【艦これ陽抜】曙「陽炎が呉に帰る!?」 (16)

艦これのノベライズ
陽炎、抜錨しますのSSです

三巻以降くらいの設定でやっていきます

短いです

夜勤深夜クオリティ

ちなみに明日に続きます
単に書く時間が取れなかったので

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424463105

某日、0900頃---

潮「曙ちゃん、ちょっと待って……」

曙「さっさと歩きなさいよ、あんたのせいで遅刻してるんだから」

潮「ごめんね。ちょっと色々手間取っちゃって……」

曙「例の秘書艦をお姉ちゃんって呼びたいなら別だけどね」

潮「うーん……遠慮、したいかなぁ」

曙「嫌ってはっきり言いなさいよそこは」

潮「それにしてもなんだろね。愛宕さんに呼ばれて、なんて」

曙「……司令室に呼び出されてるからただ呼んだだけじゃないと思うわね」

潮「っと、……? 司令室の前に誰かいるよ?」

曙「…………」

高翌雄「あっ、遅いわよ。とっくに皆集合してるのに」

曙「…………」スッ

高翌雄「こらこら、ちゃんと謝りなさい」

曙「なんであんたに謝らないといけないのよ。愛宕に呼び出されてるんだけど」

高翌雄「あー……そうよね。ごめんごめん、曙を見ると何かしら謝らせたくなって」

曙「はぁ?」

潮「す、すいません高翌雄さん」

曙「何謝ってんのよ、うし……!?」

潮「? どうかした、曙ちゃん?」

ガチャバタン

潮「すいません、遅れました……」

愛宕「あ、曙ちゃんも潮ちゃんもいらっしゃーい。さっき長月ちゃんと霰ちゃんには言ったんだけどぉ」

曙「…………」

長月「…………」

霰「…………」

潮「…………?」

愛宕「陽炎ちゃんが、呉に帰ることになっちゃいましたぁ。これがその書類でーす」

潮「え、ええぇぇ!?」

曙「潮、うるさい」

潮「だ、だってだって! 私……この駆逐隊が好き……だもん。陽炎ちゃんが来て……もっと楽しくなって、もっと好きになったのに……」

曙「…………」

潮「曙ちゃんも陽炎ちゃんがいなくなって寂しいとか……思わないの?」

曙「…………それよりも」クルッ

長月「?」

曙「キョトンとした顔してんじゃないわよ! 長月、霰! さっき扉の外から聞こえてたけど、あんたら潮と正反対のこと言ってたわね。陽炎がいなくなってもいい、って」

長月「……聞こえてたのか」

潮「……うそ……」

霰「本当だよ。……私たち、もう充分強くなったし……きっとこれからも」

曙「あんたら心の底では陽炎のことなんとも思ってなかったのね! 自分たちが強くなれたのは陽炎のおかげじゃない!」

霰「……それは、そうだけど……」

長月「曙、これは決定なんだ。愛宕さんの書類も間違いないんだぞ」

曙「だからなによ! あんたらは出来損ないの自分たちを見捨てずに、見放さずに最後まで正面向き合って接してくれて!! そんな人と離ればなれになってはいそうですかってきっぱり別れられるの!?」

長月「…………」

霰「…………」

曙「なんとか言ったらどうなの!?」

バタン!

皐月「大変だよみんなぁ! 陽炎が……」

曙「なによ、今その事で話して……」

皐月「陽炎が不知火にさらわれちゃった!!」

曙「!」

皐月「さっき自室に帰ったらボクのベッドにこの紙が……」

曙「貸しなさい!!」

『第十四駆逐隊のみなさんへ。
呉の提督から陽炎を返してもらうようにと書類一式を渡されただいまここに来ています。
本来なら明日の夜明けに呉に向けて陽炎と出発するのですが、長い間陽炎と離れていたので積もる話がたくさんあります。
皆さんに邪魔されたくないので少しの間隠れさせていただきますが
もし陽炎と最後に話したいことがあればどうぞ見つけ出してください。
もちろん不知火はこの鎮守府のことを詳しく知りませんのですぐに見つかってしまうでしょうが』

曙「…………あんのやろおぉ……!!」

長月「……不知火が来てるのか」

曙「行くわよあんたたち! みんなで別れれば10分以内に見つけれるでしょう!!」

霰「……そうしたいんだけど……」

長月「……すまんが……」

曙「はぁ!? 行かないつもり!?」

愛宕「ダメよ~♪ 三人には提督からの命令が出てるんだから。あ、長月ちゃんと霰ちゃんと潮ちゃんの三人ね」

曙「なっ!? そ、そんなもの!?」

潮「わ、私もですか!?」

愛宕「これは私のお願いじゃなくて、提督の命令、なの。従わないとダメよ♪」

曙「っ! クソ提督……!」

皐月「ボクは一緒に探せるよ!」

曙「……初めて感謝しそうだわ、……じゃあ行くわよ!!」ダッ

皐月「あ、待ってよ曙ー!」

長月「おい皐月! これ持っていけ!」

皐月「あっ。忘れるところだったよ! それじゃ行ってきまーす!」

長月「……頼んだぞ」

曙「……さて、皐月はどこにいると思う?」

皐月「うーん、ボクの部屋に紙が置いてあったってことは一回来たってことなんだと思うよ」

曙「……とすると、駆逐艦寮で聞き込みをすれば情報は得られるかも……でも寮以外ね。どこかの部屋に入ってもし目撃者がいれば一発でわかっちゃうし」

皐月「やっぱ本気で隠れてるのかなぁ、あっち側からしたら見つかってもよくない? これからもずっと一緒に話す機会あるのに」

曙「……不知火の性格からして私と陽炎を会わせてくれると思う?」

皐月「ボクたちじゃなくて曙限定なんだね。でも会わせてくれなさそう……」

曙「……とすると、人が居ない場所……、無人の……事務所!」

皐月「事務所? そんなとこあったっけ?」

曙「今はもう使われてない場所よ!」

事務所

ギィ…バタン

曙「…………探すわよ」

皐月「なんか……薄暗いね……」

曙「なにか見つけたらとりあえず大声上げなさい。無理かもしれないけど」

皐月「なんで無理なのさ?」

曙「きっと薄暗いのを利用して、いきなり現れて声をあげることなく気絶させられるからよ」

皐月「」ゾゾッ

曙「……なに怖がってるのよ、私たちの敵はそういうやつよ」

皐月「ちょっと後悔したかも……」

数十分後

曙「……いなかった」

皐月「……」モジモジ

曙「ここが身を隠すのにベストだと思ったんだけど……」

皐月「うー」モジモジ

曙「屋根裏……とか? いくらなんでもそんな不衛生なところにはいないか……」

皐月「あ、あのー」モジモジ

曙「なによ」

皐月「お手洗い、行きたいんだけど」

曙「行ってくれば?」

皐月「不知火が怖くていけないんだよぉ!」

曙「だからここにはいないって」

皐月「闇に隠れてるのかもしれないんだよ!?」

曙「はぁ、まぁいいわ……考える時間もほしいし……あ、今から皐月がトイレ行くわよー!!」

皐月「な! き、急に何言うのさ!!」

曙「もし不知火が聞いてたら皐月を襲いにくるかなって」

皐月「冗談じゃないよ! 本気で止めてよそういうの!」

曙「はいはい。とりあえず近いのは工厰のトイレね」

皐月「え? ここのは?」

曙「水道止めてあるけど、いいの?」

皐月「……工厰、行こう」

工厰、トイレ前


曙「……そういえば、不知火たちはほぼ丸一日隠れ続けるってことよね……。そしたらあの水道止まってる事務所なんかに隠れてても不便さに気付いて移動するかもしれないし……」

皐月『何か言ったー?』

曙「なんでも、ただの独り言……」

皐月『そっかー……なんかさー』

曙「なによ?」

皐月『独り言なんて喋るんだね、初めて知ったよ』

曙「……よく独り言は言っちゃうって自覚はあるけど?」

皐月『曙の煽る時の独り言は何度も聞いてるよ。でもそうやってブツブツ言ってることが、初めてかなーって』

曙「…………」

皐月『陽炎に会ってから、変わった?』

曙「……あのさ」

皐月『んー?』

曙「トイレ長すぎじゃない?」

皐月『なっ!!』

ガラッ

皐月「そ、そっちじゃないからね! も、もう終わってたからね!」

曙「終わってるならさっさと出てきなさいよ」ビシッ

皐月「あいた」

曙「時間ないんだから、さっさと行くわよ」

皐月「はーい。……それにしてもそんなに時間経って…………ないじゃん」

一旦ここで区切る

短くしようと思ったけど、投稿してるうちに色々思い浮かんだのでちょっと長めになるかも
明日で終わるかな

パソコンから投稿するかも
酉置いときます

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