【艦これ】提督として頑張る【女提督】 (1000)

 
 女提督(ふたなり)のシュミレーションゲーム風味のSS。
 R-18、ふたなり的要素を含むため注意を。
 更新遅め。キャラ崩壊、設定などに関しても色々注意。

 まず提督――の前に、登場する初期艦娘を決定します。

 安価↓1~3で、三名決定。 ↓1は秘書艦となります


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1423409596

 秋月、天龍、春雨に決定です。秋月が秘書艦スタートです。

 では次に提督のキャラを。

 まず名前。↓1~2で、いいもの採用します。

 南雲霧絵でいきます。読みは後々。

 次、性格です。
 選択肢の番号を指定。それに加えたいことがある場合は、その詳細を。不器用で友達がいない、など。 

 選択
 1・明るく天真爛漫
 2・クール
 3・不真面目女好き
 4・真面目で常識的

 先に二票集まった方を採用。追加要素はそれまでに書き込まれたものからちょこちょこ拾います。

 クールさんで決定。
 特に要素もないため、今のところ特徴は『人付き合いが苦手』のみです。

名前:南雲霧絵
性別:女
性格:クール。人付き合いが苦手。


 次に口調。

 1・~だね、~なの?
 2・~です、~ですか?
 3・~だ、~なのか?
 4・~ね、~かしら?

 ↓2で

 4で決定。標準的(創作物で)な女性口調です。
 あと、書き忘れていましたが、年齢は20台前半くらいでいきます

 名前:南雲霧絵
 性別:女
 年齢:20前半
 性格:クール。人付き合いが苦手。

 最後に、容姿を。
 ↓1~4でこれまたちょこちょこと拾います。

 背が高く、スレンダー。ポニテ。巨尻、黒髪の美人さん……で決定。

 名前:南雲 霧絵(なぐも きりえ)
 性別:女
 年齢:20前半
 性格:クール。人付き合いが苦手。
 容姿:背が高くスラっとしたスレンダーなスタイル。しかしバストやウエストに反し、お尻は大きい。髪は黒色、ロングで髪型はポニーテール。


 忘れてました。
 主人公のステータスをコンマで決めます。コンマ判定に関連するものです。
 右から二桁で決定。

 ↓1は魅力

 ↓3は指揮力

 中々なポンコツ具合……。

 魅力は34
 指揮力は11  で決定しました。初期値なのであまり気になさらず

 名前:南雲霧絵 (なぐも きりえ)
 性別:女
 年齢:20前半
 性格:クール。人付き合いが苦手。
 容姿:背が高くスラっとしたスレンダーなスタイル。しかしバストやウエストに反し、お尻は大きい。髪は黒色、ロングで髪型はポニーテール。

 ステータス
 ・魅力 34
 ・指揮力 11

 詳細:提督としてとある鎮守府に着任したばかりの女性。軍人としての実力はかなりのもの。容姿もいいのだが提督としてのオーラはあまりなく、指揮する力もほぼなし。まだまだ未熟。


 これで主人公については確定。


 ではこれで本当に最後で――艦娘らの初期好感度を決めます。
 ↓1~3で、秋月、天龍、春雨の順。コンマで決定です。00は100として考えます


 そして今日はここで落ちます

『更新します』

霧絵「提督、か……」

 舞鶴鎮守府……から離れたとある鎮守府。その前に立つ女性、南雲霧絵は地図を片手に呟いた。
 自分が提督に。提督的な力などない自分には信じられないことであった。

 艦娘、そして深海棲艦との戦いがはじまって一年ほど。艦娘の需要、重要さを認めた政府は主要な鎮守府に加えて、小規模の鎮守府を設立することを決めた。
 その、8つの鎮守府の中で最も小規模の鎮守府――第三舞鶴鎮守府。
 霧絵は突如として、そこの提督として選出されたのだった。

霧絵「どう考えてもコネよね……」

 で、都会からここまではるばる来たのだが――未だ心構えなどできそうもない。
 経歴も実力もない自分が提督に。その理由は、舞鶴にいる知り合いのお偉いさんくらいしか思いつかない。
 これで果たして成果を残せるのか。今のところはノーである。

霧絵(頑張るしかない、か)

 心配はある。けれどこれはチャンスでもある。
 ここで結果を残せば自分は英雄。何もできなければ――

霧絵(が、頑張ろう)

 ――とにかく、頑張るしかない。
 ため息を吐くと、霧絵は鎮守府の中へと足を進めた。

霧絵(執務室……ここよね)

 鎮守府内。狭いは狭いが真新しい建物の中。
 軍からの手紙に目を通し、部屋のネームプレートを確認。執務室であることを確かめる。

霧絵(ここに秘書艦の子がいるって書いてるけれど……)

霧絵(緊張する。怖い人じゃないといいけど)

霧絵(ここはキリッとしておくべきね。提督だし。うん)

 頭の中であれこれ考え、けれど無表情でドアを開く。テーブルと机、それのみが置かれた殺風景な執務室には一人の少女が立っていた。

秋月「あ――提督ですかっ?」

霧絵「――ええ」

 ポニーテールを揺らし、少女が振り向く。
 彼女は嬉しそうな顔をして霧絵の姿を視界に捉え――

秋月「っ!」ボフンッ

 顔を真っ赤にさせた。

霧絵「……どうしたの?」

秋月「な、なんでもないです! ささ、司令、こちらへ」

霧絵「え、ええ」

霧絵(どうしたのかしら)

秋月(あわわわ、綺麗な人……。すらっとしてて、髪も私より綺麗で……大人なかんじ)

霧絵(じっと見られてるような気がする)

 椅子に座り、秋月の様子を観察。
 顔を赤らめうっとりするような目で見られ――霧絵は気が気でない。

霧絵「あの……説明をきかせてもらえると聞いたのだけれど」

 我慢できず、霧絵は切り出した。

秋月「――ふええっ!? あ、そうでした! だ、大丈夫! 説明できます!」

霧絵(真面目そうだけどちょっと不安……)

秋月「では司令の業務について説明をはじめます」

 手にした書類をぺらぺらとめくり、秋月は説明をはじめた。


【チュートリアル】

 このSSの目的は、軍から提出された課題を達成すること、艦娘と親密になることです。
 基本一日一回行動を選択し、三週間ごとに出される課題をクリアすることが重要な事になります。

コマンドの種類は基本この数です。必要に応じて増えるかも。

 訓練(艦娘のレベルが上がります。効果は低め)
 会話(艦娘一人指定。好感度上昇?)
 出かける(執務室、自室、艦娘の部屋、工廠、港、街。誰と出かけるかも一人まで指定可。執務室では指揮力の向上、設備の建設など。自室では休息、勉強など。あとは艦娘との会話イベントです。)
 出撃(目標達成を目指し、出撃します。訓練よりレベルが上がりやすいです。しかし被害の出る可能性が。課題を達成している場合、お金と経験値が手に入ります)
 工廠(建造or開発 開発はレベルが一気に上がる可能性が。しかし失敗もあり)
 編成(秘書艦及び出撃するメンバーを変更。一度選択すると一週間経過するまで選択不可)


 課題は三週間ごとに提示。もし三週間以内にクリアできなければ、二週間経過したポイントまで戻ります。その際に、好感度やイベントなど恋愛的な要素のみがリセット。レベルや課題の進行度などはそのままです。
 課題提出とともに、前課題達成の報酬、追加出撃への報酬、が支払われます。

 資材は総じて資金として管理されます。
 維持費は三週間で艦娘一人につき100。

 出撃の際は艦娘の種類によって消費資金が変化します。
 戦艦は300
 空母は300
 軽母は250
 重巡は200
 軽巡は150
 駆逐艦は100
 潜水艦は50

 一回の出撃で一体につき上のように消費。夜戦を行うと、追加で同じだけ消費です。
 出撃に轟沈判定はありません。いっても大破。入渠に資材消費の概念はありません。優しい。

 基本的に課題を失敗しても繰り返していればクリアできるゲームなので、お気楽に楽しんでいただければ。
 ただし、艦娘とのイベントがリセットされてもいい――という方に限りますが。

【追加のチュートリアルです】

 主人公は妖精さんの加護を受けた女性です。
 実力の有無に関係なく艦娘に対しての万能剤的な――有効な効果を発揮します。

 主人公と寝た艦娘はレベルの数値判定で×2倍。損傷判定で、必ず無傷。ただし一回の戦闘(夜戦突入時は夜戦中効果持続)のみです。
 また、艦娘が損傷した場合は入渠ということになりますが――主人公が同行することで入渠の時間が飛躍的に短縮されます。人間高速修復剤。
 ただし、主人公の体力の数値を20消費します。これらは設備の建設により軽減可能です。
 ということで、主人公、艦娘のステについて説明。


・主人公ステ
 体力(その名の通り。100が最大。0になると三日休みます。出かけるコマンドで回復。最大値を増やすアイテム有り)
 魅力(見た目の良さ。コンマ判定に関係。効果は低め)
 人望(コンマ判定に関係。上に同じく)
 資金(持ってるお金)

・艦娘ステ
 レベル(どれだけ強いか。戦闘などのコンマ判定にレベルの数値分プラス。初期値は艦の種類によって決定。夜戦か否かで艦種によってプラスの幅が変化します)
 好感度(どれだけ好かれているか。コンマ判定に数値の半分プラス)
 性欲 (どれだけ……なのか。コンマ判定に数値分プラス。100になると……)
 依存(好感度60以上で追加。主人公への依存を示す)


 ケッコンカッコカリは好感度90から、イベントをある程度終わらせるとできます。
 その際は執務室で選択可能となりますので、覚えといてください。

秋月「――ということです。大丈夫でしょうか?」

霧絵「ええ。みんなと鎮守府に気を遣って……自分もおろそかにしない。そういうことね」

霧絵(軍からの課題、というのも納得できる。まだまだ未熟な私には道標が必要……うまくできるか否か。判断の材料になる、ということね)

 説明を聞いた霧絵は頷く。

秋月「ほっ……良かったです。では早速、最初の三週間、その目標を提示します」

霧絵(いきなり難しいのじゃないといいけれど)

秋月「記念すべき最初の目標は――練度の上昇です!」

 がらがらと、ホワイトボードを霧絵の前へ引っ張ってくる秋月。そこにはこう書いてあった。

第一課題『艦娘いずれか一人の練度を初期値から5上昇』

霧絵(難しいのか分からない!)

霧絵「どうすれば……?」

秋月「頑張れば大丈夫! だと上の人が言ってました」

 ううーん……偉い人がそう言うなら、きっと達成できるくらいの難度なのだろう。
 とりあえず、頑張ってみるか。

 霧絵は考え、小さく頷く。

秋月「最初の期間は資金は1万支給されているそうです」

秋月「そこから、設備を整えるもよし、新しい艦娘を建造して備えるもよし、とにかく自由らしいです」

霧絵「……分かったわ。それじゃ、はじめは……」


 コマンド
 1・他の艦娘を挨拶のため呼んでもらう
 2・行動を選択する

 安価↓1

1,把握。

突然ですが、今日は落ちます

 『更新します』


霧絵「……みんなを呼んでもらおうかしら」

霧絵「もっとも、他の艦娘がいるのなら、だけれど」

秋月「あ、はい! 他の方もいますよ。一足先に私が建造させていただきました!」

霧絵(……ん?)

秋月「軽巡と駆逐艦が一人ずつです」

秋月「あ、ちなみにですけど、現在の設備では7人がこの鎮守府の限界人数です」

霧絵(――うんん?)

 7人。初めて聞いた制限に、『私が』という言葉に反応する霧絵。
 決して悪いことではないのだが、一言欲しかったという気持ちがないわけでもない。

霧絵(まぁ……この子も悪気があるわけじゃないわよね)

 結論を出す。心配そうに、しかしどこか期待したゆおうにちらちらと見た

霧絵「そう。じゃあ、ここへ呼んでくれる? おみやげも用意したから、お茶でも一緒に」

 おみやげはバナナの味がするお菓子を。お茶はペットボトルのものを。椅子の傍らに置いていたそれらを机の上に準備していく。
 艦娘とは仲良く。件の知り合いお偉いさんに言われたことを実行しようと、まずは軽いジャブ。

霧絵(艦娘も女の子……。甘いものは好きなはず。完璧ね)フッ

秋月「はい。では放送を」

 秋月が壁がけの電話を手にし、放送をはじめる。
 きびきびとした声で言うと、彼女は受話器を置いて霧絵へと振り向いた。
 机の上にはいくつかのお菓子と紙コップに入ったお茶。

霧絵「人数よりもはるかに多いわね……」

 大きな箱を手に霧絵が呟き、蓋をひらく。
 包装されたお菓子、そしてバナナの香りがかすかに漂う。秋月はそれをじっと見ていた。興味があるようだ。自分の作戦の手応えに心の中でほくそ笑みつつ、霧絵はお菓子を一つ手に取った。

霧絵「先に食べる? はい、どうぞ」

秋月「え? い、いえっ、それはもしわけありません!」ブンブン

 首を横に振る秋月。
 他の艦娘に気を遣っているのだろうか。霧絵は彼女の顔を見つめ、考える。


 コマンド
 1・若干強引にでも食べさせる
 2・自分が食べる

 ↓2

霧絵「じゃあ、私が」

 無理に食べさせるのも悪いだろう。
 霧絵は手にしていたそれの包みを外し、一口。甘い味。スポンジの柔らかい感触。バナナのクリーム。
 中々美味しい。これならば喜んでもらえるだろう。

霧絵「……」モグモグ

秋月「じーっ……あ。いけないいけない」

 お菓子を、そして霧絵をじっと凝視している秋月。少しして我に帰り、また見つめて、そしてハッとし。を何度も繰り返す。

霧絵(遠慮しなくていいのに……。やっぱり上官だから気をつかってるのかしら)

 その様子がおもしろく、霧絵はお菓子を見せつけるようにしながら食べる。

秋月(は、早く来てくれないかな……。においが。我慢が。お腹鳴りそう……)モジモジ

霧絵(もしかして甘いもの苦手とか……。となるとお肉……? いまどきの年頃の女の子って何が好みなの……?) 

 それぞれの思惑が交差する中、不意にドアがノックされる。

霧絵「どうぞ。入って」

 口の中のものをのみこみ、声をかける。すると勢い良くドアが開いた。

天龍「やっと来たか、提督。ずいぶん遅かった――」

 不敵な笑みを浮かべ、腕を組みつつやって来た眼帯の艦娘。その後ろを、少し控え目に歩く帽子をかぶった艦娘。
 彼女らは執務室に入ると机の方を見やり――

霧絵「いらっふぁい」モフモフ

 椅子に座ってお菓子をモフモフしている霧絵を発見。器用に口を開かず話す提督に、二人とも硬直した。

天龍「……帰っていいか?」

秋月「ええっ!? な、なんでですか!?」

春雨「さすがにあれはないなぁ……と思いますけど」

霧絵(当たりが厳しい……)モフモフ

秋月「当の張本人なのに食べていないでください、司令」

 凛とした顔で黙々と食べる霧絵に、ついにツッコミが入った。というよりお叱りか。
 お茶を一口。ほっと息を吐くと、提督は自己紹介をはじめた。

霧絵「――ふぅ。初めまして。私は南雲 霧絵。今日からこの鎮守府の提督になるわ。よろしく」

天龍「普通にはじめんのな……」

天龍「まあいい。オレの名は天龍だ。軽巡だ。バリバリ前線で戦わせてくれ」

霧絵「ええ。よろしく。頼りにしてるわ」

天龍(……あんまり、頼りないな。闘争心がねえっつうか)

霧絵(なんか、視線が少し冷たいような)

 若干嫌われているのかもしれない。第一印象が第一印象なので仕方ないか、と霧絵は自分のことながら思う。

霧絵「次は……」

春雨「……はいっ」

春雨「白露型駆逐艦五番艦の春雨です。よろしくおねがいします」

 ペコリと丁寧に頭を下げる。天龍と違い、彼女は緊張しているようだった。

霧絵「よろしく。貴方のことも頼りにしてるわ」

春雨「は、はい。ありがとう、ございます」

春雨(いい意味でどっしりしてる……のかしら。頼り甲斐はありそう)

霧絵(保護したくなる可愛らしさ……。戦えるのかしら)

 自己紹介を終え、暫しの沈黙。それぞれ思案顔で、思う。

霧絵(仲良くなりたい……)

秋月(司令は素敵だけど……これからちょっと不安)

天龍(このメンバーならとりあえずはスタメンだな。うっし、暴れるぜ)

春雨(なんとかなるといいけど……)

 不安と期待、様々な感情を抱え、とある鎮守府の物語は幕を開けた。


【追加の追加チュートリアル】

 艦娘にもHPが存在します。
 60%以下が小破
 40%以下が中破
 20%以下が大破   となります。

 一日経過でHPは自動的に3回復。設備の増設で増やすことも可能です。
 HPが減った艦娘は入渠させることも可能です。出撃後、出かけるコマンドの執務室、で入渠させることが可能です。
 小破は一日。中破は二日。大破は三日。完治するまでコマンドで指定することが不可能となります。自動回復で大破から中破まで待ち、入渠――などという選択肢もあるため、慎重に。
 HP0になると、強制的に入渠です。

 HP一覧 
 戦艦は100
 空母は100
 軽母は80
 重巡は80
 軽巡は60
 駆逐艦は40
 潜水艦は40

 HP最大値はイベント、改造でアップします。

 現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 60 (長旅で疲れ気味)
 魅力 34 (見た目だけ。オーラなし)
 指揮力 11 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 


 ・秋月
 レベル 1 (戦闘経験ゼロ)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 80 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  0 (『体調ですか? 至って健康です。え? ある意味健全ではない?』)
 依存  0 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 2 (戦闘経験ゼロ)
 HP 60 (無傷)
 好感度 16 (『あん? あいつは……頼りねえな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 1 (戦闘経験ゼロ)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 0  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)


 鎮守府設備
 特になし
 『資金10000』


 目標
 『艦娘いずれか一人の練度を初期値から5上昇』 現在0%程度達成

霧絵「初日、ね」

秋月「はい。なにをするかは司令のご決断に委ねます」

霧絵「ええ。それじゃ、考えてみるわ」

霧絵(目標優先か、それとも建造や親睦を深めるか……それとも設備を。選択肢はほぼ無限ね)



【コマンド】

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「……よし」

秋月「決まりました? どうします?」

霧絵「今日はお休み。私は誰かと親睦を深めに」

秋月「は、はい? わかりました。ではそのように通達を」

 頭をぺこりと下げて、秋月が執務室から去っていく。

霧絵「……誰と話そうかしら」


 誰と話す?

 ↓1

秋月「ただいま戻りましたー……あれ? 司令、いたんですか」

 少しして、秋月が戻ってくる。
 まさか自分が提督の話相手だとは思っていないのだろう。彼女は席に座ったままの霧絵を見て、きょとんとした顔で首を傾げる。

霧絵「ええ。……秋月、少し話さない?」

秋月「……。ええっ? 親睦をって、秋月とですか?」

霧絵「そうだけど。ダメ?」

秋月「だ、だめではないです! いいですよ!」

 頬をほんのりと赤くさせ、彼女はぶんぶんと首を横に振る。

秋月「なにを話しましょう?」

霧絵「……そうね」


 『なにを話す?』
 1・今後についてアドバイスでも
 2・なにか訊きたいことがあるか尋ねる
 3・自由に(>>1の実力やらその他云々でSS終了の危機的なものは安価下)

 ↓3

霧絵「私になにか訊きたいこととかあるかしら?」

秋月「――司令にですか?」キョトン

秋月「司令に……うーん……」

霧絵「ないならいいのよ?」

秋月「待ってください! ありますから! きっと!」


 『提督への質問』
 自由に。>>66の自由選択肢と同じ条件です

 ↓2

秋月「その……深い意味は、ないですけど……」モジモジ

秋月「し、司令の好きな女の子はどんなタイプですか?」

霧絵「……」

 赤い頬。恥ずかしそうな表情。それはまさしく恋する乙女であり――

霧絵(……なるほど。彼女は艦娘。世間の女性の恋愛感が知りたいのね。ふむ)

 ――提督にはそのように見えた。何故好みのタイプで真っ先に女性を指定されたのか、なんてことは全然疑問にすら思わなかった。

霧絵「……そうね、私は――」


 『質問に対しての答え』
 1・一目見たときから秋月って思ったわ
 2・天龍かしら
 3・春雨が気になるわ
 4・一応私女性なんだけど……

 ↓2

霧絵「一目見たときから秋月って思ったわ」

霧絵(女の子らしい見た目で、雰囲気もそうだし、一所懸命なのも分かるし……女の子で、と言われると秋月よね)

秋月「っ!」

秋月「そ、そうですか……。りょ両想いですねっ」

霧絵「そうなの? 嬉しいわ」

 微笑。風当たりが強いと思っていただけに、秋月の言葉は嬉しかった。

秋月(司令も私と同じ気持ち……それってつまり、これからもっとし、親密に……。ああぁ、こんなジッと見つめられて……初日で、まさか――)

秋月「……」

霧絵「……」

霧絵(あれ? なんで沈黙なのかしら。くっ、気まずい)

霧絵「――さて。初日だし、鎮守府を周りましょうか。行きましょう、秋月」

秋月(それでキス――)

霧絵「秋月? 鎮守府を案内してくれる?」

秋月「ふああっ!? あ、はい! 了解しました!」ビクッ

霧絵「?」 

 その後、やたらぎくしゃくした動きの秋月に鎮守府内を一通り案内してもらった霧絵。
 何故秋月の様子がおかしくなったのか。霧絵にはさっぱり分からなかった。

【一日目、リザルトです。

 秋月の好感度が3上昇。 合計値は83
 性欲が4上昇。 合計値は4
 依存が5上昇。 合計値は5】

 二日目。
 ベッドと机、椅子、棚。これまた殺風景な自室で新たな朝を迎える。

霧絵「……さて、今日はどうしようかしら」

 おろしてボサッとした髪を撫で付け、霧絵は呟いた。

【コマンド】

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

『訓練、了解です』
『今日は眠いので、落ちますね』

 食堂。
 今朝の食事担当は秋月。おにぎりと大根の葉が入ったお味噌汁というシンプル極まりないメニューを、提督を除いた三人は雑談しつつ食していた。

天龍「――で、初日はなにもしなかったけどよ、どうなんだ? うちの提督」

春雨「さぁ……どうなんでしょう? よく話してないですし、わかりません」

 ちらりと、秋月を見る二人。

秋月「今日も頑張るぞ……!」

秋月「両想い――ふふふふ」

 キリッとした顔で何か決意したと思えば、不意に笑いはじめる。明らかにおかしかった。

天龍「重症だな」

春雨「一目惚れみたいでしたし……」

天龍「昨日何かあったんだろうな。ウキウキじゃねえか」

春雨「キラキラですね」

 秋月を微笑ましそうに見つつ、二人は味噌汁を一口。

二人(薄い……)

霧絵「おはよう、みんな」

 そこへようやく身支度を終えた提督がやってくる。
 昨日と何一つ変わりない様子で短く挨拶をし、三人の座っている席、秋月の隣へ。天龍、春雨の二人は軽く会釈。

秋月「てて提督! おはようございます」

 そして秋月は勢い良く立ち上がり、頭を下げた。

霧絵「ええ。おはよう秋月。これ私の分よね?」

秋月「はい。お口に合うといいんですけど……」

霧絵(と言うことは秋月が作ったのね)

春雨(テテ提督)

霧絵(うすい……葉っぱ美味しい)

天龍「で、提督。今日はどうすんだ? まさか二日連続で休みなんてねえよな?」

 真顔で味噌汁を飲む霧絵へ、天龍がずいっと身体を乗り出し、問いかける。

霧絵「――そうね。今日は訓練をしようと思うわ」

天龍「ふっ。よし、それでいい」

春雨「訓練……!」ゴクッ

秋月「頑張りますっ」

 三者三様の反応を見せる面々。
 食事を食べつつ、霧絵は思考した。

霧絵(さて……今回の訓練、どうしようかしら)


 『訓練の内容は?』(指揮力の半分の数値+選択肢の成功ポイント+コンマ=80超えで成功。レベル1上昇します。失敗でも0.5レベル上昇。一回の訓練で資金を一律に500消費します)

 1・水上を進む訓練
 2・砲撃練習
 3・基本的な戦術の授業

 ↓2

(5.5+15+63=83.5 成功です)

 すぐ近くの海、そこにちょっとした区切りと的が立っているだけの訓練場。
 四人はそこへ到着すると訓練をはじめた。今日の訓練は砲撃の練習、ということに決まったのだが……。

天龍「くそっ! 当たんねぇ!」

 早く撃とうとして一向に当たらない天龍。

秋月「冷静に狙って……ええい!」

 綺麗に命中はするのだが、一発一発が遅い秋月。

春雨「当たって!――ひえっ!?」

 速さは中々。けれど的に命中した音や砲撃音に過敏に反応する春雨。

霧絵(ひどい有様……)

 戦闘経験皆無の彼女らの実力は、まぁ細かく言うまでもない。ひどかった。

霧絵「一つ一つ治していきましょう……」

 ここは弱小鎮守府。自分らは戦いを迫られてはいない。まだまだ時間はある。
 海際に立つ霧絵はあれこれと、傍から見て感じたことをアドバイスした。少しは動きが改善された――と思う。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】
【課題達成率が20%程度となりました】

【日数経過イベント】

 提督の自室。

霧絵「ちょっと疲れたわね……」

 訓練を終え、書類仕事をしてあっといまに一日が終わりかけ。
 夕食を済ませてから入浴をし、いざ寝ようと霧絵は自室へと戻った。

霧絵「――ん?」

 すると、タイミングよくポケットに入れていた携帯が震えだす。
 モニターに映っている名前を見れば――件のお偉いさんである。

霧絵「なにかしら」

 通話スイッチオン。耳に当て、その途端にさわさがしい女性の声がスピーカー越しから聞こえてくる。

お偉いさん『あ、霧絵? 出るの早いねー』

霧絵「……何か用?」

 お偉いさん……なのだが、携帯へかけてきたのだ。プライベートなのだろうと割り切り、いつものように話す。電話の向こうにいる人物は大して気にしてなさそうに、むしろ機嫌よさそうに笑う。

お偉いさん『いやどうしてるのかなと思ってね。どう? みんなと仲良くやれてる?』

霧絵「ええ、まぁ」

お偉いさん『そ、ならいいんだ。で。身体の方は平気?』

霧絵「平気。問題ないわ」

お偉いさん『艦娘ちゃんと二人きりになって襲いたいとか思わない?』

霧絵「思わない」

お偉いさん『うーん、残念』

霧絵「あのね……」

お偉いさん『冗談冗談。二日だしねぇ。恋愛話はまた今度に期待しておくわ』

お偉いさん『あ、そうだ。こっちで仲良くしてた艦娘ちゃんいるでしょ?』

霧絵「ええ」

お偉いさん『時々そっちに行くかもしれないけど、よろしくね』

霧絵「ええ――どういうこと?」

お偉いさん『ゲスト? みたいな。さすがに出撃は色々手続きしないとあれだけど』

霧絵「……怒られない? それ」

お偉いさん『勝手に出撃とかでなければ大丈夫大丈夫。それに協力することを想定して鎮守府増設、ってのもあるから』

お偉いさん『じゃ、よろしくー』

 一方的に言って電話は切れた。

霧絵「仲良かった艦娘……」

 霧絵は思い返す。お偉いさんの鎮守府。都会にあるそこで霧絵は一年、雑用をしつつ鎮守府が成長していくのを見ていた。
 そこで仲良くなったのは――


 『仲が良かった別鎮守府の艦娘は誰?』(いわゆる幼馴染ポジ。レベルかなり高め。好感度はコンマに30プラス。ちらほらと出てくるため、攻略は難しい可能性あり。ここで名前を挙げると、建造できなくなりますので注意)

 ↓3

『長門 初期好感度 76です』

霧絵「長門、よね」

 思い返す。提督以外の人間。それが珍しいのか、あの鎮守府では頻繁に話しかけられた。
 そんな艦娘らの中でも長門と霧絵の関係は特別とも言えるものだった。

霧絵(並んでると姉妹だとか言われたり……で、陸奥が嫉妬して)

霧絵(っていうかあの子、戦艦よね。戦力なはずなのに、来ても大丈夫なのかしら)

霧絵(そもそも会いに来たがるかも不思議な性格……。うーん)

霧絵「ま、来ればわかるわよね」

 考えても仕方のないこと。思考を切り上げ、霧絵はベッドへ。
 そして二日目も無事終了した。

 三日目。
 今日の料理担当は提督。目を覚ました霧絵は朝食の準備をはじめた。

霧絵「……今日は何をしようかしら」


【コマンド】 (ついでにコンマで、提督の料理の腕を決定します)

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2


『一旦落ちます』

『訓練。 コンマ18。提督は料理もポンコツでした』

 食堂。

霧絵「……訓練ね」

 この三週間の目的をまず達成した方が安心できる。料理する手を動かしながら、霧絵は頷く。
 今日のメニューは普通に味噌汁と卵かけごはん。大して料理に自信があるわけでもないため、手軽に済ませる。
 一応は調理中に問題はなく、完成。テーブルに並べておく。

秋月「おはようございます」

 そこへ秋月がやって来た。
 折り目正しく礼をし、椅子へ。

秋月「司令の手料理……」

 目を輝かせ、料理を眺める。少しの照れくささを覚え、霧絵は制服の襟元に触れる。

霧絵「……」

 そろそろ、初日に教えてもらった起床時間だ。
 座って待つことに。しばらくして、天龍、春雨がやって来た。

霧絵「じゃあ、どうぞ」

三人『いただきます』

 全員揃ってから食べはじめる。様子を見守る霧絵。三人は一口、まずお味噌汁を食べた。

三人『……』

 そして綺麗に三人、時間が止まった。

春雨「……」バタンッ

天龍「ちょっ、ちょっと、席外す……」

秋月(の、飲めなくは……ない)チョビチョビ

 机に突っ伏す春雨、顔色を悪くして席を立つ天龍、恐る恐る少量ずつ飲む秋月。
 三人のリアクションを見て、なんとなく分かってしまった。味噌汁を一口。

霧絵「まず……っ」

 味見するんだった。今更そんなことを思う霧絵であった。
 その日から提督は料理係から外されたのは言うまでもない。

 という大惨事を乗り越え(主に秋月活躍)、食堂。

霧絵「――ということで、今日も訓練よ」

天龍「なにもなかったみたいにはじめんだな。あんなことしといて」

春雨「本当、意識が遠のく料理なんて初めてでした」

霧絵「味見もしない料理を食べさせてしまったことを……本当にすまないと思っている」

天龍「おい」

秋月「げふっ……お、美味しかったですよ?」カタカタ

天龍「お前はしゃべらないで休んどけ」


 コマンド(>>84と計算は同条件)
 1・今日は海に出てみようか
 2・引き続き砲撃
 3・勉強しよう

 ↓1

 【5.5+15+5=25.5 失敗です】

 会議室。長机とイスが置かれた部屋で、今日は勉強をすることに。

霧絵「まずは基本を教えるわ。ええと……」

 砲撃は詳しく教えられない。しかし戦術や、理論的なことならば教えることもできる。
 これから戦場へ行くであろう少女らへ、役に立てる喜び。
 霧絵は意気揚々と、持参していた軍の教本を開く。

霧絵「○月✕日。今日も朝は冷める。朝食にホテルでのビュッフェ。昼食は新幹線の中で駅弁。遠い旅を程よい緊張感の中楽しみ、本日は第三舞鶴鎮守府へと到着した――」

全員『……』

霧絵「日記だったわ」

艦娘ら『おい』ビシッ

 後で本当の教本を持ってきたが、到底集中できるような状況ではなかった。提督が。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

 三日目。残り18日。

霧絵「……昨日は赤っ恥をかいたわ」

 朝。目を覚ました霧絵はまくらに顔を埋める。
 ひどい失態であった。

霧絵「挽回しないと……」

 嘆息。失敗をした上、遅刻するわけにはいかない。提督は寝間着をぬぎはじめ、支度をはじめた。


【コマンド】(今日の朝食担当は春雨です。コンマで実力を決めます)
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【訓練  コンマ67で、中の上程度の腕前】

 食堂。

霧絵「今日も訓練することに決めたわ」

秋月「そうですね。まだうまくいってないところもありますし……。ああぁ、すごく美味しいです」

天龍「だな。異存はない。そんなに美味しいか? 普通だろ」

春雨「卵と春雨の、ハムの炒めもの――春雨の自信作です」キリッ

天龍「まぁ提督よりははるかにましだけどな」

霧絵「……精進するわ。割りと真面目に」


 コマンド(例のごとくコンマ判定です)
 1・今日は海に出てみようか
 2・引き続き砲撃
 3・勉強しよう

 ↓2

【5.5+20+41=66.5 失敗】

 今日は海に出てみることに。
 艤装をつけ、訓練場の海面へ。艦娘というのだから、てっきり最初から海面をスムーズに移動できるのかと思いきや――

天龍「大したことねえな。これくらい当然だ」ガタガタ

秋月「大丈夫、大丈夫……」リョウテヒロゲ

春雨「静止が一番つらいです……」カカシジョウタイ

 ――ひどかった。砲撃同様。

霧絵「沈まない程度にみんな頑張って。感覚を掴むのは難しいかもしれないけれど」

 自分は艦娘ではない。アドバイスできることといえばそれくらい。
 霧絵は歯がゆい思いで彼女らの訓練風景を見守った。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】
【秋月、春雨 レベル3
 天龍  レベル4】


【課題達成率が40%程度となりました】

【意図的にやり直しさせられたら確かに困りますし、ではレベルか主人公のステータス低下で期間延長、やり直しとしましょうか。どちらか、どれだけかは安価のコンマで運任せで】

【提督に絡んだメインのストーリーを一応考えてますので、課題はそれに関係してきます。終わりが近づいてきたら、多分話からわかると思います】


【ということで、課題失敗のペナルティについて、多数決でも

 1・これまで通り
 2・ステータス低下ペナルティ
 3・ペナルティなし。課題進行に従って新設備の建設が解禁。強いて言うなら、話が進まない、お金が入らないのがペナルティ

 先に3票くらい入ったものを採用します】

【では3でいきます。のんびり進行で】
【期間中にクリアしたらボーナスとしておきます】

現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 45 (まだ元気?)
 魅力 34 (見た目だけ。オーラなし)
 指揮力 11 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 3 (戦闘経験ゼロ)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 83 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  4 (『体調ですか? 至って健康です。え? ある意味健全ではない?』)
 依存  5 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 4 (戦闘経験ゼロ)
 HP 60 (無傷)
 好感度 16 (『あん? あいつは……頼りねえな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 3 (戦闘経験ゼロ)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 0  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)


 鎮守府設備
 特になし
 『資金8500』


 目標
 『艦娘いずれか一人の練度を初期値から5上昇』 現在40%程度達成


 ○


 4日目。残り17日。

霧絵「……」

 目を覚ました霧絵は、働ききらない頭で今日の予定を考えはじめた。


【コマンド】(今日の朝食担当は天龍です。コンマで実力を決めます)
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【訓練。 コンマ31で、天龍の料理の腕前は普通に下手、です】


 食堂。もはや日常的に集結したメンバーは挨拶を交わし、席に座る。

天龍「今日はオレが担当だ。やっぱ戦士として飯はがっつりといかないとな」

 誇らしげに大きな胸を張る天龍。全員の前にあるのは厚切りのベーコン。
 塩コショウで味付けしてあるようで、白のお皿に紅一色。朝からお肉というのは嫌いではない霧絵であるが、これはちょっと気が引けた。

霧絵(私が言えたことではないわね……)

 フッと自嘲し、いただきますと一言。厚切りのそれを切り、かじる。

霧絵「むぐ……」

 驚いた。見た目もにおいも問題ない。なのに口にした途端、まずいと味覚が強烈に告げる。
 きつすぎる塩コショウに、焼きすぎているのか食感はぱっさぱさ。通りで箸で簡単に切れるわけだ。肉汁など皆無で、ただの肉の塊が口の中にあった。厚いビーフジャーキーでもかじっているようだ。

天龍「どうだ? うまいか?」

霧絵「……」フルフル

 単品なら食べられなくはないがご飯が進むかと言えば断じて違う。

春雨「めしまず鎮守府……私がコックしたほうがいいですかね?」

天龍「あれ? おっかしーな。確かに上手く――しょっぱ!」

秋月「ばらばらにしてご飯の上、そしてお茶……いける!」モグモグ

霧絵(なんだかんだ逞しい……)

霧絵「そういえば、今日は訓練しようと思ってるから、準備しておいて」

 なんだかんだ秋月のお茶漬け戦法に落ち着き、全員が完食した頃、霧絵は告げる。
 全員に異存はなく、彼女らは首を縦に振った。


 コマンド
 1・海上で移動する練習
 2・動きつつ砲撃
 3・続、勉強

 ↓2

【コンマ91で無条件に成功です】

 会議室。ホワイトボードの前に立った霧絵はキリッとした顔で告げる。

霧絵「今日こそ、本気で勉強するわ」

春雨「前回は、提督だけ集中してませんでしたよね」

天龍「だよな」

秋月「張り切った司令、素敵です!」

霧絵「応援ありがとう」

天龍「応援してんの一人だけだぞー」

霧絵「……さ、さて、はじめるわ」

 二名ほどの冷たい目を受けながら、霧絵は授業を始める。
 艤装についての説明、深海棲艦についての説明。あれこれと、知っておかねばならない基本を分かりやすく教授。

三人(分かりやすいけど……)

三人(地味……)

 これまでの派手な失敗を考えると、指摘せざるを得なかった。



【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

【課題達成率が60%程度となりました】

 5日目。残り16日。

 朝、目を覚ました霧絵はベッドの上でのんびり考える。

霧絵「ふぅ……今日は、どうしようかしら」

 課題は順調。選択の幅がまだまだ縮まることもないだろう。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「今日も訓練するわ」

 何よりもまず経験。練度の上昇が重要だろう。
 納豆をかき混ぜながら、霧絵は何日間か続けてきた決断を再度下す。 

天龍「訓練な。……早く力をつけたいな」

秋月「そうですね。絶対に強くなってるとは思いますけど」

春雨「春雨はまだ出撃はいいと思います……はい」

霧絵「上も分かってて今の課題を出しているんでしょうし、あせる必要もないわ」

 まだ頼りないけれど、こうした地道な練習が自信に繋がる、と思いたい。

霧絵(なにをしよう……)


 コマンド
 1・陣形を組んで移動
 2・動きつつ砲撃
 3・陸で基本トレーニング

 ↓2

【お店を建設して本を買う、読む。アイテムを使う、出撃やお出かけで良い選択肢を選ぶ、などで上昇します。後はもしもですが自由記述の安価で>>1がイケメンだと思った時や、指揮力が上がったなと思ったときに追加します。そして料理の腕は固定です】

【5.5+15+9=29.5 失敗】


 海に出るのにも基礎体力は重要。というわけで――

霧絵「今日はランニングをしましょう。後は筋トレで」

 鎮守府前。特にスペースもないため、そこへやって来る。
 全員ジャージ姿で、人々の注目を集めながらランニング。その後は筋トレ。
 有意義な時間といえばそうなのだが、この効果が出るのは、果たしていつになることか。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

 6日目。残り15日。

霧絵「……うん、中々いい感じ」

 課題の進み具合は心配ない。
 今日は何をしようか。自由に選択することができるだろう。

霧絵「なにをしようか……」


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2


霧絵「……さっさと終わらせるのも得策よね」

 期間は三週間。その間になるべく早く達成。そして三週間後に報告。それで問題ないはずだ。
 こくりと頷いて、霧絵は食堂へと向かった。

 コマンド
 1・陣形を組んで移動
 2・動きつつ砲撃
 3・陸で基本トレーニング

 ↓2

『5.5+15+12=32.5  失敗』

霧絵「今日は陣形を主として海上の移動について訓練するわ」

天龍「おうっ。いよいよ本格的な戦闘訓練だな」

秋月「と言っても、私達の人数だととれる陣形も限られていますね」

春雨「簡単な陣形だから遅れないようにしないと……」

霧絵「ええ。初めてだからそれほど気張らずに。衝突には気をつけて」

 簡単なアドバイスをし、艤装を装着する彼女らを見送る。
 はじめての陣形訓練。それはやはり最初だけあって見れたものではなく、霧絵もまたまともなアドバイスをすることはできなかった。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】
【秋月、春雨 レベル5
 天龍  レベル6】


【課題達成率が80%程度となりました】

 7日目。残り14日。

霧絵「ふぁ……」

 朝。自室で目覚めた霧絵はあくびを一つ。
 寝ぼけ気味の頭で考えるのは、今日の予定。さて、どうしたものか。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【会話となりました】
【秋月、天龍、春雨の三人から選択です】

 ↓2

 朝食を食べ終えて執務室。

霧絵「今日は休みにしておこうかしら……」

 連日の訓練を考慮し、霧絵は決断。今日は休むことにしておき、自分は秘書艦である秋月との親睦を深めることに。

秋月「お休みですか? では連絡してきます」

霧絵「ええ。ありがとう」

秋月「いえ。これくらいは秘書艦として当然です」

 嬉しそうに笑い、秋月は電話の受話器を手に取り構内放送をはじめる。
 今日は自由行動であることを告げると、秋月は笑顔で提督へと振り向く。

秋月「では、秋月も自由行動――」

霧絵「秋月。私と少しお話しない?」

秋月「――ふえええ!? あ、はい!」

 顔を真っ赤にさせて驚くものの、秋月はあっさりと承諾。霧絵の隣へ来ると、落ち着かなそうに前髪をいじる。

秋月「司令、なにをお話するんですか?」


 コマンド
 1・秋月が建造された時のこと
 2・他の艦娘が建造されたときのこと
 3・自由に(前と同じ条件)

 ↓2

霧絵「この鎮守府に配属されて、今までどんな感じだったの?」

 ふと気になったこと。頭に浮かんだことを問いかける。

秋月「この鎮守府にですか?」

秋月「――特にはなにも。一ヶ月ほど一人でいて、それから天龍さん、春雨さんを建造して――提督が鎮守府にやって来るのを心待ちにしていました」

霧絵「そう。それじゃ、少し待たせてしまったみたいね」

秋月「そうですね。でも、全然苦痛ではなかったですよ。みんなと仲良くなれましたし……司令に出会えましたから」

霧絵「……そう言ってくれると有り難いわ」

 自分に出会えて嬉しい。そう言ってくれる人がいるだけで、どれだけ救われるか。霧絵はできるかぎりの感情を込めて微笑む。秋月はそれに赤面して目を逸らし、しかし幸せそうに笑うのだった。


【秋月の好感度が5上昇。 合計値は88
 性欲が3上昇。 合計値は7
 依存が2上昇。 合計値は7】

 8日目。 残り13日。

霧絵「……今日は、なにをしようかしら」

 昨日は秋月とのんびり過ごした。
 今日はなにをするべきなのだろうか。


 【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「訓練、よね……」

 出撃が許されている状況とはいえ、まだまだ危険な橋をわたるわけにはいかない。
 霧絵は一人納得するように頷いて、食堂へと向かった。


コマンド
 1・陣形を組んで移動
 2・動きつつ砲撃
 3・陸で基本トレーニング

 ↓2

【計算省略。 コンマ16で堂々のポンコツさん】

霧絵「止まっている的を撃ちぬくのは終わり……次は動く的を撃ちぬく訓練よ」

天龍「フフフ……ついにオレの本領を発揮するときがきたな」

秋月「不安ですが、頑張ります!」

春雨「やらないといけませんよね……」

 やる気は上々といったところ。彼女達も、動かない的を狙うことに疑問があったのだろう。

霧絵「じゃあ、はじめ」

 霧絵のおとなしめの合図とともに艦娘らが動き出す。
 動きながらの砲撃は初めてだが――これまでの経験か、霧絵が想像するよりははるかにましな動きであった。

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

 9日目。残り12日目。

霧絵「そろそろ達成、よね……」

 朝起きた霧絵はつぶやく。政府から提示された目標。その達成ももう一歩。日数はまだまだあるし、訓練以外の選択肢もあるだろう。


 【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

『気づいたら眠っていました』


霧絵「訓練……」

 折角だし、やることは早くやったほうがいい。うん、と頷いて霧絵は身支度をはじめた。
 今日の訓練は……。


 コマンド
 1・構えの見直し
 2・装備の点検
 3・格闘訓練

 ↓2

【5.5+5+80=90.5 成功】

霧絵「今日は格闘について、訓練するわ」

 いつものように鎮守府前。
 霧絵がいつものように表情を変えずに言うと、三人の艦娘が難色を示した。

秋月「格闘、ですか?」

春雨「必要あるんでしょうか……? 至近距離の戦い、ですよね」

天龍「まず必要ねぇよな」

天龍以外(刀持ってる人が言っちゃった)

霧絵「まぁ、基礎訓練も兼ねていると思って。必要なときもある――かもしれないし」

霧絵「自分の船から相手の船に侵入するときとか」

秋月「どこの海賊ですか」

霧絵「冗談よ。さ、まずは基本を――」

 軍仕込みの格闘を教授。
 艤装を身に付けて戦えるだけあって、艦娘らの力は強かった。


秋月「砕臥爆竜拳!」

春雨「波動拳!」

天龍「そうだ、それでいい。戦いの基本は格闘だ」

霧絵「ノリいいわよね、あなた達」

 最終的には特殊な技――なんてものは勿論使えないが、おそらく、体力は上がったと思う。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

【課題達成率が100%程度となりました】
【課題を達成しました。おめでとうございます】

 執務室。夜。

霧絵「練度はおそらくこれくらいで平気、よね」

秋月「はい。余裕の達成ですね。流石は司令です」

霧絵「楽な課題だったから、当然といえば当然だけど……ひとまず安心ね」

 まったく嬉しくも、安心してもなさそうな顔をして、息を吐く。

秋月「ここからは正真正銘、自由な行動ですね」

霧絵「――そうね」

 首肯。
 10日目。その予定はどうしようか。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【安価下で訓練】

 翌日。朝食をとりつつ霧絵は告げる。

霧絵「今日も訓練しようと思うの」

 約一名、その提案に苦い顔をした。

春雨「え? 課題、達成しましたよね?」

霧絵「したけれど、実力をつけるのは大切だから」

 戦えるにこしたことはない。
 連日だが……そこは我慢してもらうことにしよう。


 コマンド
 1・構えの見直し
 2・装備の点検
 3・格闘訓練

 ↓2

『5.5+15+68=88.5 成功』

 工廠。作業用のエプロンを妖精さんに借り、四人は艤装の前に立っていた。

霧絵「強くなるには自分を知る……」

霧絵「今日は装備の点検を兼ねて、装備について学ぼうと思うわ」

秋月「はいっ」ビシッ

霧絵「なんでしょうか、秋月さん」

天龍「おい、学校になってんぞ」

秋月「艦娘の艤装は妖精さん以外メンテナンスできないと聞いてますけど……」

霧絵「――え?」

 一同、フリーズ。

春雨「ま、まさか何も知らなかったとか……」

天龍「おいこら提督」

霧絵「――だ、大丈夫よ。今回は妖精さんが講師の補助に来ているから」

妖精「……」ムゴンノケイレイ

秋月「あ、よくそんなことできましたね」

天龍「そこらへんは優秀なんだな……」

 妖精の神秘に満ちた作業風景を観察。
 なにがなんだか意味が分からなかったが、なんとなくためになったような気がする。

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

 11日目。
 朝食を食べた霧絵は、執務室で今日の予定を考えていた。

霧絵「なにをしようかしら……」

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「……出かけようかしら」

 艦娘の疲弊も大きいだろう。
 連日の訓練を思い、霧絵は結論を出す。
 今日は誰にもなにも言っていない。みんな気ままに行動していることだろう。

霧絵「私も――気分転換ね」


 コマンド
 執務室、自室、艦娘の部屋、工廠、港、街からどれか一つ選択。

 ※ルール修正です。
 『【街】のみ誰と出かけるかも一人まで指定可』。

 ↓2

 【街 天龍と】

霧絵(出かけるならやっぱり誰かと一緒がいいわよね)

 執務室を出て一人、考える。
 ツッコミポジションに落ち着いている、見た目に反して常識的な彼女。

霧絵(視線が冷たいし、何か誤解されているのかも)

 断じて誤解ではないのだが、視線が冷たいのは事実。
 そうと決まれば話は早い。霧絵は執務室に戻り、電話で構内放送。

霧絵『天龍。執務室に来なさい』

 どう放送したものか、スイッチを押してから考えた挙句、やたら冷たい声が出た。



春雨「怖っ! な、なんですかこの放送……」

秋月「なにか悪いことでもしたんですか?」

天龍「いや、覚えがねえな」

 天龍の自室。三人でトランプをしていた彼女らは、突如聞こえてきた放送にひそひそと話す。
 まるで死刑の執行でも告げるかのような声であった。

天龍「ま、あいつが呼んでるならしゃーないな。行ってくる」

秋月「はい、いってらっしゃい」

春雨「解散します?」

秋月「そうですね。それにしても、提督からの呼び出し……羨ましいです」

春雨「あはは……でも、いい用事だとは思えないですし」

秋月「ですね。でも、怒られるのもいいかもしれません」

 真面目な顔でそんなことを言う秋月を、春雨は苦笑しつつ見て――目を逸らした。


 それから数十分後。

天龍「――で、だ」

天龍「なにすんだ? こんなとこに来て」

 街。人が行き交う中を、天龍と霧絵は歩いていた。

霧絵「お出かけ。気分転換だと思ってもらえれば」

天龍「お前とか。珍しいじゃねえか」

霧絵「ここに来て初めてだから、確かに珍しいわね」

天龍「――秋月の方が喜んだんじゃないのか?」

霧絵「いいのよ。天龍とは仲良くなりたいと思ってたの」

天龍「ま、いいけどな。どこに行くんだ?」


 コマンド
 1・喫茶店で食事でも
 2・洋服でも買ってみる
 3・温泉とか入りたい

 ↓2

霧絵「女の子といえばここね」

 街を歩いて、服屋へ。
 一応は栄えている場所だからか、服屋のみでありながらとても大きい。

天龍「女の子っつー柄じゃないと思うけどな、オレら」

霧絵「私は年齢的にあれだけど、天龍は女の子よ」

天龍「よくそんなこと真顔で言えるな」

霧絵「おかしなことだった?」

天龍「意識すらしてねえのか。――別に。しっかし、賑やかな場所だな。ここでなにすんだ?」

霧絵「そうね……」


 コマンド(魅力の半分の数値+選択肢のポイント+コンマ=50 で魅力上昇。70以上で好感度にもボーナス。魅力値が低いため、易しめです)
 1・天龍を可愛くコーディネートしてみる
 2・天龍の下着を選んでみる
 3・自分の服を選んでもらう

 ↓2

 【17+20+49=86 魅力上昇、好感度ボーナス】

霧絵「天龍を可愛くコーディネートしてみるわ」

天龍「そうかそうか――へ?」

霧絵「可愛い服は……こっちね」

 天龍の腕を引っ張り、強制的に連行。
 あれこれと自分のセンスで天龍をコーディネートしていき……。

天龍「――なぁ、これほんとに見せるのか?」

 完成。試着室から聞こえる控え目な声に、霧絵はええ、と短く返事。中から大きなため息が聞こえてきた。かなり息が震えているのがわかる。

霧絵「さぁ。さぁさぁ」

天龍「平坦な声で急かすな。分かったって。今出る」

 しゃっと開くカーテン。
 恥ずかしがっているのを隠しているのだろう。胸を張るように立っているのだが、赤面し恥ずかしさを堪える表情が可愛らしく見える。
 霧絵が選んだのはロングスカートのワンピースとカーディガン。手には白い手袋。いつもと違い、清楚さを前面に押し出したファッションだ。これで眼帯を外して、麦わら帽子でもかぶれば、病弱なお嬢様のできあがりである。

霧絵「……」

天龍「無言で凝視すんなって。なにか感想でも言ったらどうだ?」

 顔を赤らめ、視線を泳がす天龍。
 感想――何を言ったらいいだろうか。


 『霧絵の感想』(>>1の独断でボーナスの可能性あり)
 ↓2

【残念、ボーナスなし】

霧絵「ギャップ萌え」

天龍「――は?」

霧絵「いつも男っぽい天龍が、この格好。それに意味があるということよ」キリッ

天龍「わかってるから言うな!」

霧絵「さぁ、代金は払うからその格好で出かけるわよ」

天龍「はッ? ちょっと待て、それは――」

 ずるずると引っ張っていく霧絵。
 天龍はあれこれ文句を言っていたが、なんだかんだ楽しそうではあった。

 ↓1 魅力上昇 コンマで1~9上昇 00で10上昇
 ↓2 好感度上昇ボーナス 上と同じくコンマ判定

【間違えました00ではなく0で10上昇です】

【魅力は0で、10上昇。合計44です】
【好感度ボーナスは5。 選択肢の効果で5。合計10上昇です。 今回のお出かけで好感度が26になりました】


現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 10 (ダウン寸前)
 魅力 44 (提督として並程度)
 指揮力 11 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 7 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 88 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  7 (『体調ですか? 至って健康です。え? ある意味健全ではない?』)
 依存  7 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 8 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP 60 (無傷)
 好感度 26 (『まだまだひよっこだな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 7 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 0  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)


 鎮守府設備
 特になし
 『資金5500』


 目標
 『艦娘いずれか一人の練度を初期値から5上昇』 達成済み


 ○

 夜。
 自室に戻り、霧絵は日記を書きつつ考えた。
 明日、12日目は何をしようか。



【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「出掛けましょう。うん」

 日記を閉じ、決断。
 ちょっとくらい遊んでも罰は当たらないだろう。

霧絵「どこに行こうかしら……」

 コマンド
 執務室、自室、艦娘の部屋、工廠、港、街からどれか一つ選択。

 ↓1

 翌日。
 お昼前くらいの時間を見計らい、霧絵は校内放送を行う。

秋月「し、司令。何の御用でしょう?」

 すると飛んでくる、なんて言葉がぴったりな速さで秋月が執務室へとやって来た。

秋月「もしかして……お出かけ、とか」

秋月「あ、天龍さんから聞いてませんよ、断じて」

霧絵(分かりやすい……)

 息を切らせて目はきらきら。期待するようにこちらを見る秋月へ、霧絵は内心苦笑。

霧絵「ええ。秋月とも出かけたいと思って」

秋月「――! 光栄です!」

 期待と不安が混ざった表情から、ぱあっと表情を輝かせる秋月。
 ――さて、おでかけと言っても街のどこに行こうか詳細は決めていない。どこに行こうか。

 コマンド(提案内容は自由です。独断ボーナスあります。独断却下もあります)
 1・秋月から提案
 2・霧絵から提案

 ↓3

【秋月提案で、霧絵寄りだった視点が秋月視点となります】

秋月(ここは、一気に距離を縮めるチャンス……)

 天龍に次いでのお出かけ。
 彼女は服屋に行って、服を選んでもらったという。とてもうらやましかった。けれど天龍の様子を見る限り、まだまだ自分が入り込む余地はありそうだ。
 ――ならば、この機会を見逃す手はない。
 この前テレビで見た知識を基に、秋月は提案する。

秋月「遊園地、はどうでしょう?」

 デートといえば遊園地。恋人といえば遊園地。
 間違いなく親密な仲になれる……そう確信できる番組。おそるおそる秋月は口にした。

霧絵「遊園地? いいわよ。近くにあったかしら……あ。あったわ」

 『京都観光ガイド』なる本を開き、頷く霧絵。
 表情は変わらないものの、嫌そうな素振りはない。ひとまず安心だ。

霧絵「遊園地、ね。……ん?」

 意味深な言葉とともに、顎に手を当ててなにやら考えこむ霧絵。

秋月「司令?」

霧絵「――あ。ごめんなさい。ぼんやりしていたわ。――さて、行きましょうか」

秋月「はいっ。楽しみです」

霧絵「遊園地が好きなのね」

秋月「え? えー……と、はいっ」

 微笑し歩き出す霧絵の後ろについて、執務室の外へ。廊下に出ると彼女の隣を歩く。
 好きなのは遊園地ではなく……なんて言えるわけがなく、秋月は彼女の横顔を少しさびしい気持ちで見つめていた。


【今日は落ちます】


 遊園地へ。
 観覧車にジェットコースター。食べ物……幸せな雰囲気たっぷりなそこは、秋月が想像していたよりも楽しげな雰囲気であふれていた。

秋月「ふわぁ……すごいですね、司令」

霧絵「ええ。さすが、遊園地ね」

秋月「どこに行きましょうか? 色々ありますけど」

霧絵「秋月に任せるわ。私は、よく分からないし」

 周囲を静かに見回し、霧絵は静かに言う。

秋月「私がですか? うーん……」


 コマンド(コンマ4~6で好感度ボーナス)
 1・お化け屋敷
 2・ジェットコースター
 3・コーヒーカップ

 ↓2

秋月(そういえば……見たような)

秋月(お化け屋敷。男女の距離を縮めるアトラクション)ゴクリ

霧絵「やっぱり、最初は絶叫系だったり――」

秋月「いえ、お化け屋敷でいきましょう」

 気づくと、秋月は口にしていた。

霧絵「お化け屋敷……いいわ、行ってみましょう」

 すんなりと受け入れる霧絵。お化け屋敷。テレビで観たときは相当怖い場所だったが、果たして。心の準備をしつつ、秋月は霧絵の隣を歩いた。しっかりと、怖い思いをする心構えをしていたのだが――

秋月「……」

 お化け屋敷のビジュアルを見た途端、その決意は吹き飛んだ。
 怖い。ものすごく怖い。顔が青ざめているのが自分でも分かった。

霧絵「さぁ行くわよ」

秋月「へぁっ!? ちょっと待って――あ、先に行かないでください!」

霧絵「時間内に精一杯楽しまないと」

 ずんずんと歩いていく霧絵につづいて、お化け屋敷へ。
 これからどうなるやら――


 コンマ二桁で怖がり具合を判定。ここの判定が今後のキャラに影響するかも。少ないほど怖がりです
 ↓1 霧絵
 ↓3 秋月

【二人とも平均的です】

霧絵「秋月、大丈夫?」

秋月「はい、少し怖いですけど……」

 お化け屋敷に入ってすぐ。時折仕掛けにびくっと身体を跳ねさせ、二人とも問題なく進んでいく。

秋月(距離が縮む……のかなぁ。何もないけど)

 これではただ怖いだけ。どうすればいいのだろうか。
 秋月は考え、霧絵の顔を見る。横にいる彼女。なにくわぬ顔で歩いており、怖がっている様子はない。
 もっと近づければ。そんなことを思っていると、秋月が向いている逆の方向からお化け役の人間が飛び出した。

秋月「ひえっ!?」

 不意をつかれ、自然と身体は霧絵の方へ。それを、霧絵は珍しく機敏に抱き支えた。

霧絵「――っと。今のは私もびっくりしたわ」

秋月「で、ですよね……」

 慎まやかだが柔らかい感触。どこか懐かしさを感じるにおい。
 待ち望んだ場面ではあったが、身体は思うように動かない。
 けれど、このまま抱きしめられているだけでは駄目だ。秋月は勇気を出し――

霧絵「さ。先に行くわよ」スタコラ

秋月「――ですよね」

 即座に離された。先を素早く歩いていく霧絵の隣をついていきつつ、肩を落とし落胆。

秋月(司令は相変わらずだけど……ちょっと嬉しかったかも)

霧絵(早く出たい早く出たい)


【秋月の好感度が5上昇。合計値は93です】

 夜。

霧絵「……ふぅ。お出かけも中々疲れるわね」

霧絵「楽しいんだけども」

 遊園地から帰宅。
 ほっと息を吐いて、霧絵はベッドに寝転がる。

 13日目は、なにをしようか。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「よし、訓練を……」

 うとうとと、眠りに落ちていく。意識をすぐに手放し、霧絵は朝まで熟睡した。



 そして朝。食堂で、いつものように予定を告げる。

霧絵「今日も、訓練するわ。ふぁ……」

秋月「はい! 頑張ります」

天龍「腕がなるな」

春雨「なにごとも努力ですよね」

 艦娘らの士気は上々だ。

霧絵「じゃあ、今日は――」


 コマンド
 1・砲撃見直し
 2・基礎トレーニング
 3・海上マラソン

 ↓2

【コンマ85で無条件成功】

霧絵「さぁ、怪我しないように頑張って」

 海上マラソン。効果のほどは分からないが、海上に慣れたほうがいいだろうとの判断で、霧絵は艦娘達へ指示を出す。

天龍「よーしっ。海だ。行くぜ、お前ら」

春雨「テンション高いですね……おっとと」

秋月「頑張って速く進めるようにしましょう」

 みんなやる気はある。
 それに比例するようにして、めきめき技術が上がっているのを感じた。
 外から見ていてそれなのだから、実際はもっと練度が上がっているのだろう。

霧絵「……戦い、ね」

 練度を上げているのも、戦いのため。しかし本番になったとき、彼女らは戦うことができるのだろうか。
 だんだん板についてきた海上移動を見守りつつ、霧絵は呟いた。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

 翌朝。
 14日目。なんだかんだと二週間目である。

霧絵「……っと。今日は何をしようかしら」

 身体を起こし、ぼんやりと考えはじめる。
 今日は、なにをしようか。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「誰かと話そうかしら……」フム

霧絵「誰にしよう」

 『会話する艦娘』
 ↓2

【天龍に決定】

霧絵「天龍、おはよう」

天龍「ん? ああ、提督か。なんか用か?」

 朝食を食べた後。ほどよく時間を空けて、天龍を探しに。
 しばらく歩きまわり、埠頭で釣りをしている天龍を発見。声をかける。

霧絵「話しに来たわ。隣いい?」

天龍「隣くらい文句は言わねえよ」

 フッと笑う天龍。二人で並んで立ち、海を眺める。

天龍「海はいいな、やっぱり」

霧絵「ええ。静かで、綺麗ね」

天龍「ここに沈むなら本望だな」

 冗談のように言う。

霧絵「……」

 霧絵は彼女の横顔を見る。笑うように緩んだ口元。けれど目は真面目で、

霧絵「天龍」

 霧絵は静かに口を開いた。


 『霧絵の台詞』(前と同じ条件です)
 ↓3

霧絵「――あなたに寄りかかってもいいかしら?」

天龍「んなっ。なんだよ、いきなり」

 横、霧絵の方を見る天龍。二人の視線が合う。
 じーっ、と何も言わず天龍を見る霧絵。やがて天龍は折れたのか、ため息。

天龍「……二度目だ。隣くらい、文句は言わない」

 呆れたように笑い、彼女は釣り竿に視線を戻した。
 霧絵はなにも言わず、彼女にかるく寄りかかる。

霧絵「――ずっと」

天龍「……ん?」

霧絵「私はずっとあなたに寄りかかってるから」

天龍「何言ってんだ、いきなり。ダメ人間みたいに聞こえんぞ」

霧絵「そうね。だから……」

天龍「ああ、任せておけ。オレの役割、きちんと果たすさ」

天龍「二人で沈む必要はねえからな」

霧絵「……」

 二人、静かに海の傍で過ごす。
 言葉はなくとも不思議と居心地は良く、あっといまに時間はすぎていった。

【天龍の好感度が10上がりました。  おめでとうございます。ボーナス判定――ということで、コンマの半分の数値だけ提督の魅力が上がります。8なら4上昇です

 さぁさぁ↓2さん、どうぞ】

【6で3上昇。合計値は47】
【天龍の好感度は合計36です】

霧絵「沈む……」

霧絵「宿命といえば宿命なのかしら」

 ため息。天龍と別れて、ちょこちょこ書類を片付け、夜の前。
 暗くなり始めた外を眺め、憂鬱な気分を追い払おうと霧絵は15日目の予定を考える。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

 翌日。秘書艦を連れ、霧絵は工廠へ。

秋月「工廠……初めてですね」

霧絵「そうね」

 妖精さんの見学をした時にも来たが、ここを設備として利用するのは初めてのこと。
 妖精さんがあちこち移動しているのを眺め、霧絵は頷く。

秋月「なにをしましょう?」

霧絵「じゃあ……」


 コマンド
 『建造or開発』どっち?

 ↓3

霧絵「開発でも」

秋月「開発ですね。了解です」

 秋月は頷くと、持っていた書類の束を何枚か捲る。

秋月「私が秘書艦ですと、駆逐艦、軽巡を主な対象とした装備ができます」

秋月「消費する資金は一回300。資金を倍にすると大体300の二倍ほどの確率で成功――とのことです」

霧絵「ガチャ……?」

秋月「妖精ですからね。大雑把です」

霧絵「ふむ……」

秋月「どなたの装備を開発しますか? 今のところ、全員選べますけど」


 『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

秋月の装備300で

【分かり難かったかもですが、ルールに則っている>>260を採用。
 今後、消費する資金の量と、誰の装備かを指定してください】

【で、19で失敗です】

霧絵「……なにこれ?」

 しばらく待ち、妖精がダンボールに入ったゴミのようなものを押してくる。なにやらペンギン、顔のようなものも見えて、摩訶不思議な感じ。

秋月「失敗ですね。残念です……」

霧絵「お金が、こんなものに化けるなんて……」ワナワナ

秋月「どうしましょう? 建造か開発、まだ続けられますが」

霧絵「……ちょっと選び難いわね」

 資金が300もなくなるとは。
 成功した際のメリットがまだ分からないものの、リスキーなようにも思える。


 コマンド
 『どうする?』
 建造、開発、帰る。三択です

 ↓2

秋月「はい、開発ですね」

霧絵「ガチャの闇に入り込んでいるような気がするわ……」

秋月「今度こそ成功するように……お祈りしましょう」

霧絵「運ゲー……」

 『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【資金消費前回と合わせて900 残り資金4100です】
【そして成功です】

霧絵「失敗しないで……あ。持ってきたわ」

秋月「あれは――成功ですね!」

 妖精さんがカートに乗せた装備を運んでくる。
 そこに載っているのは、おそらく主砲。

秋月「ふむ……20.3cm連装砲、ですね」

霧絵「中々、ね。天龍喜んでくれるかしら」


【開発成功により、天龍のレベルが3上昇しました】


秋月「ノッてきましたよ……!」

霧絵「ホッとしているわ、私は」

秋月「――コホン。次はどうしましょうか?」


コマンド
 『どうする?』
 建造、開発、帰る。三択です

 ↓2

秋月「開発ですね!」

霧絵「もう一回……もう一回、みんなを強く」

 なんだか危険な橋をわたっているような気がしてならない霧絵であった。

『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【失敗! 残り資金3500です】

霧絵「……そうね。そういう時もあるわ」

秋月「司令、クールですね……」

霧絵「なんか、冷静になってきたわ。手遅れだけど」


 コマンド
 『どうする?』
 建造、開発、帰る。三択です

 ↓2

霧絵「……開発、いくわよ」

秋月「え? あの、本気ですか?」

霧絵「ええ。あと一回」

秋月(開発がギャンブルみたいに……)


『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【成功! 残り資金2600です】

秋月「成功です! 61cm四連装魚雷が開発されました」

霧絵「……ふっ。これでなんとか責められずに済むかしら」

【天龍のレベルが3上昇しました】


霧絵「……もう、開発はやめておこうかしら」

秋月「そうですね。資金もあまり多くはないですし」


 コマンド
 『どうする?』
 建造、帰る。二択です

 ↓2

 
 工廠から自室へ。
 今日は天龍を徹底的に強化することができた。
 他の艦娘と比べると、力の差が出てきてしまうが――いいように作用してくれると思いたい。

霧絵「明日は、なにをしようかしら」

 16日目。その予定を、提督は考えはじめた。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3


【今日は落ちます】

【出撃しなくてバッドエンドはありません。ご心配なく。それより提督さんの体力を見ているのかがアレですね……】

霧絵「――訓練をするわよ」

 朝。すっかり料理担当となった春雨が厨房で調理しているのを眺めつつ、霧絵は言った。

天龍「おう! 新装備試したいしな……ふっふっふ」

春雨「天龍さんいつにも増してやる気まんまんですね」

秋月「うーん……」

天龍「オレはいつだってやる気――ん? 秋月、どうした?」

秋月「あ。ちょっと気になったことが」

 声をかけられ、秋月がハッとする。彼女は霧絵の顔を見て、一言。

秋月「疲れていませんか?」

霧絵「疲れ?」

天龍「大丈夫だろ。毎日寝てるんだし」

春雨「いつもと変わらないように見えますけど」

秋月「気のせい、ですかね」

 納得できてなさそうな顔をして、秋月はつぶやく。

霧絵「ま、そういうことだからご飯たべたら――」


 コマンド『なにをするか』
 1・魚雷の練習
 2・的を、動きつつ狙って砲撃
 3・各自自由に

 ↓2

【5.5+20+29=54.5 失敗です】

霧絵「……」

 海上を滑る音、砲撃の音。
 動きも砲撃もそれなりに板についてきた彼女らだが、何か足りないような気もする。
 私語はせず、真面目な顔をして訓練している彼女らを見守り、時に指示を出して霧絵は思う。

霧絵「そういうもの……かしら」

 練度の上昇。だんだんとそれが目には見えなくなってきた。
 本人にしか分からないことなのか、それともこれが今の限界なのか。分からないが、訓練することは無駄ではないはず。
 霧絵は一人頷き、艦娘らへの指示を再開した。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】
【提督の体力が0になりました。三日休みます】

【説明不足かもしれませんが、体力は自室に出かける、休息ときて回復です
 キリのいいところで今度、改訂版ルールをまとめたいと思います。そしてちょいと落ちま】

霧絵「お疲れ様、みんな」

 お昼すぎ頃。訓練が終わった。
 艤装を外し、食堂でリラックスしている彼女らへねぎらいの言葉をかける。
 飲み物を、と食堂のカウンターでジュースを入れる。すると霧絵の身体がかくんと傾いた。

霧絵「――おっと」

三人『……』

 じーっと、背中に視線が集まる。
 バランスを立て直した霧絵の後ろ、訓練を終えてイスに座っていた艦娘らは目を合わせ――秋月が立ち上がる。

秋月「司令」

霧絵「――なに?」

 振り向こうとして秋月を見た途端、肩を軽く押される。
 たったそれだけなのに霧絵は後ろへ倒れかけた。これくらい避けられるはずなのだが、身体が反応すらしなかった。

秋月「やはりお疲れみたいですね。司令」

霧絵「……みたいね」

 秋月に支えられ、霧絵は大人しく頷く。

春雨「全然気付きませんでした……」

天龍「そんなんになるまで、よくけろりとしてたな。ったく、少しくらい休んどけって」

霧絵「私も気づかなくて」

三人『……』アキレガオ 

霧絵「ごめんなさい」

秋月「司令、しっかり休んでくださいね」

霧絵「……ええ。そうするわ。あなた達も休んでおいて」

秋月「はい。では司令の部屋に」

天龍「重そうだし、手伝うぜ」

春雨「そ、それは司令官に失礼なような」

 みんなでわいわいと、霧絵は周りを取り囲まれ、ほぼ強制的に自室へと戻された。



【体力がゼロになると、出かける、工廠、編成しか選択することができなくなります】
【三日後に復活。その際の体力は50です】
【出かけるは執務室、自室のみ指定可。自室で休息するコマンドを選ぶと、三日後の体力が30増えます。】

 17日目。 休暇、1日目。

霧絵「……迷惑はかけられないし、大人しくしておくのがベストよね」

 あれから自室でゆっくり休息し、一日経過。
 翌朝、目を覚ますと霧絵はいつもの癖で今日の予定を考えはじめた。


 【コマンド】
 出かける
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「じっとしてるのも、性にあわないわよね……」

 顎に手を当て、考える。
 出かける、と行ってもどこへ行こうか。


 『自室か執務室どっち?』

 ↓2

霧絵「……うん、ここにいようかしら」

霧絵「また心配かけたら、申し訳ないし」

 嘆息。髪をなで、窓の外を眺める。
 さて、自室でなにをしよう。

 『なにをする?』(自室で選べるコマンドは現在この通りです)
 1・休息
 2・身だしなみを整える(魅力アップ用のコマンド。効果はものすごく低いです)

 ↓2

霧絵「――そうね。休むことも大事よね」

 また無理をしてダウン寸前になるのは提督としてダメだろう。
 思考を切り上げ、霧絵は再びベッドへ横になる。
 それから朝食を春雨と天龍、秋月が持ってきたり、一人、また一人と提督の部屋に艦娘らがやってきてしまいには部屋でボードゲームなどをはじめ出したりもしたのだが――なぜだか霧絵はしっかりと休むことができた。

【復活後の体力に30プラス。80で開始します】

 18日目。休暇の2日目だ。

霧絵「こんなに寝たのって、いつぶりかしら……」

霧絵「なんか仕事がしたくなくなる……なんて言ってもられないわね」


 【コマンド】
 出かける
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「……どこに行こうかしら」


 『執務室か自室どっち?』

 ↓2

霧絵「部屋でゆっくりしておこう」

 うん、と頷く。

霧絵「まだ休むか、それとも別のことか――」


 『なにをする?』(自室で選べるコマンドは現在この通りです)
 1・休息
 2・身だしなみを整える

 ↓2

霧絵「寝ようかしら……」

 簡単に結論を出す。
 艦娘達に迷惑をかけるわけにもいかない。今日はじっくり休んでおくことに霧絵は決めた。

【復活時の体力が30上がり、100となりました】
【これ以上は上がりません】


 19日目。 最後の休日である。
 課題の期限も近い。

霧絵「……こう休んでいると退屈ね」

霧絵「あの子達も気を遣ってるのか、来なかったし」


 【コマンド】
 出かける
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「出かけようかしら……」

 『執務室か自室、どっち?』

 ↓2

霧絵「秋月、いるかしら」

 身支度をして、廊下へ。一応休暇なのもあり、私服で髪をおろしたまま執務室へと入っていく。

霧絵「秋月」

秋月「朝食後に牛缶……っ、この時代だからできる贅沢ね。いただきます!」

 ドアを開いて中へ。するとその机の上に缶詰を置き、今にも食べようとしている秋月の姿が。

霧絵「……」

秋月「――あ。司令、です……か? あわわわ! す、すみません!」

霧絵「気にしてないから、ゆっくり食べて。ちょっと身体を動かさない仕事をしようと思ったの」

秋月「ではお言葉に甘えて……すみません。お仕事ですか?」

霧絵「ええ。ここではなにができるのかしら?」

秋月「現在、この二択ですね」


 コマンド
 1・書類整理(指揮力向上。効果はものすごく低いです)
 2・設備建設(鎮守府の設備を建造。様々な効果があります)

 ↓2

霧絵「……一回、設備の建設をしてみたいわね」

秋月「んぐ……。では、これが現在建設できる設備一覧です。建設以外も載っていることがありますので」

霧絵「ええ。ありがとう」

 牛缶を食べている秋月から、書類を受け取る。
 書かれているのは――

 ・アイテム屋(アイテムが鎮守府内で販売されます)  必要資金10000
 ・お布団(執務室で夜戦……的なことが可能に)    必要資金10000
 ・高性能機材(工廠での建造が有利に)        必要資金3000
 ・募金箱(週一で資金がごく少額プラス)       必要資金2000
 ・釣り竿(コマンド『出かける』の港で釣りができるようになります) 必要資金2000

 ――なんだかツッコミどころが満載なものばかりであった。
 どれも鎮守府にあまり関係ないような気がする。それにすごく高い。  

秋月「ふぅ……ごちそうさまです。どうします?」

霧絵「……うう」

 『なにか建設する?』現在資金2100
 する(設備を指定)orしない(指揮力向上のコマンドを実行します)

 ↓2

霧絵「……なにもしないでおくわ」

 現在資金はジリ貧。なにもしないでおいた方がいいだろう。

秋月「そうですね。では、何かしていきます?」

霧絵「ちょっと書類の整理でも……」

 できたばかりの鎮守府なため、事務的な仕事は尽きない。
 少しでも消費しておきたかった。

秋月「分かりました。では、秋月もお手伝いします」

霧絵「ありがとう。助かるわ」

秋月「い、いえ。秘書艦として当然です」

 秋月と交代でイスに座り、仕事を開始。
 真剣に書類と向き合い――

 『コンマ一桁の半分の数値を指揮力にプラスします』
 ↓2

【よくわからないですが一人しか見てないってことですかね】

【コンマ2で、1プラスです。 合計値は12】

秋月(司令の私服も素敵ね……)

霧絵「秋月、ちょっとここが分からな――」

霧絵「秋月?」

秋月「は、はい! あ、これですね」

霧絵「ありがと。ごめんなさいね、休みの日に付きあわせて」

秋月「いえいえ。気にしないでください。私も好きでやってますから」

 書類を、若干遅いペースだが二人で片付けていく。
 それなりに、枚数も減っただろう。

 20日目。

霧絵「……うん。完全回復」

 身体を動かし、確認。
 鎮守府にやってきた時のような疲労感は綺麗さっぱりなく、幾分か軽くなったような気もする。

霧絵「今日からもまた頑張ろう……」


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3


霧絵「まぁ……訓練よね」

霧絵「なにをしようかしら」


 コマンド『コンマ判定を行います』
 1・砲撃訓練
 2・魚雷の練習
 3・基礎トレ

 ↓2

【6+15+64=85  成功】

 今日は魚雷を扱う訓練を行うことに。
 命中させることができれば、大きく戦局を変えるであろう重要な要素。これまで触れなかったのは危険性を考慮していたのもあるが、なにより彼女らが移動をうまくできていなかったということが大きかった。
 けれど今なら、安定して撃つことができるだろう。

天龍「いくぜ……!」

秋月「とう!」

春雨「これで……!」

 予想通り――いや、予想よりもはるかにいい命中率。
 霧絵はとりあえず安心。費用などが心配だが、そんなことも言ってられないだろう。

霧絵(強くなってるわね……)

 だんだんと、確実に強くなっている。
 嬉しいような、悲しいような。複雑な気分で霧絵は彼女らの訓練風景を見守った。

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

 21日目。最初の課題の最終日。
 朝食の後、執務室で秋月と話し合う。

霧絵「今回の課題は……問題ないわよね」

秋月「はい。今日報告をして――明日か明後日辺りに報酬が出されると思います」

 書類をめくり、秋月は明るい声で告げる。

秋月「今回の課題は練度。その目標値は誰か一人を初期値から5上昇ですから……」


現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 95 (元気すぎるくらい)
 魅力 47 (提督として並程度)
 指揮力 12 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 9.5 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 93 (『間違いなく恋ですね!』)
 性欲  7 (『体調ですか? 至って健康です。え? ある意味健全ではない?』)
 依存  7 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 16.5 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP 60 (無傷)
 好感度 36 (『まだまだひよっこだな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 9.5 (戦闘経験ゼロ。基礎はバッチリ)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 0  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)


 鎮守府設備
 特になし
 『資金1600』


 目標
 『艦娘いずれか一人の練度を初期値から5上昇』 達成済み


秋月「余裕で達成ですね。もしかしたら、特別な報酬もあるかもしれません」

霧絵「そうなの? それは楽しみね」


 『コンマで追加報酬額を決定します』
 条件が一人のレベルを5アップですから、
 秋月は8.5
 天龍は14.5
 春雨は8.5

 余計にレベルアップしたため、過剰なレベルアップは31.5。
 元々今回はボーナス的な面もあったためこれに ×1000で31500。
 更にコンマ二桁で%の数値をとり、プラスします。(例:99が出れば99%。31185を追加報酬にプラス)

 ↓2

【コンマ47で14805プラス】
【45990。キリの良い数字で追加報酬は46000とします】

秋月(計算上だけど、これ最初の資金の4倍……?)

秋月(新設の鎮守府の中でも結構な期待をされそうな)

霧絵「さて、それじゃ最終日なにをしようかしら?」


 【コマンド】

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「訓練にするわ」

秋月「訓練ですか? 分かりました。報酬もまた増えるかもしれませんしね」

秋月「では皆さんに連絡を……」

 受話器をとるため、秋月は霧絵から離れていく。

霧絵「……訓練、ね」

 今日の訓練はなにをしようか。

 コマンド
 1・魚雷の練習
 2・基礎トレ
 3・陣形の練習

 ↓2

【今日は落ちます】
【安価はここから↓2】

【6+15+16=37 失敗です】

天龍「砲撃もいいけど、魚雷も派手でいいよな」

春雨「そうですか? ちょっと怖いですけど」

 今日も魚雷の練習。それほどバンバン撃てるというわけでもないが、魚雷の正確な扱いは戦いに必要なもの。練習しておかねば。

霧絵「油断しないで、真剣に。取り扱いには気をつけて」

秋月「そうですよ。司令の言う通り――あ」

 移動し、魚雷を放とうとする秋月がハッとする。彼女のすぐ前には的があり――

霧絵「秋月!」

秋月「……」ビッショリ

 爆音とともに水しぶきが上がり、秋月は海水で濡れた。

霧絵「はぁ……。距離にも気をつけて」

 間近で直撃したかと思った。霧絵は安堵の息をもらす。
 三人はこくこくと勢いよく何度も頷いた。怖さは分かってくれたらしい。

三人(すごい声だった……)


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

【追加報酬の資金が変化。33000プラス15510 合計48510。 キリの良い数字にして、48500です】

 22日目。
 訓練の後報告を行い、翌朝。
 三人の艦娘と提督は執務室に集まっていた。

霧絵「こんなにもらえるの?」

秋月「そうですね……追加分の計算をしていたんですけど――これくらいが妥当かもしれません」

 報酬として出た資金は、785000。
 最初の資金の約8倍。その数値はすさまじい。

天龍「給料は別に出てるし……なんだ、上は太っ腹だな」

春雨「これで色々充実させられますね」

秋月「艦隊に鎮守府に練度に。けれど、課題もまた出ますので気をつけてくださいね」

霧絵「ええ。ええと、」

 頷いて、視線を机に置かれたお金から、移す。

霧絵「わざわざ運んでくれてありがとう」

大淀「いえ、仕事ですから」

 舞鶴鎮守府の大淀は首を横に振り微笑む。
 なんでも昨日の報告を受けてから報酬を計算し、海を経由。運んできてくれたらしい。近いからこそできる芸当だ。

大淀「用件は済ませましたし……そろそろ私は失礼しようと思いますが――何か質問などありますか?」

大淀「初めてでわからないことも多いでしょうし」

霧絵「なら――」


 コマンド
 1・艦娘と仲良くなるには?
 2・資金がなくなったらどうなる?
 3・その他自由に質問

 ↓2

大淀「艦娘と仲良くなるには、ですか」

大淀「そうですね……好感度を上げて、特定の場所に出かける、出撃する。そうするとイベントが起きますので――それをこなしていけば仲良くなっていけると思います」

大淀「イベントの条件は街に出かける、で指名したり、誰も指名しないで特定の場所に行ったり、色々ありますので試してみてください」

大淀「あなたは……すでに天龍さんのイベントを一回見たみたいですね」

大淀「改二がある艦娘は、一回改造してから、イベントをある程度進めることで改二にすることができます。大体、ケッコンイベントよりも早めですね」

大淀「仲良くなり絆を深めることは戦力の向上にも繋がります。頑張ってください」


大淀「他に、質問はありますか?」

 コマンド
 2・資金がなくなったらどうなる?
 3・その他自由に質問

 ↓2

【馬鹿しました。額の0が一つ多かったです。正しくは78500です】


大淀「資金がなくなったら、ですか?」

大淀「基本的には労働してもらうことになります」

大淀「他鎮守府での労働が主ですね。金額は……一週間で5000程度」

大淀「タイムロスになりかねないですし、他にも迷惑がかかるのでできるかぎりは避けてほしいですね」

大淀「節約もそうですが、集金関係の設備をよくしていくと、対策になるかと思います。今は微妙な効果のものしかないかもしれませんが、それを建造することで新たな設備が開放されるかもしれません」

大淀「では私はこれで」

 ぺこりと丁寧に頭を下げて、大淀は帰っていった。

【資金を『78500』手に入れました。現在資金、『78610』です】
【本日から一週間、課題はなく自由に行動することができます】

【コマンド】

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「今日も訓練しておこうかしら……」

 課題は達成した。けれどまだまだ強くなる必要もあるだろう。
 大淀、天龍と春雨が執務室から去った後、霧絵は考える。

 『なにをする?』
 ・戦術の勉強
 ・ランニング
 ・筋力トレーニング

 ↓2

【コンマ86で無条件成功です】

霧絵「今日は戦術について学ぶわ」

霧絵「これから大切になってくるだろうし、頭に叩き込んでおけばきっと動けるはずだから」

 会議室。これまでと同じように艦娘らは席に座り、霧絵はホワイトボードの前に。

霧絵「まずは――」

三人(相変わらず地味……)

 地味だが要点は捉えている勉強。今日は実戦のケースも混じえてあれこれと艦娘に講義を施した。
 効果は上々、だと思う。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

 23日目。食堂。
 春雨スープと漬け物を献立に、朝食を食べる。

霧絵「今度の課題ってどういうものが出るのかしら」

秋月「まだ分かっていませんが……舞鶴鎮守府の近くに敵が出ている、という噂は聞きましたね」

天龍「ってことは出撃関係だな。うしっ、腕がなるぜ」

春雨「できれば平和にいきたいところですけど、しょうがないですね」

霧絵「出撃ね……」


【コマンド】

 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

 その時が来る前に慣れていた方がいいだろう。
 考え、霧絵は不意打ち気味に言った。

霧絵「今日は出撃するわ」

 食堂が沈黙に包まれる。
 頑なに訓練を選択してきた提督が、出撃を決断。理解が追いつかないのだろう。

春雨「出撃、ですか?」

天龍「そりゃ嬉しいけどよ……いきなりだな」

秋月「あ、ええっと、敵艦の目撃情報は……」

 それぞれ困惑の色が見て取れる。

霧絵「やるなら、経験を積んでからの方がいいと思って。みんな、行けるわね?」

 真剣な顔をして言うと、三人は頷く。

秋月「ですが、今出撃しても利点が少ないかもしれませんので、気をつけてください」

霧絵「ええ。経験がほしいだけだから、大丈夫」


【毎度おなじみチュートリアルです。課題もなにも出ていない状態での出撃は、基本的に課題が出ているときと流れが変わりません。
 ただし追加報酬に影響はなく、資金を消費し、練度が上昇する――というだけです。
 けれど利点もあります。一つの海域をクリアしていく毎に一つ、新しい設備が建設できるようになります】

【出撃は基本的にレベルとコンマ、艦種が重要です】

【レベル×艦種による補正÷コンマ=成果  となります】
【海域を、課題をクリアするために必要な攻略ポイントを、成果で0にするとクリアとなります】
【一回の出撃で一回判定。夜戦突入でもう一回判定。攻略ポイントを削りきれなかったばあいは鎮守府へ撤退。ポイントそのままで、次の出撃へ持ち越しです】
【なので艦隊の人数を揃えること、練度、コンマが重要な要素となってきます】

【また、こちらのダメージは敵の攻撃力、コンマと艦種とレベルで判断します。計算法はシンプル。
 敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ となります】
【味方に限り回避判定もあります。コンマが奇数だったら命中、偶数だったら回避。運ゲーです】


艦種による補正の詳細

 【艦種】  昼    夜
  戦艦   3    1
  空母   4    0
  軽母   3.5  0
  重巡   2    2
  軽巡   1    2.5
  駆逐艦  1    3
  潜水艦  1    2(昼夜問わず、対潜装備なしの艦からの攻撃無効)

【ということで、鎮守府海域1-1は攻略ポイント30です。頑張ってください】


【レベルアップの判定は出撃後、行います】
【安価のコンマが0~70は1アップ。71~90は2アップ。91~00は3アップです。
 夜戦まで行うと、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】


【何か問題が発覚したらすぐ変更するつもりなので、まぁお気軽に】

霧絵「出撃……私はなにもできないのよね」

 埠頭に立ち、嘆息。
 彼女らが命を賭けて戦うというのに、自分はただ祈っているだけ。せめて、何かできたら――なんて思うが、人間の自分が行っても足手まといになるだけだろう。
 自分にできることは、通信機で彼女らに指示をし、励ますこと。

秋月「司令ー!」

 10分ほど経っただろうか。
 艤装を装備した艦娘達がやってくる。訓練で幾度と無く見た光景。けれど彼女らの表情は固く、初めての出撃に緊張が隠せないようだった。

秋月「司令、第一艦隊、出撃して参ります」

霧絵「ええ。頑張って。必ず帰るように」

天龍「ま、全力を尽くしてくるぜ。期待してな」

霧絵「無茶はしないように」

春雨「春雨、全力を尽くしてきます!」

霧絵「頑張って。無理だと思ったらすぐ退くのよ」

 仲良くしていた少女らがこれから戦闘へ。こうして武装した彼女らを見ても、それは信じられなかった。

霧絵「……行ってらっしゃい」

 きっと自分は何喰わぬ顔で立っているのだろう。
 けれど、心の中は。

秋月「行きますよ、みなさん」

 笑顔を見せた後、表情を引き締め、秋月が先頭を進み三人の艦娘達は海の向こうへ消えていく。

霧絵「……大丈夫」

 小さく呟いて、霧絵は執務室へと戻った。

 海上。鎮守府付近の海域。

秋月「司令、聞こえますか?」

天龍「泣いたりしてないか?」

春雨「失礼ですよ、天龍さん。」

霧絵『聞こえているし、泣いてもいないわ』

 通信機からいつもの冷たい声が聞こえる。
 淡々と言う声に、全員が笑みをこぼした。

春雨「今のところ問題はないです、はい」

秋月「ポイントには近づいているので、そろそろかと思いますが――」

天龍「――おい、来たみたいだぜ」

 天龍が立ち止まる。
 自然と他の二人も止まると――その前にいる深海棲艦を発見。
 鎮守府付近なのもあり、それほど強くはなさそうだ。

秋月「司令、砲戦を開始します」

霧絵『ええ。みんな、集中して』

 駆逐イ級 2艦 攻撃力 1

 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【味方の先制攻撃】

 まだ気づかれている様子はない。
 秋月は通信を中断し、横を見る。

秋月「先手必勝です! みなさんいきましょう!」

天龍「おう! 分かりやすくて好きだぜ!」

春雨「訓練の成果、見せてみます!」

 秋月を先頭に前へ。
 敵艦が気付くまで接近。索敵もなにもない原始的な戦闘法だが――駆逐艦と軽巡の艦娘では偵察機も出せない。今はただ、正面を避けて近づくだけだ。

秋月(初めての戦い……)

 やがて、絶好の位置でイ級が動きを見せる。
 漂っていたように見えた彼らは、意外にも機敏な動きで三人の方へ向く。

秋月「撃ち方――はじめ!」

 主砲を向け、秋月は叫ぶ。

 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【※訂正 成果の計算式での『÷コンマ』は『×コンマ%』です。40が出れば、0.40をかけます。つまりコンマの数が大きいほど成果が大きくなります。

 それと、コンマでゾロ目が出た場合クリティカル。 数値に最後、×1.5をします】

 『ちょっといいとこなしだったので、軽巡の昼の艦種補正を1.5にします』


【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】
 秋月  11 × 1 × 34% = 4 
 天龍  18 × 1.5 × 24% = 6
 春雨  11 × 1 × 46% = 5

 合計15。   残り35。


 絶好の位置、タイミング。
 ほぼ不意打ちが成功した――筈だった。

『――っ!?』

 しかし主砲を向けた瞬間、こちらを見たイ級から感じる殺気に彼女達は身震いする。
 訓練の時とは違う、はっきりとした殺意。
 それを向けられて気付かされる。自分らは、彼らを沈める、殺すつもりで戦っていない、のだと。

天龍「――怖気づくな! いくぜ!」

秋月「は、はい!」

春雨「撃ちます!」

 砲撃。耳をつんざくような音が響き、波しぶきが起こる。
 一体目に三人の砲撃が命中。けれどすぐに傷ひとつない姿が見えた。

秋月「な……っ、なんでこの距離で」

天龍「くそっ、反撃くんぞ!」

春雨「ううっ、これが実戦ですか……」

 砲撃は確かに行った。ここぞという、これ以上にない有利な場面で。
 なのにこの結果。果たして自分たちは戦えるのか――そんな不安と、混乱が頭を支配する。

霧絵『落ち着いて。あなた達は速いから、動くだけでも的をある程度――』

秋月「……」

天龍「……」

 イ級の口から、砲塔が現れる。
 攻撃を行う訓練は行ってきた。けれど敵の攻撃にどうすればいいか。咄嗟に動くことはできなかった。
 通信の声もただ頭に響くだけで、二人はただ砲塔を見つめていた。

霧絵『みんな! どうしたの!?』

霧絵『答えなさい!』

霧絵『第一艦隊!』

春雨「は――はいっ!」

 発射音。二人の前、敵艦を中心に水しぶきが天高く上がる。
 答えたのは春雨。魚雷を撃ち込み、彼女は横へと移動をはじめる。

天龍「春雨……」

春雨「早く、構えてください! まだ終わってません!」

 震える声、強く結んだ口、彼女からは恐怖の色が見てとれ――二人は戦意を取り戻した。
 怖がっている春雨一人にすべてを押し付けるわけにはいかない。

天龍「――ああ。まだ、だよな!」

秋月「はい!」


 【敵の攻撃ターンです】
 ↓1 秋月の損傷
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ】

秋月 1 × 57 - 11 × 1 =46 小破
天龍 回避 ダメージ無し
春雨 回避 ダメージ無し


秋月「っう……!」

 動き出す。しかしその際に、敵艦からの砲撃が身体に命中。炸裂する。 
 痛みと衝撃。初めて味わう感覚に秋月は歯をくいしばり、移動をやめずに主砲を放った。

天龍「秋月! 平気か?」

秋月「大丈夫です! まだ戦えます!」

霧絵『……。ひとまず、距離を空けて戦って。至近距離だと、こちらのリスクが高すぎるわ』

霧絵『あちらはどうだかわからないけど、こちらは一人も欠けられないから』

 提督からの指示に全員が従い、適切な距離をとる。
 陣形を作り、砲撃。けれど決定打が出ることはなく、やがて提督から一時退くよう命令が出た。


 『夜戦を行いますか?』
 ↓2

霧絵「……攻める必要があるわよね」

 一時安全な距離まで退避させ、状態を聞く。
 秋月のみが小破で、他の艦娘らが無傷、とのことだった。
 ここは攻めるしかない、だろう。
 有効打を出すためにも、彼女らに自信をつけるためにも、このまま帰還するよりは――攻める。
 編成も夜戦を得意にするメンバーが揃っている。危険性もあるのだが、やるしかない。

霧絵「みんな、初めてで悪いけれど夜戦……いくわよ」

秋月『はい!』
天龍『おう!』
春雨『任せてください!』

 間を空けず返事。異論はないようだ。

霧絵「――これで決めるわよ」

 すう、と大きく息を吸い、吐く。
 緊張感、不安が薄れることはさっぱりない。


 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【味方の先制です】

秋月「これで終わらせます……!」

天龍「決めに行こうぜ。今度はぶっ倒してやる」

春雨「終わらせましょう……みんななら、きっと」

 目視できる場所まで水上を移動。
 イ級は先程と変わりない位置でそのまま浮いていた。

秋月「先制ですね――よし!」

 砲撃が届くギリギリまで近づき、照明を点灯。しっかり狙った上で砲撃を開始する。


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【すごいっぽい……攻撃の低コンマ率】


【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】
 秋月  11 × 3 × 27% = 9 
 天龍  (18 × 2.5 × 22% )× 2= 20 クリティカル!
 春雨  11 × 3 × 7% = 2

 合計 31  残り4


天龍「オラッ、これで――どうだ!」

 斉射で動きが止まっているのを見逃さず、天龍が雷撃を放つ。
 まっすぐに敵へと向かっていく魚雷。綺麗に命中し、敵艦の一つが海へと沈んでいった。

春雨「すごいです天龍さん!」

秋月「司令、イ級一隻轟沈、一隻大破」

霧絵『了解。これ以上は危険だから、撤退を』

秋月「はい。皆さん、撤退を!」

天龍「決めきれなかったな……くそ!」

春雨「はいっ」

 すんなり帰してくれるとは思わないが……これ以上時間をかけるのもまずい。
 三人は敵艦に警戒をしつつ、撤退のタイミングを窺った。

【敵の攻撃ターンです】
 ↓1 秋月の損傷
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【そしてこの回避率】

【そして私のまた勘違い。初撃で秋月大破でした。旗艦大破は進撃不可――というのが原作なので。次から気をつけます】

【それとまた間違いが。すっかり話のノリで敵艦大破で夜戦の攻撃しようとしてますが――これはなしにします。敵艦が夜戦で攻撃するか否かは、大体原作基準で。小破、中破、大破の判定は攻略ポイントをHPとして、艦娘らと同じように判定します】

【ということで、最初にHPを超したダメージを受けた秋月さんが大破――というわけで】


 ドック。
 そこで霧絵は彼女たちが帰ってくるのを待っていた。
 最後はそれはまぁ、心臓に悪かった。
 撤退しようとした途端にイ級が魚雷を放ち、それに秋月が命中。大破となり――天龍と春雨に支えられてなんとか戦線を離脱したそうだ。
 通信機越しだからこそ心臓に悪く、一度放心しかけたほどだ。

霧絵「――あ、みんな」

 壁によりかかっていた提督。彼女は遠くから見える水の飛沫に気づき、ドックのすぐ前へ。
 やがて飛沫は徐々に大きくなり、彼女達の姿を目視できるようになった。

秋月「……提督、ただいま戻りました」

天龍「悪い、倒しきれなかった」

春雨「帰ってきました、司令官」

 結果としては、それなり。
 けれどイ級相手に大破、倒しきれず撤退――他の鎮守府と比較するととても胸を張れる結果ではない。
 艦娘達の表情は皆、暗かった。

霧絵(初めての実戦……)

霧絵(帰ってきてくれただけで、私は)


【レベルアップ判定をします】
【夜戦まで行ったので、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【全員レベル2アップです】
【資金を700消費しました】

霧絵「秋月はすぐ入渠ね。服がすごいことになってるし」

秋月「ですね……お休みをもらいます」

天龍「ああ。次しっかり戦えるようにしっかり休んどけ」

春雨「春雨達も今日は休ませてもらいます」

霧絵「ええ。お疲れ様、みんな」

 それぞれ去っていく三人。
 課題はあれこれとあるが――運がないことが大きな要因のような気もする。

霧絵「……ふぅ」

霧絵(あ、そういえば……)

 入渠について一つ思い出す。
 霧絵が入渠に同行することで修復が早く進む、なんてお偉いさんが言っていたような。

霧絵(前に長門と入ったときは確かにそうなったし……するべきかしら)

 根拠はないが……放っておくのも薄情だ。
 どうしようか。


 『体力を20消費して、秋月のHPを全快させますか?』
 ↓2

霧絵「……そうしよう」

 入渠の時間は大きなロスだ。
 行くしかないだろう。霧絵は決意し、入渠ドックへと向かった。


霧絵「相変わらず銭湯にしか見えないわね……」

 脱衣所に誰もいないことを確認。
 こっそり侵入すると、静かに服を脱ぎはじめる。

霧絵「身体、反応しないといいけど」

 すべての服を脱ぎ、タオルを身体に巻き髪をおろす。
 それから深呼吸し、霧絵はガラスが張られたドアを軽くノック。

霧絵「秋月? 私だけど」

秋月「へっ!? 司令!? なななんですか?」

霧絵「入ってもいいかしら?」

秋月「え……いい、ですけど」

 混乱しているようだが、秋月は承諾してくれた。
 霧絵は入る前にもう一度深呼吸。精神を集中させる。

霧絵(大丈夫。長門とも一緒に入ったんだから)

 自分に言い聞かせ、霧絵はドアを開き、中に入った。

 『コンマの数値がでかいほど大丈夫じゃない』
 ↓2

【69で平均です。それなりに意識】

霧絵「隣に……いいかしら?」

秋月「は、はい……どうぞ」

 互いにぎこちなく、緊張した様子でやりとりする。
 霧絵が隣に座ると、秋月はおそるおそるといった様子で顔をそちらに向けた。

秋月(提督の裸――あ、タオル巻いてる)

秋月(裸見せてるの私だけ?)

霧絵(クール……クールになるのよ、私。スレンダーでももが柔らかそうだとか――)モンモン

霧絵「……あ、秋月」

 このままじっとしてるのはまずいような気がした。霧絵は前を向き、口を開く。


 【コマンド】
 1・ここへ来た理由を語る
 2・自由に(提督が発言)
 3・自由に(秋月が発言)

 ↓3

秋月「綺麗な身体ですね」

霧絵「実は――え?」

霧絵「ええと、ありがとう」

 不意にかけられた言葉に、霧絵はきょとんとするも、お礼を口にする。
 そしてなんとなく彼女の方を見た。

【ステータスの性欲上昇の判定します。 コンマで判定。半分の数値がプラスされます。70以上で秋月が――】

 ↓2

【91で45.5加算です】
【余裕の70突破で、秋月さん暴走】

秋月「し れ いっ」

 振り向くと同時に、秋月が甘えた声を出し霧絵へと擦り寄ってくる。
 いつも凛としている雰囲気の彼女だがその目はとろんとしていて、

霧絵(嫌な予感が……っ!)

 目にハートマークすら見えそうだ。

秋月「司令、秋月のことは好きですか?」

 ぎゅっと霧絵の腕を抱きしめる秋月。彼女は首を傾げ、にへらと笑う。

霧絵「え――ええ、嫌いでは」

秋月「そうですよね。両想いですよね。なら、夜戦……してもいいですよね?」

霧絵「っ!?」

 秋月の手が霧絵の胸にかかる。霧絵の身体が小さく跳ねた。

秋月「小さくて、でも柔らかい……司令の身体、魅力的です」

 撫で回すようにさわり、彼女は霧絵の膝の上に向かい合わせに座る。
 目の前にある欲情した秋月の顔、健康的な身体。つい霧絵のそれが、反応してしまう。

秋月「司令……んっ、ちゅ」

 うっとりと酔いしれるような声で、頬に手を添えて口づけをする秋月。
 何度か触れるだけのキスを繰り返し、頬をしっかり押さえると不意に彼女は下を霧絵の口内へ侵入させた。

霧絵「んむっ!? ん――っ、う、ん」

秋月「ふむっ、ちゅ――ジュル、んん」

 明らかに秋月の様子がおかしい。けれど霧絵は抵抗する気が起きなかった。
 甘いとろけるような口づけに、強ばっていた身体は脱力し、秋月のされるがままとなっていた。

霧絵(まずい……わよね)

 何度も繰り返される深い口づけの中、なんとか霧絵は思考する。


 コンマで判定。1~4で続行。5~9、0で抵抗成功です
 ↓2


【今日は落ちます】

【続行です】

霧絵(……でも、いいわよね)

霧絵(私も、やぶさかではないし)

秋月「ぷは……っ、司令……んっ」

霧絵(それに私の理性もまずい)

 うっとりとした声で呼び、霧絵を見てくる秋月。自分の胸に触れ、揉みながら熱っぽい吐息をもらす。口元には笑みが。
 どう見ても正気ではなかったが、もはや霧絵にはどうでもよかった。

霧絵「――っ。秋、月」

秋月「司令の身体も見せてください……ほら」

 タオルがほどかれる。身体に巻かれていたそれを外し、適当にお湯の中へ。
 蠱惑的な光景に、霧絵は大人しくしていたが――ふと、思い出す。

霧絵「あ――」

 自分の特殊な体質――とでも言おうか。
 あるのだ。男性にあって、女性にないはずの……それが。すっかり反応しきり、硬くなっている男性器が。

秋月「司令に主砲……」ジーッ

 赤く上気したままの顔でそれを見つめる秋月。
 数秒見つめた後に、彼女はおもむろに手を伸ばし、掴んだ。

霧絵「ひゃうっ!?」

 他人に触られるという未知の感覚に声を上げる霧絵。
 秋月は手で掴んだまま顔を上げ、泥酔したかのような目で見つめ、

秋月「これで夜戦ができますね。えへへ」

霧絵(ツッコミとかリアクションないのね……されても困るけど)

秋月「司令、どうですか? 気持ちいですか?」

 掴んだ手を動かし、刺激を与えてくる。
 身体を寄せ、秋月は胸の突起へと口づけ。小さくあまり成長していないそこだが、快感とともに小さな電流が流れるように身体が跳ねる。
 そうでなくとも男性器への刺激は慣れていないのだが、そこに加えて愛撫の刺激。男性と女性両方の快楽。無意識に口から声がもれてしまう。

霧絵「んぁっ、あ――ええ、気持ち、いいわ……ふぁっ」

秋月「ふふ。ここも硬くなってきましたね。司令、本当に気持ち良さそう……私も、はぁ」

 身体を少し離し、彼女は自分で慰めはじめる。
 真面目な彼女が、どうしてこうまで乱れているのか。頭の端に疑問がわくものの、ペニスに与えられる刺激に頭の中はすぐそれでいっぱいになる。


 『提督さんが受け身か攻めか、速いか遅いか――コンマで判定。数値が低いほど受け身で残念――か弱い乙女な感じ。高いとテクニシャンさんです。現在の状況では受け身確定ですが』

 ↓2

【安価の指定はいつもなんとなくの気分ですので、あまり気になさらないほうが】
【ということで、2連続低コンマ……。数値は13で、提督は夜のほうも受け身で残念です。かわいい乙女(ポンコツ】

霧絵「あぁっ、秋月――出、あうっ!」

 慣れない感覚に、すぐ達してしまう。
 身体が大きく震え、甘い悲鳴のような声を発し――白濁をお湯の中に。高まっていたものが放たれ、開放される。その快感は想像以上で、身体が震え、射精する度に霧絵の頭の中が真っ白になる。

秋月「司令……お湯が汚れてしまいましたよ? んっ、ふ……我慢しないと」

霧絵「っ……う」

秋月「聞こえてません、か。ふふ、なら――」

 秋月は意地悪な笑みを浮かべ、腰を上げる。そのまま惚けている彼女の首に手を回して――秘部に霧絵をあてがい、挿入した。

秋月「っ―――――!」
 
 何かに一度阻まれるものの、スムーズに奥まで入りきる。
 一瞬の痛みの後、下から上、頭まで走る猛烈な快感に秋月は目を見張り、身体を震わせた。
 初めてにも係わらず、入れただけで絶頂へと達してしまった。
 霧絵の肩に手を置いて、秋月は大きく呼吸を繰り返す。

霧絵「――ひうっ!? ぁ――秋月、ん、うっ!」

秋月「えへへ……司令、入れちゃいました。あんっ、どうです? 秋月の、中……っ」

 それから霧絵が反応したのを見計らい、腰を上下させる。
 水の音。それに混じり、二人の吐息と声が入渠ドックに響く。

霧絵「あうっ、はぁ……あっ、あっ、ん……」

秋月「あぁんっ、いいっ。いいですっ、司令――っ、司令の、気持ちっ、いい……」

 会話などはなく、お互いに与えられる快感に喘ぎ、更に求めるのみ。
 徐々に激しさを増し、秋月は霧絵の顔を見つめながら上下に動く。いつもは表情などあまりない霧絵の、泣きそうな、蕩けた目。それを見ていると、ゾクゾクとするような充実感を覚える。まるで自分が彼女を支配しているような。

秋月「司令、そろそろ、イキます――っ、う、ぁっ……」

霧絵「秋月、ふぁっ、中――にっ! ん、うっ!」 

秋月「は、はい――ぁ、ふぁああっ!」

 甲高い嬌声。ぎゅっと霧絵に抱きついて、秋月は達する。
 びくびくと痙攣するように身体が小刻みに震え、中がきつく締まる。

霧絵「うっ……あ、きつい――」

秋月「中に、司令の……あぁ」

 二人は抱き締め合い、お互いに余韻に浸る。
 二人は正気に戻るまで、そのまま抱き合い、繋がっていた。

【秋月のHPが全快しました。
  秋月が戦意高揚状態になりました】

 約1時間後。夜の執務室

霧絵「……」
秋月「……」

 二人は顔を赤くさせて沈黙していた。
 これまで仲良くしていたのに、いきなりイチャイチャネチョネチョ……進展などという話ではない。

霧絵「……あ」

 なにを話そうかと考えていると、またまたタイミングよく携帯がなる。
 着信名はお偉いさん。なにか監視カメラでもつけているのかと内心嘆息しつつ、霧絵は携帯電話の通話をオンにした。

???『おお、霧絵か?』

 いつもはこちらが喋る前にやかましく話し出すのだが――今回は違う。
 落ち着いた声だ。この口調で、この声……霧絵は思う。長門だ。

 『長門の霧絵に対する印象は?』(例:溺愛対象。かわいい妹。などなど)

 ↓2

霧絵「もしかして長門?」

秋月(長門? まさか……)

長門『うむ。提督から携帯とやらをこっそり拝借してな……電車からかけている』

長門『マナーは心配ないぞ。しっかり通路でかけているからな』

霧絵(こっそり拝借の時点でマナーは……)

霧絵「そう。どうしたの? 長門。電車ってことは、こっちに来てるみたいだけど」

長門『ああ。つい心配になっていてもたってもいられなくてな……ご飯はしっかり食べているか?』

霧絵「食べてるわ。大丈夫よ」

 倒れかけたことは秘密にしておく。心配するだろうし。

長門『そうか……。いじめられたりは?』

霧絵「な、ないわ」

 半ば強引に襲われたことは秘密にしておく。

長門『ふむ、よかった。心配はなさそうだ。安心したぞ』

霧絵「ええ。……ありがとう」

長門『ふふ、礼はいい。私が勝手に心配していることだからな』

長門『ああそうだ。まさかないとは思うが……』

長門『霧絵、あまり艦娘に無防備な姿を見せない方がいい』

霧絵「――! なんで?」

長門『前にだが……お前と一緒にドックに入った時、なぜだか胸が熱くなってな』

長門『あ、いや別に霧絵をそういう対象として意識しているわけでは――ないわけでもないのだが、気をつけた方がいい。私が我を忘れそうになったほどだ』

霧絵(……つまり秋月のは私が原因? 長門、もう少し早く電話してくれたら……)

霧絵「あ、あぁ、そうなの」

長門『……誤解してないか?』

霧絵「え、ええ。大丈夫」

長門『う――あ、ああ! そうだ! 霧絵が好きなお菓子を買ってきたぞ。到着したら一緒に食べよう』 

霧絵「ええ。ありがとう。長門が来るのを楽しみにしているわ」

長門『――フッ、フフフ。私も楽しみにしているよ、霧絵。名残惜しいが、今日はこれくらいにしておこう。寂しかったらいつでもかけてきてくれ』

霧絵「うん。また。今度はお酒でも」

長門『それは楽しみだ。では』

 にやけているのがわかる声で言い、長門は通話を切った。
 さながら孫に会いに来る祖父祖母である。

霧絵「……楽しみね」

秋月「……司令、さっそく他の女の子ですか?」ジトーッ

霧絵「あ、あのね秋月、実はドックでのことはわけがあって」

 不機嫌そうにする秋月へ霧絵は自分のことを説明し、なんとか理解してもらった。
 けれどしてしまったことは変わりなく……。これからどうなるのか。霧絵は不安に思わざるを得なかった。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2
【今日はおちますー】

【更新します】
【提督さんは今まで恋愛なんて縁がない人間です。なので……ご察しの通り】

 25日目。
 朝食を食べた後、霧絵と提督は工廠へやってきた。

秋月「司令、何をしますか?」

 事情を説明したお陰か、それとも別の理由か、いつもよりも明るい笑顔を浮かべて秋月が問いかける。

霧絵「ええと、どうしようかしら……」


 『何をする?』
 開発か建造

 ↓2

霧絵「私は、再びガチャの未知に足を踏み入れる……」

秋月「開発です」

霧絵「――ということで、期待してるわ、秋月」

秋月「分かりました。では、どうするのかを決めてください」


『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【開発はゾロ目無関係で。慈悲なし】
【開発失敗です。 資金600を消費しましたた】

霧絵「これはガチャよりタチが悪いわ。失敗すると何も手に入らない」

秋月「今更というか、なんていうか……」

霧絵「……気を取り直していくわよ」

 ため息。次はなにをしようと、霧絵は考える。

 『何をする?』
 開発か建造

 ↓2

【帰るの忘れてました。次から入れときます】

霧絵「あげいん……再挑戦よ」

秋月「またガチャの闇――あ、いえ、開発の闇へ」


『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【開発失敗。資金を600消費しました】

霧絵「……妖精さん、恨むわ」

秋月「う、運! 運ですから! あんまり気にしないように」

霧絵「とは言っても……はあぁ」


 『何をする?』
 開発か建造か帰る

 ↓2

秋月「……建造、ですね?」

霧絵「ええ。そろそろ戦力がほしいと思って」

秋月「そうですね。では、説明を開始します」

霧絵「なんか、大きな仕掛けがありそうね……」

秋月「ふふふ。実はですよ……!」

秋月「4000の資金を入れて、それで完全ランダムです」

霧絵(もの凄い簡単……!)

秋月「今は多分、鎮守府のバランスのために駆逐艦がでなくなっていると思うので頑張ってください」

霧絵「え、ええ。とりあえず頑張ってお金を妖精さんに渡してみるわ」


 ↓4 駆逐艦以外の艦娘で名前を指定

【ま、同じ艦が二連投されたら安価下か上をとりますのでそれで一つ】
【七人の枠に3人駆逐艦は多いかなーと思いましたので駆逐艦は縛りです】
【大型もありです。それどころか、ドロップやイベント報酬でもフリーダムに建造します】

秋月「……あ、帰ってきましたね」

 少しして妖精が待ち時間が書かれたプレートを妖精が持ってくる。
 待ち時間は……かなり長い。

霧絵「これは、どうなのかしら?」

秋月「戦艦か空母か……いえ、でもそれで考えても異様に長いですね」

霧絵「そう。戦力になってくれそうね……良かった」

秋月「あと残り三隻の枠が有りますが……どうします?」

 コマンド
 1・全枠埋める(ここから三人建造)
 2・一艦隊分埋める(二人建造)
 3・一人建造
 4・やめとく

 ↓3

【あまり気にしてませんし、大丈夫ですよ。あまりに怪しいときは私の独断が光りますから】

霧絵「やめておくわ。課題が出る前にあんまり資金を消費してしまうのも……」

秋月「――そうですね。では、どうしますか?」

 『どうする?』
 開発か帰るor建造  現在資金『72210』

 ↓2

霧絵「帰るわ。建造が完了してからまた来ましょう」

秋月「はい。じゃあそろそろ春雨さんの麻婆豆腐が完成しているでしょうし、食べにいきましょうか」

霧絵「ついにレパートリーに春雨なしが追加されたのね……」

 のほほんと会話をしつつ工廠を後に。
 天龍、春雨に新しい艦娘を建造したと告げて、食事をした後はみんなでボードゲーム。なんだか鎮守府らしからぬ和気藹々さで建造完了までの時間を待つ。
 夕方になる頃、ようやくその時間がやって来た。

霧絵「そろそろね。行くわよ秋月」

秋月「結局私がビリ……あ。分かりました。行きましょう」

天龍「期待してんぜ。あ、でもオレより強いのは複雑だな」

春雨「料理上手だといいですけど……」

 二人に見送られ、工廠へ向かう。
 するとそこに、長い、黒髪のポニーテール……奇しくも秋月、霧絵にシルエットが似た背中の人物が立っていた。

大和「あ。提督……ですか?」

 足音に気づいたのだろう。
 閉じた傘を手に持っているその人物は振り向き、笑いかけた。


『ステータスの判定をします』
 ↓1 大和の初期好感度
 ↓2 大和の初期性欲ステータス

【好感度低めの、性欲ちょっと高めと】
【ん? 今なんでも――以下略】
【ちなみに戦艦の初期レベルは10です】

大和「大和型戦艦一番艦、大和です。これからよろしくおねがいします」

霧絵「大和……!?」

秋月「な、なんでそんなめずらしい艦娘がいきなり……!」

 にっこりといい笑顔で笑いかける大和。そんな彼女を見て驚愕する二人。
 大和を建造するために破産した鎮守府は数知れず……そんな中、この弱小鎮守府にあっさりと大和が。
 確率はあくまで確率。おそろしい事実である。
 初期の秘書艦が秋月である時点で、だいたいお察しなのだが。

霧絵「よ、よろしく、大和。初の戦艦……期待しているわ」

大和「はい! おまかせください」

 元気良く笑う大和。快活なその反応に霧絵は安心するのだが……。

大和「――? 提督、なにか香水を着けていたり?」

 くんくんと鼻を動かし、霧絵の近くへやってくる大和。

霧絵「そんなことは別に――」

秋月「ありません。気にしないでください」

 大和と霧絵。二人の間に秋月が入る。
 飄々とした表情の大和と、警戒するような表情の秋月。

大和「――そんな警戒しないでください。ちょっと気になっただけですから」

秋月「気になった……ですか?」

大和「提督からいい匂いがしまして」

秋月「……。同意します」ガシッ

大和「ですよね」

 いい顔で握手を交わす二人。

霧絵(仲いい……のかしら)

 当の本人である霧絵はのほほんとし気分でそんなことを考えていた。 


【大和が鎮守府の艦娘に加わりました】

【寝落ちしたようです。】
【新しい艦が加入した場合、編成に入るのですが……交代するメンバーもいないため、強制的に加入します】

霧絵「新しい艦娘の大和よ」

大和「大和です。よろしくお願いします」

春雨「おー……戦艦ですね。さすが、大きいです」

天龍「戦艦……嬉しいやら不安やら。まぁとりあえずよろしくな」

 食堂。新たな艦娘の加入ということで、お祝いの食事を食べつつ全員が自己紹介。
 やはり初の戦艦、というのもあり二人のリアクションも大きい。特に天龍は複雑そうであった。

霧絵「ここは私の指示で予定が決まったりするから、基本的に朝休みが決まったら休みで」

大和「分かりました。今から楽しみです」

 にっこりと笑う大和。いい子だ。素直で、笑顔が可愛らしく戦艦なんて思えない可憐な少女だ。
 ただ――

霧絵(近くないかしら?)

 霧絵の隣に座っている大和は、若干だけども距離が近い。心なしか、あの時の秋月のような雰囲気もかすかに感じるような。

秋月「司令、これとかどうですか? 美味しいですよ」

霧絵「あ、ええ。ありがとう秋月」

 それにくわえて、霧絵の向かい側にいる秋月は先程からしきりに食べ物を勧めてくる。時折大和を牽制するように見つめ、満面の笑みを浮かべ霧絵へ声掛け。笑ってはいるのだが、なぜだか妙に怖い。

霧絵「……」

春雨「あ、司令官。なんですか? さっきから」

 大和と秋月の威圧感は、自然と隣にいる春雨の頭を撫でてしまうほどであった。
 照れ笑いをする春雨に霧絵が癒され、秋月がそれにムッとし、大和が霧絵のことを意味深に見つめたり、秋月が大盛りのご飯を勧めたり――色々と悲惨な状況。主に霧絵が。

天龍(なんだこれ……)

 それぞれ霧絵に反応する艦娘と、どんどん追い込まれていく霧絵。傍から見るとそれは理解不能な光景であった。

現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 65 (普通)
 魅力 47 (提督として並程度)
 指揮力 12 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 13 (まだまだ新参者)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 93 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  52.5 (『ええと、司令を見ていると……いけない気持ちに』)
 依存  7 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 20 (並程度)
 HP 60 (無傷)
 好感度 36 (『まだまだひよっこだな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 13 (まだまだ新参者)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 0  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)

 ・大和
 レベル 10 (新加入)
 HP 300
 好感度 23 (『あんまり頼り甲斐は……ない、ということも』)
 性欲 54  (『提督、すごくいい匂いがします』)
 依存 0   (『依存? 異存はありません』)


 鎮守府設備
 特になし

 『資金72210』


 目標
 『なし』

 26日目。新戦力を迎えても、この朝に変わりはなく。

霧絵「……なにをしようかしら」

 寝ぼけた頭を必死に働かせる。
 今日はなにをしようか。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

 今日も今日とて訓練である。

霧絵「大和も入ったことだし……訓練するわよ」

 食堂。新しく入った大和も混じえて今日の予定を発表。

天龍「またか。訓練すきなのな」

秋月「――天龍さん。了解しました提督」

大和「戦艦として頑張ります」

春雨「私も頑張りますね」

 時に問題はなさそうだ。
 霧絵はほっと安心して、訓練のメニューを考える。


 コマンド
 1・砲撃の練習
 2・模擬弾を避ける練習
 3・ランニングを

 ↓2

【6+25+53=84 成功】

 この前の出撃の課題……それは防御。
 とはいっても砲弾を受け止める訓練などできるはずもない。なので――回避。
 大和に砲撃をしてもらい、模擬弾を避ける訓練をすることに。

大和「ではいきますよ。最初は高めの弾道で」

 これまでの艦娘らと違い、大ボリューム、大迫力の砲撃。艦娘らの緊張感も高まる。

霧絵(けど……心配はいらなそうね)

 三人の、出撃を経験した艦娘の動きは中々だ。砲撃を意識しなければ、おそらく当たらないだろう。

霧絵(その点、いい経験にはなったわね)

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】

【イベント】

霧絵「お疲れ様。今日はお昼からお休み。各自自由に過ごして」

春雨「お疲れさまでした、はい」

天龍「まだまだやりたりねえな。走ってくるか」

秋月「お疲れ様です。では、私は――」

大和「――提督。一緒にお茶でも」

霧絵「お茶? いいわよ」

秋月「――それに同行します」

霧絵「秋月も? じゃあ、食堂に」

秋月(好きにはさせません)

大和(……秋月さんは可愛らしいですね)

 笑顔で見つめ合う大和と秋月の前、きょとんとした顔の霧絵は食堂へ向かうべく歩き出す。
 修羅場めいたそこへ、

長門「霧絵!」

 新たに一人、艦娘がやって来た。
 馬鹿でかいリュックを背負い、両手に袋を持った――長門である。

霧絵「長門」

 鎮守府の入り口辺り、遠くに見えた長門に反応する霧絵。
 彼女は一度秋月大和の方へ振り向き会釈をすると、長門の方へ小走りして向かう。

大和「……」
秋月「……」

 二人の争いなどまるで眼中にない霧絵。取り残された二人はちらりと視線を合わせ、ひとまず霧絵を追いかけた。


霧絵「長門、お疲れ様。久しぶりね」

長門「ああ。久しぶりだな。私はもう何ヶ月も会っていないような気がしたぞ」

霧絵「私は、そこまでではないけど。でも会えて嬉しいわ」

 長門の持っている片手の荷物を持ち、首を小さく傾げる霧絵。
 長門はその頭を優しく撫でた。

長門「私も、すごく嬉しい……!」

 ものすごく喜びをかみしめていた。


 ↓1 コンマで長門の性欲ステ決定

【46。ちょっと高めでございます】

長門「提督として活躍するであろう喜びと期待の反面、お前のことが心配で」

霧絵「大丈夫よ。今のところはしっかりできてるから」

長門「そうか。しかし霧絵の艦隊には戦艦がいないと聞いた。もし火力に不安があるなら、私が協力することも手続きで――」

 長門、台詞を中断。霧絵に向けられていた視線は、二人歩いている秋月から、大和へ。

長門「……大和がいたのか」

霧絵「え? ええ。昨日建造して、仲間になったの」

大和「はじめまして、長門さん。提督のご知り合いですか?」

長門「ぐ……っ」

大和「?」キョトン

秋月(前の電話から考えるに……ご察し。うん)

霧絵「――で、長門、協力……してくれるの?」

 途中まで聞こえていた言葉から予想。問いかけると、長門はハッとし胸を張った。

長門「あ、ああ。だが必要になったらだ」

長門(大丈夫、練度では買っているはずだ。それに私もビッグ7。引けはとらない)

霧絵「ありがとう、長門。助かるわ」

長門(それに礼を言ってもらえたし、それだけでも。本当に可愛いな、霧絵は)

長門(抱きしめたい。人目もはばかれずに……)

長門「礼には及ばない。これからじばらく世話になるのだからな」フッ

 あくまでクールに振る舞う長門であった。


【長門が滞在することになりました。おでかけや会話の対象で選択できます】

 夜。
 その日、長門との再会、長門の到着のお祝いと称して飲み会が開かれた。
 料理は出来合いのものをスーパーから。主食からおつまみまで幅広く用意し、お酒も長門が持ってきたものに加えて購入したビールなども。

秋月「艦娘なので、年齢やその他ルールなどは適用されません。あしからず」

天龍「誰に話してんだ」

 というわけで……

 ↓1~6まで、それぞれお酒への耐性をコンマで判定。高いほど呑めます。ゾロ目が奇数だと酒豪レベル。偶数だと下戸。

 提督、秋月、天龍、春雨、大和、長門の順です

【提督81 秋月19 天龍76 春雨19 大和94 長門18】
【提督にもようやく高コンマが】

 呑み会開始。
 なんとなくの流れでまずはビール。

霧絵「長門の到着、大和の建造も引き続き祝って」

全員『乾杯!』

 元気よく缶をぶつけあい、一口。

秋月「苦い、ですね。これ」プハッ

霧絵「単品はそうね。料理とかと一緒に食べると、結構合うわ」

春雨「くふ……あ、なんか暑くなってきました」

天龍「なんだ、もうか? 春雨は弱いんだな」

大和「美味しいですね。アルコールの味って。食べ物も美味しいです。今日もこんなによくしてもらって……ありがとうございます」

長門「私も、礼を言わせてもらおう。部外者である筈の私を歓迎してもらって、助かふ」

全員『……』(もう顔が赤い……)

霧絵(そういえばそうだったわね……去年、お正月くらいしか飲んでるの見たことないような)

 今更思い出した霧絵である。


 コマンド
 『誰と話す?』(なにを話すか、指定も可)

 ↓2

 宴会が開かれて数十分ほどが経っただろうか。
 全員お酒がそれなりに進み、用意した料理も順調に減っていった。

秋月「……」ヒック

 そんな中、酔った秋月が不意に爆弾を投下した。

秋月「そうだ、しれぇ。この前のこと……覚えてます?」

霧絵「……? 何のこと?」

 自分の席を立ち、ふらふらとした足取りで霧絵の後ろへ行った秋月はだらしない笑みを浮かべ、霧絵の背中を抱きしめる。

秋月「夜戦、のことでふ」

全員『!?』ガタッ

 夜戦。意味深な言葉に酒でダウン気味だった春雨ですら反応した。

長門「ら、らんのことだ! 夜戦とは!」 ← 好感度76

春雨「え? え? いつ、いつなんですか? いつの間に?」オロオロ  ← 好感度 63

大和「あはは……提督はそういうご趣味を持っていたんですね」チイサクガッツポーズ  ← 性欲 54

天龍「なんか嬉しそうな顔してないか? 大和」

 各々反応を見せ、全員の視線が霧絵に集まる。

霧絵「な、ななななな何も知らない」

 言うまでもなくこの状況、提督には許容オーバーであった。
 視線を斜め下に落として小刻みに首を横に振る。何かあったのは簡単に分かってしまうほどのオーバーリアクションである。

秋月「誰にも言ってないんですか? 説明しないと駄目でふよー。危険なんですから」

全員(あれ? ガチの夜戦……?)

秋月「提督の主砲……素敵でした」

全員(……あ、違う夜戦だ)

長門「……説明、してもらおうか霧絵」

春雨「そうですね。聞かせてください、司令官」

 いつの間にか真面目モードに入った長門、春雨。赤い顔のまま彼女らは問う。

霧絵「じ、実は……」

 なんだこの公開処刑。なんて思うものの、逃れることはできない。
 霧絵は自分の体質、そして秋月が暴走したことを伝えた。きっと秋月があのことをみんなに知られたと分かれば、ものすごく怒るだろうが――酔っていて忘れていることを願うしかない。

霧絵「というわけなの……」

秋月「なんですよー」

 説明を終える。
 宴会からうってかわって謝罪会見のような空気の中、霧絵は皆の顔色を窺う。

長門「……機会を逃していたというわけか」

春雨「え? 司令官に、そんな……」

天龍「珍しいこともあるもんだな」

大和「提督と秋月さんが……」

 意外にも怒っていたり、呆れていたりする艦娘はいなかった。通報される危険性もなさそうだ。
 ホッと安心する反面、少し違う意味で不安になる霧絵だった。

長門(私もいずれ……あったりしてな)

大和(提督に惹かれる理由が分かりました……)

春雨(強引にこられたり……あわわわ)

 視線が怖いし。

【天龍、秋月以外の性欲ステが5上がりました】


 コマンド
 『誰と話す?』(なにを話すか、指定も可)

 ↓2

 謝罪会見から改善し、ようやく呑み会空気に。
 ひとまず安心し、霧絵は今回の主役である長門に声をかけた。

霧絵「長門、あまり呑み過ぎはだめよ」

長門「ああ、わかっている。今は食べに専念しているから、いくらか大丈夫だ」

長門「それにしても……霧絵は好かれているのだな、皆から」

霧絵「好かれているかはわからないけど……嫌われてない、と思うわ」

長門「自信がないのは相変わらずだな」

 頭をなでられる。いつもよりちょっとだけ乱暴で、それでいて心地いい。

霧絵(嫌われてたりしなくてよかった)

 変わらない感覚に安堵する。
 自分と長門の関係。ちょうどいい位置。たった一ヶ月にも見たない時間だが、それが確かに存在していることが嬉しかった。

【長門の好感度が3上昇しました】


 コマンド
 『誰と話す?』(なにを話すか、指定も可)

 ↓2


【今日は落ちます】

霧絵「秋月――って」

秋月「むにゃ……」

春雨「司令官の膝枕……」

 秋月に声をかけようとし、彼女の姿を探して思い出す。
 そういえば酒に弱い駆逐艦二人はダウン。霧絵の膝の上で眠っているのだった。
 長門は食事にシフトしたが、彼女らはタイミングが分からなかったらしい。

霧絵「こうしていると、本当に子供ね」

 普段も子供っぽい春雨はともかく、すやすやと眠っている秋月はいつもの二割増しで幼く見えた。

霧絵(そしてやっぱり脚が気になる……)

 短いスカートにスリット。視点をちょっと帰れば、中が見えてしまうのでは、なんて思ってしまう。

霧絵「ま、見ないけど」

 頭を撫で、酒を一口。
 ほっと息を吐く。この鎮守府もずいぶんと居心地よく感じるようになったものだ。

【秋月の好感度が2上がりました】

 翌朝。27日目。

霧絵「……うん、まだ若いわね。私も」

 あれだけお酒を飲んだにも係わらず、二日酔いの気配などまったくない。
 頷くと、霧絵は今日の予定を考えはじめた。



【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「訓練……よね」

 訓練しかないだろう。まだ課題は残っている。
 霧絵は頷いて、ベッドから降りた。


 コマンド
 1・海上移動の訓練
 2・模擬戦
 3・魚雷の命中精度を磨く

 ↓2

【6+20+8=34 失敗です】

霧絵「うーん……」

大和「微妙、ですね」

長門「そうだな。練度相応といったところか」

 魚雷を装備していない二人は見学。
 秋月、春雨、天龍らが魚雷の練習をしているのを眺める。三人の腕前は中々。最初と比べるとかなりマシになったほうだろう。しかし――いかんせん、微妙だ。

霧絵「悪くはないのだけれど……」

 果たして、何が足りないのだろうか。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

 28日目。朝。
 前の課題が終了してちょうど一週間が経過した。

霧絵「自由行動の日もまじめに訓練してたわね……」

 というか、目立つのは出撃くらいで、あとは大体訓練だったような気がする。真面目な鎮守府だ。

秋月「司令、新しい課題が届きました」

 執務室のドアがノックされ、秋月が入ってくる。
 封筒を持った彼女はそれを開き、書類を一枚取り出す。新しい課題。今日から三週間の期間で達成しなければならない目標。果たして、今回は……。

秋月「今回の課題は、鎮守府付近の海域で目撃されている深海棲艦の撃退です」


課題『鎮守府海域 1-4までクリアせよ』現在達成率0%


霧絵「出撃、ということね」

秋月「そうですね。本格的な出撃の準備、この鎮守府の力量を測るため――おそらく、そのような目的のためでしょう」

霧絵「――そうね。じゃあ、無理しない程度に頑張りましょう」


 第二課題がスタートしました。この日から三週間が期限です。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「早速行くわよ、秋月」

秋月「はいっ、了解しました!」

 ビシッと敬礼。電話をとると放送をはじめる。

霧絵「弱っているし、今度こそ……!」

 霧絵は呟き、ドックへと向かった。



 出撃メンバー……現鎮守府メンバーがドックに全員揃った。提督も長門も集結し艦娘達の出撃を見守る。

大和「期待して待っていてください、提督。大和と皆さんが提督に勝利をさしあげます」

天龍「待ってろー。今とどめさしてやるからな」

秋月「やるなら、今。みんなで叩きましょう」

春雨「秋月さん、すごいやる気です……!」

 そう言われてみれば、秋月がいつもと様子が違う。なんて言えばいいのか、キラキラしているような気がする。
 そのやる気が無駄に終わらなければいいのだが。


 ・敵艦隊
 駆逐イ級 1艦 攻撃力 1(現在大破のため0.5)

 残り攻略ポイント 4

 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【味方の先制】

 海の上を移動。前と同じポイントへと直行していく。
 するとそいつはすぐに見つかった。

秋月「発見! 砲撃、いきます!」

 少し遠め。けれど当たる――という確信があった。
 沈みかけのイ級へ追撃。少しばかり罪悪感はあるが、仕方ない。


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 (14.5 × 1 × 0.86) × 2 = 24.94

秋月「いきます!」

 掛け声を発した秋月が真っ先に砲撃。綺麗な姿勢で放たれた弾丸はまっすぐイ級へ。
 派手に音を立てて、イ級は海へと沈んでいった。

秋月「――あれ?」

天龍「やった、みたいだな」

春雨「やりましたー! 初勝利ですよ、みんな」

秋月「ですね! 司令、やりました!」

 初戦闘で苦しめられていた面々のテンションが急上昇。はしゃぎまわる。
 事情が分からない大和はきょとんとしていた。

霧絵『ご苦労さま。じゃあ……』


【1-1クリアです。間宮の設備建設が開放されました】
【昼の時刻に撃破したため、次のエリアに進軍することが可能です】
【秋月の戦意が通常にもどりました】


 『進軍、撤退、どうする?』

 ↓3

霧絵『進軍……お願いできる?』

秋月「はい!」

天龍「ここで下がるわけにはいかねえよな」

大和「今度こそ活躍してみせます」

春雨「じゃあ、進みましょう」

 被害も、時間経過もまだない。このまま撤退するのは勿体ないだろう。
 全員に異論はなく、霧絵の指示、秋月の索敵を頼りに進んでいく。

春雨「――あれ? 敵艦、ですよね」

 しばらく移動し、春雨が遠くを見つめ口にする。
 その先には黒――深海棲艦が。前と同じくイ級。しかし今回は三隻が相手のようだ。

 1-2 敵艦隊を発見しました

 ・敵艦隊
 駆逐艦 イ級 3隻 攻撃力2

 攻略ポイント 60

↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【味方の先制です】

天龍「はっ! 遅えな! いくぞ!」

 敵艦を捕捉。接近するがイ級は秋月ら艦隊が攻撃可能な間合いに入るまで反応を見せなかった。
 弱っているのか、それともまた何か別の理由があるのか。いずれにせよ好機。
 艦娘達は油断せず、攻撃の構えをとった。

 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 14.5 × 1 × 0.07 = 1
天龍 21.5 × 1.5 × 0.43 = 14
春雨 14.5 × 1 × 0.99 × 2 = 29 クリティカル!
大和 11.5 × 3 × 0.45 = 16

【成果 60ジャスト 撃破です】



【今日はここで落ちま】

秋月「先制、いきます!」

 旗艦である秋月がまず指示を出し、砲撃。
 不意打ちである以上、勿論当てることを目的としているのだが――外れてしまう。イ級らの中に砲弾は落下。水しぶきを上げる。

天龍「フォローは任せとけ! いけ!」

大和「大和も、撃ちます!」

 次いで二人が砲撃。秋月が撃つ間狙いを定めていたのもあり、命中。二隻のイ級を一気に大破、轟沈へと追い込んだ。

春雨「これで、とどめ!」

 そこへ、春雨が魚雷を叩き込む。砲撃の雨でまったく動けずにいたイ級らはその一撃で全艦轟沈。
 二戦目はあっさりと勝利を手にいれることができた。

秋月(……私だけ活躍してなかったような)

 一名、若干納得できていなそうだったが。

【1-2クリアです。入渠剤の設備建設が開放されました】
【本日二回目の戦闘のため、昼夜係わらず撤退します】


【レベルアップ判定をします】
【二戦行ったので、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【秋月がレベル3 
 天龍がレベル2
 春雨がレベル3
 大和がレベル2 上昇しました】

【レベル一覧
 秋月 17.5
 天龍 23.5
 春雨 17.5
 大和 13.5】


【二回の戦闘で、資金を1300消費しました】
【そして恒例の間違い訂正を。大和のHPが300となってましたが100です。おそらく消費資金と間違えました】

【課題の達成率が50%となりました】

【それと、課題の関係で訓練の割合が多くなってしまうので、いずれ平和的な課題を出して、出撃と訓練などのコマンドを禁止。艦娘とのコミュニケーションが主となる期間を増やそうと思います】


霧絵「お疲れ様」

 出撃から帰投。艤装を外した艦娘らを出迎える。
 口元には微笑。今日の出撃は一方的で、とても安心できる内容であった。これも訓練の賜物、だろうか。

長門「よくやったな。これなら不安もなさそうだ」

秋月「精一杯ですけどね……今日は何もなくてよかったです」

天龍「楽勝すぎるってのも考えものだな。手応えがねえし」

春雨「油断したらだめですよ、天龍さん」

大和「そうですよ。これから先、どんな敵が出るかもわかりませんし」

天龍「分かってるって」

霧絵(心配は、ない……わね。このまま。このまま徐々に力をつければ)

長門「これは私達もうかうかしていられんな」

天龍「――そういえばよ、長門ってどれだけ強いんだ?」

長門「私か? 少なくとも、今のお前たちでは届かない実力だな」

大和「自信満々ですね……」

秋月「ここに書類がありますよ。ええと――長門さんのデータは」

 長門 
 レベル 70
 HP 120
 補正値 夜+1

【舞鶴鎮守府出身設定の補正により艦種の補正値、HPに特別強化がかかってます】

天龍「……」

大和「こ、これは反論できない実績……練度です」

春雨「こんな差が出るものなんですね……」

 書類にかかれていたのは、長門の出撃に関する情報。そこから予測できる長門の実力は確かに、第三なんて弱小鎮守府が到達できていない領域であった。果たして時間をかけても到達できるのか。そんな不安すらある。

長門「戦いはじめて約一年だからな。お前たちも時が経ち経験を積めばこれくらいにはなれる」

 笑みを浮かべる長門。
 そうは言っても実感がわかないのだろう。艦娘達は難しそうな顔をする。

霧絵「……先輩面、ね。さぁご飯食べましょ。お腹が空いたわ」

長門「はは、先輩面とはな。行くぞ、みんな。先輩がご馳走しよう」

 上機嫌そうに笑う長門。彼女が先導するように一行は食堂に向かった。

 ↓1 コンマで長門さんの料理の腕決定

【きょうは落ちます】

【料理の腕が40で、並以下。微妙な味です】

長門「長門特製の野菜炒めだ」

 ちょっと早めの晩御飯。
 大皿に盛られた野菜炒めがテーブルに置かれる。
 ご飯は人数分すでに用意。長門はエプロンや頭巾をとり席に座ると、皆はいただきますと口にして食事をはじめた。

霧絵(これは……初めて長門の手料理を食べたけれど)

全員(微妙……)

 なんて言えばいいのだろう。辛いのか甘いのか中途半端で、思わず首を傾げてしまいたくなる。決してまずくはないのだが、不思議だ。

長門「どうだ? 美味しくないか?」

霧絵「うーん……ちょっと微妙ね。味があまり」

長門「そうか? どれどれ」パクッ

長門「うん、微妙だな」

大和「味見しなかったんですか?」

長門「したが、作ってるときは気分が高揚してな。分からなかった」

天龍「気持ちはわかるな」

霧絵「私も」

春雨「めしまず勢がまた一人……大和さんに期待します」

大和「うまくできるか自信がないです……」

霧絵「誰か雇えればいいんだけど……そうもいかないわよね」

秋月「ですね。他の鎮守府と規模が違いますし、そうもいかないでしょう」

 たった5、6人で専属料理人など贅沢すぎる。
 まだまだ春雨に頼る日々が続きそうだ。


 ↓ 1 大和の料理の腕をコンマで判定

【秘書官ですか? 秋月さんなら、最初に微妙な料理を作らせてしまったので……判定はなしにしとこうかと】
【大和さんが92で凄腕料理人となりました】

 翌朝。
 春雨の期待を背負った大和は食堂内の厨房で朝食を作り……

春雨「――美味しいです!」

天龍「なんだこれ……普通の飯なのに、なんでこんな美味いんだ」

秋月「ぐぐぐ……美味しいです」

秋月(強力なライバル……!)

長門(これで実力まで負けたら私はおなじ戦艦として……)モグモグガツガツ

大和「本当ですか? よかったぁ……美味しいみたいで、安心しました」

 ホッと息をもらし、満面の笑みを浮かべる大和。彼女はゆっくりと歩いて移動すると、霧絵の両肩に手を置いた。

大和「提督、いかがですか?」

霧絵「お、美味しいわ、大和。あと近くない?」

大和「嬉しいです、提督。これから晩酌のおつまみとかも作れるようにしておきますね。二人きりで呑みましょう」スーハー

霧絵「におい嗅がないで」

長門「うぐぐぐぐ……」
秋月「うぐぐぐぐ……」

霧絵(賑やかになったわよね……本当)モグモグ


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【↓2のつもりでやってました。このままいきます。すみません】

霧絵「出撃するわ」

 朝食後。
 霧絵はいつものように今日の予定を告げた。
 皆異存はないようだ。出撃と聞いて真剣な顔で頷く。

霧絵「頑張って課題をクリア、もっと鎮守府を大きくしていくわよ」

秋月「はい! 平和のために、がんばりましょう!」

大和「ですね。頑張りますよ、皆さん」

 やる気を見せる面々。
 前回の勢いのままいければいいが――どうなるだろうか。


 出撃。
 艤装を身につけ、海へ。
 前回よりも奥へと向かっていく。すると、その先にまた黒い敵影を発見した。

大和「敵艦、発見しました!」


 1-3 敵艦隊を発見しました

 ・敵艦隊
 駆逐艦 ロ級 2隻 攻撃力2

 攻略ポイント 75


 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【味方の先制です】

春雨「まだ発見されていません。春雨たちからいきましょう」

秋月「そうですね。では――」

 発見から停止して索敵をしていたが、特に敵らしき姿は見つからない。
 敵艦隊は駆逐艦、ロ級が二隻――イ級と比較してどの程度の実力があるのかはわからないが、今がチャンスであることは変わりない。
 旗艦の秋月は静かに言い、全員へアイコンタクト。敵へと接近を試みた。

 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】
 秋月 17.5 × 1 × 0.23 = 4
 天龍 23.5 × 1.5 × 0.66 × 2 = 47 クリティカル!
 春雨 17.5 × 1 × 0.07 = 1
 大和 13.5 × 3 × 0.31 = 13

 合計成果 65  残り攻略ポイント10


天龍「いくぜ! 一撃で決めてやる!」

 間合いに入る。敵艦もさすがにこちらを発見したようで、すでに旋回をはじめている。
 そこを叩くつもりなのだろう。天龍は主砲を構え、狙いを定める。

春雨「サポートします!」

秋月「大和さんも狙いを」

大和「任せて……!」

 二人が砲撃までの時間をかせぐべく砲撃。当然、狙いを全然つけていない砲撃は大したダメージを残すことができない。けれど相手に砲撃をさせないくらいの効果はあった。
 波が立つ敵艦の周囲。上下する小さな敵。
 砲撃を当てることは困難だろう。

天龍「天龍様の攻撃だ!」

 が、天龍は撃った。
 狙いすました一撃はロ級の顔へ。炸裂。煙が収まった時すでに被弾したロ級はいなかった。
 次いで、大和の砲撃。残った一隻へ命中するも、かすっただけらしい。かろうじて沈まずにいた。

大和「やり損ねましたか……」

秋月「でも大破です。ろくな攻撃もできないはず」

 ロ級の口から主砲が出る。
 通信機の向こうから、唾をのむ音が聞こえた。


【敵艦の攻撃です】

 ↓1 秋月のダメージ
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【今気づきましたが、初期の説明だとクリティカル1.5倍でした。でもこれでバランス結構いいですし――計算楽なので、2倍でいきます】


【敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ】

秋月 回避
天龍 回避 
春雨 2 × 33 - 17.5 × 1 × 2 = 97 残りHP 0 クリティカル
大和 2 × 65 - 13.5 × 3 = 90   残りHP 10


 楽勝ムード。しかし油断はせず敵艦を警戒する。
 主砲を向けたロ級はそれを意外なほど素早く動かし、そして砲撃を行った。その狙いは秋月と天龍の方向。

大和「回避を!」

秋月「はいっ――え?」

 動きだす秋月。けれどその瞬間、あっけにとられたように目を見張る。

天龍「大和! 春雨! そこから離れろ!」

 なんだろうと大和と春雨が思った直後、彼女らは自分たちへと迫る魚雷に気づいた。

春雨「なっ、なんでーー」

 避ける時間はなかった。
 大破。その状態でこれほど正確な魚雷の発射を。砲撃とほぼ同時に行ったのだろう。もしかしたら、偶然の事故だったのかもしれない。幾つかは明後日の方向に進んでいくのが見えた。
 爆発。艤装が破壊され散乱し、服はぼろぼろ。沈む寸前の二人が煙の中から現れた。

秋月「春雨さん! 大和さん!」

春雨「だ、大丈夫……じゃないけど、とりあえず沈んでないです」

大和「こっちも、なんとか無事です」

 痛みに顔をしかめ、なんとか口にする二人。

霧絵『どうしたの!? なにか大きな音が』

天龍「魚雷が春雨と大和に直撃した。どうすんだ? 提督」

霧絵『っ――大破から? 分かったわ、ひとまず安全なところまで移動を』

秋月「了解です!」

 大破した二人を先頭に、全員が一時退避。

霧絵『……』

 その間、通信機の向こうで微かな唸り声。
 敵は大破状態。こちらも大破した艦が二人。夜戦をするか否か。霧絵は真剣に考えていた。

 
 ↓2 夜戦をするか撤退するか


霧絵『無事なのは秋月と天龍、よね?』

秋月「はい、そうです」

霧絵『なら、二人は後ろで待機。秋月と天龍は仕留めに』

霧絵『不安要素はできるだけ早く排除した方がいいから。いける?』

天龍「ああ。オレはいつでも行けるぜ」

秋月「――ということですが、いいですか?」

春雨「わ、私は……いいです。なにもできませんし」

大和「そうですね。ここで少し休ませてもらいます」

秋月「すぐ帰ってきます。天龍さん、行きましょう」

天龍「おう!」

 大和と秋月を残し、先ほどの場所まで急ぐ二人。

霧絵『頼むわよ、二人とも』

 提督の声に、二人は頷いた。


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍

【ですね。また計算間違えたりしたらあれですし、そうします】

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 17.5 × 3 × 0.51 = 27
天龍 23.5 × 2.5 × 0.35 = 21

 合計成果 48  残り攻略ポイント 0


 見つける。沈む寸前の駆逐艦、ロ級。
 二人のことをすでに捕捉しているのだろう。主砲を放つが、大破しているせいで二人に届く前に海面へと落ちる。
 憐れにすら見える姿。けれど二人は容赦せず砲塔を向けた。

天龍「――これで終わりだ」

秋月「沈んでください!」

 同時に砲撃。命中。派手な音を立てて、ロ級は轟沈。海に静寂が戻った。

天龍「っし。これでここは安心だな」

秋月「はい。司令、敵艦隊撃破しました」

霧絵『ええ。ありがとう。ゆっくり無理せず戻ってきて』

 安堵の息をもらし、霧絵の声は優しく答えた。



【1-3クリアです】
【撤退します】


【レベルアップ判定をします】
【夜戦まで行ったので、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【秋月がレベル1 
 天龍がレベル1
 春雨がレベル2
 大和がレベル2 上昇しました】

【レベル一覧
 秋月 18.5
 天龍 24.5
 春雨 19.5
 大和 15.5】


【二回の戦闘で、資金を1300消費しました】
【課題の達成率が75%となりました】


 ドック。

霧絵「お疲れ様。みんな、大丈夫?」

天龍「ああ。オレと秋月はなんてことないぜ」

秋月「ですね……」

春雨「ご、ごめんなさい……寸前まで気づけなくて」

大和「……不甲斐ないです」

長門「気にするな。生きて帰ってきただけでも上出来だ」

霧絵「ええ。本当に」

霧絵「それで、入渠のことだけど……」


 『大和を入渠させますか?(春雨はHP0のため、強制的に入渠です)』
 『また、提督の体力を消費して大和、もしくは春雨のHPを全回復させますか?(一人につき体力を20消費です)』

 提督の体力 45

 ↓2

入渠させる
両方ともさせるで

>>636を採用します 提督の体力を40消費で、二人とも全回復】
【秋月の時のようなイベントの判定は明日。今日は落ちます】

霧絵「二人ともすぐ入渠。今後のために、私も入るから」

 何も考えずにきっぱりと霧絵は告げた。

大和「え――ええ!? ちょっ、ちょっと緊張しますね」

天龍「なに言ってんだこいつ」

秋月「今更恥じらいを……」

春雨「司令官と……」

 ジトーッした目を大和に向ける二人。その隅で春雨が頬に手を当ててもじもじとしていた。

霧絵「それじゃ、行くわよ二人とも」

長門「……霧絵、頑張るんだぞ」

 微妙に悲しそうな顔をしてサムズアップする長門。

霧絵「頑張るようなことがないといいんだけど……まぁ、なるようになるわ」

 嘆息。霧絵は二人を連れて入渠ドックへと向かった。

 服を脱いでドックへ。
 霧絵のみが体にタオルを巻いて浴槽に。着替えている最中、興味津々な様子で二人から凝視されたりもしたが、特に問題は起こっていない。

大和「ふあぁ……気持ちいいですね」

春雨「はい……すごく、リラックスできます」

 艦娘である二人はとても気持ち良さそうにお湯に浸かっている。
 霧絵からすれば普通のお湯とそう変わらないのだが、やはりなにか特別な何かがあるのだろう。

霧絵「……ふぅ」

霧絵(できるだけ見ないように……がんばろう)

 リラックスしきる二人を視界に入れないよう霧絵は顔を向けた。
 このまま何も問題がないといいのだが。


『例の判定です』
『ステータスの性欲上昇の判定します。 コンマで判定。半分の数値がプラスされます。コンマの値が70以上で――』
 ↓1 大和 
 ↓2 春雨


【そしてご飯食べてきます】

【大和は99。その半分49.5をいつものように四捨五入して50プラス。初期から一回目の判定で初の100オーバーですね】
【春雨さんは2。半分の1を追加。健全です】

春雨「司令官、長風呂になってしまうかもしれませんけど、大丈夫ですか?」

 すすっと霧絵に近づく春雨。
 秋月のことがフラッシュバックし嫌な予感がしたが――特に変わった様子はない。ホッと息を吐く。

霧絵「ええ。のぼせそうになったら一旦上がるから」

春雨「そうですか。春雨たちのためにありがとうございます」

霧絵(この見た目で私より大きいのね……)

 ちらっと見た春雨の胸は結構立派なものだった。内心ショックである。

春雨「司令官? どうしたんですか?」

霧絵「な、なにも。気にしないで」

 きょとんとした顔で首を傾げる春雨。
 そのままなんとなく、彼女は大和の方を見た。


 ↓1~3 自室でか、このまま大和さんが暴走するか 一応多数決しときます

【自室で決定です。春雨さん観戦回避】

大和「……はぁ、はぁ」

春雨「大和さん?」

大和「――あ。どどうしました?」

 胸に手を当ててぼんやりとした様子で呼吸を繰り返していた大和は、声をかけられるとハッと我に帰る。

春雨「……? いえ、なにも」

春雨(司令官も大和さんも様子が……)

霧絵(そして大和も勿論私よりスタイルが抜群と……)ハァ

霧絵(いけないいけない。反応しそうに)


 問題は起こらず、そのまま入渠が終わる。時間にして2時間ほどか。時折休憩しては入ってをくりかえし、霧絵は自分の体がドッと疲れたのを感じた。

大和「提督――っ」

 リラックスしていた春雨、自分のことで精一杯だった春雨は気付くことができなかった。
 大和がお湯の中で、自分を慰めていたことに。

 自室。
 部屋に戻った霧絵はホッと息を吐いた。

霧絵「……なにもなかったわね。よかった」

 電灯を消し、寝間着姿でベッドへ。身体が疲れているのを感じ、すぐ目をとじる。

霧絵「明日も……がんばろう」

 よほど疲れていたようで電源をオフにしたようにスッと、眠りに落ちる。
 まどろみの心地よさの中、霧絵はうわ言のように呟き、意識を手放した。



 それから何時間か経過した頃。一瞬とも思える時間、霧絵は不意に目を覚ました。

???「ちゅっ、ん……んぷ、ふぁ」

 くぐもった声が聞こえる。なにかをしゃぶるような音も。
 なんだろう。そう思う暇もなく、霧絵は身体に走る快感により強制的に覚醒させられる。
 腰を浮かせつつ自分の身体を見下ろせば、布団に大きな膨らみが。誰かいるようだ。

霧絵「ひうっ! ぁ、だ、誰――っ」

 すぐにやめさせようと彼女は布団に手をかける。だが、その瞬間我慢できずに射精してしまう。
 全身から力が抜け、何も考えられなくなる。

???「ジュル、ぁ――ふえっ!? 提督、起きて――っ!?」

 布団の中にいる人物も驚いたらしい。途中で台詞を止め、沈黙してしまった。
 一度二度。提督のそれが震え、精が放たれる。ようやく収まった頃、霧絵は口を開く。

霧絵「あぅ……はぁっ、もしか、して――大和?」

大和「……はい、大和です提督」 

 布団が捲られ、大和が現れる。霧絵の脚の間に座る彼女の前には、霧絵の白く濡れた男性器が。
 大和自身の顔もまた白濁で汚れており――どうやら声に気づいた時口から離してしまったらしい。

>>654
最後の文章の二番目の春雨は霧絵かな?
しかし好感度が低めだと愛のないセックスになってしまうのだろうか

霧絵「なんで、こんな……」

大和「我慢できなくて……でも、提督がいけないんですからね」

 悪びれた様子はない。彼女はうっとりとした顔で霧絵を見ると、少し萎えたそれに舌を這わせた。

霧絵「うぁっ、やま、と……」

大和「ん、ちゅ……こんなに美味しくて……甘いにおいがして……れろっ、我慢するのも大変だったんですから」

 顔を動かし、全体を舐めまわす。白濁をすべてとる頃には霧絵のものは限界近くまで大きくなっており、大和は笑みを浮かべた。

大和「提督」

 脚の間から霧絵の隣へ。横に寝そべると、彼女は霧絵の耳元で囁いた。甘えるように、小さく甘い声で

大和「私の……性処理に付き合っていただきます」

霧絵「な、なんで私――あんっ!?」

大和「だって提督だって、ここ、こんなに固くさせてるじゃないですか」

 手で握られ軽く上下。たったそれだけのことで霧絵の身体は面白いくらいの反応を示してしまう。
 大和はクスッと笑い、手を動かしながら霧絵の服を脱がせていく。

大和「ほら、抵抗しない。期待しているんですよね?」

霧絵「これ、は――っ、んっ、違」

大和「はい、これで全部ですね、提督」

 なんとか反論しようとする霧絵。しかしうまく口がまわらず、あっという間に剥かれてしまう。

大和「いいにおい……やっぱり提督は美味しそうです」スンスン

霧絵「ふぁ、ぁ……んうっ!」

大和「聞こえてます? もう。いかせちゃいますよ」

 手の動きが速さを増す。先走りと大和の唾液とでぐちゅぐちゅと音が立ち、霧絵の反応が目に見えて大きくなった。大和は彼女の顔を横で眺めつつ、緩めることなく手を動かし続け、

霧絵「あ、だめっ、イッちゃ……ああぁっ!」

 霧絵は再度達した。
 勢いよく、男性のそれより大量に、精液が放たれる。霧絵の身体に顔にそれがかかる。
 それでも霧絵は止めることができず、絞りとるように手を動かし続ける大和の動きに合わせ、身体を震わせる。


>>656
 ですね。間違えました。
 好感度が低くても、そんなことはないです。イチャイチャです。

大和「いっぱい出ましたね。ふふ、美味しそう……」

 下から上、お腹から顔までじっくりと精液を舐めとっていく大和。
 くすぐったさに、身体の疼きに霧絵の口から声がもれる。

大和「提督……ん、う」

 やがて、胸へ。身体を強張らせる霧絵。けれど大和は舐めとる以上のことはせず、すぐ上に。霧絵と顔を合わせた。

大和「ふふ、残念でしたか?」

霧絵「……」

 肩を上下させ、乱れた呼吸を繰り返す霧絵。彼女は首を横に振る。
 抵抗らしいことなど何一つできていない彼女の、精一杯の抵抗の意思。大和は笑うと、彼女へと口づけをした。

大和「ん……ちゅ……れる、んふ」

霧絵「っ……んぶ、ぷぁ」

 強引に口の中へ舌を。最初は抵抗していた霧絵だが、すぐに大人しく、大和の唾液と自身の白濁の味に身体を震わせる。

大和「ふう……提督、かわいいです」

 唇を離し、互いの舌が唾液で糸を引く。
 大和は霧絵の口の端から流れている唾液を舐めとり、それから丁寧に白濁を口へ。恍惚とした表情で味わう。
 すべて綺麗にすると、大和は霧絵の手を引き、身体を起こさせた。

大和「提督……」

 熱のこもった目で見つめ、彼女は自分の服を脱ぎはじめる。上着、スカートを脱ぎ、ブラを上にずらす。
 大きく、それでいて張りのある柔らかそうな胸が揺れ、露わとなる。月明かりで照らされる大和の身体は魅力的で――淫靡だった。

大和「ここ……入渠からずっとびしょ濡れで……」

 彼女はジッと霧絵を見つめたまま、下着を横へずらす。霧絵の耳にはっきり聞こえるほどの水音がし、てらてらと濡れている秘部は思わず見とれてしまうほどいやらしい。
 大和は霧絵の前で恥ずかしげもなく脚を開き、そこを指で広げて見せた。

大和「提督のおちんちんで……鎮めてくれますか?」

霧絵「っ……」

 理性がぐらつく。
 抵抗しようとしていたのだが、霧絵の身体は気づかない内に大和の傍へ。固くなった自分のそれを、大和の中へと入れていた。

 柔らかく、温かなそこ。
 お湯の中でするのとは違い、温度の差がはっきりと感じられ霧絵は我慢できず奥まで挿入する。

霧絵「あっ、ぐ……」

 大和の身体を抱きしめ、膜を破り、奥へ。
 ヌルヌルとした中は蕩けてしまうのではと思うほどの快感を与え、霧絵はなんとか射精してしまいそうなのを耐える。

大和「は、ああぁああぁ――っ!」

 一方、大和の方は挿れた時点で達してしまったようだった。
 霧絵の身体をギュッと抱きしめ、脚でも霧絵の身体を自分へと寄せる。
 中がきつく締り、まるで霧絵から白濁を出させようとしているように動く。思わず腰が引けてしまうほどの刺激に、霧絵は無意識に抜こうとする。が、それを大和が意図せず阻止する。

霧絵「やま、と――っ! ん、ふぁああっ!」

 奥に当てたまま、達した霧絵は射精する。
 温かな中に締め付けられながら注いでいく。頭が真っ白になりそうな快楽に霧絵は支配される。

大和「はぁん……ふふ、中にいっぱい……」

 脱力する霧絵を優しく抱きしめ、大和は小さく笑う。

大和「でも、まだですよ――っ」

 そして、霧絵が休む間もなく腰を動かしはじめた。
 霧絵の身体を押さえたまま、挿れられている自分から動き出す。

霧絵「んぁっ!? 大和、もう――っ」

大和「んんっ、駄目です。もっと、もっとください……提督」

 休むことも許されず、刺激を与えられる霧絵。本人は戸惑っているようだったが、その身体は快楽を求めて自然と腰を動かしていた。

大和「もっと素直になりましょう? あんっ、いっぱい、朝まで楽しんで……っ」

霧絵「ん、っあ、らめ、大和――っ」

 大和を強く抱きしめ、押し殺すような声で嬌声を上げる霧絵。
 二度目の中での射精。

大和「ふぁっ、ああぁ……」

 大和はその感覚にぞくぞくと身体を震わせ、

大和「提督、素敵です。もっと……ください」

 にこりと、乱れた笑顔を見せた。


 その後、何回大和の中で果てたのか、霧絵はもちろん、大和もよく覚えていない。

【大和の好感度が20上がりました】

【↓1 でコンマ判定。性欲ステの減少値を決めます】

【8減って92であります。さすが戦艦】
【それと大和が戦意高揚状態になりました】

【ちなみにですけれど性欲ステが100以上貯まるとボーナスで、好感度がぐっと上がります】


 翌朝。霧絵が目をさますと、何故か大和がいなかった。
 あちこち汚れていたためけだるい身体を動かし、シャワーを浴び……そして食堂。

大和「はい、提督♡ あーん」

霧絵「あ、あーん……」

 箸で差し出された目玉焼きの切れ端を口に。
 にこにこと上機嫌そうに笑う大和。そんな、幸せそうな彼女を見ていると霧絵も自然と嬉しくなってしまう。

霧絵(柔らか――いや、冷静に。冷静に)

 大和が霧絵の腕を抱きしめて胸を押し付けたりしていなければ――もっとのほほんとできたのだが。

大和「ふふ、美味しですか?」

霧絵「え、ええ。すごく」

大和「嬉しいです……もっとどうぞ」

長門「なにかあったな」

天龍「だな」

秋月「ですね」

春雨「やっぱり……」

 他のメンバーの視線も痛いし。

霧絵「……」

 気まずさで苦い表情をしつつ、霧絵は思い返す。
 朝、いつもの習慣で食堂に行くと何故かぽかんとした天龍、秋月、春雨、長門がいて――エプロンを着けた大和が新婚さんよろしく、べったり甘えた様子で駆け寄ってきて――そして現在。
 なんでも大和は朝早くから食事の用意をしてくれたらしく、食堂のテーブルはちょっとしたビュッフェ状態である。

霧絵(ま、まぁいいことよね……)

 仲良くなることはきっといいことのはず。大和の視線がやたら熱っぽかったりもするのだが、気のせいだ。霧絵は自分に言い聞かせた。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「今日は訓練するわよ」

秋月「訓練ですか? ……司令、あの」

天龍「おう! じゃあ張り切っていくぜ!」

大和「頑張りましょう」

春雨「そうですね。強くならないと……」

長門「今日も皆、真面目だな」

秋月「……うーん」


 コマンド
 1・長門を相手に練習
 2・魚雷を動く的に当てる練習
 3・基礎トレ

 ↓2

【6+23+54=83 成功です】

 魚雷の取扱いになれることに。
 大和には基礎トレをしてもらうことにし、そちらの指導は長門に任せる

霧絵「撃って」

 霧絵の指示に従い、艦娘達が魚雷を撃つ。
 命中率はほどほど。悪くもない。双眼鏡でそれぞれ確認し、霧絵はあれこれとアドバイスを出す。

霧絵「調整しっかりした? 方向が右方向の角度がおかしいわよ」

霧絵「もう少し落ち着いて、少しでも静止した方がいいわよ」

 艦娘達はアドバイスをすぐものにし、めきめきと上達していく。
 その成果は些細なものかもしれない。けれどその些細なことが大きな差となる。

霧絵(できることは全部しておかないと……)

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】
【提督の体力が0になりました。三日休みます】

 訓練終了。
 戻ってきた艦娘達を出迎えるべく霧絵は埠頭の木の下で待っていた。

霧絵「……今回の課題もクリアできそうね」

 なにもかも順調だ。30日目、課題が出てから三日目だが、達成まであと一息。
 ちょっとくらい息を抜いても大丈夫なはずだ。

霧絵「……ふぁ」

 そう思う途端、霧絵を睡魔が襲った。 
 あくびをもらし、草の上に座る。それからうとうとと船を漕ぎ、木によりかかり――最終的にずり落ちて草の上に横に。

霧絵「すー……くぅ」

長門「おい霧絵。みんなそろそろ戻って――って、なんだ。寝ているのか」

 戻ってきた長門はクスッと笑う。霧絵の横に座り込むと、彼女の頭を撫でた。

長門「お疲れみたいだな。……まったく。こんなふうになるまで頑張るとはな」

秋月「戻ってきました……あれ?」

春雨「寝てますね」

天龍「まさかまたダウンか? うちの提督は自分を追い込むの大好きだな」

大和「あはは……」

大和(わ、私のせい……!?)

 その後、霧絵は長門によって自室へと運ばれた。
 全員から安静にするよう言われたのは言うまでもない。

 31日目。 休暇、1日目。

霧絵「また、やってしまったわ……」

霧絵「自分でよくわからないのが問題よね……色々と」

 朝。目覚めた霧絵は一人になると嘆息。
 また無茶をして眠っていたとのことだった。

霧絵「……今日は何をしようかしら」


【コマンド】
 出かける
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「どこに行こうかしら……」

 どこかに行こうか考えた霧絵はつぶやく。

 ↓2

【残念ながら、体力0でのお出かけコマンドは執務室か自室で限定されてます。ので、下の安価をとり、自室で】

『なにをする?』(自室で選べるコマンドは現在この通りです)
 1・休息
 2・身だしなみを整える

 ↓2

霧絵「休もう……怒られるかもしれないし」

 決断。頷いて、部屋のベッドに寝そべる。

霧絵(うぐ……大和のにおい)

霧絵(すごくいいにおいなんだけど……) 

 なんだかもやもやした気持ちで、霧絵は一日ゆっくりと過ごした。

【復活後の体力に30プラスで、80となりました】


【コマンド】

 出かける(執務室、自室のみ)
 工廠
 編成

 ↓2

 32日目。 休暇二日目。

霧絵「本当にバランス悪い生活だけど……」

霧絵「この休日は開放感があるわよね」

霧絵「さて、どうしようかしら」


 執務室、自室、どちらへ行く?

 ↓2

霧絵「……なにをしようかしら」

『なにをする?』(自室で選べるコマンドは現在この通りです)
 1・休息
 2・身だしなみを整える

 ↓2

霧絵「休もうかしら……」

 休むことになったのだ。安静にしておいた方がいいだろう。
 食事を運んでくる艦娘達と最低限の会話をし、霧絵は身体をしっかり休めた。

【復活時の体力が100になりました】

32日目。 休暇は最終日だ。

霧絵「……うん、健康ね」

 身体の疲れは数日前が嘘みたいになくなった。
 もう休む必要もないだろう。
 さて、なにをしようか。


【コマンド】

 出かける(執務室、自室のみ)
 工廠
 編成

 ↓2

 執務室、自室、どちらへ行く?

 ↓2

【よく言っていること、仕組みがわかりませんが……↓1をとって執務室にしておきます】

秋月「最終日は執務室に来る……法則性は理解していましたよ」

 執務室。私服でそこへ向かうと、秋月が準備万端な様子で立っていた。

霧絵「寝てるだけというのも勿体ない気がして」

秋月「ええ。分かっています。……なにをしますか?」


 コマンド
 1・書類整理(指揮力向上。効果はものすごく低いです)
 2・設備建設(鎮守府の設備を建造。様々な効果があります)

 ↓2

霧絵「仕事をしておくわ……」

秋月「仕事ですか? 分かりました。では、無茶しないくらいで」

霧絵「ええ。わかったわ」

 提督の席に座り、霧絵は仕事をはじめる。
 ほどほどに溜まった仕事を消費するべく、集中して作業を続けた。


 『コンマ一桁の半分の数値を指揮力にプラスします』
 ↓2

【6で3プラス。合計15です】

 翌朝。33日目。
 休暇は終わり、霧絵は完全復活を果たした。

霧絵「――うん、完全回復ね」

【提督の体力が100になりました】
 


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

【仕方ないんや! >>1もここまで訓練や出撃に集中するとは思ってもないんや! ストーリーそれなりに用意してあるから、お出かけ選んでも――】

【出撃です】


霧絵「今日も出撃するわ」

 全快して初日。
 霧絵は朝食を食べ終えると宣言した。

秋月「そろそろですからね」

天龍「オレは文句ないぜ。出撃は艦娘の晴れ舞台だからな」

春雨「――ですね。早く平和を取り戻しましょう!」

大和「私達ならできるはずです」

長門「……士気がすさまじいな」

 反論、質問の一つもない面々を見て、長門がつぶやく。
 確かに、今の艦娘らのやる気はすさまじい。
 大破こそしたものの、苦戦らしい苦戦はしていない。このまま攻めれば――おそらくは。

霧絵「じゃあ、準備したらドックへ。今日で課題をクリアするわよ」

 出撃。
 秋月が持っていた情報を元に、敵艦の目撃地点へと進む。

大和「――あ。あれ、そうですよね?」

 前回の戦闘ポイントより先。
 そこに、敵艦の姿が見えた。数は三隻。これまでよりも大きな規模で――軽巡が一隻いた。



 1-4 敵艦隊を発見しました

 ・敵艦隊
 駆逐艦 イ級 2隻
 軽巡  ホ級 1隻

 攻略ポイント 100


 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【敵の先制です】

 敵影を見つけ、接近を試みる。
 が、彼女らが構えをとるより早く、敵艦が主砲を彼女らへと向けていた。

秋月「――っ!? 敵、すでに砲撃体制に入っています!」

天龍「気をつけろよ、おまえら!」

春雨「はいっ!」


【敵艦の攻撃です】 (大和はノーダメージ確定のため省略)

 ↓1 秋月のダメージ
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨

【敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ】

秋月 回避
天龍 2 × 23 - 25.5 × 1.5 =8 残りHP 52
春雨 回避


天龍「っち! かわしきれないか」

 秋月、春雨はうまく回避。大和も問題なく回避。
 けれど天龍だけは運悪くかわしきれず、命中してしまう。けれどただ攻撃を受けるだけではない。刀を使い、微妙に軌道を反らし、ダメージは最小限に。

秋月「天龍さんっ!」

天龍「これくらいなんともない。大丈夫だぜ」

春雨「て、天龍さん……今すごいことしませんでしたか?」

大和「皆さん、それよりも砲撃を! 反撃しないと」

天龍「ああ、やってやろうぜ!」

大和「今なら、いける気がします……!」

 攻撃後の隙。それを突くべく、艦隊のメンバーは構えをとった。


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 19.5 × 1 × 0.88 × 2 = 34
天龍 25.5 × 1.5 × 0.40 = 15
春雨 20.5 × 1 × 0.34 = 7
大和 16.5 × 3 × 0.43 × 2 = 43

 合計成果 99  残り攻略ポイント 1  敵艦隊大破状態です


【今日は落ちます】

【ちなみにお出かけ、会話は一人までです。イベントで複数人になったりすることもあるかもですが】

大和「砲雷撃戦はじめます!」

 砲撃。まず最初に主砲を放った大和は、見事軽巡一隻を一撃で撃沈。

秋月「私も――負けません!」

 続いて秋月。砲撃の後、隙を見て魚雷を発射。駆逐艦達へ確実にダメージを与える。

大和「秋月さん、さすがですね」

秋月「大和さんも」

 なにやら戦闘中にも係わらず仲間割れでもしかねない雰囲気であった。
 天龍、春雨も休む間を与えず砲撃を続ける。
 徐々にダメージを蓄積させ、そして、また一隻轟沈。沈んでいないあと一隻も、もう沈む寸前であった。後ひと押し。けれどそのあとひと押しが入らない。

春雨「上出来、でしょうか?」

天龍「だーっ! またぎりぎりかよ」

 結局は時間切れ。霧絵から一時退避の命令が出て、艦隊は退いていく。

霧絵『損害は軽微。相手は壊滅寸前……』

 通信機の向こうで指示を出す霧絵は、暫し考えた後に新たに指示を出した。


 『夜戦をするか否か』
 ↓2

【夜戦をするとみなします】

 攻めるしかない。
 霧絵は夜戦をするよう指示する。

大和「――はい。ここは攻めあるのみですよね」

春雨「頑張っていきましょう!」

 皆やる気は上々だ。
 きっとこのまま、決めてくれることだろう。

秋月「それでは……いきますよ、皆さん」


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【そしてこのオーバーキル】

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 19.5 × 3 × 0.93  = 54
天龍 25.5 × 2.5 × 0.88 × 2 = 112  クリティカル!
春雨 20.5 × 3 × 0.7 = 43
大和 16.5 × 1 × 0.82 =  14

 合計成果223  残り攻略ポイント 0

天龍「容赦なくいくぜ!」

秋月「連撃、いきましょう!」

春雨「終わりです!」

大和「夜戦はみなさんのエリアですね……」

 沈みかけの駆逐艦へ、資金のことなど気にせずに砲弾、魚雷を注いでいく面々。
 当然、攻撃ができない敵艦がこれに耐えられるわけがなく。あっという間に轟沈が確認された。



【1-4クリアです】
【撤退します】

【レベルアップ判定をします】
【夜戦まで行ったので、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【秋月がレベル2 
 天龍がレベル1
 春雨がレベル1
 大和がレベル1 上昇しました】

【レベル一覧
 秋月 21.5
 天龍 26.5
 春雨 22.5
 大和 17.5】


【二回の戦闘で、資金を1300消費しました】

【1‐4クリアで、イベント羅針盤が開放されました】

【課題の達成率が100%となりました】
【これ以降の出撃は通常、イベント、追加課題で分かれます。追加報酬が出るのは、追加課題です。現在イベント出撃はありません】

【春雨が2レベルアップしていました。訂正の意味も込めて、久しぶりのステータス更新です】


現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 100 (なんでもできそう)
 魅力 47 (提督として並程度)
 指揮力 15 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 21.5 (それなりに慣れてきた)
 HP  40 (無傷) 
 好感度 95 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  52.5 (『ええと、司令を見ていると……いけない気持ちに』)
 依存  7 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 26.5 (普通の艦娘より強い)
 HP 52 (軽傷)
 好感度 36 (『まだまだひよっこだな』)
 性欲 0  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 21.5 (それなりに慣れてきた)
 HP 40 (無傷)
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 6  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)

 ・大和
 レベル 17.5 (出遅れ気味)
 HP 100
 好感度 43 (『それなりですね』)
 性欲 92  (『いつでも受け入れ万全ですよ、提督。むしろ大和から――』)
 依存 0   (『依存? 異存はありません』)


 ・長門【ゲスト】
 レベル 70 (大規模鎮守府のエース)
 HP 120
 好感度 79 (『可愛い……犬? 猫? 守ってやらないとな』)
 性欲 51 (『霧絵はいいにおいがするような……』)
 依存 0 (『依存か。あいつの方がしている気がするぞ』)

 特殊……『エース』 艦種補正値 夜+1
     『歴戦の証』 HP+20


鎮守府設備
 特になし


課題『鎮守府海域 1-4までクリアせよ』現在達成率100%

 『資金66810』

【それと、昼の時点で大和の戦意高揚状態が消えました】

 出撃から帰投。
 戻ってきた艦娘らと霧絵と長門は出迎えた。

霧絵「お疲れ様。今日も帰ってきてくれて安心したわ」

天龍「なんだ、提督、あの程度の敵にやられると思ったのか? ――いっ、つつ」

秋月「被弾した人が強がらないでください」

大和「そうですよ。肩貸しましょうか?」

春雨「あ、なら私が」

秋月「身長が一番近いのは秋月ですよね?」

天龍「大丈夫だって。ったく、過保護だな」

 天龍の周りを囲むようにして騒ぐ三人。微笑ましい光景に、長門は目を細め言う。

長門「これで課題は達成か。思った以上に順調ではないか」

霧絵「そうね。順調すぎるくらいに」

 戦力も、その他の要素にも恵まれすぎてきた。
 霧絵はこれまでのことを思い返し、フッと笑みを浮かべる。

霧絵「さて」

 天龍は損傷を負ったわけだが入渠させずとも、何日か経てば治る。どうしようか。


 ↓2  (入渠させるか、体力20消費で提督も入るか)

【体力20消費で、天龍のHP全快です】

霧絵(過保護だけど……)

霧絵「天龍、一緒に入渠ドックへ行くわよ」

天龍「あ?」

全員『!?』

秋月「司令、まさか」

長門「わざとハプニングを」

大和「狙って」

春雨「ませんよね?」

霧絵(なにこのコンビネーション)

霧絵「狙ってないわ。健全よ、きちんと」

天龍「オレは別にいいぜ。すぐ治んなら大歓迎だ。それに提督に影響されるなんて思えないしな」

春雨「うう、天龍さんが言うなら止められませんね」

大和「くっ……羨ましいです」

長門「くそう、こうなったら食事だ。豪華なディナーをたのむぞ大和」

秋月「豪華……どんなものでしょうか?」

 ざわざわと話しつつドックから去っていく艦娘達。怪訝そうに見てはいたが、霧絵が一緒に入ることを許可してくれたらしい。

天龍「豪華なディナー……さっさと入んぞ提督」

霧絵「ええ。そうしましょう」

 大和の豪華なディナー。その響きに自然と二人の歩調は大きくなった。

 入渠ドック。
 いつものようにタオルを巻いて、霧絵は湯に浸かる。
 その隣では――

天龍「はー……さっぱりするな」

 眼帯以外なにも身につけていない天龍がいた。

霧絵(いつも思ってたけど……)

 自然と霧絵の視線は天龍の身体へ。特に目立つ二つの膨らみに。

霧絵(でかい……)

 体格を比較すれば、ヘタしたら大和よりもでかいかもしれない。
 お湯に浮かぶようにしてその存在をアピールしており……なんだろう。やましい気持ちはなく、むしろ拝みたくなるような気持ちになる。

霧絵(……私って女の子好きよね本当)ハァ


 『ステータスの性欲上昇の判定します。 コンマで判定。半分の数値がプラスされます。コンマの値が70以上で――』

 ↓2

【35の半分、17.5。18を性欲値にプラスします】


霧絵「――あ。そろそろよね?」

天龍「ん? あ、そうだな。出るか」

 壁掛けの時計を見て、立ち上がる天龍。恥ずかしげもなく抜群のスタイルを見せつけつつドックから出ていく。
 歩く度に揺れる胸。下半身もまたスタイルがよく、柔らかそうな見た目をしていた。

霧絵「……平常心、平常心」

 悶々する気持ちを押し殺し、霧絵は立ち上がった。

 身体は少し反応を示していた。

 34日目。
 ステーキにサラダ、スープと秋月が目を爛々と輝かせる豪華な夕食を食べ、翌朝。
 目を覚ました霧絵はベッドの中で考えた。
 課題は終わった。これからどうしようか。



【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「出撃……しようかしら」

 決断。ベッドから身体を起こし、霧絵は引き続き考える。
 出撃といっても、先に進むか、課題範囲の敵を殲滅するか選択肢があるのだが――どうしようか。


 コマンド
 1・通常出撃
 2・追加課題

 ↓2



【今日は落ちます】

【追加課題が選択されたました】

霧絵「損傷もないことだし、今日も出撃していくわ」

 朝。朝食を食べつつ、霧絵は伝えた。

天龍「出撃か……いいけどよ、やることあるのか?」

春雨「先の海域に、とかですか?」

秋月「いえ、データによるとまだ、この前奪還した海域に深海棲艦の残党がいるようです」

霧絵「その掃討を行うのが目的よ」

大和「なるほど、成果を上げて待遇をよくしてもらおうと……」

長門「重要なことだな。なにごともこつこつと、だ」

天龍「よくわかんねーけど、提督に任せとくぜ。さ、戦いだ!」

 意気揚々と立ち上がる天龍。それに続いて艦娘らは続々とドックへ向かっていき、準備をはじめた。

【追加課題の出撃について説明をします】

【追加課題は基本的に戦闘風景をカットします。攻撃の判定のみ。夜戦はなし。攻撃の判定を一度して帰投となります】
【追加報酬の額は成果ポイントの合計できまります】
【レベルアップ判定は一度戦闘をしたときと同じです】

【というわけで、判定です】


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

 秋月 21.5 × 1 × 0.89 = 19
 天龍 26.5 × 1.5 × 0.36 = 14
 春雨 21.5 × 1 × 0.92 = 20
 大和 17.5 × 3 × 0.85 = 45

 成果合計 98    計 98

【それなりなポイントです】
【天龍だって頑張っとるんや】


 帰投。会議室で全員が集結。

霧絵「今日は、結構良かったわね」

 秋月の報告を聞き、霧絵は安堵する。
 目立った被害もなく、成果はほどほど。願ってもない結果だ。

天龍「くそ……全然活躍できなかった気がする」

 約一名不満そうだったが。


【レベルアップ判定でございます】
【安価のコンマが0~70は1アップ。71~90は2アップ。91~00は3アップ】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【全員1レベルアップです】

【秋月 22.5
天龍 27.5
春雨 22.5
大和 18.5】

【資金を650消費しました】


 翌日。35日目だ。身支度をし、廊下へ出ると偶然長門と出くわした。

長門「おお、霧絵」

霧絵「おはよう、長門」

長門「ああ。――あ、そうだ。霧絵、そろそろ私は一度帰ろうと思う。あっちも心配だからな」

霧絵「ええ。残念だけど、仕方ないわね」

長門「うむ。後二日ほどで帰ろうかと思う」

霧絵「……分かったわ。また今度来る時が楽しみね」

 手を振り、一度長門と別れる。
 その後、廊下の窓の外へと視線を向け霧絵は今日の予定を考えた。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「今日も出撃するわよ」

天龍「ふっふっふ……オレの活躍のチャンス! いくぜいくぜ!」

秋月(天龍さんのやる気は見習うべきよね)
春雨(頑張ってください天龍さん! 私も頑張ります!)
大和(若々しい感じ……あ、いえ私が老けているわけではなくて)

長門「よし! 張り切っていくぞ!」

霧絵「長門は出ないから待って」ガシッ

長門「ああ、そうだったか」

秋月(ビック7……)
天龍(これが長門……)
春雨(今でも信じられません)
大和(若いとか若くないとか、関係無いですよね。だって私艦娘ですし。ぴちぴちの乙女ですし。提督も反応してくれるくらいの見た目で――ああ、提督の主砲を思い出したら――)


 それぞれの想いをのせ、彼女たちは戦場へと赴く。
 果たして無事に帰ることができるのだろうか? ――多分できる。


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【間違えました。通常と、イベントの選択を忘れてました】
【今回の安価は、攻撃のターンで使いたいと思います】

【ということで改めて】

コマンド
 1・通常出撃
 2・追加課題

 ↓2

コンマに恵まれないへっぽこ天龍
なお夜戦も出来なかった模様

【通常出撃が選択されました】

霧絵「今日はちょっと先の海域をやってみようと思うの。どうかしら?」

秋月「いいと思います。けれど……」

 食堂。そこで簡単な会議をする。
 今日は先を進めることに決めたのだが……。

秋月「なんでも、推奨メンバーと推奨レベルが跳ね上がるとの話が」

霧絵(ゲームみたいね)

秋月「具体的には、艦隊は五人、レベルは――あ、今のままでも大丈夫ですね」

天龍「なんだ、跳ね上がってもねえように思えるぜ?」

秋月「ですが、問題が一つ。ぼちぼち改装が近づく――なんてことを想定していたらしいです。その強化の兆しがないのがあれですね」

霧絵(誰がそんな想定を)

秋月「ということで、とりあえずは問題ないでしょう」

霧絵「ええ。分かったわ。警戒がちょっとは必要ってことね」

 頷いて、霧絵は真面目な顔で思考。
 とりあえず、行ってみるしかない。考えた後に出た結論は一つであった。


 海上。
 鎮守府正面の海域から先に進んでいく。
 空気が少し変わったと艦娘らが感じたちょっと後。

天龍「お出ましみたいだぜ」

 敵艦隊を発見した。

2-1 敵艦隊を発見しました

 ・敵艦隊
 軽巡  ホ級 4隻

 攻略ポイント 200   攻撃力 2


秋月「あれ? なんか凄い数ですよね」

春雨「い、いきなりこれ……」


【先ほどのコンマ判定が攻撃の数値となります】

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 22.5 × 1 × 0.70 = 18
天龍 27.5 × 1.5 × 0.09 = 3
春雨 22.5 × 1 × 0.67 = 15
大和 18.5 × 3 × 0.54 = 30

 成果合計 66  残り攻略ポイント 134


 遭遇から即座に砲雷撃戦。
 全力を注いで攻撃を行う。が、すべて不発気味。
 四隻の軽巡に驚きすぎたのか、それともそれが本来の実力なのか。

天龍「なっんで当たんねーんだ!? なんだこれ!? 整備不良か妖精!」

妖精『……』ナイナイ

霧絵『天龍、落ち着きなさい』

 ともかく敵は健在。これから来るであろう敵の攻撃に備えるよう、霧絵は指示を出した。

 ↓1 秋月の被害
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

>>812夜戦とは追加出撃の夜戦ですか? もしそうならば、追加課題の出撃では夜戦はできない仕組みとなってます】

【敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ】

秋月 回避
天龍 回避
春雨 2 × 61 - 22.5 × 1 = 99.5  残りHP0  大破
大和 2 × 31 - 18.5 × 3 =7  残りHP93



天龍「くそっ、攻撃くるぞ!」

秋月「はい!」

 攻撃姿勢を早く解いていた天龍は楽々回避。
 秋月も続いて、横に避ける。砲弾と魚雷を回避し、秋月は横をちらりと見る。
 そこには、まだ砲撃に集中している大和が。

大和「これで――っ!」

秋月「大和さん、回避か防御を――」

春雨「大和さん!」

 直撃。そう思われた瞬間、春雨が間に入る。

大和「――えっ?」

 大和が驚きで目を見開く。
 直後、爆発。煙がおさまったころ見えたのは――ボロボロになった春雨の姿。

春雨「っ。……無事で、良かったです」

大和「なんで、春雨ちゃんが――」

秋月「……司令、一時退避します」

霧絵『ええ。状況は大体分かってるわ。一旦退きなさい』

 声、音、会話からなんとなく状況は理解できた。
 霧絵は一時退くよう指示を出し、考える。
 夜戦をして追撃をかけるか、それとも――

 『夜戦をするか否か』

 ↓2


【駆逐艦は被弾=大破な感じになってますね……ある意味原作通りでしょうか】
【今日は寝ます】

【ややこしいですわな。まぁ、あまり気にせずいきましょー】
【夜戦をする選択でいきます】

霧絵『夜戦をしましょう』

 春雨が被弾した。けれど、まだまだ戦力は健在だ。ここはこの機会を見逃す手はない。

秋月「了解しました。春雨さんは……」

春雨「後方で、待機しています。……迷惑はかけたくないですから」

天龍「だな。オレ達だけでいくぞ」

大和「それがいいですね。……春雨さん、ありがとうございました。頑張ってきますね」

 大和が笑みを見せ、キッと目を鋭くさせて前を見る。
 もう攻撃に焦り、回避を怠ることはなさそうだ。

霧絵『――いくわよ』

 霧絵は深く息を吸い込み、一言。

 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

【敵の先制です】

秋月「敵艦、発見しました」

大和「……? 気をつけて! もう砲撃の準備に入っています!」

天龍「な!? 流石は新海域ってことか」

霧絵『危険だ、回避を――』


 ↓1 秋月の被害
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【ミスです。春雨飛ばして、大和の判定とします。すみません】

【敵の攻撃力×コンマ-レベル×艦種による補正=ダメージ】

秋月 回避
天龍 2 × 89 - 27.5 × 2.5 =49  残りHP11 大破状態
大和 回避


天龍「ぐっ!? う……っ」

 敵の先制。なんとかかわそうとするも、砲弾の一つが天龍に命中してしまう。
 ちょうど頭の近く。手をかざして防御を試みるが衝撃は殺しきれず、立ち止まってしまう。そこへ魚雷が接近。
 相手も夜戦を得意とする艦種。あっという間に追い込まれてしまう。

秋月「天龍さん!」

天龍「オレのことは気にすんな! やっちまえ!」

大和「いきますよ、秋月さん!」

 【味方の攻撃です】

 ↓1 秋月の成果
 ↓2 大和の成果

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 22.5 × 3 × 0.73 = 49
大和 18.5 × 1 × 0.48 = 9

 成果合計 58  残り攻略ポイント76 中破

 砲撃。魚雷。的確にすべてを命中させダメージを蓄積させていく秋月。
 大和もそれを援護するように砲撃を行うのだが、いかんせんいつもより控え目だ。先ほどのことがあったからだろうか。撃つペースも狙いも曖昧で、何一ついいところがない。

秋月「――っ。やりきれませんね」

霧絵『撤退よ。次の戦いにかけるわ』

 時間を見計らい、指示が飛ぶ。
 秋月も天龍も大和も悔しさを露わにし、けれど指示には逆らわず海域から撤退した。

【撤退します】

【レベルアップ判定をします】
【夜戦まで行ったので、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【秋月が2アップ。天龍が3アップ。春雨が1アップ。大和が2アップです】

【レベル一覧】
秋月 24.5
天龍 30.5
春雨 23.5
大和 20.5

【資金を1300消費しました】


 ドック。
 帰ってきた艦娘達はボロボロといった感じ。
 春雨、天龍は轟沈寸前。大和は軽傷。唯一無傷なのが秋月だけ。
 自分の不甲斐なさを感じる霧絵である。

長門「今日も無事、それでよかったと思わなければ」

秋月「ですね。みなさんがいなくならなくて良かったです」

霧絵(……そうよね。これ以上を望むなんて、贅沢なのかしら)

 小さくため息。
 ――落ち込んでいる暇はない。これからまたすぐ、決断しなければならないのだから。

 『天龍、大和を入渠させますか? また、提督の体力一人につき20を消費して三人の誰かを全快させますか?』 

 ↓2

【提督の体力は100です】

【全員を入渠で、春雨に提督さんを使用です】
【大和は一日、天龍は三日……というのは、今考えるとあれなので、ルール変更です】

【入渠させると、各種コマンドで指定できなくなりますが、一日に30のHPを回復させます。特定の設備を立てることで回復量を増やすことも可です】

【というわけで、大和は一日、天龍は二日。コマンドで指定できなくなります。出撃も参加しません】


霧絵「……そうね、損傷を受けた艦は全員入渠。春雨は私と入渠。それでいくわ」

長門「……」
秋月「……」
大和「……」

春雨「はい! ありがとうございます」

天龍「しばらく休みってことか。了解。行くぞ大和、春雨」

霧絵「――ということだから、ごめんなさい。ご飯は先に食べていて」

長門「ああ。力は使ってこそ、だからな。仕方ない」

秋月「……ですね」

 やれやれと肩をすくめ去っていく長門。秋月もその後ろに続いて、最後に振り向くと笑みを浮かべる。

霧絵(なにこの罪悪感……)

 二人の理解したような、けれど複雑そうな態度に霧絵は思いつつ、大和、天龍、春雨のあとを歩いた。

 入渠ドック。
 天龍と大和は個別の、狭めのドックへ。
 霧絵と春雨は広い湯船に。

春雨「……二回目、ですね」

霧絵「そうね」

 どこかそわそわとしているような春雨。
 そんな彼女の様子を霧絵は可愛らしく思った。


『ステータスの性欲上昇の判定します。 コンマで判定。半分の数値がプラスされます。コンマの値が70以上で――』

 ↓2

【1を追加します】

春雨「はぁー……提督と入ると、なんだか心地いいです」

霧絵「そう? 私も、普通に入るより楽しいと思うわ」

春雨「ふふ、ありがとうございます」

霧絵(本当……可愛い子ね)

 娘にするなら間違いなく春雨。
 霧絵は静かに首を縦に振った。


【春雨のHPが完全回復しました】

 36日目。
 朝、目が覚めた霧絵はのんびりと今日の予定を考えはじめた。

霧絵「……今日は大和も天龍もいないし、なにをしようかしら」


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「……今日は訓練するわよ」

 春雨が使われた朝食を食べつつ、霧絵は今日の予定を告げる。
 二人がいない状態で訓練。あまり効果がいいようには思えないが――

霧絵「練度の差をうめるためよ。秋月と春雨はまだ天龍に追いついていないから」

 ――なんて意味が込められていそうな視線に、霧絵が答える。

秋月「なるほど……分かりました」

春雨「そう、ですね。やりましょう」

 二人も異論はないらしい。


 コマンド
 1・模擬戦
 2・砲撃練習
 3・海上移動

 ↓2

【コンマ96で無条件成功】

秋月「……」
春雨「……」

 緊張した面持ちで退治する二人。艦種は同じ。練度も同じくらい。
 その二人が訓練するならば、実戦形式しかないだろう。

霧絵「――はじめ」

 霧絵の合図とともに、訓練開始。
 まず先手を決めたのは秋月。霧絵の合図とともに狙いをつけ砲撃。すさまじい速さで攻撃を行う。が、春雨はそれをなんとか回避。横に移動し、一度止まると砲撃。それからまた移動する。

霧絵(性格の差、かしら)

 立ち止まり、正確に敵を狙う秋月。
 止まるのは最小限に、回避を重視する春雨。二人の戦いの差が面白い。
 霧絵は興味深い気持ちで戦いを眺めていた。
 結果は出ず、引き分け。けれどいい訓練になったと思う。

【訓練成功。秋月、春雨のレベルが1上がりました】
【資金を500消費。提督の体力を5消費】

 37日目。
 今日から大和が復帰だ。
 明日で天龍も入渠を終えるのだが――今日はどうしようか。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「今日も訓練しておくわ」

 朝。戻っていた大和に早速朝食を作ってもらい、食事中。
 霧絵はいつものように切り出す。
 皆は異論ないようで、こくりと首を縦に振った。


 1・基礎トレーニング
 2・戦術勉強
 3・砲撃練習

 ↓2


【今日は落ちます】

【7.5 + 15 + 42 = 64.5 失敗】

 何度もしてきた砲撃の練習。
 今日もまたそれを実行したのだが――成果は微妙だ。
 最初よりはよくなったのは確か。だがあまり上達はしていなかった。

霧絵(限界、はまだまだよね。あの子達もそうだけど、私も頑張らないと)

 艦娘は精一杯頑張っているのだ。
 あとは成果が出る時を待ち、自分はそれをサポートするのみ。

【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

秋月 25
天龍 30.5  変化なし
春雨 24
大和 21

 38日目。今日でフルメンバーだ。

霧絵「……ふぅ」

 シャワー後。さっぱりした気分で霧絵は今日の予定を考えた。


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓2

霧絵「……やるしかなわよね」

 世界のためにも、自分たちのためにも。戦いは避けて通れない。
 静かに頷き、霧絵は思考を続けた。


 コマンド
 1・通常出撃
 2・追加課題

 ↓2

 ――通常出撃することが決まった。
 霧絵は艦娘らに通達し、全員でドックに集結。

秋月「この前の海域に引き続いて出撃、ということですね」

天龍「よし……今度こそ活躍してやるぜ」

春雨「頑張らないといけませんね」

大和「決めましょう」


【2-1へ出撃します】

 ↓2
 コンマ0~50だと敵の先制
 00もしくは51~99だと味方の先制

 海を移動。しばらくすると目的の艦隊を発見した。

秋月「敵艦隊発見しました」

大和「損傷は……そのままですね」

春雨「わりと日にち空けてませんからね」

天龍「よっし! いくぞお前ら!」

秋月「――あ、天龍さん、あまり前に出ると」

 やる気まんまんの天龍が前に出るのを、旗艦として制止しようとする秋月。
 しかしもう手遅れ。前に出た天龍に気づき、味方艦隊が構えをとる前に敵艦隊が主砲を向けてきた。

春雨「て、天龍さんー!」

天龍「――悪い」


【敵艦隊の攻撃です】

 ↓1 秋月の被害
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

秋月 回避
天龍 回避
春雨 回避
大和 回避


大和「――っと! 全員無事、ですね」

秋月「寿命が縮まるかと……」

春雨「危なかったです……」

天龍「結果オーライだな」

秋月「天龍さん」

天龍「ごめんなさい」

 全員が回避。先制された砲撃や雷撃をかわし、陣形を整える。
 そして前進しつつ砲撃の姿勢をとった。

大和「話はそれくらいにして――いきますよ」


 ↓1 秋月の成果
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【レベル×艦種による補正×コンマ%=成果】

秋月 25 × 1 × 0.95 = 24
天龍 30.5 × 1.5 × 0.49 = 22
春雨 24 × 1 × 0.96 = 23
大和 21 × 3 × 0.7 = 44

 合計成果 113  残り攻略ポイント 0


天龍「――これでどうだ!」

 総攻撃。砲撃に魚雷に、すべての攻撃手段で敵艦隊へダメージを与える。
 最後に天龍の砲撃で、敵艦隊は全滅した。

秋月「うん、いい感じですね」

大和「皆さん、お疲れ様です」

春雨「やっと終わってくれて安心しました……」

天龍(控え目な割には、みんな活躍してたような)

 やはり複雑な気分の天龍である。

【2-1をクリアしました。ランダム自動販売機の設備建設が開放されました】

【ここで今後の展開のために通常出撃にロックをかけます】


【というわけで撤退。レベルアップ判定をします】
【今回は強制撤退なので夜戦と同じく、0~50が1アップ。51~85が2アップ。86~00が3アップです】

 ↓1 秋月
 ↓2 天龍
 ↓3 春雨
 ↓4 大和

【春雨が3アップ。 それ以外が1アップです】

秋月 26
天龍 31.5
春雨 27
大和 22

【資金を1300消費しました】


霧絵「……今日は、みんな無事だったわね」

 ドック。身体を洗いに行った艦娘達を見送り、霧絵は長門へと呟いた。

長門「ああ。見事だった。これで私も安心して去ることができるな」

霧絵「うん――え? あ、うっかりしてた」

長門「はは、忘れていたか? まぁ気にするな。提督とは大変な仕事だからな」

 霧絵の頭を撫でる長門。彼女は楽しそうに笑い、歩き出す。

長門「有意義な休日だった。楽しかったぞ」

霧絵「ええ、私も。でももう少し相手できたら……」

長門「なら、今日はお祝いしてもらおうか」

霧絵「……そうね。そうさせてもらうわ」

 今度もし長門と会えたら――霧絵は考え、自分もまた笑みを浮かべた。


【長門が第三舞鶴鎮守府を離れました】

 39日目。 課題終了の期間まであと10日。
 目を覚ました霧絵は、窓の外を見る。
 温かい日差しが窓から部屋へ、霧絵へと射し込む。今日もいい天気だ。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「……たまには、やってみようかしら」

 思い立つ。立ち上がると身支度を整え、秘書艦である秋月とともに霧絵は工廠へ向かった。


秋月「ここに来るのも久しぶりな気がします」

霧絵「私はたまに来ているけれど――そうね」

 工廠。妖精さんが動き回っているそこを眺め、二人は会話を交わす。

秋月「――今日は何をしますか?」


 『建造、又は開発。どっち?』

 ↓3

霧絵「開発、しようかしら」

秋月「開発ですね。了解しました」

秋月「現在の資金は63710です」

【先ほどの出撃の消費資金が戦闘二回分でしたが、今訂正します】

秋月「そして私が秘書艦の時開発できる装備は駆逐艦、軽巡のもの。大和さんは選択の対象になりません」


『資金の消費量300or600。誰の装備を開発するか』
 コンマで判定。300だと70以上で成功。600だと偶数で成功。

 ↓2

【成功! 資金600を消費。天龍のレベルが3上昇しました】

霧絵「これは……」

秋月「12.7cm連装高角砲、ですね。対空もバッチリです」

霧絵「今はあまり必要なさそうだけど――重要そうね」
 

 『建造、又は開発 そして帰る。 どっち?』

 ↓3

秋月「建造ですね」

霧絵「ええ。艦隊は六人までだし……戦力は多いことに越したことはないわ」

秋月「では、早速はじめましょうか。ルールは前と同じく、4000の資金で駆逐艦以外の艦種を建造、です」

秋月「それ以外は運任せなので――祈りましょう」

霧絵「本当、運任せよね……」


 『駆逐艦以外で、誰を建造するか。名前で指定。
 今回から結構レベル差がつくので、コンマ末尾が9か、ゾロ目だと特殊スキルを付与します。スキル効果は>>1の想像でイメージに近いものを』

 ↓4

【大鳳さんに決定です。レア艦艦隊】

秋月「これは……」

 戻ってきた妖精の待ち時間を見やり、秋月は呟いた。

秋月「また期待できそうな時間ですね」

霧絵「そうなの? いい戦力になってくれると有り難いんだけど」

秋月「司令は素晴らしい運をお持ちなようで。えっと、それで……どうします? 建造続けますか?」


 『建造 又は開発、そして帰る。どっち?』

 ↓3

霧絵「帰りましょう」

 あまり無駄遣いをするのも悪いだろう。
 霧絵は考え、結論を出す。

秋月「分かりました。では、建造終了まで待ってましょうか」

霧絵「ええ」

 二人は工廠から出て、食堂へ。
 艦娘の建造が終わるまで時間を潰すことにした。


【今日は落ちます。初期ステ判定は明日に】

大和「これで上がりですね」

 食堂。秋月と二人で時間を潰していると、なんやかんやで全員が集結。
 いつかのようにテーブルゲームをいつの間にかしていた。

天龍「くっそー……」

春雨「天龍さん表情に出すぎですよ」

秋月「そうですよ。なんか、見ているだけで手札がわかります」

霧絵「ふふ、そうね。私はそんなことないけれど」

全員『司令(司令官)(提督)ももろバレです(だ)』

霧絵「なんだと……!」

 なんてふざけつつ昼食を食べ、だらだらと。
 楽しい時間はあっという間に過ぎていき、

秋月「そろそろ時間ですよ、司令」

 ついに建造終了の時間となった。

大和「提督♥ はぁ……提督」スリスリ

霧絵「あの、大和……そろそろ離れないと。あと太もも触るのは――」

春雨「大和さんどうしたんでしょうか?」

天龍「いつものことだろ。――よし、交代だ。崩したら次のシャッフルは春雨な」

春雨「うう、緊張します……」

 腕に抱きつき、甘い吐息をもらし頬ずりする大和。強張った顔で、背筋をぴんと立たせる霧絵。
 そんな二人を見つつトランプタワーを建てている春雨と天龍。
 秋月は深く嘆息し、半ば強引に霧絵の手を取った。

秋月「いきますよ、司令」

大和「あ、提督!」

霧絵「え? ええ。すぐ戻ってくるから、大和」

秋月「なんでちょっと残念そうなんですか」ジトッ

霧絵「き、気のせいよ」

 表情をキリッとさせ、彼女は言った。若干前かがみになりつつ歩いて。

霧絵「身体は正直で……」

秋月「……司令」 

 秋月から憐れみの視線で見られたことが、ちょっとショックだった。

 工廠。
 若干落ち込んだ気分でたどり着くと、そこには新しく建造されたらしい艦娘が。

大鳳「提督――と、秘書艦の方ですか?」

秋月「な……小規模鎮守府に、またこんな……!」

 秋月は彼女の姿を見ると、驚愕した様子で目を見開く。
 彼女が誰なのか、霧絵にはさっぱりわからない。ただ、

霧絵(敬語使う人多い……)

 それだけは感じた。

大鳳「提督。航空母艦、大鳳です。出迎えありがとうございます」

 落ち着いた歩みで近づき、大鳳は笑顔を見せる。
 航空母艦。ということは、この鎮守府初の空母。順調に戦力が整いつつある。霧絵は大鳳のことを下から上までしっかり観察し、挨拶を返す。

霧絵「はじめまして。私は霧絵。この鎮守府の提督よ。あなたの活躍に期待しているわ」


『ステータスの判定をします』
 ↓1 大和の初期好感度
 ↓2 大和の初期性欲ステータス

【またコピペでミスってしまいましたね】
【ミスばかりですし、今回は私への罰としてやり直します。望んでる人もいますし】

『ステータスの判定をします』
 ↓1 大鳳の初期好感度
 ↓2 大鳳の初期性欲ステータス

【両方とも52です】
【大鳳は空母として扱います。初期レベルは戦艦と同じく10です】

大鳳(なるほど……それなり、かしら)

大鳳(不思議な雰囲気の人ね。なんだか惹かれるような)

大鳳「ええ。期待に応えるよう頑張るわ」

秋月「空母……頼もしいですね。提督、今日はこれからどうします?」

霧絵「とりあえず歓迎会ね。夕食になるまで大鳳に鎮守府を案内するわ」

秋月「まあ定番という感じですね。了解しました。ついてきてください、大鳳さん」

大鳳「はい、お願いします」

 三人で工廠を出て、鎮守府の案内をはじめる。
 その間に大和へ連絡を入れ、ごちそうの準備を依頼。一時間ほど経過した後、大鳳の歓迎会が開かれた。

現在ステータス

 ・主人公 南雲 霧絵
 体力 80 (なんでもできそう)
 魅力 47 (提督として並程度)
 指揮力 15 (最低限の戦術すら怪しい。優柔不断) 



 ・秋月
 レベル 26 (それなりに慣れてきた)
 HP  40 
 好感度 95 (『一目見たときから胸の高鳴りが……』)
 性欲  52.5 (『ええと、司令を見ていると……いけない気持ちに』)
 依存  7 (『依存? 何にですか?』)

 ・天龍
 レベル 34.5 (普通の艦娘より強い)
 HP 60
 好感度 36 (『まだまだひよっこだな』)
 性欲 18  (『体調? いいから戦わせろ』)
 依存 0  (『誰があいつに依存するかって』)

 ・春雨
 レベル 27 (それなりに慣れてきた)
 HP 40
 好感度 63 (『いい人……かしら』)
 性欲 7  (『体調? いいですよ』)
 依存 0  (『依存……え? し、司令官にそんな副作用でも?』)

 ・大和
 レベル 22 (それなりな練度)
 HP 100
 好感度 43 (『それなりですね』)
 性欲 92  (『いつでも受け入れ万全ですよ、提督。むしろ大和から――』)
 依存 0   (『依存? 異存はありません』)

 ・大鳳
 レベル 10 (新入りさん)
 HP 100
 好感度 52 (『素敵な提督ですね』)
 性欲 52  (『なんだか……いい香りが』)
 依存 0   (『いい人だとは思うけど、依存するまでは……ね』)



 ・長門【ゲスト】  ※現在離脱
 レベル 70 (大規模鎮守府のエース)
 HP 120
 好感度 79 (『可愛い……犬? 猫? 守ってやらないとな』)
 性欲 51 (『霧絵はいいにおいがするような……』)
 依存 0 (『依存か。あいつの方がしている気がするぞ』)

 特殊……『エース』 艦種補正値 夜+1
     『歴戦の証』 HP+20


鎮守府設備  【弱小鎮守府】
 特になし


課題『鎮守府海域 1-4までクリアせよ』現在達成率100%

 『資金58610』


【主人公のHPを20計算間違いしてましたが、今回はそのままいきます】

 食堂。豪華なパーティー料理を前に、集まった面々は一人の艦娘へと注目を向ける。

霧絵「――ということで、新しく艦隊に加わった……」

大鳳「大鳳です。みんな、よろしくね」

 ニッコリと笑う大鳳。皆は律儀に返事をしてから、ざわざわと話しはじめる。

天龍「大鳳――っていうと、空母か」

春雨「ついにこの艦隊も索敵に革命が」

大和「あ、そうですよね。すごく楽になりそうです」

秋月「今まで目視でしたらからね。索敵機の開発もできませんでしたし……」

霧絵「レーダなんてものもないし、通信機一つだけ」

大鳳以外全員((この艦隊今までよく大丈夫だったなぁ……))

大鳳「あの、みんな?」

 突然遠い目をする一同に、大鳳は戸惑う様子を見せる。

大和「なんでもないですよ、大鳳さん」

秋月「はい、気にしないでください」

春雨「それよりも――」

天龍「期待してるぜ! さぁ飲め飲め!」

 席を立つと大鳳に近づき、天龍は肩を組む。
 それから横にならんで座り、コップに入れた酒を勧める。

春雨「これとか美味しそうですよ、はい」

大鳳「あ、ありがとう。なんか、申し訳ないわね」

大和「今日の主役は大鳳さんですよ?」

秋月「はい。ですからどんどん食べて、呑んでください」

 あっという間に大鳳を取り囲み、宴がはじまる。

霧絵(今回も問題なさそうね)

 大鳳が溶け込むかも心配なさそうだ。霧絵は少し離れたところから眺め、頷く。
 それからなんとなくローストビーフを一切れ皿に乗せる。そして一口。

霧絵「な、なにこれ」
春雨「ふぁ……!」
秋月「んっ!?」
天龍「うまっ!?」
大鳳「あ、おいしい」

 材料、献立、量。普段の制約から開放された大和の料理はすさまじいレベルであった。
 大鳳の歓迎会は特に問題もなく終了。片付けを終えると、皆自室へと戻った。

 40日目。課題期間の残りは9日。

霧絵「……ふう。昨日は食べ過ぎたわね」

霧絵「かったるいけれど――今日はなにをしようかしら」


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「……まぁ、そうなるわね」

 大鳳が加入したのだ。折角だし訓練するしかない。
 結論を出すと霧絵は立ち上がり、身支度をはじめた。


 コマンド
 1・的を狙った砲撃
 2・基礎トレーニング
 3・陣形の練習

 ↓2


【今日は落ちます】

【7.5 + 20 + 28 = 55.5  失敗】

 新しく加入した大鳳も入れて五人。艦隊としてはあと一息で完成というところだろうか。
 今日はその全員で新たにできるようになった陣形を練習することに。

霧絵「うーん……」

 が、当然初日でうまくいくほど簡単なことではない。
 遠くの海、広い場所で練習している艦娘達を望遠鏡で見て、霧絵は苦い顔。
 一応形はとれている。けれどあれで戦えるかと言われれば、微妙なラインだ。

霧絵「気長にということかしら」

 焦っても仕方ない。こうなるのは分かっていたこと。ここからどうするべきか、しっかり考えなくては。


【資金を500消費。提督の体力を5消費。】
【訓練失敗。全員のレベルが0.5上がりました】

 41日目。残り8日。
 
霧絵「ふぁ……」

 朝。いつものうように目を覚まし、霧絵はあくびをもらす。

霧絵「……今日は、なにしようかしら」


【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

霧絵「訓練ね……」

 兎にも角にも練度を上げなくては。
 霧絵は呟き、ゆっくりと身体を起こしてベッドからおりた。


 コマンド
 1・陣形練習
 2・砲撃練習
 3・基礎トレーニング

 ↓2

【7.5 + 15 + 74 = 96.5  成功】

 今日も陣形の練習。
 霧絵が確認しつつ指示を飛ばすと、皆昨日よりはまともに動けていた。これならば実戦でもあまり問題なく戦えるはずだ。

霧絵「いつもこうだといいのだけれど」

 ぼそっと呟く。
 なんにせよ、これは彼女らにとっていい訓練になっただろう。

【訓練成功。全員のレベルが1上がりました】
【資金を500消費。提督の体力を5消費】

 42日目。
 目を覚ました霧絵はいつも通りに今日の予定を考えはじめた。
 さて、今日はどうしようか。

【コマンド】
 訓練
 会話
 出かける
 出撃
 工廠
 編成

 ↓3

【自分の独断、と言っても様子見のみで大してなにもしてませんでしたし、訓練が即選ばれるのも変わりませんし
 いっそのこと『単発末尾Oの安価取りはコンマ判定以外禁止』、にしましょうか。多分更新が遅くなったり、安価で進まなくなったりするかもですが】
【次レスからはそうしようと思います。ストーリー進みませんし訓練ばかり選ばれると、見ていて感じるでしょうけど文章が雑にならざるを得ないので。ミスって単発のそれを採用してたら、ごめんなさいか、やり直しで。いつものミスみたいに指摘してくれるとありがたいです】

【ということで、新スレです】
 【艦これ】提督として頑張る【女提督】 Vol.2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425107057/)

 埋めです

 埋め

埋め

埋めい

埋めます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom