春香「美希と雪歩が喧嘩してる…」 (41)

春香「うわー、遅刻遅刻!765プロダクション所属アイドル天海春香17歳、現在絶賛遅刻中ですよ!遅刻中!」

春香「事務所でプロデューサーさんと待ち合わせなのに、電車が遅延してもうこんな時間!しかも駅で転んでカバンの中身をぶちまけちゃって、もうふんだりけったりだよー!」

春香「でも私はアイドル!だからこんなことで弱音なんて吐いていられないもん!今日も一日、パワフル笑顔で頑張ります!」

春香「ふぅー、やっと事務所に着いた!うん…!時間もなんとか間に合ってるし、さあこの扉を開ければ新しい仕事が待ってるぞ!」

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春香「あれ…?なんか扉の向こうが騒がしい…」

雪歩「こんなのってヒドイ!最低だよ!」

春香(雪歩の声…?)

美希「えー?何もヒドイことないよー?雪歩は大げさなのー」

春香(この声は美希…!どうしたんだろう…?)

雪歩「今すぐ謝って!」

美希「別に、ミキは何も謝ることなんて何もないって思うな」

雪歩「こんなの絶対に許せない…!」

美希「チッ…!やかましい女なの…!」

春香(えっ?えっ? えーっ!? 美希と雪歩が喧嘩してる…!?)

雪歩「美希ちゃん!謝ってよ!」

美希「うっとうしいの!こんなことでギャーギャー騒がないでほしいの!」

春香(うわー!?もの凄い言い合いになってるよー!?)

春香(どうしよう…!完全に入るタイミングを逃しちゃった…!)

雪歩「こんなのヒドすぎるよ!」

春香(それにしても雪歩がこんなに怒ってるなんて…! 一体何があったんだろう…?)

雪歩「大事なお気に入りの湯呑みなのに…!」

美希「そんなの知らないの」

春香(え…? 美希、まさか…!?)

雪歩「私の大事な湯呑みに、『オギワラ』って書くなんて酷すぎるよ!!」

春香(ええーー!?)

春香(しょうもねえーーー!!!)

美希「雪歩のモノなんだから、雪歩の名前を書くのは当然だって思うな」

雪歩「そんなこと一言も頼んでない! …何より私は『ハギワラ雪歩』だよ!」

美希「もおー、人が親切心でやってあげたことなのに…、オギワラさんは心が狭いの」

雪歩「ハ・ギ・ワ・ラ! ハギワラ!!」

春香(しょうもない…! 美希、なんてしょうもないイタズラをするの…!)

春香(こんなくだらないことで怒ってる雪歩も雪歩だよ…!)

美希「ふん…! この前の仕返しなの!」

春香(え…?)

春香(『この前』って…、雪歩が先に何か仕掛けたってこと…!?)

雪歩「あんなこと根に持ってるなんて…心が狭すぎるよ!」

美希「ふざけんじゃないの! 美希がどれだけ傷ついたか…!」

美希「わさびが大量に入ったおにぎりを食べさせるなんて、人としてサイッテーの行為なの!!」

春香(しょうもねえーーーー!!!)

雪歩「せっかく人が美希ちゃんの大好物を作ってあげたのに…、そんな言い方されるなんて心外だなぁ」

美希「あんなもの好きなヤツなんていないの! しかも『中身は梅だ』って騙して…!」

雪歩「人聞きが悪いなぁ、ちょっと間違えちゃっただけだよぉ」

美希「とぼけるのもいい加減にするの!」

春香(しょうもない…! なんて不毛な争いなんだろう…!)

春香(この争い…どうでも良すぎるよ二人とも…)

雪歩「とにかく!今度という今度は許さないよ!」

美希「それはこっちの台詞なの!」

雪歩「あの時はギリギリ許せたけど…今回はダメ…!」

春香(あれ…? まだ何かあったのかな…?)

雪歩「私のカバンの中に虫の死骸を入れたことは許せたけど…、今度はそうはいかない!」

春香(えええーーー!!!)

春香(えげつねぇーーー!!! 美希そんなことしてたの!? えげつねぇーーー!!)

春香(そんで何でそっちは許せてんの!? 明らかに今回より罪重いでしょ!! カバンに虫の死骸だよ!?)

美希「ミキだって…! 服をハサミでバラバラにされてトイレに捨てられたことは許したけど、もう我慢の限界なの!」

春香(えげつねぇーーーー!!! 雪歩えげつねぇーーー!!!)

春香(そして何でそれも許せてんだよ!!! この二人の沸点の基準メチャクチャすぎるだろ!!!)

春香(もうヤダ…なんなのこの二人…)

雪歩「美希ちゃんって本当に性格悪いよね…!」

美希「雪歩に言われたくないの…!」

春香(っていうかこの二人こんなに仲悪かったんだ…春香さん知らなかったよ…)

雪歩「だいたい普段の態度からしてなんなの!? ずっとイライラしてた!」

雪歩「真ちゃんにも図々しく擦り寄って…!」

春香(うわぁ…!)

美希「はぁ?図々しいのはそっちなの! 『真ちゃぁん、真ちゃぁん』っていつもべったり…、真君だって迷惑してるの」

雪歩「そんなことあるハズない! むしろその『真君』って呼び方、そっちの方が真ちゃん迷惑してるよ!」

美希「雪歩ごときが勝手に真君の気持ちを代弁しないでほしいな。ミキの真君だっていうのに…」

雪歩「誰が誰のモノだって!?」

春香(うわぁ…この二人にはこの確執があったのかぁ…。 真、同情するよ…)

雪歩「そもそも美希ちゃんはプロデューサーにも『はにぃ、はにぃ』ってまとわりついてるし…。 呆れた淫乱女だね…」

美希「はっ!笑わせないでほしいの! 『私、男の人は苦手でもプロデューサーなら大丈夫なんですぅ…』 …とんだ清純系ビッチなの」

春香(あっ、そっちに飛び火する?)

雪歩「見たまんまの正統派ビッチには敵わないよ、プロデューサーも言ってたよ? 『一途なフリして裏じゃ何人と寝てるか分からない』って…」

美希「ハニーがそんなこと言うハズない! 妄想が激しい根暗女はこれだから…!」

春香(わ、私は正真正銘プロデューサーさん一筋ですよ!一筋!)

雪歩「美希ちゃんはそうやって色んな人に擦り寄って…律子さんや千早ちゃんにも…!」

美希「そんなこと言ったら雪歩も『四条さぁん、やよいちゃぁん』…いい加減にすれば?」

春香(あわわ…いろんなところに火の手がまわってるよ…)

雪歩「春香ちゃんにも…!」

美希「春香にだって…!」

春香(わー!ついに私をめぐって争いの炎が…!)

雪歩「まぁ、春香ちゃんはいいけど…」

美希「まぁ、春香はいいの…」

春香(あれ!?)

春香(なんで!?なんで私はいいの!?)

雪歩「うん…まぁそれはそれとして…」

春香(ちょっと!?)

雪歩「もう堪忍袋の緒が切れた!」

美希「ミキも怒髪天をつくの!」

春香(おかしいよね!?二人の中で春香さんはどんなあつかいなの!?)

雪歩「はらわたが煮えくり返ってるよ!」

美希「怒り心頭なの!」

春香(怒りたいのはこっちだよ…!)

雪歩「憤怒とはこのことだよ…!」

美希「怨み骨髄に入る思いなの…!」

春香(うん…)

雪歩「咬牙切歯も当然…!」

美希「眥裂髪指の面持ちなの!」

春香(怒りのボキャブラリーすごいな!!)

美希「ここまでのわからず屋は生まれて初めてなの…!」

雪歩「悪いのは完全にそっちなのに…!」

春香(私から見たら完全に同レベルだけど…)

美希「ホラ、黙ってないで雪歩に何か言ってやったらいいの!」

春香(え…!?)

雪歩「遠慮することないよ、美希ちゃんにガツンと言ってあげて!」

春香(えええ!? 誰かもう一人そこにいるの!?)

春香(じゃあ最初からずっとこの喧嘩を黙って聞いてたんだ…なんて不憫な…)

美希「悪いのは雪歩の方だよね!?」

雪歩「美希ちゃんの方に決まってるよね!?」

春香(こんな状況に遭遇するなんて…私も似たようなものだけど…)

美希「え!? 何?声が小さくて聞こえないの!」

春香(誰かな…?)

?「け…」

?「喧嘩は良くないと思うぞ…」

春香(響いぃーーーー!!!)

春香(響ぃーー!!! なんて不憫な子なのーー!!!)

美希「そんなことは聞いてないの!雪歩の極悪非道をどう思うか、なの!」

雪歩「美希ちゃんの重罪をただ弾劾すればいいんだよ?ね? 響ちゃん?」

響「じ、自分は…」

響「うぅ…みんな仲良しが一番だと思うぞ…」

春香(響いいぃぃーーーーー!!!!)

春香(もうやめてあげて!神様!響が何をしたっていうの!?)

美希「そんな話は今どうだっていいの!」

春香(ああ!!)

雪歩「ほら、あんなことを言う美希ちゃんなんて大嫌いだよね?ね?」

春香(やめて!!巻き込まないであげて!!)

美希「またそうやって味方につけようとして…!やり口が汚いの!」

雪歩「もともと響ちゃんは私の味方だよ?ね?そうだよね?」

響「喧嘩は…良くないぞ…」

春香(響いぃぃーーーーー!!!)

美希「響から離れるの!薄汚い! 響、こっちに来るの」

雪歩「響ちゃんにまで擦り寄るつもりなの?やめなよ、響ちゃん嫌がってるよ?」

春香(もうだめだ…これ以上聞いてられない…)

雪歩「それだけじゃない、美希ちゃんは春香ちゃんにだって…!」

美希「雪歩の方が春香にも…!」

春香(あれ…!?)

雪歩「まぁ春香ちゃんのことはいいか…」

美希「春香のことはおいとくの…」

春香(だからなんで!?)

春香(もうだめだ!こうなったらこの中に入ろう!そうするんだ!響のためにも!!)

美希「もう!雪歩になんか言ってやるの!」

雪歩「美希ちゃんのことボロカス言ってあげて!」

春香(ああ!!そうしてる間にもまた響に被害の手が!!)

美希「社長!」

春香(社長!?)

社長「喧嘩は良くないと思うよ…」

春香(社長ぉーーーーー!!!)

春香(いたんですか社長さん!!この中一体どんな絵面になってるの!?)

雪歩「社長にも擦り寄って…!それに春香ちゃんにも…!」

美希「雪歩だって社長にも、春香にも…!」

春香(あれっ!?)

雪歩「まぁ春香ちゃんは別にいいか…」

美希「春香のことはどうでもいいの…」

春香「おいっ!!!」

春香「一体全体どういうことなのー!?」ガチャ!!


P   「
社長
雪歩
美希

あずさ
貴音
律子         え?
千早

伊織
やよい
亜美
真美
小鳥                  」



春香「全員いんのかよ!!!!!」



ケツ

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