台湾の至宝~』みたいな外国人選手のこと? 確か、投手だと微妙な能力だけど野手だと結構頼りになるなるんだよな」

杏奈「そういうランダム選手じゃなくて……鳥羽みたいに、出てくるタイミングが決まっている固有の選手。七年目か八年目くらいのキャンプで、チームに加入する……よ」

昴「へー! んじゃ、早速進めてみるぜ……おっ!」カチャカチャ





金髪の外国人『マイ・ネームはミゲルだ。オリックスをチャンピオンにするために来たゼ』



『ミゲルが入団した!』





昴「本当に来た! アメリカから来たっていうし、本格派の投手とかパワーヒッターとかかな? それとも意外に技巧派の……」

杏奈「能力、見てみるよ……」カチャカチャ

昴「どれどれ……。球速は155km/h、コントロールDスタミナB、変化球はカットボールとチェンジアップで特殊能力は重い球、尻上がり、クイック2……か」

杏奈「今の投手陣では、鳥羽に並んで強い能力……だね」

昴「でも、どうして『起用法』が中継ぎになってるんだ? 回を投げるごとに能力が上がる尻上がりがあって、どう考えても先発向きの能力じゃん」

杏奈「……この手の固有キャラは、主人公と同じポジションや同じ起用法でレギュラーを争うってことに……なってるから」

昴「えっ。じゃあ、永吉が先発起用ならミゲルも先発起用で、抑えだったらミゲルも抑え起用ってことなのか?」

杏奈「うん。……ちなみに、主人公が野手だと、かなりパワー型の能力なのに、守備重視なはずのセカンドやショートを守ってたり……する」

昴「なんだよそれぇ~! 鳥羽は普通に先発起用なのに、ミゲルはどうしてそうなったんだ!? おかしいだろ!」

杏奈「……ゲームだから、ね」

昴「うー……」

昴「……とりあえず、キャンプはどうする?」

杏奈「『勝ち運』の特殊能力が欲しい……な。『読書』で読める本には、勝ち運の本がないし」

昴「そっか。同点やビハインドでの起用が多い永吉に勝ち運がつけば、それだけチームも勝ちやすくなるしな」

杏奈「あと、ケガだけはしないように…しようね。ミゲルも、中継ぎだとどこまでやれるか分からないし……永吉が離脱するとチームがかなり痛いから」

昴「それは永吉が戦力として貢献してるってことなのか、オリックスの選手層が薄いってことなのか……」

杏奈「……両方、だね」

昴「そっか……」

杏奈「そういえば、リアルの方のオリックスもあまり調子が良くないらしいけど。確か、去年は優勝争いとかしてたよ……ね?」

昴「3,4月でつまずいた上に、ケガ人がやたらと多いからなー。去年のケガ人がかなり少なかったから、それの反動なのかも」

杏奈「反動……? プロ野球選手って冬場は殆ど休んでるけど、去年元気だった選手にもそういうのってある……の?」

昴「そりゃ、年齢とかもあるけど。今オリックスで調子悪くしてる中継ぎ投手なんか、年齢にあんま関係なく身体的にも精神的にもかなり辛いっていうしな」

杏奈「そうなんだ……。……昴さんは、中継ぎ投手だけど、そういうのは平気……なの?」

昴「プロとアマチュアじゃ比べもんになんないって」

杏奈「永吉は、一年目からいっぱい投げてるけど……。……ゲームで良かったのかも、ね」

昴「そうだな。ゲームだからどれだけ投げても……おっ」カチャカチャッ

吉村『ストレッチもミーティングも終わったし、そろそろ帰るか』



昴「なんだこのイベント? 試合終わったら急に……」

杏奈「……あ。そういえば、車持ってるのがこのイベントのフラグになってたっけ」

昴「へ? 車がなんの関係があるんだ?」

杏奈「見てれば分かる……」カチャカチャ



吉村『んっ? こんな時間まで残って練習してるチアの子がいるな』



昴「チアって……まさか!」

舞子『あっ! いつかのお兄さーん!!』



昴「やっぱこの子かー! 確か、二、三年目くらいに会った彼女候補だろ? 懐かしいなぁ~」

杏奈「車は、結構前に買ってたけど……イベント発生まで、意外とかかった…ね」カチャカチャ



舞子『あれ? なんでお兄さん達、こんな所にいるの?』

舞子『ひょっとして私の追っかけ?』



昴「……いい性格してるな、こいつ」

杏奈「……」カチャカチャ

舞子『あー、そのカッコ! ひょっとして、プロ野球選手?』


吉村(こっ……こいつは大丈夫な人なのか?)



昴「自分のチームの選手が分からないって、本当にチアガールか?」

杏奈「……何度も言うけど」

昴「あー、うん。分かってる」

杏奈「……ん」カチャカチャ



舞子『あー、もうこんな時間! 終電が無いじゃん!!』



昴「へー。神戸の電車とかほとんど知らないけど、この三人はかなり遅くまで残ってたのかな」

杏奈「……」カチャカチャ

吉村『永吉。お前知り合いなんだったら、車で送ってやれよ』


舞子『えっ、いいの? じゃー、お言葉に甘えちゃおっかな』



昴「なるほど。これだから、車がないと起きないイベントだったんだな」

杏奈「電車が終わって家まで送ってもらう……。莉緒さんなら、こういう時になんて言う、のかな」

昴「莉緒なら、そうだなー。『この辺に、24時間営業のファミレスがあるんだけど朝まで寄ってかない?』とか言いそう」

杏奈「すごく言いそう……だね」

昴「だろ? 普通ならこう……家まで送ってもらって、ドアの前で話したりしてる内にいい感じになっちゃってさ……」

杏奈「……」

昴「あとさ、ほら。気がある相手に送ってもらう時は、その……家じゃなくて、そういう所に誘ってみたり……みたいな」

杏奈「『そういう所』……って?」

昴「だ、だから、そういう所はそういう所だよ」 

杏奈「……昴さん、普段から割とこういうこと考えてたり……する?」

昴「はぁ!? そ、そんなわけねーし! 普段こういうの考えてるんじゃなくて、えーと……たまたま! この前真に見してもらった女の子っぽい雑誌に、たまたまそういう恋愛テクが書いてあっただけだから! な!?」

杏奈「……とりあえず、ゲーム進める……ね」

昴「そっ、そうそう! そっちが本題だもんな、うん!」

杏奈(ちょっと意外だった……かも)カチャカチャ

舞子『あっ、そこのコンビニの前で止めてね』

舞子『今日はありがとう! とっても助かっちゃった!』

舞子『お兄さんいい人だから、友達になりたいな。連絡先を教えてよ』


『舞子と電話番号を交換した』



昴「とにかく、これで舞子に電話できるようになったってことだな!」

杏奈「……うん。マラソン大会で会った五十鈴と、アナウンサーの朋美に続いて三人目、だね」

昴「あとは、看護師の子と合コンで会える子と亜美とで……彼女候補ってこれで全部かな?」

杏奈「そう…だね。合わせて六人だった……はず」

昴「へー。じゃ、あとは合コンの子と会うのを待ちつつ付き合う子を決めてけばいいのか」

杏奈「うん。昴さん、今のところは誰が好き……なの?」

昴「好き? うーん……」

昴「好きってほどじゃないけど、可愛いと思うのは舞子かなー。髪型とか性格とか変だけど、チアの衣装結構可愛いし会話も面白いし」

杏奈「……まあ、ゆっくり決めていけばいい。女の子の攻略もマイライフの醍醐味だから、ね」

昴「そっか。ところで、肝心の野球の方だけどさ」

杏奈「うん」

昴「オールスターで相手を抑える方法、早く教えてくんない?」

杏奈「一旦、オールスターまで進めてから…ね。そこまで行かないと、教えてもよく分からない……って思うし」

昴「そっか。んじゃ、球宴前日まで日程早送りーっと」カチャカチャ

永吉『今日はオールスターだ
 
   だが、今年は俺は選ばれることがなかった…』


永吉『来年こそ出場できるように頑張るぞ!』







昴「……あれ?」

杏奈「…………」

昴「防御率は2点台前半で、30試合以上登板してるのに選ばれないとは……」

杏奈「ちょっと予想外だった…ね。ファン数も多いし、選ばれると思ったんだけど」

昴「んー。でもまあ、しかたねえよ! 幾ら一流選手でも毎年選ばれるとは限らないんだし、むしろ今までの運が良すぎたんだろ」

杏奈「CPUを抑えるコツは、来年に教える……ね。今年も永吉は成長してるし、来年はきっと出られるようになる……から」

昴「おう。それより、前半戦終わったんだしチームの方を見てこうぜ」

杏奈「うん。今のところオリックスは、三位と2.5ゲーム差の四位だから……選手層の割には、結構頑張ってるね」

昴「ミゲルはどう? 能力は高いし、中継ぎでもそこそこやれてるんじゃ?」

杏奈「うーん……。3点台の防御率じゃ、ちょっと判断に困る…かな」

昴「そっか。チームの歯車ってのは、なかなか噛み合わないもんだな」

杏奈「そうだね…」

昴「で、シーズン終わって、結局四位か!」

杏奈「三位に5ゲーム以上離された……ガス欠、だね」

昴「首位のホークスとは24.5ゲーム差だろ? てか、パリーグはホークスだけ強すぎるだろ。二位とも15ゲーム差以上ついてるじゃん」

杏奈「日本一は、ロッテになったけどね。プレーオフでよく負ける……」

昴「ちょっと前のホークスもそんな感じだったような……。ゲームでも、現実と一緒になることがあるんだな」

杏奈「来年の目標は、今年と同じでAクラス入り……だね。優勝はできなくても、CSを勝ち抜ける可能性は充分にあるってわかった…し」

昴「おう! いい加減、ただの中継ぎじゃなくて勝ちパターンのセットアッパーに定着しねえとな!」

2020年度


永吉 個人成績:2.58 4勝0敗 3S 18HP 57登板 80&1/3投球回 73奪三振 WHIP:1.02



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:中日 パ:ロッテ★ 


日本一:ロッテ(4-0 MVP:レオポルド)


読んでくれてありがとうございました。今回分の投下は終わりです
 
僕は中日びいきなのですが、オリックスとはまた別の意味でリリーフがやばいので大変です。それでは



中日は又吉が…

むっつりすばるんかわいい

昴「契約更改か。チームの順位は去年より上がったし、少しは期待出来そうかなぁ」

杏奈「…2500万円の減額提示受けたのに、交渉したら現状維持まで戻せた去年の更改は楽しかった……ね」

昴「確か、あの時の年俸が8900万ちょいだろ? そこから2500万も下げられたら流石にさ」

杏奈「……でも、今年の個人成績は去年より低くなってるから……。2500万円はともかく、1000万くらいの減額は充分ありえる……と思う」

昴「そっか……。つまり、7500万くらいまでの減額は覚悟はした方がいいってことだな」

杏奈「うん。それでも、50登板はクリアしてるし、そこまでの減額提示はないはず……」カチャカチャ





重役『ずばり!! 
   6820万円だ!』





杏奈「……」

昴「……」

昴「おかしい……」

杏奈「こんなことは許されない……」

昴「オリックスってゲームだと貧乏になってたりするわけ? そういう設定とかって出来なかったっけ?」

杏奈「ペナントモードなら出来るけど……。マイライフは出来ない、よ」

昴「それでこの額かぁ。……とりあえず、去年より良くなってる防御率あたりから攻めていこうぜ」

杏奈「この交渉は……去年との比較っていうより、絶対評価の面が大きいから…。去年よりは少ないけど、ホールド数を交渉材料にしてもいい……と思う」

昴「うっし。杏奈、頼んだぜ!」

杏奈「……うん」カチャカチャ

杏奈「7300万円にしかならなかった……。昴さん、ごめんなさい……」カチャカチャ

昴「気にすんなって。てか、今更だけど、所持金はかなり余ってるのになんで年俸下げられるとこんなにムカつくんだろうな」

杏奈「それは……。…こういう仕事のお給料って、その人への評価を表してるものだし……。……そういうことなんじゃ、ないかな」カチャカチャ

昴「なるほどねー。オレたちにとっても、他人事じゃないよなぁ」

杏奈「他人事っていうか、ゲーム事?」カチャカチャ

昴「……おっ、糸井や内川が引退か。寂しくなるな」

杏奈「糸井は……能力は衰えてたけど、控えで結構試合に出て頑張ってた……ね」

昴「自由契約は堂上剛、ロペス、坂口……。坂口のやつ、ロッテに行ってから活躍出来てたのかな?」

杏奈「FAは、広島に移籍した澤村と、日本ハムに移籍した西野くらい……かな」

昴「巨人から楽天に移った中井もちょっと怖いな。確か、昔のシリーズだと結構成長した気がするし」

杏奈「最近は、ちょっと違うけど……。……中日の堂上直や、今言った中井なんかは、ペナントだと凄く強くなった……よ」

昴「確か堂上は、『海外留学』させると強くなるんだよな。今でも留学って出来るの?」



※『海外留学』=一定年齢、一定年数以下の若手選手を一定期間チームから離脱させるペナントレース限定コマンド。派遣した選手は、大幅な成長を見込むことが出来る



杏奈「このソフトでは、出来るけど……。…でも、堂上直は、若手の中では伸びしろが少ないから留学させるメリットがあまりない……から」

昴「そっか。オレが遊んでた頃のソフトだと、BABCBくらいの内野手になったんだけどなぁ」

杏奈「現実でも、そういう選手っているの……?」

昴「堂上は一塁以外の内野全部守れるんだぜ? 日本人でそれくらい出来るのって、西武にいた頃の松井稼頭央くらいじゃないかな」

杏奈「松井稼頭央……。……今も楽天に居るけど、そんなに凄い選手…だったんだね」

昴「オレも、小さい頃だったから詳しくは知らないんだけど。メジャーに行ってレギュラーも取ったくらいだし、やっぱ凄かったんだと思うぜ」

杏奈「へぇ……」

永吉

9年目(2021) 148 C68 D58 スラ4 フォーク3 カット2 

ノビ・キレ・クイック・回復・安定度4 重い球 闘志 低め○ 勝ち運





昴「150km/h近い球速、あと少しで一流になるスタミナとコントロール……。永吉、今年こそやってやろうぜ!」

杏奈「特殊能力もかなり充実してきたし……ね。『読書』を続ければ、もう少しで『ノビ5』も手に入るし……」

昴「契約更改での目標が『防御率2点未満』だろ? ちょっと厳しいけどこの能力なら絶対イケる! ……はず!」

杏奈「通算150HPも去年達成して……気合は乗ってる。今年こそ、頑張れると思う…!」

昴「ああ、今年こそ……!」

永吉『今日の俺は1回無失点という内容だった……』

永吉『今日の俺は2回無失点、4奪三振という内容だった……』

永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振という内容だった。勝利投手になり、ヒーローインタビューに……』



昴「……おいおい。いい感じじゃないか、これ!?」

杏奈「登板数も稼いでるし、防御率も1点台で推移してる……ね」

昴「スタミナ増やしたからかな? 回跨ぎが増えて、その分味方の逆転や勝ち越しで勝ち星をゲットするチャンスが増えてると思うんだ」

杏奈「他の能力も、レベルアップしてるし……ね。ロングリリーフでも、クローザーでも出来る能力になった…かな」

昴「これ以上ないってくらいの便利屋だな。相変わらずホークスは強いけど、他のチームにはそこそこ勝ててるしオリックスもいい感じだぜ!」

杏奈「この勢いを維持して、CSに乗り込みたい……」

昴「その前にオールスターだろ。中間発表だと中継ぎ部門の一位で選ばれてて出場する可能性はかなり高いんだし、早くCPUを抑えるコツを教えてってば」

杏奈「……ん。その前に、ホークスとの三連戦まで早送りする……ね」

昴「? なんで?」

杏奈「パリーグだと、ホークスが一番打撃力が高いから……。オール・セの打線を抑える参考になる…よ」

昴「なるほど。……つまり、永吉がホークス打線に投げる様子を観戦することで攻め方を掴むってわけか!」

杏奈「……かなり近いけど、少しだけ違う……かな。今から、やって見せるからね……」

昴「お、おう……」

中途半端だけど眠いので今回の投下終わります。読んでくださってありがとうございました

このシーズンは永吉が本格化し始めた&>1 が配球のコツを掴み始めたシーズンなので意識的に長めに描いてます。堂上直倫の話は書くか書かないか迷いましたが、個人的に愛着のある選手なので書いてしまいました

それではまた

おつ

おつおつ

実況『試合終了! 3-5で、オリックスが……』
 


昴「……試合、終わったんだけど」

杏奈「試合が終わると、スコアが出てくるから…。……ここで、この試合のチームの成績を見る……」カチャカチャ

昴「ふむふむ。ここでAボタン押してると、打撃成績や投手成績の画面に……あっ!」

杏奈「……気付いた? 昴さん」

昴「ああ……。確か、投手成績の画面だと打席ごとや一球ごとの記録が見られるんだよな? それで……」

杏奈「そう。杏奈たちは、このモードの初期設定で全チームの操作設定を『つよさ:パワフル』に設定してる。……だから」

昴「『パワフル』のCPUを抑えるコツを、同じつよさのCPUから学ぶってことか! なるほどな~!」

杏奈「……」コクン

杏奈「というわけで、今日の試合を、2回1失点に抑えた永吉の投球記録を見ていく……よ」

昴「おう!」

杏奈「と言っても、実はあまり言う事が…ない。色んな球種を、偏りのないように、ストライクゾーンの四隅に投げていくって感じ……だね」カチャカチャカチャ

昴「ストレートは当然として、スライダーを投げてる割合が多いのはやっぱり決め球だからかな?」

杏奈「そうだ…ね。変化量が大きい球種は……CPUにも打たれにくいし……ね」

杏奈「それと、真ん中近くのゾーンには殆ど投げてない……。殆どは隅っこで勝負して、真ん中の球は一打席に一球あるかないかくらい……かな」カチャカチャ

杏奈「あと、高めのストレートはあまり投げてない…よ。釣り球には使ってるけど、ストライクに来た時は大半が低めにコントロールされてる……ね」カチャカチャ

昴「なるほど。CPUの裏をかいてど真ん中に投げたりする必要はなかったんだな……」

杏奈「……それは、一イニングに一回とかにした方がいいと思う……よ」

昴「でも不思議だなぁ。球種割合見ると、ただのストレートと『全力ストレート』で半々くらいの割合になってるけど、こんなんで本当にいいのか?」

杏奈「……どういうこと?」

昴「だって、このゲームの『ストレート』って半速球……スローボールとも速球とも言えないような微妙な速さと球威だし、スタミナの節約考えなかったら全力ストレートの方が明らかに強いじゃん?」

杏奈「…上手く言えないけど、『ストレート』も、『全力ストレート』も、変化球の一種だって考えた方が……いいのかも。速球としての打ちにくさは昴さんの言う通りだけど……同じ種類の速球を続けると、CPUに対処されやすくなるんじゃないかな……」

昴「むむむ。深いな……」

杏奈「それもまたゲームの醍醐味……だよ」

昴「あとさ、杏奈。他にも気になったとこが……」

杏奈「…ん。どこ、かな?」

昴「とりあえず、杏奈と今話したこと紙にまとめてみたけど。……こんなんでいいかな?」

杏奈「……うん。大体、これで大丈夫だと…思うよ」




・ストライクゾーンのカドで勝負! 中途半端に真ん中に寄せる必要はなし。

・真ん中の球は一イニングに一球だけ。もしくは、カドへの球を続けて意識を外してから。

・CPUは基本的に直球か変化球の二択で打つらしい。まずはどっちを狙ってるのか考える。

・ストレートにも変化球にも頼りすぎない。

・特定の球種や、全力ストレートに頼りすぎない。同じ球種はあまり続けないようにする。

・高めの球でカウントを取ろうとし過ぎない。

・スライダーかフォークなら、そこそこ空振りがとれる(?)。



昴「うおぉ……。改めて見ると、結構気を付けるポイント多いな。大変そう……」

杏奈「昴さんなら、大丈夫……。きっと、リアルの野球と共通する所も多い……から」

昴「『サクセス』やってた時は結構抑えられてたんだけどなー。そんだけCPUのつよさが関係してるってことか」

杏奈「そうだね。そもそも基礎能力が、離れてるケースが多かったし…ね」

昴「ところで、『CPUは直球か変化球の二択』ってどこで知ったんだ? ネットの攻略ページとか?」

杏奈「何年か前に見た攻略本に……載ってたんだよ。今は違うシステムが使われてるかもだけど、開発の中心メンバーもその時から変わってないし、多分それは大丈夫……なはず」

昴「開発メンバーの名前覚えてるのかよ。すげえな、杏奈……」

杏奈「……覚えてると、ゲーム選びの参考になるから。それより、そろそろゲームの方を…進めない?」

昴「お、おう。配球のコツも覚えたし、オールスターは大活躍してやるぜ!」カチャカチャッ

実況『さあマウンド上の永吉、振りかぶって第四球……』



昴「……」カチャカチャ

杏奈(……カウント2-1から、内角低めのストレート……)



実況『これはひっかけた! ショートが捕って一塁に送って、これでツーアウト!』



昴「……っし!」

杏奈「…………」



実況『続いて打席に入るのは、3番の梶谷』



昴「梶谷まだいるのかよ。能力は衰えてるけど特殊能力ヤバそうだし、とにかく散らして芯に当てさせないように……」ブツブツ

杏奈(……昴さん。がんばって……)

実況『打球は高々と上がって……センター捕った! これでスリーアウトです……』



昴「や、やった!! オールスターで初めて無失点で抑えたぜ、杏奈ありがとう!」ギュッ!

杏奈「く、苦し……。昴さん、嬉しいのは分かるけど、ちょっとおさえて……」

昴「! ごめん! 嬉しくて、つい……」

杏奈「けほっ、けほ。……よかったね、昴さん」

昴「……うん。『永吉のマイライフ』つっても、やっぱ自分で操作して抑えるのって楽しいよ……」

昴「本当ありがとう杏奈! オレ、今すっげー嬉しい!!」

杏奈「……ん。杏奈も、昴さんが楽しんでくれて、すごくすっごく嬉しい……な!」

昴「へへっ! こっからが永吉のマイライフの本番だぜ! そうだろ?」

杏奈「……うんっ!」

昴「ってなわけで、終わってみればチームは三位!」

杏奈「CSで負けたのは残念だったけど……オリックスに来てから、初のAクラス…だね!」

昴「しかも70試合投げて防御率1点台だぜ!? 中盤からはほぼ勝ちパターンに定着してたし、これもうチームNo1の中継ぎって言っていいじゃないかな!?」

杏奈「あと1勝してたら、二けた勝利だったのにね。ちょっとだけ惜しかった……ね」

昴「回跨ぎ増えて、9勝したけど5敗もしてるしな。……まっ、全部が全部良かったってわけじゃないけどさ……」スッ

杏奈「? …昴さん、なに? その手……」

昴「ハイタッチ! オレたち、今までで一番頑張って結果もついてきたんだし、一回くらいこういうのやっとこうぜ?」

杏奈「あっ、うん……」スッ

昴「いくぜ? せーの……」





昴「ハイ、ターッチ!!」パッ

杏奈「いぇーいっ!!」チーンッ!

2021年度


永吉 個人成績:1.67 9勝5敗 2S 26HP 70登板 113投球回 109奪三振 WHIP:0.93



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:DeNA パ:ロッテ★ 


日本一:DeNA(4-2 MVP:T-岡田)


今回分終わりです。ここまで読んでくださってありがとうございました
 
1レス前で起こってる、DeNA日本一という現象も現実味が少しづつ出てきててびっくりです。至宝なんていらなかったんだ(*^〇^*)

おつおつ
かわいいな2人とも

重役『……以上で、交渉を終了とさせてもらう』



昴「……」

杏奈「……」

昴「……ついに、」

杏奈「……ついに、」



「「一億円プレーヤーだーーーーーーーーーーーーっ!!!!」」




昴「交渉と合わせて、去年から3000万増額の年俸1億300万! ついにここまで来たんだな、オレたち……!」

杏奈「難しめの年間目標……達成したから…ね! ……それを抜きにしても、かなりいい成績だったし」

昴「やっべ……ちょっと感動しちゃった。今まで、活躍は出来てもなんだかんだケガや不調でケチのついたシーズンばかりだったしなー」

杏奈「機会に恵まれなかったから、ホールド数は普通……だけど。12球団のセットアッパーで、3本の指に入る成績だと…思うよ?」

昴「嬉しい……本当嬉しい……。永吉よくがんばったよ~マジで……!」

杏奈「うん。杏奈も、すごく嬉しい……!」

昴「ところで、このモードって20年分がプレーできる限界だったよな? 確か今9年目だから、これでだいたい半分ってことなんだな」

杏奈「そうだけど……それが、どうかしたの?」

昴「ん? いや、永吉の野球人生まだまだこれからだし、これに満足しないで来季もがんばらねーと、って」

杏奈「! ……昴さんの言う通り。先は長いし、これだけで立ち止まっていられない…ね!」

昴「そうそう。一年目の頃に目標にしてた藤浪や大谷は、二桁勝利何度も達成してまだ永吉の上にいるんだし……」

杏奈「うん…」

杏奈(……あの頃は、杏奈が昴さんにこういうことを言ってたけど……)

昴「……杏奈? オレの言ってること、聞こえてるかー?」

杏奈「なんでもない…。ちょっと、懐かしくなっただけ……だよ」

杏奈「それで……引退した選手は栗山、西岡、バルディリス…自由契約は大野、田島、松田……って感じ、だね」

昴「現実だと今シーズン活躍してる選手ばかりか」

杏奈「そろそろ、各チームの主力も架空選手に代わってきてるし……ね。西武の藤尾と、DeNAの藤尾なんかは、成績的にレギュラー張ってるみたい……だよ」

昴「藤尾か……。もう一人いたと思うんだけど、レギュラーの壁は厳しいんだな……」

杏奈「それと、阪神に残ってる奥居は控えで一軍にいる…みたい。能力的には便利屋のオールラウンダー……かな」

昴「へぇ。それより、早くFA見てキャンプ行こうぜ」

杏奈「ん。今進める……ね」カチャカチャ

昴「さーて、今年は誰がどの球団……に…………」





『菅野 読売ジャイアンツ→北海道日本ハムファイターズ』





昴「………………………………」

杏奈「……昴さん? 昴さん!?」

永吉

10年目(2022) 148 B70 C61 スラ4 フォーク3 カット3

ノビ5 キレ・クイック・回復・安定度4 重い球 逃げ球、闘志、低め○





昴「……さ、キャンプだキャンプだ。他球団のことを気にする余裕なんてオレたちにはないからな」

杏奈(……よくわからないけど、さっきのことには触れないでおこう……)

杏奈「ねえ昴さん。杏奈、一つ提案があるんだけど…聞いてくれる?」

昴「なに?」

杏奈「あのね……。……永吉に、先発をやらせてみたらどうかな、って……」

昴「おー、なるほど先発転向かー。……って先発!? なんで!?」

菅野が日ハム……

杏奈「まず、ウチの先発陣がひどすぎる…。スタミナC越えが三人しかいないローテーションなんて、ロクに回るはずがない……でしょ?」

昴「や、それはわかるけどさぁ。でも、どこでも投げられる永吉がリリーフから抜けると今度はそっちがガタガタになるぜ?」

杏奈「……でも、単純にイニング数で考えると、先発の方がリリーフ時に比べて倍近く投げる事になる…でしょ?」

昴「あー……。つまり、永吉が先発になれば、永吉以外の投手が投げるはずのイニング数はそれだけ少なくなるってことか」

杏奈「そう。それに……目立った補強もないウチじゃ、他の何かを大きく変えないと、きっと優勝できない。それどころか、Aクラス入りまで怪しくなるかも…だよ?」

昴「でもなぁ……。そうすると、却ってもっとチーム状況が悪化するような気がするしなぁ……」

杏奈「…………」

杏奈「……ごめんね、昴さん。正直に言うと、杏奈、中継ぎ以外の永吉が見たいだけなの……かも」

昴「どういうこと?」

杏奈「昴さんの言う通り、オリックスの投手陣は、永吉がぎりぎりの所で均衡を保ってくれるから回ってるんだと…思う」

杏奈「でも杏奈、それが少し……イヤ、なんだ。なんていうか、便利屋の永吉が、チームのための犠牲になってるみたいで……」

昴「……オレは、そんなことないと思うけどな。永吉っつーか……少なくとも、オレは好きでオリックスの中継ぎプレイ楽しんでるよ」

杏奈「うん……それもわかってる。だから、これは、杏奈のわがまま。杏奈は……先発で、自分のペースで投げる永吉を見てみたいだけ…だから」

昴「…………」

昴「……とりあえず、キャンプは球速中心に鍛えるぞ? どこで投げるにしても、役に立つステータスだし」カチャカチャ

杏奈「……うん。いいと思う」

昴「わかった。球速練習球速練習っと……」カチャカチャ

杏奈「……」

昴「…………」

杏奈「……」

昴「…………」カチャカチャ

杏奈「………………」

杏奈(杏奈の……ばか。初めから決めてたことで、昴さんもそれで楽しんでるのに……自分のわがままだけ言って……)

昴「……なー杏奈」カチャカチャ

杏奈「……なに、かな?」

昴「起用法変えてもらうのって、投手コーチと監督のどっちに連絡すればよかったっけ?」

杏奈「!! ……昴さん、杏奈の提案、聞いてくれるの……!?」

昴「や、まぁ。オレも永吉が先発でどこまでやれるか興味あるし、それに、何年もやってきてるのにこの能力でずっとリリーフってのもヘンかな……って」

杏奈「ありがとう……昴さん…!」

昴「礼なんていらないって! つーか杏奈のゲームで一緒に遊んでるんだし、これくらい普通だろ?」

杏奈「それでも、ありがとう……なの!」

昴「? ま、杏奈がそう言うなら、素直に受け取っておくけどさ」 


昴「でさ、実際先発としての永吉ってどこまでイケると思う?」

杏奈「……ひいき目無しで、10勝はかたいと思う……。……スタミナは並だけど、変化球と特殊能力に恵まれてるし…コントロールも高いから、安定して投げられるんじゃ……ないかな」

昴「二ケタか……それができたら、鳥羽と並んで一気にウチの大黒柱になるなぁ」

杏奈「そうじゃないと困るし……ね。リリーフの時は、そのくらい働いてたわけだし……」

昴「ま、去年はパリーグ屈指のセットアッパーだったからな! そうじゃないと困るな」

杏奈「一応、参考までに聞くけど……。…若手時代の下積みを無視すると、中継ぎから先発転向したのって、リアルじゃ誰がいる……の?」

昴「セットアッパーから転向っていうと、オレが知ってるのでは山口や浅尾くらいかな。ちょっと違うけど、今年じゃ西村健太郎もその予定らしいぜ」

杏奈「へぇ、結構いるんだ……ね。それなら、永吉も大丈夫そう……かな」

昴「全部、シーズンが始まってからのお楽しみだけどな。まずはこの1年、投げ通すことからでしょ」

杏奈「そうだね。……がんばれ、永吉!」

杏奈「……ところで、その人たちって先発で成功した……の?」

昴「あ? あー……」

杏奈「?」

昴「なんていうかな、その……」

杏奈「……昴さん?」

昴「えぇっ、と……」





昴「……大丈夫! 永吉ならきっとやってくれるよ!」

杏奈(きゅ、急に不安になってきた……!)

今ごろ菅野選手は明日(今日)の先発に備えてスヤスヤ眠っていることでしょう。ここまで読んでくださってありがとうございました

それでは

ここで先発転向とは…面白い展開だ

保守

一か月以上更新遅れて本当にすいませんでした。保守ありがとうございました
 
それでは、永吉が先発転向した10年目のシーズン開幕から投下開始です

昴「さーて、シーズン開幕だぜ! 先発になった永吉がどんなピッチングするのか楽しみだな~」

杏奈「……昴さん。ほ、本当に先発転向して大丈夫だったのかな…?」

昴「やってみなきゃわかんねーだろっ。摂津みたいに沢村賞獲得した投手もいるし、多分大丈夫だって!」

杏奈「そうだといいけど……ってあれ?」カチャカチャ



コーチ『おい永吉! お前、今日は先発だぞ!』



杏奈「……杏奈たち、シーズン開幕から早送りとかしてない…よね?」

昴「……ああ」

昴「いくらゲームだからってプロ入団後初先発試合が開幕戦ってなんだよそれ! 野球漫画に出てくる超大型新人か!?」

杏奈「多分、基礎能力が高いせいでローテーションの順番が前の方になったんだと思う…。……それでもこれは予想外、だけど」

昴「あー、でもこうなったら永吉を信じるしかないよなぁー。もしかしたら、8回1失点とかにまとめてくれるかもだし」

杏奈「とりあえず、試合開始……っと」カチャッ



永吉『出番だ!!』シャキーン!



昴「先発だと出番早いな。……当たり前か」

杏奈「……うん」

昴「……」

杏奈「……」

昴「……んん?」

杏奈「えぇ……?」

昴「まさかの、9回完封……!」

杏奈「しかも二桁奪三振……!」

昴「おまけに球数93球とか、これ完全にフィクションの成績だろ……」

杏奈「……まあ、ゲームだから……」

昴「と、ともかく。永吉のやつ、このまま投げ続けたら凄い投手になっちゃうんじゃないか?」

杏奈「…それはまだわからないけど。でも、可能性は見せた……ね」

昴「早送り早送り! これ、マジでタイトル狙えるレベルまで投げられるかもだぜ!」

杏奈「……ん。了、解」カチャカチャッ

昴(それからというもの、永吉は投げては抑え、投げては抑え、しかも中継ぎ時並みのハイペースで三振の山を築き上げた)

杏奈(たまにはKOされることもあったけど……。……防御率は高水準の数字を保ち、オールスターにもファン投票1位で選ばれた)

昴(幸いなことに、シーズン中はケガをすることもなかった)

杏奈(開幕投手に選ばれたそのまま、エースとしてオリックスのローテーションを守り抜いた)

昴(先発としてはスタミナに難があるものの、球数を節約できているためか完投・完封の数も上々なもので)

杏奈(シーズン前に考えた通り、投手陣全体の負担イニングは大きく軽減することが……できた)

昴(そんなこんなで、シーズン終了時には初の個人タイトルもゲットした!)

杏奈(……MVPは逃したものの、いきなり沢村賞を獲得したりと、杏奈たちの想像した以上の成績を収めた……よ)

昴「……そして、」

杏奈「そんな永吉のいる、オリックスの最終順位は……」



昴「……圧倒的大差の!」



杏奈「最下位、だね……」

昴「いや、仮にも去年Aクラスだったのにぶっちぎりの最下位はおかしいだろ……。何が悪かったんだ……?」

杏奈「最多勝投手と本塁打王をようしても最下位になったどこかの球団みたい……だね」

昴「やっぱり、野球は個人じゃなくてチームスポーツだったってことか……。わかってはいたけど、嫌な形で思い知っちゃったなぁ」

杏奈「永吉が悪いのか、単純に運が悪かっただけなのか」

昴「去年のAクラス入りが奇跡的に噛み合っただけなのかもよ」

杏奈「……っていうか、それ以前にチームの地力が……ね」カチャカチャ

昴「チーム成績が真っ赤だな……。奪三振以外の投手成績がリーグワーストだ」

杏奈「……はぁ」

昴「……あぁ~」

2022年度


永吉 個人成績:2.14 14勝5敗(.737) 25登板 185投球回 187奪三振 6完投 4完封 WHIP:1.15


獲得タイトル:最優秀防御率・奪三振王・沢村賞・ベスト9



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト★ パ:日ハム★ 


日本一:日ハム(4-0 MVP:中田翔)


昴「えぇ~……。これ、結構むなしさが凄いな……」

杏奈(虚脱感のあまり昴さんの日本語がおかしくなってる)

昴「いや、これ……。いや、オレが実際この状況になったら感じ方違うのかもだけど、これはなぁ……」

杏奈「……えと、たとえばの話だけど、リアルでも『弱い球団がイヤだ』っていうので移籍しちゃう選手とか……いるの?」

昴「オレが野球に詳しくなる前の話だけど、『優勝できる球団に行きたい』って言って、弱小球団から巨人やソフトバンクみたいな強豪にFA移籍した選手はいるって聞いたよ」

昴「その反対で、弱小球団に所属したまま記録達成して、チーム愛を嬉しそうに語った大投手とかもいるけどな」

杏奈「へぇ……そうなんだ」

昴「てか、なんで杏奈はそんなこと聞くんだ?」

杏奈「永吉なら、ここでどうするのかな……って思って」

昴「えー?」

昴「……あ、そっか! 一軍でプレイし続けて10年経つし、このオフでFA権行使できるのか!」

杏奈「永吉の能力と成績なら、まず間違いなくオファーは来る……よ。昴さん、どうする……?」

昴「どうするってなぁ。……このままオリックスを強くしたいって気持ちも、強い球団に行って勝ちまくってみたいって気持ちも両方あるんだよな」

杏奈「ちなみに、杏奈は、セーブデータを二つに分けて両方やるっていうのは反対……だよ」

昴「それは、元からそうだろ。オレたちが操作してる永吉は一人なんだし、そんなの考えてもなかったぜ」

杏奈「……じゃあ、昴さんはどうしたいの? 残るか、移るか…」

昴「う~~~ん……。……って杏奈、まさかオレ一人に決めさせる気か?」

杏奈「杏奈は、正直どっちでもいいと思ってるから。どっちを選んでも、嫌なことと嬉しいことが両方起きると思う……よ?」

昴「うぁぁ~! そう言われるとなおさら悩むよなぁ~!」

昴「……」

杏奈「……」

昴「……仮にオリックスに残ったとして、チーム全体が強くなれる見込みはどれくらいあると思う?」

杏奈「……運次第だと、思う。永吉がこのまま10年間活躍したとして、何度かはAクラス入りできると思うけど……」

杏奈「ある程度揃った人数の若手が成長したり、強い新戦力が何人も移籍してくるくらいじゃないと……優勝とかは無理、かな……」

昴「そっか……。まあ、そういうもんだよな……ゲームでも」

杏奈「……うん」

昴「……よし、決めたぜオレは! あまり悩み続けても意味ないしさ!」

杏奈「……どうするの?」

昴「オレ……じゃない。永吉は、このシーズンオフで……」



昴「FA移籍を宣言するよ!」



杏奈「……ん! わかっ…た!」

今回分終わりです。読んでくださってありがとうございます

今日は贔屓がとんでもない負け方したのでとても疲れました。中継ぎが安定しないとチームの士気も思わしくならないものですねぇ

おつ

おつおつ

昴「……」カチカチ



『>FA権を行使する!
 
  FA権は行使せず残留』



昴「えいっ」カチッ

杏奈「これで、FA宣言は確定……だね」

昴「あとはオファーを待つだけか。……チームのエースがFAするって言ったのに、監督とちょっと会話があるだけってなんか寂しいな」

杏奈「こんなもの……だよ。奥居とか、昔からプレイヤーの移籍になんの反応もしてくれないし」

昴「奥居か。クビにはなってないと思うけど、あいつまだ阪神にいるのかな?」

杏奈「あとで見てみたら? ……それより昴さん、オファー、来たみたい…だよ」

昴「おっと。オファーが来たのを教えてくれるのも監督か。どれどれ……」カチャカチ

昴「えーと……ソフトバンク:2億

       巨人:2億1000万

       阪神:2億

       中日:2億2000万

       ヤクルト:2億1000万

       オリックス:1億9000万 か」



昴「これって全部一年間の年俸……だよな? 複数年契約とか、背番号の約束とかは……」

杏奈「ない、よ」

昴「なんじゃそりゃ。ペナントモードだとそういうの交渉してたのに、マイライフだとできないのかよ……」

杏奈「うん。むり」

昴「えぇ……? オレの記憶だと、昔のマイライフは、自分から条件提示はできないけどオファーには年数とか背番号とかの契約が球団から出されてたと思うんだけど……」

杏奈「多分、簡略化されたんだと思う。杏奈的には、ちょっと寂しいかも」

昴「オレもだなー。そりゃそこまで重要じゃないことかもしれないけど、昔にできたことは今でもできるようにしといて欲しいって思う」

杏奈「それはともかく……。……昴さん、どの球団にする?」

昴「うーん……」

杏奈「杏奈は……SBとオリックス以外のどれかがいい、かな」

昴「ああ、オレも。今の永吉が、元いたセリーグにどれだけ通用するか確かめてみたいし」

杏奈「で、残り四つからの絞り込みだけど。……昴さん、どのチームがどれくらい強いか……わかる?」

昴「えっ、どうだろう……? ……パに来てから日シリの結果でしか知らないけど、セリーグってわりと拮抗してるイメージがあるんだよな」

杏奈「杏奈も……同じ印象だよ。正直、この四球団だったらどこに行っても同じくらい楽しめる……と思う」

昴「どうしよっかなー……。……とりあえず、風呂入ってから決めない? もうこんな時間だしさ」

杏奈「……ダメ。この画面だと、セーブできないし」

昴「そんなっ。……よし、わかった!」

昴「中日にしようっ! 永吉は岩瀬と同じフォームだし、古巣の阪神相手に投げさせてみたいし!」

杏奈「ヤクルトと巨人…は? フォームはともかく、阪神相手に戦うならこの二球団でも」

昴「……」

杏奈「……」

昴「……いや、なんかさ……」

杏奈(……昴さん、まさか)


~~~~~


『どうせだし、搾れるだけ搾り取ってみようぜ!』


『今回は防御率の方面から攻めていってみるかー……』


『はい交渉確定』


『おかしい……』


~~~~~


昴「条件が同じなら、ちょっとでも多く年俸くれるとこに行きたいかな、って……」

杏奈(マイライフでの経験を経て、『銭闘士』としての志に目覚めてる――!?)

昴「まあ、稼ぎすぎても困るってことはないし? ほら、こういうのって、永吉をそれだけ評価してくれてるってことでもあるから」

杏奈(わかるよ昴さん……。ゲームでお金や資源を増やすのって、すごく楽しいよ……ね…)

昴「……あ、まだ決定ボタン押してなかった。中日に移籍確定して……っと」カチカチ

杏奈「……昴さん。セーブしたら、一緒にお風呂にしよう……ね」

昴「うん。てか、さっきオレがそう言ったんだけど」

杏奈「杏奈の家広くないし……お風呂場の場所わかるでしょ? 先、行ってる…ね」

昴「お、おう」



昴(なんでだろう。さっき、オレに対する杏奈の目が妙に優しかった気がする……)

杏奈「背中流す…ね」ザバーッ

昴「ふぁっ。……別に、オレが客側だからってそこまでしなくてもいいのに」

杏奈「……一応、おもてなし、ってことで」サワサワ

昴「っておいっ。なんで急にオレの肩さすってんだよ!?」

杏奈「あっ! ごめん……なさい。……野球好きの昴さんの肩、どうなってるのかなって気になって…つい」

昴「へー。……なら、オレは杏奈の髪が触ってみたいかなー……とか」

杏奈「? どうし、て…?」

昴「実は、オレも少し気になってたんだよね。杏奈の髪、ロングなのにサラサラで女の子っぽいし……」

杏奈「そう、かな…」

昴「普段ならこういうの言うと気持ち悪いけど、今、風呂場だし……? 杏奈がオレの肩触るなら、オレは杏奈の髪の毛を……なんて」

杏奈「……いいよ、そのくらい。というか、杏奈が昴さんに触って欲しい……くらい」

昴「へっ!?」

杏奈「あ、やっ、今のはっ、昴さんさえよければ杏奈の髪洗うの手伝って欲しいってことであって……!」

昴「……杏奈」

杏奈「……あっ」ピクッ

昴「杏奈……」

杏奈「昴、さん……っ!」ドキドキ







昴(このあとめちゃくちゃ)

杏奈(おさわりした)

昴「ふぅ……」

杏奈「杏奈、のぼせたかも……」

昴「長風呂になっちゃったな……なんか、ゴメン」

杏奈「…気に、しないで。杏奈と昴さん、お互いに納得し合ってああなったんだし……」

昴「ああ。……で、どうする? またマイライフの続きやるか?」

杏奈「あまりやり続けても飽きるし……ね」

昴「えーっと……あっ、太鼓の達人あるじゃん!」

杏奈「……やる? タタコンも、ちゃんとある……よ」

昴「やる! わぁー、誰かとこれやるのって何気に小学校んとき以来かも……」

杏奈「お風呂のあとは疲れるけど……しょうがない、ね」

昴「早く電源入れて! 一緒に765の曲演奏しようぜ!」

杏奈「……うんっ!」







杏奈(このあとめちゃくちゃ)

昴(合奏した)

ここまで読んでいただきありがとうございました。次回の投下から中日ドラゴンズ編が始まります

来年のFAでは、日ハムの大野が贔屓球団に来てくれたらいいなと思ったり……思ったり……思ったり……

唐突な塔建設に草

キマシタワー

あんすばわっほい!

かわいいなぁおい




~~~数日後~~~



のり子「……ってわけで、これから雪歩やプロデューサーと一緒に焼き肉行くんだけど。奈緒は空いてる?」

奈緒「空いてる空いてる! ちょうどええことに、今から腹にたまるもんがっつり食い行きたいなぁ~て思ってたし!」

のり子「よっし! 五人以上なら食べ放題で割引つくし、できればもう一人誘いたいんだけど」

奈緒「……そういや、昴と杏奈が、今から帰ってゲームする的なこと話しとった気がするわ。時間が空いてるのは間違いなさそうやし、誘ってみたら二人とも来てくれるんちゃう?」

のり子「試す価値はありだね。奈緒、二人のとこいこっか!」

奈緒「はいはい。今から案内するで~」

奈緒「えーと……いたいた! 二人してなかよぅ歩いて、今から帰るとこっぽいなぁ」

のり子「ちょうどいいね! おーい、すば……」



昴「……だからさ、そろそろ告白してもいいんじゃないかって思うんだけど……」

杏奈「……」



のり子「!?」

奈緒「!!?」

杏奈「杏奈は反対……かな。まだ早いと、思う…」

昴「なんでだよ。何度もデートして仲良くなってきた所とか、杏奈だって知ってるだろ?」

杏奈「好感度は、十分高まってると思うけど…フラグが、建ってないから」

昴「前もそれ聞いたけど、フラグってなんなんだ? そりゃ時間をかけるのは大事だけどさ。こういうのって、奥手すぎてもチャンス逃して失敗すると思うんだ」

杏奈「……条件は満たしてても、『きっかけ』がないとイベントは完遂されない…し。恋愛に限らず、そういうものだと……思うよ」

昴「む~……。やっぱ恋愛って難しいなぁ」





のり子「……」

奈緒「……」

のり子「……」

奈緒「……いや、あれゲームの話……やろ?」

のり子「そ、そうだよね! いくらなんでも、アイドルが現実にそういう話をするとかあり得ないし!」

奈緒「せやけど、杏奈ってゲーム用語とか平気で日常会話にぶっこんでくる子やしなぁ。もしかしたら、ほんまに知り合いか誰かの恋愛相談をしてるのかも……」

のり子「昴の口ぶりからして、それはないんじゃないかな? なんか、昴本人が告白するっぽい言い方だったし」

奈緒「でも、その……。……なんていうたらええか……」

のり子「うーむむむ」

奈緒「……とりあえず、焼き肉に誘えるカンジやなさそうなのは確かやね」

のり子「そだね。二人の他で来てくれる子、探してみよっか」

奈緒「うん」



のり子(にしても、昴が恋愛かー。相手はまさか……いやいや! ないない!)

奈緒(頼むから恋愛ゲームの話であってくれ……! ……せやけど、昴がそういうの遊んでるとしたら、なんや不思議な気持ちやな……)


杏奈「スイッチ、オン」ポチッ、ブゥーン...

昴「確か、FA移籍してから春キャンプ前でセーブしてたっけ。永吉以外にも色んな選手が移籍したりクビになってたよな」

杏奈「そう……だね。引退した選手で目立ってたのは、前田健太や西村健太郎……かな。それと、ウチのセットアッパーだった佐藤達也とか」

昴「サトタツか。比嘉や平野佳なんかも辞めてったし、オリックスの投手陣もずいぶん変化したんだな」

杏奈「元エースの金子千尋は、自由契約になったしね。あと、FAで梶谷が永吉と同じ中日に移籍してた……はず」

昴「藤浪が巨人で、大谷が楽天入り。西武の浅村も日ハムに行ってたし、FA市場はかなり活発になってたな」

杏奈「じゃ、始めよっか。……11年目の、プロ野球生活」

昴「おう! 去年はめちゃくちゃ活躍出来たし、新天地でもエース張るつもりでいくか!」

昴「……っと。そういや、国分とかいう生意気なルーキーにケンカ売られるイベントあったけど、あいつってかなり高い能力に設定されてるキャラだよな?」

杏奈「うん。国分は、昔から同じ名前でマイライフに出てた…よ。プレイヤーと同じポジションで、レギュラー争いをするキャラ……だね」

昴「ちょうどいいし、キャンプ前に中日の選手の能力見てみるか。日シリにも出てたから強いやつが揃ってるはず……」カチャカチャ

杏奈「! これは……!」

昴「……すごいな」

 中日の主力選手
 

 エース武藤  157km/h BB スライダー3シュート3 対左2 クイック4

 準エース矢作 150km/h BB シュート4フォーク3カーブ3 勝ち運

 ルーキー国分 149km/h BC Hスラ3 カーブ1 SFF3 打たれ強さ2 逃げ球 打球反応 勝ち運

 守護神丸田  150km/h DE スライダー2フォーク4シンカー1 ピンチ4 安定度4


 内野の中心坂本 4CCBCCD(遊) チャンス2 対左・ケガ4 AH サヨナラなど

 4番クラーク 4FBFEEF(一・外) パワーヒッター プルヒッターなど 

 同期FA入団の梶谷 4BCBCCD(遊・一・二) 走塁2 アベレージヒッター プルヒッター 固め打ち 三振など

 外野の中心宮永 3CDDBBA(外) チャンス4 バント○ 



杏奈「鳥羽ミゲル目黒吉村しかいなかったオリックスに比べると……全然違うね」

昴「優勝争いするのも納得の戦力だな。……あっ、高橋周平が3割100打点打ってる! 現実でもこれくらい打ってれば……」

杏奈「……ゲーム、進めよっか」カチャカチャ

コーチ『おい永吉! お前、今日は先発だぞ!』



昴「あれっ、移籍直後なのに開幕投手か」

杏奈「オリックスだとエースだったし、オープン戦でも調子良かったし……ね」

昴「で、8回1失点で勝利投手……幸先のいいスタートだな!」

杏奈「この野手陣なら援護や守備にも恵まれそうだし、去年以上の成績を残す可能性はかなりあると……思うよ」

昴「うんうん。……ところで、外でした話の続きなんだけど、」

杏奈「……なに?」

昴「告白して結婚することって、まだできないわけ?」カチャカチャ

杏奈「フラグが建ってないと、無理……って何度も言ったでしょ? 好感度が高くても、それだけじゃダメなの」

昴「そっかぁ。好感度メーターがマックスになってるし、舞子に告白できると思ったんだけどなぁ」

杏奈「好感度が高ければ、試合後とかデートの後にランダムで発生するから……。そうしたら、すぐにでも告白するといい…と思う」

昴「うーん……。舞子が他の女の子に悪口言われるイベントは見たけど、それだけじゃダメなのかな?」

杏奈「確か、その後にもう一回イベントが起きるはず……。その前に告白すると、失敗したと思う…よ」

昴「ちぇー。それなら焦ってもしかたないし、チームメイトと麻雀でもしてイベント待つかー」カチカチ

杏奈「新しいチームで交友を広げるのもマイライフの楽しみ……だね」

昴「まあ、友好度上げたからって何が起こるわけでも……あっ! 原島(※同チームの後輩選手)のやつ電話に出ねえ! 1ターン無駄にしちゃったじゃん!」

杏奈「……これもまた一つの楽しみ…だよ」

昴「よしよし。今年もオールスターに選出されたぞ」カチャカチ

杏奈「7月入ってまだ2敗しかしてないし、かなりいい感じ、だね」

昴「チームも首位だし、勝つって気持ちいいなぁ。ここに移籍してきてよかったって思ってるよ」

杏奈「下位とのゲーム差見ると、Aクラスは、ほぼ確実…かな。ケガなく過ごせるのが第一だけど……ね」

昴「それでも『調子』ゲージは下がってきてるし、読書かなんかして……そうだ、舞子とデートするか」カチャカチャ

杏奈「デートが上手くいくと、調子も少し上がるし……ね」



舞子『あっ、ちょうど良かった!
   ちょっと今日飲みに行くよ!』



昴「……えっ? デートの行き先選んでないのに、なんか急に……」

杏奈「!! イベント発生……だよ!」

今回分終わりです。読んでくださってありがとうございました

マイライフは最長20年間のプレイが可能なのですが、折り返しの10年を過ぎたということで、どこかでおさらいでもやった方がいいのかなと考えています
 
スレも当初の予想以上に伸びてしまいました。初めはサクサク進めていくつもりだったんですがね……不思議ですね……

いいとこできれましたな......
一旦乙です

>>256
福田のり子(18) Da
http://i.imgur.com/cszVtAk.jpg
http://i.imgur.com/iAWUE0f.jpg

横山奈緒(17) Da
http://i.imgur.com/sF8d8eo.jpg
http://i.imgur.com/SQKlp2M.jpg

おつ、十分サクサクじゃね?

百合子(ギリィ
…)

舞子『いやー、やっぱ居酒屋はいいね!
   このチープ感がたまんないよね!』



昴「なにが起こるのかな」カチャカチャ

杏奈「さぁ?」



舞子『この料理マッズイな~。 
   マイでも、もう少し上手く作れるよ!』


店員(じろじろ)



昴「うわ……なんか、荒れてるなぁ」カチャカチャ

杏奈「……」

舞子『う~ん、もう飲めましぇ~ん……』



昴「だいぶ酔っ払ってるみたいだぜ。……これ、永吉が肩貸しながら歩いてるのかな?」

杏奈「そうみたい、だね。…でも、杏奈には、舞子をおんぶしてあげてるように見える……よ」

昴「なるほど。確かにそんな風に見えるかも」カチカチッ



舞子『な~によ、あの女。
   永吉っちのファンだか知んないけど……』

舞子『あんたみたいのに、野球選手の嫁がつとまる訳ないから、関わるな~、だって……』

舞子『マイの何を知ってんだ~って感じ……
   むにゃむにゃ……』



昴「……」カチカチ

杏奈「……」

舞子『ん? 
   あれっ、寝ちった!?』

舞子『ひょっとしてここまで運んでくれたの?
   ありがとう!』

舞子『いやいや……お恥ずかしい所を見られちゃった感じ?』


『舞子の評価が上がった』



昴「……これでこのイベントは終わり、か?」

杏奈「そう、だね。パラメータ変化が起こると、ひと段落したと考えるのが……普通」

昴「じゃあ、杏奈がずっと言ってた『フラグ』はこれで建ったのか? 舞子に告白して付き合えるようになるってこと?」

杏奈「そうだと、思うけど…。……もう少しだけ、待った方がいいような……」

昴「えぇー。まだあるの?」

杏奈「……うん。『家を持ってる』とか『車を持ってる』みたいな条件を満たしてないと、告白失敗したり婚約できなかったりする彼女候補がいるから…ね」

昴「あー! そういや、オレがやってた頃でもそういうのあったかも! 確か、なんかの趣味スキルが高くないと付き合えない子とかいた気がする!」

杏奈「舞子は違うかもだし、そもそも、このマイライフにはそういう彼女候補はいない、かもしれないけど。……念には念を入れて、ね」

昴「つっても、車は持ってるし家も持ってる。趣味は、まあそこそこだけど、舞子の好感度も高いしこれなら付き合えるんじゃねーの?」

杏奈「持ってるって言っても、永吉の家、マンションだし。ここは、新しく一軒家にしてから告白するのがいいんじゃ……ないかな」

昴「それマジ? このマンションも何千万かしたんだけど、それでもダメなのかよ……」

杏奈「お金も余ってるし……ね。結婚まで考えて告白するなら、今のうちに買ってもいいん……じゃない?」

昴「んー、それもそうか。それじゃ家買って、すぐデートして告白することにするか!」カチカチャ

杏奈「そんなわけでショップに売ってる2億円の一軒家に移り住んだ……のだ」

昴「なんだその口調。……まあいいや、予定通り告白するぞ?」カチャカチャ

杏奈「……ん」


舞子『今日は楽しかったよ~。
   ありがとう。
   永吉っち♪』


『>また今度
  告白する』



昴「……な、なんか、ちょっと緊張するな。ゲームなのに……」

杏奈「大丈…夫。きっと、上手くいくって……信じて!」

昴「……よ、よし! 行くぞー!」

『>また今度
  告白する』



昴「……」カチャッ

杏奈「……」



『 また今度
 >告白する』



昴「……」カチャッ



『>告白する』

舞子『!』

舞子『え~っ?
   付き合って欲しいって?』



昴「……!」カチャカチッ

杏奈「……」ゴクリ



舞子『うん。 
   すごくうれしい……』



昴「おおっ!」

杏奈「……!」



『園田 舞子が彼女になった!』



昴「よっっっし! 告白成功だーっ!」

杏奈「……やったね、昴さん!」

昴「ここまで長かったなぁ~。もう出会ってから七、八年は経ったんじゃないか?」

杏奈「電話番号をゲットするまで結構間があったし……ね。……結婚は、どのタイミングで申し込むの?」

昴「『好感度』から『親愛度』にメーターが切り換わったけど、またデート何度もして、メーターが貯まったらすぐにでも申し込もうと思うんだ」

杏奈「……昴さん、結構ぐいぐい攻めるタイプ……なんだね」

昴「えっ? なんだかんだ長い間付き合ってきたわけだし、普通なんじゃないの? 恋人として付き合うのは、まだこれからだけどさ」

杏奈「つまり、関係が進展したらすぐ結婚しちゃう……的な?」

昴「な、なんでそうなるんだよ!? てか、まだ恋愛とかそういうのしたことねえし!」

杏奈「…うん。ごめん……ね」

昴「別に謝らなくたって……。なんか調子狂うな……」

杏奈「……」





杏奈(なんとなくだけど、皆の中で、昴さんが一番早く結婚する気がするのはどうして……なんだろう……?)

斉藤さんか

昴「……にしても、オールスター終わって八月九月入ったってのにウチのチームは……。……強いな!!」

杏奈「ちょっと、日程表見るね……。ぅわっ、15連勝もしてる……」カチャカチャ

昴「2位との差が21ゲームもあってマジックは残り1だし、優勝確定だろ! ここからの試合は、優勝するまで『日程早送り』じゃなくて『スキップ』にして見ようぜ!」

杏奈「杏奈も……賛成。チームが優勝するなんて、十年以上やってきて初めてだもん……ね!」

昴「おう! できれば『観戦』モードで見られる登板試合で優勝を決めたいけど、ローテ的にしかたないもんな」

杏奈「じゃあ、進めるね……」カチッ

昴「……お、勝った」

杏奈「……」カチャカチャ



永吉『中日ドラゴンズの優勝が決定した!!』テレッテー!テレッテッテッテー!!


監督『皆、今シーズンは本当によく頑張ったな!
   今から祝勝会だ、行くぞ!』


TVアナウンサー『今日、中日がマジック1を減らし、セントラル・リーグの優勝を決めました!
     本当におめでとうございます!』



昴「わぁ~……。マジで優勝できたんだな、オレたち……」

杏奈「試合が見られれば、専用のモーションとかがあったんだけど……次の機会、だね」

昴「うん。いつか、優勝決定試合で投げて今よりも大きい嬉しさを味わいた……」



永吉『祝勝会で飲みすぎたせいで、皆の調子が悪くなってしまった』


『次の試合は全選手の調子が絶不調になります』



杏奈「……そういえば、優勝イベントはここまでが恒例……だったね」

昴「……ああ。懐かしいぜ……」

昴「CSの相手はDeNAか。クリーンアップの筒香は健在だし、ちょっと怖い相手だな」

杏奈「でも、20ゲーム差近くつけたんだし、アドバンテージもあるし、きっと勝てる。日本シリーズ出場……するよ!」

昴「うっしゃ! 初戦の先発頑張れ、永吉!」カチカチ



永吉『出番だ!!』シャキーン!



昴「……」

杏奈「……」

昴「……っしゃ!! 勝ったぁーーーっ!」

杏奈「これで2勝のアドバンテージ……かなり有利になったね!」

昴「おう! あと2勝でCS突破だし、このまま日シリ行くぜ、杏奈!」

杏奈「うん!!」

杏奈「結局、DeNAには負けちゃった……ね」

昴「でも、一点差の熱戦ばかりだったしあれで負けたら逆にスッキリしたよ。永吉も、皆も、本当よく頑張った年になったな!」

杏奈「沢村賞や、MVPも取れたしね。……奪三振があと一個多ければ、投手四冠王だったけど……」

昴「いやー、悔しいけどマー君相手じゃしかたないって。永吉より二回りは年上だけど、二桁勝利やタイトルは当たり前の成績だったもんな」カチャカチャ

杏奈「……昴さん、なにしてるの?」

昴「いや、ちょっと気になって。……うん、マー君が勝率1.00で終えた年は、このマイライフだとないみたいだな」カチャカチャ

杏奈「勝率1.00? ……あの成績は、自動プレイだと、ステータス以外にかなりの運が必要になるんじゃ……ないかな」

昴「だよなー。あの1Sも含めて、24勝0敗ってのは再現しにくいか」

杏奈「改めて見ると、とてつもない成績だよね……まさに、リアルチート」

昴「二番手の則本も一年目にしちゃかなりやばい成績だったけどな。あの年の楽天は本当凄かったよ……」

2023年度


永吉 個人成績:1.40 18勝3敗(.857) 24登板 193&1/3投球回 184奪三振 10完投 5完封 WHIP:0.85


獲得タイトル:最優秀防御率・最多勝・最優秀投手・沢村賞・ベスト9・MVP



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:DeNA★ パ:楽天★ 


日本一:楽天(4-2 MVP:中井)

今回分は終わりです。読んでくださってありがとうございました

岩隈、田中、則本に次ぐ楽天の投手は塩見と釜田に期待していたんですが、今シーズンはどうも思わしくないようですね

その代わりではないですが、辛島や菊池が台頭してきたのは僥倖だと思ってます。チームは不調ですが、また波に乗れる時期が来るといいなと思います。それでは

うっかり書き忘れましたが、11年目(2023)開始時点の永吉の能力はこんな感じでした


150km/h B73 C65 スラ4 フォーク3 カット3

ノビ5 キレ・クイック・対ピンチ・安定度4 重い球 逃げ球 闘志 低め○



ちなみに、永吉から奪三振王を奪った田中将大のシーズン終了後の能力は 


145km/h CC シュート2 Hスラ3 SFF4

対ピンチ・打たれ強さ・ノビ・キレ・安定度4 逃げ球 尻上がり 奪三振 牽制○ 闘志 勝ち運


という具合で、成績は 防御率2.13 14勝7敗 185奪三振 という堂々たるものでした


保守

>1 です。二か月もスレ空けてすいませんでした。保守してくださった方々ありがとうございます
 

前の投下では、大正義球団と化した中日にFA移籍した永吉がエースとして君臨し、優勝するもCSで敗れるところまで書きましたね。長年付き合い続けてきた舞子とも、正式に交際するようにもなっていたかと思います


それでは再開します。2023年度、11年目の個人成績が確定した後の年俸交渉からスタートです

昴「中日に移籍してから初めての契約更改か。今の年俸が、えーっと、」

杏奈「2億2000万円……かな」

昴「今年はタイトルもいっぱい獲ったし、チームも優勝してるからかなり貰えそうだな! いくぜ……」カチカチ



重役『おう、永吉くん。まあ、座りたまえ』


重役『では書類を用意するので 少し待っててくれたまえ』



昴「……」カチカチ

杏奈「……」



重役『待たせたね。では、まずは今季のMISSHONについてだが……』


重役『君に出していたMISSHONは「投手四冠王になれ!」だったね』



昴「そんなのあったっけ?」

杏奈「さあ…?」



重役『投手四冠王になれ! についてだが……』


重役『クリアできてないじゃないか! もう少しがんばってもらわなくては困るよ!』


重役『この結果を踏まえて、年俸は本来の査定から10%ダウンさせてもらうよ!』



昴「は? 投手三冠獲って奪三振でも2位だったんだけど?」

杏奈「こういう無茶ぶりも、マイライフの醍醐味……だよ」

昴「なんとか、3億ピッタリから3億2600万円までアップさせたけどさ……。もうこういうの嫌だよ、オレ」

杏奈「むしろ、こういう理不尽さがクセになってるユーザーもいるとか……いないとか」

昴「そ、そういうもんなのか? ……で、オフの戦力事情が……」

昴「長野、俊介、ミゲルが引退!? ……ミゲル、能力高かったのに活躍できなかったのか……」

杏奈「自由契約が、涌井、田中将大、成瀬、西……」

昴「今もエース級のピッチャーばっかじゃん。やっぱゲームってすげーな」

杏奈「FAは、大物選手はあまり動かなかった、けど……。…坂本が、ウチから日本ハムに移籍してる……ね」

昴「辛いなー。ショートを守れて打撃力も高い坂本がいなくなったら、絶対に厳しくなるぜ?」

杏奈「でも、去年は大差で優勝できたし、連覇を狙いたい……よ」

昴「それはもちろん! ってわけで、春季キャンプ行くぜ!」カチカチ

待ってた

永吉

12年目(2024) 151 B71 C66 スラ4 フォーク4 カット3

ノビ5 キレ・クイック・対ピンチ・安定度4 重い球 逃げ球 闘志 低め○ 勝ち運





昴「そろそろ30歳になるけど、まだ永吉に衰えはきてないみたいだな」

杏奈「『ヤモリの干物』をいっぱい買って食べさせたから……ね。その辺は、心配しなくても、いいと……思うよ」



※ヤモリの干物=ショップで買える消費アイテム。選手寿命を延ばす効果がある



昴「特能もだいぶ揃ってきたし、基礎能力中心に伸ばすかー」

杏奈「うん」

永吉『今日の俺は8回1失点、9奪三振で勝利投手になった……』



昴「先発三年目もいい感じだな! これで5……いや、6連勝かな?」

杏奈「クラークと坂本がいなくなった、けど……。宮永や梶谷、野手陣が援護してくれてる……ね」

昴「大きいのを打てるのは梶谷と周平くらいだけど、他の選手も2割後半から3割台の打率を維持してるしな」

杏奈「武藤や矢作みたいに、投手陣も頑張ってる。順位は2位だけど、首位も狙える、よ」

昴「連覇したら……落合監督のとき以来かな? あの頃の浅尾や岩瀬は凄かったよなぁ」

杏奈「今はもう二人ともいないけど……ね」

昴「げ、現実だと頑張ってるから……」

『さあ、オール・セのマウンドには永吉が上がりました!』



昴「12年目で、初めてオールスターでの先発マウンドか……燃えるな!」

杏奈「…実は、オリックスで先発になってから連続で、人気投票全体1位……なんだよね」

昴「ますます燃えてくるぜ! まずは初球、インハイに全力ストレート……!」カチャカチャ



上林『……』カーンッ


『打球はレフト線!!』



昴「うそっ! ……あぶねっ、ファールで助かったぁ」

杏奈「…油断大敵、だよ」

昴「おう……」

『バッターは、日本ハムの大迫……』



昴「うーん。だんだん、実在の選手より架空の選手の方がたくさんオールスターに出てくるようになってるな」

杏奈「世代交代……」

昴「ちょっと、両チームのスタメンでも見てみるか……おっ! セリーグの方にいる『マークハルト』ってやつ、すげーぞ!」カチカチ

杏奈「この時期に30本打ってる…ね。シーズン終了までに、40越えは確実……かな」

昴「ヤクルトの外国人なんだ。なんか、ステータスも成績もバレンティンに似てるなぁ」

杏奈「そういえば、日ハムに移籍した坂本が……いないよ?」

昴「ちょっと待って。……うん、坂本なら、ベンチの方にいたぜ」

杏奈「ほんと、だ。…なんか、こういう風に選手の成績とかを見てくのって、楽しい……ね」

昴「そうそう! 現実でも、シーズン途中とかに新聞やネットで選手の成績やタイトル順位見ていくって楽しいんだよな~!」


昴「気ぃ取り直して……どうだっ!」カチカチッ



『ショート正面! いい当たりでしたが、ショートライナーになりました』



昴「追い込んでるし、ストライクからボールになる……」カチカチ



『スライダーで空振り三振! 永吉、初回を三者凡退に切って取りました!』



昴「オッケー! 最高のピッチングだぜ!」

杏奈「……すごい!」

『今日のヒーローは、永吉選手です……』


永吉『オールスターで、MVPに選ばれた!』テッテレー



杏奈「2イニング無安打……。さすがだね」

昴「ちょっとヒヤっとしたとこもあったけどな。でも、めちゃくちゃ気持ちよかった!」

杏奈「…おめでとう、昴さん」

昴「やー、それほどでも。杏奈が、コツを教えてくれたおかげだよ」

杏奈「そ、それほど……でも」

昴「へへっ。この勢いで、後半戦も勝ちまくってくぜ!」

杏奈「うん。目指せ、優勝! ……だよ」

今回分終わりです。現実のペナントはいよいよ佳境に入って、日シリでは阪神vsホークスの再戦になりそうで楽しみです

Vやで!タイガース!

>>301
露骨にフラグを建てるのはやめてさしあげろ

保守

永吉『今日の俺は6回4失点だった。負け投手になってしまった……』



昴「ああ……」

杏奈「味方の援護もなかった…ね。順位も、ヤクルトと入れ替わって2位に落ちちゃった……」

昴「坂本たちが抜けたのが効いてるなぁ。去年だったら、ぶっちぎりの優勝だったのに」

杏奈「……能力が衰えるベテランも増えてきたし、ね。梶谷や、武藤みたいな、チームの中心にいた選手も少しづつ……」

昴「でも、若手や中堅選手だって頑張ってるよ。えぇと……ほら、外野の原島なんて、20代前半なのに3割打ってるぜ!」

杏奈「……うん。杏奈も、原島は、いい選手だと……思う」

昴「守備はそこそこだけど、ミートが高いからな」

杏奈「うん。『趣味』の麻雀に誘っても、あまり断らないで一緒に遊んでくれるし……ね」

昴「他のメンバーも麻雀に呼んでくれるから、チームメイトの友好度もどんどん上がるしなぁ。原島は本当にいい後輩だよな」

杏奈「だね」

昴「周平みたいな、チームの中心選手とも交流してみたいんだけどな~」

杏奈「……交友関係のあるチームメイトは、年下の、架空選手ばかりだもん…ね」

昴「ま、移籍してきてから、あんま時間も経ってないし仕方ないけどさ」

杏奈「まだまだこれから……だね」

昴「移籍する前にできてた交友関係も、残ってるっちゃ残ってるんだよな。鳥羽みたいに、引退した選手とかはもう話せないけど」

杏奈「永吉が、奥居の次に交流持った選手って誰…だったっけ?」

昴「えっと……秋山、だったかな。阪神にいた頃、公園でランニングかなんかして友達になってたぜ」

杏奈「懐かしい……。……クビになっても、元気でやってるかなぁ」

昴「いやいや、クビになったかどうかはわからねえだろ。俺も細かくは覚えてないけどさ」

杏奈「もう10年以上経ってるし、クビ…でしょ。秋山って、ペナントでもそこまで育たないし……」

昴「悲しいなぁ……」

杏奈「交友と……いえば。舞子にプロポーズするの、いつにする…の?」

昴「そろそろ親愛度もマックスまで上がるだろ? そしたら、すぐプロポーズでいいんじゃない?」

杏奈「……じゃあ、監督に電話してフラグ、建てなきゃ……ね」

昴「? 恋愛イベントなのに、監督とフラグ建てるのかよ?」

杏奈「とりあえず、監督に連絡してみて……昴さん」

昴「わ、わかった」カチカチ



高木監督『もしもし。
     ああ○○か、どうした?』


『>トレードを志願する
  引退を申し出る
  身を固めようと思っています』



昴「へー、こうなるんだ! 身を固めるってことは、ここで一番下の選択肢を選べばプロポーズができるようになるんだな?」

杏奈「そういう、こと。昴さん、選んで…」

昴「ああ!」カチャカチャッ

永吉『身を固めようと思っています』


高木監督『なに! そうか。それはめでたいな』


高木監督『プロポーズはキチンとするんだぞ
     それなりの指輪を買っておけよ』


『買い物で指輪が買えるようになりました』



昴「おおー。じゃあ、あとはショップで指輪買ってデートでプロポーズすればいいんだな?」

杏奈「うん……」

昴「よ~し。舞子にプロポーズして、そのまま優勝してオフには結婚! って感じで行こうぜ!」

杏奈「上手くいくといいけど……」

きたか

TVアナウンサー『今日、ヤクルトがマジック1を減らし、セントラル・リーグの優勝を決めました!
    本当におめでとうございます!』



昴「……はぁ」

杏奈「CSでリベンジ……だね」

昴「あとちょっとだったのにな~。連覇は流石に難しいかぁ」

杏奈「ヤクルト、助っ人のマークハルトが……凄いもんね。本塁打数、40本越えは確定……」

昴「50本は行かなかったけど、それでも凄いよなぁ。この世界のバレンティンはシーズン60本塁打の記録作ってないけど、もしかしたらこいつが60本打つかもしれないぜ」

杏奈「そうなったら、別の意味で凄い……。……とりあえず、CSまでスキップ…っと」

杏奈「……あ、負けた」カチカチ

昴「ヤクルトつえーな……。これで、アドバンテージ込みでこっちの0勝3敗だぜ……」

杏奈「1stステージでは、阪神に全勝して勢いがあったのに……。…野球って、難しい」

昴「諦めるなよ杏奈。現実のセ・リーグでは、巨人にCSで3連敗した中日が3連勝して逆王手をかけることだってあったんだぜ」

杏奈「そう、なんだ。……じゃあ、こっちの中日もここから連勝して日本シリーズに……」

昴「……いや、そのときのCSは、最後に巨人が勝って日本シリーズに行ったけどな」

杏奈「……それ、中日の監督が落合さんだった……とき?」

昴「いや、そのときの監督は高木に代わってた……はず」

杏奈「こっちの監督も、高木守道のまま……だね」

昴「……ま、まだわかんねーって! むしろほら、現実のリベンジのつもりで!」

杏奈「……うーん……」

永吉『中日が4勝3敗でCSファイナルステージを制し、日本シリーズ出場を決めた!』テッテレー



昴「なっ! なっ! 言ったろ!?」

杏奈「……っま、まさか、本当に4連勝しちゃう……なんて」

昴「そこは、オレも『まさか』って感じだけどさ。とにかく、これで初めての日本シリーズだぜ、杏奈!」

杏奈「……そうだね。日本一まで、あと少し……」

昴「おう! 最後まで突っ走ってやろうぜ!」

杏奈「……うん! 絶対、絶対に勝とう……ね!」

『試合終了! ドラゴンズ、完封勝利です!』
 


昴「よーっしゃ、連敗止めたのは大きいぜ! 偉いぞ、国分!」

杏奈「これで、1勝2敗……。初戦で、永吉が負けたときは、ちょっと怖かったけど……」

昴「去年ほどじゃないけど、ウチは選手の層が厚いしな! 相手の日本ハムも強いけど、短期決戦なら何が起きても不思議じゃないよ」

杏奈「……確かに。ここまで来たら、チーム力以上に、運の勝負に……なるよね」

昴「そうだな。……うし、移動日挟んで4戦目行くぜ!」カチカチ

杏奈「……がんばって、永吉……!」

昴「……で、最終戦に負けて日本一はお預け……か」

杏奈「惜しかった……」

昴「ま、前向きに考えようぜ。リーグ2位だったのに日シリで3勝できたってことは、やっぱり、ウチは強いチームだったんだ!」

昴「……って、ことだと思う……んだけど……」

杏奈「……」

昴「……杏奈? 聞こえてる……よな?」



杏奈「……うん。聞こえてる、よ」

昴「な、なんだ。もしかしたら、ちょっと凹んでるのかなー、なんて思っちゃって……」

杏奈「まあ、ちょっとは凹んだけど……」

杏奈「でも、ゲームは、このくらい難易度ある方がやり応え……あるし。杏奈、燃えてきた…かも!」

昴「お、おう。……そうだよな! 確かに、オレも燃えてきたぜ!」

杏奈「とにかく、次のシーズン……だね! 去年優勝して、今年は日本シリーズ、あとやることは一つだけ……だよ!」

昴「……ああ!」

2024年度

永吉 個人成績:1.54 14勝6敗(.700) 25登板 193&1/3投球回 170奪三振 9完投 8完封 WHIP:1.00

獲得タイトル:最優秀防御率・奪三振王・ベスト9 



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:中日★ パ:日ハム 


日本一:日ハム(4-3 MVP:宮)


今回はここで一区切りです。相変わらず間隔空いてしまってごめんなさい……
 
一か月前は「どうせ阪神が優勝だろ?」という気持ちで『Vやで!』と書きましたが、正直、本当にフラグになるとは思いませんでした……

乙です

おつおつ

おつ

保守

毎度長い間空けて申し訳ありません、>1です


前回はジョイナス野球が炸裂してペナント2位からのCS突破を果たすものの、日シリで惜しくも敗退という感じで終わってましたね。また、舞子との結婚イベントまでいよいよあと少しというところまで書いたかと思います


というわけで、12年目(2024)の契約更改から再開します




重役『おう、永吉くん。まあ、座りたまえ』



昴「今年もついにこの季節だな」

杏奈「どうなる……かな」



重役『では、さっそく本題に入らせてもらうよ。キミの来季の年俸額だが……』
 

重役『ずばり!!
   3億1500万円だ!』



昴「おぉ」

杏奈「うーん……」

重役『主に防御率や奪三振を考慮させてもらったよ』


重役『どうだね? 不満がなければ気持ちよく一発サインしてもらいたいが……』



昴「去年より、ちょっと下がってるよな?」

杏奈「…うん。獲得したタイトルの個数が二個に減っちゃったせい……かも」

昴「それは去年が良すぎただけって気もするなぁ。でも、額はちょっとしか変わらないし、んな気にすることでもないか」

杏奈「……ん。杏奈も、特に不満のない査定……だと思う」







昴「……ま、それはそれとして引き上げ交渉はするけどな……」カチャカチャ

杏奈「昴さん……。流石だね……」

杏奈「500万円しか、増えなかったね……」

昴「それより、今年の最多勝と勝率1位って誰だっけ? 確か両方とも広島の選手だったよな?」

杏奈「えっと……うん。広島カープの高坂、だね。16勝6敗で、二冠王」

昴「そうそう! 海美と同じ名字だった!」

昴「……ひょっとして、MVPも高坂だったりする?」

杏奈「ううん。今年のMVPは…………巨人の大田、だね」

昴「大田……。……ってもしかして、大田泰示!?」

杏奈「下の名前は知らないけど、多分そう。.315・34本・112打点で…優勝チームの中核打者、だから」

昴「そ、そっか。大田かぁ……」

杏奈「パワーが高めでそこそこ若いし…ペナントとかだと、結構育つよ?」

昴「いや、わかってるけどさ。まさか、このタイミングでこう来るとは……」

昴「うーん、それにしても……今年は結構な数の選手が引退したなぁ。楽天にいた升田とか、横浜の石川とか」

杏奈「オリックスで一緒だった、T-岡田と……鳥羽さんも、ね」

昴「鳥羽懐かしいなー。ミゲルもそうだったけど、引退した後に、永吉に別れの言葉をかけてくるイベント見るとちょっとグッとくるものが……」

杏奈「他にも、楽天からは、則本が自由契約になったよ」

昴「そりゃー大変だ。……あっ、バレンティンも自由契約になってる!」

杏奈「……この世界の本塁打記録は、マークハルトにかかってるかも、ね」

昴「FAはどんなんだったっけ?」

杏奈「えっと……最初はロッテにいた西野が、日本ハムから二度目のFAで中日に来た…よ」

昴「そりゃ朗報だぜ! でも、ウチからは高橋周平が広島に移籍して……。……頼れる打者だっただけに、敵になるとなぁ」

杏奈「他にも、阪神にいた秋山がオリックスに…………あっ」

昴「秋山? ……あっ」

杏奈「ぅ……」


~~~~~



杏奈『懐かしい……。……クビになっても、元気でやってるかなぁ』

昴『いやいや、クビになったかどうかはわからねえだろ。俺も細かくは覚えてないけどさ』

杏奈『もう10年以上経ってるし、クビ…でしょ。秋山って、ペナントでもそこまで育たないし……』

昴『悲しいなぁ……』



~~~~~



昴「一応謝っとけば? ……ゲームだけど」

杏奈「…ん、そうする」

杏奈「秋山選手、ごめん……なさい。オリックスでも頑張って…ね」

昴「現実だと、ちょっと伸び悩んでる感じなんだよな。活躍した年もあったはずだけど……」

杏奈「そうなの? ……どっちの世界でも、頑張って欲しい…な」

昴「そうだなぁ」

かわいい(かわいい)

昴「うっし、舞子との結婚式イベントも終わったし、13年目……」

杏奈「……あ、昴さん。ちょっと待って」

昴「えぇ? ……なんだよ、急に」

杏奈「急っていうか……そろそろ、夕ご飯なはず。お母さんに、声かけてくる……ね」

昴「もうそんな時間か! じゃあオレ、準備手伝うよ!」

杏奈「あ、ありがとう。……つ、ついでに、ご飯の後は杏奈の宿題手伝ってくれると嬉しいな……、なんて」

昴「いいよ! ずっとゲームばっかしてると、杏奈も色々言われそうだもんな!」

杏奈「うん。……普段はなにも言われないけど、赤点取りそうになる、と……ね」

昴「おいおい……。オレも勉強好きな方じゃないけど、流石にそれくらいは頑張らないとさ……な?」

杏奈「……ごめんなさい」

~~~夕ご飯のあと~~~





昴「ふはぁ~~~。生き返る~~~~~」

杏奈「……気持ちよさそう……」

昴「悪いね杏奈。シャワーだけ借りて帰るって言ってたのに、風呂まで入れてもらっちゃってさ」

杏奈「ううん…。シャワーだけで帰られるのも、なんだか、悪いから……」

昴「そっか。んじゃ、お返しに杏奈の背中流してやるよ!」

杏奈「……なんで?」

昴「永吉と舞子も結婚したんだしなー。せっかくだし、オレも修行を兼ねてお嫁さんっぽいことしてみようかと……」

杏奈「い、いい。ていうか、杏奈が婿側……なの?」

昴「遠慮すんなよー。ほら、スポンジ貸して……」

杏奈「ま、待って、昴さん。杏奈、まだ心の準備が……ひゃっ!?」

昴「あんま動かないでなー。今、洗うから」

杏奈「ちょっ、そこ、くすぐった……!」







昴(このあとめちゃくちゃ)

杏奈(洗いっこした)

というわけで、今回はここまでです


一か月以上空けておいてオフしか書けてないのは自分でも戦慄しますが、日シリもプレミア12も面白いから作業が遅れても仕方ないですよね


最後に、永吉と舞子の結婚イベントの模様だけ投下して今回分を終わりたいと思います。読んでいただきありがとうございました

昴「……おっ」カチカチ

杏奈「あっ」





(パパパパーン)



『今日この佳き日を迎えられたことを神に感謝いたします』



『汝、新婦舞子は……』





昴「へぇ……。結婚式って、プロポーズが成功した年のオフにやるんだ……」

杏奈「なんか、感慨深い……ね」

『汝、新婦舞子は……』



『健やかなる時も病める時も新郎を愛し支えることを誓いますか?』



舞子『誓います』





昴「……な、なんかさぁ。ゲームなのに、ドキドキするな?」

杏奈「……ゲームでも、だよ」

昴「そ、そうだな……うん」カチカチ

杏奈「……」

『それでは誓いの口づけをもってその言葉に偽りがないことを神に示しましょう』



永吉『……』


舞子『……』



(チュッ)





昴「おぉ……」

杏奈「……!」

『二人に幸多からんことを。アーメン』


http://imgur.com/nxz8QEU.jpg



昴「おぉ~……!」

杏奈「……杏奈、今、すっごく感動してる……かも」

昴「ああ……! オレも……!」


『『フレッ、フレッ、マッイッ姉~!』』



舞子『あっ、皆来てくれたんだ!』


舞子『永吉っち! チアリーディング仲間の皆だよ!』


チアガール『おめでとう!』


チアガール『永吉選手! マイ姉に飽きたら、私の所に来てね!』


舞子『こ、こら、永吉っちはマイのだよ!』



『『アハハハ!』』



『永吉選手! おめでとうございます!』


『これで結果を残せないと奥さんのせいになっちゃいますからね。責任重大ですよ!』


『永吉! おめでとう!!』


『くー、いいなー! オイラもこんな可愛い子に毎日、応援してほしいもんだぜ~!』


・・・・・・


舞子『やっと終わった~。結婚式って、た~いへん!』


舞子『使い慣れない言葉がいっぱいでまいっちゃうよね~』


舞子『でも、これで、本当に二人ずっと一緒なんだよね』


舞子『これからはアナタだけを応援するよ』



『舞子と結婚した。』





昴「いいな~、こういうの……。なんていうか……すげー嬉しくなるんだけど、それだけじゃなくて、とても引き締まった気分になるっつーか……」

杏奈「永吉に感情移入してるから……かな。杏奈も……同じ気持ちだよ」

昴「好きな人と、ホントの意味で一緒になれたんだもんな~。……これから、もっともっと頑張らなくっちゃな~……」

杏奈「そうだね。……ここからが、新しい一歩……だよ!」

昴「……おう!」

おつおつ

永吉結婚おめ

杏奈母見てみたい気もする

終わりですか?

自己保守。まだ書けてなくて本当にすみません

>>342
(年末年始だから)ええんやで

保守

保守

ほしゅー

保守

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