穂乃果「海未ちゃんといっしょ」 (134)

※キャラ崩壊や口調がおかしいなどあるかもしれませんが生温かい目で見てやってください
※初投稿です
※ほのうみです

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穂乃果「ん……ふぁ……うう、もう朝…?」ネムネム

穂乃果「眠い……穂乃果の部屋じゃない……ここどこ……」キョロキョロ

穂乃果「ん?…あっそか、昨日から海未ちゃんの家に泊まってたんだ!」ガバッ!

穂乃果「海未ちゃんがいない……もう朝稽古してるのかな?相変わらず早いなぁ」キョロキョロ

穂乃果「……」

穂乃果「そういえば昨日の夜、海未ちゃんと一緒に起きる約束したんだった…」

穂乃果「また海未ちゃんに馬鹿にされちゃう!はやく起きなきゃ!」

道場の入り口


海未母「あら穂乃果ちゃんおはよう」

穂乃果「あっおばさん!おはようございます!」ペコリ

海未母「今日も元気があってよろしい。そういえば今日は随分と早起きなのね」

穂乃果「海未ちゃんと一緒に起きるって約束してたんだけど……寝坊しちゃったんです」シュン

海未母「別に海未さんと合わせなくてもいいのよ?」クスクス

穂乃果「でも穂乃果、普段からこんなんだし……だらけてるから、しゃんとなさいってよく海未ちゃんに言われます」アハハ

穂乃果「だからこそ、しっかり者の海未ちゃんみたいになれるように、って思って張り切ってたんですけど…」ズーン

海未母「……」

穂乃果「やっぱ穂乃果って駄目なんだなーって、こういうことがある度に思うんです」アハハ

海未母「穂乃果『さん』」キリッ

穂乃果「は、はいっ!?」

海未母「すぐそうやって自虐するのは辞めなさいと以前にも行ったはずです」メガネスチャッ キリッ

穂乃果「えっ、ちょっ、ええっ…?」アタフタ

海未母「園田家へ嫁入りをするのであればもう少し堂々としていなさい、と以前に何度も言ったはずです。忘れてしまって?」メガネクイッ

穂乃果「……あっ!」ピコーン

穂乃果「お、『お義母様』!朝方から嫁姑ごっこは流石に…」アセアセ

海未母「朝だからなんだというのです。常日頃から気を引き締めておかなじぇれば、とても園田の妻には相応しくはありませんよ?」キリリ

穂乃果「うっ…確かにそうですけど」

海未母「ですが、穂乃果さんの海未さんへの気持ちはよくわかりました」

海未母「丁度いい機会です。ついていらっしゃい」パタパタ

リビング

海未母「えっと…ここをこうして、こうやって……」ピッピッピッ

穂乃果「(テレビのリモコンで何してるんだろう)」

海未母「ピッピッピっと……出来ました」

海未母「穂乃果さん、テレビ画面をごらんなさい」

穂乃果「…?なんでテレビに海未ちゃんが映ってるんだろ」

穂乃果「しかも道着着てるし…もしかしてこれって」

海未母「道場に監視カメラつけているの。海未さんの稽古姿を録画するために」

穂乃果「いいんですか!?この前道場でふざけあってた時に神聖な道場が~って海未ちゃんに穂乃果、怒られたことあるのに」

海未母「一人で行う稽古をしっかりとやっているか確認をしていなければ、親としての責任は果たせません」

海未母「海未さんの事だからありえないとはいえ、一応ね」

海未母「段位をとったあたりから一人で稽古を行うようにさせたものだから、その時に設置したの♪」ウフフ

穂乃果「いいのかなぁ……。でも、それにしても……」ジーッ

海未「1!2!3!4!…」ブンッブンッ

穂乃果(いつになく真剣な表情……それに)ジーッ

海未「コテッ!…メェーンッ!」

穂乃果(すごい汗かいてるし、動きも早いし…)

穂乃果(海未ちゃん、毎朝こんなに激しい稽古をやってたんだ……)

穂乃果「……」ポーッ

海未母「穂乃果『ちゃん』」

穂乃果「っ!はい!?ごめんなさいお義母様!」

海未母「クスクス、そんなに警戒しなくても、もう元の呼び方でいいのよ?」

海未母「…それで、海未さんの姿に随分見惚れていたみたいだけど」

穂乃果「うん……海未ちゃん毎日朝からあんな厳しい稽古をやってるんだなって」

海未母「まあ習慣みたいなものですから」

穂乃果「誰にも言われるまでもなく、自分からあんなことをするようにしてるなんて……流石だなーって」

海未母「ふむ……」

穂乃果「海未ちゃんのこと、幼馴染だからあまりにも知りすぎてると思ってたけど」

穂乃果「お稽古の事とかはただ『大変』としか聞いてなくて、実際見てなかったから」

穂乃果「こうやって実際に目にしてみると、海未ちゃんが毎日こんなに大変な思いをしてたんだって思っちゃって…」

穂乃果「だから、なんか海未ちゃんが遠い存在になっちゃった気が…あはは」シュン

海未母「……」

穂乃果「…おばさん?」

海未母「穂乃果ちゃんっやっぱ可愛いっ!」ガバッ モッギュー

穂乃果「えっと、おばさん?」

海未母「やっぱりあなたうちの娘になっちゃいなさい!きぃちゃんにも話はつけておくから!」モッギュー

穂乃果「そ、そんなの無理に決まってるじゃないですか!?落ち着いてください!」アセアセ

海未母「ああ……海未さんも穂乃果ちゃんみたいな可愛らしさを持った娘であれば…」

海未母「園田家の跡取りとして、たくましく育ってくれたのはいいのだけれど…」

海未母「女らしい、というよりかは男らしい側面のほうが強い気がするときもあるの」

海未母「昔からお遊戯や学芸会の時は穂乃果ちゃんがお姫様を、海未さんは王子様というのが周囲としても当然のような雰囲気だったじゃない?」

海未母「周囲に認められるほどの能力があるのはいいことですがね…」フゥ

穂乃果「……おばさん、海未ちゃんがそれ聞いたら悲しむんじゃ…」

穂乃果「(やっと解放された……)」フゥ

海未母「でも、遠い存在になっちゃった、というのなら穂乃果ちゃんはどうしたいの?」

穂乃果「えっ…?それはいったい…」キョトン

海未母「海未さんに対して、今のままだと何か不安な感じを覚えたのでは?」

海未母「あまりにも近すぎた存在だった分、知らないことを実感することでそれが余計に大きく感じてしまった…」

海未母「だからこんなに近くにいるはずなのに、遠くにいるかのように思えてしまった…そんなところじゃないかしら」

穂乃果「…やっぱり海未ちゃんのお母さんなだけあってすごいや。穂乃果の思ってることをが御見通しになっちゃってる」

海未母「それはあなたがきぃちゃんの娘だからかもしれません。これくらいできなくては将来の姑としてはやっていけないから♪」ウフフ

穂乃果「おばさん…」ジーン

海未母「それで、改めて聞くけれど、穂乃果ちゃんはどうしたいのかしら」

穂乃果「…海未ちゃんのことをもっと知りたい、です」

穂乃果「生まれた時から、ううん、生まれる前からずっと一緒だった海未ちゃんなのに穂乃果、知らないことが一杯ある」

穂乃果「もちろん海未ちゃんのことは誰よりも知っているつもり、って思いたいけどわざと見ないふりをしてた部分もあるかもしれないし」

穂乃果「だからこそ、海未ちゃんから逃げずに、ありのままの海未ちゃんを知りたいなって思ったんです」

穂乃果「もちろん、ありのままの海未ちゃんを見て、今までと印象が変わらなくてもそれはそれでいいけれど…」

穂乃果「でも、きっと今のままだと穂乃果は駄目だと思うんです」

穂乃果「……何が駄目なのかはうまく言えないけど…えへへ」

海未母「……」ジーン

海未母「わかりました。じゃあ穂乃果ちゃん、今日から海未さんと一日、いや一週間でも一か月でも、一緒に過ごしてみたらどうかしら?」

穂乃果「…?どういうことですか?」キョトン

海未母「学校がある日も、朝も夜も休日も、海未さんの傍にいながら過ごしてみなさい」

海未母「そうやって海未さんと同じ目線で暮らすことで、普段知らないものも見えてきて、より一層近づけるかもしれないということね」

海未母「もちろん、就寝食事お稽古学業全ての時間常に一緒にいることが好ましいと思います」

海未母「そうすれば海未さんのやっていることを追体験できるだろうから、海未さんの辛さや苦しみ、それを超えて実感できる喜びなどもわかるかも…そんな感じです」

穂乃果「おお…なるほど…」

海未母「そのためにも、外泊許可、というより園田家への居候(仮嫁ぎ)として穂乃果ちゃんを迎える必要があります」

海未母「ということでそのことをきぃちゃんに連絡してきます。海未さんがそろそろ稽古あがりの時間なので迎えに行ってみるのもいいんじゃないかしら」パタパタ

穂乃果「あ、ちょっと!……行っちゃった」

穂乃果「おばさん相変わらず行動が早いなぁ…」

穂乃果「それにしても……」

穂乃果(海未ちゃんと一緒に、同じ目線で暮らす…か)

穂乃果(毎朝の早起きとか、お稽古とかすごい大変だって何度も聞いたし)

穂乃果(きっと穂乃果の想像以上に大変なんだろうなぁ…)

穂乃果(でも、これってチャンスだよね?海未ちゃんのことをもっと知ることができるわけだし)

穂乃果(海未ちゃんみたいな生活をすることで穂乃果だってしっかりすることができるようになるかもしれない)

穂乃果(それに海未ちゃんのことを、遠くにいるかのように思っちゃうのは嫌だしね!)

穂乃果(そのためには穂乃果も海未ちゃんに付き合ってパワーアップしなきゃいけないんだ!きっと!)

穂乃果「よーし!!やってみせるぞー!!おーー!!」

穂乃果「そうと決まったらタオルと飲み物を持って海未ちゃんを迎えにいこーっと♪」ルンルン

穂乃果「待っててね、海未ちゃん♪」トコトコ

AM5:00~AM6:00 朝稽古

道場

海未「それで、一週間私に付き合って過ごすということになったわけですか」

穂乃果「うん♪おばさんがなんか張り切っちゃってさ!」

穂乃果「それに、穂乃果だってやってみたいと思ってたし!」

海未「お母様は一体何を考えているのでしょうか…」

穂乃果「早く汗ふいて、シャワー浴びてご飯食べないと学校遅刻しちゃうよっ!」

海未「はいはい、分かりました」

穂乃果「よーし!穂乃果頑張っちゃうからね!」

海未「頑張るのもいいですけれど、あまり無茶をしては駄目ですよ?慣れないことはするものではないですし」

穂乃果「だいじょーぶだって!ほらほら、シャワーの準備ができていますよ旦那様~♪」

海未「本当に大丈夫なんでしょうか……不安です」

AM6:00~7:30 身支度、朝食


海未「それでは行って参ります」

穂乃果「いってきまーす!」

海未母「いってらっしゃい、二人とも」

園田家前

雪穂「お姉ちゃーん!毎度毎度海未ちゃんの家に家出するのはいいけど鞄も持ってってよー…」ゼェゼェ

穂乃果「おおー雪穂ありがとっ!鞄持ってきてくれるのも慣れたもんだね?」

雪穂「褒められることじゃないし…」

雪穂「しかもそれってお姉ちゃんが海未ちゃんの家に何度家出したかってことにもなるんだけど」

穂乃果「気にしない気にしない!」

雪穂「少しは気にしてよ!……海未ちゃんごめんなさい、お姉ちゃんが何度もお世話になって」

海未「いつものことですからいいですよ。雪穂も大変ですね」ナデナデ

雪穂「うう…気遣いがとても身に染みる…」ウルウル

穂乃果「ほらほら海未ちゃん!遅刻しちゃうよー!」

海未「はいはい。それでは、また」

雪穂「お姉ちゃんのこと、ちょっとの間だけど宜しくお願いします……」

神田明神

穂乃果「ことりちゃんおはよっ!」

ことり「おはよー!穂乃果ちゃん、海未ちゃん♪」

海未「おはようございます、ことり。すいません遅れてしまって」

ことり「ううん、いいよ♪相変わらず穂乃果ちゃんのお世話に手を焼いてるみたいだねっ」

海未「そうなんです。穂乃果ったら…」

穂乃果「また海未ちゃんの説教が始まる!うわーん海未ちゃんがいじめるよーことりちゃーん!」

ことり「よしよし♪海未ちゃん、穂乃果ちゃんをいじめたらいけませんよ?」ナデナデ

海未「あなたはどっちの味方なんですか!それより早くいきましょう、遅刻してしまいます!」

ほのこと「はーい!」

AM7:30~8:00 登校

教室

穂乃果「えーっと、30分くらいあれをやって登校時間が大体20分くらい?でもお喋りしながらだから30分くらいかもしんないや」ブツブツ

先生「高坂」

穂乃果「夜のお稽古は何時くらいからやるんだろう……あとで海未ちゃんに聞かないと」ブツブツ

先生「高坂!」

穂乃果「おばさんにも一応相談してみようかな。何かと協力してくれそうだし」ブツブツ

先生「高坂!!」

穂乃果「わっ!ご、ごめんなさい!」

先生「お前いい度胸してるな…そんなに授業受けなくても大丈夫なら今度の試験徹底的に難しくしてやろうか…」ワナワナ

穂乃果「だ、駄目ですよ!難しすぎて追試落ちたらアイドル活動が……」アセアセ



海未(穂乃果……何をやっているんですか…)

ことり(穂乃果ちゃんどうしたんだろ…今日はなんかいつもと違って何かに集中してるみたい)

ことり(寝てるよりかはいいとは思うけど…)

AM8:30~AM12:00 午前授業

学校中庭

穂乃果「おっひるー♪おっひるー♪」ルンルン

海未「こういう時間だけ調子がいいんですから」

穂乃果「腹が減っては戦は出来ぬ!って言うでしょ?このメロンパン美味しー♪」アムッ

ことり「でも海未ちゃん、穂乃果ちゃんが美味しそうにご飯食べてるのを見ると、なんだかこっちも嬉しくなってこない?」

海未「それは…確かにそうですね」

穂乃果「海未ちゃんのお弁当も美味しそう!おばさんって料理上手だもんね!」

海未「いえ、これは私が作ったんです」

穂乃果「ええっ!?海未ちゃんが!?」

海未「そ、そんなに驚くことですか?」

穂乃果「い、いつの間にそんなことを…」

海未「その言い方だと料理をすることが珍しいとでも言いたそうな感じですね…私だって女性らしいことはしますよ」

穂乃果「いや、そうじゃなくって…ただでさえ忙しいのにいつ作ったのかなーって」

ことり「海未ちゃん今朝もお稽古してたんでしょ?大変だよね」

海未「習慣ですし、慣れたらそんな大変でもないですよ」

穂乃果「(今朝作ってるところ見なかった…明日から穂乃果も海未ちゃんと一緒にお弁当作ろう)」

AM12:00~PM1:00 昼食

穂乃果「ううっ…お腹がいっぱいになったらまた眠気が」ウトウト

海未「穂乃果、起きてないとまた雷を落とされますよ」

ことり「穂乃果ちゃん頑張って!」

穂乃果「そんなこといっても…」

海未「ほら、しゃんとなさい!」ユッサユッサ

先生「園田!高坂の旦那役をやるのもいいけど場をわきまえるんだぞ?自分自身の勉強をおろそかにしちゃいかんしな」ケラケラ

海未「だ、誰が旦那役ですか!」カァ

ことり「海未ちゃん顔真っ赤だよ?」ニヤニヤ

海未「ことりも煽らないでください!ああっ穂乃果も寝てないでちゃんと勉強を…」

穂乃果「うー…」ネムネム

PM1:00~PM4:00 授業という名の体力回復タイム

学校屋上

海未「絵里、ちょっといいですか」

絵里「何かしら?」

海未「その…最近家で日舞の練習に力を入れてしまっているせいか、ダンスのステップがおかしくなっている気がするんです」

海未「真姫が言ってましたが、日舞もダンスも互いに重心の使い方がまるで違うものらしいので、そのせいかもしれません…」

海未「何かいい手はないものかな、と思いまして」

絵里「そう…海未のお家に関することだから日舞の練習を少しの間休むってこともできなさそうね…」

海未「幸い体力は有り余っているので特化した練習を試してみたいのですが…もし絵里がよければメニューを組んでくれませんか?」

絵里「別にいいけど…その代わりものすごいハードトレーニングになるわよ」ニヤリ

海未「構いませんよ。みなさんに迷惑かけることのないようにはします」

絵里「大した自信ね…海未なら普通にこなしちゃいそうなのが恐ろしいわ」クスクス

海未「…なんか私に対して変なイメージ持ってないですかね?」

絵里「別にぃ?相変わらず責任感の塊の海未ちゃんだなっておもっただけよ♪」



穂乃果「…海未ちゃん、なんか絵里ちゃんと二人きりで話してるけどなんか楽しそう」

穂乃果「なに話してるんだろ…そんなにこそこそしなくてもいいのに……ぶー」

PM4:00~PM6:00 μ'sにて練習

真姫「このあとどうする?」

凛「凛はラーメン食べに行きたいにゃ!かよちんも一緒にいこ!」

花陽「う、うん!」

にこ「あんた達、買い食いもいいけど太るわよ…ダイエットする羽目にならないようにちゃんと管理しなさいよ?」

絵里「にこはどうする?」

にこ「私はパス。アイドルたるもの日ごろから意識を高めておくことが理想なのよ♪それは食べるものに関しても同様ニコ!」

絵里「じゃあにこは不参加っと…穂乃果達はどうする?」

海未「すいません、私もお先に失礼いたします…」

真姫「海未は日課のお稽古があるんだものね。あの練習の後にまた激しい運動するなんて信じられないわ」

海未「ふふ、習慣付くというのは恐ろしいものでしょう?」

海未「あ、穂乃果とことりは参加しないのですか?」

穂乃果「穂乃果は海未ちゃんと一緒に帰るよ。ごめんね絵里ちゃん」

ことり「私も海未ちゃん達と一緒に帰るね」

絵里「そうね、じゃあまた明日」

海未「ごきげんよう、みなさん」

帰宅路

ことり「へー海未ちゃんのお母さんにそんなことを」

穂乃果「うん!とりあえず今日は海未ちゃんの一日のスケジュールを追って見て明日から実行しようかなって」

ことり「じゃあ海未ちゃんと一緒に朝の稽古とかもやるの?」

穂乃果「そーだよ!海未ちゃんとおばさんからは許可もらってるし!」

海未「私は渋々ですけどね…経験がないと大きなけがの原因にもなりかねませんし」

穂乃果「大丈夫!そこは海未ちゃんを信じてるから!」

ことり「もし怪我しちゃったら保健委員のことりにお任せあれ♪無理しちゃだめだよ穂乃果ちゃん♪」

穂乃果「大丈夫だって!ね、海未ちゃん」

海未「はぁ…」

PM6:00~PM6:30 帰宅

園田道場

海未「今日は参加しないのですか?」

穂乃果「うん、まずはどんなものか見学するよ」

海未「じゃあ明日から参加するのですね…あまり向いてないと思ったらいつでも撤回していいですからね?」

穂乃果「うー!海未ちゃん穂乃果のこと馬鹿にしてる!穂乃果そんなに根性なしじゃないよーだ!」

海未「三日坊主の穂乃果の事です。布団の魅力に逆らえなかったり、μ'sの練習でクタクタになった時なんかがあるでしょう」

海未「そんなときは、きっと稽古の光景を思い出すだけで嫌になってしまいますよ」

穂乃果「ふーんだ!その言葉覚えててよね!ぜったいぜーったいやり遂げて見せるから!」

海未「ふふ、では期待していますよ、穂乃果」

穂乃果「結構門下生の人もいるんだよねそういえば…数十名程か…」

穂乃果「おじさんも教え役なんだ、…師範代?って確か凄いんだよね」

穂乃果「おじさんには書道教室でよく怒られた思い出しかないけど…でもやっぱり海未ちゃんのお父さんなだけあってすごい人なんだよね」

穂乃果「ん?海未ちゃんも教え役をやってる…相手は…女の子!?」

穂乃果「よ、よく見たら女の子の門下生が多い…」キョロキョロ

穂乃果「そういえば前、学校帰りに穂乃果の家で海未ちゃんとお茶しようとしたとき、下級生の子達といろいろあったっけ」

穂乃果「ものすごい勢いで海未ちゃんとのお茶を邪魔されたんだよね…」

穂乃果「…海未ちゃん相変わらず女の子にモテモテなんだなー」

穂乃果「相手の女の子すごい顔赤らめてるし。…海未ちゃんの女タラシ、ぶー」ムスー

PM6:30~PM8:00 稽古

海未「今日の稽古はこれで終わりです。お互いに、礼!」

門下生達「ありがとうございました!」



穂乃果「お疲れ様、海未ちゃん。明日から穂乃果も参加するから」

海未「…どんなことをするかは見学してたからわかるとは思いますが、本当にやるんですか?」

穂乃果「やるよ!やるったらやる!」フンス!

海未「μ'sの活動が終わった後にやる、ということも忘れていませんよね?」

穂乃果「大丈夫だって!そうやって信用してなくても絶対見返してみせるんだから!」

海未「信用していないわけではありませんが……こう言い始めたら穂乃果はもう聞きませんよね」

海未「わかりました、では明日のためにゆっくり静養しましょうか」

穂乃果「うん!」

ダイニング

海未母「海未さんご苦労様。穂乃果ちゃんもご苦労様」

穂乃果「ありがとうおばさん!…わぁすごいご飯」

海未「お母様、なんかいつもより豪華な気がするのですが」

海未母「たぶん気のせいですよ?」クスクス

海未「いや、でもこれは……お父様も何故笑ってるんですか」

穂乃果「いっただっきまーす!おいしそー♪」

海未母「はい、どうぞ召し上がれ。海未さんも早く食べないな。きっとすぐに全部なくなってしまいますから」

海未「は、はい、ではいただきます」

海未母「穂乃果『さん』一杯食べるのですよ♪」ニコ

穂乃果「はい!『お母様』♪」ニコニコ

海未(結局お母様の考えていることはわかりませんでした)

海未(ですが目の前にいる穂乃果の嬉しそうな顔を見て幸せな気分になれたので、これでよかったのでしょう…多分)

海未の部屋

穂乃果「ふーお腹いっぱい!ごちそうさま!」

海未「さて、時間も時間ですし早く入浴をしないといけませんね……穂乃果、先に入ってきていいですよ」

穂乃果「うんわかった!……あっそうだ」

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「海未ちゃんも一緒に入らない?」

海未「なっ…!」

穂乃果「時間節約にもなるし、それに背中を流してあげますよ旦那様~♪」

海未「ふっ、ふざけてないで早く入ってきてください!」

穂乃果「ぶー、海未ちゃんのけちー」

海未「何がケチですか!ほら、後が詰まってますから!」

穂乃果「はーい」トコトコ

海未「…全く、穂乃果は何を考えているのでしょうか」

海未「考えていても仕方ありません、先に寝支度をしときましょうか」

海未「穂乃果もお風呂に入った後はもう寝たいでしょうし」

海未「布団は…穂乃果にベッドを使わせて私は和室で寝るとしましょう」

PM8:00~PM9:00 食事・入浴・寝支度


穂乃果「ふー、さっぱりした!海未ちゃんお風呂ありがとー!」

海未「では次に私が入ってきますね」

穂乃果「ごゆっくりー♪」

風呂

海未「なんだかいつもより疲れた気分です…」チャプ…

海未「いつもと違って穂乃果がずっと傍にいるせいなのかもしれません」

海未「……ですが、何故かこの疲れが心地良い気がします」

海未「自分でもよくわかりませんが、もしかしたら……」

海未「っ!いけませんいけません、早く出ないとお母様に叱責を受けてしまいます」

海未「明日も早いことですし、余計なことはとりあえず考えないことにしましょう…」チャプ…

和室

海未「ふぅ…さっぱりしました」

穂乃果「…」

海未「ああ、穂乃果。あなたの寝床は既に用意しておきましたよ」

穂乃果「…」

海未「今日から私の部屋のベッドで寝てください」

穂乃果「…」

海未「私はここで寝ますから。その方が疲れも取れやすいですしね」

穂乃果「…」ムスー

海未「…?もしかして穂乃果、怒ってます?」

穂乃果「海未ちゃん!!!!」

海未「は、はいっ!」

穂乃果「いつもいぃ~っつもそうだけど、自分自身のことを後回しにしないでよ!」プンプン

海未「は、はぁ…?」

穂乃果「そりゃたしかに海未ちゃんに大事にされるのはうれしいけどさぁ!」プンプン

穂乃果「海未ちゃんの悪い癖だよ!そうやって自分はいいから他の人を優先するのって!」プンプン

穂乃果「海未ちゃんが苦しむんだったら大事にされても、嬉しくないよ!」畳バンバン

海未「く、苦しむだなんてそんな大げさな…ただ和室で寝るだけなのに」

海未(確かにベッドと違って寝心地はよくないかもしれませんが今はどうでもいいことでしょうしね)

穂乃果「大げさじゃないよ!」プンスカ

海未「そ、そうですか…?」

穂乃果「…というわけで、今日も海未ちゃんと一緒に寝かせてもらいます」

海未「…ここでですか?」

穂乃果「はい」

海未「あいにく敷布団の予備が他に無いんですが」

穂乃果「じゃあ今敷いてある布団を二人で一緒に使えばいいよ」

海未「流石にそれは狭いですよ…疲れを取るどころか余計に疲れてしまいそうです」

穂乃果「だったら海未ちゃんの部屋に行こうよ」

穂乃果「海未ちゃんのベッドと部屋にあるソファベッドをくっつけて使えば結構な広さになるし」

海未「……穂乃果がいいのであればそれで構いませんが」

穂乃果「じゃあそれで決定!」

海未「いいんですか?本当に」

穂乃果「いいの!」

海未の部屋

穂乃果「海未ちゃん温かい♪」

海未「余りくっつかないでください…暑いです」

穂乃果「海未ちゃんのいけずぅ~♪」

海未「はいはい」

穂乃果「ううっ海未ちゃんがそっけない…」

海未「ふざけていると眠れなくなりますよ?」

穂乃果「うっ…」

海未「明日早起きするつもりであれば大人しくなさい」

穂乃果「…はーい」

海未「まったく……おやすみなさい、穂乃果」

穂乃果「うん…おやすみ海未ちゃん……」


PM9:00(10:00、11:00)~AM4:30 就寝

穂乃果「えーっと海未ちゃんの一日のスケジュールは大体こんな感じかな……」

AM 5:00~AM 6:00 朝稽古
AM 6:00~AM 7:30 身支度、朝食
AM 7:30~AM 8:00 登校
AM 8:30~AM12:00 午前授業
AM12:00~PM 1:00 昼食
PM 1:00~PM 4:00 授業という名の体力回復時間
PM 4:00~PM 6:00 μ'sにて練習
PM 6:00~PM 6:30 帰宅
PM 6:30~PM 8:00 夜稽古
PM 8:00~PM 9:00 食事・入浴・寝支度
PM 9:00(10:00、11:00)~AM4:30 就寝

穂乃果「」

穂乃果「ううっ…今からくじけそう…だけど!」

穂乃果「穂乃果、絶対やり遂げて見せるから…!」

穂乃果「絶対に起きられるように、特製目覚ましを使っちゃおう…!」ピッピッピ

穂乃果「これで、よし…見ててね、海未ちゃん!」ゴゴゴ

なんかエラーが起きたり起きなかったり不安定すぎる…
急に蒸発するかもしれませんのでそん時はごめんなさいです

翌朝

海未「ん……ふぁ……」

海未「……良かった、疲れは取れているみたいです」ネムネム

海未「少し冷えますが、早く着替えて道場に向かわなければ…」

ホノカァ!ホノカァ!ホノカ、ホノカァ…ホニョカァ~…ホノカ♪…ホノカァ!ホノカァ!

海未「っ!」ビクッ

海未「なんで私の声がいきなり聞こえてくるんですか…」

海未「これは…穂乃果の携帯のアラーム?」

穂乃果「ん~…」ガサゴソ…ピッ

穂乃果「……すーすー」

海未「…二度寝ですか穂乃果」


海未「これは起こしてあげた方がいいのでしょうか…」

海未「こんなに気持ちよく寝ているわけですし…なんだか可哀想な気がしますね…」

海未「……でも」

(穂乃果「海未ちゃんなんで起こしてくれなかったの!?」)

海未「……なんて言われるのは目に見えてます」フゥ

海未「仕方ありませんね…」



海未「…穂乃果!起きてください!」

穂乃果「ふわっ…あ、海未ちゃんおはよぉ~」ネムネム

海未「おはようございます穂乃果」

穂乃果「海未ちゃんおはよ~」

海未「いいお目覚めで。…朝稽古の時間ですが、どうしますか?」

穂乃果「あっ…」

海未「私はこのまま寝ていただいてもかまわないのですが」

穂乃果「ダメ!ダメダメ!起きるったら起きるよ!!」ガバッ

AM4:30~5:00 起床、朝稽古の用意

道場

穂乃果「つ”、冷だ~い”…冷たい!冷たい!冷たい!ひぃぃぃ…」ピョンピョン

海未「そりゃ冬の道場に裸足であれば寒いのは当たり前です」

穂乃果「う、海未ちゃん平気なの…?」ピョコピョコ

海未「慣れてますから」

穂乃果「ううっ…これじゃあ冷たくて朝のお稽古なんてとても…」ピョコピョコ

海未「こればっかりは体質の問題ですからね…やはり無理は良くありませんし、諦めたほうが…」

穂乃果「嫌!穂乃果だって根性なしじゃないもん!」ビョッビョッ

海未「でも、あまりの冷たさに跳ねているしかないじゃないですか」

穂乃果「っ!……こ、これでどう”?」ブルブル

海未「……よろしい、ではあなたの意思を尊重します」

海未「ですが、無理は良くないので本当にダメなときは言ってくださいね?」

穂乃果「う”ん”、あ”りがと海未ちゃん”……」カチカチ

海未「では、まず神棚に向かって礼をした後、畳の上を軽く走りましょうか」

バァン!!
海未「こうやって受け身をとるんですよ」

穂乃果「ふむふむ」

海未「他にも前方回転、後方回転、前方飛び込み回転等もありますが…まずは仰向けの状態からやりましょうか」

穂乃果「…なんか地味だしつまんなそう」

海未「まあ地味といえば地味です」

穂乃果「もっとこうバシーッ!って投げたりヒョイヒョイ身軽な動きをするもんじゃないの?」

海未「……穂乃果!」

穂乃果「は、はいっ!」

海未「確かに受け身は地味だと思われています」

海未「ですが、これをおろそかにしていると大怪我のもととなるのですよ」

海未「地味だからとはいえ、何事も集中してやらなければいけません。わかりましたか?」

穂乃果「は、はい!」

海未「それに、全身を使う運動ですので、次第に身体も温まるでしょうしね」

穂乃果「よ、よーし」

海未「ふふ、頑張ってくださいね」

穂乃果「いだだだだだだ!!!!」地面バンバン!

海未「ご、ごめんなさい穂乃果、少々強くやりすぎました」

穂乃果「だ、大丈夫大丈夫!むしろこんなにすごいんなら、穂乃果もいざというときに使えるようになりたいし!」手サスリサスリ

海未「そんな簡単に使えるものではありませんよ」

海未「下手に使って相手を故障させたりしてしまっては元も子もありませんしね」

穂乃果「うん。もし完璧に使えるようになっても本当にいざというときにしか使わないよ。だって…」

海未「だって?」

穂乃果「海未ちゃんが穂乃果のこと、守ってくれるってわかってるし」

海未「穂乃果…」ジーン

穂乃果「えへへ、なんだか恥ずかしいな……さっ早く続きしよ!」

海未「……はい!」

海未「では続けましょう!この技は相手の手の甲のつかみ方が大事であって…」

AM5:00~6:00 朝稽古

海未「はい、神棚へ向かって…お互いに、礼!」ドゲザッ

穂乃果「あ、ありがとうございました…!」ドゲザッ

海未「よく頑張りましたね穂乃果。汗を沢山かいてしまいましたしシャワーを先にどうぞ」

穂乃果「……」

海未「…穂乃果?」

穂乃果「ご、ごめん海未ちゃん…穂乃果立てないや…」

海未「え?」

穂乃果「なんか身体がピキピキいってるような、筋肉痛かなこれ…いだだだ!」

海未「ほ、穂乃果大丈夫ですか…」

穂乃果「う、海未ちゃんごめん、お風呂場までちょっと肩かしてくれない?」

海未「…その様子じゃシャワーを浴びることすら難しそうですね…」

穂乃果「でも汗が気持ち悪いよぅ……そうだ!」

穂乃果「海未ちゃん、穂乃果がシャワー浴びるのを手伝ってよ!」

海未「ぶっ!な、何言ってるんですかいきなり!」

穂乃果「何って…一緒にお風呂入ろうって言っただけだけど」

穂乃果「もしかして海未ちゃん恥ずかしいの?」ニヤニヤ

海未「そ、そんなことありません!ただ、この歳になってそんなことは…」

穂乃果「裸のお付き合いなんて昔からやってきたことじゃーん♪ささ、はやく肩かして♪」手ヒラヒラ

海未「元気じゃないですか……とても先ほどまで動けないと言ってたようには見えません」

海未「……どうしても、一緒に入らなければいけませんか?お風呂」

穂乃果「うん♪」

海未「うう、恥ずかしい…」モジモジ


廊下


穂乃果「いだだだだ…」ヒョコヒョコ

海未「穂乃果すいません、私の教え方が間違えていたのか、手加減の仕方がうまくいかなかったのかもしれません…」

穂乃果「ううん、海未ちゃんのせいじゃなくて穂乃果が慣れていないだけ!」

穂乃果「それに、調子に乗って技をかけてってお願いした穂乃果のせいでもあるし!」

穂乃果「これから続けていけばこんなの平気になるよ!」

海未「そうだとしても無茶をさせたのは私の責任です。…すいません穂乃果」シュン

穂乃果「もー!海未ちゃんめんどくさい!穂乃果がいいって言ってるからいいの!」

海未「でも…でも!」

穂乃果「聞いて海未ちゃん」

穂乃果「穂乃果は、海未ちゃん以外の人相手だったらこんな無茶とかしないと思うんだ」

海未「……?」

穂乃果「だって穂乃果がこんな思う存分、我侭言っても受け止めてくれるのって海未ちゃんだけだと思うし」

海未「穂乃果…」

穂乃果「だから海未ちゃんだけ責任を感じる必要なんてないよ」

穂乃果「でももし責任を感じたいっていうんだったら……その時は穂乃果も一緒に責任を感じるから!」

海未「……」コクリ

穂乃果「えへへ、なんか格好つけて恥ずかしいこと言ってる気がするけど気にしないでね♪…いででで」

海未「……肩を貸していても、まともに歩くことが厳しいみたいですね」

穂乃果「うう…満身創痍ってこんなときに使うんだよねきっと…」ズキズキ

海未「仕方ありません。穂乃果少し我慢してください…よっと」ヒョイ

穂乃果「えっ…きゃっ」

海未「このままお風呂場へ持っていきます」

海未「暴れたら落ちますから、おとなしくしてて下さいね?」

穂乃果「は、はい…」チヂコマリ

穂乃果(お、お姫様抱っこだなんて…海未ちゃん意外とダイタンなんだね…)ドキドキ

穂乃果(ううーこんな時に意識しないでよ…穂乃果の心臓めっ!)ドキドキ


※シャワーは穂乃果がなんとか一人で浴びました

風呂帰り~ダイニング


海未「おはようございますお母様」

穂乃果「おはようございますおばさん!」

海未母「おはようございます。二人とも、朝早くから仲がいいのね」

海未「あまり突っ込まないでください…」

穂乃果「海未ちゃんの優しさが今日ほど身に染みたことはありません」

海未母「お姫様抱っこなんて見せつけてくれちゃって」

海未「っ!穂乃果、もう降りていいですよ!」

穂乃果「うわっ!い、いきなり落そうとしないでよ、こわかったー」ヒョコヒョコ

海未「早く朝食を食べないと遅刻してしまいますよ!」

穂乃果「はーい!」ヒョコヒョコ

AM6:00~7:00

穂乃果「うう…まだズキズキする…」ズキズキ ヒョコヒョコ

海未「穂乃果、そんな足取りで本当に登校できるんですか?」

穂乃果「へーきへーき…!っうぅ…」ヒョコッ ヒョコッ

海未「…どうやら難しそうですね、仕方ありません」

穂乃果「ちょ、ストーップ!」

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「お姫様抱っこで登校は流石に恥ずかしすぎるよ!」

海未「穂乃果、私が何故そのようなことをすると思ったんですか?」

穂乃果「さっきやったし!家の中ならまだしも流石に外では…」

海未「…私だってそのくらい分かります!ほら背中を貸しますから」

穂乃果「あ、うん。ありがと」

海未「これなら恥ずかしくないと思うのですが、どうでしょうか」

穂乃果「ん、だいじょーぶ。ありがと海未ちゃん」

海未「どういたしまして」

海未母「二人とも、見せつけてくれるのは構わないけれど、時間は大丈夫?」

海未「お、お母様!行って参ります!……早くいきましょう穂乃果!」

穂乃果「あ、うん!いってきまーす!」

海未母「はいはい、いってらっしゃい」


海未母「おんぶして登校とは……海未さんも中々ダイタンなことをします」

海未母「若いっていいですね」ムッフー

タッタッタッタ

穂乃果「海未ちゃんそういえば今日のお弁当はどうしたの?」

海未「先ほど作りました。もちろん穂乃果の分もありますよ」

穂乃果「ええっ!?いつ作ったのさ!?」

海未「朝食後、少し穂乃果がぐったりして休んでるときですかね」

穂乃果「むー!穂乃果も一緒に作ろうと思ってたのに!」ポカポカ

海未「頭を叩かないでください、痛いです」

穂乃果「むー!むー!」ポカポカ

海未「……お弁当を作りたい、とはいっても先ほどは筋肉痛のせいでぐったりしていたのに無理ですよ」

穂乃果「じゃあ明日から作るよ!筋肉痛も取れるだろうし!」

穂乃果「明日海未ちゃんがお弁当作るときになったら言ってよね!」

海未「あの時間にお母様と私達で台所に立つなんて…狭そうです」

穂乃果「じゃあ海未ちゃんの分も穂乃果のお弁当と一緒に作るよ!」

海未「…創作料理でいつも私のお腹を打撃を与えている穂乃果の手料理ですか」

穂乃果「人聞き悪いよ海未ちゃん!あれは手加減してるだけだし!」

海未「料理に手加減なんてものはありませんよ」

穂乃果「むー!今度からは本気だすもん!」プスー

海未「…ですが、そういうことでしたら明日から私のお弁当は穂乃果に作ってもらいましょうか」

海未「作るときは多少狭いでしょうけれど…まあ何とかなるでしょう」

海未(正直言うと穂乃果の手料理は食べたいですしね)

穂乃果「やったー!まっかせてよね!」

海未「ふふ、期待していますよ」

穂乃果「ことりちゃんおはよー!」

海未「ことり、お早うございます」

ことり「おはよー、穂乃果ちゃん、海未ちゃん」

穂乃果「ごめんね、待たせちゃって」

ことり「ううん、大丈夫だよ…見た感じじゃ大変だったみたいだし」

海未「ことり、あえて何も言わないでください」

ことり「う、うん。でもほかのみんなに変な噂されちゃうかも」

穂乃果「変な噂?」

ことり「おんぶされて登校なんて聞いたことないし…」

海未「…大丈夫だと思いたいですね」

穂乃果「穂乃果は余程変な噂じゃなければ別に大丈夫だけどね」

ことり「あはは…穂乃果ちゃんらしいや…」

AM 7:30~AM 8:00 登校

学校

モブ「高坂さん今日なにかあったのかな…」ヒソヒソ
モブ「憧れの園田さんが噂の幼馴染に…ぐぬぬ」ヒソヒソ
モブ「やっぱあのとき園田さんが穂むらに行く前で徹底的に妨害しておくべきだった…!!」ヒソヒソ
モブ「高坂さんって見かけによらずダイタン…」ヒソヒソ
モブ「あれが噂のお腹の中からの幼馴染の実力…ゴクリ」ヒソヒソ


ことり「やっぱり思った通りだよぉ…」

海未「直接危害が無いとはいえ、通りすがりに視線が集まるのは少し苦手ですね…」

穂乃果「海未ちゃんごめん、穂乃果のせいで…」シュン

海未「穂乃果、大丈夫ですよ。人の噂も七十五日といいますしそのうち消えるでしょう」

穂乃果「七十五日も海未ちゃんを苦しめることなんてできないよ!」

海未「穂乃果、七十五日というのは本当にその日数が必要ってわけじゃないですよ」

穂乃果「えっそうなの?」キョトン

海未「例え話ですしね…ほかにどうすることもできないですし、耐えるしかないです」

穂乃果「そっかぁ…」

ことり「ううん!耐える以外に方法はあるよ!」

海未「ことりには何か策があるのですか?」

ことり「いっそ皆に見せつけて、これが穂乃果ちゃんと海未ちゃん二人の普通のスキンシップだって意識させれば!」

ことり「皆の前でイチャイチャし続けていれば、それが普通、平常だって思うようになるもの!」

穂乃果「そして、そのうちみんな興味をもたなくなる…ということだね!さすがことりちゃん!それでいこう!」

海未「いけません!より視線がエスカレートするに決まってます!」

海未「それにその、、イチャイチャを続けるこちらのほうが参ってしまいますよ!」

ことり「いい方法だと思ったんだけどなぁ…」

教室

キーンコーンカーンコーン

先生「よーしお前ら席につけ、朝礼始めるぞー」

先生「ん?よおご両人、全校で噂になってるがくれぐれも授業中はイチャイチャするのは自重してくれよ?」

穂乃果「せ、先生!」

海未「ぜ、全校で噂って…」

先生「照れるな照れるな、ほら静かに!」

ヒソヒソヒソヒソ

海未(うう…また皆の視線が)

穂乃果(な、なんだか急に恥ずかしくなってきたよぉ…)

ことり(二人とも大丈夫かな…)

AM 8:30~AM12:00 午前授業

とりあえず今日はここまでです
平日はちまちましかあげることができないかもですが…スミマセン


穂乃果「ふーやっとお昼だ…」

海未「今日は屋上で食べましょうか?」

ことり「うん、それがいいと思う」

穂乃果「人目にあまりつきたくない気分だしね…」

屋上

ことり「…」ジー

海未「どうかしましたか?ことり」

穂乃果「どこか体調が悪いの?さっきからお箸が進んでないみたいだけど」


ことり「んーん、二人であーんとかし合ったりしないのかなって」

海未「ぶっ!!…い、いきなり何を言ってるんですかことり!」

ことり「穂乃果ちゃんのお弁当姿久しぶりに見たし、何か特別なことをするのかなーって思って♪」

海未「園田家で生活している関係上、お弁当箱持参になるんですよ!」

海未「中身は昨晩、母が気合いをいれて料理を作ってしまったおかげでその余りものがほとんどですが」

穂乃果「でもこのお弁当、すごくおいしいよ!海未ちゃんはずるいなーいつもこんなの食べてて!」

海未「いつも穂乃果のお母さんの料理を食べてる穂乃果だってずるいと思いますよ」

海未「この前おすそ分けをもらいましたがそれはもう絶品で…」

穂乃果「えー?そうかなあ」

海未「隣の芝生は青いといいますし」

ほのうみ(キャッキャッ)

ことり「……」

ことり「ごほん!そ・れ・で・あーんは?まだかなー!」ワクワク

海未「…ことり、何か怒ってないですか?」

ことり「二人の世界に入って無意識にイチャイチャし始めちゃったから、ことりは怒りました!」プンプン

穂乃果「ご、ごめんことりちゃん!」

ことり「ううん!別にそんなに怒ってないよ!そ・の・か・わ・り」

海未(あっ、これ逆らったらダメな時のことりですね……)



海未「ほ、穂乃果…あ、あーん…」

穂乃果「あーん♪んー美味しー♪」モグモグ

ことり「んー穂乃果ちゃん可愛い♪さっ次は海未ちゃんの番♪」

海未「ほ、本当にやるんですか…?」

穂乃果「穂乃果が上手にやるから大丈夫だよ!はい、あーん♪」

ことり「海未ちゃん、あーん♪」

海未「あ、あーん…♪」プルプル


穂乃果「どお?穂乃果のあーん♪は?」

海未「お、美味しかったです…」モグモグ

ことり「はぁ~可愛いなぁ二人とも…録画しておけばよかったかも…」

海未「それは勘弁してください…」

AM12:00~PM 1:00 昼食

教室

先生「この数式はここで活用して…高坂、この式を解いてみろ」

穂乃果「…」

先生「高坂」

穂乃果「…」

先生「高坂!」

海未「穂乃果、穂乃果…!」

穂乃果「」

モブ「し、死んだように眠ってます…」

先生「何ィ!?高坂ー!寝るなー!死ぬぞー!」ユッサユッサ

穂乃果「」

海未「早起きと朝稽古で疲労が溜まりすぎたのでしょうか…何ににせよまずい状態ですね…」

先生「高坂―!!」ユッサユッサ

穂乃果「」

PM 1:00~PM 4:00 授業という名の(略

穂乃果「体力全回復!…とまではいかないなぁ」

海未「あんなに睡眠をとったのに、そんなことを言ってどうするのですか…」

穂乃果「海未ちゃんと一緒にしないでよね!」

ことり「穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん、海未ちゃんは穂乃果ちゃんが寝てる時にフォローしてくれたんだから…」

穂乃果「あ、うん。ごめんね海未ちゃん、じゃなくてありがと!」

海未「えっ、あ、いや…どういたしまして…」

穂乃果「えへへ、さμ'sの練習へいこう!」

ことり「うん!」


海未「…穂乃果相手だとやっぱり調子が狂わされます」

海未「でもまあこればっかりは治るようなものじゃないですし、仕方がないのかもしれませんね」フゥ

海未「そういえば穂乃果、身体の痛みはもう大丈夫なんですか?」

穂乃果「……大丈夫だよっ!」ズキズキ

海未「嘘おっしゃい。顔に出ています」

海未「痛いのに無理して参加するのはやめたほうがいいのでは…」

穂乃果「……本当に大丈夫だよ。確かに結構痛むし、練習にも支障がでるかもしれない」

穂乃果「でもやりたいんだ」

海未「穂乃果…無理をするのは…」

穂乃果「こんくらい我慢できなきゃいつまで経っても慣れないだろうし!」

穂乃果「一度やるっていったんだもん!絶対にあきらめないから!」

穂乃果「…でも、本当に無理だと思ったら海未ちゃんにちゃんというから。…ね、お願い!」

海未「…………」

海未「わかりました。そこまで言うならいつも通りの練習をつきっきりで見てあげましょう」

海未「手加減はしませんが…それでもよろしいですか?」

穂乃果「うん!」

屋上


海未「穂乃果、少し動きが鈍い!」

穂乃果「ま、まだまだ!」ズキッタンッタンッズキッ

海未「もうバテたのですか!?まだ途中ですよ!」

穂乃果「こ、このっこのぉっ!」タッタッタンズキッ

凛「穂乃果ちゃんいつもと違って気迫が違うにゃー」

花陽「必死にかじりついていってる…なんだかスポ根漫画の主人公みたいだよね」

ことり「穂乃果ちゃん、まだ身体が痛むはずなのに…ちょっと心配」

真姫「海未に任せておけば大丈夫でしょ、たぶん」

穂乃果「はっ、ほっ、はっ、はっ」タンッタンッタン



穂乃果「いだだだだ!!」グググ

海未「穂乃果、力み過ぎです。私が体重をかけてる時は思い切り息を吐いてください」

海未「はい深く息を吸って―」

穂乃果「う、うん…すぅー…すぅー……」スゥー

海未「そう、そのままゆっくり吐いて…少しずつ体重をかけますから」

穂乃果「はぁー………」ハァー

海未「…………」グッ……グッ……

穂乃果「……いったぁ!」

海未「はい、直って。またリラックスした状態を作ったらまた反復しましょう」



穂乃果「園田家直伝のマッサージ~♪」

凛「いいなー穂乃果ちゃん。凛にもやってほしいにゃー」

海未「そんな大層なものではありませんよ、ただほぐしてるだけですし」

真姫「そんなこといっちゃって。前にやってもらったときすっごい気持ち良かったわよ?」

海未「気の持ちようで結構変わるでしょうし、そこまで持ち上げなくても…私はマッサージ師ではありませんよ?」フフ

ことり「あれ?穂乃果ちゃん」

穂乃果「…くー」

ことり「ね、寝てる…」


絵里「本当に疲れてるみたいね…噂には聞いているけれど、実生活に影響が出る前になんとかしたほうがいいんじゃないかしら」

希「ウチもそう思う。傍から見てると穂乃果ちゃん、あぶなっかしいやん」

絵里「本人がやりたい!とは言っても、見てるこっちがハラハラするわよ…」

海未「そうですね…何度か説得はしたのですが…」

にこ「穂乃果のことだし変なところで頑固だものね」

真姫「そこがいいところだと思うけど…でもこんなになるまでやる必要はあるのかはちょっとってのはあるかも」

海未「本人の意思を尊重して、根を上げるまで待つつもりではありましたが、穂乃果のためにも強く言った方がいいのでしょうか?」

にこ「海未はどうなのよ」

海未「?」

にこ「移動教室の度におぶったりして穂乃果を甘やかしているみたいじゃない」

にこ「噂にまでなってるほど注目の的になってるってことだけど、平気なの?」

海未「いや、まあ平気ではありませんが…穂乃果の為なら仕方ないかな、と」

にこ「そこがダメなのよ!海未は自分だけ我慢すればいいと思ってるけどさ」

にこ「実際にはあなたが思うような『穂乃果の為』になってないかもしれないじゃない」

にこ「なるべく穂乃果の負担を減らそうとしているのかもしれないけれど、それが逆効果になってたらどうするのよ」

にこ「『穂乃果のことを考えてくれてるんだ…期待に応えなきゃ!』」

にこ「『海未ちゃんが付き合ってくれてるんだもん、多少無理してでも頑張らないと!』」

にこ「なーんて感じに思ってたりする可能性だってあるんじゃないかしら」

希「海未ちゃんは基本穂乃果ちゃんに甘いからなぁ」フフッ

花陽「で、でも、やりたいことをやらせてあげるために、協力してあげることはそんなに悪いことなのかな…?」

絵里「悪いことってわけじゃないけど、いいことってわけでもない」

絵里「と、まあ受け取り方次第にはなるってことね」

海未「…」

絵里「ま、なんにせよ穂乃果が潰れることの無いように注意すること、それと日常生活に影響が出た時の対処法を考えておくべきだとは思うわ」

海未「皆さんに心配かけさせてしまって…すいません」シュン

絵里「謝ることじゃないわよ。別に否定したくて言ってるわけじゃないし、穂乃果の為になるんだったらそれでいいと思ってるし…」

絵里「ただ、何かあったからじゃ遅いから」

海未「ありがとうございます」


穂乃果「うみちゃー…うみちゃー…」

にこ「深刻な話してるのに肝心の本人は……まったく」

PM 4:00~PM 6:00 μ'sにて練習

海未「穂乃果、歩けますか?」

穂乃果「う、うん…」ズキッ

穂乃果「うう…ちょっと痛むかな…」ズキズキ

海未「まだ少し体が痛みますか…」

穂乃果「うう……練習中はそんな痛みがなかったのに、なんでぇ…」

真姫「興奮状態になってるときはアドレナリンってやつのせいで痛みが和らぐからかもね」

真姫「興奮から冷めてる今の様子じゃ練習にならないと思うし」


海未「とにかくおぶりますから…はい、肩に手を置いてください」

海未「それと、夜の稽古はやめにしましょう」

穂乃果「!それは嫌!」

海未「その身体で出来るんですか?ただでさえ身体を痛めてる状態で練習したわけですし」

海未「より酷くなってる可能性だってあります。そろそろ年貢の納め時ですよ、穂乃果」

穂乃果「大丈夫!直った!」

穂乃果「……ううっ」ズキズキ

海未「穂乃果…」


穂乃果「…ちょっと痛むけど我慢することだって大事だってば!」

ことり「穂乃果ちゃん、無茶しちゃだめだよ…」

穂乃果「泣き言言ってるばっかじゃダメだし!ほら、行こ!」スタスタ

ことり「あ……穂乃果ちゃん……」

海未「行きましょうか、ことり」

ことり「い、いいのかなあ…」

海未「穂乃果を信じましょう。言っても聞かないでしょうから…」

ことり「う、うん…」

ことり「じゃあ、穂乃果ちゃんあまり無茶しちゃだめだよ?」

穂乃果「うん!じゃあねことりちゃん!」

海未「ごきげんよう、ことり」

ことり「ばいばーい!」




海未「…穂乃果、限界だったらいつでもおぶりますからね」

穂乃果「大丈夫だって!海未ちゃんは心配性だなー」

海未「みんなに心配をかけたくないからって気丈に振る舞うのは構いません」

海未「しかし、今までもそうでしたが、あなたは私の前では弱いところを何度も見せてくれているじゃないですか」

穂乃果「え~…?そんな弱いところ見せたことあったっけ…」

海未「うみちゃんうみちゃんうみちゃん――って涙でぐしゃぐしゃにした顔をひっつけてきたのは誰でしたか?」

穂乃果「それちっちゃいころの話じゃん!それなら海未ちゃんだって――」

海未「穂乃果」

穂乃果「っ…何?」

海未「だからいいんですよ。強いところも、弱いところも見せてくれたって」

海未「そのほうが私も、穂乃果により近い存在でいられると感じることができて、嬉しいですから」

穂乃果「海未ちゃん……」

海未「だから、弱いところを見せないために強がる……なんてのは、今更ですよ?」

穂乃果「わかってるよ…海未ちゃんのえっち」

海未「え、えっち!?」

穂乃果「穂乃果の思ってることを簡単に見透かすだなんて…海未ちゃんにもそんなシュミがあったんだなー」

穂乃果「あーあ、これじゃ穂乃果、うかつに変なことを考えることなんてできないや」

海未「穂乃果!あまり人をおちょくらないでください!」

海未「それに何ですか!その、へ、変なことって!」

穂乃果「顔真っ赤だよ海未ちゃん♪うぷぷー♪」

海未「もう!」

PM 6:00~PM 6:30 帰宅

園田道場

穂乃果「イチ!…ニ!…サン!…シ!」ブンッブンッ

海未「数をこなすよりも姿勢を正しく!」

穂乃果「は、はい!……ゴ!……ロク!」ブンッブンッ

門下生A「園田さん今日はやけに張り切ってるわね…」

門下生B「これが幼馴染の力か…」

海未「そこ!集中しなさい!」

門下生AB「ご、ごめんなさい~!」

穂乃果「足の運び方の練習?」

海未「ええ、竹刀を持ちながら…こう」スッスッスッ

穂乃果「へー速い!」

海未「あと踏み込み等もありますが…まずはこの足さばきを覚えましょうか」

海未「基本は大事ですからね…それにフットワークにもなります」

穂乃果「こんなの簡単!ほいっほいっほいっ…あれ?あれれ?」

海未「ふふ、見た目以上に難しいでしょう?」

穂乃果「お、おかしいなあ…」

海未「周りの人を見て学ぶのもいいものですよ。ほら、あの方なんかはどうでしょうか」

門下生A「(そ、園田さんがこっち見てる…)」

海未「結構な腕前の方で、きっと足さばきを覚えるための参考になりますよ」

門下生A「(き、期待に応えないと…い、意識しすぎて足が!)」ヒョコヒョコ

門下生B「(無差別に見本にされるかもしれないのか…気をつけなきゃ)」ギクシャク

海未「?なんだかみなさんの動きがいつもと違うような…」

門下生達「(あなたのせいだよ!)」ギクシャク


穂乃果(海未ちゃんってやっぱニブチンだなー…)

穂乃果(でもおかげで変なことが起きる心配もないし、なんかホっとしちゃった)ホッ


海未「それでは稽古を終わりにします、お互いに、礼!」

門下生「ありがとうございました!」

穂乃果「あ、ありがとうございました!」



海未「お疲れ様でした、穂乃果。どうでしたか?初めての稽古は」

穂乃果「うん!すっごい疲れるけど、良かったよ!」

海未「ふふ、その調子であればすぐに根をあげるということはなさそうですね」

穂乃果「まっかせてよ!海未ちゃんに追いていかれないように頑張るからね!」

海未「それでは、汗をしっかり拭いて、夕食にしましょうか…お母様が待っていますし」

穂乃果「もーおなかぺこぺこだよー!」グゥー

PM 6:30~PM 8:00 稽古

今日はここまでです
長すぎて書き溜めを投下するだけで疲れるなんて甘すぎた…
あと4分の1程度ですのでよろしければお付き合いください

穂乃果「いただきまーす!」

海未「いただきます」

海未母「どうぞ召し上がれ。穂乃果ちゃんよく食べるわねぇ」

穂乃果「お義母さんのご飯だもん!美味しくて涙がでちゃいそう」ヨヨヨ

海未母「まあまあ穂乃果ちゃんったらお義母さんだなんて…きぃちゃんが嫉妬しそうね」

海未「そんなこといいながらだらしない顔になっていますよ、お母様…」

海未母「あらあら、海未さんに注意されてしまいました、いじわるねぇ、ね穂乃果ちゃん?」

穂乃果「海未ちゃんのいじわるー」

海未「はいはい…お父様も笑わないでくださいよ…」

海未「穂乃果は少々ふざけすぎです。あんだかたるんできているんじゃありませんか?」

穂乃果「そんなことないよ~?」

海未母「しっかりものですものね、穂乃果ちゃんは」

海未「…なんで穂乃果の肩を持つんですか」

穂乃果「お母様…私、もしや旦那様に捨てられてしまうかもしれません…」

海未母「穂乃果さん、厳しいかもしれませんけれどこれが園田の掟。耐えてもらわないと嫁ぐことはできません」

穂乃果「ううっそんな…」

海未母「しっかりしなさい!そんなことでは園田の妻としてやっていけませんよ!」

穂乃果「お母様…私、頑張ります!」ガシッ

海未母「その意気よ、頑張りなさい!」ガシッ

海未「なんなんですかもう!」プンプン

食後、海未の部屋

穂乃果「あれ?海未ちゃんお風呂行かないの?」

海未「穂乃果がお先にどうぞ。私は最後でいいですから」

穂乃果「いや、そうじゃなくて…ね?」

海未「?」

穂乃果「…海未ちゃんのニブチン!」

海未「失礼なこと言わないでください。言いたいことがあるなら直接言えばいいでしょうに」

穂乃果「う、海未ちゃんにもしかして焦らしプレイされてる…?」

海未「?」

穂乃果「…あーもー!穂乃果と一緒にお風呂行くの!」

海未「…何故?」

穂乃果「いいから!はやく!」

海未「ちょっ、引っぱらないでください!というか穂乃果あなた身体痛くないんですか!?」

穂乃果「もう治ったよ!」ズキズキ

風呂場

穂乃果「ほらはやく服脱いで!時間だって押してるんだよ!」

海未「ほ、穂乃果、ちょっと待ってください…」

穂乃果「はい、脱いだらお風呂場入る!」

穂乃果「お湯かけるよ!はいばしゃーん!」バシャーン

海未「えっと、そのくらい自分で出来ますから大丈夫ですよ?」

穂乃果「海未ちゃんに任せてたら朝になっちゃうよ!穂乃果がやるったらやる!」

海未(…何言っても聞かない状態になってますね)

穂乃果「椅子に座って!…そのままリラックスして」

海未「…わかりました」

海未(まったく…穂乃果はいったい何を考えて)

海未(…ん?髪になんだか違和感が)

海未「穂乃果、あなたシャンプーを…」

穂乃果「海未ちゃんみたいに上手じゃないけど、これくらいお世話させてよ」シャカシャカ

海未「…いえ、ありがとうございます」

穂乃果「いえいえ、どーいたしまして」




海未「あ、髪長いせいか洗いづらくありませんか?」

穂乃果「ううん、海未ちゃんの髪の毛穂乃果大好きだから平気」

海未「そうですか」

海未(自分でやるよりかは自由が利きませんが、これはこれでいつもとは違う感じがして…)

穂乃果「海未ちゃん、具合はどう?」シャカシャカ

海未「気持ちいいですよ、ありがとうございます穂乃果」

穂乃果「えへへ…ごめんね、無理やりこんなことしちゃって」

海未「本当ですよ!…何をするんだと少し混乱しましたし」

穂乃果「海未ちゃんに本当のことを話しても、海未ちゃんのことだしお世話させてくれないと思ったんだ」

海未「ああ…確かに私の事です、これくらい自分で出来ます!とか言って譲らなかったかもしれませんね」

穂乃果「穂乃果が海未ちゃんにしてあげることなんてこれくらいしかないし」

穂乃果「…いつもお世話になって、助けてもらってるのに、穂乃果じゃできること少ないから」

穂乃果「せめてこれくらいはって。…うん、わかってる。完全に自己満足だよね」シュン

海未「そんなことないですよ、穂乃果」


穂乃果「ううん、大丈夫だよ海未ちゃん。別に凹んでるわけじゃないし…ありがと」

海未「……そうですか」

穂乃果「はい!お湯、頭から流しますよー!ざぶーん!」バシャー

海未「ぷぅ、ありがとうございました、穂乃果」

穂乃果「どういたしまして!ささ、次は身体だよ!うっしっしぃ~!」手ワシワシ

海未「前は結構ですよ!?やってくれるのは背中だけで結構です!」

穂乃果「ちぇー海未ちゃんにわしわしやってみたかったのにー」


穂乃果「はい、一丁上がりだよ!ばしゃーん!」バシャー

海未「お疲れ様でした、穂乃果」

穂乃果「えへへ、お礼言われるなんて…ちょっと嬉しいな」

穂乃果「あ、海未ちゃんは浴槽に入っててよ。穂乃果も自分の身体洗ったら入るからさ」

海未「何言ってるんですか?穂乃果」

穂乃果「えっ…」

海未「あなたも私に洗われるんですよ」

穂乃果「…海未ちゃん?」

海未「さ、はやくそこに座りなさい」

穂乃果「…はい」


穂乃果(海未ちゃんの指気持ちいい…)

海未「具合はどうですか?」シャカシャカ

穂乃果「ばっちしだよ、ありがと」

海未「そうですか」シャカシャカ

穂乃果「……」

穂乃果(どうしよう!話題が無いよう!)

海未「穂乃果」

穂乃果「はいぃ!?」

海未「そんな声あげないでください、何も取って食おうというつもりじゃありません」クスクス


穂乃果「うん、ごめんね」

海未「そんなに謙遜しないでいいんですよ」



海未「…穂乃果は自分のしたいことをすればいいんです」

穂乃果「うん」

海未「今回のお母様と相談してやり始めてこともそうですが…」

海未「やめろ、とはいいません。あなたが自分で決めたことですし、安易に考えて行ってることではないのは知っています」

穂乃果「うん」

海未「ただ、穂乃果の身に何かあったら心配してしまいますから…私だけではなく、皆も」

穂乃果「…うん」

海未「はい、流しますよ」バシャー

穂乃果「…」

海未「はい次は背中洗いますね」

穂乃果「うん」


海未「…正直、すぐ根を上げると思いましたが、穂乃果のこと見直しました」

海未「とはいってもまだ一日しかたっていませんが」

穂乃果「えへへ…ありがと」

海未「ふふ…どのくらい続けるのか決めているんですか?」

穂乃果「一週間くらいかな?…迷惑かけちゃってるのは分かるけど、やってみたいんだ」

海未「…私に迷惑をかけるとか、あまり気にしないでください」

穂乃果「うん」

海未「ただ、期間を決めてやるのであれば私もあなたのその心意気に応えなくてはなりませんからね」

海未「明日からはもっと厳しくいきますから、覚悟しておくように」

穂乃果「あはは…お手柔らかにお願いします」

海未「もちろんお稽古以外もです。文武両道、学問もしっかり行うように私が厳しくしますから」

穂乃果「うう…普段から授業中寝ちゃうの癖になってるから…」

海未「だからですよ。この際習慣づけをして、日常生活のマイナス部分を克服しましょう」


海未「できるかぎり、私も穂乃果を手助けしますから…ね?」

穂乃果「うん!…あれ?」

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「いや背中だけしか洗ってくれないのかなーって」

海未「え、いや…正面はその…」

穂乃果「うふふっ海未ちゃん恥ずかしがってるー!いいやん!海未ちゃんエロいやん!」

海未「何で希の真似をしてるんですか!」

海未「それに私はエロくなんてありません!」

カポーン

海未「湯加減はどうですか?」

穂乃果「うん、温かいよ」

海未「本当は少しぬるめの方が疲労回復にはいいのですが…」

穂乃果「でも気持ちいいよ…眠くなってきちゃった」

海未「のぼせてしまいますから、あまりにも眠たかったら出ましょうか」

穂乃果「うん…」

海未「…穂乃果?」

穂乃果「…」

海未「穂乃果、穂乃果、早く出ますよ。寝てしまうと少々危険です」

穂乃果「すー…」

海未「言ったそばから寝てしまうとは…やはりよほど疲れているみたいですね」

海未「…仕方ありません。恥ずかしいでしょうが少々我慢してくださいね、穂乃果」ザバッ

洗面所

穂乃果「んあ…?うみちゃん…?」

海未「おはようございます穂乃果」

穂乃果「なんで穂乃果抱っこされてるの…?」

海未「あなた浴槽で寝てしまったじゃないですか」

海未「このままだと身体を拭くこともできません。裸のままだと湯冷めもしてしまいますし、早く降りてください」

穂乃果「あ、うん…」

海未「はいバスタオルです。もたもたしていると湯冷めしますよ」

穂乃果「穂乃果寝ちゃったんだ…ううっ全然覚えてないや」

海未「相当疲れていたんでしょうね。今日は慣れないことをしましたから、無理もありません」

穂乃果「あの、海未ちゃん…ご」

海未「ストップ、もう謝るのはやめにしましょうか」


穂乃果「え、でも…」

海未「こういうときは、謝るのではなく…」

穂乃果「…ありがと海未ちゃん」

海未「そういうことです。どういたしまして」

穂乃果「あっパジャマはいつものやつ着ていい?」

海未「ええ、既にあなた専用になっているようなものですしね」

穂乃果「やったー!海未ちゃんの青色パジャマとお似合いの色って雑誌で見たからね!」

海未「そうなんですか?色の相性なんてあまり気にしていないものですから」

穂乃果「オレンジと青色ってねー相性ぴったりなんだよ!えへへっ♪」

海未「なんだか照れてしまいますね」テレテレ


穂乃果「あ、そういえば海未ちゃん」

海未「なんでしょうか」

穂乃果「穂乃果の生まれたままの姿、海未ちゃんに見られちゃったんだよね?」

海未「えっ!?あっ、いや…その…」

穂乃果「穂乃果、もうお嫁にいけないな~♪」

海未「しょうがないじゃありませんか!あのままだとのぼせてしまいますし、緊急避難のようなものだったんです!」

海未「それに、裸の付き合いなんて今更だって穂乃果も言ったじゃありませんか!」

穂乃果「わかってるよ~♪海未ちゃんかわいい♪」

海未「うう…もう知りません」

PM 8:00~PM 9:00 食事・入浴・寝支度

今日はここまでです
もうほんのちょっとだけ続くんじゃ
本当にあと10レスもないくらいで終わりますんで…(たぶん)

海未の部屋

穂乃果「あとはもう寝るだけだね」

海未「ええ、その前に…穂乃果ベッドの上にうつ伏せになってください」

穂乃果「うん…なったよー」

海未「そのままリラックスしていてください」

穂乃果「あ、園田式マッサージだ♪ありがと海未ちゃん♪」

海未「筋肉痛も和らげることもできるでしょうし、やらないよりかはやったほうがいいでしょう」

海未「それに、明日も頑張るのでしょう?」

穂乃果「うん!」

海未「よろしい。そのためにも疲れをしっかり落とせるようにしてあげますね」


穂乃果「海未ちゃんありがとう!その期待に応えるから、しっかりと穂乃果のこと見ててね!」

海未「その言葉はうれしいのですが…無理はしないでくださいね?」

穂乃果「わかってるわかってる!」

穂乃果「あ、でも穂乃果のことを見過ぎて目で追われちゃうと、穂乃果照れちゃうかも?」

海未「何言ってるんですかね」

穂乃果「いやー愛されてるってつらいねー」

海未「はいはい」


海未「はい終了です。……穂乃果?」

穂乃果「すー…」

海未「寝てしまったようですね、毛布を掛けて…邪魔しないように」

海未(一緒に寝ると疲れがたまってしまう可能性がありますし、今日こそ和室で寝なくては…)

海未「穂乃果、おやすみなさい…」


穂乃果「…うみちゃん」

海未「…寝言ですか?」

穂乃果「んん…行っちゃやだ。一緒に寝よ」

海未「寝ぼけてるんですか?…どちらにせよそんなこと言われましても、狭いですよ?」

海未「いいよ…うみちゃんが一緒じゃないと嫌」

海未「穂乃果…」

穂乃果「うみちゃんは穂乃果と一緒に寝るの嫌…?」

海未「わかりました。あなたの傍にいますから」


穂乃果「うみちゃんあったかい」

海未「あまり近すぎると暑くなりますよ、蹴とばさないでくださいね」

穂乃果「だいじょうぶ…んん…」ギュッ

海未「穂乃果、抱き着かないでください」

穂乃果「うみちゃん…うみちゃ…」スースー

海未「……まったく、寝つきがいいのはいいのですが、私のこともちょっとは考えてほしいです」

海未「腰まで一緒に足で絡めとるなんて……これじゃあ動けないじゃないですか」

穂乃果「すー…」

海未(でも…穂乃果の匂いはやっぱり落ち着きます…)

海未(ああ…私にも眠気が…)

海未「おやすみなさい…穂乃果…」

PM 9:00(10:00、11:00)~AM4:30 就寝


海未「ん、ふぁ…」

海未「んん…良かった、疲れは取れているみたいですね」

海未「今日も少し冷えますね…しかし、早く着替えて道場に向かわなければ…」

ホノカァ!ホノカァ!ホノカ、ホノカァ…ホニョカァ~…ホノカ♪…ホノ ピッ!

海未「あ…」

穂乃果「んん…ふあぁ…おはよう、うみちゃん…」

海未「おはようございます!穂乃果!」

穂乃果「えへへ…今日は早く起きれたよ…あ!」

海未「どうかしましたか?」

穂乃果「身体…痛みがない!」

海未「それはよかったです」

海未「ですが油断しないように、今日も張り切っていきましょう!」

穂乃果「うん!」

海未「今日も寒いですが、身体をしっかり動かしていきましょう」

穂乃果「うん…!!」ガチガチ

海未「…穂乃果?」

穂乃果「…っ!!ううう!!」ググッ

海未「!?」ビクッ

穂乃果「…大丈夫、お稽古始めよう!」

海未「穂乃果…あなた無理やり我慢して…」

穂乃果「さ!はやくはやく!」

海未「……はい!」

穂乃果「ご馳走様!」

海未「ご馳走様でした」

海未母「お粗末様でした」

穂乃果「はやくお弁当作っちゃわないと、遅刻しちゃうよ海未ちゃん!」

海未「え、ええ…」

海未母「穂乃果ちゃんもお弁当作るのね?海未さんは果報者ですね…」

穂乃果「旦那様のためですもの、張り切ってしまいますよお母様!」

海未母「!…それでは気合を入れてお弁当を作りましょうか穂乃果さん」

穂乃果「はい!」

海未「穂乃果…」

学校

穂乃果「……」ウトウト

海未(穂乃果…眠そうですね)

ことり(船漕いでる…雷落とされなければいいんだけど…)

穂乃果「…!!」ウトウト…ビクッ!

穂乃果「…」ゴシゴシ

海未(なんとか、耐えたみたいですね…偉いです!)

穂乃果「…すぅー」

海未「…ん?」

穂乃果「……」ググッ

穂乃果「…………ぷはぁっ!!」

海未(息を止めてた…?何をやっているんでしょうか?)



穂乃果「え?授業中に息を止めてた理由?」

海未「はい、傍から見たら珍妙なものでしたよ」

穂乃果「眠くなったときはギリギリまで息を止めるのがいいって聞いたからさ!」

穂乃果「穂乃果なりの工夫だよ!」

海未「…なんだか身体に悪そうですので、あまり無茶はしないで下さいよ?」

屋上

海未「ワン!ツー!スリー!フォー!」

穂乃果「はっ!ほっ!はっ!ほっ!」

海未「穂乃果!よく動けてます!その調子ですよ!」

穂乃果「まっかせてよ!…わわっ!!」

海未「調子に乗らない!ほら、しゃんとしなさい!」


絵里「なんだかやけに調子が良くなったみたいね、穂乃果」

真姫「見違えるくらいに動きがいいように見えるのは気のせいかしら?」

園田道場

穂乃果「はっ!」バン!

海未「そう!そうやって投げられた向きによって受け身の取り方を変えるんです!」

穂乃果「うん!…ほっ!」バン!

海未「いい感じです!だいぶ人並みにできるようになってきたではありませんか!」

穂乃果「とはいっても受け身だけだけどね!…はっ」バン!

海未「それでいいんですよ」

海未「基本から徐々に徐々に、上手になっていく」

海未「それが上達への一番の近道ですから!」

その後

海未母「それで一週間過ごしてみてどうだったの?」

穂乃果「うん!ちょっと身体も心も鍛えられたみたい!」

海未「大したことはしていないつもりでしたが…自信になったみたいでよかったです」

海未母「ふふ…よくやりましたね、海未さん」

海未母「穂乃果ちゃんも、よく頑張りました」

穂乃果「ありがと!おばさん!」

穂乃果「あ、あと自信がついた以外にも、いろいろ分かったことはあるんだ!」

海未「ほう…それはいったい、なんでしょうか?」

穂乃果「うん、それはね……」

穂乃果「海未ちゃんがどれだけすごいことをしていたか、ってこと」

穂乃果「あんなことをいつも欠かさず、手を抜かないで全力でやっていて」

穂乃果「それを顔に出さないで、それ以外のことの何事にも全力で取り組んでいることとか」

穂乃果「今まで海未ちゃんの苦労を穂乃果は知らなかった、ううん知っていたけど実感していなかった」

穂乃果「だからこそ、この一週間で海未ちゃんがどれだけ大変な思いをしているのかもわかったんだ」

海未「穂乃果…」

穂乃果「今までその大変な思いをしているのを気づくことができなかった穂乃果だけど…」

穂乃果「けれど、もう『ごめんね』とは言わないよ。海未ちゃんが穂乃果のこと、信じてくれていて、穂乃果のやりたいことを応援してくれるって言ってくれたから」

穂乃果「だから海未ちゃん、『ありがとう』」

穂乃果「これからも、穂乃果は海未ちゃんの近くにいたい…できる限りそばにいたい」

穂乃果「だから…助けてください、とまでは言いません」

穂乃果「けれど、もしよければ…穂乃果のことを、どうか近くで見守っててください!」

海未「穂乃

海未母「よろしい!それでこそ園田の妻になると意気込んだだけあります!」クワッ

海未「お、お母様!何を言ってるんですか!真面目な場面なのに!」

海未母「いいえ、海未さん。穂乃果さんは真面目ですよ?」

穂乃果「穂乃果は冗談で言ってるわけじゃないよ」

海未「えっと…二人とも?」

穂乃果「お母様、こんなつたないふつつかものでございますが、どうか園田の妻として認めてください」ドゲザ

海未母「…穂乃果さん!」ガシッ

穂乃果「ああ、お母様!」ガシッ

海未「……」

海未(わけがわかりません)


海未「本当にこれでよかったのでしょうか…?」

きぃ「よかったのよ、これで」

海未「ほ、穂乃果のお母様じゃないですか!」

きぃ「そんなにびっくりしなくてもいいじゃない、ねえ雪穂」

雪穂「お姉ちゃんのこと、よろしくお願いします」

雪穂「海未ちゃんはしっかりしているからいいけど、お姉ちゃんはやっぱり心配なところがあるから」

きぃ「おっちょこちょいで後先考えない娘だけど、手綱を握ってあげてね、海未ちゃん」

海未「えーっと…わかりました……?」

きぃ「穂乃果は幸せ者だ」ウンウン


海未母「きぃちゃん!来ていたのですか!」

きぃ「どうやら上手くいったみたいね、今日は赤飯を炊く必要があるかしら」

海未母「穂むらの赤飯は格別ですものね。いただきましょう海未さん」

海未「もう…皆さんには叶いません…」

海未(けれど、なんでしょうか)

海未(こんな喧噪でも、自然と居心地は良く感じてしまいます)

海未(よくよく考えれば、幼少のころからこの雰囲気に揉まれて育ってきたのです)

海未(既に私も、穂乃果達のこの勢いに染まってしまってしまっていたのかもしれません……ふふ)


穂乃果「海未ちゃんも早く穂乃果の家に行こ!お赤飯お赤飯!」

海未「そんな急がなくてもお赤飯は逃げませんよ」

穂乃果「はやくはやくー!」

海未「はいはいわかりました」ヤレヤレ


「これからも、ずっと一緒にいてね♪」

「ええ、ずっと…いつまでも」

  _
  \ヽ, ,、
   `''|/ノ

    .|
_   |
\`ヽ、|
 \, V

    `L,,_
    |ヽ、)                ,、
   .|                   ヽYノ
   /                     r''ヽ、.|
  /        ,.. -──- .、    `ー-ヽ|ヮ
 .|      , ‐'´   __     `ヽ、  `|
  |    / , ‐'"´       ``''‐、  \  |
  |   / /             \ ヽ |
  ヽ,  y'   /` ‐ 、    ,.. -'ヘ   ヽ. }ノ
   ヽ,'     /   /`,ゝ' ´     ヽ   Y.
.    i    ,'     { {        ヽ   `、
    l    ,イ─- 、.._ ヽ ,, _,.. -─:}   !
.    |  r‐i| ー=ェェ:ゝ ,.∠ィェェ=ー' |r 、.  l
   |  {ト」l|.      : | "    ``: |!トリ  |
.  │  ヽ、|      ;.」_      |'ソ    !
.  │     ヽ     r──ッ    /ノ    |
    |      lヽ    ̄ ̄     / イ    │
.    !    丶ヾヽ    ~   , ' ノ │   !
    ト.    ミ.ゝ ヽ.____./  /  l   /
    ヽ  ヽ           イ ,' / , '       ┼ヽ  -|r‐、. レ |
     \.             ノレ'/         d⌒) ./| _ノ  __ノ

以上で終わりです

次はもうちょっと簡潔に面白いものをかけたらいいな…

見てくださった方々、ありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月09日 (月) 10:48:45   ID: LphvsziF

むしろもっと続けてくれて構わなかったよ
乙でした

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