大河「竜児の目の前で高級品を粉々にしてみた」 (31)



竜児「今晩のおかずは何にすっかな……」

大河「竜児、たまにはウナギ食べたい」

竜児「馬鹿、そんな高いもん食えるか! 俺たちが食っていいのはフクラギまでだ!」

大河「なによー、そんな毎日ケチんなくたっていいじゃない」

竜児「ウチは金がねえんだよ。食いたきゃ自分の分だけ買って自分家で食え」

大河「でも皆で食べなきゃつまんないじゃん」

竜児「何と言おうがダメだ。あ、そうだ。今日は麻婆豆腐にしよう。そうしよう」スタスタ

大河「……」


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翌日


竜児「さあて弁当食うか」パカッ

北村「なんだ高須、今日は随分質素だな」

竜児「やっぱ食費は出来るだけ抑えたいからな。でも味なら自信あるぜ」

櫛枝「いやー、高須君は偉いなあ! 貧乏なりに健気に生きる。くぅー! おいちゃん泣けて来ちまったよ!」

竜児「面と向かって貧乏って言われるのもなんかこう、切ないものがあるな……」

大河「大丈夫。安くても竜児のお弁当はおいしいと思う」

竜児「お、おう……。ありがとよ」

大河「それはそうと竜児、ここにロレックスの腕時計があるんだけど」チャラ

竜児「は? ろ、ロレックス!?」

櫛枝「どうしたんだい突然! ってかロレックス!! ひゃあ!!!」

北村「皆あああああああ!!!!!!!!! 逢坂がロレックス持ってるぞおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


ワイワイガヤガヤ

春田「え、本物!? すっげー!!」

能登「やっぱ金持ちのお嬢様は違うよなー」

川嶋「うわ、コレ300万ぐらいするんじゃね?」

大河「うん、そんぐらいした」

竜児「ハアアアアアアアアア!? さんっびゃくっまんッ!? MOTTAINAI!!!!!!!!」

大河「で、これに種も仕掛けも無いただの布をかけて……」ファサッ

櫛枝「お、手品でも見せてくれるのかい?」ワクワク


大河「鉄鎚で上から叩く」ズガンズガン

竜児「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!?」

春田「え? マジで壊しちゃうの!?」

能登「馬鹿、そんなわけないだろ?」

北村「ハッハッハ! コレは手品だからな!」

竜児「そ、そうか……。そうだよな……」ハアハア

櫛枝「おいおい皆、そんなこと言うもんじゃないぜ! 例えそうだと分かっていてもここは驚いておくのが礼儀ってもんでさあ!」ドヒャア

大河「ありがと、みのりん。……で、最後に布を取っ払うと……」ファサッ

櫛枝「」

北村「」

川嶋「」

能登「」

春田「」

竜児「」


大河「ロレックスは見るも無残な姿に」ジャジャーン

櫛枝「」

北村「」

川嶋「」

能登「」

春田「え、嘘でしょ?」

竜児「」


大河「はい竜児、感想をどうぞ」
















竜児「ファああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ジョババッババババッバババババババッババババッバババアッババババ




竜児「」ビクンビクン

櫛枝「高須くん、おしっこ漏らして気絶しちゃったよ……。……おいらもチビリそうだけど」

川嶋「つーかマジであり得ないんだけど! 300万の腕時計を粉々にするとか!」

北村「逢坂は豪快だな!!」

大河「大丈夫、竜児のナイスなコメント聞けたし」

能登「アレもうコメントじゃなくないか……?」

春田「コメントっていうより叫びだよね」


大河「竜児、起きて」ペチンペチン

竜児「泰子、俺のパンツどこだ……」ブクブク

大河「起きろ」ガスッ

竜児「ハッ!? ここは!」


大河「コレ見て」ドサッ

櫛枝「おやコレは!」

北村「カードのおまけ付ラムネ菓子だな」

春田「あーコレ俺も集めてんだよね~」

能登「子供かよお前」

竜児「つうかそんな大量にお前! いくらしたんだよ!!」

大河「4万5千」

竜児「よんッまんッ!! ごせんッ!!!!!!!!!? あああああああああああああ!!!!! MOTTAINAI!!!!!!」

川嶋「アンタ馬鹿でしょ!!」

北村「一つ150円で300個か……」

櫛枝「大河は食いしんぼうだなあ!!」


大河「とりあえずラムネはいらないからゴミ箱にポイ」バサバサ

竜児「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

北村「ああ、いるよな~。おまけ以外は捨てる人」

能登「まあほとんどおまけ目当てで買うようなもんだからな」

春田「俺はいっつも食べてるけど」

櫛枝「でもこんなに大量に捨てるのは初めてみるよ! 業者みたい!!」

川嶋「日本社会の闇を見てるよーだわ……」

竜児「食いもんを無駄にすんじゃねえよ!!」ヒョイヒョイ


大河「で、カードも要らないからこのシュレッダーで……」ズガガガガガガ

櫛枝「」

北村「」

川嶋「」

能登「」

春田「」

竜児「」


川嶋「は!? じゃあ何のために買ったんだっつーのッ!!!!」

大河「竜児! 思ったことを窓の外に向かって叫んで!!!!!」





















竜児「ファーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーック!!!!!!!! みいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ビリビリビリビリ




竜児「」ビクンビクン

櫛枝「高須くんの叫び声で教室の窓が割れちまったよ! すっげー!!!」

北村「誰に犯して欲しかったんだろうな……」

春田「きっとそんなことを考える余裕もなかったんだよ」

川嶋「……てかシュレッダーをこのためだけに買ってきてたってのも驚きだけどね……」

大河「持ってくるの大変だったから引越し屋も呼んだ」

能登「しーッ!! そんなの聞いたら高須のやつ、自殺しちゃうよ!!」



大河「竜児! 竜児ってば!!」ペチンペチン

竜児「うーん……。だからトイレットペーパーは安い時に買えってあれほど……」ブクブク

大河「竜児っ!!」ドスッ

竜児「ハッ!! ここは!!」


大河「竜児っ! このパソコンの画面見てッ!!」

竜児「な、何だこのグラフ……?」

北村「もしかしてコレ、株か?」

川嶋「アンタ、株もやってんの?」

櫛枝「ヒュウッ!! そいつに手を出すなんて大河もワルよのうッ!!」

春田「かっこいー!」

能登「……ってこの会社、昨日不祥事起こしたとこじゃん……」

大河「そのニュース見た直後に1万株買ったの」

北村「い、いくらつぎ込んだんだ……」ビクビク

大河「600万」

北村「」

川嶋「」

能登「」

春田「」

竜児「」

櫛枝「だ、ダイジョブだよ!!!! 今はヤバいけど、ここは底力のある大企業だから! ずっと持ってればそのうち回復して損害も最小限に……」フルフル


大河「売却」ポチッ

北村「うわあああ!!!! 早まるな逢坂ッ!!! 今は紙切れ同然だぞ!!!!」

大河「確認ッと」ポチッ

櫛枝「」

北村「」

川嶋「」

能登「」

春田「」

竜児「あ……あ……」

大河「竜児ッ! 今はその思いを形にしてはダメッ!! もうすぐ授業が始まるからッ!!!!」

竜児「……お、おう! 任せとけッ!!」ハッ


キーンコーンカーンコーン


恋ヶ窪「はーい皆席についてー」


ガヤガヤ



50分後

恋ヶ窪「はい、じゃあ残りは宿題にするんで来週までにやってきといてください」


北村「起立」

ガタガタ


北村「礼」


アリガ……



大河「竜児ッ!! 今ッ!!!!!」








竜児「アイスィンクイッツベリベリモッタイナイッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ッパアアアアアアアアアアアアアアアアアン




その晩

竜児「いやー、やっぱウナギはうめえわ」モグモグ

大河「サイコー///」モグモグ

泰子「おいしーねー。でも竜ちゃんいいのー? やっちゃんは別にいいんだけどー、ウナギって今超高いんじゃなーい?」

竜児「一人前たった数千円だぜ? 特上でこれなら安いもんだ」

大河「竜児は今、金銭感覚がおかしくなってんの。明日の朝には元に戻ると思う」

泰子「まー、たまには贅沢するのもいいよねー」エヘラエヘラ







翌朝、竜児は血便まみれで布団の中で震えていた。

昨日食べたウナギがよっぽど美味しかったんだと思う。







このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月16日 (月) 17:14:38   ID: 1NINhtCj

マジ基地www

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