【冴えない彼女の育てかた】 冴えない嫁の育てかた 【加藤恵編】 (28)

加藤「ねぇ?安芸くん、なんで私達5年も付き合ってるんだろう?」

倫也「さぁ、何でだろうな」

加藤「安芸くんはずっと英梨々の事が好きで、英梨々も安芸くんの事が好きだったのにねぇ、不思議だよねぇ~」

倫也「...」

倫也「なぁ加藤...今幸せか?」

加藤「う~ん、人生で一番って事はないけど...一応幸せかな?安芸くんは?」

倫也「俺は幸せだよ!なんたってメインヒロインと付き合ってるんだ!これで喜ばないギャルゲー主人公は居ないね!」

加藤「あはは...やっぱ安芸くんってオタクだね」

倫也「なに当たり前のこと言ってるんだ加藤!」

加藤「そうだね、ごめんごめん」ふふふっ...//

倫也「どうしたんだ加藤?」

加藤「んーん何でもないよ、ただこの雰囲気が好きだなぁ?って」

倫也「そっか...」

加藤「うん!」

倫也「...」

加藤「...」

倫也「えっと...加藤?」

加藤「何?安芸くん」

倫也「うん...その...えっと」

倫也「なんと言うか...」

加藤「歯切れ悪いなぁ?どうしたの?」

加藤「...」

倫也「...」

倫也「俺達結婚しないか?」付き合って5年目の決断だった

加藤「やっと言ってくれたね安芸くん...良いよ結婚」

倫也「そっか」

加藤「うん」



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   ~結婚式~
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英梨々「恵~!倫也~!久しぶり~!」

加藤「あっ英梨々久しぶり~!」

倫也「小さいツインテールが走ってきたと思ったらこれはこれは
   かの有名なマルズの人気イラストレーターにして俺の初恋の相手
   澤村・スペンサー・英梨々!!!」

英梨々「はぁ~、あんたのそのキャラ説明見たいな喋り方いい加減飽きたわ
    それに何しれっと恥ずかしい事言ってんのよ!
    ホントッ!あんたに惚れてたなんて人生最大の黒歴史だわ!」

倫也「随分と言ってくれるなこの野郎~!まぁそれにしても本当に久しぶりだな英梨々」

英梨々「うん!久しぶり倫也!倫也は相変わらずね、恵はすっごく綺麗になったわ!」

加藤「ありがとう英梨々、英梨々もとっても可愛いよ」

英梨々「あはは、ありがとう恵!」

英梨々「そうだ!今日は恵にプレゼントがあるのよ!」

パチンッ!
英梨々が指を鳴らすと黒服の男達が何やら大きな額を持ってきた

英梨々「ジャジャーン!どうかしら?」


額にはウエディングドレスを着た叶 巡璃が描かれていた
そのメグリの表情はとても幸せそうでいて、でもどこか寂しそうで、とても綺麗だった

加藤&倫也「すごい! !(よぉ~!!)」

二人揃って小学生並の感想だったのは置いといて、純粋に凄かった
それはあの頃よりも洗礼されたイラストだった


倫也「これ、英梨々が描いたのか?!」俺は分かり切った質問をした

英梨々「もちろんよ!私を誰だと思ってるの!あのマルズの人気ナンバーワンイラストレーターよ!」

英梨々の表情は自信で満ち溢れていた

俺はとても嬉しかったが、同時に英梨々が手の届かない所へ行ったような気がして少し寂しかった...
俺の知ってる英梨々じゃないんだな....

英梨々「え?何か言った倫也?」

倫也「何も言ってないぞ!ただ英梨々は 凄いと思っただけさ」

英梨々「そうでしょー!もっと褒めなさい !」

英梨々は子供のように笑ったその笑顔は本当に可愛かった
この時、英梨々をもう1度好きになりかけたのは内緒の話

倫也「ところで英梨々?その...俺にはプレゼントないのか?」

英梨々「はぁ?!あるわけないでしょっそんなの!私は私の"親友"である恵のため"だけ"に描いてきたんだから」

英梨々「そんなに私のイラストが欲しかったら、私の画集を買いなさいよ!」

倫也「おいおい、そんな酷いこと言わないでくれよ俺も英梨々の親友だろ?(泣)」

英梨々「あ~もう!うるさいわね!ちゃんとあるわよ!倫也の分も!でもそれを渡すのは私じゃ無いわ」

倫也「え?」

英梨々「本当に遅いわねアイツ...」


アイツ?英梨々が呼ぶアイツとは...まさか...いやでもあの人は仕事があるから結婚式にはこないt...(久しぶりね倫理くん

倫也「霞ヶ丘詩羽...」

詩羽「先輩を忘れてるわよ後輩くん」先輩はクスッと笑った

倫也「先輩 !? !? !?」

倫也「お久しぶりです! いや久しぶり!」

詩羽「久しぶり?いやね、昨日もあったじゃない?」

倫也「ん?」

詩羽「そうよね、所詮私はあなたの愛人...忘れられる女...そうでしょう?不倫理」

英梨々「愛人ッッッッッッッッ! !と~も~や一体どう言うことよ! !」

倫也「いやいや! 落ち着け英梨々! 見に覚えがなさすぎる! 」

そして久しぶりにくらった英梨々のツインテールビンタ...懐かしいなぁ...じゃなくて!

加藤「倫也くん?今の話、本当なの...?」恵が見たことも無いような顔で怒っていらしゃった

倫也「落ち着け恵!先輩と俺はそんなんじゃない!」

詩羽「あら、酷いわね、昨日もあんなに愛し合ったのに...」

加藤「ッッッッッッッッッッ////! !!」マジで恵が俺に襲いかかろうとしていた

詩羽「な~んてね、全部嘘に決まっているでしょう加藤さん...いえ、今は安芸さんだったわね」先輩は少し寂しそうに笑った

ふ~ふ~っふ~っ!
某エヴァ○リオン初号機暴走状態の様なうめき声をあげていた恵だったが、先輩のその一言で平常を取り戻した

加藤「あ、お久しぶりです霞ヶ丘先輩」

英梨々&倫也「切り替え早っ!」

詩羽「本当に久しぶりね、安芸さん、倫理くん、会うのは4年ぶりぐらいかしら」

詩羽「まぁそこの小さいツインテールは嫌でも毎日仕事で会ってるんだけど」

英梨々「ちょっ、それどういう意味y(ry」

詩羽「その事は置いといて、綺麗になったわね安芸さん見違えたわ,,,あの頃は存在感すらなかったのにね」

加藤「ありがとうございます、先輩も相変わらずお綺麗ですね。でもまだ黒髪ロングに黒ストなのに驚きましたぁ!まだ昔に囚われてるんですかぁ?」

詩羽「っ!」

詩羽「あらあら、言うようになったじゃない」

加藤「いえいえ~、先輩ほどじゃありませんよぉ」

詩羽「...」

加藤「...」

ゴゴゴッ

あれ?あれれ、この二人って仲悪かったっけ?

英梨々「だから私を無視するな~!霞ヶ丘うたh(さっきからうるさいワンコね

英梨々「だ、だれがワンコじゃ~!!!」

詩羽「飼い主にかまってもらえなくて寂しいのは分かるけど、少し静かにしていなさい」

英梨々「な、なにが飼い主よ!あんたに飼われた覚えはないわよ!」

詩羽「あらあら、そんなこと言って良いのかしら?紅坂 朱音の道具に成り下がろうとしてたのを助けたのは誰だったかしらねぇ?」

英梨々「そ、それは...」

詩羽「誰だったかしらねぇ~?」

英梨々「あ、あんたよ!!!バカ詩羽~っ!!!」

うわ~ん!ペチペチペチ

倫也「痛い痛い、止めろ英梨々!」

図星言われて恥ずかしいのは分かるが、泣きながら俺にツインテールビンタをしてくるのは止めろ英梨々
でも、なんだかんだ言いながら先輩はちゃんと英梨々のこと守ってくれていたんだな...
先輩はもう忘れているかもしれないけれど見送りの日の約束を守ってくれていたことが嬉しかった

加藤「倫也くん、そろそろ私...」

倫也「あぁ、そろそろウエディングドレスに着替えないとな」

加藤「うん、じゃあ行ってくるね」

倫也「行って来い!メインヒロインらしく綺麗にしてもらえよ!」

加藤「うん!分かったぁ、それじゃあねぇ英梨々、霞ヶ丘先輩、またあとでね」

英梨々「いってらっしゃい恵」

詩羽「ええ、いってらっしゃい安芸さん」

詩羽「それにしても綺麗になったわね彼女、流石は倫理くんのメインヒロインといったところかしら」

倫也「いやいや、それほどでもないよ」

詩羽「あんまり気持ち悪いにやけ顔でこっちを見ないで頂戴」

倫也「え!なにそれひどくない!!」

詩羽「そうそう倫理くんに渡すものがあったのよ」そう言って詩羽先輩は鞄から一冊の本を取り出した

倫也「ち、ちょっと!俺の話を聞いてよ!」

詩羽「はい、これをどうぞ」見たこともない表紙だった、でも絵柄に見覚えがある

倫也「この表紙...英梨々が描いたのか?」

英梨々「ま、まぁね!その小説のイラストが私から倫也へのプレゼントよ」

詩羽「そしてシナリオが私からあなたへのプレゼントになるわね」

倫也「二人の合作...!夢の作品じゃないか!」

倫也「あ、ありがとう!こんな嬉しいプレゼントをもらったのは初めてだよ!」

詩羽「タイトルは見てもらったらわかると思うのだけど、「冴えない男女の恋物語り」よ

内容は...cherry blessing〜巡る恵みの物語〜のafter storyといったところかしら
主人公、安曇 誠司とヒロインの叶 巡璃のイチャイチャ結婚生活を書くつもりだったのよ...」

だった...?

詩羽「だって仕方ないじゃないっ!!!あの女後から出てきたくせに私のお兄様を奪った挙句結婚するなんてっ!!!」

倫也「ちょっ、落ち着いて詩羽先輩!」

詩羽「はぁはぁはぁ...まぁ色々あって丙 瑠璃が現代に復活、巡璃を殺してお兄様と幸せに暮す話になったわ」

倫也「な、なにそれ!そんなファンタジックなNTR聞いたことないよ!てかなんでお兄様普通に瑠璃と幸せにくらしてるんだよ?!」

詩羽「それは、あれよ...瑠璃の愛の力よ!」この時の詩羽先輩の目が笑ってなかったのは見なかったことにしよう

英梨々「それでね倫也...少しお願いがあるんだけど」

倫也「ん?なんだ英梨々?」

英梨々「結婚式前に少し式場の写真を撮らせてほしいのよ。今度の作品に結婚式場が出てくるんだけどなかなか上手く描けなくて」

倫也「あぁ、そんなことならいいぞ!」

英梨々「本当っ!?ありがと倫也!」

英梨々「じゃあ早速いくわよ!」

英梨々「何ボケっと突っ立てんのよ!あんたも行くのよ霞ヶ丘詩羽!」

詩羽「な、なんで私まd(ライターだって現場を見るのは大切でしょ!」

英梨々「さぁ行くわよ~!!」英梨々がキラキラ輝いて見えた

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   ~結婚式場~
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英梨々「ねぇ倫也...」パシャッ パシャッ

英梨々「一つ質問していい?」

倫也「なんだ?」

英梨々「いつになったら私達二人を迎えに来てくれるの...?」

倫也「っ!」一番言われたくない言葉だった

倫也「そ、それは...」

詩羽「澤村さんっ!!!」厳しい顔で詩羽先輩が英梨々を見ていた

詩羽「それは聞かない約束だったでしょう?」

英梨々「で、でも!仕方ないじゃない聞きたくて我慢できないんだもん!」

英梨々「ねぇ倫也...教えてよ...!」

詩羽「澤村さん...」

倫也「ごめん!今は答えられない...」

英梨々「っ!」

倫也「でも、必ず二人を迎えに行く!これは絶対だ!約束する!」

倫也「だから、もうしばらく待ってって欲しい!トッププロとして活躍していて欲しい!」

詩羽「ふふふっ、本当に倫理くんって生殺しの天才よね、もしかしてわざとやって私達を焦らしているのかしら?」

詩羽「ねぇ~、澤村さん?」

英梨々「なっ///、私にふらないでよ!」

倫理が恵と共に「株式会社 First Girlfriend MEGUMI Games」を立ち上げ、英梨々と詩羽を迎えに行くのはまた別のお話

倫也「それより英梨々、今日の司会頼んだぞ!」

詩羽「話逸したわね」

英梨々「うん、逸らした」

英梨々「まぁ迎えに来てくれるんなら良いんだけどさ...」

英梨々「大丈夫だよね...倫也?」

倫也「おう!任せておけ!お前が一回でも惚れた男を信じてみろ!」

英梨々「な//、なななな/////!!!!」

詩羽「澤村さん...顔が気持ち悪いことになってるわよ」

英梨々「それは!このバカ倫也のせいで!」

詩羽「はいはい」

英梨々「う、うぅ~///か~す~み~が~お~か~!!!!うたはっ!!!」


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   ~結婚式本番~
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英梨々「え、え~それではただいまより新郎新ぴゅっ(あっ噛んじゃった)申し訳ありましぇん!(あっまた噛んじゃった!)すいません!」

詩羽「司会さん落ち着きなさい、深呼吸よ」

英梨々 ウンウン スーハースーハ

倫也「あ~、英梨々のやつ早速やらかしてくれたな」

加藤「ふふふっ私達より英梨々の方が緊張してるみたい」

倫也「だな」

英梨々「え~それではただいまより新郎新婦の入場です!」

ギギギッ バタン

コツコツコツ コツコツコツ

詩羽&英梨々「綺麗...//」加藤のウエディングドレス姿を見た率直な感想だった

冴えないヒロインだったはずの加藤が誰よりも輝いて見えた、いや実際輝いていた

英梨々「はっ//!(いけないいけない、思わず見とれてたわ...)え~新郎と新婦は高校のとき~...」

詩羽(本当に悔しいと言うか何と言うか...今日のあなたはは誰よりも魅力的だわ)

神父「汝 健康の時も、病めるときも 富ときも貧しき時も~...」

加藤「(ねぇ倫也くん)」

倫也「(なんだこんなときに)」

加藤「(これかも私をあなただけの冴えない彼女として育ててね)」

倫也「(違うな恵...それを言うなら冴えない嫁だろ!)」

加藤「(ふふふっ///そうだね倫也くん///)」

神父「~誓いますか?」

加藤&倫也「誓います!」

冴えない嫁の育て方 完

終わり
時間があればまた書くかもです

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