ことり「にこちゃんにキスしてみたい」 (74)

―音ノ木坂学院 アイドル研究部 部室―

ことり「んっ……ちゅっ……」

「ちゅぱっ……んあっ……」

チュッ ハムッ

「ん……あっ、はぁっ…‥」

「はぁ、はぁ…‥」

ことり「えへへ……声漏れてて、かわいーい」

「いちいち言わないでよ……」

ことり「ふふっ、もう一回、聞かせて?」スッ

「今日はもうダメ」グッ

ことり「あぅ」

ことり「えー、ケチー」

「ケチもなにもないわよ」

「ねぇ、とりあえず部室でこんなことするのやめにしない?」

ことり「大丈夫だよ。もう皆帰ったから」

「そうじゃないの。ここはアイドル活動のための部室なのよ」

「こんなみだらなコトするためにあるんじゃ……」

ことり「相変わらず変な所で真面目だねー」



ことり「にこちゃんは」

にこ「あんたは思ったより不真面目よね……」

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にこ「とにかく、今日は勢いでやっちゃったけど、もうこんなのごめんだからね」

ことり「えー? いつもと違う所でするのもいいと思うんだけどなー」

ことり「にこちゃんも、いつもよりかわいい反応だったよ♪」

にこ「やめて」



にこ「……だからって、よりによって部室でしなくていいでしょ……」

ことり「ええ、だってー」

ことり「ここですることに意味があるの」

にこ「どうしてよ」

ことり「だって……」



ことり「私にとって、ここは特別な場所だから」

にこ「……はぁ」

ことり「この部室には、にこちゃんとの大切な思い出が沢山つまってるの」

ことり「覚えてる? にこちゃんと初めて会ったのはこの部室だったよね」

にこ「そうだったかしらね」

ことり「アイドル研究部の部長として、初めて会ったときは……にこちゃんのこと、とっても怖い先輩だと思ってた」

ことり「わたしたちに解散しなさい、なんて言うし、当たりが厳しかったから、近寄りがたかったよ」

ことり「でも、よくよく話を聞いてみると、それもアイドルへの熱意が強いからで……」

ことり「結局、わたしたちも、先輩も、同じようにアイドルが好きなんだって思ったら……急に親しみが湧いてきたの」

ことり「その頃からかな、にこちゃんのことが、気になりだしたのは」

にこ「……」

ことり「告白は部室でしようって決めたのも、ここを特別な場所にしたかったから」

ことり「わたしにとって、大切な思い出は、大切な場所で……作りたかった」

ことり「にこちゃんとのキスも……おんなじ。わたしにとって、きっと大切な思い出になるから」

ことり「この部室には……私の『好き』を閉じ込めておきたかったの」



にこ「……」フーン



にこ「なんかよく分かんないけど……アンタがここでの思い出を大切にしたいってことは理解したわ」

にこ「だけど……

ことり「じゃ、新たな思い出作りにもう一回しよっか」ズイッ

にこ「待ちなさい!」グッ

ことり「あう」

にこ「だけど何よりまず、この部室は私やμ'sの皆にとってのアイドル活動のための場なのよ」

にこ「それを、キスの思い出で塗り替えたいなんて、自分勝手な都合は許しがたいわね」

ことり「そう……」シュン

にこ「……」





にこ「まぁ、ことりがしたい、って言うなら……たまにはいいかもしれないけど……」

ことり「!!」キラキラ

ことり「にこちゃぁん!」ガバッ

にこ「わっ!」

にこ「ったく、アンタ……節操ないわね」

ことり「にこちゃんのかわいさがそうさせるんだよ❤」

にこ「!」

にこ「もう……調子いいんだから」プイッ

ことり「えへへー。にこちゃんかわい~い」

にこ「……ことりだってかわいいわよ……」ボソッ

ことり「え? なんて?」

にこ「なんでもない」

ことり「……」ムフフ



ことり「もう一回言ってくれるまで放しません」ギュー

にこ「うっ……、アンタ、聞こえてたでしょ!」

ことり「もう1回聞きたいの!」

にこ「あーもう面倒くさいわね……」

ことり「ねーにこちゃ~ん。おーねーがーいー♪」ユサユサ

にこ「……」プイッ

ことり「そっぽ向かないでー」

にこ(……こういうときのことりは面倒ね。ここは手っ取り早く……)

ことり「言ってくれるまで離さな……」

スッ

ことり「んぐっ!?」

チュゥ

ことり「んっ……はむっ……んあっ……」

にこ(これが答えの代わりよ)

にこ「ちゅっ……むあっ……」

ことり(にこちゃんからキスしてくれた……話をごまかす勢いかもしれないけど、嬉しい)

ことり「はっ……んっ……」チュウ

ことり(幸せ……ずっとこうしてにこちゃんと繋がっていたい)

ことにこ「んあっ……はぁ……んんっ……」チュッ チュ



  <いやー、今日も放課後の空気がうまい!



ことにこ「!?」ハッ

ことり(この声は……穂乃果ちゃん!?)ボソボソ

にこ(皆と一緒に帰ったはずなのに……)ボソボソ

にこ(まずいわ、隠れるわよ!)

ことり(隠れるの!? って言ってもどこに……?)

にこ(どこでもいいのよ! ほら! そこのロッカー!)

ガタガタ

ことり(ちょ、ちょっと無茶だよ~)

にこ(静かにしなさい! 見つかる訳にはいかないでしょ!)

ガチャン



シーン……



ガラッ

穂乃果「えーっと、忘れ物、忘れ物っと」

穂乃果「どこにやったかなー」キョロキョロ

―――

にこ(こんなタイミングで……。もう、忘れ物なんかするんじゃないわよ)ヒソヒソ

ことり(誰だって忘れ物くらいするよ)ヒソヒソ

―――

穂乃果「あれっ?」

穂乃果「カバンが二つ残ってる……」

キョロキョロ

穂乃果「誰かまだ部室にいるのー?」


シーン……


穂乃果「いないのかな……」



穂乃果(そういえば、にこちゃんは部室の整理するから後で帰るって言ってたっけ)

穂乃果(ことりちゃんも何か用事があるって言って学校で別れちゃった)

穂乃果(荷物は二人のなのかな? どこに行ったんだろう……)

穂乃果「えーっと、あれはどこ置いたかなー……」ゴソゴソ

―――

ことり(ロッカーに二人は狭いよぉ)ググッ

にこ(ちょっと、あんまり動いちゃダメよ。見つかっちゃうでしょ)



ことり(……別に見つかってもいいんじゃないの?)

にこ(良かないわよ。放課後のこんな時間まで二人で残ってるのを見られたら変に思われるでしょ)

ことり(……)

ことり(変になんて……皆思わないよ)

にこ(? 何言ってんの。皆帰ったのに二人でこそこそやってたら思いっきり怪しいでしょーが)

にこ(とりあえず、穂乃果が出て行くまでやり過ごすわよ)

ことり(私は別に……どう思われたって……)ボソッ

にこ(ん? 何て?)

ことり(……)

にこ(?)

穂乃果「ないなぁ……」ゴソゴソ

―――

にこ(さっさと見つけて出て行きなさいよ……)

ことり(……)

スッ

にこ(えっ……?)

チュッ

にこ「むぐっ……!?」

ことにこ「はぐっ、んんっ……」チュッ チュ

バッ

にこ(何するの!?)

―――

ガタ

穂乃果「?」

穂乃果「あれ?」

穂乃果「誰かいる?」


シーン……


穂乃果「気のせいかな」

にこ(気づかれるとこだったじゃない。……何考えてんの、アンタ)

ことり(……)

にこ(何とか言いなさいよ)

ことり(にこちゃんは……バレるの嫌?)

にこ(嫌に決まってんでしょ。誰がキスしてるとこなんて見られたいと思うの。悪趣味だわ )

ことり(……)ムッ

ことり(そういうことじゃないんだけど)

にこ(はぁ? 何なのよさっきから。とりあえず大人しくしてて。見つかるでしょ)

ことり(……)ムゥ

ことり(……)

ことり(見られなきゃいいんだよね)

にこ(ん?)



スッ

にこ(!)

チュウッ

にこ「んんっ……むぐっ……!」

にこ(この子はまた……!)

チュゥッ……ムチュッ……

ことにこ「はぁっ……、んあっ……!」



にこ(止めなきゃ……でも、今動いちゃ穂乃果にバレちゃう)

ことり(……)フフッ

レロッ

にこ(!)

にこ(やばっ……! 何しようとしてんのコイツは!)

ことにこ「ちゅる……んはぁ、ちゅぱ……じゅる……んんっ!」

―――

「……はっ…………あっ……」


穂乃果「……ん?」

穂乃果「何か……聞こえる?」

ことにこ「れろっ……ぬちゅっ……はぁっ……ふあっ……!」

にこ(だめっ……声が出ちゃう)

にこ(これじゃ、気づかれちゃう!)



にこ「んぁ……はぁ……、んんっ!」///

チュルッ……ヌチュッ……

ことり(赤くなりながら、必死に声を抑えて……かわいい。にこちゃんかわいい)

にこ「ふあ……んっ……」///

ことり(愛おしい、にこちゃんの全てが)

ことり(もっともっと……繋がっていたい。にこちゃんに触れていたい)

にこ「はぁ、はぁっ……、んあっ」///

ことり(にこちゃん、にこちゃん、にこちゃん)

ことり(にこちゃんにこちゃんにこちゃんにこちゃんにこちゃん)ゾクゾク

ワシッ

にこ「ひっ」

フニ フニ

にこ(ちょっと……なにやってんのぉ)///

モミ モミ

にこ(希じゃあるまいし……こんな状況で、信じられないっ)

チュッ レロッ

にこ(ああ、もうダメ……)

にこ(からだも、くちのなかも、まさぐられて)

にこ(あたまのなかグルグルで……わけわかんなくなってきた)

フニ フニ

にこ「いっ……ふあっ……ああっ」

「……あっ……や……ん……」


穂乃果(何だろう、この音)

穂乃果(何かの声? それにしては変な感じ)

穂乃果(……)



穂乃果「!」

穂乃果「もしかして……」トトッ

―――

にこ(こっちに来る……?)

にこ(もうだめ……見つかる……)

穂乃果「ひょっとして……」




穂乃果「猫でも鳴いてるのかなっ♪」

窓 ガラッ

穂乃果「おーい、猫ちゃーん。どこかなー?」キョロキョロ

穂乃果「にゃおーにゃおー」




穂乃果「……」





穂乃果「いない……」

穂乃果「にゃおー……」

―――

にこ(……穂乃果がバカで助かったわ)

穂乃果「……はっ、こんなことしてる場合じゃない」

穂乃果「結局見つからないや。皆待たせてるしもう戻ろう」

スタタッ

ガラッ

タッタッタ…


……

―――

にこ(……行った?)

ことり(……行ったね)

ガチャッ

にこ「ふぅ……」スタッ

ことり「バレなかったね」トッ

にこ「……」ギロッ

ことり(ピィッ)



にこ「バレなかったね、じゃないわよ!」

にこ「何考えてるのアンタ!」



にこ「部室に入ってきたのが穂乃果じゃなければホントにバレてたかもしれないわよ」

にこ「穂乃果が猫と勘違いしたから良かったものの……」

ことり「ネコはにこちゃんの方だったね」

にこ「うるさいわ!」

にこ「はぁ……」

にこ「さっきから、アンタが何を考えてるのか分かんないわ」

にこ「見つかったらどうするつもりだったの?」

ことり「どうもこうも……」





ことり「見つかるぐらいで、ちょうどいいよ」

にこ「……えっ?」

ことり「嫌がるにこちゃんに無理やりキスしたのは謝るよ」

ことり「けど、私の気持ちだって……分かってほしかったの」



ことり「ねぇ、にこちゃん」

ことり「私たちの関係、いつまで皆に隠しておくの?」

ことり「そろそろ付き合ってること、皆に話そうよ」

にこ「……」



ことり「こうやって放課後にこっそり会うのも、二人だけの秘密みたいでドキドキするけど……」

ことり「普段は何でもない様子で、隠し続けるのは、やっぱり辛いよ」



ことり「皆と一緒のときは、にこちゃんのことなんか興味のない振りをしてるのに……」

ことり「にこちゃんが他の子と仲良さそうにしてるのを見ると、ちょっぴり嫉妬しちゃう自分がいる……」

ことり「それでも我慢するのは、自分の心に嘘をついてるみたいだし、何より、皆を騙してるような気になるの」

にこ「……」

ことり「にこちゃんは、他の子になびかないって分かってるけど……」

ことり「私は……ちょっぴり嫉妬深い子だから」

ことり「もしかしたらにこちゃんの気持ちが私以外に傾くかもしれないって、ときどき不安になる……」



ことり「にこちゃん」

ことり「皆に……私たちのこと、言ったらだめかな」

ことり「絶対誰も変だなんて思わない。皆なら私たちのこと、よく分かってくれるよ」



にこ「……」



ことり「にこちゃん!」

にこ「ええと……」

にこ「……そりゃ、あの子たちのことは私もよく分かってる……」

にこ「皆なら私たちのこと、変に言ったりしないでしょうね」

ことり「それじゃあ!」



にこ「けど」

にこ「今さら言いにくい気持ちもあるのよ……」

ことり「……」

ことり「にこちゃんって……こういうとき急に消極的になっちゃうよね」

ことり「皆に私たちの関係がバレるの、そんなに嫌?」

にこ「嫌っていうか……。ねぇ」

ことり「何?」

にこ「……そもそも、アイドルは恋愛禁止の鉄則があるから……」

ことり「……」

ことり(なんだ、そんなこと)

ことり「恋愛禁止……?」

ことり「そんな」

ことり「じゃ、私のことも……ホントは恋愛対象として見てないってこと……?」

ことり「私は……こんなにも、にこちゃんのこと、好きなのに……?」ウルウル

にこ「うっ……」ズキッ

にこ「ち、違うわよ!」

にこ「私は普段から皆にアイドルは恋愛禁止って言ってた手前、付き合ってると簡単には言えないの……」

にこ「ただ、勘違いしないでよね」

にこ「ことりのこと、恋愛対象として見てないなんて、そんなこと、絶対ないから」

にこ「むしろ……恋愛禁止の鉄則を自ら破っちゃうほど……アンタのこと……好き、なのよ」

ことり「!」キュン

ことり「……」

ことり「……」

ことり「……!」フルフル

にこ「……黙ってないで何とか言って……恥ずかしい」





ことり「……今の、もっかい言って?」

にこ『……黙ってないで何とか言って』

ことり「その前」

にこ「……」

にこ「言わない」



ことり「~~っ!!」フルフル

ことり「にこちゃぁん!!」ガバッ

ダキッ

にこ「ああ! 何なのよもう! 暑苦しいわね!」

ことり「おねが~い。もう一回言って~♪」

にこ「ああいうのは一回だけなの! もういいから離しなさい!」

ことり「やだー。もう一回言ってくれるまで離さな~い」ギュー

にこ「……もう、面倒くさいわね」





にこ「ことり」キリッ

ことり(ちゅん!)

にこ「……好きよ」



ことり「……」

ことり「っ~~~~❤❤❤」ギュギュギュー

にこ「つっ、いたたた! 言ったんだから離しなさいよ!」グググ



ことり「……やだ。余計に離したくなくなった」

にこ「ったく、アンタは……」

ことり「にこちゃん」

にこ「……何」

ことり「私たちのこと、皆にいつか話そうね」

にこ「まぁ……いつかは、ね」



ことり「それと……」

にこ「うん」

ことり「私も……にこちゃんのこと、大好きだよ」

にこ「……そ」プイッ

ことり「そっぽ向かないで。私のこと……ちゃんと見てよ」

にこ「……」チラッ

ことり「いまだっ」スッ

チュッ

にこ「んっ……」

ことにこ「ふぅ……んあっ、むっ……」チュッ チュッ

にこ(私のちょっとした意地のせいで、ことりにも窮屈な思いをさせていたのね)

にこ(いつも素直じゃなくて、ごめんね。ことり……)

にこ(私はあなたみたいにまっすぐな愛情表現ができるわけじゃないから、ときどき不安にさせちゃうかもしれないけど……)

にこ(あなたを好きな想いだけは、誰にも負けないつもりだから)

にこ(それだけは、身をもって伝えておくわ)

チュルッ

ことり「!」

ことにこ「れろっ……ちゅぱっ……じゅる……」

ことり(やんっ、にこちゃん、積極的)

ことり(にこちゃんの気持ち、熱いキスで伝わるよ)

ことり(ありがとう……にこちゃん。いつもワガママ言ってごめんね。大好きだよ)

ことにこ「にゅるっ、んはっ……ちゅぱっ、あっ……」チュッチュッ

ことり「にこちゃぁん……」

ドサッ

にこ「ああ、もう。押し倒したら服汚れちゃうじゃない」

ことり「ごめんね」

ことり「でも多分これからもっと汚れるよ」

にこ「……」

ことり「ねぇ、にこちゃん」

ことり「ことり、我慢できなくなっちゃった」プチプチ

ことり「……いいよね?」スッ

にこ「……好きにすれば」

ことり「えへへ、ありがと」

ことり「じゃ、いくよ……」

にこ「」コクリ




……


ヴィーーーッ!!

ことにこ「!?」

ヴィーーッ ヴィーーッ

にこ「え!? 何々!?」ガバッ

ことり「……何の音? せっかくいい感じだったのに……」

キョロキョロ

にこ「あっ、あの椅子の上に……。ことり、とめて」

ことり「にこちゃんがとめに行ったら?」

にこ「アンタが馬乗りになってるから届かないのよ……」

ことり「えへっ❤」

にこ「いいから早くとめなさいよ……」

ことり「せっかくいいところだったのに……」チュン……

スタスタ

にこ「変な所で水をさされたし、今日はもう退散する?」

ことり「ええ、そんなぁ……」

ヴィーーッ ヴィーーッ

ことり「あ、これ……」

にこ「?」

ヴィーーッ ヴィーーッ

ことり「いいこと思いついちゃった」

クルッ

ことり「にこちゃん、まだまだ愉しめるかも❤)」ニコッ



にこ(……この顔はヤバいやつだ)

とりあえずここまで

速報は初めてなので何かご不便かけていたら教えて下さい
残りはもう一度推敲して明日以降投下します

>>34
投下する時はsageをsagaにすると便利やよ

>>39
なるほど
現時点で意図せずフィルターがかかった箇所はなさそうですが、
これからかからないとも限らないので、以下ではsaga進行で行きたいと思います

続きは下から

―廊下―

スタスタ



穂乃果「ちょっと待ってよー、海未ちゃーん!」

海未「待ってる暇なんてありませんよ穂乃果!」

海未「もうすぐ下校時刻ですから急いで見つけないと!」タッタッタ

穂乃果「だから、穂乃果の忘れ物はもういいって……」

海未「無かったら明日以降困るでしょう? さっさと探し出して帰りますよ」

穂乃果「探してくれるのはありがたいけど、わざわざこんな時間に戻ってこなくても……」

穂乃果「皆も先帰ってていいんだよ?」クルッ



絵里「そんな訳にはいかないわよ」

希「探しものは皆で探したほうが効率ええやん?」

真姫「明日になったらなくなってるかもしれないわよ?」

花陽「今のうちの見つけちゃいましょう」

凛「皆がいればすぐ見つかるよ!」

穂乃果「皆、ありがとう……だけど……」

海未「そもそもさっき探しに戻ったのに、部室はほとんど探さなかったというのが訳が分かりません」

海未「どうせ部室で落としたりしたんでしょう。皆で探しますよ」

穂乃果「あ……それは……」

海未「……さっきからどうしたんですか?穂乃果。歯切れの悪い」

穂乃果「あ、あはは……」

海未「? 変な穂乃果」

海未「まぁいいです。とりあえずしばらくコールをかけてみましょう。これで近くにあればすぐわかります」ピポパ


プルルルル……

穂乃果「ほんとにみんな先帰っててくれていいのに……」

真姫「ここまで来てそれはないでしょ」

絵里「ほら、部室についたわよ」

穂乃果「あわわ……」



「……ん……あ……」

凛「……何か聞こえないかにゃー?」

穂乃果「マタコンドニスレバイインジャナイカナ」

海未「何を言ってるんですか。急いでるんだからさっさと入りますよ」

ガチャ

花陽「あれ? 鍵が開いて……

にこ「あっ、はぁっ……!!」 

にこ「んぁ……っ!! だめっ……ことり……!」

ことり「素直じゃないね、にこちゃん」

ことり「ここがいいの、ことり知ってるよ。 ほらっ❤」グイッ グイッ

にこ「はぁっ、ホントに、ダメだってぇ……ことりぃ……!!」

ことり「正直になっちゃいなよ、にこちゃん」

ことり「自分の弱いトコロ、全部さらけ出したら、もっと気持よくなれるよ」

にこ「そんなこと………言ったってぇ……」

ことり「ほら、『コレ』で攻められるの好きなんでしょ?」グッ

にこ「あっ……んんっ!」ビクッ

にこ「はぁっ、ああっ……、そう、そこよ……!!」

にこ「ああっ、はぁぁあああっ!!」ブルブル

ことり「そう……素直になったら、もっとかわいいんだから、にこちゃんは」





絵里「」

希「」

穂乃果「」

真姫「」

花陽「」

凛「」




海未「」

海未「あ……あ、あ……」フルフル




にこ「はぁ……はぁ……」グッタリ

ことり「にこちゃんとっても嬉しそう……。『コレ』があって良かったね」スッ

ヴィーーッ ヴィーーッ

穂乃果「あ、あれ、探してた穂乃果の携帯……」ボソッ

海未「あ……あ……」フルフル



ことり「ん?」クルッ

にこ「えっ!?」ビクッ

ことり「あ、あれホノカチャ……

海未「きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ

あああああああああああああああああ

あああああああああああああああああ

あああああああああああああああああ

ああああああああああああああ!!!

一同「!?」

海未「あ……あ………」ヘナヘナ ガクッ

にこ「う、海未!?」

ことり「び、びっくりしたぁ」



絵里「それはこっちのセリフよ……」

絵里「一体何してるのあなたたち……」



ことり「んー」



ことり「……携帯バイブでバ○ブプレイ?」ヴィーーッ ヴィーーッ

穂乃果「それ、穂乃果の携帯だから!!」

絵里「……そうじゃなくて、部室使っていかがわしいことしないでよ、ってこと」

絵里「みんなビックリしてるじゃない」



真姫「イミワカンナイ!!」///

希「セクシュアルやね」

穂乃果「携帯がなんだかぬるぬるする……」

凛「相撲なら凛もやるにゃー!」

花陽「アイドルどうしの秘密の花園……これでご飯3杯は行けます!」ムフーッ

海未「」チーン



絵里「……一部驚いてない子もいるみたいだけど」

ことり「えへへ、ごめんね」

にこ「え……あ……」パクパク



にこ(見られた!? どうするのよこの状況!?)

にこ(とりあえず、何とかしてこの場はごまかさないと……)

にこ(でもこの期に及んでどうやって言い訳すればいいの!?)アセアセ

絵里「その……そういうこと、やめろとは言わないけど……」

絵里「ただ、時と場所を選んでよね。私たちも気まずいんだから」

ことり「にこちゃんがかわいくて、ついやっちゃった。ごめんね、次から気をつけるから」

希「知っててもさすがに現場に出くわしたらびっくりするわぁ」

にこ(……ん?)

にこ(今何て……)



海未「ど…」

海未「どういうことですか!!!」

ことり「海未ちゃん……」



海未「にこと、ことりが……学校でっ……!」

海未「こ、こんな、は、破廉恥なこと……!!」/// フルフル

ことり「海未ちゃん、落ち着いて。これには訳が……」スタスタ

海未「ことりはまず服を着てください!!!」

にこ「まだ着てなかったんかい」

ことり「よいしょ」プチプチ

ことり「着たよ」

海未「じゃあ、説明してください」

海未「どういうつもりで部室でこんなことしてたのか」

ことり「……」



にこ(まずい……)

にこ(このままじゃ、私とことりが付き合ってることがバレちゃう)

にこ(ことりは何も気にせずペラペラ喋っちゃいそうだし)

にこ(何とかごまかさないと)



ことり「実は……

にこ「こっ、ことりが、いきなり迫って来たのよ!!」ガタッ



ことり「……えっ?」

海未「……」

海未「どういうことですか、にこ」

にこ「えっと……」

にこ「私が、放課後、残って部室の整理をしてたら……」

にこ「ことりが……、部室に、入ってきて」

にこ「棚の整理、手伝ってくれて」

にこ「整理終わってから、休憩してたら、その……」

にこ「ことりが、えっと、何ていうか……いたずらっぽく、絡んできて……」

にこ「……」

海未「……それで?」

にこ「その……」

にこ(あくまで偶然な感じを装って、付き合ってることは隠さないと)

にこ「ことりのいたずらがどんどんエスカレートして……」

にこ「私はいやだって言ったのよ!」

にこ「だけど、ことりが今みたいな感じで……無理やり」



……

海未「……そうなんですか」

にこ「え、ええ」

海未「……」

絵里・希「……」

穂乃果「……」

真姫・凛・花陽「……」



にこ「……」

にこ(何とか……ごまかせたかな?)

にこ(ちょっとことりに悪い言い方だったかもしれないけど、迫ってきたのはあながち嘘でもないし)

にこ(こうでも言っとかないと怪しまれるから仕方ないでしょ)

にこ(ことり……)チラッ



ことり「……」フルフル



にこ(うなだれて肩を小刻みに震わせてる)

にこ(え、もしかして泣かせちゃった!?)アセアセ

にこ(ヤバい)

にこ「あ、いや、でも、最初は私も一緒に悪ノリしちゃってた、っていうか?」アセアセ

にこ「ことりだけが一概に悪い訳じゃなくて」アセアセ

にこ「ただ、誰もがそういう過ちをすることもあるんじゃないかなーって」アセアセ

海未「にこ……」

にこ(ああもう、私は何言ってんのよ! さっきと言ってることが違って、無茶苦茶じゃない!)

にこ「まぁ、あえていうなら悪いのは状況とか運とか、なんかそういう感じで……」

にこ(ことり、ごめん! 悪意があった訳じゃないのよ)アセアセ

ことり「……」





希「にこっち」

にこ「実際誰も悪くは……って、何よ希」





希「それはないわぁ」

にこ「えっ」

にこ「は、はぁ!? 何でアンタにそんなこと言われなきゃならないのよ!」

希「いやぁ……これは誰がどう考えても、ねぇ?」

絵里「ノットハラショーね」

花陽「まずいですね。ごはんだけに」

にこ「何言ってんのよアンタたち……」





ことり「にこちゃん」



にこ「」ビクッ

ことり「……」

にこ「……」

にこ(……怒ってる?)ビクビク



ことり「……まで……」ポツリ

にこ「え?」



ことり「……いつまで、意地はってるの?」

にこ「え……」

ことり「いつか、私たちのこと皆に話そうね、ってさっき言ったばかりじゃない」

ことり「せっかくの話すチャンスだったのに、まだ隠し続ける気?」

ことり「私のせいにしてまで、そんなに自分の見栄が大切?」

にこ「う……」

にこ「ご、ごめん……」



ことり「にこちゃんはいつもそうだよ」

ことり「自分の体裁を保つために、小さな嘘をついたり見栄をはったり……」

ことり「私は別に、それを私のせいにみたいに言ったから怒ってる訳じゃないの」

ことり「ただ、私はにこちゃんに素直になってほしいだけ」

ことり「必死に取り繕ってるにこちゃんを見る度、私……心のどこかが痛くなるの」

ことり「取り繕ってばかりでいつか崩れるんじゃないか、自分のついた嘘で押しつぶされるんじゃないかって」

ことり「にこちゃんもきっと自分の心を押し隠してばかりじゃ、疲れるでしょ?」

ことり「私はただ……にこちゃんにもっと楽になって欲しかっただけで……」ウルッ



にこ「ことり……」



にこ「……」

にこ「」グッ

にこ「ごめん、皆……私、少し嘘ついてた……」

希「にこっち……」

にこ「それは、私たちがずっと秘密にしてたことをごまかすための嘘だったけど……」

にこ「もう、隠し続けるのはやめにするわ」

絵里「にこ……」

にこ「今度こそ、正直に話すから、ちゃんと聞いて欲しい」

花陽「」コクリ





にこ「みんな、驚くだろうけど……実は……」

にこ「ことりと私は……付き合ってるの」



海未・真姫・凛「え……」

海未・真姫・凛「ええええええええええええ!?」

真姫「つ、付き合ってるって……交際してるってこと?」

にこ「……そうよ」

凛「にこちゃんとことりちゃんが!? し、信じられないにゃー……」

海未「まさか、女の子どうしで、そんな……」

にこ「信じられないのも無理ないわね……だけど事実なのよ」

海未「にこ……でもあなた、たしかアイドルは恋愛禁止って……」

にこ「そう、そのことなの……私が謝りたいのは」

にこ「確かに海未の言った通り、私、アイドルは恋愛禁止って、日頃から言ってたと思うわ」

にこ「それなのに、言ってた本人が付き合っちゃって……ましてや放課後の部室でこんなことしてるなんて……おかしいわよね」

にこ「言ってることとやってることが違うって、怒る人もいるかもしれない」

にこ「アイドル研究部の部長にあるまじきことだと、反省してるわ」



にこ「だから、私は責任を取る覚悟はできてる」

にこ「皆がそんな人にはついていけない、っていうなら、私、慎んで部長を辞任させてもらうわ」

皆「……!」



にこ「ただ、一つだけ許してほしいことがあるの」

にこ「私とことりが付き合うことだけは、どうか認めてほしい」

ことり「!」



にこ「初めてなの、こんなに誰かを好きになったのは……」

にこ「自分の信条を破ってでもこの感情だけは抑えきれなかった」

にこ「今の私の正直な気持ちはただ一つ……」

にこ「ことりのことが、大好き」

にこ「それだけは諦められない。それ以外なら何でも責任を取る。だから、許して欲しい……」



にこ「……それだけよ」

皆「……」

にこ「さぁ、批判でも罵倒でもどんと来なさい。私は責任者として甘んじて受け入れるわ」



パチパチパチパチ



にこ「……えっ」



希「いやー、見せつけてくれちゃってぇ」パチパチ

穂乃果「良かったねー、ことりちゃん」パチパチ

花陽「これはごはんじゃなくて赤飯ですね!」パクパク

絵里「よっ、大統領! 部長辞めるんならこれからは部長改め大統領ね」ハラショハラショ

ことり「皆、ありがとう。皆のおかげだよ」



にこ「……ちょっと待って」

ことり「ん? どうしたのにこちゃん? 私も大好きだよ❤」

にこ「う、うん。ありがと……」///



にこ「……って、そうじゃなくて!!」

ことり「何?」

にこ「何なのよ、その、アンタたちの反応!!」

ことり「あー……」

穂乃果「あの、にこちゃん」

にこ「何?」



穂乃果「あのね、私たち、全部知ってたの」

にこ「……は?」



穂乃果「だから……その……」

穂乃果「にこちゃんとことりちゃんが付き合ってること、付き合い始めたときからずっと知ってたの」

にこ「は」

にこ「はああああああああああああああああ!?」



穂乃果「ご、ごめんね……。にこちゃんが打ち明けてくれるまで、私たちからは何も言わないことにしてたの」

にこ「え……あ……」パクパク

海未「私は知らなかったのですが」

真姫「同じく」

凛「びっくりだにゃー」

穂乃果「ご、ごめんね。話を広げちゃうとややこしいことになっちゃいそうだったから……」

にこ「最初からずっと知ってたって言うのなら……」

にこ「言うか言うまいかでずっと悩んでた私は何だったのよ……」フラフラ



希「にこっちから打ち明けてくれることが大切だったんよ」

希「意地っ張りなにこっちのことやから、ウチらから問い詰めたりしたらなかなか認めようとはせんかったやろ?」

希「だからまずにこっち自身でその関係に整理をつけておかないといかんかったんよ」

希「その方が、にこっちもスッキリするやん?」

にこ「そうかもしれないけどさぁ……」ハァ



にこ「……つか、何でアンタ私たちカップルのことについてそんなに詳しいのよ」

希「まぁ、そりゃぁ……にこっちらが付き合う前から、よく相談されとったし」

にこ「は」



絵里「もう何回アンタたちのことで頭を悩ませたか分からないわよ」

希「でも、一番悩んだのは、最初にこっちにどう告白すればいいかって話やったよなぁ」

絵里「ああ、そうだったわね」

絵里「結局部室でストレートに告白するのがいいって結論になったのよね」

希「告白成功したときは皆でお祝いしたっけ」

絵里「ああ、懐かしいわねー」

にこ「ちょっと待ちなさい」

絵里「何よ」

にこ「よく相談されたって……誰に」

絵里「ことりに決まってるじゃない」

にこ「ことり……」

クルッ

にこ「ことりぃ……!!」ズンズン

ことり「な、なに? にこちゃん。目つき怖いよ……」

ガシッ

ことり(ピィッ)

にこ「アンタ……最初から全部知っててやってたのね……!!」

絵里「何よ、にこ。ことりはあなたのことを思って言ってたのよ」

絵里「なにもそんなに怒らなくても……」

ことり「あ、あはは……」



にこ「私のために言ってくれたことは感謝するけど」

にこ「アンタ明らかに私が知らないのをいいことに楽しんでたわよねぇ?」

ことり「ナンノコトカナー」

にこ「とぼけんじゃないわよ!」

にこ「ロッカーの中に隠れてるときに無理やりキスしたり……舌入れたり……」

にこ「そりゃアンタ、バレても最悪大丈夫って分かってなきゃできないわよねぇ!?」バン

花陽「えっ、にこちゃんたちそんなことしてたんだ……」///

にこ「あっ……」///

穂乃果「あ、あはは……」





海未「し……舌……」/// ブゴフッ

にこ「と、とにかく!!」///

にこ「立場を利用して私にいたずらしてた分は、きっちり落とし前をつけてもらわないとねぇ?」ユラリ

ことり「なに……にこちゃんその手は……?」

にこ「希直伝のわしわしよ!! 受けてみなさい!!」バッ

希「ウチ別に教えてないけど」

ことり「ひっ」ダッ

にこ「あっ、こら、ことり! 逃げるんじゃないわよ!」ダッ

ことり「きゃ~♪ にこちゃんに襲われる~❤」ガチャッ

にこ「人聞きの悪い! 待ちなさいことり!」タタッ


タッタッタ……


穂乃果「出て行っちゃった……」

絵里「何だかんだ言って、にこ、楽しそうだったわね」

希「そうやねー」

希「にこっちも長い間悩んでたみたいやし、胸のつっかえが取れてスッとしてるんやない?」

穂乃果「それなら良かったね! ことりちゃんも悩んでるにこちゃんを見てずっと苦しそうにしてたし」

希「ウチらももう知らんふりしなくて良くなったし、何はともあれこれで解決やね」

絵里「そうね……」





絵里「ただ、目の前でイチャつかれると体力が持たない子もいるようだけど」

凛「海未ちゃーん! しかっりしてー!!」

真姫「ほら、ティッシュ、ティッシュ!」

海未「キス……オンナノココドウシ……///」 ツー……



――――――――――――――

―――――――

―――

―廊下―

にこ「ほら、捕まえた!! くらいなさい!!」ワシワシ

ことり「きゃはは!! くすぐったいよにこちゃ~ん!」

にこ「む……。あんまり効いてないみたいね」

にこ「はぁ……もういいわ」スッ

パタッ

にこ「ふぅ……何だか疲れたわね」

ことり「そんなとこに座るとほこりついちゃうよ、にこちゃん」

にこ「もういいわ。さっきまでの緊張感がどっか行っちゃって、一気に力が抜けちゃった」


……


ことり「……にこちゃん、疲れた?」

にこ「そりゃあ、ね」

にこ「私にとってさっきの告白は一大決心だったのよ」

にこ「アンタにとっちゃ結果もとうに分かりきってたことだったのかもしれないけど、ね」

ことり「ごめんってばー」

にこ「……」

にこ「うん、疲れたわよ」

にこ「……けど、不思議と悪い気分じゃない」

ことり「そう」フフッ



にこ「ことり」

ことり「ん?」



にこ「ありがとうね」

にこ「その、私のこと思って、色々してくれて」



ことり「……!」

ことり「いいんだよ。私もしたくてしたことだし」

にこ「そう」


……

ことり「……さっき言ったこと」

にこ「ん?」

ことり「さっき私が言ったこと、自分の弱いトコロ、全部さらけ出したら、もっと気持よくなれるよ、って」

ことり「あれは、カラダの意味だけに限ったことじゃないと思うの」

にこ「……」

ことり「私は、素直になったときのにこちゃんのかわいさを知ってたから」

ことり「そのかわいさを、皆にも見てもらいと思って、どうすればいいかずっと考えてたの」

にこ「ことり……」

ことり「私たちの関係のことでずっと悩んでるなんて、にこちゃんらしくないよ」

ことり「やっぱりにこちゃんは皆に笑顔を振りまく存在じゃなきゃ」

ことり「だってにこちゃんは……宇宙No.1アイドルなんでしょ?」

にこ「……!」

にこ「そうね」

にこ「ふふっ、その言葉聞いたら何だか急にやる気が出てきちゃった」

にこ「よーし、ことり、今から帰ったらすぐ練習しましょ!」

ことり「ええっ、今から!?」

にこ「だって最近付き合いや何だかんだであんまり練習できてなかったじゃない」

ことり「そうかもしれないけど……」

にこ「ほら、そうと決まれば早速帰って練習よ!」ダッ

ことり「え、ちょっとまってよにこちゃーん!!」タッ


――――――


にこ(最近の私は、何だか私らしくなかった気がする)

にこ(ことりとの関係で悩んで、μ'sの皆との関係で悩んで……)

にこ(当初のアイドルという目的を少し見失ってたかもしれない)

にこ(けれど、ことりとμ'sの皆の気遣いのおかげで、気持ちに整理をつけることができた)

にこ(ありがとう……みんな)

にこ(ありがとう……ことり)

にこ(以前までの私ならこういうとき、ただ孤独に思いつめて、ダメになっていたかもしれない)

にこ(けれど、今なら違う……)

にこ(相談できる仲間がいる。私のことを想ってくれる人がいる)

にこ(あなたたちとなら、今度こそ本物のアイドルになれる気がするわ)

にこ(きっとできる……μ'sと一緒なら!!)



――――――――――――――

―――――――

―――

―翌日―



理事長「えー、アイドル研究部は先日下校指定時刻を過ぎても学校に居残っていたため、しばらく活動停止とさせてもらいます」



ことり「」

にこ「」

絵里・希・穂乃果・海未・真姫・凛・花陽「」


おわり

くぅ疲

お粗末さまでした

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月26日 (木) 12:30:41   ID: EWMNPTEV

ことにこいいぞ~

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