まゆ「元始、女性は太陽であった。」 (34)

書き溜めなし

地の文あり

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まゆ「Pさんはどうしてプロデューサーを始めようと思ったんですか?」

P「ん?いきなりどうした?」

まゆ「いえ、少し気になって。」

凛「そうだよ、プロデューサー。」

P「うおっ、凛までいたのか。」

凛「面白そうな話が聞こえてきたからね。」

P「でも、そんなに面白いこともないぞ。」

まゆ「いいんですよ。」

まゆ「まゆはPさんのことなら何でも知りたいんですから。」

凛「こんな面白そうな話、ほかにはないからね。」

P「そうか、ならいいかな。」

P「凛なら最初のアイドルだから社長のことはよく知っているだろ。」

凛「そうだね、最初の頃は仕事もなかったしよく見てたよ。」

まゆ「まゆは最初の挨拶のとき以来見てません。」

凛「そういえば最近見てないね。」

P「その社長だがな、実は俺の叔父さんなんだ。」

凛「え、そうだったの。」

まゆ「驚きですねぇ。」

P「このことは皆には秘密な。」

凛「なんで?それくらいなら。」

P「なんだかコネで入社したみたいで嫌だからな。」

まゆ「真面目なPさんも素敵ですよ。」

P「ちなみに杏は社長の娘だぞ。」

凛「さらっとすごいこと言うね・・・・・」

まゆ「まゆも少し固まっちゃいました。」

P「年をとった後の娘だからあの様でな。」

P「甘やかした分俺がコキ使え、と。」

まゆ「ということは杏ちゃんはPさんの従妹ということに。」

P「そうだな」

P「まぁ、歳も離れているから久しぶりに会った時は驚いたよ。」

P「最初叔父さんの虐待を心配するくらい小柄だったしな。」

凛「杏はもう成長しないのかな。」

P「本人は気にしていないが若干心配だな。」

まゆ「病気にもなってませんし今のところは。」

P「・・・・・・25越えると変わるんだ。」

凛「わかるわ。」

ちひろ「凛ちゃんまだ、わからないでしょう。」

P「ちひろ・・・・いたのか。」

ちひろ「朝からずっとここで事務仕事してましたよ。」

まゆ「あらぁPさん。」

凛「ちひろさんこと呼び捨てだったけ?」

P「あっ」

ちひろ「はぁ、もうお兄ちゃんはこれだから。」

P「そんなに呆れることか・・・・・」

凛「ん、お兄ちゃん?」

まゆ「Pさん確か兄弟はいなかった様な・・・・」

P「ああ、ちひろは俺の従妹だよ。」

凛「ちひろさんも!?」

P「ちひろは叔母さんの娘だよ。」

まゆ「へぇ~、そうだったんですか。」

ちひろ「結婚は出来ますけどね。」

まゆ「へぇ~。」

凛「ふぅ~ん。」

P(なんだか空気がわるいな。)

P「そんなことより、こればらしちゃってよかったのかな。」

ちひろ「何をいまさら。」

凛「大丈夫だよ、誰にも言わないから。」

まゆ「そうですよぉ、そこの鼠以外は。」

まゆ「ね、文香さん。」

文香「・・・・・・」

P「文香、いたのか。」

文香「すみません、陰で本を読んでいたらつい。」

P「いや、気にしなくて良い。」

P「それよりもだな、その。」

文香「プロデューサーさんの親戚関係は他言しません。」

文香「それに、本に集中していてよく聞き取れなかったので。」

まゆ「よく聞き取れなかったのに親戚関係のことは聞き取れたんですねぇ。」

文香「ええ、・・・・断片的にでも内容は理解しました。」

凛「文香さん今日はよくしゃべるね。」

文香「アイドルになったんですから少しは声を大きくしないと。」

凛「それはとってもいい心がけだね。」

文香「プロデューサーさんにも、そう言われましたし。」

まゆ「そうですかぁ。」

凛「まぁ、アイドルには大事なことだよね。」

P「ちひろ、これどうすればいいかな。」

ちひろ「知りません、ご自分でどうにかしてください。」

どうしよう、正直解決策が見つからない。
誰か来てくれればそっちに話でも。

美波「おはようございます。」

P「うん、知ってた。」

ちひろ「おはようございます、美波ちゃん。」

まゆ「おはようございます、美波さん。」

美波「おはよう、まゆちゃん。」

美波「それと、Pさん車の鍵です。」

凛「!?」

P「ありがとう、運転には慣れたか?」

美波「はい、車庫入れも大分慣れました。」

まゆ「美波さん免許持ってるんですか?」

美波「はい、先月取ったので練習を。」

文香「でも、アイドルが運転なんて・・・・・・もし事故を起こしたら。」

美波「大丈夫ですよ。」

美波「運転するときはPさんが傍で見ていてくれるので。」

文香「私も免許を取ったほうが・・・・・」

美波「Pさんは運転も上手だから聞いてみるといいですよ。」

凛「Pさんと随分親しいんだね。」

美波「ええ、Pさんはお父さんみたいに優しいですし。」

まゆ「でもお父さんは名前で呼ばないですよねぇ。」

美波「Pさんが親しみこめて名前でいいって。」

まゆ「へぇ~。」

凛「ふぅ~ん。」

文香「・・・・・・そうですか。」

P(水じゃなくて油だったかぁ。)

文香「プロデューサーさん、私も名前で呼んだほうが。」

P「自分の好きなほうでいいよ。」

文香「そうですか、Pさん。」ニッコリ

P「ふむ。」

まゆ「Pさん。」

美波「楽しそうですね。」

P(ちひろ・・・・ヘルプ!)

ちひろ「コーヒーでも淹れて来ますね。」

P(逃げたぁ!)

P「そうだ、そういえば俺がこの事務所に入った経緯を話してたんだっけ。」

凛「そうだね、いつの間にか話が脱線してたね。」

まゆ「まゆ、Pさんとの話の続き聞きたいです。」

文香「・・・・・私も気になります。」

美波「どんな話をしていたんですか?」

P「実は社長と杏とちひろは親戚だって話から。」

美波「そのお話は前に聞きました。」

P「あれ、そうだったか?」

まゆ「なんで、美波さんが知っているんですかねぇ。」

美波「Pさんが二人っきりのときに教えてくれたんです。」

凛「アイドルが男と二人だなんて。」

美波「運転の練習に付き合ってもらったので。」

まゆ「運転中にお話するのは危ないですよう。」

美波「練習が終わった後に二人でご飯を食べたときですので。」

文香「なおさら男性と二人で食事はスキャンダルに。」

美波「他にお客のいない素敵なお店だったので大丈夫ですよ。」

まゆ「まゆもそのお店にいきたいですねぇ。」

凛「今度つれてってよ。」

P「まゆも凛も行ったことあるよ。」

P「ほら、あの赤坂の熊の2階。」

まゆ「あそこですかぁ。」

凛「加蓮と奈緒といったあの店?」

P「そうだよ、ハンバーグのおいしい所だよ。」

美波「皆さんもすでに知っていたんですね。」

まゆ「ええ、CDデビューのお祝いに二人で行ったんですよぉ。」

凛「・・・・・今度また、連れてってよ。」

P「そうは言うけど予算がなぁ。」

文香「・・・・私、CDのことでPさんにご相談が。」

P「そういえば、文香はもうすぐCDデビューだな。」

P「皆でお祝いでもするか。」

文香「いえ、出来れば二人で。」

文香「なるべくなら二人で話し合いたいので。」

P「そうか、店を探しておくよ。」

文香「私のお気に入りのお店があるのでそこにしませんか?」

まゆ「文香さん、相談なら皆で考えた方がいいですよ。」

文香「大丈夫です、Pさんと考えますので。」

美波「それじゃあPさんが大変では?」

凛「いつも仕事で疲れてるのに無理させるのはダメだよ。」

文香「・・・・・・Pさんはどう思いますか。」

P「えーとあれだ、この話はまた今度にしよう。」

P「それよりも事務所の話に戻ろう。」

まゆ「そうですねぇ、Pさんの話を脱線させるのはイケナイですよねぇ。」

凛「人の話は最後までちゃんと聞かないと。」

文香「また今度、二人でお話できますからね。」

美波「私もPさんがこの事務所に入った経緯を知りませんからね。」



P「・・・・・そうだな、どこから話せばいいか。」

まゆ「まゆは最初から全部知りたいですね。」

凛「そうだね、この際全部教えてよ。」

美波「秘密が増えるのは嬉しいですしね。」

文香「Pさんとのお話は本を読むよりも楽しいですから。」

P(・・・・・重い。)

P「取り合えず、俺は就職活動してたんだ。」

P「そのとき、叔父さんから電話で。」

P「うちの杏を預かってくれないかといわれてな。」

まゆ「それはアイドルとして、ですよね?」

P「もちろんじゃないか。」

P「それで杏のマネージャーのような事をするうちに叔父さんがプロデューサーにならないかと。」

凛「でも、私が入ったときに杏はいなかったよ。」

P「最初は事務所と叔父さんだけで。」

P「叔父さんが社長はやるから他は自分で見つけて来いと。」

美波「結構いい加減ですね。」

P「そのお陰か実力はついたよ。」

P「それにちひろもすぐに事務員として入ってくれたし。」

まゆ「Pさんが声をかけたんですか?」

P「いや、ちひろが自分からやりたいって。」

文香「ちひろさんへの見方が変わりました。」

凛「意外とアクティブだね。」

P「そうだろ、最初は家もないから俺と一緒に住むとか言ってな。」

美波「そうだったんですか。」

文香「あとでちひろさんとお話したくなりました。」

まゆ「まゆもご一緒しますねぇ。」

ちひろ(給湯室から出られない・・・・・・)

P「そんな訳で今ここでプロデューサーやってるんだ。」

P「アイドルは好きだったからな。」

凛「誰かのファンだったわけ?」

P「いや、単純に人を輝かせてみたかったんだ。」

美波「Pさんも十分輝いてますよ。」

P「俺は月みたいなもんだよ。」

P「皆の頑張りでこうしていられる。」

まゆ「Pさんはもっと自分に自信を持ってください。」

まゆ「じゃないと悲しくなります。」

文香「私を見つけてくれたPさんだからこそ。」

文香「私は輝くことが出来るんですから。」

P「そう言ってくれると嬉しいな。」

P「よし、そろそろ年少組みでも迎えに行くか。」

美波「私はレッスンがあるのでこれで失礼しますね。」

凛「私もこれから仕事があるから出るね。」

P「おお、そうか。」

まゆ「まゆはちひろさんとお話してますね。」

文香「そうですね、私もお話したいです。」

ちひろ()ビクッ

P「それじゃ行ってくるよ。」

アイドルが素直に育ってくれて嬉しい反面少し愛情が深い気がする。
社長が俺のお見合い相手を探していることは秘密だ。
今日もこの事務所で俺は働く。


最近忙しく、このような時間に書くこととなりました。
あまりの忙しさにパンツを考えない日が出てきてしまい自分が自分でないような気がしました。

そんな事を考えコーヒーを飲みながらアイドルはもしかしたら女性が太陽であると思いました。
そうして平塚らいてうの言葉がふと頭によぎりました。
前回SSの続きを書くといいましたがごめんなさい。無理です。

最後に、見てくださった方ありがとうございました。

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