高三と中三(50)

高三「ふんふふーん♪」

中三「あっ! 高三だ! いま帰りなの?」

高三「むっ、中三……っ!」ダッシュ

中三「待って!」ダッシュ

高三「待てと言われて待つ奴はいません」タッタッタッ

中三「なんで逃げるの! なんで逃げるの!」ダダダダ

高三「どこかの女子中学生が追いかけてくるからです」タッタッタッ

中三「じゃあ追いかけるのをやめる!」ダダダダ

高三「本当ですか」ピタッ

中三「つかまえたーっ!」ガッシ

高三「ぬかった!」

中三「うへへへへへへ///」ギュー

中三「一緒に帰ろうよー」

高三「それは構いませんがまずは離して下さい」

中三「やだ」

高三「……何故に」

中三「充電中」ギュー

高三「中三は電池では動きませんし、ぼくは充電器ではありません」

中三「知ってる」

高三「思っていたより馬鹿ではないようで何よりです。では離して下さい」

中三「やだ」ギュー

高三「なんと」

高三「ふむ」

高三(老けて見られるぼく + 幼く見られる中三)

高三(なお、中三はぼくに抱きついているものとする)

高三(イコール……)

高三(職務質問!?)σ(´д`;)

高三「離して下さい」グググ

中三「やーだー……!」グググ

高三「ぐ……中三なのにこの膂力……!」

高三「職務質問はされたくありません」

中三「兄妹ってことにすれば大丈夫」

高三「兄妹ではありません」

中三「実はボク達は生き別れた兄妹なの!」

高三「驚愕の事実。生まれた時から隣の家に住んでいる子が生き別れの妹だったとは。しかし仮に兄妹だとしてもくっつきすぎです」

中三「じゃあ義兄妹!」

高三「義理の兄妹だったとて変わりません」

中三「そんな! お義兄ちゃんひどい!」ギュー

高三「その響きは魅力的ですがそもそも義兄妹でもありません」グググググ

中三「はぁー……///」コウコツ

高三「はぁー……」ゲンナリ

中三「くんかくんか」ギュー

高三「ぼくのお腹に顔を押し付けてにおいを嗅ぐのはやめてください」

中三「……」ギュー

高三「む、なにやら生温かい」

中三「……」アムアム

高三「甘噛みも駄目です」チョップ

中三「きゃん!」ポスッ

中三「うぅ……頭が割れるように痛い」

高三「ほう、ぼくはもうすぐ岩山両斬波を会得できるのですね。恐るべきはぼくの潜在能力よ」

中三「涙が出そう。みんなには高三に泣かされたって言わなきゃ」

高三「なんという露骨な脅迫。このままではぼくは女子中学生を泣かせた男として社会的に抹殺されてしまいます。要求は何ですか」

中三「走って喉が渇いたからかき氷を食べたい!」

高三「了解しました。いつもの店にいきましょう」

中三「3杯食べたい!」

高三「いっそ食べ過ぎて物理的に頭が割れてしまえばいいのに」

中三「どの味にしようかな」

高三「ぼくはブルーハワイが好きです」

中三「せっかくだからボクはこの赤のイチゴを選ぶよ!」

高三「ブルーハワイ……」

中三「おばちゃんイチゴ3つねー」

高三「驚くほど華麗にスルーされました。あ、お金です。どうも」チャリン

中三「おいしーい」(*´д`*)ペカー

高三「それは良かったです。奢った甲斐もあるというもの。しかしまだ暑いとはいえ3杯は多いのでは」

中三「だーいじょうぶ! まーかせて!」シャクシャク

――数分後。

中三「寒い……寒い……頭いたい……」ガクガクブルブル

高三「言わないことはない。自業自得というものです」

中三「だって……」

高三「はぁ」ゴソゴソ

中三「……?」

高三「体操服のジャージです。ないよりはましでしょう」ファサッ

中三「ありがとう」モソモソ

高三「どういたしまして」

中三「くんかくんか」

高三「嗅ぐのはやめてください」

中三「残ったかき氷どうしよう」

高三「貸して下さい」

中三「どうするの?」

高三「勿体ないのでぼくが食べます」

中三「えっ」

高三「冷たくておいしいです」シャクシャク

中三(間接キス……///)

高三「今年のかき氷はこれで食べ修めかもしれませんね」シャクシャク

中三「……///」

高三「……どうかしましたか?」

中三「な、なんでもないっ!」

高三「けれど顔が真っ赤です」

中三「なんでもないのー!」ポカポカ

高三「唐突な子供パンチの嵐。理不尽極まりないとは正にこのこと。しかしノーダメージ」

高三「ごちそうさまでした。さて、ゴミ箱は」キョロキョロ

中三「それ、ちょーだい」

高三「……何故に」

中三「持って帰って捨ててあげる」

高三「…………捨てるだけですか」

中三「しゃぶったりする」

高三「……」

中三「ちょーだい」

高三「やあ、ちょうどいい所にゴミ箱がありました」ガシャコン

中三「うわあああああぁぁぁーっ! ああああぁぁぁぁぁーーーっ!」

叫びすぎだろwww

高三「機嫌をなおしてください」

中三「ふーんだ」

高三「機嫌をなおしてくれたらこれをあげましょう」

中三「あっ、黄金糖! ちょーだい! ちょーだい!」キラキラ

高三「機嫌をなおしてくれますか」

中三「うん! だからはやく! はやくちょーだい!」ピョンピョン

高三「はい、あーん」

中三「あー……んむっ」

高三「指まで舐められました」ベッタリ

中三「うへへへへへへ///」

高三「幸せそうなので良しとしましょう」

高三「ただいま帰りました」ガチャ

中三「ただいまー」バタン

高三「中三の家はお隣です」

中三「知ってるー」トテトテ

高三「何故毎日ぼくの家に寄るのでしょうか」

中三「だってボクんち夜まで誰もいないもん。あ、牛乳もうなくなるよ」ゴソゴソ

高三「後で買いに行きましょう。あと、ぼくは構いませんが冷蔵庫を家人の許可なく漁るのは行儀が悪いですよ」

中三「でも高三のお母さんが『いつでも来ていいし何をしてもいいわよ。自分の家だと思ってね』って」

高三「なんということでしょう」

中三「あ、ピザポテト発見。一緒にたべよー」ガサガサ

高三「コンソメ味のポテトチップスはありませんか」

中三「なかった。ピザポテトはいっぱいあった」

高三「なぜぼくの好物ではなく中三の好物が買い置きされているのでしょう」

中三「飲み物は牛乳?」

高三「もう残り少ないのなら中三が飲んでいいです。ぼくはペプシを飲みます」

中三「コカしかないよ」

高三「eli, eli, lema sabachthani!?」orz

中三「え……えりえり……?」

高三「ぼくはぼくの家族に嫌われているのでしょうか」ハァ

中三「大丈夫。何があってもボクは高三の味方だから」

高三「ありがとう」ギュ

中三「はわわわわわわ///」

?「……」壁|ω゚)ジー

高三「!?」ビクッ

中三「!?」ビクッ

?「……」壁|ω゚)ジー

高三「……」

中三「……」

?「……続けて?」壁|ω゚)

高三「……何をしているのですか、母さん」

高三母「覗きだね!」エヘン

高三「威風堂々とは正にこのこと。しかし胸をはって言える行為ではない気がします」

中三「高三のお母さん!」

高三母「いらっしゃい中三ちゃん。私のことはお義母さんって呼ぶといいよ!」

中三「お義母さん!」

高三母「すごくいい響き。さあ中三ちゃん、高三のことも呼んであげなさい!」

中三「お義兄ちゃん!」

高三母「そっちかー! そっちで来たかー! でも義兄妹から恋愛への発展もアリね!」

高三「ただのお隣さんです」

中三「お義兄ちゃんはボクと他人の方がいいって……」ショボーン

高三母「なんてひどい義息子なのかしら!」プンスカ

高三「この家にぼくの味方は存在しないのでしょうか」

高三 ←灯籠が滑って来たようにみえなくもない

高三母←母が灯籠ぶん投げてるように見える

もしくは、灯籠から高速で母が飛び出して来たようにも見える

>>19-20

ヤメロww

そう言う風にしか見えなくなってきたじゃないかwww

     ┗高┓
      ┏┗  三

>>22
お前ものらなくていいから

高三「さて、おやつも食べ終わったのでぼくは部屋に戻って勉強をしてきます」

中三「あっ、ボクもいく。宿題あるから教えてー」

高三母「あ、じゃあ私も!」

高三「中三はともかくなぜ母さんまで」

高三母「なにさ、母さんだけのけものなの!?」

高三「じゃあ母さんも勉強しますか」

高三母「あっばんごはんのじゅんびしなきゃー。おかいものいってくるねっ」

中三「逃げた……」

高三「逃げましたね……」

高三「……」カリカリ

中三「……」ウーム

高三「……」ペラッ カリカリ

中三「ねー高三ー。ここー」クイクイ

高三「ふむ……ここの計算をやり直してみてください」

中三「んー……おおー」カリカリ

高三「……」カリカリ

中三←コマが横に(ry

中三「ねーねー」

高三「どうしましたか」

中三「ボクも来年は高一になるんだよ」

高三「そうですね。合格すればですが」

中三「高三と一緒の学校だよ」

高三「それならば頑張れば問題ないですね」

中三「えへへぇ/// 一緒に登校しようね」

高三「待ってください」

高三「ぼくはいま三年です」

中三「うん」

高三「来年には卒業しています。なので一緒に登校はできません」

中三「……」

高三「……」

中三「……」

高三「……」

中三「……え?」キョトン

中三「卒業……しちゃうの?」

高三「はい」

中三「……え?」

高三「……」

中三「だって……え?」

高三「……」

中三「留年……しない?」

高三「しません」

中三「成績が悪くて」

高三「悪くはないですね」

中三「出席日数が足りなくて」

高三「目指すは皆勤賞です」

中三「素行に問題が」

高三「放課後はだいたいすぐに帰宅しています」

中三「……やだ」ジワッ

高三「やだと言われても」

中三「やだぁ……」グスッ

中三「一緒にぃ……登校したいよぅ……」メソメソ

高三「そういえばぼくが高校に入る時も同じことがあったような気がします」

中三「高三と一緒がいいよぅ……」メソメソ

高三「……はぁ。いいですか中三」

中三「……?」

高三「大学は4年制です。つまり頑張ってぼくと同じ大学に入れば一緒に登校できます」

中三「……ほんと?」

高三「はい」

中三「……ボク、勉強がんばる」

高三「中三はえらいですね」ナデナデ

中三「うへへぇ///」

かわぃぃお

高三「……」カリカリ

中三「……」カリカリ

高三「……」チラッ

中三「んー……?」

高三「……」

中三「あ、さっきのアレか……」

高三「……」

中三「……」カリカリ

高三「……」フッ

高三母「ごーはんー。ごっはんっだよー!」

高三「おっと、もうそんな時間でしたか」

中三「今日は頑張った気がするー」ノビー

高三「よく頑張りましたね」ナデナデ

中三「うへへへへ///」

高三母「はーやっくこっないっと食っべちゃっうよっ♪」

高三「いま行きます」

高三母「今日は中三ちゃんの大好きなお稲荷さんとからあげよー!」

中三「やったー!」

眠いので今日はここまでにします。
読んでくれた人ありがとう。

支援



中三「んまい……んまい……お揚げ大好き……」ホクホク

高三「ええ。母さんの料理は天下一品です」

高三母「やだもう、母さんを口説いてどうする気なの!」ペチーン!

高三「料理を褒めたら叩かれました。理不尽ここに極まれりです」

中三「高三! ボクも! ボクも口説いて!」

高三「ああ、なにやらまた面倒なことに」

中三「口説いてー! 口説いてー!」ドンドン

高三「テーブルを叩くのは行儀が悪いからやめましょう。はい、お稲荷さんですよー。あーん」

中三「あー……んむ、んむ。……んまい!」(*´д`*)ペカー

中三「……」モグモグ

高三「……」モグモグ

高三母「ふぅ、お腹いっぱいだねっ」

中三(大皿にからあげが1つ残ってる……食べちゃおうかな)

高三「おや、残っていますね。しからばこの遠慮の塊をば」ヒョイ

中三「あっ」

高三「……?」パクッ

中三「あああああああああぁぁぁぁっ! うわあああああああぁぁぁぁっ!」ガタッ

高三「!?」ビクッ

中三「……」ガシッ

高三「何を……んむっ!?」

中三「……」ムチュー

高三「!? ……? ……!? !!」

高三母「(*゚д゚)ンマッ!! いきなりキスなんて、中三ちゃんったら大胆ね!」

中三「んーっ」ポンッ

高三「からあげを取られてしまいました。そういえば中三の好物でしたね」

中三「えへへへへへへへへへ///」モキュモキュ

高三「食べたかったならそう言ってくれれば普通に譲ったのですが」

中三「だってもう高三の口の中だったんだもん。……ごめんね?」ショボーン

高三「怒っていませんよ」

高三母「いいなー、中三ちゃんいいなー。ねね、高三、このお稲荷さん食べて!」

高三「いえ、もうお腹がいっぱいなのでご馳走様です」

高三母「ちくしょうっ! ちくしょうっ! 高三とキスするチャンスだったのに!」ダンッ

高三「ぼくに何をしようというのですか」

高三母「えろいこと!」(*´д`*)ニパー

高三「全く悪びれることなく輝かんばかりのこの笑顔。恐ろしい事この上ありません」

高三「ごちそうさまでした」

中三「ごちそうさまでしたー」

高三母「おそまつさまー。お風呂沸いてるから入っちゃっていいよ」

高三「中三からどうぞ」

中三「いいの?」

高三「はい。ゆっくり一日の疲れを癒してください」

中三「はーい。……あ、そうだ。一緒に……」チラッ

高三「入りません」

中三「ちぇー」トテトテ

中三「ふいーっ」ザパー

中三「気持ちいー」

中三「……」

中三(よ、よく考えたら……)

中三(ボクご飯の時に……)

中三(こ、高三と、きききききキス……しちゃ……///)プシュー

高三母「とここで私参上!」ガラガラッ

中三「!?」ビクッ

高三母「赤っ!? 中三ちゃん赤っ!?」

――コンビニ。

店員「あざっしたー」ファミファミファミーマ ファミファミマー

高三「おや、中三のお母さん。いま帰りですか」

中三母「あらあら、こんばんは高三ちゃん。そうなのよー。高三ちゃんはお買い物?」

高三「はい。牛乳がきれていたのでランニングのついでに」

中三母「おいしそうな匂いもするわねー。買い食いかしら」

高三「はい。もし晩ご飯がまだなら食べますか?」

中三母「あら、いいのかしらー」

高三「晩のおかずを中三にとられたのでつい買ってしまいましたが、それほど空腹でもなかったので」

中三母「ありがとー。やっぱりスパイシーチキンよねー」ハムハム

高三「はい。ファミチキより好きです」

中三母「おいしーい♪」

高三「ごきげんですね」

中三母「そういえば、今日もうちの子はお邪魔してるのかしらー」

高三「はい。先程ぼくの母さんと一緒にお風呂に入っていました」

中三母「あらあら。いつも迷惑かけてごめんなさいね」

高三「ぼくは中三のことを迷惑に思ったことはありません。もちろん、母さんも」

中三母「……ありがとう」

高三「礼には及びません。ぼくも母さんもやりたいことをやっているだけですから」

中三母「それでも、ありがとうね」ナデナデ

高三「……はい」

中三「あー! お母さんが高三の頭撫でてるー!」

高三「おや、もうお風呂から上がっていましたか」

中三母「あらー中三じゃない。ただいまー」フリフリ

中三「おかえりなさい! 高三もおかえりー!」

高三「はい。お出迎えご苦労様です」

中三「ボクも高三の頭撫でる! しゃがんで高三!」ピョンピョン

高三「これでいいですか」

中三「うへへへへへへへ/// モサモサする!」ワッシワッシ

高三「汗をかいているので汚いですよ」

中三「くんかくんか」

高三「嗅ぐのはやめてください」

中三母「あらあら、仲良しさんね」モグモグ

中三「あ! お母さん何か食べてる!」

中三母「うふふ、高三ちゃんにもらっちゃったー」

高三「それを言うとまたややこしく……」

中三「高三! ボクも! ボクにもちょーだい!」

高三「あぁ……また……」

中三母「あらあらまあまあ」

中三母「じゃあ帰りましょうか」

中三「うん!」

中三母「じゃあ高三ちゃん、お母さんによろしく言っておいてね」

高三「了解しました。うちのお風呂に入って行かなくていいんですか?」

中三母「うん。シャワーだけで済ますつもりだったし、高三ちゃんもお風呂入りたいでしょう?」

高三「ぼくは別に急ぎませんよ」

中三母「あ、もしかして一緒に」

高三「入りません」

中三母「あら残念。じゃあお休みなさいね」フリフリ

中三「おやすみなさーい!」

高三「はい、お休みなさい」

書き溜めが尽きたので今日はここまでにします。
読んでくれた人、支援してくれた人、ありがとう。



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