女「助けてください!」(139)

女「はぁ……はぁ……!」タッタッタッ

女「助けて……誰かっ……」タッタッタッ

男「……?」

男(女の子?……なんで誰も聞いてやらないんだよ)

男(少なくとも俺はほっとく事なんかできねぇな)

男「どうしました?」

女「あ……」ピタッ

女「そ、それは……」

『いたぞ!捕まえろ!』

男「は?何ですかあれ?」

女「話は後にしてください!逃げましょう!」

『待て!そこの男、お嬢様を離しなさい!』

男(お、お嬢様だぁ?)

女「それも含めて話しますから!今は……!」

男「あ、あぁ!」

『待ちなさい!お嬢様を返しなさい!』

『お嬢様ー!待ってください!』

・・・・

男「はー……なんとか撒けた」

女「すみません……」

男「あぁ、いや、気にしなくていいですよ」

男「それより、説明を」

女「そうでした」

女「まず、私は財閥の箱入り娘です。お嬢様って言われてたのはその為で」

男「じゃああのスーツ共は家に勤めてる……ってことですか?」

女「はい」

女「実は度々家を飛び出しているんですけど、いつもはすぐに捕まってしまって」

男「周りの人が助けなかったのはそのためか……身元が割れてるからな……」

女「はい……」

男「俺はここに引っ越してまだ日が浅いから知らなかったですけど」

男「それで、何の為に家出なんてしようとしたんです?それも何回も」

女「……私には姉が三人います」

女「彼女たちから、日々嫌がらせを受けていて……」

男「身内から……」

女「私は末っ子ですから、お父様からもあまり重く見られていないようで」

女「人をつけてもらえなかったお陰で、誰も嫌がらせには気づきません」

男(……なんだかすごく重い話だな……)

女「だからいっそ逃げてしまおうかと思って」

男「……解決、出来そうですか?」

女「わかりませんけど……たぶん、無理だと思います」

男「……これからどうします?」

男「行く当てとか、ないんですよね?」

女「はい……」

男「その、もしよかったら……俺の家に来ませんか?」

女「……え?」

男「いや、ほっとけないですよ……あんな話を聞いたら」

男「それに今、力になれるのは俺だけしかいないんだと思うんです」

男「お節介かもしれませんけど……それでも何かしたいんです」

女「……あの、お名前は」

男「男っていいます」

女「女、です」

【男の家】


女「あの……ありがとうございます」

男「遠慮しないでいいですよ、女さんの家よりずっと貧相ですけど」

女「いいえ!大丈夫です、こんな身ですから住める場所があるだけで幸せですから」

女「本当に感謝してます、男さんには」

男「……あー、ここまで感謝されるとなんだか肌寒いなー」

女「あの、お礼ってわけじゃないんですけどお料理作ります」

男「え?いいんですか?」

女「はい、これくらいはしないと申し訳ないっていうか」

女「あ、料理は教えられていたので大丈夫ですよ」

男「……それじゃ、任せてもいいですか?」

女「はい、頑張ります!」

男(良い人だな……こんな人に嫌がらせなんて俺にはとても出来ないな)

男(……なんでなんだ)

女「出来ました!」

女「とりあえず麻婆豆腐作ってみましたけど……お嫌いですか?」

男「いいや!むしろ大好きです!」

女「あぁ……よかった……」

女「お口に合うかわかりませんけど……」

男「大丈夫ですよ、いただきます」モグッ

女「……どうですか?」

男「美味い……!」

男「何これ!美味っ!凄いぞこれ!」

女「そ、そんな……褒めすぎですよっ」

男「いーや!そんなことないです!美味いです!」

女「……よかった」

男「ご馳走様です」

女「速すぎません!?」

男「いや、だって美味しいんですもん」

男「あ、おかわりあります?」

女「は、はい!ただいま!」トテテッ

男(……ほんと、すごく良い人なんだけどな)

男「じゃ、この布団で寝てください。俺の布団ですみません」

女「すみません……本当は私がソファで寝るべきだったのに」

男「いいんですよ、心配しないでください」

女「……ありがとうございます、本当に」

男「いえ、ではおやすみなさい」

女「はい、おやすみなさい」

女(……こんなに優しい人もいるんだ)

女(男さん、か……)

ちょっとシャワー浴びてきます

【絢爛な邸宅】

会長「……では、女はまだ見つかっていないということだな」

使用人「はい、……申し訳ありません」

会長「娘の行方は父として非常に心配なのでな、早急に見つけ出してもらいたい」

使用人「かしこまりました」

会長「それと、見つけ出したなら私のところに来るように伝えておいてくれ」

会長「度々脱走を繰り返すのはそれ相応の理由があるからだ。今度こそははぐらかさせずに聞き出してみせよう」

使用人「仰る通りです。では私はこれで」

長女「……では、妹はまだ見つかっていないと」

メイド「はい……」

次女「早く見つかるといいですわね」

三女「妹をお願いね」

メイド「はい、必ず見つけ出します」ガチャ



長女「……チッ」

次女「最低ですわぁ……まさかにげられたなんて……」

三女「つっかえねぇなあの無能どもがよぉ!」バンッ

三女「あーうっぜぇ、あたしちょっと出かけてくるわ」

次女「あら、またセックスしに行くんですか?」

三女「今日は特別に乱交だよ、男どもをイかせまくって全員にアヘ顔晒させてやるんだよ」

長女「あんた本当にイジメるのが好きよねぇ……男でも、あの娘でも」

三女「あぁ、好きさぁ?苦しそうな顔して悶えてる奴を見るのが一番好きだよ」

三女「んじゃ、行ってくるわ」

次女「……実を言うと、私は三女とは間逆なんですの」

次女「あの子が本当に憎たらしくて、殺してしまいたいくらい」

次女「苦しませて弄ぶよりさっさと殺してしまったほうが私はいいとは思いますけどねぇ」

長女「……私はあんたとも三女とも違う」

長女「壊したい、精神をズタズタにしてしまいたいのよ」

長女「最終的に抜け殻になるか気違いになるか、それとも別なのか見てみたいの」

長女「結局、一致してるのは女を傷つけて楽しみたいってことだけね」

次女「私は早く殺したいだけですわ」

女「んぅー……っ」ノビー

女「朝ですね……男さんは起きてるのかな」

男「くー」スヤスヤ

女「寝てますね……先に朝ごはん作ってしまいましょう」



男「ふわぁー」

男「……ん?朝ごはんできてる」

女「あ、おはようございます」

男「お、おはようございます、ご飯作ってくれたんですか……?」

女「はい、早く起きたので。寝起きですけど食べますか?」

男「うん、いただきます」

男「ご馳走様、美味しかったです」

女「ありがとうございます、食器片づけますね」

男「ああ、ありがとうございます」

女「……あの、男さん」

男「……?なんですか?」

女「これから一緒に住みますから、その……敬語とかあんまり使わないようにしませんか?」

女「なんだか他人行儀だなって思って……確かに知り合ってからまだ2日ですけど」

男「……うん、そうしよう」

女「あ、ありがとうござ……その、これからよろしくお願いしま……お願い、ね……?」

男「……あの、無理に直さなくてもいいからね」

女「はい……」ショボーン

男「それじゃ、大学行ってくるね。お昼には帰ってくるから」

女「はい、行ってらっしゃいませ」

男「はーい……っと、暇だったら俺のゲームやってていいから」

女(ゲーム……?なんでしょうかそれは……)

女「わかりました」

男「じゃ、待っててね」バタン

女「……」


女「ゲーム、ってなんでしょう?」

女「名前と男さんの発言からして遊んで時間を潰すものと思われますけど……」

女「……よくわからないものに手を出すのはよくないです」

女「男さんが帰ってきてから聴きましょう、それまで、えっと、掃除と洗濯と……」

とりあえず今日は終わりですの
焼肉美味かったお

女「……意外と仕事が少ないです」

女「一人暮らしの男性は自宅に無頓着と聞いてましたけど、例外もあるんですね」

女「よし、次はご飯を作りましょうか」

女「えっと、何にしようかな……っと」

女「お皿はここで……っひゃあ!」ツルッドテッ

ガシャーン!

女「……あ」

女「あ、ああああああああっ!」

女「どうしようどうしようどうしようどうしよう怒られる怒られる怒られる」ブルブルブルブル

女「……」

男「ただいまー……、?」

男「女さん?どうしてそんなとこに座ってるのしかも正座で」

女「……すいません」

男「うん?」

女「すいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいません!」ガンガンガンガン

男「え、ちょっと!?落ち着いて!」

女「落ち着いてなんかいられませんよ!男さんのお皿を割ってしまったんですから!」

男「お皿なんて買えばいいだろ!怒ったりしないから落ち着いて!」

女「……本当にごめんなさい」

男「もういいから、おでこは痛くない?」

女「痛くないです」

男「正直に言いなさい」

女「痛いです……」

男「よし」

男「ちょっと切れてるから消毒するよ」

女「……お願いします」

女「あうっ!」ジワッ

男「我慢しなさい」

男「……で、これ全部女さんがやってくれたの?」

女「は、はい」

男「ありがとう」ニコッ

女「えっ!?」

女「そんな、私は感謝されるようなことはしてませんよ……」

男「いやいや、そんなことないって」

男「……そっか」

女「どうしました?」

男「あ、いやなんでも。なんでもないんだ」

女「あ、でも……」

男「ん?」

女「お皿割ってしまってからは放心してしまって……ご飯の準備が」

女「それに割ったお皿も片づけてないし……」

男「いいよ、二人でやろう?」

女「え、いいんですか?」

男「うん、せっかく二人いるんだしさ」

女「……ありがとうございます!」

男「はいはい、そしたら先にご飯の準備をしといて。俺はお皿を片付けるから」

女「はい!」

男「んー、美味しかった」

女「それって半分くらい自画自賛ですよね」

男「言うな言うな」

女「……あの、男さん」

男「ん?」

女「私、今すごく幸せなんです」

女「出来るならずっとこのままがいいって……もうあそこには帰らなくて、ずっと男さんと一緒に暮らしたい」

男「……」

女「そう、思ってます」

会長「よく来てくれた」

長女「いえ」

次女「それで、お話とは?」

会長「ああ……先日、女が失踪したことは知ってるな」

三女「もちろんです」

会長「あの子はこれまでにも幾度となく脱走を企てた」

会長「やはりそれなりに理由があるのだろうが、情けないことに私にはわからない」

長女「……わかりましたわ」

三女「その理由を知っているなら教えて欲しいと、そういうことですか」

会長「……ああ」

次女「結論から言いますと、私達にもわかりません」

長女「……姉妹として仲良くやっていたはずでしたが、相談もしてくれないとは思いませんでした」

三女「私達ですら信じられなくなっていた、とか……」

会長「……お前たちでもわからんか」

会長「何がしたいのだろうな、あの子は……」

長女「……全くですね」

会長「呼び出してすまなかったな、もう戻っていいぞ」

長女「……あっはっはっは!」

長女「本当に笑える!お父様ったら私達のことを信じ切ってるなんて!」

次女「そりゃ娘なんですから……信じたいと思うに決まってますわ」

三女「はー、早く帰ってこねぇかなぁアイツ……ストレスが溜まってしょうがないわー」

長女「そうね……玩具があるとないとって意外と大きいのよ」

次女「別に帰ってこなくてもいいですわよ?また新しい玩具を探せばいいだけですのに」

三女「あんたとあたしは違うからねー、長女、中立って楽なの?」

長女「どっちつかずっていうのも、楽ではないわ」

女「ところで男さん、ゲームってなんですか?」

男「知らない……だと……」

男「えっとだ、例えばこれだ。知らないか?」つpsp

女「わからないです」

男「まぁ、すごく適当に言うとこれを使って遊ぶんだ」

女「はい」

男「ここにディスクをセットしてだな」

男「電源を入れてソフトを起動させると……」テレーン

♪ テッテテーテケテテケテテーッテテテーテーテテテテケテーテーテー

男「モンハン(2ndg)なんだけど……知らない?」

女「……すごいんですね、ゲームって」

男「おいおい俺はまだ遊んでないぞ」

女「このゲームはどんなゲームなんです?」

男「まぁ簡単に言うとモンスターを倒すゲームなんだが……モンスターハンターだしな」

男「これがちょっとばかし難しいんだよ、他のゲームと比べると難易度が一段違うというか」

女「……えーと」カキカキ

男「あ、メモとか取る必要ないからね」

男「本当は新しいのが出てるんだけど、なんかヌルくて売っちゃった」

女「そうなんですか……よくわかりませんけど」

男「とりあえず慣れると楽しくなるよ」

女「」プシュー

男「パンクした……」

男「……操作はだいたいこんな感じかな」

女「あの、ちょっとやってみていいですか?」

男「どうぞどうぞ」

女「よし、こうげきー」

男「攻撃くるよ」

女「えっ、あ!吹っ飛んじゃいました!」

男「最初は俺もそんな感じだったよ……」シミジミ

女「……そしたら、頑張ったらうまくなるんですね!」

ゴーン

女「え?」

男「……乙っとる」

今日はここまでなのです
あと酉つけますた

男「じゃあシャワー浴びてくるよ」

女「はい、いってらっしゃいませ」

男「……ちょっと礼儀正し過ぎないか?」

女「いいえ、男さんは私を助けてくれた人ですから……お礼が言い切れません」

男「じゃ、そういうことにしておくよ」


女「今のうちに」ボフッ

女「ソファで寝ているところを見れば、男さんと言えどもお布団で寝てくれるはずです」

女「……優しすぎますよ、男さん」

男「ふぃー、さっぱりしたー」

男「……あら」

女「すーすー」

男「ソファでなんか寝て……遠慮しなくていいって言ったのに」

女(私の気持ちはこうなんですよ、だからわかってください)

男「まったく……」ヒョイ

女(えっ)

男「うわ、軽い……」

女(スタイルと体重には気を使ってますからね……)

男「よいしょ」ポス

女(どうやらお布団に連れて行かれたようです)

女(完全に想定外でした)

男「よし、寝よ」ゴロン

男「はぁ、女さんが遠慮するから布団もう一つ買おうかな……」

女(……そんなことしなくても私がソファで寝れば済む話なのに)

男「ソファも意外と悪くないしこのままでいいかなー」

女(嘘ですね)

女(寝具にソファごときが勝てるはずがありません)

男「……一緒に寝るとか……やっぱり駄目だよな」

女「なんでですか?」

男「おっほい!」

男「ていうか起きてたの?」

女「はい、ソファに寝転んでた時からすでに寝てません」

女「男さんにはどうしてもお布団で寝てもらいたいんです」

男「とは言っても……ねぇ?ソファに寝かせるのはあんまりだし、一緒に寝るのはいろいろ危ないし」

女「そこですよ、危ないってどういうことですか?」

男「……わかった、確かめてみる」

男「セックスの意味がわかるか?」

女「性別、ですよね?」

男(駄目だ!純情すぎる!)

女「……?どうしました?」

男「……わかった、とりあえず今日は一緒に寝よう」

女「本当ですか!?」

男「とりあえず、な。お試し版的な、な」

男「せ、狭くないか」

女「大丈夫です」

男「そうですか……」

男(息子がゾワゾワしてきた、ここて何かされるとボッキングになってしまう)

女「あの、どうして向こうを向いてるんですか?」

男「ちょっと……色々事情がですね……」

女「掛け布団のスペースを節約しないと寒くなりません?」ギュー

男「うはぁぁ!」ギンギンッ

女「えっ!?ど、どうしたんですか?」

男「あの、男性特有の生理現象がですね」

女「……?勃起ですか?」

男「言うなーー!!」

男「なんでセックス知らないのに勃起は知ってるの!?」

女「あ、あの、保健体育で……」

男「……あーあー、そうか……」

女「えっと、確かせいしがぴゅーって出るんですよね……?」

男「やめろ!これ以上俺の幻想を壊さないでくれ!」

女「……見たいです」

男「あかん!」

男「出会って2日のいたいけな少女にこんなことをさせるわけにはいかん!」

女「お、お願いします!見るだけでいいんです!」

男「……オナニー見られんの?俺……」

女「なんですか、それは?」

男(工エエェェ(´д`)ェェエエ工)

男「……見たいの?」

女「はい」

言っとくけどあんまりエロくしなくてもいいんだかんね

男(……俺はこんな娘に屈してしまうのか)

女「……」ワクワク

男(悪くないな)

男(いやでもこれではまるで俺が猿みたいじゃないか)

女「あの」

男「はいぃ!」

女「触ってみてもいいですか?」

男(……もう、いいよね)

男「さ、触るだけな」

女「はい」

女「うわぁ……すごく硬い」

男「そうっすね、男はそうなるんですわ」

男(心を落ち着けろ、出したら駄目だ)

男「というわけでそろそろやめにしてほしいんですけど」

女「あの、もうちょっと」

男(早く離してくれ!意外と持たない!)

女「……ありがとうございます」

男「いや、どうも」

男(あぶねぇぇぇ!)

女「では、おやすみなさい」

男「あ、ああ、おやすみ」



男「……寝たか?」

女「すぴー」

男「鎮めてから寝るか……」

正直な話>>43を見なかったら出ちゃってたかもしれません
寝ます

余計なこと言ってすみませんでした
これからは出来るだけ黙々と書きますので

女「んんー……」ノビー

女「……?」クンクン

女「なんだか匂いますね……イカみたいです」

女「これは男さんに聞いてみたほうがいいかもしれません」

女「男さん、起きてください」ユサユサ

男「……ん?」

女「あの、なんだかお部屋がイカみたいな臭いがするんですけど……どうすればいいですか?」

男(!!)

男「う、うーん?ファブリーズでもしておけばいいんじゃない?」

女「はい、わかりました」


男「……トイレですればよかった」

男(……というか昨日の一件から女さんが可愛いというよりエロく見える)

男(いや実際は全然エロくない性格なんだけどさ)

男(なんというか清純ビッチを見ているようななんというか)

男(……ギャップ萌え?とにかく俺の水晶体フィルターを通すとピンクのオーラを感じるな)

女「……?お布団からも臭いますね」シュッ

女「もしかして何かされたんですか?」

男「いいや?特別なことは何も」

男(俺にとってオナニーは普通のことなんで)

男(……実のところ、俺は昨日3連で抜いてその後もう一度抜いた)

男(息子を触られた感覚と目の前で安らかに眠っている女さんだけで限界寸前でした)

男(……なんかまた、あの触られた感覚が思い出されてきた)

男(硬く屹立した俺のチャイルドを細くて白い指がなぞっていくとか)

男(僅かな刺激にも過剰に反応して、気持ちよさがこみ上げてくるとか)

男(イかされるまえにやめられてもどかしくなって一人で慰めた昨晩でした)

男(……はい、おっきした)

女「男さん……その、おっきく」

男「男は朝はだいたいこうなるから気にしなくていい」

男「先に言うぞ、触っちゃダメです」

女「はーい」

男「良い子でよろしい」

男「ちょっとトイレに行ってくる」

女「はい」



男「ふぅ」ジャー

女「おかえりなさい」

男「いや、トイレ終わっただけだし」

男(本当は抜いてましたごめんなさい)

女「あ、そろそろご飯作ります」

男「ん、よろしくー」

男「相変わらず美味しいなぁ」

女「本当ですか!ありがとうございます!」

男「うんうん、驕らないのはいいことだ」

男「今日は休みだからテレビても見ようか」ピッ

女「……テレビって、私最近見てませんでした」

男「ん?昔俺が見てたドラマの再放送があるみたいだぞっと」

男「多分これは面白いと今でも思ってるんだけどね」

女「そうでしたら一緒に見ませんか?」

男「おう、もちろん」

女「……そうだ、これはどういうドラマなんですか?」

男「ホラー映画」



女「きゃああああああぁぁぁぁぁぁ!!」

ちょっと眠気がひどいので寝ます
おやすみなさい

男「……そんなまだ始まってもないのにさ」

女「こ、怖いものは怖いんです」

男「あーそうだな、女の子だもんな」

女「……むぅ」

男(おっとこれは)

女「……見ます、見てやりますっ」

男(うは、強がりキタコレ)

男「そこまで言うなら試してやろう」

男「ちなみにこれグロあるからな」

女「ビクッ」

男「お? お?」

女「なんですか! 怯えてなんかいませんよ!」

男「人って極度の恐怖を感じると性格や口調が変わるらしいぞ」

男「つまり女さんは今怖がってるってことで」

女「……怖くなんて無いです」

男「さっきの嘘、多分。ソースないし」

女「よくも騙してくれましたね……」

ピッ

男「あ、付けちゃった……女さんが怖がってる映像」

女「ふえええぇぇぇぇ!」

女「いやぁあああああああぁ!!」ギュー

男「!?」

女「やだやだやだやだ……」ガタガタガタック

男「……ご、ごめん?」

女「ひどいですっ」グスッ

男「な、泣かないでくれませんかねえっちょ待って」

女「……消してくださいぃっ」フルフル

男「は、はい」ピッ

男「えっと、どうすれば……」

男「……?」ナデナデ

女「ピクッ」

女「……もっと」

男「ん?」ナデナデ

女「もっとしてください……罪は償うべきです」

男「ははーっ」ナデナデ

女「ふにゃ……」ギュー

男「気持ちいい?」

女「はい……とっても」

男「よかった」ナデナデ

女「んぅ……」ウトウト

女「……すー」

男「……寝ちゃったか」

男「暖かいな……女さんの体」

男「クンクン」

男「いい匂いだな……俺と同じ洗剤使ってるのにこの格差はなんだよ」

男「……っ」

男「落ち着け俺、いま手を出したら準強姦でお縄だ」

男「それ以前に女さんの信用を失ってしまうではないか」

男「……うわぁすげぇ嫌だ」

男「……でもまぁ」ギュー

男「せっかく抱きつかれてるんだし抱き枕くらいにはしてもいいよな……?」


女「……わ、私男さんにぎゅーってされてます」

女「どういうことなんでしょうか……、あと悪い気はしないです」

女「……抜け出せません、力の男女差を真っ向からぶつけられました」

女「ご飯が遅くなっちゃいますよぅ……」

男「……くー」ギュー

女「ぁ……っ」ドキン

女「な、なんですかっ」

男「……くー」

女「寝相だったんですね……」

女「っもう今ので余計抜け出せなくなりました……ごはんが……」

女「……お、起きてくださいっ」トントン

女「ごはんが作れませんよ……」トントン

女「ふんにゅー!」ジタバタ

女「離してくださいー!」ジタバタ


女「……もうだめです」

女「お腹空いてきましたし、ちょっと暑いです」グー

女「うぅ……」

男「……っ」ムク

女「ぷはっ」

男「ちょっと寝すぎたかな……」

男「おーい、起きろー」ペシペシ

女「それはこっちの台詞でしたよ……」クタッ

女「男さんが離してくれなかったからご飯が作れていません」

男「はい」

女「男さんがぎゅーってしたせいで汗びっしょりです」

男「むしろ役得」

女「ふざけないでください」

男「はい」

男「しかしいい抱きまくらだった」

女「……へ?」

男「正直すごく良かった」

女「そ、そうですか」アセッ

男「気持ちよすぎた」

女「それって褒めてるんですか……?」

男(……思わせぶりな言葉を吐いても全く意識してないな)

男(これが普通の女の子なら「なに!? どこを使ったの!?手、胸? まさかなか!?」……とか)

男(いやこれはさすがにないな)

男(そもそも抱き枕といった時点でたかが知れてるような)

女「ご飯作りますね」

男「あ、おう」

女(うぅ……お腹空いた……)

女「できました……」

男「今日は多いな」

女「わたし今すごくお腹減ってるので……男さんのせいですよっ」

男「責任押し付けイクナイ」

女「つべこべ言わないでください」

男「はい」

女「……では、食べましょう」

男「いただきます」

女「はい、いただきます」

女「もぐもぐもぐもぐ」

男「もっとゆっくり食べなさい、喉につまらせる」

女「もぐもぐもぐもぐ」

男「聞いてるのか……?」

女「げほっげほっ」

男「聞いてなかったみたいです」

女「だってお腹が空いてるんですよ! 食べたい時には食べたいんですっ」

男「別にみんな取ったりとかしないからゆっくり食べてもいいのに」

男「なにより団欒がダイナシティじゃないか」



女「……ちょっとホットコーヒーください」

男「いや違うこれはgoogle日本語入力が暴走しただけだ」

男「今日も一緒に寝るのか」

女「男さんをソファに寝かせるわけにはいきませんって何度も言ったじゃないですか」

男「もしかしたらまた抱きつくかもしれないぞ」

女「大丈夫です」

男「お腹が空いても逃げられないかもしれないぞ」

女「…………」

女「……」トコトコボスッ

男「そんなに嫌だったのか」

男「ほらこっちに戻って来なさい、風邪引くぞ」

女「……うぅん」ウロウロ

男「迷ってる……」

男「わかった、わかりました」

男「あんまりきつく抱きしめたりはしないんで一緒に寝ませう」

女「……それなら」トコトコチョコン

男(かわいい)

女「抱き枕にするくらいなら大丈夫ですから」

男「うむ」ギュー

女「……ぽかぽかします」

男「さっき暑いとか言ってなかったっすか」

女「なぜだか意外と暑くはないんです」

男「……強がるなよ」

女「強がってませんもん」

男「それと相手の股間をまさぐるのは二人とも禁止な」

女「はーい……」

男「どうした」

女「匂いが癖になってしまったんですけどどうすればいいですか?」

男「うるさい寝ろ」

女「ひ、ひどい!」

男「あと女さんはもう少し言葉を選んだほうがいい、今の発言は変態にしか聞こえない」

女「……そうなんですか」

男「いやいやわかるだろ」

女「……そうだ」

男「なんだね」

女「なでなでしてください」

男「どこを」

女「私の頭をいいこいいこするみたいに私か満足するようななでなでを」

男「欲張りだなおまえ」ナデナデ

女「んふっ……」ピクン

男(反応起こすの早過ぎないすか?)

女「もっとー」

男「へいへい」ナデナデ

女「あぁぁ……」プルプル

女「なでなで気持ちいいです……っ」

男「そんなに気持ちいいのか?」

女「ふわふわした感覚で、とっても気持ちがいいんです」

男「へー」

女「もあー」

男「ん?」

女「もあーもあー」

男「日本語でおk」ナデナデ

女「はぁぁ……」フワー

男「心なしか女さんが浮いた気がする」

女「……きもちぃ……です」ウトウト

男「……このまま寝ちゃうか?」ナデナデ

女「はい……お願いします……」ウトウト

男「……ん、おやすみ」ナデナデ

男「さ、俺も寝るかなーっと」ギュー

ちょっと顔出しです
時間の余裕があまりないので来れない日もあると思いますです
とりあえず今日はまた来ますのでー

三女「あ、使用人さん」

使用人「三女様ですか、私めに何か御用ですか?」

三女「ええ、ちょっと付き合ってもらいたいことがあるの」

使用人「お嬢様のお願いとあれば、拒否するわけにはいきませんので」

使用人「喜んで勤めさせて頂きます」ニコッ

三女「よかった……では、ちょっと部屋に来てもらえます?」

使用人「承知いたしました」


三女(フフフッ……)ニタァー

三女「……で、その話しなんですけれど」

三女「女ちゃんが家出してしまって、私何をしたらいいかわからなくて」

三女「使用人さんに力を借りられたらと思ったの」

使用人「……左様ですか」

使用人(女様の足取りは相変わらずつかめないまま……歳の近い姉妹とあって、心細いのでしょうか)

使用人「では、私は何をすればよろしいのでしょう?」

三女「そんなに難しいことじゃないわ」

三女「私の気持ちを安らげてくれればそれでいいの」

三女「だから、ね」


ガシャ

使用人「っ!?」

三女「あはははっ……」

使用人「お嬢様! これは一体どういうことですか!?」

三女「あら、言わなかった? 私の気持ちを安らげてくれればそれでいいって」

三女「だから私が今一番満足できることに付き合ってもらうだけよ」

使用人「……っ!」

使用人「それは、一体……」


三女「……セックスよ?」

使用人「なっ・・」

三女「ほら、ベッドまで運んであげる。そしたらたっぷり出させてあげるんだから……」

長女「……ついにやったわね」

次女「しかし意外と手の早いことですわ……」

長女「あの子、結構前から使用人さんを襲いたいって漏らしてたけど」

長女「これで足がつかなければいいんだけれど」

次女「どうせすぐに堕ちますわ? 三女とまぐわった男に偶然話を聞けたんですが」

次女「名器の上に物凄いテクニックを持っているようで……病みつきになってしまったとのことです」

長女「どうせその人、結局一回しかさせてもらえなかったんでしょうね」

次女「あの子飽きっぽいから、一人の男にはすぐ飽きてしまいますから」

長女「……その三女が唯一相手にも行為にも飽きなかったのが」

次女「女との『遊び』ですわね……」

今から家帰ります
多分戻ってくるかと

三女「ほらほら、早くしろよメスブタァ!」ゲシッ

次女「言うことを聞かないと殺しますわよ?」

長女「……さっさとしなさい」ギロッ

三女「あーもううっぜぇ! いちいちトロいんだよっ!」バキッ

長女「少しは学習しなさいよ」

次女「本当に苛つきますわ……死ねば治るんじゃなくて?」ゲシッゲシッ



女「やあああぁぁあぁぁ!!!」


女「……ゆ、夢?」

女「っ!」ギュー

女「怖い、怖いよぉ……!」グスッ

女「助けて……助けて……もう嫌……」


男(……)

男(……目の前には、泣いてる女さんがいる)

男(正直今すぐ抱き締めて慰めたい)

男(……だけど)

女「男さん……助けて、くださいっ」

女「もう壊れちゃいそうだから……お願いします、お願いっ」

男(必死で助けを求めてる女さんの心を、勝手に覗いてるみたいで)

男(もし聞かれてたとわかったら、女さんは一体どうなるんだろう)

男(……きっとこんな状態でも、俺を気遣ってしまうんじゃないか)

男(……っ! 何尻込みしてるんだよ俺は! 目の前で泣いてる奴がいるんだぞ!)

女「ひぐっ……あぁ、ぐすっ……ひっ」ポロポロ

男「……」ギュー

女「んぅ……? ひっ、はっ」

男(……ごめん、意気地なしで)

男「……泣き疲れちゃったか」

男(俺が抱きついたあと、女さんは思い切り泣いて、疲れ切って眠りに落ちた)

男「……朝ごはん作ろ」


女「あの……これは?」

男「ん? 飯だけど」

女「あ、いえ……なんで作ってくれたんですか?」

男「…………」

男「……ただの気まぐれだよ、だからいくら突っ込んでも無駄だから」

女「あ、ありがとうございます」

男「……何かしてほしいこととかあるか」

女「そんな、贅沢ですよ……」

男「そんなことはないから。遠慮しないで言って」

女「……その、そばにいてくれれば私は満足です」

男「わかった」スッ

女「ありがとうございます……」ポスッ

女「えへへ、暖かいです」

女「人の体ってこんなに暖かかったんですね……」スリスリ

男(……どういうことだよ)

男(その歳でようやく気づくのかよ)

男(どんだけ冷たい環境で育ってきたんだ……)

男「……っ」ズキン

女「男……さん? やっぱりくっつくのが嫌でした……?」

男「このっ」ギュー

女「えっ!?」

女「……何かあったんですか」

男「うるさい喋るな」

男「……こうしたらもっと暖かいだろ」

女「……はいっ」

男「……聞きたいことがある」

女「はい?」

男「今、幸せか?」

女「……はい、とっても」

男「……そうか」

男「先に謝っておくけど、俺は今から最低な質問をする」

男「この幸せは、今までと比べた相対的なものか、それとも今を見た絶対的な幸せか」

男「どっちなのか、それがどうしても知りたい」

女「……」

女「どっちも、っていうのはダメですか」

女「確かに前と比べたら明らかに幸せです」

女「でも、私とまっすぐ関わってくれる男さんがいるっていう幸せもあるんです」

男「……俺が?」

女「私には今、男さんしか繋がっている人がいないですから」

女「男さんがいなかったらなんにも楽しくないですよ?」

男「……そうか」ナデナデ

女「んぅ……///」

女「……もっと」

男「ん……」ナデナデ

女「ふわぁっ」ビクン

女「気持ちい……です……」

男「よかった」

男「……俺がそばにいる」

男「だから、幸せになってくれ。もっとずっと」

女「……今より、ですか?」

男「当たり前だろ」

男「そのためだったら何だってしてやるから」

女「……私は」

女「されてばっかりじゃ嫌です」

男「そう言うと思った」

女「男さんが私のために何かしてくれるなら、私だって男さんのために何かするのが当然だと思うんですっ」

男「……わかった、そしたら」

男「俺に笑顔を見せてくれ」

男「女さんを幸せに出来ているのか知りたいから、笑顔で教えてくれ」

男「……それだけでいい」

女「無欲、なんですか?」

男「いや?」

男「この上ない贅沢もんだよ」

女「……一緒に寝てくれるんですか!?」

男「それが一番の願いなんだろ……? だったらそれくらいお安い御用だ」

女「え、えへへ……?」ニコッ

男「よし、寝るぞ」

女「は、はいっ」

男「よいしょ」ギュー

女「ふぁ……っ」ドキン

女「も、もうっ……いきなり抱きつくのはやめてください……」

男「と、言いつつ顔真っ赤だけどな」

女「……///」

女「……あの、男さん」

男「ん?」

女「あんまり、無理しないでくださいね……?」

男「……」

男「何を言ってる、俺は無理なことはしないようにしてるんだよ」

女「そ、そうですか……」

女(……私は)

男「……」ギュー

女(男さんのことをどう思ってるんだろう……)

女(……男さんと一緒にいると凄く楽しくて、幸せで)

女(これってもしかして、好きってことなのかな)

女(……でも)

女(もしその気持ちを伝えて、男さんにそういう気持ちがなかったら)

女(今のような関係に戻ることは、きっと出来ない)

女(そうしたら、私の居場所はまた……なくなって……)

女(……え、居場所って?)

女(それじゃまるで、男さんを自分の拠り所にしか思ってないみたいじゃない……)

女(……そんなことない、そんなことない男さんは大切な人だし感謝もしてるっ)

女(それに、人を居場所呼ばわりするくらいだったら私は……!)

男「……女さん」

女「は、はい!」ビクン

男「……今凄く辛そうな顔してたけど、何かあった?」

女「いえ、いえ! なんでもないんですっ」

男「……そう」


男(……まだ忘れられてないのか、昔のこと)

男(早く楽にしてあげないと……)


女『怖い、怖いよぉ……!』

女『助けて……助けて……もう嫌……』


男(あんな顔、もう見たくないから)

男(俺が助ける、必ず……!)

男「女さん」

女「はい?」

男「辛くなった時とか、苦しい時は、遠慮しないで俺に頼っていいからね」

女「ふぇ……?」

男「あー、こういう時は『はい』か『イエス』で答えればいいの」

女「は、はい」

男「ん」ギュー

女「もう、また……」

女(……でも)

女(こうして男さんにぎゅーってされてると、なんだか心が落ち着くみたいで)

女(……これって、幸せなのかな)

女(体がほわほわして、気持ちいい……)

女「……」ニマッ

男「あ、笑った」

女「え? そうでした?」

男「うん、いい笑顔だったよ」

女「あ、そうですか……///」

男(よかった、俺は女さんを幸せに出来てるみたいだ)

男(……もっともっと、幸せにしてあげよう)

男「よし、モンハンやるぞ」

女「あの、もんはんって確か……」

男「結局あの後投げちゃったもんな」

男「今日は狩りに成功した時の達成感を味わってもらうのだ」

男(俺本当はゴッドイーターのほうが好きなんだけどな)

女「お、おー」

男「武器はどれにする?」

女「んっと……これにします」

男(まさかの双剣ですた)

男「よし、とりあえず操作からやっていこうか」

男「よし、そろそろ大型を狩ってみようか」

女「頑張ります」

イャンクック「くえー」

男「先生は翼と頭が弱点だけど双剣だと狙いづらいし危ないよ」

男「まずは足を斬って転ばせよう」

女「とおっ」ザシュザシュ

イャンクック「ぐえー」ズテン

男「今だよ、翼の近くでr押してから○と△同時押しして」

女「よ、よしっ」カシャポチッ

ザクザクザクザク

イャンクック「いててて」

女「な、なんか凄いの出ましたけど!?」

男「もっかい!」

女「はいー!」ザクザクザクザク

イャンクック「おうおめぇ表出ろや」クエー

男「お、キレた」

女「えっ、えっ!?」

イャンクック「くえー!」ドタドタ

女「あ、ふっ飛ばされちゃいました」

男「怒ると攻撃力やスピードが上がるから慎重にね」

女「そういうことは先に言ってくださいー!」

イャンクック「くえー」ゲロゲロ

男「あ、今行けるよ」

女「はいっ」ザシュザシュ

イャンクック「いてっ」

女「えいえい」ザシュザシュ

男「おいおい、あんまりやりすぎると避けられなくなるよ」

イャンクック「くえー」ズテン

男「あ」

女「r押してから○△、r押してから○△……」ブツブツ

男「いや、はよ! 口に出す前にはよ!」

女「えいっ」ザクザクザクザク

イャンクック「ぎゃあああああ」クエー

【クエストを達成しました】

男「お、勝てた。おめでとう」

女「え? クリアですか!?」

男「そうだよ、頑張ったね」

女「そうですか、えへへ」ニコニコ

男(あ、剥ぎ取り……)

男(……ま、いっか)

ごめんなさい、最近まですごく忙しかったんだ
短くてごめんね

女「……そういえば」

男「ん?」

女「私の家のお手伝いさんって、みんな私を探してるんですよね」

男「……だろうな」

男「新参者の俺はあまり顔を知られてないし、女さんを家から出してもいないから」

男「1軒1軒に聞き込まない限りはおそらく見つからないと思うけど」

女「なんか、悪いことしてますね」

男「……なぁ」

女「……昔のこと、ですか?」

男「っ!」

女「いい、ですよ?」

男「ほ、本当にいいのか? 辛かったんだから無理に話すことはないんだぞ?」

女「むしろ……辛いからなんです」

女「時々、屋敷にいた時のことを思い出して……男さんに話してしまえば楽になると思って」

男(……あの時みたいに、か?)

女「でも……話してしまったら男さんに無理をさせてしまいそうで、迷惑になるかなって」

女「……男さん、優しすぎるから」

男「いや、そこまで優しくはないとは……うん、向こうの人よりかは優しいんじゃないかな? なんつって」

女「男さん、今でも少し無理してません?」

男「……え?」

女「私のわがままに付き合ってくれたり、ご飯も作ってくれますし」

女「今日なんか、私を気遣うような言葉をいっぱい使って……、やっぱり無理してますよ」

男「無理してない」

女「ほ、本当ですか……?」

男「俺は無理なことはしない主義なんだよ、俺がしてるってことは無理じゃないってことだ」



男(そうだ、俺はやれるんだ)

男(女さんの笑顔を作ることも、守ることも出来る、無理じゃない)

男(大丈夫だ、やれる。女さんの為なら……)

男「……というわけで、そろそろこの話はおしまいで」

男「次は女さんの話を聞きたいです」

女「は、はい」

女「その……」



……どうやら、女さんを追い詰めていたのは三人の姉だったらしい。

その他の人物、例えば父親や使用人などは女さんに対して好意的に接していたとのことだった。

罪のない……いや、女さんの苦しみを感じ取れなかった責はあるが、その人らには悪いことをしたか。

とにかく主犯の姉三人をどうにかしなければ、女さんの本当の幸せは訪れないだろう。

全ては姉をどうするか。

大丈夫だ、俺ならきっと考えがつく。無理じゃない。

ピーンポーン

男「はーい」

男(一応女さんは奥にいて)ボソッ

女「はい」

男「どちら様でしょうか」ガチャ

黒服「恐れ入ります、○○財閥の者ですが」

男「財閥……ああ、先日の」

黒服「ええ、何かお嬢様らしき人を見かけたとか……そのような情報をお持ちですか?」

男「いえ、生憎そのような情報はありませんが……すみません」

黒服「いえ、こちらこそご迷惑をお掛けしました。それでは」



男「あ、ちょっと待ってくれますか?」

男「聞くところによると、お嬢様は何度もお屋敷から逃げ出そうとしていたようですが」

黒服「その通りでございます、が……逃げようとする理由も、どこにいるかもわからないのです」

男「……あの、これは俺の意見なんですけど」

男「原因は、貴方方が知らないところにあるのではないでしょうか」

黒服「……どういう意味ですか?」

男「お嬢様、貴方方の前でよく落ち込んでいたりとか、相談されたりとか……そういうことはありましたか?」

黒服「いえ、お嬢様はとても気丈なお方ですから……そのようなことはありませんでしたが」

男「……それ、もしかしたら『気丈』じゃなくて『溜め込んでる』んじゃないですか?」

黒服「……な」

男「お嬢様に限らず仕える者を好意的に見たいのは分かります、……しかしそのせいで真実を見落としているのかも知れません」

男「もちろん俺の言ったことはただの一庶民の意見ですが」

黒服「……いえ、参考になりました」

黒服「今後もお嬢様の捜索に尽力致しますので、何か情報があればご連絡をお願いします」

男「いえいえ。頑張って下さい」

黒服「それでは」

ガチャ


男「……本当に聞き込み始めやがったよ」

女「まぁ、こう何日も帰っていなければこうなりますよね……」

女「私は……やっぱりすごく愛されてるんですね」

男「あまり気負うと疲れるぞ、今は自分のことを考えていればいいよ」

会長「……ぐぬぅ」

使用人「も、申し訳ございません」

会長「いや、君たちのことではない……恐らく、私達に恨みを持つものが娘を監禁などしているのだろうと思うのだが」

会長「そう思うと、どうしても犯人が許せんのだよ」

使用人「……私も、全く同じ思いです」

会長「あと1班を残して全滅だが……連絡がないことを鑑みると、残念だが期待は出来んな」

ピーッ

会長「む!?」

会長「もしもし、私だ」

会長「……そうか、駄目だったか……ご苦労だったな」

会長「なに、伝えたいことがあると? よかろう、こちらへ来るがよい」

コンコン

「黒服でございます」

会長「入ってくれ」

ガチャ

黒服「失礼いたします」

会長「捜索ご苦労だった、……して、伝えたいこととは?」

黒服「聞き込みの最中、お嬢様の居場所とは関係がありませんが、ある男に言われたことなのです」

黒服「『原因は私達が知り得ない所にあるかもしれない』」

黒服「『私達の目を通して見ると、お嬢様の持つ真実を見落とす可能性がある』とのことでしたが……」

使用人「……!」

会長「我々が虚像を見ていたと……そいつはなかなか面白い男だな」

使用人「……」

会長「む? 使用人よ、気分が優れないのか」

使用人「い、いえ」

会長「気を使わずとも良いぞ、今日はもう休みなさい」

使用人(……虚像、か)

使用人(確かに、私が今まで見ていたのは……清純で麗しいお嬢様方の姿だった)

使用人(そうであるのが当然と思っていた……でも)

三女「使用人さん♪」

使用人「さ、三女様……!」

三女「なんだか浮かない顔してるじゃない、すっきりさせてあげようか?」ジュルッ

使用人「そ、そんな……私は……もうっ」

三女「嫌なの?」サワッ

使用人「ううっ!」ビクン

三女「気持ちいいでしょ? 昨日は手だけで4回は出したもんね……」

三女「あの時の使用人さん、可愛かったなぁ?」ニヤッ

使用人「ひっ……! あ、あああっ」ビクビク

三女「いいの? このままじゃイッちゃうよ? もし誰かが通りかかったら……くすくすっ」

使用人「そ、れはっ!」

三女「じゃあ、私の部屋に、ね?」

三女「ほら、足でいじめられるのって結構気持ちいいでしょ」コスコス

使用人「うぁっ! や、やめぇ……」

三女「情けないなぁ……ベッドに拘束されて足で慰み者にされて感じてるなんてね」

三女「ほぉんと、変態さん!」グリッ

使用人「あああああっ!」ビクビクッ!

三女「残念、イけないよ♪」クスクス

使用人「そんなっ……! いきた、いきたいぃぃ!」

三女「そんなにイきたいの? 変態」

三女「イきたいなら『三女様のおみ足で踏みつけてイかせてください』って何度も何度も言ってみてよ」コスコス

使用人「あ、あああっ!」ビクンビクン

三女「どうしたの? 言わないとイけないんだよ?」

使用人「ううっ……! さ、三女様の、お、おみ足で踏みつけてぇ! イかせてくださいぃ!」

三女「ほら、もっと! 私に屈服なさい、跪きなさい!」

使用人「 三女様のおみ足で踏みつけてイかせてください! 三女様のおみ足で踏みつけてイかせてください!! 」

三女「ほら、イきそう!? イッちゃうなら『イくぅぅ!』って叫んでどぴゅどぴゅ出しなさい!」コスコス

使用人「イっくううぅぅぅぅぅぅぅ!!!」ドピュドピュドピュドピュ

三女「くすくす、み・じ・め・ね♪ 自分が恥ずかしくないの? 変態」

使用人「は、恥ずかしい、です……」

三女「じゃあ、恥ずかしくなくなるようにもっといじめてあげる」

使用人「や、やぁ……!」

三女「ふふ、女の子みたいな声じゃない……たっぷりいじめてあげる」

三女「私無しじゃ生きられなくなるの……射精道具として養ってあげようかしら?」

オナ禁中にこんなの書いたらやばいんだけど
触ってないのに先っぽがとろとろになっちゃった///



三女「しこっていいのよ」

女「……はぁ」

女(使用人さんたちには申し訳ないけど……戻ったら……)

女(いつまでも男さんに甘えているわけにもいかない……だけど、帰るのは嫌だ)

女(なんで……? なんで私の家は私の拠り所じゃないの?)

女(姉さんたちのせいだ……全部、あの人たちのせいだ)

女(私は散々苦しめられて、使用人さんたちは私を必死に探して)

女(男さんは……逃げてきた私を匿って、初対面なのに優しくしてくれた)

女(それなのにあの人たちは……!)

男「……女さん?」

女「ひゃい!」

男「今凄く怖い顔してたけど、どうしたの?」

女「い、いえ……気のせいですよー」

男「そか」



男「姉たちのことか」

女「っ!?」

男「あ、本当にそうだったんだ」

女「あ、あーーー!」

男「……無理もないか、さっき俺が話してたの聞いてたろ」

女「はい……」

男「……何を考えてたかは聞かないけど、当ててみようか」

女「ど、どうぞ」

男「そうだな、『姉たちが死んだら』だろ」

女「え、ええっ!? さすがにそんなことは思ってませんよぅ」

女「確かに『消えてくれたら』とは何度も思いましたけれど……さすがに死ねとは」

男「いいんじゃないの? あんな奴が死んだって」

女「えっ……」

男「そうだろ? あんな汚い心の持ち主が生きていいと思うのか?」

男「もしも手を下せて、なんの罪も……いや、多少の罪なら即座に殺すな、俺は」

女「お、おとこさん?」

男「あんまりに罪が重いと、女さんと一緒にいられなくなるだろ?」

男「俺の命題はあくまで女さんを幸せにすることなんだからさ」

女「……」

男「あいつらが死ねば、女さんは幸せな家に帰れて、煩わしい姉はもうどこにもいない」

男「それでいいだろ」

女「いやです」

男「……なんで」

男「あんな姉なんだろ、消えて欲しいと思ってるんだろ」

女「そうじゃないんです!」

男「っ」

女「私の幸せは……男さんしか作れないんです」

女「他の誰も、私自身も……『女』を幸せに出来ない」

男「じゃあ、どうすればいい?」

女「ずっとそばにいてください」

男「そしたら、家が」

女「家なんか知りません、そんなものより男さんのほうがよっぽど大事です」

男「……お父さんは? 使用人さんたちはどうなる」

女「そんなことどうだっていいんですよっ!」ダンッ!

女「私には男さんしかいらない! 他のものなんか全部捨てて、男さんと二人で生きていきたい!」

女「もう誰かに気を使いながら生きるのは嫌なんです! 自分の考えに他人の事情を挟まれたくない!」

女「私はいつだってそうして苦しんできた! だからしがらみのない、大好きな男さんと一緒がいいんです!」

男(俺は……こんなに想われていたのか)

男(女さんにとって、俺の懐はまさしく桃源郷だったわけだ)

男(今まで言えなかったちょっとしたわがままが言えて、肌の温もりを感じて……)

男(……桃源郷から離れたいわけがないな)

男(俺が女さんを救うためと考えていたのは、姉を排除して女さんを家に帰すこと)

男(女さんにとってみれば、それはすなわち桃源郷から離れることと同義)

男(桃源郷には二度と戻ることが出来ない、一方通行の下界へのエレベーターってこと)

男(……なんだ、悪いのは俺もじゃないか)

男(『桃源郷』である俺が、女さんを縛っているんだ)

男(畜生、考えが全く浮かばねぇ……!)ギリッ

女「男さん……」ギュー

女「あったかくて、優しくて、綺麗な男さん……」

男「女さん……?」

女「……だいすき」ドンッ

男「っく!」ドタ

女「すき、すき、すき……だいすき」チュッ

ごめんなさい、ff8買ってやってたんです 今宇宙にいます
アルテママルチjしたスコール強過ぎわろた

男「っ」

男(キス……?)

女「ん、ふっ……」チュゥゥ

男「んんんぅっ」バッ

男「な、何してくれてんだっ」

女「伝えたかったんですよ? 私の愛を……」

男「……愛?」

女「もう、いけずなんですから」

チュッ

男(また……)

女「……胸がどきどきして苦しいです、あなたのせいですよ? こんなに愛させてしまったんですから」

女「早く、男さんのモノにしてください……それが私の最上の喜びになるんです」

男「女さんどうしたの? さっきと全然様子が違うけど……」

女「……あんな私でいたくなかった」

女「何から何まで溜め込んで勝手に苦しんで、でも誰かに助け出されることをいつも期待していた」

女「他力本願の私がたまらなく嫌になりました」

男「他力本願って……自分でどうにもならないから助けを求めるのは他力本願じゃないよ」

女「……本当に優しいんですね、あんな私のことを擁護してくれるなんて」

女「でも、貴方が私を庇えば、かえって私は惨めになる」

女「弱い自分が嫌で嫌でたまらなくなるんです」

男「今の女さんは、どういう女さんなの?」

女「……自分の理想をどうにか再現しているだけですよ」

女「自分の意見を言えて、男さんにちゃんと愛を伝たかった」

男「……無理しないで」

女「無理じゃないです、今こうして出来ているのですからずっと出来ます」

男「壊れるよ……自分が自分でなくなってしまうかもしれないよ」

女「むしろその方がいいですよ? 男さんへ愛を伝えられているならどうなっても構いません」

男「俺のこと、好きなの?」

女「大好きです」

女「他の何もいらない、男さんだけあればいいと思っていますよ」

男「……だったら」



男「俺が今から女さんに関わらないって言ったらどうする?」

女「……嫌」

女「いや、いや、嫌! そんなことになったら生きてる意味なんかない!」

女「どうすればいいの? どうすれば私と一緒にいてくれるんですか!?」

男「……本当の自分と向き合って」

男「今の女さんは作り物だよ、俺の好きな女さんじゃない」

男「……笑顔じゃないもん」

女「え?」

男「俺は女さんの笑顔が好きなんだ」

男「女さん、ずっと笑ってくれなかった」

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