希「ゲームを始めよう?」 (63)

神社


希「んー、やっと倉の掃除も終わりそうやなー」ノビー

希「はよ終わらせな。なんせ明日は……フフッ。えりちの驚いた顔が……」

希「ん? なんやろこの水晶」

ピカッ!

希「!? 急に光だして……うわ!?」


――――
――





学校

絵里「おはよう、希」

希「……おはよう」

絵里「なんか元気ないけどどうかしたの?」

希「なんでもあらへんよ……」

絵里「そ、そう……」

希「……うち、行くとこあるから……」スタスタ

絵里「にこ、希様子なんか変じゃない?」

にこ「元気がないっていうか、生気ないって感じね。にこが話しかけたときも同じ反応だったし、いったい何があったのやら」キョウノコトワスレテナイワヨネ……

絵里「にこ、今何か……」

バンッ

凛「にこちゃーん! あれどうなったかにゃー?」

にこ「ちょっ! 凛!?」

絵里「にこ、あれってなに?」

にこ「な、なななんでもないわよ! ほら凛行くわよ!」

凛「わわ、にこちゃーん!」

ナンデエリガイルマエデイウノヨ!
ゴメーン ウッカリシテタニャー
ナンカノゾミガオカシイシ,アトデカクニンスルワ

絵里「……なんだったのかしら?」

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部室


ガラッ

花陽「希ちゃん。来たよー?」

希「花陽ちゃん……」

花陽「相談ってなにかな? 私で役に立てるか分からないけど、希ちゃんのためにがんばるよ!」

希「それなら……ゲームをしよう?」

花陽「ゲーム?」

希「そう、全てを賭けた、ね?」

花陽「希ちゃん!? ?!?!?!?!!」


――――
―――
――




三年生教室


ガラッ

希「……」

にこ「あ、戻ってきたわよ」

絵里「ギリギリに戻ってくるなんて、なにしてたの希?」

希「なんでもあらへんよ」

にこ「何してたかくらい教えなさいよ」

希「なんでもあらへんって」

絵里「希……」

教師「それじゃ、授業始めるぞー」

一年生教室



凛「かよちんが帰ってこないにゃー」

真姫「保健室に行ったのかしら?」

凛「朝来たときはすっごい元気だったよ?」

真姫「そうよね……」

真姫「あと凛、さっき言ってた面白いことって何?」

凛「に、にゃ!? 凛、そんなこと言ったっけ?」

真姫「ニヤニヤしながら声に出てたけど」

凛「さー? 凛しらないにゃー」

教師「授業始めるぞー」

凛「ほら授業始まるよ! 真姫ちゃん集中集中!」

真姫「あ、凛! もう……」

凛(かよちん……どうしちゃったの……)

ブー ブー

凛(メール……)

凛(!!)


花陽ちゃんのことで、昼休み部室で待ってる
一人で来てね  希

昼休み


真姫「結局花陽は戻って来なかったわね」

凛「真姫ちゃんごめん! 一人でお昼食べてて!! 慣れてるから大丈夫だよね! それじゃ凛行くとこあるから!!!」ビューン

真姫「わかったわ…って一言余計なのよ!!」

真姫「……中庭にでも行こ」



中庭


真姫「絵里、にこちゃん」

絵里「真姫」

にこ「真姫ちゃん一人?」

真姫「花陽は朝来てからいなくなるし、凛は用事でどっか行っちゃったのよ」

絵里「花陽は大丈夫なの?」

真姫「休み時間に保健室に行ったけどいなかったし、多分早退したんだと思うわ」

にこ「なんの連絡もなしにねぇ」

真姫「凛も、なんかただ事じゃないって感じだったし」

真姫「なんか変なのよね」

真姫「って、そういえば希は一緒じゃないの?」

絵里「希もどこか行くところがあるって…… それに、朝から様子がおかしいのよ」

にこ「なーんか変なのよね。ただ元気がないってだけじゃなくて、なんていうか…… 生気がないっていうか」

絵里「朝も同じこと言ってたわね」

真姫「あの希がねぇ……」

真姫「そう言えば、凛が何か面白いことがあるって言ってたんだけど、二人とも何か知らない?」

絵里「さぁ?」

にこ「ブッ!」

絵里「にこ、どうしたの?」

にこ「いや、なんでもないわよ」

真姫「……何か知ってるんじゃないの、にこちゃん?」

にこ「にこー、何も知らないにこー」ニコー

絵里「朝、凛と話してたことと関係あるの?」

にこ「ちょっ、何言ってんのよ絵里!」

絵里「希がどうとかも言ってたわよね?」

真姫「凛とにこちゃんと希……」

にこ「さ、さーもう授業が始まるにこー、早く教室に戻らなくちゃ! じゃあね真姫ちゃん! ほら絵里も!」グイッ

絵里「え、にこ! えと、じゃあね真姫」フリフリ

真姫「うん、じゃあね」フリフリ

真姫「……」

真姫「私、また一人か……」ポツーン

部室


バンッ!

凛「希ちゃん! かよちんのことなにか知ってるの!」

希「フフッ あれよ、あれ」

凛「あれって!?」

花陽「」

凛「冗談だよね……冗談だよね希ちゃん……」

希「……」

凛「かよちんに何したの!」

希「フフッ……」

凛「答えて希ちゃん!!!!」

希「花陽ちゃん……元に戻したい?」

凛「当たり前だよ!!」

希「なら、ゲームをしよう? 凛ちゃん?」

一年生教室



真姫(おかしい……)

真姫(凛も戻ってこないなんて……)

真姫(希の様子もおかしいって言ってたし、なにか関係してるの?)

真姫(放課後、希に会う必要がありそうね)







放課後



キャー
ナンナノ!
イッタイナンデ!?

真姫「どうかしたの?」ガチャ

にこ「なんでこんなことしてんのよ!!」ガシッ

希「うちは、うちのしたいことをしただけや」

にこ「この!?」

絵里「にこ!」ガシッ

にこ「絵里! なんで止めるの!? こいつは!」

穂乃果「希ちゃん、本当に……」

海未「信じられませんが……」

ことり「希ちゃん……」

真姫(私が入ってきたとき、状況が全く分からなかった。でも、私は気づいた。にこちゃんが希に掴みかかってるのを見て。そして)

真姫「ちょっとみんな、どうして !?」


花陽「」

凛「」

真姫(横たわる花陽と凛の姿を見て、繋がった)

真姫「希……」

希「真姫ちゃん、来てたんやね」

にこ「真姫ちゃん、こいつが!」

真姫「にこちゃんは黙ってて!!!!!」

にこ「ッ!!」

希「なに、真姫ちゃん?」

真姫「花陽と凛…… 希がやったの?」

希「そうや、うちがやった。これでね」パッ

真姫(トランプ……)

希「これ説明するの、何回目かなぁ」

希「このトランプでゲームをして、二人の魂をうばったんよ」

希「おかげで、朝より体調が良くなったわ」ケラケラ

真姫「それに勝てば、花陽と凛……」

希「勿論、二人は元に」

真姫「希、あなたも元に戻るの?」

希「……」

真姫「答えられないの?」

希「フフッ 勿論うちも元に戻したる」

真姫「それなら……」

希「ただし! 真姫ちゃん一人だけじゃダメや。一人の魂だけで全員戻そうなんて、そんなのは認められんよ?」

真姫「そんなの!」

ポン

絵里「なら私の魂、真姫に預けるわ」

真姫「絵里!?」

絵里「勝ってくれるんでしょう? なら、なんの問題もないわ」

ポン

にこ「そういうことね」

真姫「にこちゃん!?」

絵里「これで三人分」

にこ「文句ないでしょ?」

穂乃果「な、なら私も」

絵里「穂乃果達はダメよ」

穂乃果「でも……」

にこ「あんた達はもしものときの保険なんだから」

絵里「もし真姫が負けたときは……お願いね」

穂乃果「……」

海未「はい……」

ことり「うん……」

真姫「でも、私でいいの?」

にこ「あなたが救いたいんでしょ、花陽と凛のこと」

真姫「にこちゃん……」

絵里「二人を助けてあげて、そして希も……」

真姫「絵里……わかったわ」

真姫「二人のの魂、私が預かったわ!」

希「フフッ 美しい友情やね」

希「それじゃ始めよっか……全てを賭けたゲームを!」

希「まずはルール説明やね」

希「このゲームには1~5までのカードを使うんよ。それを互いに配って、一枚ずつカードを出して勝負。基本的には数字が大きい方が勝つんやけど、特別に1は5に勝つことができる。勝負がついたらカードを戻して、勝負再開。相子になったら残ってるカードで勝負を続ける。」

希「それでこのゲームのおもしろいとこはな、プレイヤーには20の持ち点があるんよ。これはカードを出す度にその数字分点が減るん。5なら5点、1なら1点のようにな。それで勝負に勝つと持ち点が2増える。これを繰り返して相手の持ち点を0にした方が勝ちってわけや」

希「あ、でも。カードを出して0以下になったとしても、勝負に勝って0以上になれば負けにはならずにゲーム続行や」

真姫「相子のときは点の減りはどうなるの?」

希「勝敗が決まったときのカード分減るよ」

穂乃果「穂乃果、あんまりルールわかんなかった……」

にこ「はぁ!? 集中して聞いてなさいよ穂乃果!」

穂乃果「そういうにこちゃんはわかったの?」

にこ「に、にこがわかんないわけないじゃない!?」

海未「二人とも……」

絵里「ちゃんと分かるように教えてあげるから……」

真姫「カードを出す順番は?」

希「あー、言い忘れてたわー。じゃあうちが先出しで、そっから一回交代やね」

真姫「いいの? 先出しの方が不利なんじゃないの?」

希「せめてものハンデやん」

真姫「あら、ありがと」

ことり「なんか、すごい雰囲気だね……」

海未「真姫は本気で怒っていますからね……」

希「真姫ちゃん、席はそこでええ?」

真姫「別にどこでもいいわよ。早く始めましょう?」

希「それじゃ、ゲームスタートや!」

やーみがーもうひーとりのーじぶーんをつーくーるー

闇遊戯かなって思って開いたら違ったけどどっちかと言えば海馬だった

というかダービー兄弟

先攻 希


希「んー、 まずはこれかなー」スッ

真姫「……」

真姫(このゲーム、点が殆ど増やせないのが特長ね。5を出して勝ったところで-3。増やすには1で勝つ以外ない。いかに相手の点を減らせるか……いや、いかに自分の点を減らさないかが重要になってくる)

真姫(それなら、まずは)

真姫「……」スッ

真姫(私が出したのは1。まずは相手の出方を見る)

希「よっ」パッ

真姫「ッ!」

真姫 1  希 2

希「はぁー……うち、残念や」

真姫「なにがよ!」

希「花陽ちゃんや凛ちゃんと同じなんやもん」

希「二人とも最初は様子見でリスクの一番小さい手を出してた。まさか真姫ちゃんも同じとはなー」

希「うちを失望させずに、真姫ちゃんは、二人よりも楽しませてよね?」

真姫「……絶対あんたを倒してやるから!」

希「フフッ その意気その意気」


持ち点

真姫 20-1=19

希 20-2 2=20

絵里「さっきは完全にやられたわね」

穂乃果「どういうこと?」

絵里「最初は持ち点の減りを抑えようと思ったところを見事につかれたわ。花陽と凛の経験もあったから余計に手が読まれたのね」

穂乃果「そうなんだ……」

海未「でも、真姫なら」

絵里「ええ」



先攻 真姫


真姫(……ふぅ 慌てるような状況じゃないわ私)

真姫(ここは、私が大きいものを出すことも意識させる。そのためには……)

真姫(5よ!)スッ

希「ふーん」ウツムキ

真姫「なに?」

希「フフッ わかるよー。真姫ちゃんの考えていること」

希「なかなかいいんやない? 恐怖に負けてビビってるんじゃないかと心配してたうちはバカやったな」

真姫「何言って」

希「勝負や」スッ パッ


真姫 5  希 1


真姫「そんな……」

希「いやー、狙いはいいんとちゃう? 大きいものもちゃんと出すと相手に思わせる。大事なことや」

真姫「……」

持ち点

真姫 19-5=14

希 20-1 2=21

にこ「真姫ちゃん……」

絵里「信じましょう、真姫のことを……」ギュッ


先攻 希


希「んー、まぁこれかな」スッ

真姫(さっきのは別に負けても良かった。だから勝負はここからよ!)

真姫(自分の持ち点からしてもう、大きい数で負けるのは許されない……)

真姫(だからこそ、私は大きい数で勝負に出る!)

真姫「…」スッ

希「勝負!」パッ

真姫 4  希 3

希「あら、負けてもうたわ」

真姫「よし!」

真姫(まず一勝!)


持ち点

真姫 14-4 2=12

希 21-3=18

穂乃果「やった! 初勝利だよ!」

海未「真姫……このまま……」



先攻 真姫



真姫(この流れに乗るのよ私!)

真姫(強気に攻めて、なるべく勝つのよ!)

真姫(4!)スッ

希「んー……」テンジョウミアゲ

希「んむむむむむむ……」ウツムキ

穂乃果「なんか怖いよ、海未ちゃん……」ギュッ

ことり「海未ちゃん……」ギュッ

海未「大丈夫です、二人とも。大丈夫です」

希「……フフッ」

真姫「なによ。そんなにおかしいの?」

希「見えたで……真姫ちゃんの手……」

希「これや」スッ

真姫「……勝負」パッ


真姫 4  希 5


真姫「そんなッ!?」

希「うちはスピリチュアルやからねー。見えてしまうんよ真姫ちゃんのカードが」

真姫「そんなこと!」

希「フフッ……信じられないん? でも事実やからなぁ、信じる信じないは自由やけど」

真姫「そんなこと、ありえない……」

絵里「真姫、落ち着いて!」

にこ「そうよ! あんなやつの言うことなんて信じちゃダメよ!」

真姫「絵里……にこちゃん……」

真姫「うん、そうね……そうだわ」

真姫(私のカードが見えるなんて、ありえない)


持ち点

真姫 12-4=8

希 18-5 2=15

先攻 希



希「まぁ、これやろ」スッ

真姫(一桁……)

真姫(もう本当に、負けられない!)

真姫(私だけじゃない、絵里とにこちゃんの魂もかかってるんだから!)

真姫(考えるのよ西木野真姫!)

希「すごい顔になっとるよ真姫ちゃん。リラックスリラックスー」

にこ「うるさいわよ希!」

希「別にいいやん。真姫ちゃんすごい汗で見てて心配なんやもん」

にこ「誰のせいで……ッ!」

絵里「にこ、落ち着いて」

にこ「でも!」

絵里「真姫を信じるのよ」

にこ「絵里……くっ!」

真姫「ごめんなさい……にこちゃん……」

にこ「いや、あの……ごめん……」

真姫(二人を不安にさせないように勝つのよ、勝つのよ私!)

真姫(でも、大きいのを出して負けたら……)

真姫(いえ、もう勝ち続けないと私に勝ちはない……なら、なら)

真姫「……」プルプル

希「真姫ちゃん、震えてるで?」

真姫「うるさいわね!」

真姫(くっ、止まりなさいよ!)プルプル

真姫(止まって!)

希「まだ終わるわけやないんやし、気楽やろうや気楽に」

真姫「はあ、はぁ……」

真姫(考えが、まとまらない……)

真姫(……)

真姫「……はい」スッ

希「はい、勝負♪」パッ


真姫 4  希 4


希「おー! 初めての相子やん」

真姫「相子……」

希「そう言えば、相子になったときのカードを出す順番は決めてなかったね」

希「どうしたい?」

真姫「交代すればいいと思うけど?」

希「ふむ。ならそうしよか」

希「んで、勝負が着いたら相子のときの結果に関係なく元の順番通り」

希「これでええな?」

真姫「ええ……」

希「それじゃ、真姫ちゃんからやね♪」

真姫(残りのカードは1、2、3、5)

真姫(勝ちやすいのは3か5)

真姫(なら、この二枚から選ぶのが定石)

希「フフッ……」ウツムキ

真姫(! ダメよ! そんな手はあいつに読まれるに決まってるわ!)

真姫(あいつはそれを潰すカード、1か5を出すはず。それなら)

真姫「これよ」スッ

希「いいねー……でも、真姫ちゃんの考え……」ウツムキ

希「まるわかりなんよ」スッ


真姫 2  希 3


真姫「そ、そんな……」

にこ「……うそ」

絵里「………」

穂乃果・海未・ことり「……」

希「フフッ……アハハ、アハハハハ!」

希「いやー、いいやんその表情」

希「その絶望顔♪」

希「さ、終わるまで続けよ真姫ちゃん」



持ち点


真姫 8-2=6

希 15-3 2=14

先攻 真姫



真姫(もう……わかんない……)

真姫「……」スッ

希「はー……」ウツムキ

希「元気なさすぎやん」

希「張り合いないなー」スッ

希「ほい、勝負!」パッ


真姫 1  希 2


希「はい、うちの勝ち!」

真姫「……」



持ち点


真姫 6-1=5

希 14-2 2=14

先攻 希



希「んー、まぁこれかな?」スッ

真姫「……」

真姫(私……バカみたい……)

真姫(勝手に勝負を挑んで、勝手に巻き込んで……)

マキチャン

真姫(勝手に負けて……)

キイテルノ!
ネェ,マキ!

真姫(なにやってんだろ……)

マキチャン!

まきちゃん!

真姫「!? 何!?」

にこ「まだ負けた訳じゃないでしょ! なにしょぼくれてんのよ!」

絵里「勝負は最後まで分からないって言うじゃない!」

穂乃果「真姫ちゃん、ファイトだよ!」

真姫「………そん……言わ……って」

にこ「何? 真姫ちゃ……」

バンッ!

真姫「そんなこと言われたって! どうにかなるわけないじゃない!!」

真姫「もうこんなに点差ついてんのよ!」

真姫「これからどうしろって言うのよ!!」

にこ「真姫ちゃんが……」

にこ「真姫ちゃんがそんなこと言わないでよ!」

にこ「にこ達はね! 真姫ちゃんを信じるしかないのよ!? それなのに、それなのに真姫ちゃんが諦めるなんて許さないから!!」ガシッ

絵里「にこ!」

にこ「絵里止めないで! この腑抜けを何とかしてやらなきゃ!」

絵里「私達がこんなことしたって意味ないわ!!」

にこ「絵里……」

絵里「真姫だって……精一杯やってくれたのよね?」グスッ

絵里「なら……受け入れてあげましょう?」グスッ

にこ「でも……でも!」

絵里「だって……一番辛いのは……真姫なんだから」ポロポロ

真姫(……ならもう、でも……)

真姫「クソ!」バンッ!

希「それじゃ、勝負」パッ


真姫 5  希 3


希「あちゃー、ダメやったなー」

真姫「……」



持ち点

真姫 5-5 2=2

希 14-3=11

アイドルがクソとか言っちゃあかん

先攻 真姫



真姫(勝った……)

真姫(でも、なんで?)

真姫(そう言えば、前に私が勝ったときも後出しだった……)

真姫(それに、私が先出しの時は全て一番いいカードであいつは勝ってる……)

真姫(本当にスピリチュアルパワーがあるなら、私が後出しでも勝てるはずよね……)

真姫(まさか!? でも証拠はなにも……)



真姫『あと凛、さっき言ってた面白いことって何?』

凛『に、にゃ!? 凛、そんなこと言ったっけ?』

真姫『ニヤニヤしながら声に出てたけど』

凛『さー? 凛しらないにゃー』



絵里『朝凛と話してたことと関係あるの?』

にこ『ちょっ、何言ってんのよ絵里!』

絵里『希がどうとかも言ってたわよね?』

真姫『凛とにこちゃんと希……』



希『うちはスピリチュアルやからねー。見えてしまうんよ真姫ちゃんのカードが』

真姫「!」

真姫(このとき、体に電流が流れたようだった)

真姫(……なるほど、そういうことだったのね)

真姫(絶対的な確証はない。にこちゃんに聞けば全てがわかるけど、それはできない……あいつに気付かれたら全てが終わる……)

真姫(なら信じるしかないわね、私自身を)

真姫(それと数秒前の私をぶん殴りたいわ……なに諦めてんのよって!)キッ

真姫(でも、あいつを倒すにはこのままじゃダメ)

真姫「……」チラッ

にこ「真姫ちゃん……」

絵里「真姫……」

真姫(うん、今の状態ならいける)

真姫(さっきの私の行動、それも完全に理想的)

真姫(やるのよ……西木野真姫 ここでやりとげて、救うのよ友達を!)

真姫「……一つ提案があるんだけど?」

希「なんや真姫ちゃん?」

真姫「カードを出すときに持ち点を賭けて、勝負に勝ったらその賭けた点の倍が手に入り、負ければなくなる」

希「へー、なかなかいいやん」

真姫「なら……」

希「ただし、賭けるときは持ち点全部……これでどうや?」

真姫「……いいわよ」

希「んー、それにただ増えるだけしゃ面白くないしなぁ……」

希「そうや、持ち点が50以上になっても勝ちってことにしよう、ええな?」

真姫「ええ」

希「フフッ、面白くなりそうやね、それじゃ……」

真姫「待って……」

真姫「私……負けるなんて絶対イヤなの……」スッスッ

にこ「真姫ちゃん?」

真姫「私が、絶対に花陽と凛を助けるんだから!!」

真姫「だからそのために、三人には掛け金になってもらうわ!」

真姫「さらに三人賭けるんだから私の持ち点を20増やしてもらってもいいわよね!?」

穂乃果・海未・ことり「!?」

にこ「ちょっと真姫! あんたなに言ってんの!!」

絵里「真姫! それはダメよ!」

真姫「なに言ってんのよにこちゃん、絵里。私が助けるにはもっと持ち点が必要でしよ? なら当然のことじゃない」

にこ「あんたねぇ!!!」ガシッ!

真姫「ふん、私は私のしたいことをしただけなんだけど?」

絵里「真姫、あなたおかしいわよ! さっき言ってたことと矛盾してるじゃない!」

真姫「それは私の 持ち点が少なすぎたらかよ! でも、ここで20点増やすことができるなら話は別だわ!」

にこ「ふざけたこと言ってんじゃないわよ!!!」バンッ!

カランカラン

真姫「痛いわね……何すんのよ!」

にこ「自分の言ってることわかってんの!?」

にこ「私達は自分から真姫ちゃんに賭けたからいいわよ……でも!」

にこ「穂乃果達は巻き込まないでよ!」

にこ「今の真姫ちゃんに、穂乃果達は絶対預けられない!!!」

穂乃果(にこちゃん……)

穂乃果(ん、これ さっき落ちた真姫ちゃんのスマホ)

穂乃果(……!)

にこ「そんな馬鹿なこと言ってないで、早くゲームを続けなさいよ!!」

にこ「穂乃果達も自分の意思を伝えなさい! 絶対イヤだって!!」

穂乃果「……真姫ちゃん」

真姫「……」



ポン



穂乃果「穂乃果の魂、真姫に預けるよ!!」

海未・ことり「穂乃果(ちゃん)!?」

にこ「穂乃果!? あんたなに言って」

穂乃果「真姫ちゃんを信じるって穂乃果決めたから!」

穂乃果「だからお願い、海未ちゃん、ことりちゃん」

穂乃果「真姫ちゃんを信じてあげて」

海未「ですか……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

ことり「それは、穂乃果ちゃんの本心なんだよね?」

穂乃果「うん、そうだよ」

穂乃果「迷いのない、穂乃果の本心だよ!」

ことり「そっか……」

海未「ことり」

ことり「海未ちゃん」


ポン


ことり「真姫ちゃん、お願い!」

海未「必ず、三人を救ってください!」

にこ「なにやってんのよ二人とも!?」

真姫「ふん、それでいいのよ、それで」

にこ「あんたっ!」

穂乃果「いいのにこちゃん」

にこ「あんたもバカよ! もう、おしまいじゃない……」

ことり「これでいいんだよね、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「うん」

海未「信じてますからね、穂乃果も真姫のことも」

穂乃果「ありがとう海未ちゃん」

絵里「穂乃果、後悔しない?」

穂乃果「うん! 穂乃果は後悔しないよ、この選択を!」

絵里「そっか……」

穂乃果(真姫ちゃん……)



お願い、私を信じて



穂乃果(穂乃果は真姫ちゃんを信じてるから)

希「アハハハハ! ホントに面白いわ真姫ちゃん」

希「ええよ、そのルール認めたる。ただし、うちの持ち点は20に戻してもらうで?」

真姫「いいわよ別に」

希「いやー、うちとしてもこれは楽やしねー」

希「これで一気に六人も……フフッ」

真姫「なら決まりね」

真姫(穂乃果……ありがとう……本当に)グスッ

真姫(これで、あいつを叩き潰す準備が整ったわ!)



持ち点

真姫 2 20=22

希 11 9=20

先攻 真姫


真姫「ふん、これよ!」バンッ!

真姫「そして、持ち点全賭けよ!」

絵里「意気なり!?」

にこ「冷静になってよ!」

真姫「うるさいわね、静かにしてよ!」

希「ふんふん……なるほどなー」ウツムキ

希(真姫ちゃんバカやなー)

希(これで、真姫ちゃんの出したカードは見えてるって言うのに)スマホミル

希(カメラが設置されていてラッキーやったわ。スマホで見れるように設定までされてたし)

希(これでうちが負けるわけないやん)フフッ

希(なるほど、真姫ちゃんが出したカードは3か)

希(なら、この4で終わりやね)

希(サヨナラ真姫ちゃん♪)

希「これで、終わりやん」スッ

パッ

希 4

真姫「……」

希「あー、絶望で声も出ないんか? アハハハハ!」

真姫「そうね、思った通りに行きすぎて……」

真姫「声も出ないわ」パッ


真姫 5


希「なっ……ハアアアア!!!?」

にこ「真姫ちゃんが……」

絵里「勝った……」

穂乃果・海未・ことり「やったーー!(やりました!)」

にこ「勝った! 勝ったのよね!?」

絵里「ええ! そうよ、そうよにこ!」

希「な、なんで……」

真姫「さっきまでの威勢はどうしたわけ」

真姫「負けたことがそんなに信じられない?」クルクル





持ち点


真姫 22×2-5=39

希 20-4=16

希「この、クソガキがぁぁぁぁ!!!」

にこ「ひっ!」

絵里「っ!」

穂乃果・海未・ことり「!!」ギュッ

真姫「どうしたの? そんな怒鳴って」

真姫「負けたことがそんなに意外だった?」

真姫「ま、次であんたは終わりだけどね」

希「………言ってくれるやん。そんで、それは次も全賭けってこと?」

真姫「ええ、勿論。そして……」

真姫「勝つのは私よ!」

先攻 希



希(真姫ちゃんは完全にカメラに気づいてる!)

希(何故!? 何故真姫ちゃんはカメラの存在に気づいた!? いや……)

希(今重要なのはそんなことやない、真姫ちゃんが何をしたのかを考えるんや……)

希(多分さっきはカードを出したときに、手に持っていたもう一枚とすり替えたんや)

希(カードを手のひらで叩きつけて出したから、それができた……)

希(感情的になってると思わせておいてうちの警戒心も薄れさせて……)

希(完全にやられた!)

希(でも、もうそうはならん、もう、油断はしない!)キッ

真姫「はー、あなたって実は案外ビビりなのね」

希「……なに言うてるん?」

真姫「あなた、自分のことも分かってないのね」

希「なにが言いたいん?」

真姫「あなた、先攻のときは絶対に大きいカードを出してないのよ?」

真姫「それなのに私に『ビビってるの?』なんて言ったりして、バカみたいね」

希「っ!」

真姫「リスクが大きいことができないなんて、とんだ腰抜けね」ハァ

希(落ち着け、落ち着くんや!)

希(こんなの分かりやすい挑発に決まってる、聞く意味なんてない!)

希(……いや)

希(本当にそう思ってるとしたら、ここで大きいカードを出せば勝てる)

希(ここで5を出せば勝てる……!)

希(いや、それを狙って真姫ちゃんは1を出すんじゃないやろか……)

希(そうや、それならここは真姫ちゃんの考えも潰せて大きいカード……)

希(4しかない!)

希「ほな、うちはこれや」スッ

真姫「随分かかったわね」

真姫「ならこれよ」スッ

真姫・希「勝負!」パッ


真姫 4  希 4


希「相子……」

真姫「ふーん、やっぱりね」

希「なんや、その反応」

真姫「結局、5は出せなかったのね」フフッ

真姫「もう大きいカードを出してもリスクはないのに、出せて4」

真姫「予想通りね」

希「!……それなら、ここで真姫ちゃんが5を出せばよかったんやない?」

希「それが出来てない時点で、予想できてないやん」

真姫「最後に確かめただけよ」

真姫「あんたがどれだけビビりなのかをね」

希「……」

真姫「それじゃ、私はこれよ」バンッ!

希「……」ウツムキ

希(真姫ちゃんが手をかけたカードは 3)

希(手元のカードは伏せてあって見ることはできん……)

希(そして、うちのカードは1、2、3、5……)

希(そのまま信じるとしたら5を出せば勝てる)

希(そんなすんなりいくはずない、必ず何かしたはずや……)

希(そしてさっきの発言、うちが大きいカードを出さないと確信した、そんな物言いやった)

希(もう大きいカードにリスクはない、だから……)

希(いや、ちゃうちゃうリスクなんて恐れてない! なに思っとるんやうち!)

希(はぁ、落ち着くんや……)

希(冷静に考えるんや、真姫ちゃんはどう考える?)

希(あれだけうちを煽れば、5を出す確率は大きくなる。それを倒すには1を出すしかない)

希(なら、うちが出すカードは2か3……)

希(いや……いやいや!)

希(ここまで、真姫ちゃんが考えていたら? それなら真姫ちゃんは5を出すはずや)

希(そしたら、1を出せばうちの勝ち!)

希「ならうちは……」

希(本当にそうか?)ピタッ

希(よく考えるんや、1は5にしか勝てん。真姫ちゃんの考えがここまで来てるとも限らん、それなら……)

希(3や!)スッ

真姫・希「勝負!」パッ


真姫 3  希  3


にこ「また相子!?」

絵里「真姫……」

真姫「次で決まるわね」

希「そうやね……」

希(残ったカードは1、2、5で完全な三竦み状態……)

希(でも、わかったわ。真姫ちゃんは完全にうちをバカにしとる)

希(さっきもうちが大きいカードを出せば勝てた。なら、今回は出させてもらうで!)

希「……」

真姫「どうしたの? 早くしなさいよ」

希(いや、これが真姫ちゃんの狙いかもしれん……)

希(ここで5を出すことが、最後にしびれを切らして5を出すことが!)

希(ならうちは……)

希(これや!)スッ

真姫「私は最初から決めてたわ、これよ!」バンッ!

希「勝負や!」パッ


希 2


希「このときの為の布石やったんやろ真姫ちゃん?」

希「最後の最後でうちが5を出す、それを1で倒す! それが…」

真姫「バカね……」

希「……は?」

真姫「あんたが5を出さないことくらい……」

真姫「わかってたわよ」パッ


真姫 5


希「……は?」

にこ「絵里……あれ……」

絵里「ええ、そうよにこ……」

穂乃果「……海未ちゃん……ことりちゃん!」

海未「ええ、ええ!」

ことり「これって!」

にこ・絵里・穂乃果・海未・ことり「勝ったーーーーーーーーーーー!!!!!」

希「なんで、なんでや!? 布石やなかったんか! あれは!?」

真姫「言ったじゃない、あなたはビビりだって……」

真姫「だから5は出さないって確信してたわ。だから、安心して5を出せたわ」

希「なら、うちが1を出す可能性だって」

真姫「それもないわね。だってあなた先攻で1を出したこともないんだもん」
希「そんな……」

真姫「あそこまで煽って結局5を出さなかった、なら1も同じだって簡単にわかったわ」

真姫「さ、早く皆をもとに戻しなさい!」

希「……フフッ」

真姫「なによ」

希「久々に楽しかったわ……」

希「できたらまたゲームしよな、真姫ちゃん♪……」バタッ

絵里「希!」

花陽「……ん……あれ、私……」

凛「んーーー……はっ! かよちん! かよちん大丈夫かにゃ!」

希「んー、うちは……なにを……」

凛「あ、希ちゃん! かよちんを元に」

花陽「凛ちゃん?」

凛「!? かよちん! よかっ……」

真姫「花陽、凛!」ダキッ

花陽「真姫ちゃん!?」

凛「急にどうしたにゃ!?」

真姫「よかった……グスッ……ほんとによかった」ポロポロ

にこ「真姫ちゃん!」ダキッ

穂乃果「花陽ちゃん!」ダキッ

海未「凛!」ダキッ

ことり「みんなー!」ダキッ

にこ「よかった、ほんとに……」ポロポロ

穂乃果「うん、うん!」グスッ

海未「無事で、無事元に戻ってよかったです!」グスッ

ことり「ほんとによかったよーーー!」ウエーン

希「? うちにはなにがなんだか……」

絵里「いいのよ希、もう終わったの……」ギュッ




最終結果

持ち点


真姫 39×2-5=73

希 16-2=18


勝者 西木野真姫

このあと絵里、穂乃果、海未、ことりにはすごいお礼を言われたわ
なんかどんあげまでされちゃうし、それはそれで大変だったわね
いつの間にか凛もどんあげに参加してるし


そのあと、にこちゃんに呼ばれて必死に謝られたわ
『私の顔を殴りなさい!』なんて言うし、ホント責任感強いんだから
そんなこといいって言ってるのに全然聞いてくれないし
仕方ないから叩いてあげたわ
とっても軽くね
にこちゃんは不服そうだったけど、「私がいいって言ったんならそれでいいの!」って強く言ったら渋々納得したみたい


イタズラのことは凛が口を滑らせて皆にばれちゃったわ
カメラを仕込んだことで希は絵里と海未にメチャメチャ怒られてたけど……
でもあの顔、絶対にまた何かやるつもりね
気を付けておかないと……



このあと、希に今回のことを説明して、何か覚えているか聞いてみたけど、ゲームのことは何も覚えていなかった
覚えていたことは神社の倉を整理してたとき、水晶が光だしたことだけ
希いわく『悪霊がとりついたんやろなー』ってことみたいだけど

今回の事件のあと、このゲームはμ’sの中で流行ったのよね
勿論、何かを賭けるなんてしてないけど
そして今日も、ゲームは行われてるわ



希「ほい、うちの勝ちや!」

真姫「はあ、ほんっと強いわね希」

凛「今のとこ負けなしにゃー」

穂乃果「希ちゃん強すぎるよー」

希「ふふん、まぁね!」ブイ

真姫「何かイカサマしてるんじゃないの?」

希「んなことしてへんよ、ていうかする必要ないしね」

凛「なになに!?」

穂乃果「それってどういうこと!?」

希「だってうちは……」

希「スピリチュアルやからね!」


おわり

読んでくださった方、ありがとうございました

おつです

なぜかEゲームを思い出した

すみません、最後の持ち点は

希 16-2=14

でした

のっとった相手より弱いって中々悲しい悪霊だったな


面白かった

Eカードのアレンジ版みたいなもんだな

悪霊ごときじゃのんたんのスピリチュアルパワーをフルスペックで扱えないってことだな

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