塩見周子のPodcast (40)

~♪ ~♪

 SYUKO's Podcast!



周子「…今なんかカッコいいの流れなかった?」

幸子「流れましたね…って周子さんの声じゃないんですか?」

周子「いや……事前にスタジオ入りはしてたけど…」

幸子「はい」

周子「そうだね…録ったか録ってないかで言えば…」

幸子「はい」

周子「録った」

幸子「じゃあ周子さんじゃないですか!?」

周子「うん、まあ、早い話がそうなんだけどね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424442207

周子「そんなことよりお聴きの皆さんが『コイツら、誰?』ってなってるから、まずは自己紹介しなきゃ」

幸子「あっそうですね」

周子「では、コホン……あたしがパーソナリティの塩見周子でーす。そして!」

幸子「はい!ボクがゲストの輿水幸子です!よろしくお願いします!」

周子「えー、今回から始まった塩見周子のPodcastですが、まあ要するにインターネットラジオの一種です」

周子「取り留めもない話しかしないから覚悟して聞いてねー」

幸子「そうなんですか!?」

周子「そうだよ。さて、今回が1回目となりますが…幸子ちゃん?」

幸子「はい」

周子「これがどういう番組か知ってる?」

幸子「いえ…というか、ボクも先ほど突然お呼ばれしたので何も知らないんですが…」

周子「事務所で暇そうな子を探してたら幸子ちゃんしかいなくてねー…ゴメンね?」

幸子「いえ、全然大丈夫です。お仕事も終わってこの後の予定もありませんでしたし」

周子「そう言ってくれるとありがたいよー。で、えーと、この番組の趣旨ですが」

幸子「はい」

周子「ただ喋るだけです、以上」

幸子「えっ、それだけですか?」

周子「…あのねー幸子ちゃん、今世の中にはいろんな形のラジオ番組があるでしょ?」

幸子「はい」

周子「で、大体どのラジオもコーナーとかやってて盛り上がってるでしょ?」

幸子「そうですね…まあそれが普通だと思いますが」

周子「うん。でもこの番組はそーゆーのナシでやっていくから」

幸子「そうなんですか?でも何故?」

周子「それはね……事の始まりはあたしの、プロデューサーへの直訴からだったの…」

幸子「なんで声のトーン下げたんですか…?」

周子『プロデューサー!……ウチも…ウチも、ホンマは喋りたいんやぁ…!』

周子「まぁこーゆーことを言ったの。他の子のラジオを聴いてね」

幸子「そんなコテコテの関西弁でしたっけ」

周子「そしたらプロデューサーが『お前にはこれで十分だっ!』って言ってぶつけてくれたのがこれの企画書だったの」

幸子「それは嘘ですよね!?プロデューサーはそんなことしませんよ!?」

周子「あたしもプロデューサーには頭が上がらないから『ありがとうごぜいやす…ありがとうごぜいやす…!』ってね」

幸子「…そうだとしたら、今度から周子さんとプロデューサーとどう接していいかわかりませんよ…」

周子「ふふっ……ね、ちゃんと話していい?」

幸子「お願いします!」

周子「まあ本当はあたしがプロデューサーに、何かお話しできる仕事ない?って聞いたら」

周子「本当に喋りたいだけなら、いいのがある、って紹介されたのがこの仕事だったの」

周子「あれ?10秒で説明できたよ…?」

幸子「周子さんがいろいろ話を盛るからですよ!」

周子「ふふっ…幸子ちゃんはやっぱりツッコミがウマいね。連れて来て正解だったよ」

幸子「あんまりうれしくないですね…」

周子「うんうん。でね、特にお便りとかも募集しないしひっそりやるつもりでね」

周子「広告も346プロのホームページの右下の方に小さい吹き出しで『Podcast始めました』って出してるだけなんだよね」

幸子「そんな『冷やし中華始めました』みたいな感じでですか…」

周子「そうそう」

周子「んで、一応配信形式としては1回でまとめて3、4本分録って、それを1日1本ずつ配信するって形らしいよ」

周子「その分1本当たりの長さはそんなにないけどねー」

幸子「結構適当なんですね…でも実際どれくらいの長さで1本なんですかね」

周子「んー、録音配信だから編集とかも加えることを考えて…」

周子「…10分!長くて10分くらいらしいよ。今スタッフさんがそう言ってた」

幸子「10分ですか…本当に短いですね」

周子「うん。実際あっという間だと思うよ。今手元のストップウォッチで確認してみたら、もう5分過ぎてるし」

幸子「えっじゃあ残りあと4分ちょっとじゃないですか!何か話しましょう!」

周子「そうだね。それじゃーねー……あっ、大切なこと忘れてた」

幸子「なんですか?」

周子「…ギャランティについてね」ニヤッ

幸子「今悪い顔しましたね!」

周子「ん、何?幸子ちゃんは欲しくないの?お金」

幸子「いやっそういう問題じゃなくてですね…!」

幸子「ほら…それって、こういうところでする話でもないじゃないですか…?」

周子「いやいや、大事な話だよ?」

周子「あたしたちもアイドルである前に人間なんだから。オゼゼがないとやってけないんだよ?」

幸子「そりゃそうですけど言い方!」

周子「ふふふ…ウソウソ。今までの全部ウソ。お金の話もウソだし、あたしがポッドキャストやるって話もウソ」

幸子「ええっ!?」

周子「ゴメン。ここをボケちゃうと、もう収集が付かなくなっちゃうから、ちゃんと言っておくね?」

幸子「もうすでに疲れてきたんですけど…」

周子「ホントはここの使用上のル-ルみたいなことを聞いておきたくって」

幸子「なんですか?」

周子「今日は幸子ちゃんしか連れてこなかったけど、実際何人まで連れて来てオーケーなんかなぁって」

幸子「ああ…それはどうなんでしょうね」

周子「えー…とね……4人!マイクを使えるのは4人まで?じゃあ連れてこれるのは3人までってことかぁ」

幸子「そういうことになりますね」

周子「3人…って言っても、今日も幸子ちゃんしかいなかったし、そう簡単には揃わないかもね」

幸子「まあ…でも、こうやって2人でもお話はできてますし、心配しなくてもいいんじゃないですか?」

周子「…うん。そうだね、そうだよね。幸子ちゃんもたまにはいいこと言うよね」

幸子「周子さんはいっつも一言余計ですよね」

周子「そうかなー……あっ、そうそう。ちょっとオゼゼの話に戻るんだけど…」

幸子「もうその話はいいでしょっ!」

周子「いや、今度はマジメな話。ホントはもうギャラのことは知っててね。ちゃんと言っとかないとなーって思って」

幸子「どういうことですか?」

周子「うん。もとより超低予算で始めたものだったから、ギャラも出ることは出るんだけど」

周子「まあ…ほとんどボランティアみたいな感じになるっていうのは、頭に入れておいてほしいんだよね」

幸子「ああ…そういうことですか…」

周子「いや、幸子さんみたいにお金にがめつい方に納得していただくのも難しいとはわかっているんです」

幸子「ちょ」

周子「でもどうか!お願いします!もうこの番組にはお金がないんです!」

幸子「何を!何を言ってるんですか周子さん!ボクがそんなわけないじゃないですか!」

周子「じゃあ…納得していただけますか?」

幸子「します!しますよっ!勝手に人を悪役にするのはやめてください!」

周子「そうですか、ありがとうございます」

幸子「もうっ…油断も隙もありませんね…」

周子「ゴメンね。幸子ちゃんがカワイイから、つい」

幸子「カワイイって言葉はそんなに万能じゃありませんよ」

周子「まあ実際はね、こっちからお願いしたことだし」

周子「なんたって、お話しするだけでお金を頂けるっていうことなんだから、むしろありがたいんだけどね」

幸子「そうです、そうですよ」

周子「ふぅ…よしよし。これで番組へのフォローもできたかな…。それじゃ…、あ」

幸子「?どうしたんですか」

周子「…幸子ちゃん…時間だ」

幸子「えっ」

周子「もう時間だよ…ストップウォッチが8分40秒いってる…」

幸子「えっまだ何もお話ししてないですよ!?」

周子「…えー、1日目のポッドキャストはいかがでしたでしょうか」

周子「今回のあたしは全部幸子ちゃんの書いた台本でお話ししていたので、苦情はすべて、幸子ちゃんの方へお願いします」

幸子「ちょっ、何最後に大ウソついてるんですか!?違います、違いますよ!皆さん!!」

周子「また明日!」

幸子「違いますよー!」


1日目分は以上になります
続いて2日目分いきます

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 SYUKO's Podcast!



周子「どうもー塩見周子でーす!そしてー!」

幸子「皆さんこんにちは、輿水幸子です!よろしくお願いします!」

周子「あ、あーあ、幸子ちゃんこんにちはって言っちゃった」

幸子「え、こんにちはって駄目でしたっけ?」

周子「あたしたちは今午後2時半だけど、聴いてくださってる皆さんはマチマチなんだよ?」

幸子「あっ今の時間とか言っちゃうんですね」

周子「ふふっ…これが夜にダウンロードして聴いてくださってる方がいたらアレだよ、今のでパソコン叩き割ってるよ」

幸子「そんなに怒ってるんですか!?」

周子「怒ってる怒ってる。あたしも今、手が出そうになったもん」

幸子「恐っ!恐いですよ、周子さん!なんかごめんなさい!」

周子「なんてまあ言ってるけど、今回が2日目の放送です」

幸子「はい。今回は前回の反省を生かさないといけませんよ」

周子「あー、昨日の分のねー。確か昨日は、終了間際に幸子ちゃんの大スキャンダルが発覚したんだったっけ?」

幸子「大スキャンダル!?……あっ、台本の奴ですか!?」

周子「あれはもう、スキャンダラスな事実だったね…」

周子「幸子さんがあたしに読め、読め、言ってくるから、前回は泣く泣く従ってたけど…」

周子「もうやめてください!今回は、絶対に幸子さんの好きなようにはさせませんからね!」

幸子「だからボクは何もしてないですってば!やめてくださいよ!信じてしまう人もいるかもしれませんし!」

周子「…わかりました。幸子さんがそう言うならやめます。幸子さんは悪くありません。全部あたしが悪いんです…」

幸子「わかってないじゃないですか!?あと『さん』付けはやめてください!」

周子「ふふっ…じゃあ、幸子ちゃんイジりにも飽きたのでやめまーす」

幸子「本当にやめてくださいよ!」

周子「そもそも前回はなんで時間が足んなかったんだっけ?」

幸子「あれですよ、この番組の説明と周子さんの言わなくていいことの比重が大きすぎたんですよ」

周子「…なるほど、それは盲点だったよ……」

幸子「えっ、今気づいたんですか!?」

周子「ホンマ…そう言われればホンマ申し訳ないことをしたわ…」

周子「せやけど…アタシもこの番組の説明をせなアカンかったから…わかってほしいんや…」

周子「それでも…前回お聴き頂いた方にお詫び申し上げます…ホンマスンマせんでした…」

幸子「だからっそういうのでどんどん時間が押してきてるんですよ!」

周子「…はいっ!じゃあ普通のお話をしましょーか」

幸子「お願いしますよ!」

周子「前回さらっと流したけど幸子ちゃん、ポッドキャストって知ってる?Podcastって書くんだけど」

幸子「いえ、実はさっき聞いたのが初めてです」

幸子「先ほどインターネットラジオの一種と言っていたので、そういうのだというのはわかりましたけど」

周子「うん、まあそれでほとんど説明も終わりなんだけどね」

周子「もうちょっと言うと、アップルのiTunesとかを介さないとダウンロードできない…のかな?」

周子「あとはねー…、一口にポッドキャストって言ってもいろんな番組があってね」

周子「その中でも人気なヤツになってくるとすごいんよ。聴いてる人の数がね…半端ない。ぱねぇのよ、うん」

幸子「ぱねぇんですか」

周子「うん、ぱねぇ。だからダウンロード数とかもすごいんだよ、多分」

周子「有料のものもあるけどほとんど無料だし、こーゆーいわゆるラジオ、みたいなの以外のものもあるしね」

幸子「というと?」

周子「なんかねー、エライ教授の講義とかそういうのねー……昔あったけど、今もあるのかな…」

周子「あたしは聴かなかったけど、そういう勉強に役立つのも結構あるらしいよ」

幸子「へぇ…いろいろあるんですね」

周子「いろいろ…そう、いろいろあるんだよ。いろいろ」

周子「でも番組によっては昔のやつがもう消えてて聴けなかったりするからねー…」

周子「あたしが聴いてた番組でも、自分はダウンロードしてたから昔の音源も手元に残ってたけど」

周子「今から興味を持って聴いてみようって人は昔のやつが聴けないから、そこは少し寂しかったりもするかな」

幸子「なるほど……今回はすごい真面目ですね」

周子「…そりゃあたしはいつだってマジメですよ」

周子「なんですか?やっぱりいつもみたいにふざけた方がいいですか?」

周子「幸子さんがいつもみたいにおふざけあそばされるのは結構ですが、あたしはもうふざけないと誓ったんです!」

幸子「ほら!さっき言ったことをもう破ってる!」

周子「あたしは別にアップルからお金ももらってないから本来はこんなポッドキャストの宣伝みたいなのはしなくてもいいんですよ!」

周子「それなのに幸子さんはあたしにふざけろふざけろ言う!」

周子「あたしはもう幸子さんの操り人形になりたくないって誓ったんですよ!」

周子「というわけでアップルの皆さん、お金ちょーだいっ」

幸子「周子さんが一番ふざけてますよ!」

周子「ふぅー…もうそういうお金に汚い話はやめよう」

幸子「是非ともそうしてください!」

周子「うん。でもさっきのは幸子ちゃんが悪いよ。ネタフリしてきたじゃん」

幸子「いや、そんなことは…ないですよ、多分」

周子「ふふっ…ちょっと自信なさげやん」

幸子「うう…ボクも知らず知らずのうちに周子さん側に染まってきたんですかね…」

周子「きてるきてる。幸子ちゃん素質あるよ」

幸子「うれしくないです…」

周子「いい傾向だよ」

幸子「でも周子さん、昔からパソコンとかに触ってたんですか?意外ですね」

周子「まあ、昔からひそかに実家でヌクヌクするつもりではいたからねー…」

周子「家の中での暇つぶしとしては最適だったよ、今考えても」

周子「まあそういうのもあって追い出されたんだとは思うけどねー」

幸子「…なんかすみません」

周子「…うん……。…完全な偏見だとは思うけど、中学生くらいの時に深夜ラジオにハマる人って、大体ちょっと浮いてない?」

幸子「ぶほぉ!ちょっ、いきなり何言ってるんですか!?」

周子「あれ、浮いてない?浮いてないかな?気のせい?」

幸子「気のせいですよ!!」

周子「そうかー気のせいならいいんだけど…」

周子「いや、自分のことを振り返ってみて、もしかしたらそんなんだったかもなーって、今ちょっと思ったんよ」

幸子「身内にも飛び火してますから!いきなりそういう危ない発言するのはやめてください!」

周子「御意」

周子「さあ、盛り上がってきたところだけど…今、時計を見たらちょうどいい位の時間やね。ここらでいったん終わろっか」

幸子「あんまりよくない盛り上がり方をしてましたけどね…こういうところが編集で切られるんじゃないんですか?」

周子「いや…幸子ちゃんが噴いたところからのくだりは残しといてください。お願いします」

幸子「そこも切っといた方がいいと思うんですけどね…」

周子「まあ、ひっそりやってるから大丈夫でしょ。じゃあ、今回はこの辺で」

周子「…帰ったら飛鳥ちゃんにこの番組をオススメしよっか。飛鳥ちゃんこういうの好きそうだし」

幸子「確信犯じゃないですか!」


2日目分は以上になります
続いて3日目分いきます

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 SYUKO's Podcast!



周子「……もう疲れてしまいました…」

幸子「ちょっ、もう少しだけ頑張ってくださいよ!」

周子「今回は3日目分だけど…次ここ使う人の時間が割と迫ってるということで、今回が1回目分のラストになりまーす」

幸子「本当にそんなカツカツなスケジュールだったんですね…」

周子「うん。空いてるところに無理やり突っ込んでもらった形になったからね」

周子「だからここのスタッフさんも、この番組の前に録ってた番組のスタッフがそのままいてくれてるんだよ」

幸子「えっそうなんですか」

周子「いつもだったらもう撤収してる時間なのに、あたしたちのワガママに付き合ってくれてるってことだからね」

周子「そりゃギャラも雀の涙ほどにはなるよね…。間違いなく今、怒り心頭だよ」

幸子「そうなんですかね…。ガラスの向こうのスタッフの方は、そんなことない、そんなことないって言ってますけど…」

周子「首と手をブンブン振ってね」

周子「さて。そんなわけで、塩見周子でーす」

幸子「輿水幸子です。よろしくお願いします」

周子「昨日分は、なんだかんだ言って普通にトークしてた気がするよ」

幸子「そうですねぇ…途中まではいい感じで進めてたと思いますけど…。なんで終わり間際に爆弾を放り込むんですか?」

周子「ほら、ちょっと自分のことでしんみりさせちゃったからさ…。盛り上げるために、文字通り爆弾を入れてみたまでよ」

幸子「やっぱり自覚はあったんですね…。ああいう風に、思い付きでしゃべっちゃ駄目ですよ?」

周子「幸子ちゃん…年下なのにしっかりしてるね」

幸子「割といろんな人に振り回されてますからね…。自分で言うのもなんですが」

周子「そういえば、前回の最後、なんだっけ……あ、そうだ、確信犯」

周子「前回の最後、幸子ちゃん叫んでたじゃん、『あなたは確信犯だっ!』って」

周子「あれって使い方合ってるんだっけ?」

幸子「そんな凛々しく言ってましたっけ…でも、よく聞きますよね。実は誤用だって」

周子「えっ…じゃあ幸子ちゃん、間違えてるのを知りながらあえて確信犯って言葉を使ったの…?」

幸子「いえ…確か、誤用の意味で使ってる人の方が多いからって、もうどっちでもよくなりませんでしたっけ?」

周子「えっそうなの?」

幸子「ボクもテレビかなんかで見ただけな気がするので、強くは言えませんが…」

周子「へー…そうなんだー……。で、実際正しいのは故意犯だって、スタッフの人が」

幸子「あー…確かに字面的にも、こっちの方が納得できますね」

周子「でも声に出して言うなら確信犯の方がしっくりくるねー」

幸子「そうですねぇ…」

周子「なにこの情報番組」

幸子「ぶふっ」

周子「この番組ってそーゆーの目指していくの?何?今からでも路線変更してく?」

幸子「いやいや、しなくていいですよ!いいじゃないですか!たまにはそういうところを出していっても!」

周子「まあそうだよね。このままじゃただの頭のオカシな番組に間違えられそうだもんね」

幸子「そう思われてるとするなら全部周子さんのせいですからね…」

周子「そうなのかな?メンゴメンゴ」

幸子「頼みますよ…」

周子「さて、何か話題振ろっか……バレンタイン、バレンタインデー。この前あったよね」

幸子「そうですね。毎年恒例ですが、なにせ人が多いですからね…」

幸子「さすがに所属している人全員に配ることはできませんでしたが…スケジュールの都合もありますし」

幸子「それでもボクは、お会いした人にはちゃんと全員にお渡ししてますよ!もちろん手作りです!」

周子「おーエラいねー。あれ他の子も作ったりしてるけど、スゴイよね」

幸子「まあ、ある意味本職のような方もいらっしゃいますが…」

幸子「周子さんは今年はどうしたんですか?」

周子「ん、あたし?あたしはいっつも家から送ってもらって、それを渡してるよ」

周子「最近は和菓子とチョコを組み合わせたものも多いからねー。それを渡しとけばまず間違いないから」

幸子「実家の特権というやつですか…うらやましいですね」

周子「でもあれだよ。お世話になった目上の人には、ちゃんとしたチョコ渡してるよ。手作りのやつ」

幸子「えっそうなんですか!?」

周子「その反応は傷付くなぁ」

幸子「あっ、いやっ、違いますよ!ただちょっと意外だなぁと思っただけです!」

周子「それフォローになってないよ」

幸子「…すみません」

周子「ふふっ…」

周子「手作りのチョコと言えばさ、昔実家にいたときに何度か作ってたんだけど」

幸子「はい」

周子「あるときチョコを湯煎で溶かす作業の時にさ…包丁で細かく砕いてくのがめんどくさいなーって思って」

周子「台所周辺をいろいろ探してたらすり鉢が見つかって」

周子「あっこれはもしかしてすごいのを発見したんじゃないかって思って」

周子「物は試しだ、と思ってチョコ粉砕をそれに賭けてみたのよね」

幸子「…どうなったんですか?」

周子「まずねー…思ったよりね、チョコが割れない」

周子「あの木の棒…すりこぎって言うんだっけ?あれで最初にガツガツ叩いてもね」

周子「うん、全然割れない。チョコつえぇ、ってだいぶ最初の段階で思った」

幸子「ふふっ…そうなんですか?」

周子「うん」

周子「でも割れないことはないし、なによりそういう時って途中でやめたらなんか負けな感じしない?」

幸子「あぁ…わかりますけど、それって大抵後悔しか残らないですよね?」

周子「うん、そうなんだよ。後悔しか残らなかったんだよ」

周子「しかも最初にイメージしてた、まさにゴマをする、みたいなすりこぎでゴリゴリする作業」

周子「一回もする機会がなかったんだよ。ゴマだけに」

幸子「……しかもそれ、後片付けも大変そうですねぇ…」

周子「ついにスルーというのを覚えたんだね、幸子ちゃん…」

周子「で、そうなの。使った後のすり鉢にはチョコの粉があの溝にたくさん詰まってるんだけど…」

周子「お湯であらかた流して、それでも取れないチョコを普通のスポンジでゴシゴシやってたら、スポンジがボロボロになった」

幸子「ぶふっ…その一連の流れを周子さんが実際にやっていたと思うと、なんかシュールですね」

周子「ふっ…しかも多分、ずっと真顔だったしね」

周子「あれっ…そろそろ終わりかな?」

幸子「結構しゃべりましたね」

周子「そうだねー…最後の話が、夢も希望もないチョコ制作秘話っていうのも、いかがなもんかね?」

周子「普通、アイドルがチョコ作ったときの失敗話って、もっとこうカワイらしいもんなんじゃないの」

周子「なに?すり鉢でチョコを叩いただの、スポンジがボロボロになっただの」

周子「失敗談にしても地味すぎでしょ!」

幸子「んふっ…いいじゃないですか、今回は。また次の機会に頑張りましょうよ」

周子「…そうだね、次の機会にね」

周子「次はチョコだけに、もうチョコっと、いい話になるように!頑張ろうね、幸子ちゃん!」

幸子「……周子さn」

周子「終わり終わり!終わりや終わりや!ほら、さっさと帰った帰った!」

幸子「ええっそんな感じで終わるんですか!?」

周子「終わっちゃうよ!ほらっ、シッシッ!」

幸子「そんなひどい…」


以上になります
このSSは某ラジオ、ポッドキャストの影響が色濃く出ています
見てくださった方、ありがとうございました

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