男「幼馴染、甘えさせてくれ」 (23)


幼馴染「えっ」

男「甘えさせてくれ」

幼馴染「……」

男「甘えさせ――」

幼馴染「聞こえてるよ!」

男「頼む」

幼馴染「なんでわたし?」

男「幼馴染が好きだから。おまえ以外の人には興味ない」

幼馴染「うっ……」カァァ

男「お願いします」

幼馴染「……」

幼馴染「……はぁ、わかったよ」

男「さすが幼馴染」

幼馴染「朝から何いってんだか」

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幼馴染「で、わたしは何すればいいの?」

男「そうだな、まずは……朝ごはんだな」

幼馴染「もうできてるんですけど。それで起こしにきたらこれだよ」

男「すまない」

幼馴染「……別に」

男「では行こうか」ニギッ


幼馴染「――なにこの手?」

男「既に始まっている。油断してはいけない」

幼馴染「……はぁ」

男「さぁ、俺を甘えさせるんだ」

幼馴染「どうすればいいの?」

男「うーん……保母さんを連想して振る舞えばいいと思う」

幼馴染「ふぅーん」

男「さぁ」ニギニギ

幼馴染「わ、わかった」


――――

幼馴染「さ、さぁ男くん……下いこうね」(苦笑いしながら)

男「うん!」ニギッ

幼馴染「わ、わたしがドアを開けるから後ろをついてきてね。あと、階段は気をつけて。落ちたら大変だから」

男「わかったー」ニコニコ

幼馴染(ううっ、なんでこんなことに)


――――

幼馴染「じゃあここに座ろうね」

男「うん」

幼馴染「はい、いただきま~す」

男「いただきま~す」

男「モグモグ」

男「美味しいー!!」


幼馴染「いつもと同じでしょ」

男「……」

男「違う」

幼馴染「えっ」

男「全然違う!」ガタッ


幼馴染「なにが」

男「こういうときはな、俺の頭を撫でてよかったねーって褒めるもんだ!!」

幼馴染「はあ?」

男「そんなんじゃ甘いよ」

幼馴染「……」

男「もう一回やるから。次はしっかりと頼みます」

幼馴染「……わかった」


――――

男「これ美味しいー!」

幼馴染「そう。よかったねー」ナデナデ

男「ほめられたーほめられたー」

幼馴染「あはは」

男「やったー」

幼馴染「あははははははは」ナデナデ

幼馴染「じゃあさっさと食べようね」ニコッ

男「うん!」

幼馴染(早く終われ早く終われ早く終われ早く終われ)


男「あっ」


ベチャッ


幼馴染「なにやってんの!? 服にこぼして」

男「……」

幼馴染「あーあ、シミになるよ」

男「……はぁ」

幼馴染「ん?」


男「おまえはダメだな。いまがチャンスじゃないか」

幼馴染「えーまた?」

男「ほらっはやく。言っとくが俺の口の周りも汚れている。あとは分かるな?」

幼馴染「……」

男「よし。では始める」


男「幼馴染ーこぼれちゃったよー」

幼馴染「あはは、それは大変だねー拭くからじっとしててね」

男「うん」

幼馴染「よいしょ」ゴシゴシ

幼馴染「あー口の周りも汚れてるよ。拭いてあげるね」フキフキ

男「ありがとー」


幼馴染「本当に困った子だねー」ニコッ ゴシゴシ

男「いたいいたい」

幼馴染「あははー」

幼馴染「拭き終わったよ。もうこぼさないで」

男「わかったー」

幼馴染「じゃ、続き食べよっか」


男「……」

幼馴染「……」モグモグ

男「食べられなーい」

幼馴染「……なんで」

男「自分で食べるの疲れたー。食べさせて」


幼馴染「……はい、あーんっ」ヒョイッ

男「あーんっ」パクッ

幼馴染「これなら食べられるかな?」

男「うん、もっともっと!」


幼馴染「……はい、あーんっ」

男「あーんっ」パクッ モグモグ

男「もう一回!」

幼馴染「えっ」

男「もう一回! もう一回!」

幼馴染「ははは、しかたないなー」

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