晴「あかくさん!」 (59)

1あかくさん

晴「とーかくさんっ!」犇っ!

兎角「おっ、おい!抱き付くな!」

晴「だってー、兎角さんが守るって言ってくれて、晴嬉しかったんだもん!」

兎角「だからってこんな人前で……」

伊介「あらあら、朝っぱらからお熱いのねぇ」ニヤニヤ

兎角「ちっ、違…!」

鳰「おんやぁー?兎角さん、赤くなってるっスかぁ?」ニヤニヤ

兎角「あ、赤くなんかなって…!」

晴「兎角さんっ、兎角さん!」犇っ、犇!

伊介「ニヤニヤ」ニヤニヤ

鳰「ニヤニヤ」ニヤニヤ

兎角「ああああ…!」

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2いかくさん

涼「お二人さん、ご飯ご一緒してもいいかの?」

晴「首藤さん!もちろんで……

兎角「ダメだ。気持ち悪いからあっち行け」

晴「もー兎角さん、どうして威嚇するの」

兎角「だってイカ臭いんだよ!」

晴「それはまあ……首藤さん、それ、何持ってるんです…?」

涼「イカの塩辛じゃ。首藤だけに」

涼「好物なんじゃが……香子ちゃんに臭いからあっち行けって言われてのう」

兎角「だからってなんでこっちに来るんだ……」

涼「一ノ瀬なら大丈夫と言ってくれると思って」

晴「はい!大丈夫です!」

兎角「ああもう……」

3うかくさん

溝呂木「定期テスト、一人を除いて全員合格点だったんだが…」

溝呂木「犬飼……どうして名前しか書いてないんだ……」

伊介「だってぇ、伊介勉強とか興味ないしぃ」

溝呂木「……犬飼、合格点取れるまで放課後補習な」

伊介「イヤよぉ、誰が補習なんか」

溝呂木「犬飼、合格点取れるまで放課後補習な」

伊介「イヤだって言ってるでしょ…」

溝呂木「犬飼、合格点取れるまで放課後補習な」

伊介「だからイヤだって……」

溝呂木「補習」

伊介「わ……分かったわよぅ……」

晴「伊介さんが折れた……!?」

鳰「溝呂木センセ、教育熱心っスからねえ」

4えかくさん

しえな「武智は絵描くのもうまいな」

乙哉「あはは、しえなちゃんに褒められちゃった!」

しえな「切り紙細工や生け花もうまいし」

しえな「身体能力も黒組トップクラス」

しえな「お前ならもっと社会の役に立てるだろうに」

乙哉「えー?そんなの興味ないなあ」

乙哉「でも、あえて趣味との両立を図るとしたら……」

乙哉「暗殺者を狙う正義の暗殺者とか…?」

しえな「こっちを見ながら言うな」

乙哉「はぁー…はぁー…」

しえな「息を荒げるな」

5おかくさん

伊介「岡倉天心にフェノロサ…?ああもう、ワケわかんない!」

春紀「珍しいな伊介さま、勉強してるのか」

伊介「だって溝呂木のヤツ…!どこで知ったかママに連絡とって告げ口して」

伊介「合格点とるまで家族と電話禁止にしやがったのよ!?」

春紀「ああ…家族と電話できないのは辛いな…」

春紀(多分走りがおもしろがって教えたんだろうなあ)

伊介「うう…今さら勉強なんて……」

春紀「よし、任せろ伊介さま!あたしが勉強見てやるよ!」

春紀「ええと岡倉天心…?なんだそりゃ?」

伊介「そういやアンタ……この前のテスト、下から3番目じゃなかったっけ…?」

春紀「………」

伊介「………」

春紀「だ…大丈夫だ伊介さま!あたしがついてる!」

伊介「ホントに大丈夫…?」

6かかくさん

香子「ん…?パーツを切らしたか」

香子「仕方ない、新しく注文しよう」

涼「香子ちゃんや、そのパーツならこっちの店で買った方が低価格じゃぞ」

香子「本当だ。首藤、詳しいな」

涼「うむ…思えばあの日以来、情報を求めて駆け回って来たからのう」

涼「いわばおばあちゃんの知恵袋じゃな」

香子「何故おばあちゃん…?」

涼「IT化して後はその情報網も飛躍的に発達したからのう」

涼「まさにコンピューターおばあちゃんじゃ!」

香子「そのおばあちゃん推しは何だ…?」

7きかくさん

純恋子「お茶会を企画しましたわ!」

純恋子「みなさん、ふるってご参加ください!」

晴「わあ、お茶会だって!楽しみだね!」

兎角「別に興味ない」

純恋子「あの……番場さんも、これなら参加してくださる…?」

真昼「ごめんなさいムリです」

純恋子「中止!みなさん、お茶会は中止ですわ!」

晴「えー、残念だね」

兎角「何がしたかったんだ」

8くかくさん

柩「あれ…?この区画、見たことない…?」

柩「どうしよう……また迷子になっちゃった……」

柩「グスッ…千足さん……」

千足「桐ケ谷!大丈夫か!?」

柩「千足さん!?」

柩「ああ…!ぼくのために!?ぼくを探して!?ぼくのところへ来てくれたんですね!?」

千足「ああ、一人で出て行ったから心配になってな」

柩「ああ…!千足さん…!」

千足「さあ寮に戻るぞ、迷わないように手を繋いで行こう」

柩「はい…!この手は何があっても絶対に離しません…!」


鳰(桐ケ谷の迷子ごっこ……何度もやられてんのに、まだ気付かないとは……)

鳰(生田目さん、なんとも純で鈍なお人っスねえ)


柩「うふふ……千足さん大好き……」

9けかくさん

しえな「このままじゃ計画が立たない……」

乙哉「なあにしえなちゃん、暗殺計画?」

乙哉「そんな物騒なのやめやめ!どうせギャグSSなんだから、もっと楽しいこと考えようよ!」

しえな「それもそうだな……みんな脱落せず残ってることだしな」

乙哉「そうそう!あたしなんか毎日楽しいよ!」

しえな「武智が楽しいことってなんだ?」

乙哉「黒組は可愛い子がいっぱいだから!」

乙哉「晴っちで遊ぶのいいけど…その前に他の子で遊ぶのもいいかなとか…」

乙哉「もう、想像するだけでゾクゾクしちゃう…!」

しえな「ボクより武智の方が物騒なこと考えてるな」

乙哉「あ、もちろんしえなちゃんも可愛いから!しえなちゃんで遊ぶのも楽しみだなあ…!」

しえな「可愛いと言われたのに嬉しくないことってあるんだな」

10こかくさん

純恋子「いきますわよ!」

純恋子「広拡散水鉄砲!しゅびびび……」

真昼「キャッキャッ」

晴「プールでもあの二人は仲良しさんだねぇ」

兎角「いや……おかしいだろ」

晴「おかしいって何が?」

兎角「英の肘にホースが付いて、指先から水が出ているように見えるが…?」

晴「ああ……それってあれじゃない?水芸?」

兎角「水芸…?本当にそうなのか…?」

純恋子「しゅびびび……」

真昼「キャッキャッ……あっ虹です、虹が出ますた!」

11さかくさん

兎角A「はーるっ!」

晴「兎角さん……えっ、今、晴って呼んだ…?」

兎角A「そうっスよ、晴!」

兎角B「おい、お前は何者だ」

晴「えっ、えっ?兎角さんが二人…?」

兎角A「ありゃー、もうバレちゃったっスか」

晴「なに、どういうこと?」

兎角A「これが目の錯覚ってやつっス!」

晴「へえー、不思議だね」

兎角B「いや、どう考えても錯覚とかじゃないだろ」

兎角A「晴……好きだ……」

晴「ええっ!?そんな、心の準備が……」

兎角B「おい!?人の顔でおかしなことを言うな!」

兎角A「晴……」

晴「兎角……」

兎角B「やめろおおおおお!!」

12しかくさん

溝呂木「うーん……残念だが今回の追試も失格だ…」

伊介「……ああ……」

溝呂木「だけど合格点まで後少しだ!もうちょっとだけ頑張ろう!」

伊介「………」フラ…フラ…

春紀「伊介さま…辛そうだな…」

溝呂木「先生も胸が痛むが……でも、ここまで成績伸びたんだしな……」

溝呂木「それにしても寒河江、毎日補習に付き合うなんて友達想いなんだな」

春紀「ああ、先生と伊介さまに間違いがあるといけないからな」

溝呂木「ええっ!?先生そんなに信用ないか!?」

春紀「いや、そういう意味じゃなくて……」


伊介「溝呂木のやつをブチ殺せば……ママと電話してもいいかな…?」フラ…フラ…

春紀「早まるな伊介さま」

13すかくさん

兎角(黒組の連中はどいつもこいつも腐った海の臭いがする……)

兎角(教室はまるでスカンクの檻のようだ……)

兎角(………)

兎角(……スカンクは好かんく……)

兎角「ぶふっww」

春紀「!?ど、どうした東サン!?」

兎角「な…!何でもない…!」プルプル…

乙哉「なになに?東さん笑ってんの?おもしろいことならあたしにも聞かせてよ!」

兎角「何でもないと言ったろ…!」プルプル…

しえな「おいお前らうるさいぞ」

香子「授業中だぞ、静かにしろ!」

兎角「くっ…!」プルプル…

晴(兎角さん楽しそうだなあ)

14せかくさん

乙哉「ねえねえ、せっかくだからお話しようよー」

乙哉「しえなちゃんは何か趣味とかあるの?」

しえな「ボクは……舞台とか、演劇とか好きだな」

乙哉「へえ、渋い趣味だね」

しえな「きっかけはお父さんに連れてってもらったところだからな」

しえな「オペラ座館っていう、劇場のついたホテルがあって」

しえな「そこで舞台を観たり、舞台裏を覗かせてもらったりして、すっかり虜になってしまったんだ」

乙哉「なんだかおもしろそう!あたしもちょっと興味がわいて……」

乙哉「ん…?お父さん……剣持……」

乙哉「ねえ…剣持なんて名字、珍しいよね…?」

しえな「ああ、そういえばうちの家族以外では知らないな」

乙哉「もしかして……しえなちゃんのお父さんて警察のひと…?」

しえな「そうだが……どうして知っている?」

乙哉「あははそうなんだー、世間って狭いねー?」

しえな「??」

乙哉(しえなちゃんがあのジジイの刑事の……)

14.5 前日譚

都下で起こる連続猟奇殺人

そのあまりにも凄惨な犯行に、人は皆口々にこう呟いた

「21世紀の切り裂きジャック」


警視庁の鬼警部・剣持勇は、高校生名探偵・金田一一の助力を得て、21世紀の切り裂きジャックを追う

しかし21世紀の切り裂きジャックの魔の手は、金田一の幼馴染・七瀬美雪に迫ろうとしていた――


一方、剣持の家庭も長女・しえなの不登校という問題を抱えていた

いじめにより学校に通えず引きこもる毎日

ネット上にしか居場所のない彼女が救いを求めた先とは――


悪魔のリドル前日譚『金田一少年VS21世紀の切り裂きジャック』

ジッチャンの名にかけて!

15そかくさん

涼「香子ちゃん、長を目指すということは行く行くは……」

香子「もちろん国の長、総理大臣だ」

涼「香子ちゃんやっぱりカッコいいのう…」

涼「しかし以前、長と言えばすべての長と言っておったが…だとすると組閣はどうする?」

香子「もちろんすべての長を兼任する」

涼「独裁者の香子ちゃん……考えるだに惚れ惚れするのう…!」

涼「なあなあ、ワシにも何か手伝わせてくれんかの?」

香子「そうだな……なら首藤の得意そうなやつ……」

香子「スポーツ担当大臣でも任せるとしようか」

涼「任されよ!」

涼「香子ちゃんの右腕として、千代に八千代に務め上げてみせようぞ!」

香子「そんなに長くはやれないだろう」

涼「…そうじゃな…」

16たかくさん

柩「ぼく、もっと背が高くなったらいいのに」

千足「身長、気にしてるのか?」

柩「いいえ、コンプレックスというわけではなくて……」

柩「背が高ければ…背伸びしなくても千足さんの唇に届くでしょう…?」

千足「!?」

千足「う…?あ……その…」

千足「そ、そうだ!そろそろ訓練の時間だったな!い、行かなくては!」

柩「うふふ、そうでしたね」

柩「ぼく、お水の準備しておきますね」

千足「あ、ああ…すまない…」どきどき


柩(今はまだ…)

柩(このお水が、ぼくの唇を届けてくれるから……)

柩「うふふ」

17ちかくさん

晴「兎角さん…?もっとそっちに寄ってもいい…?」

兎角「あ、ああ……」

兎角(錯覚以来、やけにくっついてこようとする…)

兎角(前から接触は多かったが…さらに密着度が増したというか…)

兎角(あれはわたしではないと納得させたはずなのに……)

晴「ねえ兎角さん……お願いがあるの……」

兎角「な、何だ…?」

兎角(うう……こんな近くでひなたの匂いをかいだら……)

晴「晴って……一ノ瀬じゃなくて、晴って呼んで…?」

兎角「…は……」

兎角「晴…」

晴「嬉しい……兎角……」

兎角(なんなんだ…?胸の奥のこの感じは……)どきどき

18つかくさん

ハンマー「ドゴッ!」

真夜「おおっと!?すまねえ手が滑った!足、大丈夫か!?」

純恋子「大丈夫ですわ」

純恋子「元より義足なので…頑丈ですし、痛覚もありませんもの」

純恋子「どうぞ、お気になさらず」

真夜「はいそうですか…ってわけにいかないだろ」

真夜「本当、悪かった!何か詫びを……」

純恋子「あら……なら、お茶に付き合っていただこうかしら…?」

純恋子「こんな機会でもなければ、真夜さんたらつれないんですもの」

真夜「う……分かったよ、お茶だけな」

純恋子「うふふ、すぐ用意しますわ」

純恋子「お話したいことが山ほどありますの!」

19てかくさん

香子「首藤は書道も嗜むのか」

涼「うむ、『手書く事、むねとする事はなくとも、これを習ふべし』というからのう」

香子「徒然草か……書道家でなくても書道を練習しておくべき、という意味だったか?」

涼「さすがじゃのう香子ちゃん」

涼「ところで……この書を見てどう思う…?」どきどき

涼「ワシの今の気持ちを書いたんじゃが……」どきどき

香子「達筆?すぎてまるで読めん」

涼「驚愕の事実」

20とかくさん

晴「兎角、五十音SSもいよいよ3作目となったわけだけど」

兎角「そんなジャンルあるのか?」

晴「元の語が出た時点で終わりだと思う人がいるみたいなんだよね」

晴「大丈夫!スレが立ったからにはちゃんと『ん』までいくよ!」

晴「多分……」

兎角「えらく弱気だな」

晴「た行あたりまで考えて書き始めて、ま行あたりから苦しむというのがいつものパターンなんだよ…」

晴「今回3文字だし……登場人物多いし……」

晴「落とし所なんて現段階ではまだまるでノープランだし……」

兎角「愚痴ばっかりじゃないか」

晴(ここらでハードル下げておく作戦だよ)ひそひそ

兎角「姑息なやつ」

21なかくさん

柩「いなか暮らししたいなあ」

千足「田舎暮らし?」

柩「はい……誰もぼくたちのことなんか知らない遠い場所で……千足さんと二人、静かに暮らしたい……」

千足「悪くない話だが……今すぐには叶えられそうにないな」

千足「わたしの剣は、力弱き人たちを守るための正義の剣」

千足「わたしの体が動かなくなるまで戦って、戦い抜いて」

千足「田舎暮らしを考えるのはその後になってしまうかな……期待に添えなくてすまない」

柩「いいえ、それでこそ千足さんです!」

柩「ぼくのはちょっとした願望の話ですから」

柩「それに、まずはエンゼルトランペットを見つけないとですよね?」

千足「そうだ…先にやつとの決着をつけないと…!」

柩「捕まえたらひん剥いて、千足さん手ずから凌辱の限りを尽くし、それから殺しましょう!」

千足「そう……えっ、今何と?」

柩「うふふ、ちょっとした願望の話です」

22にかくさん

仁鶴「四角い仁鶴がまぁ~るくおさめまっせぇ」

兎角「………」

晴(なんだか真剣に見てる…)

TV「おー せーいーかーつ しょうひゃっか~ るるるるるるる~るる~」

兎角「おー せーいーかーつ しょうひゃっか~ るるるるるるる~るる~」

晴(歌ってる…)

晴「兎角……生活笑百科、毎週観てるよね…?好きなの…?」

兎角「別に…そういうわけじゃない」

晴「そういえば、クイズの番組をよく観てるよね…?好きなの…?」

兎角「別に…そういうわけじゃない」

晴「そう…?」

兎角「そう」

晴「そうなんだ……」

兎角「………これは相談者が代金を支払うべきだろう」

晴「えっ?」

兎角「……よし、正解だ!はは、当たったぞ晴!」

晴(やっぱり好きなんだ…)

23ぬかくさん

涼「お二人さん、ご飯ご一緒してもいいかの?」

晴「首藤さん!もちろんで……

兎角「ダメだ。気持ち悪いからあっち行け」

晴「もー兎角、どうして威嚇するの」

兎角「だってぬか臭いんだよ!」

兎角「どうせまた神長に嫌われてこっちに来たんだろ?」

涼「それはそうなんじゃが…」

涼「ぬか漬け、香子ちゃんにも食べてほしかったのう……香子だけに」

晴「晴が代わりにいただきますよ!」

兎角「おい晴!?」

晴「あっ、おいしい!首藤さん、これおいしいよ!」

涼「一ノ瀬…!お前はいいやつじゃのう…!」

兎角「だから臭いんだって…」

24ねかくさん

乙哉「しえなちゃーん、どうして胸隠すのぉ?」

真夜「そうだぜェ剣持、デカい風呂なんだから堂々と行け、堂々と!」

しえな「お前らは奔放すぎる!もっと慎みをもってだな……」

乙哉「ところでしえなちゃん?」

乙哉「わざわざお風呂でメガネをかけて……誰の裸を見てるのかな~?」ニヤニヤ

真夜「犬飼かァ?それとも生田目かァ?」ニヤニヤ

しえな「なっ、なまたっ…!?じゃない、別に裸が見たくてメガネをかけてるんじゃない!」

乙哉「本当かな~?」ニヤニヤ

柩「………」ひた ひた ひた

乙哉「あれ?柩ちゃん」

真夜「どうしたァ?何か用か?」

柩「今度千足さんをいやらしい目で見たらそのメガネごと溶かしますよこのヒキコモリが」

しえな「……!?」

柩「それじゃ、お先に上がらせてもらいますね」ひた ひた ひた

しえな「ななな…?何だ今の…?」

乙哉「やっぱ真昼ちゃんと柩ちゃんとは趣味が合いそう」

真夜「みたいだなァ」

乙哉「でも、メガネを溶かすのはいただけないよねー?」

真夜「確かに、聖遺物(モノ)は残しとかないとなァ」

しえな「そろそろ本気で身の危険を感じる」

25のかくさん

春紀(伊介さまは決死の覚悟だ…)

春紀(今日のテストの結果次第で……溝呂木チャンの命が終わる…!)

溝呂木「追試の結果を発表する」

溝呂木「……おめでとう犬飼!合格点だ!」

伊介「……!」

春紀「やったな伊介さま!よかったな先生!」

溝呂木「もう親御さんには報告してある、早速電話するといい!」

伊介「………ママ!?もしもしママ!?伊介、さみしかった……」

伊介「うん…伊介、とぉ~っても頑張ったのよぉ…?」

溝呂木「そうだ…!犬飼は本当によく頑張った!」

春紀「あんなに嬉しそうな伊介さま初めて見るよ……」

伊介「うん……溝呂木はいずれブチ[ピーーー]けど……そうそう、うふふふ」

溝呂木「あれ…?今ブチ[ピーーー]って聞こえたような気が…?」

春紀「そっ、空耳じゃないかな…?」

伊介「うん、うん……愛してるわ、ママ……」

26はかくさん

春紀「伊介さまの着てる服カッコイイよなあ」

伊介「当然でしょお?伊介のお気に入りだモン」

春紀「なあそれ、いくらあれば揃えられるんだ?」

伊介「そんなにしないわよぉ……そうね、全部あわせて……」

伊介「ン十万くらい?」

春紀「高っか!とてもじゃないが手が出せないなあ……」

伊介「アンタ、こんな仕事してるくせに本当に貧乏よねえ」

伊介「でもまあ、値段でいったらあの女の方がすごいんじゃない?」

春紀「おお、それは興味あるな……おーい、英サン!」

純恋子「私の身に着けているもの?そうですわね、全部あわせて……」

純恋子「ン十億くらいでしょうか」

春紀「破格」

伊介「なーに…!?何がそんなにするの…!?」

純恋子「最先端技術が詰まってますから」

27ひかくさん

鳰「ヤバいっス」

鳰「他の連中と比較して、明らかに出番が少ないっス」

鳰「ウチだけパートナーがいないから…?」

鳰「こうしちゃいられないっス…!」脱兎!


百合「あら鳰さんどうしたの?」

鳰「理事長!ウチと一緒におもしろおかしいことをしてほしいっス!」

百合「……どういうことかしら…?」

鳰「ウチも出番が欲しいんスよ!」

百合「ああ、そういうこと?それなら……」つん

鳰「ひゃあ!?い、いきなり何するんスか!?」

百合「別にギャグをやるだけが耳目を集める方法じゃないでしょう?ほら……」さわ…さわ…

鳰「あッ、やッ、理事長!?こんなのじゃなくて……」

百合「どうして?鳰さんこういうの好きでしょう?」さわわ さわわ さわわ

百合「ほら、いつもみたいにおねだりしてご覧なさい?」

鳰「あッあッ、目一さん……ウチに……ウチに…!

(省略されました・・全てを読むにはプチメロプチメロと書き込んでくださいっス)

28ふかくさん

千足「くっ、不覚!」

兎角「これで終わりだな、生田目」

千足「さすが東……またしてもわたしの剣が届かなかったか……」

兎角「いいや、生田目の太刀筋もいつもながら見事なものだ」

兎角「実戦形式は互いにいい訓練になるな」ガシ!

千足「そう言ってもらえれば幸いだ」ガシ!


晴「えへへー、今日も兎角の勝ちだね!」

柩「むっ!でもでも、千足さんの方がカッコよかったです!」

晴「ええー?生田目さんもカッコいいけど、兎角の方がもっとカッコいいよ!」

柩「いいえ、千足さんです!」

晴「兎角だよ!」

柩「千足さん!」

晴「兎角!」

柩「千足!」

晴柩「むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」

29へかくさん

涼「4二へ角を打って、これで詰みじゃな」

香子「打つ手なしか……参りました」

涼「いやしかし、さすがに筋がいいのう香子ちゃんは!ワシに追いつくのも時間の問題じゃな!」

涼「それにしても……どうしてまた将棋を覚えようと思ったんじゃ?」

香子「長として戦略的思考を養うためだ。それと……」

涼「それと?」

香子「首藤と遊ぶためだ」

涼「……!」

香子「なあ首藤、もう1局……」

香子「……どうした首藤?何を泣いている?」

涼「……少し、昔のことを思い出しての……」

涼「実は……」

30ほかくさん

しえな「き、桐ケ谷!?生田目!助けてくれ!」

千足「どうした剣持、そんなに慌てて」

しえな「武智に追われているんだ!捕まってしまったらボクは…!」

柩「まああそれは大変」

柩「丁度ここに大きめのバッグがあります、これに入ってやり過ごしましょう!」

しえな「恩に着る…!」ごそごそ

乙哉「しーえーなーちゃーん、ど~こ~?」

乙哉「あ、千足さんに柩ちゃん!しえなちゃん見なかった?」

千足「ああ、剣持なら……」

柩「このバッグの中にいますよ」

バッグ「モガ!?」

千足「桐ケ谷!?」

乙哉「あははは、しえなちゃん捕獲ー!」ガッシ!

乙哉「ありがとねー、柩ちゃん!」ズルズル…

柩「どういたしまして」

バッグ「モガ!モガガガ!?モガガガガー!?」ズルズル…

千足「お、おい桐ケ谷!?なんてことを…」

柩「大丈夫ですよ!さっき武智さん、剣持さんのために料理するって言ってましたから」

千足「そ、そうなのか…?」

柩「うふふ……武智さん器用ですもん、きっとおいしく料理するんだろうなあ…!」

31まかくさん

しえな「本当に手料理を振舞うために追っていたとは」

乙哉「やぁだぁ、何だと思ってたの?」

乙哉「そんなことより特製ハンバーグ、冷めないうちに召し上がれ!」

しえな「それじゃあ…いただきます」ぱく

しえな「……うまい!味もいいんだが、何より食感が一味違う!?」ぱく!ぱく!

乙哉「あはは、分かった?市販の挽肉じゃなくて、牛と豚と、塊肉から刻んで細かくしたの!」

しえな「ボクのためにそんな手間を掛けて…?」じーん

乙哉「そうそう!しえなちゃんのためにじょきじょきとね!」

しえな「じょ…じょきじょき…?」

乙哉「しえなちゃんのためにお肉をじょきじょき……しえなちゃんを思ってじょきじょき……」

乙哉「しえなちゃんをじょきぢょき…ぢょきぢょきしえなちゃんを肉」

乙哉「じょきじょきしえなちゃんの肉をぢょきぢょきぢょきしえなちゃんの肉ぢょきをぢょきじょきじょきじょき」

乙哉「ぢょきぢょきぢょきしえなちゃぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょきぢょ」

乙哉「あはっ、あははははははははははは!」

しえな「常軌を逸している」

乙哉「と、そんな風にしえなちゃんを思って丹精込めて作ったハンバーグだよ!」

乙哉「まだまだお肉あるからたくさん食べてね!」

しえな「食欲なくなってきた」

32みかくさん

純恋子「今日こそ味覚を共にいたしましょう、真昼さん!」

真昼「あの…それは無理で……」

純恋子「抜かりはありませんわ!」

純恋子「真夜さんから、これなら食べてもいいというものを聞いておきましたの!」

純恋子「シェフ!ランチの用意を!」

~~ささみ(塩ゆで)・ブロッコリー(塩ゆで)・ゆで卵(黄身抜き)以上~~

純恋子「………本当にこれ?」

純恋子「いえ、レシピなんて聞いても分からないけれど……これはあまりに……」

真昼「お昼ご飯なんて何年ぶり…!?英さん、これ食べてもいいです…?」

純恋子「え、ええ……」

真昼「おいひい…!おいひいです、英さん…!」あむ!あむ!

真昼「ありがとう…!おいひい……ありがとう英さん…!」あむ!あむ!

真昼「おいひい…!」あむ!あむ!

純恋子「……ええ、おいしいですわね真昼さん!」

純恋子(ただの塩味も、その笑顔があれば!)

33むかくさん

春紀「ホントに焼肉奢ってくれんのか伊介さま!?」

伊介「いいわよぉー、補習の間世話になったしねぇ」

春紀「やったあ!」

春紀「しかしすごい店だな!こんなとこ来たことないよ!」

春紀「うわあ無角和牛ってなんだ?なあ伊介さま!」

伊介「頼んでみりゃいいじゃないの…アンタ、ちょっとはしゃぎすぎキモイ」

春紀「だってこんな高い肉初めてなんだよ!」

春紀「なんか思い出すなあ……初仕事の時、うちのチビどもに肉食わせてやったっけ……」

伊介「……アンタって結構ウェットよね」

伊介「この仕事、向いてないんじゃないのぉ?」

春紀「…だとしても」

春紀「家族のためにあたしがやらなきゃならないからな……」

伊介「家族のため、ねえ……」

伊介「ま、せいぜい東兎角に殺られないようにしなさいな……春紀」

春紀「ああ、伊介こそな!」

34めかくさん

ライト「カッ!」

真昼「あああ まぶしい まぶしいの きらい」

純恋子「眩しいのが嫌い?なら、私が目隠ししてあげますわ」

真昼「ううう くらい くらいの こわい」

純恋子「えっ…?じゃあ、目隠しを外しますわよ…?」

真昼「まぶしいの きらい」

純恋子「な、なら目隠しを…」

真昼「くらいの こわい」

純恋子「じゃ、じゃあ外すと…」

真昼「まぶしいの きらい」

純恋子「目隠し…」

真昼「くらいの こわい」

純恋子「外す…」

真昼「まぶしいの きらい」

しえな「おい英、番場をいじめるな!」

純恋子「ち、違……だって、どうすればいいんですの…!?」

真昼「まぶしいの きらい」

35もかくさん

涼「『とにもかくにも、虚言多き世なり』というてな…」

香子「世の中嘘ばかりという意味だな…?首藤、何か嘘でもついているのか?」

涼「うむ…ワシは長の患いでの…」

香子「そうなのか?私よりも元気そうに見えるが…?」

涼「元気なままでい続けなければならない病気……」

涼「ワシはもう、かれこれ百年以上この姿のまま生きておる……」

香子「そんな馬鹿な……」

香子「……いや、ハイランダー症候群というやつか…?都市伝説かと思っていたが……」

涼「さすが香子ちゃん、よく知っておるのう」

涼「……ワシがこの姿相応の小娘であった頃……あるひとと遊びたくて、必死に将棋を覚えたんじゃ……」

涼「さっき香子ちゃんがワシと遊びたいと言ってくれたのが、その時のワシと重なって」

涼「なんだか嬉しいような…?懐かしいような…?切ないような…?」

涼「うまく言葉にできないが……なんだか色んなものが溢れてしまったんじゃ……」

香子「……首藤、もしかしてお前が黒組に参加したのは…」

涼「そうじゃ…この病を治してもらい…普通の人生を送りたいから……」

涼「本当にすまん……香子ちゃんにも事情があるだろうに、こんな話を……」

香子「そうだな……だが、一つだけ言わせてくれ」

香子「私が首藤と遊びたいと思ったのは、私が長になると宣言した時に、カッコいいと言ってくれたからだ」

涼「香子ちゃん……」

香子「私にも譲れない願いがある」

香子「だがすべてが終わり、私が国の長となった暁には……その病の研究予算をつけるくらいはしてやる」

涼「香子ちゃん…!」

香子「だから首藤よ、安心して……今は遊ぼう」

涼「…うん!」

36やかくさん

乙哉「しえなちゃん!?いじめられてたって本当!?」

しえな「……誰に聞いたか知らないが…お前がとやかく言うことじゃない」

乙哉「本当なんだね…!?」

乙哉「……許せない…!」

しえな「武智…?」

乙哉「こんなに可愛いしえなちゃんをいじめるなんて許せないよ!」

乙哉「あたしがその場にいたら、そんな奴らずたずたに切り刻んでやるのに…!」

しえな「武智……お前……」

乙哉「いや、今からでもあたし[ピーーー]よ!?だからしえなちゃん……」

乙哉「その中に刻み甲斐のある可愛い子がいたかどうか早急に教えて!」

しえな「そんなことだろうとは思った」

しえな「だが武智、あいつらをお前に殺らせるわけにいかない」

しえな「集団下校(ボクら)の手で[ピーーー]からこそ意味があるんだ」

乙哉「しえなちゃん…」

しえな「だけど……動機はどうあれ、お前の言葉は嬉しかったよ」

しえな「ありがとう、武智」

乙哉「あはは、なんくるないさー!」

しえな「な、なんくる…?」

しえな「しかしなんだな、黒組じゃなくて、もっと違うところでお前と出会えていたら……」

乙哉「本当だよね!こんなところじゃなかったら……」

乙哉「しえなちゃんみたいな可愛い子、出会って4秒で即じょきだったのにね!」

しえな「……お前とここで出会えて、本当によかったよ……」

乙哉「あはは、もうしえなちゃんてば~照れるよ~~」

37ゆかくさん

千足「………どうした桐ケ谷?ガスマスクなんかつけて……」

柩「ち、千足さん!?」コホー!?

柩「これは薬品をこぼし……じゃなくて、えっと、その……」コホー… コホー…

柩「そ、そう!床クリーニングをしようと洗剤をまいてそのあの……」コホー… コホー…

千足「なんだそういうことか、それならわたしも手伝おう」

柩「い、いえ!有害なアレがそのあれなんで、ここはぼく一人に任せて!」コホー… コホー…

柩「処理が終わるまで……四、五時間ほどどこかで時間をつぶしてきてください!」コホー…

千足「そう…?じゃあ、何かあったら呼んでくれ」

柩「はい!千足さん!」コホー… コホー…

柩「ふう…どうにか誤魔化せた…」コホー… コホー…

柩「まだぼくがエンゼルトランペットだってばれるわけにいかないから…」コホー… コホー…

柩「でも…?これは逆にチャンスなんじゃ…?」コホー… コホー…

柩「バス停で出会って以来、こんなに長時間離れることなんてなかったから…」コホー… コホー…

柩「ここは…千足さんの秘密を…!」コホー…!

38よかくさん

柩「千足さんの荷物に、ぼくに中身を見せたがらない袋がある…」コホー… コホー…

柩「これは何かとんでもないのが入っている予覚がする…!」ごそごそ…

柩「あっ、千足さんのブラだ!やっぱりおっきい!憧れちゃうなあ…」ジャーン!

柩「…なんて他のことに気をとられてる場合じゃない、この袋を…」ごそごそ…

柩「こ……これは…!?」コホー…!?

柩「くまさんぱんつ…!」ジャジャーン!

柩「まさか…!?千足さんの本当の趣味はこういうのだった…!?」コホー…!?

柩「あああああ可愛い!可愛い!千足さん可愛い!可愛いです千足さん!」コホー…!

柩「ああ本当にあの人はぼくをどれだけ魅了してやまないのか!」コホー…!

柩「きっと自分には似合わなくなったと思って封印して」コホー…!

柩「でもやっぱり好きだから手放せないでいる…そうですよね千足さん!?」コホー…!

柩「分かりました千足さん…」コホー… コホー…

柩「ぼく……はきます!」コホー…!


百合「鳰さん、ちょっと見てもらえるかしら」

鳰「これは……桐ケ谷?ガスマスクと、ぶかぶかのブラと、くまさんぱんつ着用で一人遊びっスか…?」

百合「うふふ、なかなか素敵な趣味だと思わない?」

鳰「桐ケ谷のやつ、監視カメラのことなんか完全に忘れてるみたいっスねえ」


柩「ああ何という至福…!」コホー… コホー…

柩「今日千足さんに討たれても悔いはない!」コホー!

39らかくさん

真夜「純恋子、ちょっと手ェ見せてくれ」

純恋子「ええ、どうぞ」

真夜「…純恋子の手は柔らかくないな」

純恋子「それはもう、義手ですから」

純恋子「うふふ、真夜さんの方は柔らかいですわね」

真夜「……なあ純恋子」

真夜「こんな体にされたこと…恨みや、辛みや、そんな風に思うことはないのか?」

純恋子「いいえ全然?」

純恋子「むしろこの手足のおかげで最強を目指せるんですもの、誇りにすら思いますわ!」

純恋子「まあその時の犯人は全員、私と同じく文字通り血だるまにして差し上げましたけどね!」

真夜「そうか…お前は前向きなんだな…」

純恋子「ええ!最強女王の座に就く日を、心待ちにしていますわ!」


真夜(真昼は……昔の殺しを気に病んで…それを覆い隠すようにまた殺して…)

真夜(それを繰り返して…繰り返して……)

真夜(同じ殺しのはずなのに、真昼と純恋子の向いている方向は正反対だ…)

真夜(…純恋子のように生きられたら…真昼ももっと笑顔になれるのか…?)

真夜(………)

真夜(なんか最近純恋子のことばっかり考えてる気がする…?)

真夜(オレが……純恋子のことを…?)

40りかくさん

晴「兎角!晴も、兎角が大好きなクイズを考えてきましたよ!」

兎角「別にクイズ好きじゃないけど……いいだろう、やってみろ」

晴「理科クーイズ!」

晴「さんに触れると赤くなるものなーんだ?」

兎角「なるほど、知識を問うクイズか」

兎角「授業でやったばかりのところを選ぶ辺り詰めが甘いが、初心者にしてはまあまあだな」

兎角「そして答えは…リトマス試験紙だ!」

晴「ぶっぶー、はずれです」

兎角「えっ!?リトマスで合ってるはず……」

兎角「まさか頓知の問題だったか…?答えは!?」

晴「正解は……」

晴「兎角さんに触れると赤くなる…晴でした……」犇…

兎角「なっ…?そん…そんなのズルい…」

晴「……ダメ?」

兎角「うっ……」

兎角(悪くないとか思ってしまった…)

41るかくさん

晴「五十音SSでネタに詰まった時、とりあえず検索してみるんだけどね」

兎角「ロメル・ルカク……サッカー選手だな」

晴「そう…こういう強力な固有名詞に検索結果を独占されると、途方に暮れちゃうんだよ……」

晴「ロメル・ルカクなんてどうネタにしたらいいんだか……」

兎角「サッカー選手なんだから、それにちなんで黒組でサッカーでもしてみればいいんじゃないか?」

晴「それおもしろそう!」

晴「鳰が審判で」

晴「晴に兎角、春紀さん、武智さん、生田目さん、首藤さんあたりが結構いい試合をして」

晴「運動苦手そうな柩ちゃん、しえなちゃん、真昼ちゃん、神長さんあたりもそこそこドラマがあって」

晴「伊介さんと英さんはやる気なくて」

晴「日が暮れたら真夜ちゃんが出てきて張り切って、英さんも呼応して本気出して」

晴「ボールかゴールが破壊されて、有耶無耶なままに終わりそうな感じだね!」

兎角「ダイジェストで済ませるのか」

晴「サッカーでもさせてみよう、を思いつくのに一週間は掛かってるから、これ以上は……」

兎角「末期だな…」

42れかくさん

晴「兎角!兎角!」犇!犇!

兎角「だからそんなに抱き付くなって……」ふいっ

晴(これですよ!)

晴(兎角が照れ隠しで目を逸らす仕草)

晴(その後に見せる朱に染まった凛々しい横顔)

晴(かわいいなあ)

晴「というわけでもう一回!」犇!

兎角「何がというわけなんだ!?」ふいっ

晴(かわいいなあ、兎角かわいいなあ)

43ろかくさん

兎角「黒組の連中の使う武器を知っておきたい」

兎角「生田目は剣で間違いないだろう」

兎角「武智は前歴と持ち物からしてハサミを使ってくるんだろうな」

晴「武器を知るのってそんなに大事?」

兎角「ああ、知っていた方が格段に対策が立てやすくなるし、鹵獲して使うことも想定しておけるしな」

兎角「まあ暗殺に不測の事態はつきものだから過信は禁物だが」

晴「そうなんだ」

兎角「晴も何か知っていることがあったら教えてくれ」

晴「うん!………あっ」

兎角「何だ?」

晴「晴の武器はこの笑顔ですよ!」にこっ!

兎角「………」

晴「………」

兎角「…さすがにこういう事はまじめに取り組んでくれ」

晴「ごめんなさい……」

44わかくさん

百合「私ももう若くないわね…」

鳰「嘘っス……目一さんは底なしっス……」

鳰「ウチはもう、散々イカされて足腰立たないっスよ…」

百合「それは困ったわねぇ……じゃあ、今日はここに泊まってく?」

鳰「いいんスか!?やったあ、お泊り嬉しいっス!」

百合「あら、そんなに嬉しい?」

鳰「はいっス!」

鳰「ウチ、目一さんに抱きしめられて、目一さんの匂いに包まれて眠る時が一番幸せっス!」

百合「あらあら、可愛いこと言ってくれるじゃない」

鳰「だって、とってもいい匂いなんスよ…?目一さんの……」


鳰「ひなたの匂いは」

45をかくさん

晴「スー…スー…」

兎角(よく寝ている…)

兎角(同室のわたしが命を狙ったら、寝首を掻くのは容易かったろう…)

晴「スー…スー…」

兎角(この細首に…ナイフを当てるだけで……)スッ…

晴「んッ、兎角…」ビクン

兎角「…!?」

兎角「こ、これは違う!そういう意味で触ったんじゃなくて、その…!」

晴「スー…スー…」

兎角(…寝ている…?)

兎角(なんだ…わたしは何を必死になって言い訳を……)

晴「……兎角なら別にいいのに……」

兎角「…!?」

46んかくさん

晴「頭……耳……ほっぺた……」ぺたぺた

兎角「晴……今度は何をしている…?」ぺたぺた

晴「兎角の輪郭をなぞってるの」ぺたぺた

晴「目の錯覚でも、何があっても、絶対に兎角を見失わないように」ぺたぺた

兎角「だからってお前……何故そうわたしに触りたがる…?」ぺたぺた

晴「…だって…兎角は……」

晴「お母さんが死んでから、初めて触れたひとだったから……」

兎角「…!」

晴「兎角が守るって言ってくれて嬉しくて」

晴「兎角に触れたら温かくて」

晴「それで晴は、生きて、赦されて、ここにいるって実感できたの」

兎角「晴…」

晴「ごめんね?兎角…」

晴「本当は兎角が困ってるの知ってたのに、どうしてもやめられなくて……」

兎角「…いいや」犇…

晴「と、兎角…?」どきどき

兎角(困っていたのは確かだが、別に嫌だったわけじゃない)

兎角(晴はひなたのいい匂いがして)

兎角(ああ、晴は温かい)

兎角(そうだ……本当は、初めてひとに触れたのは……)

晴「あの…兎角…?」どきどき

兎角「大丈夫だ、晴」

兎角「晴はわたしが守る」

兎角「誰にも触らせない」

晴「兎角…」犇…

見ててくれた人ありがとう

あと>>12通って油断してたけど
[ピーーー]のところは
>>27「殺す」>>41「殺る」が入ってます

杏子「四肢をもげ」 まどかSS
やすな「好きよあなたが殺したいほど」 キルミーSS
あぐ「ふんこ様のうんこ様ってどんなかしら…」 うぽってSS
マミ「アロ・フィナーレ!」 まどか五十音SS
澪「りつのあつ」 けいおん五十音SS

需要があるのか分からない過去描いたSS
諸事情によりあんまり書けなくて
諸事情により多分これが最後のSSになるので
これを期に興味持ってくれたら読んでみてください
過去作含め、読んでくれた人どうもありがとうございました

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