ありす「ニュージェネレーションズ・イチゴ」 (32)

これはニュージェネレーションズ・ハイシリーズです
キャラ崩壊は当たり前
前回を読んでもらった人で分かる人は分かると思いますがクールPです 



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凛「こらハナコ。あんまり離れちゃダメだよ」

ハナコ「ワンワン!」

凛「別に怖気ついてるわけじゃないけど……プロデューサーの家に一人で来るのって久しぶりだから、ね」

ハナコ「ワンワウワァンンンオン!」

凛「わかってるって。ハナコだって久しぶりに会いたいもんね。でも、今日はプロデューサーと二人っきりだから……」

~凛の暴想~

P『凛じゃないか。奇遇だな。実は今から凛を誘おうと思ってたところなんだ』

凛『そうなんだ。じゃあ待ってた方がよかったのかな』

P『迎えに行きたいって言えばそうだったけど、せっかくそっちから来たんだ。ゆっくりしてけよ』

凛『じゃあ私お茶淹れるよ。ん? このDVD』

P『面白いらしいから借りてきたんだ。一緒に見るか?』

凛『見ようかな』

P『凛。座るところはそこじゃないだろ』

凛『じゃあ……プロデューサーの足の間に? 何か、後ろから抱きつかれた体勢でテレビを見るって、不思議な感じ』

P『嫌なのか?』

凛『別にそういう訳じゃないよ。むしろ』

P『凛……』

凛『プロデューサー……』

凛「……ないか」

ハナコ「ウワァ……」

凛「とにかく、インターホン押してと。プロデューサー」

ありす「はい。どちら様ですか? あ、凛さん」

凛「ん? ありす? 何でありすがここに?」

ありす「む、名前で呼ばないでください」

凛「あ、ゴメン。で、何でありすがプロデューサーの家にいるの?」

ありす「言ったことが聞こえなかったんですか? 名前で呼ばないでください」

凛「そっちこそさ。先に私が質問したじゃん。なんでここにって。質問の答えになってないよ。小学校で質問に対して正しい受け答えをしろって習わなかったの?」

ありす「そちらこそ、人が嫌がることを平然と受け流す態度。育ちの程度が知れますよ。年下相手に情けないと思います」

凛「あ?」

ありす「ん?」

P「ありーす。お客さん出迎えに行くって言って何を手間取ってって、凛じゃないか。珍しいな一人なんて」

凛「うん。ハナコが久しぶりに会いたそうだったから」

P「そうかハナコがか。よーしよしよし。カワイイなぁハナコは。俺の手はジャーキーじゃないぞー」

ありす「本当にそれが理由なんですか?」

凛「そうだよ」

P「確かに、ハナコをずいぶん見てなかったから会いたかったってのはあったな。せっかく来たんだ。上がってけよ」

ありす「じゃあ凛さん。どうぞ」

凛「何でありすが招き入れるのさ」

ありす「スリッパ出しますので待ってください」

凛「ありがとう。で、プロデューサー」

P「待て。玄関先で話すってのもあれだ。先に奥の部屋に行っててくれ。お茶用意してくる」

凛「私とプロデューサーの仲なんだしそんな気遣いは」

P「違うんだって。知り合いのプロダクションからイイ茶っ葉をもらってさ。俺も飲んでみたんだけど他の人の感想も聞きたかったんだ。ありすにも飲んでもらったから、凛の感想も欲しいんだよ」

凛「そういうことなら、遠慮なくもらうよ」

P「いい感想期待してるぞ。じゃあありすも凛と待ってるんだ」

ありす「手伝いますよ」

P「ありがとうな。でも、ゆっくりしてて大丈夫だから」スタター

ありす「今日は手伝いに来たのに……その子、ハナコちゃん。部屋に上がるなら足を拭いてからにしてくださいね」

凛「わかってるよ。にしても、ありすはプロデューサーの手伝いに来たんだ」

ありす「名前で呼ばないでください。そうですよ。いつもお世話になってますからこれくらい。凛さんはなぜ来たんですか?」

凛「別に。あの人、休みの日はかなりズボラだから心配だっただけ。ありすと同じ理由だよ」

ありす「それなら今日は大丈夫です。私がいますから」

凛「でも私の方が付き合い長いから細かい変化とかもわかるし、来ても損はないと思うよ」

ありす「付き合いの長さは関係ないと思います」

凛「……」

ありす「……」

ハナコ「ワンワンワォン!」

パシャ

凛「今のは?」

ありす「シャッター音、ですか?」

P「いやぁ。いいもん撮らせてもらった」

凛「何撮ってるのさ」

P「いや、さ。クク。いつまでも玄関先から動かないと思ったら、変な言い合い始めて、最終的に無言で見つめ合って、その時の二人の表情ったら真剣でカワイかったからさ。こうして携帯に」

ありす「消してください」

P「え? 消して? 嫌だよ」

凛「じゃあその携帯を貸して」

P「嫌、無理」

ありす「こっちに寄越してください」

P「だから、嫌」

凛「こっちに……!」

P「イヤァァァァァァァ!」

ありす「スキありです!」

凛「もらったぁ!」

P「おぉっとさせるかぁ!」

凛「っく。高い!」

ありす「手を下ろしてください!」

P「やーだよ! きらりより高いたっぱをなめるな! 手を伸ばせば2mなんて軽く超える! 今のお前たちみたいにいくら俺の体にすり寄ろうと決して届きはしない!」

ありす「確かに、凛さんならともかく私の身長じゃ……」

P「いつまでもこうしてるのは不毛だぞ。と言うより、腕が疲れてきたからどいて……」

凛「えいっ!」

P「うわっ! いきなり腕に飛びつくなよ!」

凛「ありす! 今のうちに携帯を!」

ありす「だから名前で呼ばないでくだ、さい! 取りました!」

P「あ、おい!」

凛「ナイスありす」パァン!

ありす「だから名前で呼ばないでください」ゴンッ!

P「何流れるようにハイタッチからグータッチかましてるんだ仲いいなお前ら。わかったよ。消しとくから」

ありす「今思うと、別に消すほどじゃないと思うので返しますね」

凛「確かに、消すほどじゃないかな」

P「何なんだよお前ら。あと凛。ちょっと耳貸せ」

凛「何?」

P「さっきの言い合い。なんか変にムキになった様子だったけど、小学生相手だぞ」

凛「ムキになってたわけじゃ」

P「付き合い長いからお前のことくらいお見通しだ。ありすは手伝いに来たって言ってるけど、両親とも共働きで淋しいって思って俺のところに来たんだろうから、邪険な態度をあんまりとってやるなよ。先輩として、年上として。な」

凛「……わかった」

P「それならよし。頼りにしてるぞおねぇさん」

凛「っと、肩叩かないでよ」

P「改めてお茶淹れに行ってくるから」

ありす「やっぱり私も手伝います」

P「だから……こういったら聞かないもんな。凛。先に行っててくれ」

凛「うん。なんか変なことになって来たな」

ハナコ「ワンワン!」

凛「どうしたのさハナコ。プロデューサーの部屋、久しぶりだから喜んでるの?」

ハナコ「ウゥ~」カリカリ

凛「何してるの? 押し入れに何かあるの?」ガララ

輝子「キ、キ、キノコの流星群~♪ ん?」

凛「……」

輝子「……」

凛「ウワァァァァァァァアアアアアアアアア!!!」

輝子「おおおぉおおおおおおぉおおおぉぉぉ!!?」

ありす「何を大声出してるんですか凛さん! ご近所に迷惑、」

輝子「ヒャッハアアアアアアアアアアアアアアアアー!!!」

ありす「うあああああああああああああああああああああ!!!

凛「きゃあああああああああああああああああああああああ!!!」

ハナコ「ワン! ワン! ワン!」

P「うるさいぞ輝子! あと二人!」

輝子「あ、はい、すみません」

凛「ぷ、プロデューサー何!? 何これ!? 押し入れの中! 中!」

ありす「何で輝子さんが押し入れの中にいるんですか! どうなってるんですか?」

P「輝子はありすが来る前に来たんだよ。俺の押入れがキノコ栽培にすっげー適してるとかしないとか。まあそんな感じで育ったキノコの一部を俺に献上することを条件に押入れを貸してるんだ」

輝子「ほ、ほら。これ……結構、いい感じに、育ってる」

P「おぉうまそうだな。食べごろはいつだ?」

輝子「ノォーマイフレェェェンド!」

P「食べごろは?」

輝子「フ、フレンド……」

ありす「まさか私より前に誰かが来てるなんて」

凛「と言うより、プロデューサーの家に人来過ぎでしょ」

P「まあこれ、とりあえずお茶ね。感想よろしく」

凛「あ、うん……まさか四人も集まってるなんて」

P「じゃあそれ飲んだら出かける準備をするぞ」

輝子「どこかに、連れてってくれるのか?」

P「連れてってやるって言うか。もともと今日みくとこの後猫カフェ巡りする予定なんだよ」

ありす「ん? 何ですかそれ? 聞いてないですよ」

P「まあ、行く直前でいいかなって思って。安心しろよ。みくにはもう話は付けてある。輝子とありすと凛も来るって」

凛「それにオッケー出したんだみく。て言うかプロデューサー! いろいろといい加減過ぎ!」

P「そ、そうか?」

ありす「そうです! 今日だって、私としてはこの後一緒に買い物して、Pさんのために晩御飯を作るつもりだったんですよ!」

凛「それはありすの押し付けじゃない」

ありす「あれから私はいろいろ勉強して完璧なイチゴ料理を会得したんです。それをいの一番にPさんに食べてもらいたいんです!」

凛「イチゴ料理って、あの? 止めといた方がいいんじゃない?」

ありす「いえ、完璧です。それとも凛さん。もしかして凛さんは料理を作れないんですか?」

凛「ん、何でそんな話になるのさ?」

ありす「いえ、意外だなと」

凛「別に普通に作れるから。プロデューサーを満足させられる程度にはね」

P「凛! さっきムキになるなって、」

ありす「じゃあ勝負しますか?」

凛「いいよ。してあげる」

P「おいおい。何で勝負する流れになってるんだ。輝子も何か言ってやってくれ」

輝子「む、無理だと、思う。ここまできたらもう……」

卯月「勝負するしかないですね!」バァン!

後日

卯月「第一回! プロデューサーのお腹を満足にしろ! 昼食だけど超ショック大会ー!」

未央「事務所来たらこの騒ぎだけど、何かあったの?」

P「俺としては唐突に卯月が現れたことに驚きを隠せなかったんだよ」

卯月「司会は私! 島村卯月! 頑張ります! では審査員の方々からコメントを頂きたいと思います! どうですかプロデューサーさん?」

P「んー……何でこうなったんだと言いたいけど、やるからには頑張ってくれと、俺の腹を満足させてみろ。ただそれだけだ」

卯月「為せば成る為さねば成らぬ身を任せと言ったところでしょうか。未央ちゃん。どうですか?」

未央「いまいち状況は分かってないけど、料理対決ってことでしょ。よぉし。本田未央。謹んで食べさせてもらいます!」

卯月「ありがとうございます! では最後にスペシャルゲスト。味覚を求め北から南へ。唸らせてみろ我が舌を! 村上巴ちゃん。コメントよろしくお願いします」

巴「いきなり呼び出されてなんじゃと思ったが、なかなかおもろい趣向じゃ。うちの舌は生半可では満足せんぞ!」

卯月「ちなみにイチゴパスタが好物だとお聞きしてますけど」

巴「あれか。鉱物とまではいかんが、確かにあれは衝撃的じゃった。甘さ、酸っぱさが蕩け合う。まさにまーもにーの一言に尽きるものじゃった。まさに、天才のじゃ」

???『あれに感動を覚える人に審査員は任せられないと思うにゃ!』

卯月「おぉっと。外野から心無いヤジ。どう思います巴ちゃん」

巴「他のモンへの悪口は許せるものじゃないが……うちへの悪口も宣戦布告と受け取る! 覚悟しようるんじゃな」

???『にゃにゃ!? い、一回帰るにゃ!』

未央「今のってみくにゃんだよね」

P「この前の猫カフェ巡り、色々と台無しになったから荒れてるんだな」

>>10
まーもにー× はーもにー

ほんとだすみません
>>10 巴「あれか。鉱物× 好物

未央「じゃあさ! 私たちが審査員なら、料理人は誰さ?」

卯月「では今から料理人の紹介をします。まず! 我らが同志! 波に乗り続ける三代目シンデレラ! 蒼き歌姫渋谷凛ちゃん!」

凛「どうも」

卯月「今回の勝負。凛ちゃんがムキになった結果起こったらしいですけど、心境はどうですか?」

凛「一応反省はしてるつもりだけど、どうせ作るなら、おいしいって言ってもらいたいから、頑張る」

P「期待してるぞ」

未央「しぶりんは何を作るつもりなの?」

凛「いろいろ考えたけど、お昼だし、パスタかな」

巴「パスタ!」

未央「これは挑戦だね」

P「と言うより凛は料理できるのか? 一緒にチョコ作ってたのは知ってるけど」

未央「しぶりんだし無難にできるでしょ」

卯月「では次! 料理とはイチゴ。イチゴとは料理。人の手はなぜ赤い。イチゴを掴むからですよ! 橘ありすちゃん! どうぞー!」

ありす「何ですかそのあおりは」

卯月「ありすちゃんはイチゴ料理が得意と聞きましたけど、今回もイチゴパスタを?」

ありす「いいえ。今回は作りません。今回新しく作るイチゴ料理。それはイチゴドリアです」

巴「ほぉ。それは何とも興味をそそるフレーズじゃな」

未央「どう思うイチゴドリア?」

P「意外とあるんじゃないか? イチゴパスタ然り文字だけで判断は難しそうだ」

卯月「では三人目! それは空に輝く一等星。きのこを携えここに降臨。まさにまな板の上のきのこ! 星輝子ちゃん!」

輝子「が、頑張る……!」

未央「って、輝子ちゃん!? マジで!?」

P「いや、俺も驚いてる。いや、何で輝子が参加してるんだ? 関係ないだろ」

輝子「その場の雰囲気……ふひ」

巴「大丈夫なのかこいつ」

P「まあ、きのこ料理はできるって聞いてるし、期待度大だな」

卯月「選手は出そろいました! それでは! よーい! はじめ!」

???「ちょっと待つにゃあ!」

P「ん!? この声は!」

みく「その開始の合図。いったん中止してもらうにゃ卯月ちゃん」

卯月「おぉ見てください! 凛ちゃんは慣れた手つきで準備完了です! ありすちゃんも負けていません! 以前アイドルチャレンジに参加したのは伊達ではないようです!」

みく「無視しないでにゃあ! 巴チャン! さっきは巴チャンにヤジを飛ばしたわけじゃないにゃ! 卯月ちゃんからサクラを頼まれてただけにゃ!」

卯月「何を言ってるのみくちゃん! 事務所内なのにサクラの必要性はどこにあるの」

巴「そうじゃな。まさか前川。おどれ自分の失態を他人になすり付ける魂胆か?」

みく「ち、違うにゃ! とにかく! みくもこの大会に参加するにゃ」

未央「参加するって、みくにゃん料理できるの?」

みく「ふっふっふ……みくの言う参加って言うのは料理人としてじゃないにゃ。卯月ちゃんのポジション、司会者としての参加にゃ!」

卯月「み、見てください! あんなに……あんなにイチゴが!」

P「すげぇ……!」

巴「あんなダイナミックな調理は初めてじゃ」

みく「こっち向くにゃ無視するにゃ!」

卯月「も~う。もう料理は始まってるんだから、あんまり騒いだらダメだよ」

みく「だったら大人しくマイクを渡すにゃ。それが嫌なら司会者の座をかけて、勝負にゃ!」

卯月「もう、本当に勝負好きなんだから。じゃあ私が勝負の内容を決めていい?」

みく「どうぞ」

卯月「ありすちゃん。このダンボールに山積みにされたイチゴ。少し拝借するね」

ありす「どうぞ。あと名前で呼ばないでください!」

卯月「これをタッパーに放り込んでと。はい、これで勝負」

みく「ん、どゆこと?」

卯月「今このタッパーには無数のイチゴが入れられてるよね。それを一回につき三個まで食べることができる。そして、最後に食べた方が勝ちってルールだよ」

みく「なんか、聞いたことある内容にゃ。つまり、残りの数を計算しながら食べろってこと?」

卯月「そう言うこと。でもいくつあるかわかんないから最初は大雑把にね。まず一個……これおいしい!」

みく「一個なんてケチ臭いにゃ! そんな悠長なことやってたら銭が逃げるにゃ! みくは三個! ガブ!」

卯月「ムグムグ……未央ちゃん」

未央「ん? 何? と言うかイチゴ美味しそう」

卯月「パース」

未央「お、っとと。マイク?」

卯月「この勝負が終わるまで司会者、お願いします」

未央「お願いって、いいのかなプロデューサー」

P「いいんじゃないか。俺は巴と将棋してるし」

巴「飛車角両取り」

P「ちょ……! ま、待った」

巴「待ったはきかんのう。漢らしくスパッと決断するんじゃな」

P「ぐぬぬ」

未央「わぁーやる気なしだなー……ん? 巴っち。これ、二歩じゃない?」

巴「あ」

P「ほんとだ」

未央「……」

巴「……」

P「……」

未央「さぁ! 今から実況は本田未央で送ります! おぉっと! しぶりん! 調理は佳境に入った模様! ん? ありすちゃんも負けてないぞ! そしてアレー!? 輝子ちゃんは! キノコちゃんは!?」

凛「食材取りに行くって言って出てったよ」

未央「えぇ……」

みく「か、勝ったにゃ。みくは……勝利したにゃ……うぷ」

卯月「おいしかった~。ダメだよみくちゃん。アイドルなんだからきちんと食事管理しなきゃ」

みく「き、肝に銘じておくにゃ。けど、司会者の座はみくが」

未央「もう調理終わったよ」

みく「にゃああああぁぁぁああああ!?」

卯月「ここまで来るとあんまり司会者はいらないね」

みく「でも! わずかでもみくは司会者としてステージに立つにゃ!」

未央「ステージって何さ~。まあいいや。はい」

みく「ありがとにゃあ。では、今から味試し! まずは凛ちゃんのささみと枝豆のあっさりパスタにゃ!」

P「いただきます」

未央・巴「いただきます」

凛「……」

みく「食べ終わり、評価は手元にある1~5のナンバーカードを使うにゃ。では、一斉にどうぞにゃ!」

P「普通にうまい。4点」

未央「お昼には最適かな。4点」

巴「インパクトが足りんのう。1点」

みく「おぉっと、二人は高得点だけど巴チャンだけ1点。インパクトが足りないとはどういうことにゃ」

P「まあわからないこともない。美味いんだけど、もう一味とは言える」

未央「インパクトを重視して採点したんなら、その点数を批判できないかな」

巴「上手いんじゃが、芯が少し残りすぎているようじゃ」

卯月「意外と真面目な評価ですね」

凛「こんなもんだよ。1点は納得できないけど」

みく「じゃあ次にゃ。人呼んで、イチゴの化身。イチゴドリアにゃ!」

ありす「どうぞPさん。あなたのために作りました」

P「お、おう」

未央「うーん……見た目はそんなに悪くないかな?」

巴「これはたのしみじゃな! いただきます!」

みく「ど、どうにゃ?」

巴「文句なし! 5点」

未央「正直……イチゴ食べてる気分。1点」

P「俺は3点」

みく「これは……同点にゃ!」

卯月「と言うことは、決着つかず?」

ありす「ちょっと待ってください。Pさん。何で3点か理由が聞きたいです」

凛「何か喰いついてきた」

卯月「今回の目的はプロデューサーさんにおいしいって言わせることだから同点でも凛ちゃんに負けたってことになるんじゃない?」

P「うーん……いろいろあるけど。まあ巴みたいにインパクトがあると言ったらある。未央が言ったイチゴを食べてる気分って言うのもある。まだまだ発展途上な感じは見受けられた。だから今後の期待も込めて3点だ」

ありす「……」

P「ありす。お前は頑張ってるよ。このイチゴドリアだって、誰かに言われて作ったんじゃない。ありすが作りたいって思ったから作ったんだろ。それはいいことだ。自分の好きなように作って俺に食べてほしいなら、いつでも食べてやる。だから、今後も頑張れよ。イチゴ料理」

卯月「まあイチゴドリアをイチゴ料理と呼んでいいかわかんないけどね」

凛「ありす」

ありす「凛さん……」

P「私はすごいと思うよ。私は無難なものを作ったから、そういうのを作れるのは素直に感心する」

ありす「な、慰めですか! 同情はいりません。次は勝ちます」

未央「いや、同点なんだけど」

ありす「そして勝った暁には、Pさんに告白します!」

卯月「おぉっとこれ自体が告白みたいですね。どう思いますプロデューサーさん?」

P「6年早いですな」

また誤字でした
P「私はすごい× 凛「私はすごい

みく「とりあえず! これでよくわかんない試食会は終わりにゃ! これにて閉会、」

卯月「待ってみくちゃん! 扉に!」

巴「ん? あいつは」

輝子「た、ただいま」

巴「輝子か。なんじゃ忘れとったわ」

P「食材を取りに行くって言ってたけど、今持ってるそれ。七輪か」

輝子「うん。これ……すぐできるから」パタパタ

未央「何か、いい感じ!」

輝子「できた……! どうぞ、きのこの網焼き……醤油を軽く垂らしたら、おいしい」

巴「どれ」

P・未央「いただきます」

みく「いい香りにゃあ」

P「5点」

未央「5点」

巴「5点」

卯月「これは! 審査員全員満点! 優勝は輝子ちゃんに決定しましたー!」

輝子「ヒャッハー!」

凛「ちょっと待ったぁー!」

P「なんだよ凛。多分この点数は妥当だと思うぞ」

凛「それ! 七輪で焼いただけじゃん」

ありす「これは料理と言えるんですか」

P「言えるだろ。それ以上にこのきのこ自体、輝子が育てたものだ。お前らだって見ただろ。俺の押入れで作ってるところ」

ありす「そうですけど」

未央「これはまさにあれだね。素材の味を生かした料理ってやつ!」

巴「いろんなもんを食べてきたが、こんな味は初めてじゃ」

みく「まさに絶賛の嵐にゃ。二人とも納得いかないなら食べてみたら? まだ残ってるし、いいよね輝子チャン」

輝子「ど、どうぞ」

凛「いただきます」

ありす「いただきます」

P「どうよ?」

凛「素直に……おいしい」

ありす「本当に、初めて食べる味です」

卯月「はい決定です! 今ここに真の勝者が決定しました! 輝子ちゃん。今の心境をどうぞ」

輝子「その、おいしいって言われるのは……悪くない」

卯月「ご満悦の様子です! では輝子ちゃんにはチャンピオンと対決できる権利が与えられます!」

巴「チャンピオン? 誰じゃそれは?」

未央「さあ、かな子ちゃん辺り?」

P「葵じゃないか」

卯月「では、どうぞー!」

時子「私をこんなところに呼び出したのは誰?」

卯月「みくちゃんです」

みく「え?」

未央「時子様だ! そう言えば豚を料理するのが趣味だったっけ」

P「チャンピオンって、とっきーだったんだ!」

凛「と、とっきー!?」

ありす「そんな呼び方で時子さんを呼んでるんですか?」

P「もちろん。とっきーとは大親友だからな。なぁとっきー!」

時子「気安く触るんじゃないわよ」

卯月「あしらわれましたよ」

P「今日は機嫌が悪いのかな。とっきー。仮にもアイドルなんだから。そーんな仏頂面じゃいけないぞ☆ きれいな肌なんだからもっとスマイルスマイル! ほっぺツンツン。ん? 何で襟首掴んでるんだ?」

時子「ちょっとこれ、持ってくわよ」

P「待て! 引っ張るな! 痛い! わかってる。君は人を痛めることで快楽を得る悪い子だ。しかし俺はそれを受け入れよう。それに際してどんな反応がいい? 加虐心を煽り立てるような涙をこらえた小動物系か、むしろ痛みを快楽としている真正のマゾヒスト系か、痛いのを表に出そうとしない誇り高き騎士系か。どれを選ぶかは選り取りみ、」バタン

未央「出てっちゃった」

巴「なんじゃったんじゃ今のは?」

卯月「子供は知るべきじゃないよ。じゃあ今日はこれで終わりだね。あれ? みくちゃんは?」

凛「時子さんを怖がってどこか行っちゃったみたい」

輝子「じゃ、じゃあ私は、後片付け……」

未央「そうだね。掃除しよ」

凛「じゃあ私は、ありす?」

ありす「今回は私の負けです。でも次は負けません」

凛「うーん。あんまり勝ちとか負けとかは関係ないと思うかな。大事なのはおいしいって言ってもらうことじゃない?」

ありす「そう、ですね。はい。次はプロデューサーにおいしいって言ってもらえるよう頑張ります」

完!

アニメのみくにゃんがカワイくて冷静になりました。2928んプロダクションを創設します

今回の内容は割かし真面目だと思います。でも誤字が目立ったと思うので猛省。ありがとうございました。

うっわ最後の最後で最悪の誤字!
2928じゃない3928だ!

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