【艦これ】 鈴谷と熊野 (75)

※キャラと口調が怪しい
※不定期更新
※山なし落ちなし意味なし


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424085804

コンコン

熊野「失礼致しますわ、報告……何をしていらっしゃいますの?」

提督「何をって…見ればわかるだろう、こたつに入っているんだ」

熊野「私が言っているのはそこではありませんわ」

熊野「どうして仕事もせずにこたつに入っているのかと聞いているのですけれど」

提督「あぁ、そういう事か。なに、思いのほか今日は仕事が少なくてな」

提督「粗方片付いたんで少し休憩ってやつだ」

熊野「だからと言ってこたつに入るのはどうかと思いますわ…」ゴソゴソ

提督「と言いつつお前も入ってくるのな」

熊野「いいではありませんの、せっかくなんですから」

提督「何がせっかくなのか分からんが…、ところで何だったんだ?何か報告があったんじゃないのか?」

熊野「あぁ、そうでした。天龍さんから遠征の経過報告がありましたの」

提督「ふむ。天龍は何だって?」

熊野「特に問題なく進んでいるそうですわ。後三十分程度で帰投するそうですの」

提督「そりゃ良かった。まあ天龍がいるし特に心配はしてなかったが」

熊野「信頼してますのね」

提督「そりゃあな。ところで熊野」

熊野「なんですの?」

提督「こたつに入っているなら食べなきゃいけないものがあるだろ?」

熊野「食べなきゃいけないもの?」

提督「分かんないか?みかんだよみかん。一緒に食べないか?」

熊野「あぁなるほど、いいですわね。お一つもらえるかしら?」

提督「ほら、一つと言わず何個でも食べていいぞ」

提督「なにせダンボール単位であるからな」

熊野「…そんな量のみかんがどうしてあるんですの?」

提督「実家からだよ。ご近所さんからお裾分けされたらしいんだが、食べきれないらしくてな」

熊野「それにしても多いですわね…」

提督「近所の農家さんがみかん作ってるから、それだろう」

熊野「そういうことでしたの」ペリペリ

提督「…」

熊野「…」ペリペリ

提督「…」

熊野「…」ペリペリ

提督「なぁ熊野」

熊野「? どうしましたの?」

提督「なんで林檎の皮むきみたいな剥き方してるんだ?」

熊野「どうしてと言われると…。何となく…ですわね」

熊野「何となく剥き終わるまで皮がちぎれないとちょっとうれしい…というような」

提督「分かるような、分からないような、微妙な感じだな」

熊野「まぁやってる本人が何となくでやってますから」パクッ

熊野「理解できなくてもしょうがないと思いますわよ」

提督「そういうもんか」

熊野「そういうもんですわ」

提督「…」トクトクトク

熊野「…」パクッ

提督「…」ズズーッ

熊野「…」パクッ

提督「…」フゥー

熊野「提督、私にも淹れてくださる?」

提督「ん、いいぞ」トクトクトク

提督「ほら」

熊野「助かりますわ」

提督「…」ズズー

熊野「…」コクコク

提督・熊野「…」フゥー

提督「何というか」

熊野「えぇ」

「「落ち着くなぁ…(ますわね…)」」

こんな感じで短いのを不定期で書いていきます
今回鈴谷出ませんでしたが…

<鈴谷とこたつ>

ガチャ

鈴谷「うぃーっす。提督いる~?」

提督「んー、いるぞ~」

熊野「挨拶くらいちゃんとしなさいな」

鈴谷「いいじゃんいいじゃん。熊野は細かいな~」

熊野「細かいとは思いませんけれど…」

提督「まぁまぁ、俺は気にしてないからさ」

提督「多分みんなも気にしてないと思うぞ」

鈴谷「ほらほら、提督もこういってるしさ!」

熊野「もう、しょうがないんだから…」

提督「それで?鈴谷はどうしたんだ?」

鈴谷「いや~、出撃もないし暇だったからさ」

鈴谷「提督の仕事でも手伝おうかなと思ってね!」

熊野「それは秘書艦の私の仕事でしょうに」

鈴谷「えぇ~。どうせ鈴谷と日替わりでやってるんだから今更じゃん?」

熊野「まあそれを言われてしまうと何とも言えませんわね…」

鈴谷「それに熊野だって、鈴谷が秘書艦の日に普通に秘書艦の仕事してたりするし」

熊野「うぐっ」

熊野「ま、まぁその話は置いておいて」

熊野「今日の仕事は殆ど終わってしまっているので、手伝えるものはありませんわよ」

鈴谷「露骨に話逸らしたね…、それじゃ今提督は暇なの?」

提督「そうなるな、鈴谷もこたつ入るか?みかんもあるぞ」

鈴谷「おぉ~、いいねぇ。やっぱこたつにはみかんだよねぇ」

提督「アイスも捨てがたいけどな」

鈴谷「提督~、鈴屋にもお茶淹れて~」ゴソゴソ

提督「いいぞ~、ほら」

熊野「ナチュラルに隣に座りましたわね…」

鈴谷「え?だってスペース余ってたし。提督も別にいいよね?」

提督「まぁ俺は構わんが…。狭くないか?」

鈴谷「大丈夫大丈夫。ひと一人くらいのスペースは空いてるし」

提督「結構余裕あるんだな。ほら、みかん」

鈴谷「うぉ、結構大きいねぇ、って、ん?」

鈴谷「熊野またその剥き方なんだ、変わってるよね~」ペリペリ

熊野「別に普通に剥いてもいいのですけれどね」

熊野「何となくこの剥き方をしてしまうのですわ」

鈴谷「癖みたいなものなのかな?」ペリペリ

提督「ちょっと違うんじゃないか?」

鈴谷「そうかな?」ペリ...ペリ...

提督「ん? 何やってるんだ?」

鈴谷「え? この白い筋みたいなのをとってるんだよ」ペリ...ペリ...

提督「それ別に食べても大丈夫だぞ」

鈴谷「ん~。何となく食べたくないんだよね、取れるならとりたいじゃん?」

提督「変わってるな」

熊野「鈴谷もひとのこと言えないと思いますわ」

鈴谷「え~?熊野よりは珍しくないと思うけどな~」パクッ

期待してる

鈴谷「あっそうだ!提督!こっち向いて!」

提督「んー?って顔が近い近い。少し離れなさい」

鈴谷「隣に座ってるんだし今更でしょ!それよりほら、あ〜んして!」

提督「こらこら、腕に抱きつくんじゃない」

提督「それにみかんなら自分で剥いた分が残ってるんだが」

鈴谷「固いこと言わずにさ〜。それにほら」

鈴谷「こんな美少女に食べさせて貰えるなんて幸せでしょ?」

提督「自分のことを自分で美少女って言うのか...」

熊野「......」

鈴谷「ほらほら、あ〜ん」

提督「まったく...あー...ん」

鈴谷「どうどう?美味しいでしょ?」

提督「そりゃ美味いけどな」

鈴谷「鈴谷のおかげだね!もう一個いっとく?」

提督「いや、もう充分だよ。結構恥ずかしいしな」

鈴谷「え〜、いけずだなぁ」

熊野「......」

>>11 有難うございます

<熊野の嫉妬>

熊野「提督」スッ

提督「ん?」

熊野「…」ブシューッ

提督「!? 目が!目がぁぁぁぁぁ!」

鈴谷「ちょっ、提督大丈夫!?」

熊野「ただの蜜柑の汁ですから問題ないはずですわ」

鈴谷「そういう問題かなぁ…?」

提督「え!?何?なんで攻撃されたの!?」

熊野「提督が悪いのですわよ」

熊野「この熊野を放置して目の前でイチャイチャイチャイチャと」

提督「えぇ…?イチャイチャはしてないだろ…?」

提督「それに鈴谷からだったろ?」

熊野「そういう問題ではないんですのよ」

熊野「私の前でイチャイチャするなと言っていますの」


鈴谷「…」フーム

鈴谷「…!」ピコーン

鈴谷「はは~ん、なるほどねぇ熊野~」ニヤニヤ

熊野「なんですの鈴谷?締まりのない顔をして」

鈴谷「締りのない顔なんかしてないでしょ!そうじゃなくてさ~」

鈴谷「要するに熊野、やきもち妬いてたんでしょ?」

鈴谷「少しの間とはいえ提督独り占めされてさぁ~?」

提督「そうなのか?」

熊野「なっ!そ、そんな訳ないでしょうですわ!?」

鈴谷「語尾がおかしなことになってるけど」

熊野「いや、それは。…そう!新しい自分の開拓ですわ!」

鈴谷「言い訳するにしても、もうちょっと何かあったでしょ…」

提督「でもそうか。熊野がやきもち妬いてくれるなんてなぁ」

熊野「だから違うと言っていますでしょう!?」

鈴谷「照れない照れない」ニヤニヤ

熊野「あのねぇ鈴谷…!」

天龍「なぁ」

熊野「んうぇ!?

天龍「うぉ!? お、驚き過ぎだろ...」

熊野「あ、いえ、申し訳ないですわ」

熊野「突然声をかけられたものですから...」

天龍「入る時にノックしたし声もかけたんだが」

熊野「え?」

鈴谷「提督が目潰し受けてる時に入ってきてたよ」

熊野「えぇ!?」

提督「おいおい、気づいてたなら教えてくれよ」

鈴谷「いや、黙っておけば面白くなるかなーって」

鈴谷「実際面白いもの見れたでしょ?」

天龍「そりゃそうだが疎外感が半端じゃなかったぞ」

提督「鈴谷...いい性格してるな...」

鈴谷「いやぁ〜それ程でも」

熊野「あなたねぇ...」

熊野「......はぁ。...何だか怒るのが馬鹿らしくなって来ましたわね...」

熊野「それと鈴谷。褒められてるわけではありませんわよ」

鈴谷「え?」

<天龍深海棲艦説>

天龍「なぁ、そろそろ本題に入っていいか?」

熊野「あぁ、済みませんわね。鈴谷のせいで」

鈴谷「えぇ〜?鈴谷だけのせいじゃないと思うんだけどなぁ」

提督「こらこら、話が進まないからその辺でやめてくれな」

鈴谷「うぃーっす」

提督「よし、天龍。報告頼む」

天龍「あぁ。今回の遠征も無事成功だったぜ」

天龍「特に問題なしってやつだ。まぁオレが率いてる遠征部隊だしな」

天龍「問題なんて起こるわけないか。なんてったって世界水準軽く超えちまってるからな」

提督「あぁ、そうだな」

提督「ところでみかんいるか?余ってるんだ」

熊野 (さらっと流しましたわね)

天龍「みかんか、遠征帰りで丁度小腹が減ってたしな」

天龍「貰ってくぜ。何個余ってんだ?」

提督「何個でもあるぞ。好きなだけ持っていけばいい」

天龍「うーん、そうだな...なら5つ貰えるか?」

鈴谷「結構食べるんだねぇ」

天龍「オレ一人で食う訳じゃねぇよ。ガキどもの分も含めてだ」

天龍「あいつらも食いたいだろうしな」

熊野「あぁ、成る程...」

天龍「つーか今更だが、秘書艦と提督が揃いも揃ってこたつでだらだらしてるって」

天龍「この鎮守府大丈夫かよ」

鈴谷「今日の秘書艦は熊野だから、鈴谷は関係ないしー」

天龍「そんなのもう形式上だけじゃねぇか」

熊野「確かに言えてますわね」

提督「まぁ そうなるな」

響「まだ話は終わらないのかい?」ヒョコッ

天龍「ん? おいおい、外で待ってろって言っただろ?」

雷「いつまでたっても出てこないんだもの。待ちくたびれちゃったわ!」

天龍「報告なら今終わったところなんだよ」

暁「そわそわ…そわそわ…」

天龍「どうした暁?」

電「きっと早く天龍と遊びたくて仕方ないのです!」

天龍「そりゃ悪いことしちまったな!それじゃあこれ食べてから行くか!」

暁「ちょっと!人のことまるで子供みたいに言わないでよ!暁は立派なレディーなんだから!」

響「天龍、それはみかんかい?」

天龍「あぁ、今提督に貰ってな。ちゃんと人数分あるから心配すんなよ?」

雷「さっすが天龍ね!」

暁「スルーすなー!」ぷんすか!

天龍「んじゃあ行くか。まずは補給して手洗いうがいしてからだからな?」

響・雷・電「「「はぁーい!」」」

暁「ちょっとぉー!」

天龍「おいおい、そんな暴れんなって」ナデナデ

暁「ちょ、ちょっとぉ…」

雷「満更でもない顔ね」

電「なのです」

響「食べ終わったら遊ぶでいいのかな」

天龍「おう、そうだな。付き合ってやるよ」

響「ハラショー」

天龍「んじゃ失礼するぜ、提督」

提督「あぁ、怪我には気を付けろよ」

天龍「わかってるって」

ヤイノヤイノ バタンッ

熊野「相変わらず駆逐艦の子に好かれてますわね…」

提督「言葉使いは荒いが面倒見がいいからな。だから遠征艦隊の旗艦を任せてるっていうのもある」

提督「本人も子供は好きみたいだからな」

熊野「よく見てますのね」

鈴谷「ってか、天龍ってあの子達に呼び捨てにされてんだね」

提督「それだけ好かれてるってことだろう」

鈴谷「でもさ~、あの電ちゃんが呼び捨てにするってなかなかじゃん?」

熊野「言われてみると確かに…」

熊野「他に電ちゃんが呼び捨てにしている人物なんて思い浮かびませんわね」

提督「改めて言われてみるとな…」

鈴谷「あっ!いるじゃん!電ちゃんが呼び捨てにしてる相手!」

提督「え?誰だ?」

鈴谷「ふっふっふ…それはね…。深海棲艦だよ!!!」バーン!

提督「…」

熊野「…」

鈴谷「…あれ?」

熊野「あれ?じゃないでしょう」

提督「天龍に対してと深海棲艦に対してじゃ流石にベクトルが違うだろ」

鈴谷「うーん…。じゃあこうしよう!天龍は実は深海棲艦だったんだよ!」

鈴谷「電ちゃんは本能で天龍が深海棲艦だって見分けてたんだ!」

提督「…」

提督「な、なんだってー(棒)」

提督「まさか天龍が深海棲艦だったなんてー(棒)」

鈴谷「ふふーん」ドヤ

熊野「…満足しまして?」

鈴谷「あ、うん」

熊野「ならみかん取って下さるかしら?」

鈴谷「うぃ。あいよー」スッ

鈴谷「提督も、ほい」スッ

提督「お、サンキューな」

提督「…」モグモグ

鈴谷「…」モグモグ

熊野「…」モグモグ

提督「…平和だな…」

熊野「平和が一番ですわよ」

鈴谷「だよねぇ~」

<両膝に花?>

コンコン

ガチャ

明石「提督、失礼します」

提督「明石か、どうしたんだ?」

明石「はい、熊野さんに頼まれていた装備の改修が完了しましたので」

明石「よろしければ一緒に確認していただきたくて」

熊野「有難うございます、明石さん」

熊野「それでは提督、少し席を外しても宜しくて?」

提督「気にしなくていいぞ。行ってこい」

熊野「えぇ、それでは。鈴谷?私が居ないからといって提督に迷惑を掛けては駄目よ?」

鈴谷「大丈夫だいじょーぶ!熊野は心配しすぎだよ」

熊野「どうかしらね…。では行ってきますわね」

熊野「終わり次第戻ってきますので」

熊野「明石さん、行きましょう」

明石「はい、こちらです」

バタン

コツコツコツ...

鈴谷「熊野行っちゃったか~」

提督「まぁ確認だけなら一時間もかからんだろう」

鈴谷「一時間かぁ」

提督「多分な」

鈴谷「そか~…」モグモグ

提督「…」モグモグ

鈴谷「…」モグモグ

提督「…」モグモグ

鈴谷「…」...ポロッ

提督「ん。鈴谷、みかん落としてるぞ」

鈴谷「…」

提督「鈴谷?」

鈴谷「…んぁ?あぁゴメン、ちょっと寝落ちしてたや」

提督「なんだ?また夜更かししてたのか」

鈴谷「鈴谷は夜の11時からが本番だからね!」

鈴谷「昼でも夕方でもないこの時間帯が一番眠いんだよねぇ」

鈴谷「遅くまで起きてるけど睡眠時間が長い訳でもないから余計にね」

提督「とんでもなく体に悪そうな生活だなおい」

鈴谷「今更元に戻せないししょうがないじゃん?」

提督「戻す気がないの間違いだろ」ビシッ

鈴谷「あたっ!」

鈴谷「なにすんのさ~!」プンスカ!

提督「とにかく。睡眠はきちっと取った方がいいぞ」

鈴谷「え~…? …! わかったよ提督」

鈴谷「んじゃあ今丁度眠いし、ちょっと寝ようかな」

提督「そうしな、夕食時には起こしに行ってやるから」

鈴谷「え~?何言ってんの?鈴谷ここで寝るけど?」

提督「え、ここでか?ベッドも何もないが」

鈴谷「大丈夫だよ!枕ならあるから!」

鈴谷「提督さ、ちょっと腰引いてくれる?」

提督「は?なんで?」

鈴谷「いいからいいから。ささ、早く!」

提督「う、うぅん…?」ゴソゴソ

鈴谷「よぉし、おっけー!」ボスン

提督「お、おい!?」

鈴谷「いやぁ~。提督の膝、なかなかの寝心地だねぃ」

提督「お前な…」

鈴谷「だって睡眠は大事なんでしょ?」

鈴谷「でもこたつから出たくないしさぁ~」

鈴谷「ならこうするしかないよね!」

提督「…ホントにしょうがないやつだな、お前は」

鈴谷「えぇ~?」

提督「今回だけな。後熊野が帰ってくる前には起きろよ」

鈴谷「さっすが提督!わかってるぅ!」

提督「はいはい」



鈴谷「いや~なんか落ち着く~…」モゾモゾ

提督「こら、あんまりモゾモゾするんじゃない」

鈴谷「え~?…てかヤバイ。マジで寝ちゃうかも…」

提督「え?おい。熊野に見られたらどうすんだ」

鈴谷「いいじゃん…。鈴谷は気にしないし…」

提督「俺が熊野に怒られるんだよ」

鈴谷「うーん……その時はその時で…」

提督「そんな適当な…」

鈴谷「うん……」

提督「鈴谷?」

鈴谷「………」zzz...

提督「マジかよ。まぁ帰ってくる前に起こしてやればいいか…」

提督「鈴谷がいるから動けないしな…これからどうするか」

提督「熊野に借りた本でも読むか…」

提督「よっ……と」スッ

提督「…」ペラッ

提督「…」...ペラッ

提督「…」....ペラッ

提督「…(なんか難しい本だな…これが文学か…)」.....ペラッ




---------------

熊野「結構かかりましたわね…」

熊野「今頃は休憩も終わらせて残りの仕事を片付けているところかしら?」


コンコン


熊野「熊野ですわ。只今戻りましてよ」ガチャ

熊野「…あら?提督、まだこたつに入ってらっしゃったの?」

熊野「残り少ないとは言えそろそろ仕事にかからないとまずいのではなくて?」

提督「…」

熊野「鈴谷もいつの間にか部屋に戻っているようですし」

提督「…」

熊野「提督?」

提督「…」zzz...

熊野「提督…?寝てらっしゃるの?」

熊野「っと、これは私の貸した本…。…成る程、提督には難しかったかしら…」

熊野「…ん?」

熊野「鈴谷…いないと思ったらこんなところに…」

熊野(しかも膝枕とは…)

熊野「迷惑をかけるなと言いましたのに、鈴谷ったら…」

熊野「…」

熊野「…膝枕…」

熊野「」キョロキョロ

熊野「…あ、あら?提督?何だか寒そうですわね?」

提督「…」zzz...

熊野「風邪をひいてはいけませんし、この熊野が温めて差し上げましてよ?」

提督「…」zzz...

熊野「異議もないみたいですし、失礼しますわね?」モゾモゾ

提督「…」zzz...

熊野「よくみたら片足を鈴谷が枕にしていますわね?」

熊野「このままではバランスが悪いですし、もう片方も使わせていただいても?」

提督「…」zzz...

熊野「問題ないみたいですわね。それでは失礼して」スッ...

熊野「これは…中々…」

熊野(何だかすごく安心しますわ…)

熊野「横になったら…何だか急に眠気が…」

熊野「昨日柄にも無く鈴谷の夜更かしに付き合ったせいかしら…」

熊野「ふゎ…ん…あくびが…」

熊野「ん…」

熊野「……」

熊野「………」







天井裏

?「青葉、見ちゃいました!」

ちょっと経って食堂


鳳翔「あら?提督はまだいらしてないんですか?」

間宮「え? ええ、まだ見ていないですね」

鳳翔「そうなんですか…。いつもならこの時間には三人で食堂に来ているんですけど…」

間宮「仕事が忙しいんじゃないですか?」

鳳翔「そうなんでしょうか…。私少し様子を見てきますね?」

鳳翔「もしお仕事で忙しいようなら食事を持っていったほうがいいでしょうし」

間宮「わかりました。ここは私に任せてください」

鳳翔「はい、よろしくお願いしますね」

---------------

?「熊野さんは完全に寝付いたみたいですね…」

?「よっ…と!」スタッ

青葉「どもども!青葉です!」

青葉「こんなおいしい場面にありつけるとは…」

青葉「定期的に色んな方の天井に忍んでいた甲斐がありましたよ」

青葉「ふふふ、お二人共幸せそうなお顔ですね…」パシャッパシャッ

青葉「これで明日の一面は頂きです!」

青葉「お三方の慌てふためく顔が目に浮かぶようですよ…」

青葉「ふふふふふ…」



コンコン

青葉「!」

鳳翔「提督、いらっしゃいますか?夕食はどうされます?」

青葉(まずいですね…取り敢えず天井に忍びましょう)

鳳翔「提督?」ガチャ

鳳翔「あら…?あぁ、ふふ。そういうことでしたか」

鳳翔「こたつで寝ては風邪を引いてしまいますよ?」チラッ

青葉(!? 一瞬こっちを見たような…)

鳳翔「って、あら?」

鳳翔「鈴谷さんに熊野さんも…」

鳳翔「お二人共幸せそうな寝顔ですね…」

鳳翔「うーん、そうなると起こすのも悪いですね…」

青葉(気のせいだったのかな…?)

鳳翔「せめて毛布だけでも持ってきてあげましょうか」

鳳翔「食事は…、起きてきたら温めてあげましょう」



コツッ コツッ コツッ

青葉(なんとかやり過ごせましたね…)

鳳翔「それと」ピタッ

青葉「…?」

鳳翔「ふッ!」ビシュゥッ!


ガァン!!


鳳翔「あまり無粋なことはするものではありませんよ?」

ガチャ

パタン

テンジョウノコトナンテセツメイシヨウカシラ...

コツッ コツッ コツッ




青葉「」

カメラ「」プスン...プスン...

青葉「」

<番外編 誇り高きビッグ7>

マルゴーマルマル
誇り高きビッグ7、長門の朝は早い

長門「ん…、朝か。よし」

毎朝同じ時間に起床し暫し精神統一を行う
 

マルロクサンマル
散歩を兼ねて鎮守府内の警備を行う
特に駆逐艦の子達が暮らしている棟は念入りだ
彼女たちはまだ幼い。万一不審者が侵入していた場合、一番危ないのは彼女たちだからだ

アカツキ、ソロソロオキナイト
ン、ンーモウスコシー
ソンナンジャダメヨ!

長門「…」

ウーチャンダーイブ!
グェ!?ウズキ、オモイ...
アサダピョン!ハヤクスルピョン!

長門「…」

長門「なんと清々しい朝なんだ…」


アタシガイッチバーン!
チョットマツッポイー!

タッタッタッ

長門「ん?」

白露「わぷっ!?」ムギュッ

長門「おっと」

白露「わわ、長門さん、ごめんなさい」

長門「いや、構わないさ」

夕立「やっと追いついたっぽい…」ゼェゼェ

長門「それより。二人共そんなに急いでどうしたんだ?」

白露「あ、えーと…」

夕立「洗面所まで競争してたっぽい!」

白露「ちょ、ちょっと夕立…」

夕立「え…? あっ」

長門「ふむ…。あんまり廊下を走るのは感心できないな」

白露「はい…」

夕立「ぽい…」

長門「そう落ち込むな。初めてだし今回は見逃そう」

夕立「え、ホント!?」

長門「ああ、だが今度からは無闇に廊下を走るんじゃないぞ?」

白露「はーい!」

夕立「わかったっぽい!長門さん大好きっぽい!」

長門「…何?」

長門「すまない、もう一度行ってくれないか?」

夕立「え? 大好きっぽい?」

長門「…そうか」

長門「そうか…そうか…」ジーン

白露「どうしたの長門さん?」

長門「いや、何でもないさ。…丁度いい、聞きたいことがあるのだが」

長門「今日の遠征は君たちか?」

白露「え?うーんと…」

夕立「今日は暁ちゃんたちだったはずっぽい!」

長門「そうか、ありがとう」

長門「では私は見回りを続けることにするよ、それではな」

白露「あ、はーい!頑張ってください!」

夕立「またね~!」

長門「あぁ」ヒラヒラ






白露「でも長門さん、遠征のメンバーなんてしってどうするんだろ?」

夕立「長門さんには長門さんの考えがあるっぽい?」

白露「そっか~」

マルナナサンマル

駆逐艦の子達が全員食堂に入ったのを確認し、食堂に入る
誰かが欠けていた場合、何があったのか調べるためである
問題が起きていた場合、解決へと動くためである。他意はない

そして駆逐艦全員が見渡せる場所に座り、朝食を摂る
駆逐艦に異変が起きた場合、いち早く気づくためである。他意はない

駆逐艦は和気あいあいと談笑しつつ食事しているようだ
それを見守りつつ言葉を交わす

長門「なあ陸奥」

陸奥「どうしたの?」

長門「同じおにぎりを食べるにしても、その場の景色によって感じる味は変わると思わないか?」

陸奥「例えば?」

長門「一人で部屋で食べるのと、気の置けない仲間と景色を見ながら食べるのであれば、後者の方が美味しく感じる気がしないか?」

陸奥「何となく分かる気がするわね」

陸奥「でも急にどうしたの?」

長門「あぁ。私は今、広大な草原で天使に囲まれながら馳走を食べている気分なんだ」

相変わらず駆逐艦の方を見ながら長門は話す。暁は相変わらずピーマンが食べれないようだ

陸奥「は、はぁ…?(大丈夫かしら?)」

ヒトマルマルマル

執務室の扉を物陰から見守る
予定通りならもうすぐ来るはずだ

長門「ん、来たようだな」

前方から六駆のメンバーと天龍が歩いてくる
恐らく今日の遠征の概要を聞きに来たはずだ

長門「よし、いくか」

全員が執務室に入ったのを確認し行動する

ドアまでゆっくり近づくとぴったりと耳を当て、中の声をひろう

『本日...征任務....南西諸...タンカー...衛....ヒトヒトマルマル...』


長門「ふむ」

どうやら本日の遠征は南西諸島におけるタンカー護衛任務らしい

長門「ヒトヒトマルマル出発か...」

今から出れば間に合うだろう

軽く艤装の点検をし、長門は鎮守府を出発した

ヒトサンマルマル 南西諸島海域


長門「全主砲、斉射!てーッ!」

イ級「アバーッ!」

チ級「グワーッ!」

ヲ級「ンアーッ!」


長門「よし、こんなものか」

これで遠征で通るルートの敵は粗方片付いたはずだ
今回の遠征も安全に達成することができるだろう

長門「そろそろ遠征部隊が見えてくるはず…」

長門「っと、やってきたようだな。それでは私は帰るとしよう」

見つからないように岩場を経由しながら鎮守府方面へ向かう
少し汗をかいてしまった。帰ったらシャワーを浴びることにしよう

ヒトゴーマルマル

汗を流して涼んでいると天龍が歩いてくるのが見える
どうやら無事に遠征が完了したようだ

長門「遠征無事終わったようだな、ご苦労だった」

天龍「ん、長門か。ありがとな」

天龍「長門はなにしてたんだよ?」

長門「少し汗をかいてしまってな、風呂に入って涼んでいたところだ」

長門「もう少ししたら部屋で少し休むつもりだよ」

天龍「なるほどな」

「あ!長門さーん!」

長門「ん?」

雷「こんにちわ!」

長門「ああ、こんにちは。遠征ご苦労だったな」

雷「雷に任せておけばなんてことないわ!」

電「電も頑張ったのです」

暁「あ、暁だって…」

響「長門、褒めて欲しい」

長門「ん?これでいいか?」ナデナデ

響「ハラショー」

天龍「おいおいお前ら、そのへんで「あ!そうだ!」」

雷「今から天龍と遊ぶんだけど長門さんもどうかしら!」

長門「今からか?」

電「きっと楽しいのです」

天龍「おいおいお前ら、長門はこの後部屋で「わかった」」

天龍「…」

暁「ホント!?」

長門「ああ、丁度暇を持て余していたところだ」

長門「むしろこちらからお願いするよ」

「「「「やったー!」」」」

天龍「おいおい、部屋で休むんじゃなかったのか?」ヒソヒソ

長門「何、たまにはいいだろう」

天龍「ま、あんたがいいならいいけどよ」


そう、たまにはいいだろう
決して六駆の子達と触れ合える機会を逃したくなかったわけではない


フタヒトマルマル


青葉に会う約束を取り付けていたので約束の場所へ向かう
週に一回程会って写真を買い付けているのだ

青葉「お、来ましたね!今回はいいのがありますよ!」

青葉「これです!どうですか?」

長門「どれ…これは…!」

そこには笑顔で走り回る暁たちの姿が写っていた
そう、今日一緒に鬼ごっこをした時のものだろう

長門「…いくらだ?」

青葉「長門さんは上客ですからね!これでいいですよ!」

いって青葉は指を一本立てる

長門「少々高いが仕方ないか…」スッ

青葉「毎度有り~!」

そう、仕方ないのだ
ここで私が回収しなければ、よからぬ考えをもつ輩に渡るかも知れない
それを防ぐためなのだ
だから仕方ないのだ

フタサンサンマル

青葉から買い付けた写真を厳重に保存し眠りにつく
明日も陰ながら駆逐艦の遠征の補助をしなくてはならない
しっかりねて気力をつけなければ



その日の夜、青葉のカメラが破壊された
しばらく長門と青葉は燃え尽きていたが、それはまた別の話


番外編 終わり

やはり地の文は私にはあわない
次からはまた鈴谷と熊野の話です

ムツマルクは許されない

<好きな味>

熊野「…」カキカキ

提督「…」カキカキ

熊野「…」カキカキ チラッ

熊野「あら…」

熊野「提督、ヒトゴーマルマルですわ」

熊野「少し休憩致しましょう」

提督「ん、もうそんな時間か」

提督「よし、今やってるやつだけ終わらせるよ」

熊野「ええ、分かりましたわ」

熊野「それではその間にお茶を淹れてきますわね」

提督「ああ、ありがとう」

提督「…」カキカキ

熊野「…」トクトクトクトク....

提督「よし!一旦終わりだ」

熊野「お疲れ様ですわ。はいどうぞ、紅茶でよろしかったでしょう?」

提督「あぁ、ありがとう」クイッ

提督「ん…? これ茶葉変えたのか?」

熊野「あら、お気づきになったのね?」

熊野「金剛さんからおすすめのものを少し分けていただきましたの」

熊野「上手く淹れられていまして?」

提督「改めて言われると…。いつもより美味い、気がする」

熊野「曖昧ですわね…この茶葉の方が好きなら、金剛さんに売っているところをお聞きしておきますけれど」

提督「うーん…そうだな…」

提督「いや、今までのままでいいよ」

熊野「いつもより美味しい気がしたのではないの?」

提督「そうなんだけどな。やっぱりいつものやつの方が好きだ」

提督「紅茶を飲む時は熊野の淹れてくれる紅茶ばかりだったからな」

提督「紅茶といえばあの味、ってなっちゃってるのかもしれない」

熊野「あら、そう…」


提督「それに熊野の紅茶は何だか安心できる味なんだよ」

提督「飲むと不思議と落ち着けて好きなんだ」

熊野「ふぅん…」

提督「…熊野?何で背中向けてるんだ?」

熊野「なんでもありませんわ。気にしないで」

提督「…? そうか…?」

熊野(…全く、不意打ちが過ぎますわよ)

熊野「そう言えば私、クッキーを作ってみたのですけれど」

熊野「よければ食べてみてくださらないかしら…?」

提督「おっ、本当か!?是非いただくよ」

熊野「ええ、持ってきますわね」

熊野(今のうちに顔の熱を冷ましておきましょうか…)


熊野「どうぞ。不格好になってしまっていますけれど、味の心配はないはず…ですわ」

提督「初めて作ったのか?」

熊野「ええ、間宮さんに教わりながらですけれどね」

熊野「いつも紅茶だけでは口寂しいかと思いましたの」

提督「そうか、ありがとな。嬉しいよ」ニカッ

熊野「っ! そ、それよりも!早く食べてみてくださいな!」プイッ

提督「ん、そうだな。それじゃ…」サクッ

提督「…」モグモグ

熊野「…」ドキドキ

提督「作るのは初めてなんだよな?」

熊野「そうですけれど…」

提督「いや、かなり美味いよ。言われなきゃ初めてとは思わないだろうな」

熊野「ほ、本当に?」

提督「こんな事で嘘つかないって。本当に美味いよ」

熊野「そうですの…良かった…」ニコ

提督「!」

熊野「どうかしまして?」

提督「いや、気にしないでくれ。何でもないよ」

熊野「? まぁいいですけれど…」

提督(今のはにかんだような笑顔、すごく良かったな…)

提督「…よし!息抜きも出来たし、後少し頑張るか!」

熊野「ええ、夕食前には終わらせてしまいましょう」

<褒められて伸びるタイプ>

鈴谷「…」カキカキ

提督「…」カキカキ

コンコン ガチャ

睦月「失礼します!作戦完了のお知らせなのです!」

提督「お、帰ってきたか。お疲れ様」

提督「成果を聞かせてもらえるか?」

睦月「今回の遠征の結果は、なななんと!」

睦月「大成功ですよ!いつもより多く資材を持ち帰れたのです!」

提督「おお、すごいぞ睦月!よくやってくれたな!」ナデナデ

睦月「むふふ~。睦月をもっともっと褒めるがよいぞ!」

睦月「睦月褒められて伸びるタイプにゃしぃ!」

提督「そうかそうか~。ほれほれ」ナデナデナデ

睦月「提督のなでなでは気持ちよくて好きなのです!」

提督「そりゃ嬉しいな」

鈴谷「…」カキカキ チラッ

提督「よし、これでおしまい。今日はもうゆっくりしてていいぞ」

提督「他のみんなにもそう伝えておいてくれ」

睦月「むむ…残念…」

睦月「ではみんなに伝えたら、睦月はお部屋で休んでますね」

提督「あぁ、お疲れ様」

睦月「それでは~!」

タッタッタッ ガチャ  バタン

---------------

鈴谷「…ふぃ~!終わったねぇ!」

提督「ん~!」ノビー

提督「今日は熊野もいなかったしなぁ」

提督「三人で慣れてると気持ち仕事が多く感じたな」

鈴谷「いやぁ~今日は仕事多かったよねぇ」

鈴谷「鈴谷いつも以上に頑張っちゃったよ~?」

提督「もしかして少し疲れたか?」

提督「それなら少し寝ててもいいぞ?」

鈴谷「いや、眠気はないよ、それよりもさ」

鈴谷「鈴谷今日はすごく頑張ったんだけどな~?」

提督「? ああ、ありがとな。いつも助かるよ」

鈴谷「ねぎらいの言葉も嬉しいけどさ…」

鈴谷「鈴谷頑張ったんだよ?ほら、何かあるでしょ~?」

提督「ええ?何か…?…欲しいものでもあるのか?」

鈴谷「鈴谷そんなにがめつくないよ!」

鈴谷「いや、欲しいものといえば欲しいものだけどさ…」ボソッ

提督「…?それじゃどうすればいいんだ?」

鈴谷「だからさ…。いつも以上に頑張った人にしてあげるやつだよ」

鈴谷「鈴谷にもしてほしいな~、みたいな?」

提督「ん~?」

鈴谷「…もう!こうすればわかるでしょ!?」ズイッ

提督「うお!?」

提督(頭の上をこちらに向けて出してる…もしかして…)

提督「こうか?」ナデナデ

鈴谷「ん…♪ そうそうそれでいいんだよ!全く、鈍いんだから」

提督「いや、普通に言ってくれれば良かったろ」ナデナデ

鈴谷「いや、それは何か恥ずかしかったっていうか…」

提督「いつも腕に抱き着いてくるのにか?」

鈴谷「それとこれとは話が違うの!」

提督「そんな横暴な…」

鈴谷「ほらほら、手が止まってるよ!」

提督「はいはい…」ニガワライ

鈴谷「鈴谷は褒められて伸びるタイプなんです!」

鈴谷「頑張った時はうーんと褒めてもらわなきゃ!」

提督「仕方ないやつだなぁお前は」ナデナデ

提督「後どれくらいだ~?」

鈴谷「ん~。もうちょっと!」

提督「仰せのままに」ナデナデ

鈴谷「~♪」

<友情破壊ゲーム>

提督「ここでこれを使えばゴールだな」

『猪突猛進カードを使った!』

『おめでとうございます!ていとく社長が目的地に一番乗りです!』

鈴谷「ぐぬぬ…」

熊野「むぅ…」

『ていとく社長には4億2000万円がおくられます』

提督「やっぱりハワイは賞金がうまいな」

提督「しかしこれで四回連続ゴールか」

提督「少し手加減したほうがいいか?」

鈴谷「そんなのいらないよ!」

鈴谷「絶対最下位にしてやるんだから…!」

提督「はっはっは、そうかそうか~」

鈴谷「ああ!無理だと思ってるでしょ!」

熊野(まだ…、まだ耐えましょう。必ずチャンスは来るはず…)

熊野(ちらっと見えましたが提督はぶっとび系を持っていませんでしたわ)

熊野(次の目的地次第でチャンスはあるはず…)

『次の目的地は名古屋です!』

熊野(来た!ここしかない!)

熊野「提督、調子に乗っていられるのもここまでのようですわね!」

提督「何だって…?」

熊野「このカードを使いますわ!」

『冬眠カードを使った!』

提督「成る程、俺が一番遠いからさっさとゴールして貧乏神を付ける作戦か」

提督「でもこっちには新幹線と特急周遊があるんだぞ?」

提督「少し離れてる程度ならすぐ追いつける」

『ていとく社長! 眠ってください!』

『さくま社長! 眠ってください!』

『すずや社長にはきかなかった!』

熊野「!」

熊野「僥倖ですわ!」

熊野「鈴谷、☆に願いをを持ってましたわよね?」

鈴谷「え、うん。一枚だけね」

熊野「使ってもらえるかしら?その位置ならあのカード駅に止まるはず」

鈴谷「え~?なんでさ」

熊野「使えば絶対に提督に勝てるんですのよ!」

鈴谷「え?マジ?」

熊野「ええ、ほぼ100%で勝てますわ」

提督「何をする気だ…?」

鈴谷「しょうがないな~。ほい」

『☆に願いをカードを使った!』

鈴谷「んで?どうすればいいの?」

熊野「指定う○ちを買ってくださいな」

鈴谷「…は?」

熊野「指定う○ちを買ってくださいと言いましたの」

鈴谷「…どうしたのさ熊野…。いきなり下ネタなんて…」

熊野「違いますわよっ! そういうカードがありますの!」

鈴谷「あぁ、なるほどね…」

鈴谷「なんの脈絡もなく下ネタ言い出したから何事かと思ったよ」

提督「熊野…お前まさか」

熊野「あら、お気づきになって?提督はぶっとび系をもっていないようでしたので」

熊野「南国で貧乏神とバカンスさせてあげますわ!」

それからちょっと経って



『すずや社長が目的地に一番乗りです!』

『貧乏神がついてしまうのはていとく社長になります』

鈴谷「なんとか入れたね」

熊野「ええ、これで予定通り提督に貧乏神をつけれましたわ」

提督「…」

『ていとく社長はまだ眠っている!グースカピー!』

提督「ここで起きないかぁ…、これはまずい」

鈴谷「これで次はどうすんの?」

熊野「さっき買った指定う○ちカードを使ってくださいな」

鈴谷「ほいほーい。場所指定しろとか言われたけど」

熊野「ええ、提督の真後ろで決定ボタン押して作戦は完了ですわ」

鈴谷「うい」ポチー

『う○ちがぷりぷり ぷりり~ん!』

鈴谷「…何か提督の真後ろにう○ちが降ってきたけど…」

提督「」チーン

熊野「う○ちがある場所は通ることができなくなりますの」

鈴谷「ふ~ん。…ん?それってさ…」

熊野「ええ。ぶっとび系を持っていない提督は、何もすることができなくなります」

熊野「後はう○ちが消えるまで貧乏神とバカンスですわね」

鈴谷「中々えげつないことするね熊野…」

熊野「勝つためですわよ、少々の犠牲は仕方ありませんわ」

提督(いや、まだ何とかなるはずだ…)

提督(貧乏神はさっき変身したばかりだし、最悪キングになっても2ターンは耐えられる)

提督(グアムかサイパンあたりに飛ばしてもらえれば御の字だ)

『ていとく社長はまだ眠っている!グースカピー!』

『ていとく社長のためにカードを買ってきたのねん!』

『貧乏神は急行カードを二倍の値段で買ってきた!大きなお世話だ!』

提督「よしよし、そのままずっとカードでも買ってきてくれ」

熊野「むぅ。早く進化しないかしら」

鈴谷「キングが来れば一発逆転だしね~」

鈴谷「ねぇねぇところでさ、貧乏神の喋り方って誰かに似てない?」

熊野「誰か?」

鈴谷「うん、よく聞いてる気がするんだけどなぁ」

熊野「う~ん、確かに言われてみると…」

提督「熊野の番だぞ~」

熊野「あら。いけないいけない」





伊19「っくしゅん!」

伊168「風邪でもひいたの?」

伊19「ん~。きっと誰かがイクの噂をしてるなのね!」

それからまた少したって



『おや?貧乏神の様子が何か変だぞ…?』

熊野「ようやくきましたわね」

鈴谷「これでキングならいよいよ逆転が見えてくるねぇ」

提督「いや。これミニボンビーだな、そうに違いない」

提督「来い…!来い…!」

ミニボンビー「」パァァァ

提督「フッ」ドヤァ

熊野「む…」

バァン!(大破)

キングボンビー「 お ま た せ 」

提督「」

鈴谷「提督もここまでみたいだね~」

鈴谷「これでいよいよ逆転だね!」

熊野「ええ、これでほぼ私と鈴谷の一騎打ちになるでしょうね」

提督(いや、まだグアムに飛ばして貰えれば…)

提督(カード破棄連打でもいいんだ…)

提督(何とか耐えてくれ…!)

---------------

キングボンビー「カードを全て捨ててやろう!」

提督「まだそれなら何とかなる…」


---------------

キングボンビー「サイコロ勝負といこうじゃないか」

提督「10個と5個じゃ勝ち目無いだろ…」

熊野「これで所持金にダメージですわね」

鈴谷「キング様やっちゃって!」

コロコロコロ...

提督「!?」

熊野「!?」

鈴谷「!?」

提督「勝つことなんてあるのか…」

熊野「初めて見ましたわよ…」

鈴谷「提督運すごいね…」

提督(これ何とかいけるんじゃないのか…?)

『道をふさいでいたう○ちが消えた!』

提督「お」

鈴谷「きえちゃったね」

熊野「まぁ結構長いこと持ったほうだと思いますわよ」

鈴谷「あ、そうなんだ」

提督「よし!これから反撃だな!」

コロコロコロ...

 1

提督「…」

熊野「牛歩ですわね」

提督「まだこれからさ」

『一兆円捨ててやるよ!』

提督「…は?」

鈴谷「うわぁ…」

熊野「これは中々レアなやつですわねぇ」

『ていとく社長!もう売れる物件がありませんぞ!』

『ていとく社長の所持金は-9992億2840万になった!』

提督「」

鈴谷「これはもう再起不能だね…」

熊野「私と鈴谷の一騎打ちになりましたわね」

提督「」


その後提督がスーパーカードマスでたいらのまさカードを手に入れ、ヤケになり使用
阿鼻叫喚の末さくまが優勝した

<春の足音>


鈴谷「最近、日が長くなってきたねぇ」

提督「もうすぐ春が来るって実感するよな~」

熊野「春は春で花粉がありますけれどね」

提督「ああ、そうか。花粉症の人は大変だよなぁ」

提督「お前たちは花粉症なのか?」

鈴谷「鈴谷は違うよ~」

熊野「私は花粉症ですわね」

熊野「春は目が痒くて仕方ありませんわ…」

提督「そりゃ大変だなぁ」


<コンカイノトクシュウハ...


提督「…」ボー

鈴谷「…」ボー

熊野「…」ボー

鈴谷「…あっそうだ。提督~」

提督「んー?」

鈴谷「桜が咲いたらさ、お花見でもしようよ!」

提督「それもいいかもな」

提督「冬の中規模作戦も無事達成できたし、息抜きも必要か」

熊野「鈴谷にしては中々いい提案ですわね」

鈴谷「鈴谷にしてはっていうのは余計でしょ!」

提督「料理もいるだろうし、鳳翔さんにも聞いてみないとな」

鈴谷「楽しみだね!」

提督「おう、楽しみにしとけ」



<コノワガシヤサンハメイジジダイカラ...


提督「…」ボー

鈴谷「…」ボー

熊野「…」ボー

鈴谷「ねぇ提督~」

提督「ん~?」

鈴谷「和菓子食べたい」

提督「ん~、じゃあ間宮さんとこいくか?」

鈴谷「さすが!」

鈴谷「今回は~? 提督の~?」

提督「はいはい。このくらいならおごってやるって」

提督「熊野もくるだろ?」

熊野「あら、よろしいの?」

提督「もちろんだ。置いて行く訳無いだろう」

鈴谷「提督が誘わなかったら鈴谷が誘ってたしね」

熊野「ではご一緒させていただきますわ」

提督「よし、んじゃあ行くか」

鈴谷「ゴーゴー!」

熊野「あんまりはしゃぐとみっともないですわよ」クスッ

提督「なぁお前達」

鈴谷・熊野「ん?(はい?)」

提督「…いや、これからもよろしくな。それだけ」

鈴谷「どうしたのさ急に」フフ

熊野「おかしな人ですわね」フフ

提督「…何か急に恥ずかしくなってきた」

提督「先に間宮さんとこいってるな!」ダッ

熊野「え、あっ、ちょっと!」ダッ

鈴谷「ちょっ、待ってよ~!」ダッ


お わ り

というわけで終わりです
レスくれた方、ここまで読んでくれた方ありがとう

稚拙な文でしたが楽しんでいただけたなら幸いです

次は曙ちゃんで書きたいと思っているので、見かけたら良ければ読んでやってください

それでは

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom