モバP「俺はKENZENにプロデュースするだけだァッ!!」 (81)


P「よし、仕事終わったど―――ッ!!」

P「祝モバマスアニメ化ということで、それに伴い仕事漬けの毎日が続いて三週間」

P「休日を過ごすことは、私にとって最大の願いでございました」

P「今ここに最後の仕事を片付けることができ、悲願は達成されました」

P「これでやっと休日を過ごせるぞ―――ッ!!」



ちひろ「―――と思っていたのか?」

P「ダニィ!?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422005334

ちひろ「書類コウカーン!!」ドサッ

P「ひぃ!? 別の書類が!?」

ちひろ「かーらーのー、書類フエール!」ドサッドサッ

P「世界中がドライブ!?」


P「ちょ、なんですかちひろさん! どうしてこんなにも書類があるんです!? ってかこれちひろさんがやるべきやつじゃないですか!?」

ちひろ「昨日の定例会議で話したじゃないですか。今日は私と社長が一日中外回りをするから、その分の書類はプロデューサーさんにまかせるって」

P「あっ、そういえばそうでしたね……。で、でもこれだけ数が多いだなんて!」

ちひろ「まぁ、プロデューサーさんなら半日あれば余裕ですって」

P「そ、そんなぁ……折角休めると思ったのに……」ガクッ

ちひろ「はい、これは差し入れのエナドリです。頑張ってくださいね♪」

P「ううっ……くそぅ……!」

P「くっ、最後の最後にこれかよぉ……で、でも、これさえ片付ければ俺はようやく休めるとのこと!」

P「それにしてもなんて数の書類だよ。これを俺一人でしかも明日までとか……つくづくプロデューサーというのはカタギのする仕事じゃねぇよまったく」

P「でも、ちひろさんの言う通り半日ぐらいで終るかな? 必死にやればだけど……」 


P「まぁ愚痴も言ってもしょうがない。ええと、まずは―――」


ガチャリ!


卯月「おはようございまーす!」


P「あれ? 卯月?」


卯月「あっ、プロデューサーさん、おはようございます!」

P「ああ、おはよう―――ってどうしたんだ? お前今日はオフのはずだろ?」

卯月「そうなんですけど、実はとくに予定とかなくて……それで事務所に顔出したんですけど……」

P「そうだったのか……とはいえ、今事務所には俺とお前以外いないしなぁ~。特に暇をつぶせるようなものはないと思うけど」

卯月「プロデューサーさんはお仕事ですか?」

P「そうなんだよ。今日中にこの書類を処理しなきゃならなくてな」つ書類ドサッ

卯月「わぁ、凄い量ですね!」

P「おかげで今日は一日中事務所でカンヅメだな。はははっ……」

卯月「……そう……ですか」ショボン

卯月「………それじゃ、今日は物凄く忙しいんですね」

P「そうだけど、どうかしたか?」

卯月「あっ、いえ! な、なんでもないです!」

P「?」

卯月「………」ソワソワソワ

P(なにやら卯月の様子がおかしいな)

卯月「………」ジーッ

P(何か俺に言いたいことがあるようにも見えるけど)


卯月「………」ソワソワ

P(そういや、仕事が忙しかったせいで最近構ってやれなかったよな)

P(仕事とかにも一人で行かせることが多かったし、こうして話すこと自体も久しぶりだったかも……)


P(それじゃ、もしかして……)

卯月「あ、あの私、プロデューサーさんのお仕事邪魔するといけないから、ここで失礼しますね!」

P「あっ、待ってくれ卯月!」

卯月「? 何ですか?」


P「その……俺今から休憩に入ろうと思うんだけど、よかったら俺の話し相手になってくれないかな?」

卯月「えっ……」

P「なんていうか……一人で休憩するのも味気ないしさ。だから卯月が俺の相手してくれると嬉しんだけど……」


P「―――ダメかな?」

卯月「だ、ダメじゃないですよ! 全然平気です! 私何時間でもプロデューサーさんの話し相手にならますよ!」

P「そ、そうか……ありがとうな卯月。だったらそこのソファーに座りながら話そうか」

卯月「はい!」


卯月「………えへへ///」

―――――――――――――

―――――――――


卯月「―――それで年末の特番ドラマに出演した時、監督さんにすごく褒められたんですよ! 演技がすごく自然になったって」

P「へぇ~それは凄いじゃないか。あの監督さんはめったに人を褒めないことで有名なのに。大したものだ」

卯月「共演者の方たちにも同じように褒められて……私すごく嬉しくて……」

P「そういえばトレーナーさん達も褒めていたぞ。以前よりも振り付けを覚えるのが早くなってな」

卯月「本当ですか! 嬉しいな……えへへ……///」

P「本当、卯月は初めて会った時に比べて本当に成長したよな」

卯月「そ、そんな! 私なんて全然まだまだで……」

P「自分を過小評価することなんてないぞ? お前は確実に成長している。凛や未央だって卯月の事を頼りにしているんだからな」

P「もちろん、俺もそうだ」

卯月「プロデューサーさんも……?」

P「ああ。ニュージェネレーションのリーダーとしてしっかりやってくれてるから、俺も仕事の上で凄く助かっている」

P「流石は、凛と未央よりも年上のお姉さんだな」


卯月「プロデューサーさん……///」

卯月「プロデューサーさん、ありがとうございます……///」

P「ん? 何がだ?」

卯月「こうして時間を作って私の相手してくれて……/// 本当は忙しいはずなのに……」

P「……誘ったのは俺の方だぞ?」

卯月「私に気を遣ってくれたんですよね?」

P「そんなこともないさ」

卯月「ふふふっ、ならそういうことにしておきますね♪」

P「……やれやれお見通しか。卯月は本当に成長したな」

卯月「はい! だって私、ニュージェネレーションの中で一番のお姉さんですから♪」

P「はははっ、そうだな」

卯月「えへへ…///」

―――――――――――――

――――――――


P「じゃあ気をつけて帰るんだぞ卯月。でも、本当に大丈夫か? 俺が送ってもいいんだぞ?」

卯月「大丈夫ですよ。女子寮まで目と鼻の先ですし」


卯月「プロデューサーさん、話し相手になってくれてありがとうございました。とても楽しかったです!」

P「俺もだよ。卯月と話せてよかった」

卯月「……えへへ/// それじゃ、失礼ます!」

 タッタタタタッ

P「ふぅ、それじゃ仕事を―――」

卯月「プロデューサーさん!!」

P「ん? なんだ?」


卯月「お仕事頑張ってくださいね! ブイ♪」ニコッ


P「あ、ああ! ありがとう」

卯月「それじゃ、今度こそ失礼します!」

タッタタタタタッ

P「ふぅ、やはりあいつの笑顔には救われるなぁ。何だか元気が湧いてきたぞぉ!」

P「卯月も喜んでくれたみたいだし、話せて本当によかった」

P「これからは忙しくてもちゃんと相手してやらないとな……」



P「―――とはいえ」



P「三時間も話すことなかったよなぁ……」orzガクッ




P「い、いや……まだ全然時間はあるし! 全然余裕で終わらせれるし!?」


P「と、とにかく仕事をしなければ!」


P「ええと、この書類は企画部に提出して、こっちの資料はメイクさん達に渡して―――」カタカタカア


「………………」ジーーッ


シュバッ!



P「ハッ! 殺気!?」ガバッ


未央「本田未央ちゃん、華麗に参上♪」抱きっ

P「ヘアッ!?」

P「み、未央!? お前いつのまに!?」

未央「フッフッフッ、未央ちゃんは忘れたころにやって来るってね♪」

P「何をわけのわからぬことを……ってかどうして事務所に?」

未央「プロデューサーが一人寂しく仕事してるって噂を聞いてね。そこで冷やかさ―――じゃなくて慰めようと思ってね♪」

P「うっせぇ、余計なお世話じゃ!」

未央「そんなこと言っちゃってぇ~、本当は嬉しいくせに~♪」チョンチョン

P「こ、こら! やめんか!」

未央「うわ、これがその片付けなきゃいけない書類? 本当に凄い量! まるで山だね」

P「ああ、そうなんだよ。しかも明日までに全部やらなきゃいけないからさ」

未央「ふ~ん……本当に忙しいんだね」

P「そういうこと。だから悪いけどお前の相手してる暇は―――」

未央「……そっか。だったらあたし帰るね」

P「―――えっ、か、帰るの? こんなにあっさり?」


未央「だってプロデューサーも集中して仕事したいでしょ? だったらあたしがいたら邪魔じゃん?」

P「邪魔とまでは思わないけど……」

P(やけにあっさり引いてきたな。本当に冷やかしに来たのならもっとやってくると思うのだが……)

P(もしかして未央の奴も卯月と同じく―――)


未央「じゃあねプロデューサー。また明日―ー」

P「あっ、ああ! 気をつけて帰れよ」

未央「うん……」ションボリ


P「……………」


未央「はぁ~………」トボトボ


P「…………」


P「ええい、クソッタレ!!」


P「み、未央! 待ってくれ! その……よかったら―――」

――――――――――――――――

――――――――

未央「やれやれ、プロデューサーは本当にしょうがないな~」

未央「休憩時間に、この人気アイドルの未央ちゃんに相手して欲しいなんてね♪ 職権乱用じゃないの~?」

P「ははっ……まぁいいだろう? どうせ未央も暇だったわけなんだし」

未央「ま、そうだけどさ。で、どこ行くの?」

P「そうだな……久しぶりにゲームセンターでも行かないか?」

未央「おっ、いいねいいね♪ まだデビューしたばっかの頃はよく行ったよね」

P「そうだな。あの頃はまだ未央もそんなに売れてなかったから、大っぴらに行くことができたんだよな」

未央「今行ったらどうなるのかな~? 案外変装してなくても大丈夫だったりして♪」

P「た、頼むからせめて帽子ぐらいは被ってくれ……バレたら俺はファンに殺されるぅ……」

未央「あはははっ♪」

―――――――――――


未央「プロデューサープロデューサー! あのコスメセットとってとって~♪」

P「最近のクレーンゲームにはこんな景品まであるのか……」

未央「これって女子高生の間で流行ってる人気商品なんだ」

P「へぇ、そうなのか」

未央「ちょっとちょっと~? プロデューサーくん? 業界人としてそれはどうなの?」

未央「この手の流行ものとかはチェックしとくべきじゃない?」

P「うぐっ、た、確かに……」

未央「やれやれ、しょうがないな~。ま、このコスメセットをとってくれたら許してあげよう♪」

P「くっ、こいつちゃっかりしてやがる……」

未央「まぁまぁ。あたしはプロデューサーの財布から千円札を100円玉に両替するのを手伝うからさ♪」

P「本当にちゃっかりしてやがる!?」

―――――――――――――
――――――――

未央「ほらほら、プロデューサー。もっとこっちに寄らないと写真に入らないよー?」

P「そ、そうか? う~ん、プリクラなんてここ何十年も撮ってないからな……」

未央「もっとこう近くに」ズイ

P「お、おい……ちょっと近すぎないか?」

未央「これが普通だよ。あっ、もしかして……この可愛い未央ちゃんのことを意識しちゃたかなぁ~?」ニヤニヤ

P「いやいや、それはないよ」

未央「……そうハッキリ否定されると腹が立つんですけど~?」

P「あっ、もうすぐ写真撮るぞ」

未央「ごまかすなぁ~!」

未央「むぅ~、おのれプロデューサーめぇ~……こうなったら!」


ハイ・チーズ!


未央「……チュ♪」


P「ファ!?」



 カシャ!


P「お、お前……なななな何をして―――」

未央「お~、我ながら中々衝撃的な出来上がりですな~♪」

P「な、何しているんだお前は―――ッ!! 仮にもアイドルが男とry」

未央「まぁまぁいいじゃん。ほっぺチューなわけなんだし。口と口じゃないからセーフセーフ♪」

P「いや余裕でアウトだから! こんなものファンはもちろん、ちひろさんや事務所のみんなにでも見られたら……」ガタガタブルブル


未央「あっ、あそこに作ったプリクラ貼れるコーナーがあるね。一枚貼っちゃおうか?」

P「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」


―――――――――――――――

――――――


未央「―――っと。ここまででいいよプロデューサー」

P「いいのか? 自宅まで送ったほうが……」

未央「いいよいいよ大丈夫。まだ日も明るいしね。それにあたしん家近いし」

P「そうか……」

未央「今日はありがとねプロデューサー、すごく楽しかったよ! でも……ごめんね。何か色々と……」

P「まぁ確かに。クレーンゲームのせいで、俺の財布がボドボドになったが」

未央「あっ、いや……それもだけど。その……本当は忙しかったんでしょ? こうして遊ぶ余裕なんてないほどに……」

未央「それなのにあたしに気を遣って……」

P「誘ったのは俺の方だぞ?」

未央「でも―――」


P「ありがとう未央。お前のおかげで凄く楽しかった。おかげでいい気分転換になれたよ」ニコッ

未央「プロデューサー……///」

未央「うん、あたしも凄く楽しかった! また一緒に遊びに行こうね!」

P「ああ。今度は卯月と凛も一緒にな」


未央「………はぁ~、やれやれ。途中までパーフェクトだったのになぁ~……」

P「えっ?」

未央「本当、プロデューサーは女心を理解してないよね」

P「お、俺何か変なこと言った!?」

未央「ま、しまむー達と行くのもそれはそれで楽しそうだけど。でもプロデューサーはもう少し繊細な乙女心を理解するべき。わかった?」

P「ええぇぇ~……?」


未央「ま、プロデューサーだからしょうがないか。それじゃお仕事頑張ってね~♪ バイバーイ♪」

タッタタタッ

P「う~ん、女心はわからんな……」


P「まぁ、でも未央の奴喜んでくれたみたいでよかった」

P「あいつと一緒にいると、それだけで気持ちが明るくなれる。本当にいい気分転換になれた」

P「流石パッションを代表するアイドルと褒めてやりたいところだぁ!」



P「…………でも」





P「四時間も遊ぶ必要はなかっただろォォォォォォッッッ!!!!!!!!!!!!」」







P「やばいよやばいよやばいよ! やばい!やばいって! 本当にヤバいよ! コレはヤバい!!」


P「書類ひとつ片付けるどころか、丸一日遊んでたようなものじゃねぇか!!」

P「い、嫌待て! まだだ! まだ慌てるような時間じゃない!」

P「今から寝ないで頑張れば余裕で終らせることができる。うん、そうだ! 俺ならやれるはずだ! そうに違いない!」


P「と、ともかくすぐに俺のデスクに戻らなければ!!」

 タタタタッ


P「よし、着いた!」


ガチャリ!


凛「あっ、プロデューサー?」

P「凛!?」


P「どうしたんだ? なんで事務所に? 今日お前はオフのはずじゃ……」

P(あれ? この台詞もう三回ぐらい言ったような気がする)

凛「うん、ちょっとね。プロデューサーに用があって来たんだけど…」

P「俺に用? どうしたんだ?」

凛「えっと……その……///」モジモジ


凛「よかったらだけど、一緒にご飯でも食べてかない?」

P「えっ……」

凛「ほ、ほら! 最近お互いに忙しくて話してなかったよね? だから久しぶりに…一緒に食事でもと思って……」


凛「ダメ……かな?」


P「え、えっと……」

P(なんたることだ! まさか凛まで卯月と未央と同じ理由で来たなんて……いくら同じユニット仲間とはいえ、行動まで似ることないだろうが!)

P(食事に行きたいのは山々だけど、流石にこれに付き合ってしまったら仕事をする時間が……)


P(とはいえ、卯月や未央には付き合ったのに凛だけ相手しないというのも………)

P(いや、ダメだ! ここはNOと言わなきゃダメだよな! いくらなんでもこれ以上付き合ってしまったら流石にヤバい!)

P(ここは何があってもハッキリと断らなければ―――)


P「ご、ごめん凛……実は俺今凄く忙しくて―――」

凛「えっ……」

P「だ、だからその今日は無理―――」

凛「うっ…」ウルルッ




P「―――と思ったけどやっぱり暇だったわ! いいぞぉ! 俺と一緒に夕食を食ってしまえ―――ッ!!」


―――――――――――――――――――――
―――――――――

 ☆346プロ内レストラン☆


凛「346プロは凄いよね。事務所の中にこんなお洒落なレストランがあるなんて」

P「そ、そうだな……」


凛「でもプロデューサー、本当に大丈夫なの? 私と食事なんかして……本当は忙しかったんじゃ……?」

P「だ、大丈夫だ! も、問題ない!」

P「飯を食べるだけでそんなに時間なんてかからないし! その後に仕事を始めれば余裕で終わるから!」

P「そう、大丈夫なはずだ……大丈夫に違いない……俺ならやれる! 俺はできる男だ!」

P「別にこの後どうこうするわけじゃないんだ! そう、絶対に大丈夫なはずなんだ!!」

凛「なんか必死に自分に言い聞かせてるように見えるけど……?」

P「ま、まぁそれよりも早く注文をしようじゃないか! オラ腹減っちまって」

凛「ねぇ、本当に忙しいんだったら別にいいんだよ? 私はすぐ帰るし……」

凛「プロデューサーの邪魔をしたくないから……」

P「凛……」


P「……別に無理なんてしてないよ」

凛「でも……」

P「それに俺だってこうして久しぶりに凛と話したいと思ってたからさ。最近、忙しすぎて会えない日も多かったしね」

P「だからこうして、凛がわざわざ誘ってくれて、正直俺は凄く嬉しかったんだ」



P「だから、全然無理なんてしてないよ」ニコッ

凛「プロデューサー……///」

P「ほら、早く注文しなって。今日は俺のおごりだ。なんでも好きな物を頼んでいいぞォ!」

凛「……ふふっ、そんなこと言ってちゃんと払えるの? プロデューサーって安月給だし」

P「やかましい! それぐらの甲斐性はあるわい! ほら、なんでもいいから注文しなさい!」

凛「ふふふっ♪」

――――――――――――
―――――――


P「ふぅ、食った食った」

凛「美味しかったね」

P「ああ。流石346プロ内のレストランと褒めてやりたいところだぁ!」

P(さてと、そろそろキリもいいし。凛を送って仕事をするとするか。今からなら死ぬ気でやれば間に合うだろうし)


P「さて、そろそろ店を出ようか?」スッ

凛「えっ……」

P「もう食べ終わったことだしな。じゃあ会計を―――」

凛「ま、待って!」ギュッ!

P「り、凛?(手を掴まれた!?)」

凛「あっ……えっと……その……」

P「………」

凛「………」ギュウ


P「えっと……凛?」

凛「……………」ギュウウ


P(離してくれない!?)



P「え~と…凛? 俺にはその…仕事が……」

凛「………」

P「あ―――…え~……」


P「お店にも長居したら迷惑かけるし……な?」

凛「………」ギュウウウ

P「だからその……離して……」

凛「………」ギュウウウウウウウウウ

P「……………」




P「……店から出てカラオケにでも行く?」

凛「!! う、うん!」パァッ


――――――――――――

――――――――

―――――――


凛「送ってくれてあるがとうプロデューサー。でも、わざわざ家までついてこなくてもよかったのに」

P「そうはいかないよ。もう夜も遅いんだ。お前がどんなに拒否をしても、俺はついていったよ」

凛「うん、ありがとう……///」


凛「それと……本当にゴメン。あの後色々な場所に連れてってもらっちゃって……」


凛「カラオケにウィンドショッピング、おまけに映画館にまで連れて行かせちゃって……」


P「い、いや…いいんだよ。ぜ、全部俺の方から誘ったわけだしね……ハハハッ……(白目)」

凛「でもそれは、私が言わせたようなものだし……」


凛「ごめんなさい……私、プロデューサーが断らないことをいいことに、甘えちゃって……」

凛「やっぱり私ってまだまだ子供だね。わがまま言って困らせちゃうなんてさ……プロデューサーには仕事があったのに……」

P「凛……」


P「まぁ、確かにちょっと遊び過ぎたかもだけど、別に気にすることはないさ。仕事だってすぐ終わらせられるような量だしさ!」

凛「嘘だよ……だって、机の上にはたくさんの書類が―――」

P「今日は楽しかっただろ? 二人で色々な所で遊んでさ」

凛「えっ……それはそうだけど……」

P「だったらそれでいいよ」


P「凛が喜んでくれたのなら、俺はそれで嬉しいから……」

凛「プロデューサー……///」

凛「……やっぱりプロデューサーは大人だね」

P「そんなことないよ。俺なんてまだまださ」

凛「そんなことない……プロデューサーはやっぱり大人だよ」

凛「それに凄く優しいし……そういうところが私は―――///」

P「えっ?」

凛「い、いや! なんでもない……から……///」


P「じゃあ、俺はもう行くよ」

凛「うん、帰り道気をつけて……」

P「ああ。凛も風邪ひかないよう、ちゃんと温かくして寝るんだぞ」

凛「もう、さっき大人呼ばわりしたからって私を子ども扱いしないでよ……///」

P「ハハハハッ、悪ィ悪ィ………それじゃあな凛。お休み」


凛「うん……お休みなさい、プロデューサー……///」


P「ふぅ、なんだかんだ大人びていても凛も年相応に子供だな」


P「たくさん時間使っちゃったけど、喜んでくれたみたいでよかった……」


P「…………」




P「ぐわあああああああああああああああああああああ!!!!」


P「五時間も遊んでしまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!!」



P「ど、どうしよう……もう日付も変わる時刻じゃないか……」

P「なのにこのたくさんの書類を一人で処理だなんてできるわけがないよぉ……」


P「もうダメだぁ……お終いだぁ……」orz


P「終わるわけないよぉ……」


 ピロピロピロリーン♪

P「ん? メール……卯月達からか!?」ピッ


卯月『プロデューサーさん、もうお仕事は終わったでしょうか? 今日は本当にありがとうございました。明日もよろしくお願いします♪』

未央『未央ちゃんからの激励メールだよー♪ 仕事終わったー? 終わってないならガンバ♪ガンバ♪』

凛『プロデューサー、今日は私にたくさん付き合ってくれてありがとう。こんな私が言うのもなんだけど、身体を壊さないように気をつけてね』


P「みんな……」


P「………くっ、泣きごとなんて言ってる暇あるか!」


P「俺はNGのプロデューサーだッ!! ちゃあああああああああああああああああッッ!!!!」ドゴォン!


P「ちひろさん、貴方の力をオラに分けてくれ!!」


P「エナンザムッ!!!」ピカァァァ!!



P「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」



―――――――――――――――

―――――――――

―――

ちひろ「おはようございまーす!ってまだ誰も来ていませんよね」


ちひろ「ん?」

P「」Zzzzz


ちひろ「ぷ、プロデューサーさん!? どうして事務所に!?」

P「」Zzzzz

ちひろ「死んだように眠っていますね……まさか徹夜で仕事を?」


ちひろ「うん、書類の方は全部できていますね。でも、どうして……確かに量は多かったけれど、徹夜するほどでは……」

P「」Zzzzz

ちひろ「大方アイドル達がらみで時間を消費したってとこですね。やれやれ、本当にお人好しなんですから……」

P「」Zzzzz

ちひろ「まぁ、そういうところがプロデューサーさんのいいところなんですけどね」

P「」Zzzzz

ちひろ「ふふっ♪ とりあえず、プロデューサーさん」



ちひろ「お疲れ様です♪」ナデナデ

P「……ウワヘヘ」Zzzzz




おしまい

        
            ☆おまけ☆


P「シンデレラガールズのアニメが始まって約三週間」

P「結城晴ちゃん、貴方を私共のプロダクションに迎えることが私にとって最大の願いでございました」

P「今ここに貴方をスカウトでき、悲願は達成されました」

晴「なに大袈裟に言ってんだか。ただ道端でオレをスカウトしただけだろ」

晴「ってかいきなり通学中に声かけるんだもんな。オレが何度も断ってもしつこく声かけてくるし」

晴「みんなあんたのことを変態だと思ってたんだぜ?」

P「滅相もございません! この私が変態などと、そのようなことあろうはずがございません!」


晴「滅茶苦茶怪しいんだけどな……」


晴「それよりも、本当にアイドルになればプロのサッカー選手と一緒に仕事できんだろうな?」

P「オフコース! 三回目のSR辺りできっとそうなるはずです!」

晴「意味は分からんけど、いやに具体的に言ってるような気がする……」


P「さて、着いたぞ! ここが346プロというわけだぁ!!」

晴「ここが……すげぇ! 物凄く広いな!」

P「まずは受付でIDカードをもらおう」

晴「なんだか色々な建物があるな……これが全部346プロなのか?

P「ああ。ここには色々な設備が整ってあることで有名でな」


P「所属アイドル達のグッズショップはもちろん。コンビニにスーパーにATM」

P「カフェにレストラン、エステにお風呂。それにカラオケにゲームセンターやボウリング場といった遊技施設等も整っている」

P「最近では映画館もできたぞ」

晴「ここって芸能事務所だよな……?」


晴「なんでもあるんじゃねぇの? ここって……」

晴「ん? あれは……」


晴「なぁP。あの建物はなんなんだ?」

P「どれだ?」

晴「あれだよあれ。あそこの奥にある―――」


晴「あのお城みたいな建物だよ」


P「…………」




晴「あれはなんなんだ?」

P「あ~……それか……」

晴「あそこだけほかの建物と比べて何か汚い感じだけど、なんの建物なんだ?」

P「入ってみる?」

晴「いや、その前になんの施設だか教えろよ」

P「入ってみようか?」

晴「いやだから、なんの建物かを―――」

P「よし、入ろう!」

晴「だからなんの建物か教えろっての!!」

P「まぁ、いいからいいから」ガシッ

晴「ちょ、は、離せ! まだ行くなんて一言も―――」

P「大丈夫大丈夫。晴は初めてだろうから優しくするし」

晴「なにをだよ!? と、とにかく離せ!!」

P「まぁまぁ」

晴「なんとなくわかるぞ! お前絶対オレに変なことする気だろ!? 前にもやられた様な気もするし!」

P「まぁまぁ」


晴「はーなーせーッッ!!」ジタバタジタバタ

P「ふぁ~はははははははwww」



ポンポン!


P「ん?」チラッ


早苗「やぁ」ニコリ



P「ぎゃあああああああああああああああ!!??」

P「さ、早苗さん……どうしてここに!?」

早苗「そりゃまぁねぇ。アニメが絶賛放映されてるもの。周辺パトロールは怠るはずないじゃない」

P「あわわわわわわわわわ」ガタガタブルブル


早苗「さて、Pくん一つ聞かせてくれるかな? どうしてこんないかがわしい建物に12歳の女の子を連れ込もうとしたのかな~?」

P「………」




P「……笑顔です」キリッ





早苗「今更武内ぶっても遅ぇんだよぉ! 氏ねぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!」


ドガッバキッボスゴスッバキッズガッ!!

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!



晴「やっぱり変態だったか……」


晴「ってか、いかがわしい建物がなんで事務所内にあるんだよ?」

早苗「そういえば―――」チラッ


ちひろ「」ギクッ!



おしまい

これで終わりです。駄文失礼しました。

何気に今年最初のSSなので、KENZENな内容にしました。
けれどKENZENなSSを書くのは本当に難しい………書ける人は本当に羨ましいです。

えっ、相変わらずおまけが汚い?
た、武内Pのネタをしたかっただけですから……(震え声)

何かの話で聞きましたが、ぷちデレラが出ているアイドルにはアニメで声がつく可能性が高いかもとか?

つまり前のガチャで見事ぷちがでた晴ちんにも声がつく可能性が……ゼロじゃない!?

お願いしますスタッフさん! 晴ちんに声をつけてやってください!

なんでもしまry申し上げます!>>1の前作が表れましたぁぁぁッ!!

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申し上げます!! とうとう文字数オーバーしてしまいましたァッ!

モバP「私はプロデューサーなどではございません。サンタクロースでございます」
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391072735/)

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駄文失礼しましたぁぁぁッッッ!!!!

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