希「失われた歌詞事件」 (103)


ラブライブで日常ミステリ

書き溜めありですが調査編と解決編の二章ずつで分けて書こうと思います


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第一章 「事件の始まり」


〜放課後〜「部室」


海未「メールでお知らせしました通り、本日から新曲の練習を開始します」


「「おぉ〜!!」」パチパチ


海未「まずはこの歌詞をご覧下さい」歌詞配り


「「......。」」読み



絵里「海未?これ何か違う気が...」


希「...確かに海未ちゃんの歌詞っぽくないね」


凛「これ本当に歌詞なのかにゃ?」


穂乃果「...うん、やっぱり何かおかしいよ...」


にこ「...スランプ?」



海未「失礼なっ!私がこんなに頑張ってry」


海未「......。」


ことり「海未ちゃん?」


海未「...おかしいです」


花陽「えと...何が?」


海未「歌詞が、です」



海未「これは私の作った歌詞ではありません...」


絵里「えっ?」


海未「本当です!私の作った歌詞はちゃんと用意してありました!」


真姫「ってことは...」


「「歌詞がすり替えられたっ!?」」


希「スピリチュアルやね...」



第一章おわり



第二章 「μ’sの午後」


事件発覚前の記録
注)昼休みと放課後以外は割愛


〜昼休み〜「2年教室」


海未「......。」コソコソ


穂乃果「...うーみちゃんっ!!何やってるの?」


海未「!!...ほ、穂乃果」サッ


穂乃果「あっ!それ新曲の歌詞だよね!?見せてー」


海未「ダメです!練習まで我慢して下さい!!」



穂乃果「えーっ!海未ちゃんのケチー!」プクー


海未「後で見られるんですからいいじゃないですか」


穂乃果「どうせ後で見せるんだからいいじゃーん」


ほのうみ「むぅ...」


穂乃果「ねぇ!ことりちゃんだって早く見たいよね!?」


ことり「うーん...じゃあ私も見たいってことにしておこうかなぁ?」


海未「なっ!?ことりまでっ!」


ほのこと「お願い海未ちゃ〜ん」


海未「くっ...そんなことしても見せないものは見せません!」

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ほのこと「...。」ジーッ


海未「(穂乃果とことりが私の鞄を...)」


海未「(私も見張っておかないとっ...)」ジーッ

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〜昼休み〜「3年教室」


希「にこっちー、一緒にご飯食べよー」


にこ「あ、ごめん...今日はちょっと無理かも...」


希「何か用事でもあるん?待っておこうか?」


にこ「わざわざそんなことしなくてもいいわよ」


にこ「...じゃあ、にこ急ぐから!ごめんね...」タタッ

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絵里「どうしたの希?」


希「いや、最近にこっちの様子が変だなって...」


絵里「あら、にこの様子が変だなんていつものことじゃない」


希「さらっと酷いこと言うんやね...」


絵里「まあにこのことはちゃんと大事に思ってるわよ?」


希「それならいいんやけど...」



希「にこっち用事があるみたいだったのにお弁当持って行ってしまったんよ」


絵里「にこのことだから間違って持って行ったんじゃないかしら?」


希「そうかなぁ?やっぱりなんかおかしい...」


絵里「希は気にしすぎよ」


絵里「...ちょっとお花摘みに行ってくるわ」スタッ


希「うん、いってらっしゃい」


希「...って、ん!?」


希「えりち...お弁当持ってトイレに...」

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〜昼休み〜「1年教室」


凛「かよちん!真姫ちゃん!一緒にご飯食べよーーっ!!」タタッ


花陽「うんっ!」


真姫「...悪いけど私はパスで」



凛「えーっ!!なんでーっ!?」


真姫「今日はピアノ弾きに行こうと思って...って別になんでもいいじゃない!」


真姫「そういうわけだから二人は気にしないで食べてて」


花陽「あれ?真姫ちゃんお弁当は?」


真姫「売店で適当に済ますわ、早くピアノ弾きたいし...」


真姫「...じゃあまた後で」タタッ

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凛「真姫ちゃんそんなにピアノ弾きたかったのかなぁ...?」


花陽「まあ真姫ちゃんにも色々あるんじゃないかな?」


凛「んー...ま、いっか!」


凛「お弁当食べよっ!」


花陽「うんっ!」

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注)ここから時間は飛んで放課後


〜放課後〜「生徒会室」


海未「穂乃果、書類の処理してきましたか?」


穂乃果「え?書類?...あ、あーーーーーっ!!!」


ことり「忘れてたんだね...」


海未「全く...本当なら3人で三等分だったところをわざわざ穂乃果の分を減らしたというのに...」


穂乃果「うっ...」



海未「今から急いで終わらせてください!」


穂乃果「うう...」


ことり「穂乃果ちゃん手伝おうか?」


穂乃果「ことりちゃんっ!!」パァァ


海未「全く、ことりは甘いんですから...」


海未「...仕方ないですね、私も手伝いますよ」


穂乃果「海未ちゃんっ!!」パァァ

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穂乃果「終わったーーーーっ!!」


穂乃果「海未ちゃんことりちゃんありがとーっ!!」ギュッ


ことり「どういたしまして〜」


海未「やれやれ...ほら、理事長に提出しに行きますよ」テクテク


穂乃果「うんっ!」ガチャ



ことり「(今穂乃果ちゃんが閉めたドアの鍵、音が変だったような...)」


ことり「(あれ?でもちゃんと閉まってる...)」ガチャガチャ


海未「ことり、何してるんですか?行きますよ?」


ことり「う、うん...」

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〜放課後〜「生徒会室付近」


海未「しかし妙ですね...突然穂乃果が腹痛でトイレに行ってしまうだなんて...」


海未「(何かよからぬことを企んでいる気が...)」


ことり「そうだね...穂乃果ちゃん大丈夫かなぁ?」


海未「まあ仕方ありません、2人で提出しに行きましょう」


ことり「うん...」

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〜放課後〜「理事長室」


海未「失礼します。書類の提出にきました。」ガチャ


理事長「あら?穂乃果ちゃんはどうしたの?」


ことり「穂乃果ちゃんならさっきお腹が痛いって...」


理事長「あら、大丈夫かしら...」


理事長「...ああ、書類のことだったわよね」


海未「これです」サッ



理事長「...確かに受け取りました。」


理事長「あとこれ、穂乃果ちゃんに渡しておいて貰えるかしら?」ペラッ


海未「これは何でしょう?」


理事長「今度の会議の資料よ」


海未「分かりました。しっかり渡しておきます」


理事長「ええ、よろしく頼むわね」


ことうみ「失礼しました」ガチャ

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〜放課後〜「生徒会室付近」


穂乃果「海未ちゃーーーん!ことりちゃーーーん!」ダッ


海未「穂乃果!お腹の方は大丈夫なのですか?」


穂乃果「...え?あーお腹か、うん、もう良くなったよ!」


ことうみ「(やっぱり怪しい...)」



海未「そういえば、理事長から今度の会議の資料を渡されましたよ」サッ


穂乃果「あーありがとー」


海未「...失くさないようにしてくださいよ?」


穂乃果「失くしたりなんてしないよ!」


ことり「...あれ?穂乃果ちゃん、さっき鍵閉めたよね?」


穂乃果「え?閉めたよ?」



ことり「鍵、開いてるよ?」


穂乃果「...あれ?」


海未「穂乃果が閉め損ねたんじゃないですか?」


穂乃果「え?あはは...そうかも...」


ことり「(さっきは確かに閉まってたのに...)」


海未「ことり?どうかしましたか?」


ことり「...え?ううん、なんでもないよ...」

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〜放課後〜「3年教室」


希「...あれ?にこっちがいない」


絵里「にこならさっき物凄いスピードで出て行ったわよ?」


希「どうしたんやろ?」


絵里「さあ?にこのことだから宿題の提出忘れてry」


絵里「......。」



希「...えりち?」


絵里「......。」ガシッ


希「へ?」キョトン


絵里「うわああああああああああああ!!!」ダッ


希「ちょっ!?えりち!?引っ張らんどいてぇ〜!」ズザザザーッ

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〜放課後〜「1年教室」


凛「今日も練習いっくにゃぁぁぁーーー!!!」


真姫「元気ね...」


凛「勿論!そのために授業中寝てたんだからっ!」ドヤ


真姫「何のために学校来てるのよ...」


凛「かよちん早く部室行こー!」


花陽「ご、ごめんね...今からアルパカさんのお世話しに行かなくちゃいけなくて...」



花陽「2人は先に部室にry」


凛「凛もお世話しに行くにゃー!!」


真姫「じゃあ私は先に...」


凛「もう!何言ってるの!?真姫ちゃんも行くんだよ!」


真姫「えっ!?私まで!?」


凛「ほらほらっ!行くにゃー!」ダッ

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〜放課後〜「廊下」


凛「でね!床がバリッとするラーメン屋さんがry」


ドドドドド


まきりんぱな「!?」


ドドドドドドドドド


真姫「こっちに何か近づいて...」



絵里「どいてどいてーーっ!!!」ダダダッ


希「うわあああああああああああ!!」ズザザザザーッ


凛「って、絵里ちゃん!?...と希ちゃん!?」


希「ダレカタスケテー」ズザザザザーッ


花陽「トラナイデッ!」


真姫「...って、あなたこそトラナイデッ!」


凛「行っちゃった...」


真姫「元生徒会長が廊下走ってるって...」

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〜放課後〜「職員室前」


絵里「ふぅ...宿題の提出間に合ったわ...」


希「えりちぃ...」ボロボロ


絵里「...あれ?なんで希がここにいるの?」キョトン


希「 」

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〜放課後〜「アルパカ小屋」


凛「アルパカさんのお世話終わったにゃーっ!」


真姫「私たちは見てただけだけどね...」


凛「今度こそ練習行くにゃ!」


真姫「凛は本当に練習が好きよね」


凛「当たり前にゃ!真姫ちゃんは嫌いなの?」


真姫「それは...もちろん好きだけど...」



花陽「今日から新曲の練習も始まるし楽しみだね!」


凛「えっ!?新曲!?」


真姫「知らなかったの?昨日海未がメールで言ってたじゃない」


凛「あれ?そうだっけ?」


凛「...まあいいや、わーいっ!新曲楽しみっ!!」


真姫「よくないわよ...連絡が伝わってないなんて大問題じゃない...」


花陽「まあまあ、次から気をつければいいよ」


真姫「花陽は甘いわね...」

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〜放課後〜「部室」


凛「到着にゃーっ!!」バンッ


にこ「うわっ凛!?もう!ビックリさせないでよっ!!」


真姫「あれ?にこちゃん1人?」


にこ「そうよ、みんな遅すぎっ!」


花陽「希ちゃんと絵里ちゃんならさっき見かけたよ?」


凛「引きずられてたにゃ」


にこ「は?」



真姫「にこちゃんは何してたの?」


にこ「にこならパソコンでブログ更新してたわよ?」


凛「流石μ’sの情報係にゃ!」


にこ「ふふふっ、もっと褒めなさい!」


真姫「変なこと書き込んでなきゃいいけど...」


にこ「変なことなんて書かないわよっ!」

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〜放課後〜「部室付近」


穂乃果「あっ!!絵里ちゃん!希ちゃん!」


希「...ああ、穂乃果ちゃん」


海未「...希?疲れているのですか?」


希「そこの誰かさんのせいでね...」


絵里「??」キョトン



海未「(何があったんでしょうか...?)」


ことり「希ちゃん大丈夫?」


希「まあなんとかね...」


海未「それならいいんですが...」


穂乃果「よーし!それじゃあ今日も練習頑張ろーっ!」


ガチャ

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海未「これですぐミーティングが始まって事件が発覚した、と」


希「みんなの話をざっとまとめるとこんな感じやね」


凛「にこちゃんがずっとぼっちにゃ」


にこ「うるさいわね!真姫ちゃんだってぼっちだったでしょ!?」


真姫「私は花陽たちとアルパカの世話に行ったし」


凛「先に行こうとしてたけどね!」


真姫「うるさいっ!」



希「にぼっちは昼休み何してたん?」


にこ「誰よそれっ!?」クワッ


にこ「はぁ...」


にこ「...にこなら屋上でお昼ご飯食べてたわ」


希「それで放課後は部室でブログ更新、と」


にこ「...そうなるわね」



希「しかし、うちの誘いを断っておいて1人で屋上だなんて...」


にこ「そういう気分だったのよっ!!」


希「うちらも嫌われたもんやなぁ、えりち...」


絵里「そうね...私達はこんなににこを愛してるのに...」


にこ「...もう!別に嫌ってるなんて言ってないでしょうが!」


希「...あっそうだ!」



にこ「ん?」


希「屋上に行ったならタオル拾ってきてくれたら良かったのに」


にこ「タオル?」


希「そう、うちのタオル」


希「目立つところにあったし気づいたやろ?」


にこ「え?...あっ、あーあれね!あれ希のだったのね」


希「うちのって気づかなかったんやね...」


にこ「ごめんって!」


希「まあいいけど...」



希「みんなの行動が大体把握できたところで、少し訊いておきたいことがあるんよ」


「「訊いておきたいこと?」」


希「まずは全員、新曲ができるってことをメンバー以外の誰かに話した人はいない?」


にこ「にこは誰にも話してないわよ」


花陽「家族になら話しちゃったかも...」


ことり「私も...」


海未「私も母に言ってしまいました」


穂乃果「私もお母さんに言っちゃった...あと雪穂」


絵里「私は亜里沙に話したわ」


凛「凛は誰にも話してないよーっ!」


真姫「凛は知らなかっただけでしょ?」


真姫「私も大丈夫、でも作曲してて親には気づかれてるかも...」


希「ふーむ、成る程なぁ...」



希「次に個別に訊きたいこと」


希「まずことりちゃん、生徒会室は絶対に鍵が掛かってたんよね?」


ことり「うん、ちゃんと確認したし...」


希「窓も開いてなかったんよね?」


ことり「うん、それも大丈夫...」



希「次に穂乃果ちゃん、途中で鍵落としたりせんやった?」


穂乃果「大丈夫だよっ!穂乃果そんなにドジじゃないもんっ!」


にこ「...ドジじゃないとは言い切れないわね」


穂乃果「酷いっ!」ガーン



希「あとはこの残された偽の歌詞やね...」


希「この歌詞で何か気づいたことはある?」


凛「はいはいっ!下に変なマークがあるにゃ!」


絵里「変なマークって...これことりのマークじゃないっ」


ことり「えっ!?なんで私のマークがっ!?」



真姫「いや、違う!横にMって書かれてあるわ!」


「「(・8・)M!?」」


花陽「本当だ...」


にこ「これ南ことりってことじゃないの?」


凛「まさかことりちゃんが犯人!?」


ことり「違うよぉ...私じゃないよ...」


希「まあ犯人が名を語った可能性もあるわけやし...」


ことり「希ちゃぁん...」



希「...他に何かある?」


穂乃果「はいっ!紙の種類がいつものと違うよ!」


絵里「確かに言われてみれば...」


穂乃果「みんな気づかなかったの?」


穂乃果「私はすぐに気づいたんだけどなぁ...」



希「海未ちゃん気づいてた?」


海未「...いえ、私も今気づきました」


希「うーん...」


凛「希ちゃん?」


希「...多分、謎は解けた」


「「!?」」



第二章おわり

とりあえずここまでで!
続きの解決編は明日の夜にでも書きます
おやすみなさい...

お待たせしました
今から続きの解決編いきます!

お待たせしました
今から続きの解決編いきます!


書き込みできなくて焦った...
ではいきます!


第三章 「犯人は...」


希「...まず最初に、この事件は新曲ができるということを知っている人じゃないと起こすことはできない、これはいいね?」


希「そして次に、さっきの質問で分かっていることやけど、それを知っている人はメンバーか、その家族ぐらいなんよ」


希「つまり、犯人は関係者だと言える」


希「そして、この中には嘘をついている人がいる」


希「そうカードは告げてる」


「「!?」」



希「今からこのカードに示して貰うよ」


「「カードで探すの!?」」


希「じゃあ、いくよ」サッ


「「......。」」ゴクリ


希「愚者...やね」ペラッ


「「!?」」



希「...にこっち」


にこ「なんで愚者でにこなのよっ!?」


希「...まあ、冗談やけどね」


花陽「ジョウダンダッタノォ!?」


希「まあ、にこっちが嘘ついているって考えてるのは本当よ?」


にこ「嘘なんかついてるわけないじゃない!」



希「にこっち、本当は今日の昼休み屋上に行ってないんやろ?」


にこ「...行ったわよ!行ったから希の忘れ物に気づいたんでしょ!」


希「...おっと、言い忘れてたんやった」


希「実は「うちがタオルを忘れてたってのは嘘」なんよ」


「「!?」」



にこ「...え」


希「無かったはずの物を見つけるわけがないよね?」


にこ「えっと...」


希「...本当は行ってないんやろ?」


にこ「うっ...」


にこ「......。」


にこ「...あんたには嘘つけないわね」ハァ


にこ「...希の言う通り、にこは屋上に行ってないわ」



希「本当はどこに行ってたん?」


にこ「それは...」


にこ「......。」


希「どうなん?にこっry」


真姫「...音楽室よ」



にこ「真姫ちゃん!?」


真姫「...このままじゃにこちゃんが犯人になっちゃうじゃない」


にこ「そうだけど...」


真姫「にこちゃんは私と一緒に音楽室に居たわ」


真姫「これはにこちゃんと二人だけの秘密だったんだけど...」


希「秘密かー、ラブラブやねー」ニヤニヤ


にこまき「うっ...うるさいっ!」



穂乃果「...それで何か分かったの?」


希「...いや、別にこのことは解決には繋がらないんやけどね」


真姫「関係無かったのっ!?」


にこ「じゃあなんで聞いてきたのよ!?」


希「いや〜にこっちの隠し事が気になってなー」



花陽「でもどうして解決には関係ないの?アリバイがあったってことは重要じゃ...」


希「だって昼休みは海未ちゃんがずっと鞄を見張ってたんやからすり替えられるはずないやん」


希「穂乃果ちゃんとことりちゃんだって見ようとして見張ってたんやしね」


海未「...つまり、昼休みに犯行は無かったと考えてもいいということですね?」


希「そう、だから犯行時間は放課後以降に絞られるんよ」



希「そしてその放課後なんやけど...」


絵里「ふふっ、分かったわ!」


希「おっ!えりちいってみる?」


絵里「ええ、これ以外あり得ないわ」


絵里「簡単よ、放課後の間に歌詞をすり替えることができたのは1人しかいない!」



絵里「生徒会室の状況を3つに分けて説明するわね」


絵里「まず1つ目の状況は穂乃果達が中で作業をしていた時」


絵里「この時間帯では歌詞の入った海未の鞄は生徒会室にあった」


絵里「ただ、この時間の犯行は無理ね」


絵里「海未のいる前で海未の鞄を探るなんてできる訳がないもの」



絵里「そして2つ目の状況、これは穂乃果達が提出しに行ってる間ね」


絵里「この時鍵が閉まっていたということはことりの証言にあるわね」


絵里「この時も海未の鞄は生徒会室にあったからすり替えるには生徒会室に入る必要があるの」


絵里「だけど生徒会室には鍵が掛かっていた、つまり侵入は不可能ということ」


絵里「そして次に3つ目の状況、穂乃果達が生徒会室に戻って来た時」


絵里「この時何故か鍵は開いていた、つまり「誰かが侵入した」ということになるの」



絵里「この後すぐにミーティングが始まったのだから、犯人はその侵入した何者かであると言い切れるわね」


絵里「そしてそれは鍵の掛かった生徒会室に入れる人物だということも分かる」


凛「生徒会室の鍵を持っていた人...」


穂乃果「そ、そんな...」


絵里「そう、つまり犯人はあなた、穂乃ry」


希「ちょっと待ったっ!!」バンッ


「「!?」」ビクッ



絵里「どうしたの希?合ってるでしょ?」


希「...うちもそう考えてた」


絵里「で、でしょ?なら...」


希「ついさっきまではね」


「「!?」」


絵里「さっきまで?どういうことかしら?」



希「穂乃果ちゃんが怪しいと考えて穂乃果ちゃんの言動を思い返してみたんやけど...」


穂乃果「...私の言動?」


希「穂乃果ちゃんは歌詞が配られたとき言ってたんよ「やっぱり何かおかしいよ」って」


絵里「...どういうこと?」


にこ「恐ろしい記憶力ね...」



希「「やっぱりおかしい」この発言は初めて見たときの発言としては妙やない?」


真姫「確かに1度見たことがあるような口振りね」


希「その通り」


海未「...つまり、穂乃果はどこかで偽物の歌詞を見ていたと」


希「そう、穂乃果ちゃんは生徒会室を離れている間に海未ちゃんの鞄を探って歌詞を見た」


希「けど、それは偽物の歌詞だった、そうやろ?穂乃果ちゃん」


穂乃果「...うん」



ことり「...何でそんなに重要なことを黙ってたの?」


穂乃果「海未ちゃんに怒られるのが怖くて...」


穂乃果「私が勝手に鞄を覗いたって知ったらきっと海未ちゃん怒っちゃうと思ったから...」


海未「...全く、そんなことを心配していたのですか...」


穂乃果「...海未ちゃんごめん!」


海未「大丈夫ですよ穂乃果、私は怒ってませんから」


穂乃果「本当?」


海未「...本当です、私が嘘をついていると思いますか?」


穂乃果「ありがとう海未ちゃんっ!!」ギュッ



真姫「...穂乃果が犯人じゃないってことは分かったんだけど、結局犯人は誰なのよ?」


希「...それがね、うちにもよくわからないんよ」


「「えっ!?」」


にこ「ちょっ...どういうことよ!さっきまであんなに自信満々に話してたくせに!」


希「なら、鍵の掛かった密室に置いてある物をどうやって持ち出せると思う?」


希「鍵を持っていた穂乃果ちゃんが犯人でないとわかった今、他に誰がこんなことできると思う?」


にこ「うっ...それは...」


希「ね?そうなるやろ?」



真姫「...なら歌詞はどうなるのよ?」


希「それなら大丈夫、明日になれば戻ってくるってカードが告げてるから」


「「へ?」」


希「だから今日はこれで解散にせえへん?」


希「歌詞がないなら練習もできないし、それにもうこんな時間だしね」


絵里「...希が言うなら仕方ないわね」


希「海未ちゃんもそれでええよね?」


海未「...えっ、はっはい」

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ーーーーーー
ーーー


〜帰り道〜


海未「では私はここで...」


穂乃果「じゃあね海未ちゃん!」


海未「はい、また明日」


海未「(これで良かったのでしょうか...)」テクテク


希「...海未ちゃん」


海未「のっ、希!?どうしてここに!?」


希「海未ちゃんに話があるんよ」


希「ここじゃなんだから場所移そか」

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ーーー


〜公園のベンチ〜


海未「で、話というのは?」


希「...犯人が分かったんよ」


海未「そうですか...」


海未「...推理を聞かせてもらってもいいですか?」


希「...うん」



希「...生徒会室が密室になっていたというのはさっきの通りやね」


希「ただ、この密室は絶対に解けない」


希「何故なら穂乃果ちゃんが犯人でないことが証明されたから」


希「密室を破ることのできる穂乃果ちゃんが犯人でないならこの密室は「絶対に解けない」んよ」


海未「つまりあの密室で犯行が行われたわけではない、と?」


希「そう、あれは完全な密室であって、小説みたいに仕掛けがあるようなものじゃない」



希「でも「密室になる前」にすり替えられとったらどうやろ?」


海未「...それは無理です、人目につきますから」


希「なら、すり替えられたんやなくて取り出されたんやったら?」


海未「取り出すだけでも結局人目につくのでは...?」


希「いや、人目につかないタイミングが一度だけある、取り出すだけならね」


希「それは「海未ちゃん」がバッグから書類を取り出した時」


海未「......。」



希「海未ちゃんは持ち帰った書類を取り出す時その中に「本物の歌詞」を忍びこませた」


海未「......。」


海未「...偽物の歌詞が入った経緯については?」


希「バッグには元々本物の歌詞と偽物の歌詞の「両方」が入っとったんよ」


希「本物の方だけ取り出せばすり替えられたように見せかけれる」


希「...それが犯人の狙い」


海未「......。」



希「そしてその2つの歌詞は紙の種類が違った」


希「これはこれらの「製作者が違う」ということを表しているんよ」


希「勿論本物の歌詞の製作者は海未ちゃんということになる」


希「じゃあ偽物の歌詞の製作者は誰なのか」


希「偽物の歌詞にはサインがあったやろ?」


海未「...(・8・)Mというサインですね?」



海未「でもあれはことりの名を語った可能性があると言ってませんでしたか?」


希「海未ちゃんは(・8・)M=南ことりだというのは妙だと思わない?」


海未「...えっ?」


希「南ことりにするならM(・8・)にするべきやない?」


海未「...確かに」


希「この(・8・)MのサインはことりM、ことりママ、つまり理事長の物やったんよ」



希「ことりちゃんから聞いて、理事長は新曲のことを知っていた」


希「その上本物の歌詞は取り出されて理事長へ届けられた」


希「理事長が書類を受け取って確認をしなかったこともおかしいんよ」


希「元生徒会やから分かるんやけど、理事長はいつも書類を受け取ったら1回確認で目を通すんよ」


希「それに後で歌詞が紛れていることに気づいたなら理事長は教えてくれるはず」


希「つまりこれは海未ちゃんと理事長の共犯」



希「犯人は...」


希「...海未ちゃんと理事長」


海未「...見事な推理です」


海未「...いつから私のことを怪しいと思っていたのですか?」


希「...そうやね、穂乃果ちゃんがいち早く「紙の違い」に気づいた時かな」


希「穂乃果ちゃんが気づいて、海未ちゃんが気づかないなんておかしいやろ?」


海未「...その通りですね」



海未「...何故皆の前で最後まで推理をしなかったのですか?」


海未「それに、何故動機を聞かないのですか?」


希「...そこまで考えが至らなかった、なんて言っても無駄なんやろな」


希「...海未ちゃんが理事長に脅されとるんやないかと思ったんよ」


海未「......。」


希「海未ちゃん正直に答えて、この犯行はやらされたものなん?」


海未「...そうですね、やらされたもの、です」



海未「私はやりたくなんかなかったんです...」


海未「ただ、やらなければ穂乃果が...」


希「...分かった、それ以上は言わなくてええよ」


希「...海未ちゃん、明日理事長に歌詞を返してもらって」


海未「......。」


希「...それだけ約束してくれればうちは海未ちゃんを責めない、みんなにも何も言わない」


海未「...はい、わかりました」



第三章おわり



第四章 「密会」


〜次の日〜「空き教室」


理事長「はい、歌詞」ペラッ


海未「ありがとうございます」


理事長「私の歌詞、みんなはどう言ってたかしら?」


海未「酷い歌詞と...まあそこまでキツくは言ってないですが」


理事長「そうだったのね...でももう大丈夫よ」



海未「...と言いますと?」


理事長「借りてた海未ちゃんの歌詞で勉強したおかげで少し上達したのよ」


海未「...あの、一ついいですか?」


理事長「何かしら?」


海未「何故こんなことをやろうと思ったんです?」


理事長「...ママライブに出ようと思ったの」


海未「は?」



海未「そんなわけのわからない理由で...」


理事長「...ところで、何故9枚も歌詞を貸してくれたのかしら?」


海未「えっ」


理事長「えっ」


海未「(まさか...)」


海未「私は何の為に...」ガックリ



理事長「(どうしたのかしら急に...)」


理事長「...大丈夫よ、報酬の方はちゃんと用意しておいたから」ピラッ


海未「...おぉっ!これは穂乃果の幼少期の写真!!」バッ


海未「素晴らしい!最高です!!」


希「へぇーうちにも見せてくれへん?」ニコニコ



海未「...仕方ないですねー、少しだけでry...って希!?」


希「何?海未ちゃん」ニコニコ


理事長「??」キョトン


理事長「(何だかよくわからないけど物も渡したし帰りましょうか...)」テクテク


海未「あっ!理事長ちょっと待っry」


希「...わしわしMAX、やね!」ニッコリ


海未「ぎゃあああああああああああああああああーーーーー!!!」

ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


ことり「(なんか今海未ちゃんの叫び声が聞こえた気が...)」


穂乃果「ことりちゃん?どうかした?」


ことり「ううん、何でもないよ...」



第四章おわり



おまけ「NGカット集」


注)入れたかったけど構成上入れられなかったネタです


「荷物検査」


希「メンバー全員の荷物検査をした結果...見つかったのは...」


「「...見つかったのは!?」」ゴクリ


希「...作詞ノート、枕、ランチパック、スーパーのポイントカード、ラーメン割引券、にこっちのブロマイド、米俵、中二病ノート、タロットカードぐらいやね」


にこ「メンバーでさえ虜にしちゃうなんてぇ〜にこってば罪な女〜(はぁと)」キュルン


真姫「 」


穂乃果「米俵って鞄に入るの...?」


花陽「 」


凛「かっこいいノートだにゃ!!えーっと、破羅衝...?」


絵里「 」

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「ミ?キィホームズ」


希「犯人は...怪盗帝国やっ!」


海未「ってなんでですかーっ!」


にこ「確かにあいつらならやりかねない...」


「「誰?」」キョトン

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「偽歌詞の行方」


〜推理中〜


凛「暇だにゃー」


凛「紙飛行機でもつーくろーっ!」オリオリ


花陽「それ偽の歌詞じゃ...」


にこ「ちょっと凛!」


花陽「にこちゃんっ!」パァ



にこ「にこにもやらせなさいっ!」


にこ「にこの宇宙ナンバーワン紙飛行機を見せてあげるわ!」


凛「望むところにゃっ!」


花陽「 」

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希「...あれ?偽の歌詞は?」


花陽「あれです...」指差し


25ゴウッテソンナニツクッチャッタノニコチャン!?

チガウニキマッテルデショッ!ニコノ25ヨッ!!

ミテナサイ!エイッ!

ヒュー

アーッ!ソトニデテイッチャッタニャッ!

トリニイキナサイヨ!

ニコチャンガイッテヨッ!


「「......。」」



おまけおわり



以上です

納得していただけたでしょうか?


まとめると

理事長「穂乃果ちゃんの写真あげるから歌詞貸して!ついでにみんなに私の歌詞の感想聞いてきて!」


海未「穂乃果の写真のために歌詞をすり替えてみんなを騙さなきゃ!」

となってしまったわけです


どういった経緯でこの行き違いが生まれたのかはご想像にお任せします


怪しい人物が犯人でないというクリスティ的展開が書きたかっただけ


ただ、穂乃果を怪しくさせようとしすぎるあまり他メンバーを上手く活かせなかった点は反省しています...


うみにこホームズを期待した方ごめんなさい...


では依頼出してきます

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