士「平和な世界を旅する」海東「この世界のお宝は何かな?」 (11)

これは、仮面ライダー ディケイドが、色んな他作品を旅するSSです

基本的に戦闘はなし。平和な世界を、平和に旅する…予定です


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士「新しい世界か…」

夏海「何の世界なんでしょうか?」

ユウスケ「兎と狼の絵…?」

士「ま、世界はもう救ったんだ。適当に観光でもして、飽きたら別の世界に行けばいい」

ユウスケ「うんうん、今まで大変だったんだし、思いっきり旅を楽しもう」

海東「そうだね。士も戻って来てくれたし、僕も本業に戻るとしよう」

士「しれっと当然のように混ざるなよ、海東…」

海東「それじゃ、僕はこの世界のお宝でも探しに行くとするかな」

ユウスケ「あ、おい!」

夏海「海東さん、行っちゃいましたね」

ユウスケ「士、止めなくていいのかよ?」

士「ほっとけ。大体、何を狙ってるのかも分からないのに、どう止めろっていうんだよ」

ユウスケ「それはそうかもしれないけどさ…」

士「問題は…この世界での俺の職だ」

ユウスケ「眼鏡にスーツか…何か、嫌な世界を思い出すな…」

夏海「教員みたいですね…名刺を見る限り」

ピピピピピ

士「携帯…?海東からか?」

夏海「真っ先に出て来る名前が海東さんなんですね…」

士「俺の携帯番号を知ってる奴なんて、そういないからな…だが、どうやら相手は違うらしい」

ピッ

士「なんだ?」

柴崎「いえ、いつまで経っても来ないし、連絡もないものですから…何か事故にでもあったのではないかと思ったのですが…」

士「……すぐ行く」ピッ

夏海「士君…今のは?」

士「職場の人間だ…多分、な」

ユウスケ「職場の人間って…教師ってことか?」

士「…アドレス帳には、柴崎教頭と登録されてるな」

ユウスケ「って、思いっきり上司じゃないか!?あんな態度でいいのかよ?」

士「ま、大丈夫だろ」

数分後

士「…なるほど…ここが俺の学校ってわけか」

ユウスケ「へぇ…神山高校か…」

夏海「…結構普通の学校ですね。士君が教員に回されるんだから、もっと荒廃した、不良の群がるような学校だと…」

海東「おや?君達もここに来たのかい?」

士「海東…どうしてお前がここにいる!?」

海東「どうしてって…決まってるだろう?お宝のためさ」

士「一体何を盗んで来たんだ…さっさと返してこい」

海東「残念ながら…ここには僕の望むお宝は無かったよ。ま、他に心当たりがない訳じゃないし、充分な情報も得られた。今度はそっちに行かせてもらうとするよ…じゃあね、士」

士「おい、海東!?」

夏海「…結局、私達が何でここにいるのかは答えませんでしたね…」

ユウスケ「多分、あいつはお宝の話がしたかっただけだよ…」

里志「ねぇ、門矢先生が遅れて来たって本当かい?」

奉太郎「あぁ、朝のHRは不在。一限の数学は自習になったな」

里志「数学が自習か…ちょっと羨ましいよ」

摩耶花「というか…門矢先生って、結構いい加減よね。今日だって、いくら友達だからって部外者を校内に引き連れて…」

士「アレはあいつらが勝手に着いて来ただけだ」

摩耶花「わっ!?門矢先生!?」

士「人がいないのをいいことに、好き勝手言ってくれるな、伊原」

摩耶花「あ…あはは…」

士「…まぁいい。それより、文集だ」

里志「文集…?文集がどうかしたんですか?」

士「ああ……ちょっと、表紙が気に入ってな、話を聞けば、それは古典部の文集だろう、と教えられた。それで、ちょっと見せてもらいに来たんだが…」

里志「へぇ…良かったね、摩耶花」

摩耶花「うん!」

士「……?」

里志「先生、その表紙、摩耶花が書いたんですよ」

士「そうだったのか…」

里志「でも、まだ完成してないんですよね…文化祭で売り出すつもりなんで、その時に買っていただけると…」

士「…文化祭か…いつあるんだ?」

里志「…先生、覚えてないんですか?もう一週間切ってますよ…」

士「そうか…まぁ、その位なら、適当に羽根を伸ばすには丁度いいだろう」

里志「……先生?」

士「いや、何でもない…」

放課後 写真館

夏海「文化祭…ですか?」
 
士「ああ」

ユウスケ「へぇ…これ、文集の表紙だったのか…」

夏海「文化祭ってことは、私達が行っても大丈夫なんですよね?」

ユウスケ「お、そういえばそうか…折角だし、先生してる士も見ていこっか?」

士「文化祭だぞ?教師は授業なんてしない」

キバーラ「それじゃあ、ステージで歌ってみるのはどう?」

士「歌?」

キバーラ「そう!仮面ライダーディケイド、オンステージってね」

士「何がオンステージだ、馬鹿馬鹿しい…」

キバーラ「あら?やってくれないの?」

ユウスケ「士、もしかして音痴なのか?」

士「…誰が音痴だって?」

ユウスケ「いや、何となくさ…こういうキャラの奴って、音痴ってイメージが…」

士「馬鹿を言うな…俺に苦手なことなんてない!」

夏海「写真を撮る以外…ですけどね」

海東「ナマコも苦手だろう、君は」

士「海東…それに関しては、お前は人のこと言えないだろ」

海東「さて、何のことかな?」

士「あれを無かったことにするつもりか…?」

夏海「…もう、海東さんがいつの間にか出て来たことについては突っ込まないんですね…」

ユウスケ「まぁ、一々気にしてたら話が進まないしね」

士「…ん?なんだその冊子は?やけに少女趣味な表紙みたいだが…」

海東「ああ、これかい?"夕べには骸に"…この世界のお宝さ」

士「お宝って…これ、ただの漫画だろ、金は払って来たのか?」

海東「まさか、僕は怪盗だよ。お金なんて払うはずないだろ?」

士「言ってることはただのクズだな…」

ユウスケ「やってることも割とクズだろ」

夏海「いえ、最低ですよ…」

海東「何とでも言いたまえ。とにかく、僕は目的を達成した。あとは気ままに過ごさせてもらうよ」

ユウスケ「士、いいのかよ?」

士「良くはないが…今回盗んできたのはただの漫画だろ?高くても1000円はしないだろうしな…」

夏海「金額なんて関係ありませんよ!窃盗は窃盗…せめて、あの漫画を取り返すくらいはするべきです」

士「ちょっとは頭を使え、夏蜜柑…」

夏海「…夏海です」

士「もしあの漫画が持ち主のお気に入りなら、すぐに新しいのを買うだろ…わざわざ取り返しても意味がない」

夏海「それは…そうかもしれませんけど…」

士「逆に、お気に入りでもなんでもないんなら、無くなっても困りはしない。どっちにしても、取り返す意味はないんだ」

夏海「だからって…犯罪行為を見過ごすんですか?」

士「……」

夏海「士君!」

士「…分かった、次に海東が出て来たら、なんとかしてやる…それでいいだろ」

文化祭初日

士(…で、結局文化祭当日までアイツは姿を現さなかったわけだが…)

奉太郎「お…本当に来たんですね、先生」

士「ああ、一部くれ」

奉太郎「一冊二百円です」

士「…金、取るのか?」

奉太郎「当たり前でしょう?」

士「分かったよ…ほら」


奉太郎「…ありがとうございます」

士「にしても…やけに大量に刷ったな…そんなに注目されてるのか、古典部ってのは?」

奉太郎「そう見えますか?」

士「いや、ほとんど人が通りそうにないしな、ここは」

奉太郎「そうなんですよ…手違いで多く刷ってしまって…心底困ってるんです」

士「そうか…ま、頑張れよ」

奉太郎「…先生、ものは相談なんですが…」

士「…?」

奉太郎「ちょっと、手伝って貰えませんか?」

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