岡部「世界戦…?」クリス「血が足りないわ」 (33)

神社

岡部「ふむ、どうやらわけのわからん世界線へ飛んだようだ」

岡部「リーディングシュタイナー自体は発動している」

岡部「とすればこの世界線は前の世界線とはどこか違うということだな」

岡部「…まゆり…必ず助けるぞ」

ルカ子「…いちっ…にっ…」

岡部「おお、ルカ子よ、精が出るな」

ルカ子「らぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」スパァン!!

岡部「」

ルカ子「…うーん、やっぱり模造刀じゃこんなものか…」

岡部「…大木が…真っ二つ?」

岡部「るーるるるるるーるるーるーるるるるるールカ子よ!!」

ルカ子「あ!岡部さん!」

岡部「おま、お前、なん、この…!」

ルカ子「…?」

岡部「今のはなんだ!?」

ルカ子「今の?」

岡部「大木を真っ二つにしただろう!?」

ルカ子「あぁ、あれ、御神木です」

岡部「いいのかそれ!?」

岡部「じゃなくて!」

ルカ子「どうしたんですか?岡部さん」

岡部「お前なんだ今の!」

ルカ子「え?清心斬魔流ですよ」

岡部「あぁ、清心斬魔流か」

ルカ子「ええ」

岡部「じゃなくて!」

岡部「お前ついこの間まですぶりすらまともにできなかったじゃないか!」

ルカ子「あはは、やだなぁ岡部さん」

ルカ子「いつの話をしてるんですか?」

ルカ子「妖刀、五月雨」

ルカ子「だけどこの模造刀じゃ僕の力を発揮できない」

ルカ子「だけど本物だと切れ過ぎてしまう」

ルカ子「そう言って岡部さんが僕に渡してくれたんじゃないですか」

ルカ子「妖刀、五月雨(裏影)をね」

ルカ子「…あぁ、早く…血が欲しい」

岡部「誰だコイツは…」

ラボ

岡部「おい!ダル!ダルはいるか!」

ダル「ん?どした?オカリン」

岡部「おい!見たか!?」

ダル「何を?」

岡部「ルカ子だよ!あいつ、模造刀で木を切ってたぞ!」

ダル「え?うん」

岡部「うんじゃない!」

ダル「あそこまでルカ氏才能があるとはね」

岡部「はぁぁ!?」

ダル「世界に7つある純血」

ダル「ある血は空を割り、ある血は地を砕く」

ダル「その中に刀剣を扱うに長けた血族がいた」

ダル「それがルカ氏じゃん」

岡部「おい何だその風呂敷広げるだけ広げて回収できなさそうな設定は!」

ダル「うーん、そんなこと言われても」

ダル「ま、ルカ氏の場合色濃く現れた雑種って読んだ方がいいかもね」

岡部「だからぁ!」

ダル「悪いがオカリンが何をいいたいのかさっぱりだお」

岡部「…くっ!」

岡部「おい!ルカ子だけなのか!?あんなに強いのは!?」

ダル「うーん、ルカ氏が強いねぇ」

ダル「まぁ一般人の中じゃ強いほうなのかもね」

岡部「は、はぁ!?」

ダル「だって彼女」

ダル「いや、彼は」

ダル「ラボの中では最弱だろ?」ムキムキ

岡部「oh…」

ダル「本当にどうしちまったんだお?オカリン」

岡部「その姿でよるな!気持ち悪い!」

ダル「ひどくね?」

岡部「貴様、スーパーハカーはどこに行った!?」

ダル「僕はハッカーじゃないお」

ダル「ダルザスーパーヒーロー」

ダル「略してダッシュだお」

岡部「うるせぇ死ね!」ガチャン!

岡部「どうなっている!?どうなっている!?」

岡部「思い出せ!あの時俺は誰に何と言うDメールを送った!?」

岡部「…くそっ!」

岡部「…まるで記憶に靄がかかったようだ!」

タタタタッ

岡部「…あれは?」

萌郁「…」

岡部「シャイニングフィンガー!」

岡部「おい!シャイニングフィンガー!お前は…!」

萌郁「…誰…!?」グルン

岡部「ぬおおおおお!」

岡部「ななななんだそれは!というか振り回すな!」

萌郁「…私の後ろに立たないで」

岡部「はぁ!?」

萌郁「…アサシンの性質は「懐疑」…」

萌郁「近付けば…命すら…容易く散る…」

岡部「うるせぇよメンヘラ!」

岡部「人の話を聞け!」

岡部「聞きたいことは山ほどある!」

岡部「だがこれだけ答えてくれ!」

岡部「お前は「ラウンダー」か!?」

萌郁「…?」

萌郁「ラウンダー?」

萌郁「…確か…四日前消した組織がそんな名前だったような…」

岡部「そうか!邪魔したな!あとなんかありがとう!」

岡部「なんだこれは!」

岡部「俺はなんと送ったんだ!?」

岡部「…そうだ!クリス!」

岡部「奴ならこの世界線でも力を貸してくれるに違いない!」

岡部「そうと決まれば早速捜索だ!」






フェイリス「いらっしゃいませ、キョーマ!」

岡部「…あぁ」

フェイリス「ニャニャッ!?疲れてるにゃ!?」

岡部「…ふん、今の俺はさしずめ道に迷った哀れな子羊と言ったところか…」

フェイリス「ニャニャッ!?それは大変にゃ!」

フェイリス「迷った子羊はいずれ一人夢に取り残されるのにゃ!」

岡部「…お前は…変わらんな」

フェイリス「ふふ、変なキョーマにゃ」

岡部「…なぁ、フェイリス、お前、クリスを見てないか?」

フェイリス「…」

フェイリス「は?」

フェイリス「…キョーマ、頂けない、それは頂けないにゃ」

岡部「へ?」

フェイリス「よりによってあいつの名前を出すにゃんて」

フェイリス「…フェイリス…血が滾ってきちゃうにゃん?」

岡部「お、おい?」

フェイリス「…ふふ、そろそろあの赤い悪魔の地が欲しくなってきたにゃ」

フェイリス「…いつまでも猫でいられない」

フェイリス「…いつか、その首元に食らいついてやるにゃ…」

フェイリス「…レットバンプ…!」

岡部「ごちそうさんっしたー」

フェイリス「ええ!?まだ何も食べてないにゃ!」

岡部「うるさい離せ馬鹿」

岡部「…なんかアホらしくなってきたな」

岡部「っていうか俺はなんで秋葉原中を探し回っているんだ?」

プルルルル、プルルルル

クリス「はろー」

岡部「ラジ館に来い」

クリス「え?」

岡部「大至急、今すぐだ」

クリス「ちょちょちょ!ウェイウェイ!」

ピッ

岡部「…」

岡部「ふぅ…」

クリス「で?話ってなんだ?」

岡部「…なぁ、クリス」

クリス「…え?今…名前で…」

岡部「お前はDメールを知っているか?」

クリス「…?Dメール?」

クリス「ええ、知ってるわ」

岡部「…そうか」

クリス「それがどうかしたの?」

岡部「…何から話せばいいのか…」

クリス「…?」

岡部「おらぁっ!」

クリス「…!!」サッ!

クリス「っしゃらぁっ!!!」ドゴォン!

岡部「おてぃふぁー!!!!」

クリス「あぁっ!?ごめん!反射的に!」

クリス「…え?」

クリス「つまりあんたが過去に送ったメールのせいで世界線が変わったってこと?」

岡部「…うむ」

クリス「その世界線の私達はこんなに強くなかったって?」

岡部「うむ」

クリス「…そうね…参ったわ」

岡部「…あぁ、凄く…」

クリス「今のあんた、なんの興味も湧かないわ」

岡部「はい?」

クリス「あんたはこう言ったわよ」

クリス「この世界を血で染めよう」

クリス「赤い世界を作ろう、って」

岡部「何を言ってるんだ…お前は」

クリス「なるほどねぇ、どうも今のあんた足りない気がする」

クリス「…世界戦(オペレーションワールドレクイエム)…」

岡部「世界戦…?」

クリス「血が足りないわ」

クリス「今のあんた、全く持って、滾らない」

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