妹「お兄ちゃんは一生、あたしだけ見てればいいの」(14)






妹「…ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん…」

妹「なんでなの、なんであたしだけ見てくれないの」

妹「あの女はだぁれ、なんであんな女と一緒にいるの、お兄ちゃん」

妹「ずっとずっとずーっと、お兄ちゃんのこと好きだったのはあたしの方なのに」

妹「ひどいよ、ひどいよお兄ちゃん…」

妹「ねぇ、どうしたらずっとそばにいてくれるの」

妹「どうしたらいいの、お兄ちゃん…」


妹「…」



妹「…そうだ」


妹「いいこと、思いついちゃった」




妹「…ふふっ」


妹「待っててね、お兄ちゃん」




兄「ただいまー」

妹「あっ、おかえりお兄ちゃん」

兄「あれ?まだ誰も帰ってないの?」

妹「うん。今日は遅くなるって」

兄「そっか」

妹「待ってて、今おかずあっためるから」

兄「手伝うよ」

妹「いいよ、部活で疲れてるでしょ」

兄「…ん、ありがと」


妹「はい、できた」

兄「ありがと。いただきます」



妹「…」クスッ



妹(もうすぐ、もうすぐだよ、待っててねお兄ちゃん)




兄「…妹?」

妹「ん、どうしたのお兄ちゃん?」

兄「いや、なんかそんな見られると食いづらいっつーか…」

妹「あぁ、ごめんね」



妹(いつもこうやってお兄ちゃんのこと見てたんだよ、気付いてた?)

妹(あぁ、楽しみだなぁ)



妹(あたしのこと、イヤでも見つめさせてあげるね、お兄ちゃん)









妹「…ふぁ、ねむ…」

兄「もう11時か、寝たら?」

妹「んーそうする…お兄ちゃんは?」

兄「俺も寝る…」

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